JP2004081809A - ネットワークゲームシステム、ゲームサーバ及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信トラブルが発生した場合であってもゲームを好適に続行させることができるネットワークゲームシステムを提供すること。
【解決手段】ゲームサーバ12は、複数のゲーム端末16のそれぞれから送信される個別状況データを受信する。そして、複数のゲーム端末16のそれぞれについて通信状態を判断し、所定通信状態にあるものについて、記憶手段に記憶される状況推移データに基づいて擬似個別状況データを生成する。さらに、こうして生成される擬似個別状況データ、又はゲーム端末16から受信される個別状況データに基づいて全体状況データを生成し、それを複数のゲーム端末16のうち少なくとも一部に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】ゲームサーバ12は、複数のゲーム端末16のそれぞれから送信される個別状況データを受信する。そして、複数のゲーム端末16のそれぞれについて通信状態を判断し、所定通信状態にあるものについて、記憶手段に記憶される状況推移データに基づいて擬似個別状況データを生成する。さらに、こうして生成される擬似個別状況データ、又はゲーム端末16から受信される個別状況データに基づいて全体状況データを生成し、それを複数のゲーム端末16のうち少なくとも一部に送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークゲームシステム、ゲームサーバ及びその制御方法に関し、特に、通信トラブル等が発生した場合であってもゲームを好適に続行させることができるネットワークゲームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばゲームセンター内、または複数のゲームセンター間で、通信回線を介して複数のゲーム端末(ゲーム機)をゲームサーバに接続し、共通のゲーム空間でゲームをプレイできるようにしたネットワークゲーム(オンラインゲーム)システムが知られている。また近年、インターネット等の通信ネットワークにゲームサーバと複数の専用ゲーム端末またはパーソナルコンピュータ等の汎用のゲーム端末とを接続しておき、ゲームサーバによる管理の下で、それらゲーム端末を使用する複数のプレイヤが共通のゲーム空間でゲームをプレイできるようにしたネットワークゲーム(オンラインゲーム)システムが普及しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のネットワークゲームシステムでは、ゲーム端末同士、またはゲーム端末とゲームサーバとを結ぶ通信ネットワークにトラブルが発生した場合、或いは1又は複数のゲーム端末にトラブルが発生した場合、ネットワークゲームが中断したり、プレイヤの一部がゲームから離脱したりすることを余儀なくされていた。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるネットワークゲームシステム、ゲームサーバ及びその制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るネットワークゲームシステムは、ゲームサーバと該ゲームサーバに通信接続される複数のゲーム端末とを含むネットワークゲームシステムにおいて、前記各ゲーム端末が、操作信号を入力する操作信号入力手段と、入力される操作信号に基づく個別状況データ(例えば仮想物体の状態を示すデータ等)を前記ゲームサーバに送信する個別状況データ送信手段とを備え、前記ゲームサーバが、前記各ゲーム端末から送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、前記各ゲーム端末との通信状態(例えば通信トラブルがあるか否か等)を判断する通信状態判断手段と、擬似的な個別状況データ(例えば仮想物体の状態を仮想的に示すデータ等)を生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的な個別状況データを生成する擬似個別状況データ生成手段と、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信手段により受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成手段により生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段とを備え、前記各ゲーム端末が、前記ゲームサーバから全体状況データを受信する全体状況データ受信手段と、受信される全体状況データに基づいてゲーム画面を表示するゲーム画面表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0006】
ここで、ゲームサーバは、いずれかのゲーム端末が兼ねていても良く、複数のゲームサーバが例えば互いに同期して並存していても良い。
【0007】
また、本発明に係るゲームサーバは、複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、前記各ゲーム端末について通信状態を判断する通信状態判断手段と、擬似的な個別状況データを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的な個別状況データを生成する個別状況データ生成手段と、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信手段により受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成手段により生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明に係るゲームサーバの制御方法は、複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信ステップと、前記空くゲーム端末について通信状態を判断する通信状態判断ステップと、記憶手段に記憶される、擬似的な個別状況データを生成するための参考データに基づいて該擬似的な個別状況データを生成する個別状況データ生成ステップと、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信ステップで受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成ステップで生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成ステップと、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明では、ゲーム端末からゲームサーバに個別状況データが送信される。個別状況データはゲーム端末において入力される操作信号に基づくデータであり、例えばゲーム空間に配置され該操作信号に従って移動する仮想物体の状態(状況)を示すデータである。そして、ゲームサーバでは、複数のゲーム端末のそれぞれについて通信状態(例えば通信トラブルがあるか否か)を判断する。そして、所定通信状態にあるゲーム端末、例えば通信トラブルが発生しているゲーム端末等について、参考データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。参考データは、ゲームサーバがゲーム端末に代わって、いずれかのプレイヤの操作対象を自動操作するために参考とするデータである。この参考データとしては、例えば所定通信状態にないゲーム端末から標準的スキル或いは所定レベルのスキルを有するプレイヤによって送信されてくるであろう個別状況データの推移例等を表すデータ、ゲーム空間の所定退避場所にプレイヤの操作対象である仮想物体を退避させるときにゲーム端末から送信されてくるであろう個別状況データの推移例等を表すデータ、プレイヤによって実際にゲーム端末から送信されてきた個別状況データ、ゲームサーバ側で個別状況データを自律的に生成するための基礎データ(ゲーム端末から入力されるべき操作信号をゲームサーバ側で判断するための判断プログラムを含むAI処理用データ)等を採用することができる。その後、ゲームサーバでは、参考データに基づいて生成され、或いはゲーム端末から受信される、複数のゲーム端末のうち全部又は一部に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データに基づき、全体状況データを生成し、ゲーム端末に送信する。全体状況データを送信するのはゲーム端末の全部であってもよいし、一部であってもよい。また、ゲーム端末によって、ゲームサーバから送信される全体状況データの一部又は全部が異なってもよい。ゲーム端末では、全体状況データを受信し、該データに基づいてゲーム画面を表示する。本発明によれば、所定通信状態にあるゲーム端末については、そこから受信されるべき個別状況データに代えて、参考データに基づいて生成される擬似的な個別状況データを用い、全体状況データを生成することができる。このため、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった場合であっても、全体状況データに基づいて表示されるゲーム画面において、そのゲーム端末に関連する表示が維持されるようにすることができる。このため、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるようになる。
【0010】
また、複数のゲーム端末同士が互いに接続(ピアツーピア接続)してゲームを行うゲームシステムにあっては、ゲーム端末は、接続されているゲーム端末のそれぞれについて通信状態を判断する。そして、所定通信状態にあるゲーム端末、例えば通信トラブルが発生しているゲーム端末等について、参考データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。その後、参考データに基づいて生成され、或いは他のゲーム端末から受信される、個別状況データ又は擬似的な個別状況データに基づき、全体状況データを生成し、各ゲーム端末に送信する。各ゲーム端末では、送信された各全体状況データのうち、共通の1の全体状況データを採用し、該データに基づいてゲーム画面を表示する。本発明では、クライアントサーバ形式でない、比較的簡易な接続形態でも上記同様、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合にゲームを好適に続行させることができるようになる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する仮想物体の状況を表すデータである。ここで、仮想物体は、例えば自動車等の乗り物、ゲームキャラクタ等を表す。この態様によれば、全体状況データを、複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に対応する仮想物体の状況を表すデータとすることができ、その結果、ゲーム画面にそれら仮想物体の状況を表示させることができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータである。こうすれば、全体状況データを、複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた表示をゲーム画面に含めることができるようになる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータである。こうすれば、複数のゲーム端末のそれぞれにおいて入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況をゲーム画面に表示させることができるようになる。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ネットワークゲームシステムは対戦ゲームを提供するものであり、前記個別状況データ生成手段は、前記複数のゲーム端末のそれぞれによりネットワークゲームをプレイするプレイヤのうち、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの戦況の変化を制限するよう、個別状況データを生成する。この態様では、例えば、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの順位が変動しないようにしたり、他のプレイヤとの点差が所定点差内に維持されるようにしたりしてもよい。本態様によれば、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態になっても、そのゲーム端末のプレイヤの戦況が大きく変化しないようにできる。その結果、ゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった影響を減らすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るネットワークゲームシステムの構成を示す図である。同図に示すように、このネットワークゲームシステム10は、ゲームサーバ12と複数のゲーム端末16とを含んで構成されている。これらゲームサーバ12及びゲーム端末16は、インターネット等を含んで構成される通信ネットワーク14に接続されており、相互にデータを授受できるようになっている。
【0017】
ゲームサーバ12は、例えばCPUや各種記憶装置を含む公知のサーバコンピュータによって実現されるものであり、ゲーム端末16でプレイされるネットワークゲームを管理する機能を有する。また、ゲーム端末16は、例えばCPU、各種記憶装置、ディスプレイ(ゲーム画面表示手段)、入力装置(操作信号入力手段)を含む、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末等の公知のコンピュータによって実現されるものである。このゲーム端末16は、プレイヤがゲームサーバ12にアクセスして、ネットワークゲームをプレイするための手段として用いられる。
【0018】
ここでは、本発明が適用されるゲームの一例として自動車のレースゲームを説明する。図2は、ネットワークゲームシステム10で実現されるネットワークゲームの舞台となるゲーム空間を示す斜視図である。同図に示すゲーム空間は、全てのゲーム端末16で共有される仮想空間であり、ゲームステージ(平面)20にはスタート/ゴールライン24が設定されたレースコース22が設けられている。このゲームステージ20には、自動車26,28,30が配置されており、それぞれゲーム端末16の入力装置(操作信号入力手段)を利用してハンドル、アクセル、ブレーキ等の操作ができるようになっている。この入力装置は、ゲーム端末16として家庭用ゲーム機を用いる場合、該家庭用ゲーム機に標準で備えられる汎用コントローラ、自動車ゲーム用のハンドルコントローラ等の各種専用コントローラ等である。例えば入力装置(操作信号入力手段)として家庭用ゲーム機の汎用コントローラを用いる場合、操作信号として自動車26等のゲーム空間における位置を制御するための上方向信号、下方向信号、左方向信号、右方向信号が入力される。また、自動車26等のアクセルを制御するための信号(例えば汎用コントローラに備えられたあるボタンを押下することに対応する信号)も入力される。さらに、自動車26等のブレーキを制御するための信号(例えば汎用コントローラに備えられた別のボタンを押下することに対応する信号)も入力される。そして、各プレイヤは、自動車26,28又は30をスタート/ゴールライン24からスタートさせ、レースコース22に沿って走行させた後、再びスタート/ゴールライン24に戻すまでの時間を争うようになっている。このネットワークゲームシステム10では、ゲームステージ20にXY座標軸が設定されており、各自動車(動的オブジェクト)26,28,30の位置がX座標及びY座標で特定され、姿勢(自動車の向き)がX軸とのなす角θで特定され、それらの情報(個別状況)がゲームサーバ12の支援により各ゲーム端末16で共有されるようになっている。個別状況は、本システムでは仮想物体である自動車26,28又は30の状態を示すデータとして取り扱われている。また、レースコース22やその周辺の風景(図示せず)等の静的オブジェクトを表示するためのデータ(例えば位置データや画像データ等)はCD−ROM等の情報記憶媒体を利用して、或いは通信ネットワーク14を利用して、予め各ゲーム端末16に格納されるようになっている。そして、それらのデータを利用することにより、各ゲーム端末16では、共通のゲーム空間をゲーム画面としてディスプレイに表示させることができるようになっている。
【0019】
図2に示すゲーム空間は、上述したように全てのゲーム端末16で共有されており、その様子が各ゲーム端末16のディスプレイにゲーム画面として表示されるようになっている。図3は、このゲーム画面の一例を示す図である。同図に示すように、このゲーム画面は、図2に示すゲーム空間をプレイヤ毎に設定された視点から見た様子を示すものである。すなわち、各自動車26,28,30にはいずれかのゲーム端末16が対応づけられており、あるゲーム端末16のディスプレイには、そのゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の後方に設定された視点から該自動車の前方を見た様子がゲーム画面として表示されるようになっている。そして、このゲーム画面を見ながら、プレイヤは自分のゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30を、入力装置を利用して操作するようになっている。
【0020】
ここで、このネットワークゲームシステム10の処理について説明する。
【0021】
図4は、ゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、ゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110が含まれる。
【0022】
ここで、個別状況データ受信部100は、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成されており、複数のゲーム端末16のそれぞれから送信される個別状況データを受信する。すなわち、各ゲーム端末16は、操作信号を入力する操作信号入力手段と、入力される操作信号に基づく個別状況データをゲームサーバ12に送信する個別状況データ送信手段と、を備えている。ここで、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成されている。そして、個別状況データ受信部100は、この個別状況データ送信手段により送信される個別状況データを受信する。
【0023】
また、参考データ記憶部110は、例えばハードディスク記憶装置やメモリ等を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で擬似的な個別状況データ(擬似個別データ、ここでは自動車26等の仮想物体の状態を仮想的に示すデータ)を生成するための参考データを記憶する。この参考データには状況推移データが含まれる。すなわち、参考データ記憶部110は、状況推移データを記憶する状況推移データ記憶手段を含んでいる。状況推移データは、例えば通信トラブル状態にないゲーム端末16から標準的スキル或いは所定レベルのスキルを有するプレイヤによって送信されてくるであろう個別状況データの推移例を表すデータである。
【0024】
また、通信状態判断部106は、ゲーム端末16のそれぞれについて通信状態を判断する。例えば、ゲーム端末16から所定時間にわたってデータが送信されてこない場合に、該ゲーム端末16について通信トラブルが発生していると判断する。
【0025】
擬似個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110(状況推移データ記憶手段)に記憶される状況推移データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。この擬似的な個別状況データは、例えば自動車26等の状態を仮想的に示すデータ等である。
【0026】
また、全体状況データ生成部102は、個別状況データ受信部100により受信され、又は擬似個別状況データ生成部108により生成される、ゲーム端末16のうち少なくとも一部に係る個別状況データまたは擬似的な個別状況データに基づいて全体状況データを生成する。全体状況データ生成部102は、例えば本ネットワークゲームに関連する全てのゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データを1つのデータとして取りまとめることにより全体状況データを生成する。この場合、全体状況データには、全ゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データが含まれることになる。或いは、全体状況データの送信先となるゲーム端末16毎に、そのゲーム端末16におけるゲーム処理に関連する自動車を取得し、該自動車に対応するゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データを1つのデータとして取りまとめることにより全体状況データを生成するようにしてもよい。この場合、各全体状況データは、全部又は一部のゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データが含まれることになる。そして、全体状況データ送信部104は、生成される全体状況データをゲーム端末16のうち少なくとも一部に送信する。全体状況データ送信部104は、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成される。こうして送信される全体状況データは、ゲーム端末16によって受信される。そして、ゲーム端末16では、受信した全体状況データに基づいてゲーム画面を表示する。
【0027】
ここで、個別状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する自動車26,28又は30の状況(位置や姿勢等)を表すデータである。なお、個別状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータであってもよい。また、全体状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する自動車26,28,30のうち少なくとも1つの状況(位置や姿勢等)を表すデータである。
【0028】
図5は、ゲームサーバ12で管理(記憶)される全体状況データベースの内容を示す図である。同図に示すように、全体状況データベースは、プレイヤを識別するID、該プレイヤが使用しているゲーム端末16の通信ネットワーク14におけるアドレス、該プレイヤが操作すべき自動車26,28,30…の位置及び姿勢を含む個別状況、該個別状況の基になった個別状況データをゲームサーバ12がゲーム端末16から受信した時刻、及び該プレイヤの現在の順位を対応づけて記憶するものである。ゲームサーバ12では、各ゲーム端末16から個別状況データを受信するようになっている。この個別状況データは、各ゲーム端末16で入力される操作信号に基づくデータであり、各ゲーム端末16に対応する自動車26,28,30…のゲーム空間における位置及び姿勢等を表す。そして、ゲームサーバ12では、あるゲーム端末16から個別状況データを受信したとき、そのゲーム端末16を使用しているプレイヤのIDに対応づけて、受信時刻を全体状況データベースの前回受信時刻欄に格納するとともに、個別状況データが表す個別状況(位置及び姿勢等)を個別状況欄に格納する。さらに、全プレイヤの個別状況欄に基づいて順位欄を更新する。そして、全体状況データベースの内容のうち、ID及び個別状況の組については、所定周期にて、全プレイヤの分がゲームサーバ12からゲーム端末16に送信されるようになっている。なお、アドレス欄については、各プレイヤがネットワークゲームに参加するため、ゲーム端末16からゲームサーバ12にログインするときに、各ゲーム端末16の固有の情報等に基づいてゲームサーバ12が設定するようになっている。また、これらのデータはゲーム終了までゲームサーバ12に蓄積、保持、更新される。
【0029】
次に、図6は、状況推移データの一例を示す図である。状況推移データは、ゲームサーバ12において、ゲーム端末16から最新の個別状況データを受信できないとき、すなわち、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したと判断したとき、代わりに擬似個別状況データを自動生成するときに基礎とするデータであり、標準的なレースコース22の走行経路及びその経路を自動車が走るときの位置及び姿勢の推移例を表している。具体的には、同図に示すように、レースコース22を自動車に模範走行させたときの、所定時間おきの位置及び姿勢を記録してなるものである。ゲームサーバ12(擬似個別状況データ生成部108)では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを、状況推移データに基づいて生成して、擬似個別状況データを得るようにしている。
【0030】
具体的には、通信トラブルに係る自動車の現在位置と、通信トラブル以前に受信した個別状況データに基づいて判断される自動車の走行スピード並びに操作の優劣とを参考にして、状況推移データに含まれる個別状況(位置及び姿勢)のうち2つを読み出し、その差分を算出する。そして、この差分(ベクトルデータ)を現在の個別状況(位置及び姿勢)に足し合わせる。こうして、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを仮生成するようにしている。
【0031】
このとき、更新後の自動車の個別状況が他の自動車に干渉(衝突等)するものである場合には、前後又は左右のいずれかに避けるように擬似個別状況データを変更する。さらに、通信トラブルに係る自動車の順位を全体状況データベースの順位欄から読み出すとともに、前後の順位(1つ前の順位及び1つ後ろの順位)の自動車の個別状況を読み出して、その自動車の順位が変わらないように擬似個別状況データを生成する。すなわち、仮生成した擬似個別状況データが、前順位の自動車よりもレースコース22においてさらに前の位置を表す場合には、該自動車よりも後ろの位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。また、仮生成した擬似個別状況データが、後ろ順位の自動車よりもレースコース22においてさらに後ろの位置を表す場合には、該自動車よりも前の位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。こうして、あるゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データをゲームサーバ12にて自動生成することができる。
【0032】
図7は、ゲームサーバ12で実行される個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0033】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理においては、まず、通信状態判断部106が、該処理に対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S101では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。
【0034】
そして、通信状態判断部106は、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S102)。そして、経過していれば、擬似個別状況データ生成部108は、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定するとともに(S103)、状況推移データを読み出す(S104)。そして、該状況推移データに基づいて擬似個別状況データを生成するとともに、生成した擬似個別状況データに基づいて、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S105)。そして、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。
【0035】
一方、S102において、前回受信時刻から所定時間を経過していなければ、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。また、個別状況データ受信部100により個別状況データが受信されれば、該個別状況データ受信部100は、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S106)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S107)。そして、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。
【0036】
次に、図8は、ゲームサーバ12(全体状況データ生成部102及び全体状況データ送信部104)で実行される全体状況データ送信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が全体状況データ送信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムも、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0037】
同図に示すように、全体状況データ送信処理では、全体状況データ生成部102が、まずタイマを表す変数に0を設定する(S201)。そして、この変数の値が所定値に達するまで(S203)、値を所定値ずつ増加させる(S202)。そして、タイマを表す変数の値が所定値に達し、タイマスタート(S201)から所定時間が経過すると、次に全体状況データベースから全プレイヤについてID及び個別状況を読み出す(S204)。そして、全体状況データ送信部104が、それらID及び個別状況を含む全体状況データを全てのゲーム端末16に送信する(S205)。その後、全体状況データ生成部102が、現在のゲーム進行度を更新する(S206)。こうして、所定時間毎に全体状況データベースの内容の一部(ID及び個別状況)を全てのゲーム端末16に送信するとともに、このタイミングでゲーム進行度を更新するようにしている。
【0038】
次に、図9は、ゲーム端末16で実行されるゲーム処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲーム端末16がゲームプログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲーム端末16にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲーム端末16にインストールされたりする。
【0039】
同図に示すように、ゲーム端末16におけるゲーム処理では、まず、次フレームの全体状況データを受信したか否かを判断する(S301)。また、ゲーム端末16では全体状況データの受信時刻を管理するようになっており、全体状況データを受信していないと判断される場合、前回受信時刻から所定時間が経過したか否かを判断する(S302)。そして、所定時間が経過していなければ、再び、次フレームの全体状況データを受信したか否かを判断する(S301)。一方、所定時間が経過していれば、当該ゲーム端末16とゲームサーバ12との間に通信トラブルが発生したと判断し、ゲーム処理を中断する。
【0040】
また、S301において、前回受信時刻から所定時間内に全体状況データを受信したと判断される場合、該全体状況データに基づいてゲーム画面を描画する(S303)。このとき、レースコース22等の静的(固定的)オブジェクトの画像については、当該ゲーム端末16に予め格納されているデータに基づいて描画する。また、自動車26,28及び30の画像については、全体状況データに含まれる各自動車26,28,30の位置及び姿勢に基づいて描画する。また、視点については当該ゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の後方に設定する。
【0041】
その後、ゲーム進行度を更新する(S304)。そして、入力装置に基づいて当該ゲーム端末16に備えられている入力装置から入力される操作信号に基づいて、当該ゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の位置及び姿勢を表す個別状況データを、更新後のゲーム進行度とともにゲームサーバ12に送信する(S305)。こうして、全てのゲーム端末16でゲーム空間を共有し、ゲーム端末16毎に設定された視点からゲーム空間を見た様子を表示することができる。
【0042】
以上説明したネットワークゲームシステム10によれば、ゲーム端末16自体にトラブルが発生した場合、或いは通信ネットワーク14に障害が発生して、そのゲーム端末16とゲームサーバ12との間でデータ通信が不能となった場合等、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを擬似個別状況データとして状況推移データに基づいてゲームサーバ12にて生成することができる。そして、ゲーム端末16から受信した個別状況データやゲームサーバ12で生成した擬似個別状況データに基づいて全体状況データを生成し、それをゲーム端末16に送信することができる。このため、ゲーム端末16では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合であっても、受信した全体状況データに基づき、全てのゲーム端末16に関連する表示を行うことができる。
【0043】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0044】
例えば、上記説明では、所定通信状態となったゲーム端末に対応する自動車(仮想物体)については、その順位が変動しないようにゲームサーバ12が該自動車を自動操縦するようにしたが、後ろの自動車とのタイム差、前の自動車とのタイム差が所定時間以上とならないようにする等、該自動車に関連するネットワークゲームの戦況の変化が抑制されるよう自動操縦してもよい。
【0045】
また、上記説明では、所定通信状態となったゲーム端末に対応する自動車(仮想物体)がゲームサーバ12による自動操縦によりレースコース22を走り続けるようにしたが、ゲームサーバ12による自動操縦により図示しないピットレーン等のゲーム空間内の退避領域に移動するようにしてもよい。こうすれば、プレイヤはネットワークゲームへの復帰が容易となる。
【0046】
また、上記説明では、本発明を自動車レースゲームに適用したが、他のあらゆるゲームに適用してよい。また、1又は複数のゲーム端末16にゲームサーバ12の機能を担わせるようにしてもよい。また、以上の説明では、ゲーム端末16は自動車等の仮想物体の位置及び姿勢を個別状況データとしてゲームサーバ12に送信するようにしたが、操作信号自体、或いはそれに対応するデータを個別状況データとして送信するようにしてもよい。この場合、ゲームサーバ12において、各ゲーム端末16から受信した個別状況データに基づいて、自動車等の仮想物体の位置及び姿勢を算出し、それを全体状況データベースの個別状況欄に格納するようにすればよい。
【0047】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2においても、本発明を自動車のレースゲームに適用した例について説明する。このレースゲームでは、実施の形態1に係るレースゲームに比して、レースコース22にピットが設けられる点等が異なる。
【0048】
図10は、実施の形態2に係るネットワークゲームの舞台となるゲーム空間を示す斜視図である。図10に示すゲーム空間は、全てのゲーム端末16で共有される仮想空間であり、ゲームステージ(平面)20aは、主にレースコース(第1領域)22で構成されている。レースコース22は、レース中の整備を行うピット(第2領域)23、スタート/ゴールライン24が設けられた周回コースを有する。ピット23は、ピットロード21,25によりレースコース22に連結されている。このため、自動車26,28,30,…は、ピットロード21を通ってレースコース22からピット23に進入し、再びピットロード25を通ってレースコース22に復帰できるようになっている。
【0049】
各プレイヤは、それぞれゲーム端末16を介して自動車26,28,30,…を運転してレースコース22上を走行させレースゲームを行う。各プレイヤは、ゲーム端末16の入力装置を利用してハンドル、アクセル、ブレーキ等の操作ができるようになっている。そして、各プレイヤは、自動車26,28,30,…をスタート/ゴールライン24からスタートさせ、レースコース22に沿って所定周回数走行させた後、再びスタート/ゴールライン24に戻すまでの時間を争うようになっている。なお、自動車26,28,30,…の中には、最初(ゲーム開始時)からゲームサーバ12により自動運転されているものが含まれていてもよい。
【0050】
このネットワークゲームシステム10では、ゲームステージ20にXY座標軸が設定されており、各自動車26,28,30,…の位置がX座標及びY座標で特定され、姿勢(自動車の向き)がX軸とのなす角θで特定され、それらの情報(個別状況)がゲームサーバ12の支援により各ゲーム端末16で共有されるようになっている。また、レースコース22やその周辺の風景(図示せず)を表示するためのデータ(例えば位置データや画像データ等)はCD−ROM、DVD(商標)−ROM等の情報記憶媒体に格納したものを各ゲーム端末16に挿入して使用するか、或いは通信ネットワーク14を利用して各ゲーム端末16に供給・格納し、必要に応じて使用する。そして、それらのデータにより、各ゲーム端末16では、共通のゲーム空間をディスプレイに表示させることができるようになっている。
【0051】
図10に示すゲーム空間は、上述したように全てのゲーム端末16で共有されており、その様子は実施の形態1の場合と同様にして(図3参照)、各ゲーム端末16のディスプレイにゲーム画面として表示されるようになっている。なお、上記の視点を各自動車に対して複数設定し、プレイヤが入力装置によって任意にその視点を切り換えられるように構成することが好ましい。
【0052】
ここで、実施の形態2に係るネットワークゲームシステム10の処理について説明する。
【0053】
図11は、実施の形態2に係るゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、実施の形態2に係るゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110aが含まれる。
【0054】
ここで、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104及び通信状態判断部106は、実施の形態1の場合と同様である。また、個別状況データ受信部100は、ここでは特に、個別状況データを受信すると、送信元のゲーム端末16又は該ゲーム端末16でネットワークゲームをプレイするプレイヤに対応づけて、受信した個別状況データを参考データ記憶部110aに記憶する。
【0055】
また、参考データ記憶部110aは、例えばハードディスク記憶装置を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で個別状況データを生成するための参考データを記憶する。この参考データには、特に実施の形態2では、個別状況データ及び領域移動用状況推移データが含まれる。すなわち、参考データ記憶部110aは、個別状況データを記憶する個別状況データ記憶手段、及び領域移動用状況推移データを記憶する領域移動用状況推移データ記憶手段を含んでいる。そして、擬似個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110aに記憶される参考データ(状況推移データ、個別状況データ、領域移動用状況推移データ)に基づいて擬似個別状況データを生成する。
【0056】
実施の形態2に係るゲームシステムにおいて、特定のゲーム端末16からのデータが正常に受信できなくなった場合や、予想される時刻に新データが受信されない場合に、ゲームサーバ12は該ゲーム端末16について通信トラブルが発生したと判断し、通信トラブル処理を行う。本明細書において通信トラブルという語は、通信回線や通信システムなどの通信自体に関わるトラブルだけでなく、ゲーム端末自体16のトラブル等によりゲームサーバ12がゲーム端末16からの信号を受信できなくなった場合を広く含む。
【0057】
実施の形態2のゲームシステムでは、例えば、以下の処理の1つ又は複数を組み合わせて通信トラブル処理として実行する。
1.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が参考データ(予めゲームサーバ12に記憶されている状況推移データや、同ゲーム端末16からトラブル発生前に送信されてきていた個別状況データ群を含む)に基づいて代わりに運転(ゲーム空間を移動させること等)して、レースを続行させる;
2.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車を、領域移動用状況推移データ(特殊な状況推移データ)に基づいてピットイン(レースコース22からピットロード21を経由してピット23に進入)させるなど、一時的に競争行為から外す(レースコース22から自動車を退避させる)ゲームイベントを発生させる;
3.天候を悪化させたり、ペースカーやセーフティーカーを導入したりして、レース全体の進行を遅延させるゲームイベントを発生させる。
【0058】
後述するように、通信トラブルが発生したゲーム端末16は、通信トラブルが解消して、ゲームサーバ12との通信が回復したら、ゲームサーバ12及び/又はゲーム端末16はこれらの通信トラブル処理を終了させて通常のゲーム処理に戻る。すなわち、参考データに基づいてゲーム空間を移動させていた自動車を、トラブルが解消したゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて移動させる。また、通信トラブルに係る自動車を一時的に競争行為から外すゲームイベントを終了させる。たとえば、ピット23に退避している自動車を、参考データに基づき、或いはトラブルが解消したゲーム端末16から送信される個別状況データに基づき、ピットロード25を経由してレースコース22に復帰させ、ゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいてレースコース22を移動させる。さらに、レース全体の進行を遅延させるゲームイベントを終了させる。たとえば、天候を回復させたり、ペースカーやセーフィティーカーをレースコース22から退出させたりして、再びゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて、自動車26,28,30…をレースコース22上で通常ルールによる競争をさせる。
【0059】
通信トラブルが発生したゲーム端末16は、可能な限り通信トラブルが発生したことをディスプレイに表示し、プレイヤに報知する。本システムでは、他のゲーム端末16からゲームに参加しているプレイヤからは、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車が、レースコース22上から突然消滅するなどの不自然な現象が起こらない。従って、本システムでは、一部のゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合でも、その他のゲーム端末16に係るプレイヤは、通信トラブルが発生したことを認識することなく自然にゲームを進行させることができる。また、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係るプレイヤは、通信トラブルが解消すれば進行中のゲームに復帰することができる。すなわち、通信トラブルが発生したことによりプレイヤが著しく不利な状況になることがない。
【0060】
図12は、実施の形態2に係るゲームサーバ12で実行される個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0061】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理では、まず、対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S401では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。ゲーム進行度は、例えばカウンタ値を採用することができる。
【0062】
そして、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S402)。所定時間を経過していなければ、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。また、個別状況データを受信すれば、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S406)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S407)。そして、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。
【0063】
一方、前回受信時刻から所定時間を経過していれば、通信トラブル処理を実行する(S403)。どの通信トラブル処理を実行するかは、プレイヤが予め選択する、ゲームの進行状況に基づいてゲームサーバ12が選択する、ゲームサーバ12がランダムに(乱数に基づいて)選択する、などの方法により決定される。ゲームサーバ12がランダムに通信トラブル処理を選択する場合、各通信トラブル処理を同一の確率で選択してもよいし、処理ごとに選択される確率が異なるようにしてもよい。また、選択される確率がゲームの進行状況に応じて変化するようにしてもよい。
【0064】
通信トラブル処理の実行中、ゲームサーバ12は通信トラブルに係るゲーム端末16からのデータ受信を監視しており、通信トラブルが発生していたゲーム端末16からの正常なデータ(個別状況データ等)を受信すると、ゲームサーバ12は通信トラブルが解消したと判断し(S404)、通信トラブル回復処理を実行する(S405)。通信トラブル回復処理では、ゲームサーバ12が、全プレイヤの分のID及び個別状況の組を通信トラブルから解放されたゲーム端末16に送信する。これに対して、通信トラブルから解放されたゲーム端末16では、ゲームサーバ12から受信したデータに基づき、ディスプレイ上に現在のゲームの進行状況に合致した画像を表示させる。さらに、通信トラブルが解消したことをプレイヤに知らせる報知メッセージを、このゲーム端末16のディスプレイに表示させる。そして報知メッセージ表示後、所定時間が経過するか、ゲーム進行が所定状況になると、通信トラブル回復処理を終了させて通常のゲーム処理を再開する。通常のゲーム処理を再開する際には、通信トラブルから回復したゲーム端末16のディスプレイ上に再開までの時間をカウントダウン表示してプレイヤに知らせることが好ましい。これら通信トラブルからの復帰時の表示は、ゲームサーバ12の指示、ゲーム端末16自身のプログラムの処理及び/又は両者の協働で行うことができる。なお、ゲームサーバ12における通信トラブル処理及び通信トラブル回復処理では、ゲームサーバ12が参考データに基づいて個別状況を生成し、それを全体状況データベースに格納する。
【0065】
ゲームサーバ12で実行される全体状況データ送信処理については、実施の形態1の場合と同様である(図8参照)。また、ゲーム端末16で実行される通常ゲーム処理についても、実施の形態1の場合と同様である(図9参照)。
【0066】
ここで、上記通信トラブル処理の各態様の詳細を順に説明する。
【0067】
1.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が代わりに運転し、レースを継続させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを、参考データに基づいて生成する。これにより、通信トラブルが解消するまで通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車を、ゲームサーバ12が代わりに運転してレースを継続する。参考データには、予めゲームサーバ12が保持している状況推移データや、通信トラブルが発生するまでの走行で得られた個別状況データを使用することができる。擬似個別状況データを生成する処理には、具体的には以下のような態様が考えられる。
【0068】
(1)状況推移データを使用する場合
状況推移データは、レースコース22の標準的な走行データ(走行経路及びその経路を自動車が走るときの姿勢の推移例)を表している。状況推移データは、具体的には、図6に示したように、レースコース22を自動車に模範走行させたときの、所定時間間隔で記録した位置及び姿勢のデータである。ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを、設定あるいはゲームの状況等に応じて、以下のように状況推移データに基づいて生成する。
【0069】
ゲームサーバ12は、通信トラブルが発生したと判断された時点の自動車の現在位置と、通信トラブルが発生する以前に受信した個別状況データに基づいて判断される自動車の走行スピード並びに操作の優劣とを参考にして、状況推移データに含まれる個別状況(位置及び姿勢)のうち2つを読み出し、その差分を算出する。そして、この差分(ベクトルデータ)を現在の個別状況(位置及び姿勢)に足し合わせる。このように、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを仮生成する。このとき、更新後の自動車の個別状況が他の自動車に干渉(衝突等)するものである場合には、前後又は左右のいずれかに避けるように擬似個別状況データを変更する。こうして、あるゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データをゲームサーバ12で状況推移データを用いて自動生成することができる。
【0070】
(2)過去の走行時に受信した個別状況データを使用する場合
通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車が、通信トラブルが発生した時点でレースコース22を1周以上周回している場合には、通信トラブルが発生するまでの走行で得られた個別状況データを基にして、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを生成することができる。すなわち、ゲームサーバ12では、各ゲーム端末16から受信する個別状況データを記憶手段に蓄積記録するようになっている。
【0071】
個別状況データは、i)その自動車が通信トラブルの発生する直前の周回(所定ゲーム内容)でレースコース22の各位置を通過した際に記録された個別状況データ群、ii)通信トラブルが発生するまでの各周回(所定ゲーム内容)で記録されたその自動車の個別状況データ群の平均値(例えばレースコース22を1周する時間が、通信トラブルが発生するまでの各周回において1周するのに要した時間の平均となるようにすればよい。)、iii)通信トラブルが発生するまでの各周回(所定ゲーム内容)で記録された、その自動車の個別状況データ群のうち、レースコース22を自動車が最短時間で1周したときに記録されたもの(最良値)のうち、少なくとも1つに基づいて生成することができる。すなわち、各周回に対応する個別状況データ群は、その時間(ラップタイム)により序列化され、最短時間で周回したときに記録された個別状況データ群のうち、少なくとも1つ(最速ラップが1つのときには当該1つ)に基づいて生成することができる。
【0072】
これらのデータを用いて、上記の状況推移データを基にしたときと同様にして擬似個別状況データをゲームサーバ12で自動生成することができる。上記のデータのどれを使用するかは、予めプレイヤが設定してもよいし、ゲームサーバ12が選択してもよい。ゲームサーバ12が選択する場合は、ゲームの進行状況、通信トラブルが発生した時点での順位、通信トラブルが発生するまでの周回で記録された個別状況データの優劣等を基に使用するデータを選択することが好ましい。
【0073】
上述のいずれかの方法で個別状況データをゲームサーバ12で生成することにより、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車もレースを継続することが可能となる。もし、最初に選択したデータでゲームサーバ12が生成した擬似個別状況データに従って走行すると、通信トラブルを起こしたゲーム端末16に係る自動車が著しく有利又は不利になる場合には、異なるデータを用いて擬似個別状況データを生成することが好ましい。通信トラブルが解消してプレイヤがゲームに復帰したときに、著しく有利又は不利な状況だと、プレイヤがゲームに対する興味を失うことがあるからである。
【0074】
また、通信トラブルを起こしたゲーム端末に係る自動車の順位が変わらないように、ゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成してもよい。このためには、通信トラブルに係る自動車の順位を全体状況データベースの順位欄から読み出すとともに、前後の順位(1つ前の順位及び1つ後ろの順位)の自動車の個別状況を読み出して、その自動車の順位が変わらないように擬似個別状況データを生成する。すなわち、上述したようにして一旦生成した仮の擬似個別状況データが、前順位の自動車よりもレースコース22においてさらに前の位置を表す場合には、該自動車よりも後ろの位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。また、一旦生成した仮の擬似個別状況データが、後順位の自動車よりもレースコース22においてさらに後ろの位置を表す場合には、該自動車よりも前の位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。
【0075】
上記の通信トラブル処理から復帰する際には、通信トラブルを起こしたゲーム端末16に係る自動車の制御が、ゲームサーバ12からプレイヤが操作するゲーム端末16に移されるが、この制御の移行を難しい操作がプレイヤに要求される地点で行うと、移行直後に該プレイヤが著しく不利になることがある。従って、通信トラブル処理から復帰する地点は、レースコース22の直線部分など運転操作が簡単な地点であることが好ましい。また、通信トラブル処理から復帰して制御の移行が行われる際に、ゲーム端末は画面にカウントダウン表示などを行い、プレイヤに通信トラブル処理から復帰することを報知することが好ましい。
【0076】
2.通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を一時的に競争行為から外す特別ゲームイベントを発生させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを代わりに生成するが、この場合は、通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を、レースコース22(第1領域)上を走行させ続けるのではなく、ピット23(第2領域)に進入させてタイヤ交換や燃料補給などレースの続行に必要な整備を行う。
【0077】
すなわち、本システムにおいては、レースコース22内では、自動車26,28,30,…がゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に基づいて移動するようになっている。一方、ピット23内では、ゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に基づく自動車26,28,30,…の移動がレースコース22内よりも制限され、代わりにゲームサーバ12によって自動的に、或いはゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に従って、自動車のパラメータ(タイヤのグリップ力パラメータ、残り燃料パラメータ、故障度合いパラメータなど)が変更される。このパラメータは、例えばゲームサーバ12や各ゲーム端末16に記憶されるものである。また、レースコース22内では、逆に自動車のパラメータの変更が制限されている。
【0078】
あるゲーム端末16に関して通信トラブルが発生した場合、該ゲーム端末16に対応する自動車は、レースコース22上の現在位置からピット23とレースコース22とを繋ぐピットロード21の入口まで、上述したいずれかの方法でゲームサーバ12が生成する擬似個別状況データに基づいて移動する。また、ピットインに伴う特別な走行態様(ピットロード21の走行等(ピットロード25についても同様))については、本ゲームイベントに対応する特殊な状況推移データである領域移動用状況推移データを使用して、ゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成する。領域移動用状況推移データは、例えばピットロード21を自動車が移動するときにゲーム端末16から送信されてくるべき個別状況データの推移例を表すデータ等であり、ゲームサーバ12に予め記憶される。
【0079】
ピット23内に通信トラブルに係るゲーム端末16に対応する自動車が進入してくると、ゲームサーバ12は、該自動車に関連するパラメータを変更する。例えば、ゲームサーバ12に各自動車に関連するパラメータが記憶されている場合には、ゲームサーバ12が自ら、通信トラブルに係る自動車に関連づけて記憶されているパラメータを設定(更新)する。なお、ゲームサーバ12に各自動車に関連するパラメータを記憶する場合、例えば全体状況データベースにおいて、各ゲーム端末16に対応する個別状況の一部として記憶しておくようにしてもよい。
【0080】
ピットインに伴う整備が終了しても通信トラブルが解消しない場合は、通信トラブルが解消するまで自動車をピット23で待機させてもよいし、ピットインの場合と同様にして、整備終了後直ちに、或いは所定時間経過時に、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が代行運転してレースコース22に復帰させるようにしてもよい。この場合も、レースの続行に必要な整備を行うので、ピットインを行っても、通信トラブルが発生したゲーム端末に係るプレイヤが著しく不利になることはない。
【0081】
3.レース全体の進行を遅延させる遅延ゲームイベントを発生させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを生成する。さらに、競技に参加している自動車全部が速度を落とさなければならないゲームイベントを発生させる。具体的には、雨天になって速度を落とさなければ走行が困難な状況にしたり、最初からサーバー12により運転されている自動車の事故を発生させたりする。また、このような状況における安全確保のため、レースコース全体で追い越し禁止にしたり、ペースカーやセーフティーカーを導入したりする。この間、それぞれの走行態様に対応する状況推移データを使用してゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成することで、ゲームサーバ12により通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を運転してレースを継続する。他のプレイヤはそれぞれ状況に合わせてゲーム端末を介して自動車を運転するが、通常の場合と比較して大幅に速度が低くなる。従って、順位の大幅な変更が起こらず、また、各自動車が互いに接近して走行するので、通信トラブルが発生したゲーム端末に係るプレイヤが著しく不利になることはない。
【0082】
遅延ゲームイベントでは、例えばゲームサーバ12においてゲーム空間における自動車の移動速度を統一的に制限するようにしてもよい。すなわち、全体状況データは、各ゲーム端末16に備えられた入力装置により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する自動車のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、この処理態様では、ゲームサーバ12は、ゲーム端末16に関連して通信トラブルが発生した場合に、ゲーム空間に配置された自動車26,28,30,…の移動速度を、各ゲーム端末16に備えられた入力装置により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるように、各個別状況に変更を加えてから全体状況データを生成する。こうすれば、システム側で強制的に各自動車の移動速度を制限できる。この場合、変更を加えた個別状況を各ゲーム端末16に返信し、各ゲーム端末16において自機に対応する自動車の実際の状況を判断することができるようにすることが望ましい。
【0083】
また、各ゲーム端末16において自動車の移動速度を制限するようにしてもよい。この処理態様では、ゲーム端末16に関連して通信トラブルが発生した場合に、ゲームサーバ12は、各ゲーム端末16(通信トラブルに関係しないゲーム端末16)に対して、速度制限要求を送信する。これに応じて各ゲーム端末16では、操作信号に基づいて個別状況データを生成するとき、通常ゲーム処理において同操作信号に応じて設定する移動速度よりも遅くなるようにして、該ゲーム端末16に対応する自動車の移動速度を設定し、その情報を個別状況データに含めるようにする。そして、こうして生成される個別状況データをゲームサーバ12に送信する。こうしても、システム側で強制的に各自動車の移動速度を制限できる。
【0084】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、上記1、2、3の処理態様を適宜組み合わせてもよい。また、通信トラブルが所定時間を経過しても回復しない場合は、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をリタイヤさせてもよい。
【0085】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3は、本発明のネットワーク格闘ゲームへの適用例である。このネットワーク格闘ゲームでは、3次元ゲーム空間を複数のプレイヤが共有する。そして、各プレイヤに対応するオブジェクト(ロボット、戦車、格闘家等)が同空間に配置され、ゲーム端末16によって入力される操作信号に基づき、これらオブジェクトが移動し、戦闘を繰り広げるようになっている。
【0086】
図13は、実施の形態3に係るネットワークゲームにおける戦闘の舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。同図に示すように、共通ゲーム空間(3次元オブジェクト空間)206には、戦闘エリア204と避難エリア205とが設けられている。そして、各プレイヤの操作対象(プレイヤゲームキャラクタ)である戦闘オブジェクト201,202,203は、ゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて、戦闘エリア204及び避難エリア205を移動するようになっている。
【0087】
ここで、戦闘エリア204では、戦闘オブジェクト201,202,203は、相互に攻撃を仕掛け、相手にダメージを与えることが許可されている。一方、避難エリア205では、攻撃を仕掛けることが制限されている。例えば、戦闘オブジェクト201,202,203が避難エリア205内に位置している場合、ゲームサーバ12は、同戦闘オブジェクトに関連してゲーム端末16から送信される個別状況データの内容に関わらず、攻撃動作を行わせないようにする。或いは、戦闘オブジェクト201,202,203に、自身のダメージや減点等のペナルティを課す。
【0088】
図14は、実施の形態3に係るゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、実施の形態3に係るゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110bが含まれる。
【0089】
ここで、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106は、実施の形態1の場合と同様である。また、個別状況データ受信部100は、実施の形態2の場合と同様である。
【0090】
一方、参考データ記憶部110bは、例えばハードディスク記憶装置を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で擬似個別状況データを生成するための参考データを記憶する。この参考データには、特に実施の形態3では、複数のAI(人工知能)データが含まれる。AIデータは、個別状況データ生成手段が個別状況を自律的に生成するための基礎データであり、ゲーム端末16において入力されるべき操作信号を自律的に判断するための判断プログラムを含んでいる。すなわち、参考データ記憶部110bは、同基礎データを記憶する基礎データ記憶手段を含んでいる。そして、個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110bに記憶される参考データ(AIデータ)に基づいて擬似個別状況データを自律的に生成する。すなわち、AIデータに含まれる上記判断プログラムに従って、通信トラブル状態にあるゲーム端末16において入力されるべき操作信号を生成し、該操作信号に基づいて同ゲーム端末16において生成すべき個別状況データを、擬似個別状況データとして生成する。なお、AIデータは、プレイヤに代わって所定の操作特性に従う操作内容を決定し、該操作内容に応じた個別状況データを生成するための人工知能プログラム自体であってもよいし、所定の操作特性に従う操作内容を基本人工知能プログラムに決定させるためのパラメータであってもよい。
【0091】
また、参考データ記憶部110bには、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データが各プレイヤに対応づけて順次記憶される。そして、プレイレベル判断部112では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16に対応するプレイヤに対応づけて参考データ記憶部110bに記憶されている個別状況データ群に基づき、同プレイヤのプレイレベル(操作特性)を判断する。参考データ記憶部110bには、上述のように複数のAIデータが記憶されているが、これらはいずれかのプレイレベル(操作特性)に対応づけられている。そして、擬似個別状況データ生成部108では、プレイレベル判断部112により判断されたプレイレベルに対応するAIデータを参考データ記憶部110bから読み出し、同AIデータに基づいて擬似個別状況データを自律的に生成するようにしている。
【0092】
図15及び図16は、本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0093】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理では、まず、対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S501では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。ゲーム進行度は、例えばカウンタ値を採用することができる。
【0094】
そして、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S502)。所定時間を経過していなければ、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。また、個別状況データを受信すれば、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S510)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S511)。そして、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。
【0095】
一方、前回受信時刻から所定時間を経過していれば、通信トラブルが発生したと判断し、次にプレイレベル判断部112が通信トラブルに係るゲーム端末16でネットワークゲームをプレイするプレイヤのプレイレベルを判断する(S503)。そして、擬似個別状況データ生成部108は、該プレイレベルに対応するAIデータを参考データ記憶部110bから読み出す(S504)。そして、こうして読み出されるAIデータに従って通信トラブルに係るゲーム端末16でゲームをプレイしていたプレイヤの擬似個別状況データを自律的に生成し、それにより全体状況データベースを更新する(S505)。そして、通信トラブルに係るゲーム端末16から信号を受信するまで、S505の処理を続行する(S506)。
【0096】
そして、通信トラブルに係るゲーム端末16から信号を受信すると、同ゲーム端末16についての通信トラブルが解消したと判断し、同ゲーム端末16に対応する戦闘オブジェクトが戦闘エリア204から避難エリア205に移動させるよう擬似個別状況データを生成する(S507)。そして、戦闘オブジェクトが避難エリア205に到着すると(S508)、通信トラブルが発生していたゲーム端末16に対して、ゲームへの参加が可能となった旨のメッセージ(或いはメッセージを表示させるための命令)を送信する(S509)。そして、再び、ゲーム端末16から個別状況データが送信されてきたかを判断する(S501)。
【0097】
以上のようにすれば、通信トラブルに見舞われていたプレイヤは、避難エリア205から自分の戦闘オブジェクトを操作開始できるようになるため、スムーズにネットワークゲームに復帰することができる。
【0098】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、プレイレベル判断部112は、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づいてプレイヤのプレイレベルを判断するようにしたが、全体状況データ生成部102で管理される各プレイヤの成績(例えば順位等)に基づいて、該プレイヤの操作特性(プレイレベル等)を判断するようにしてもよい。さらに、プレイレベル判断部112は、参考データ記憶部110bに記憶される各プレイヤに係る個別状況データ群に基づいてプレイレベルを判断する代わりに、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づき、各プレイヤに対応づけて管理されるプレイレベル変数を逐次更新していくようにしてもよい。こうすれば、該プレイレベル変数を参照して、各プレイヤのプレイレベルを直ちに判断することができるようになる。また、プレイレベル判断部112は、プレイヤのプレイレベルだけでなく、他の操作特性、例えば攻撃的なプレイスタイルや守備的なプレイスタイル等の各種操作特性を個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づいて判断するようにしてもよい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった場合であっても、全体状況データに基づいて表示されるゲーム画面において、そのゲーム端末に関連する表示が維持されるようにできる。このため、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に係るネットワークゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末で表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図5】ゲームサーバで管理される全体状況データベースの内容を示す図である。
【図6】状況推移データの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図8】ゲームサーバにおける全体状況データ送信処理を示すフロー図である。
【図9】ゲーム端末における処理を示すフロー図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図16】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
10 ネットワークゲームシステム、12 ゲームサーバ、14 通信ネットワーク、16 ゲーム端末、20,20a ゲームステージ、21,25 ピットロード、22 レースコース(第1領域)、23 ピット(第2領域)、24スタート/ゴールライン、26,28,30 自動車(仮想物体)、100 個別状況データ受信部、102 全体状況データ生成部、104 全体状況データ送信部、106 通信状態判断部、108 擬似個別状況データ生成部、110,110a,110b 参考データ記憶部、112 プレイレベル判断部(操作特性判断手段)、201,202,203 戦闘オブジェクト、204 戦闘エリア(第1領域)、205 避難エリア(第2領域)、206 共通ゲーム空間。
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークゲームシステム、ゲームサーバ及びその制御方法に関し、特に、通信トラブル等が発生した場合であってもゲームを好適に続行させることができるネットワークゲームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばゲームセンター内、または複数のゲームセンター間で、通信回線を介して複数のゲーム端末(ゲーム機)をゲームサーバに接続し、共通のゲーム空間でゲームをプレイできるようにしたネットワークゲーム(オンラインゲーム)システムが知られている。また近年、インターネット等の通信ネットワークにゲームサーバと複数の専用ゲーム端末またはパーソナルコンピュータ等の汎用のゲーム端末とを接続しておき、ゲームサーバによる管理の下で、それらゲーム端末を使用する複数のプレイヤが共通のゲーム空間でゲームをプレイできるようにしたネットワークゲーム(オンラインゲーム)システムが普及しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のネットワークゲームシステムでは、ゲーム端末同士、またはゲーム端末とゲームサーバとを結ぶ通信ネットワークにトラブルが発生した場合、或いは1又は複数のゲーム端末にトラブルが発生した場合、ネットワークゲームが中断したり、プレイヤの一部がゲームから離脱したりすることを余儀なくされていた。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるネットワークゲームシステム、ゲームサーバ及びその制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るネットワークゲームシステムは、ゲームサーバと該ゲームサーバに通信接続される複数のゲーム端末とを含むネットワークゲームシステムにおいて、前記各ゲーム端末が、操作信号を入力する操作信号入力手段と、入力される操作信号に基づく個別状況データ(例えば仮想物体の状態を示すデータ等)を前記ゲームサーバに送信する個別状況データ送信手段とを備え、前記ゲームサーバが、前記各ゲーム端末から送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、前記各ゲーム端末との通信状態(例えば通信トラブルがあるか否か等)を判断する通信状態判断手段と、擬似的な個別状況データ(例えば仮想物体の状態を仮想的に示すデータ等)を生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的な個別状況データを生成する擬似個別状況データ生成手段と、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信手段により受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成手段により生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段とを備え、前記各ゲーム端末が、前記ゲームサーバから全体状況データを受信する全体状況データ受信手段と、受信される全体状況データに基づいてゲーム画面を表示するゲーム画面表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0006】
ここで、ゲームサーバは、いずれかのゲーム端末が兼ねていても良く、複数のゲームサーバが例えば互いに同期して並存していても良い。
【0007】
また、本発明に係るゲームサーバは、複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、前記各ゲーム端末について通信状態を判断する通信状態判断手段と、擬似的な個別状況データを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的な個別状況データを生成する個別状況データ生成手段と、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信手段により受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成手段により生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明に係るゲームサーバの制御方法は、複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信ステップと、前記空くゲーム端末について通信状態を判断する通信状態判断ステップと、記憶手段に記憶される、擬似的な個別状況データを生成するための参考データに基づいて該擬似的な個別状況データを生成する個別状況データ生成ステップと、前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記個別状況データ受信ステップで受信される個別状況データ、又は前記擬似個別状況データ生成ステップで生成される前記擬似的な個別状況データ、に基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成ステップと、生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明では、ゲーム端末からゲームサーバに個別状況データが送信される。個別状況データはゲーム端末において入力される操作信号に基づくデータであり、例えばゲーム空間に配置され該操作信号に従って移動する仮想物体の状態(状況)を示すデータである。そして、ゲームサーバでは、複数のゲーム端末のそれぞれについて通信状態(例えば通信トラブルがあるか否か)を判断する。そして、所定通信状態にあるゲーム端末、例えば通信トラブルが発生しているゲーム端末等について、参考データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。参考データは、ゲームサーバがゲーム端末に代わって、いずれかのプレイヤの操作対象を自動操作するために参考とするデータである。この参考データとしては、例えば所定通信状態にないゲーム端末から標準的スキル或いは所定レベルのスキルを有するプレイヤによって送信されてくるであろう個別状況データの推移例等を表すデータ、ゲーム空間の所定退避場所にプレイヤの操作対象である仮想物体を退避させるときにゲーム端末から送信されてくるであろう個別状況データの推移例等を表すデータ、プレイヤによって実際にゲーム端末から送信されてきた個別状況データ、ゲームサーバ側で個別状況データを自律的に生成するための基礎データ(ゲーム端末から入力されるべき操作信号をゲームサーバ側で判断するための判断プログラムを含むAI処理用データ)等を採用することができる。その後、ゲームサーバでは、参考データに基づいて生成され、或いはゲーム端末から受信される、複数のゲーム端末のうち全部又は一部に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データに基づき、全体状況データを生成し、ゲーム端末に送信する。全体状況データを送信するのはゲーム端末の全部であってもよいし、一部であってもよい。また、ゲーム端末によって、ゲームサーバから送信される全体状況データの一部又は全部が異なってもよい。ゲーム端末では、全体状況データを受信し、該データに基づいてゲーム画面を表示する。本発明によれば、所定通信状態にあるゲーム端末については、そこから受信されるべき個別状況データに代えて、参考データに基づいて生成される擬似的な個別状況データを用い、全体状況データを生成することができる。このため、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった場合であっても、全体状況データに基づいて表示されるゲーム画面において、そのゲーム端末に関連する表示が維持されるようにすることができる。このため、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるようになる。
【0010】
また、複数のゲーム端末同士が互いに接続(ピアツーピア接続)してゲームを行うゲームシステムにあっては、ゲーム端末は、接続されているゲーム端末のそれぞれについて通信状態を判断する。そして、所定通信状態にあるゲーム端末、例えば通信トラブルが発生しているゲーム端末等について、参考データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。その後、参考データに基づいて生成され、或いは他のゲーム端末から受信される、個別状況データ又は擬似的な個別状況データに基づき、全体状況データを生成し、各ゲーム端末に送信する。各ゲーム端末では、送信された各全体状況データのうち、共通の1の全体状況データを採用し、該データに基づいてゲーム画面を表示する。本発明では、クライアントサーバ形式でない、比較的簡易な接続形態でも上記同様、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合にゲームを好適に続行させることができるようになる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する仮想物体の状況を表すデータである。ここで、仮想物体は、例えば自動車等の乗り物、ゲームキャラクタ等を表す。この態様によれば、全体状況データを、複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に対応する仮想物体の状況を表すデータとすることができ、その結果、ゲーム画面にそれら仮想物体の状況を表示させることができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータである。こうすれば、全体状況データを、複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた表示をゲーム画面に含めることができるようになる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータである。こうすれば、複数のゲーム端末のそれぞれにおいて入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況をゲーム画面に表示させることができるようになる。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ネットワークゲームシステムは対戦ゲームを提供するものであり、前記個別状況データ生成手段は、前記複数のゲーム端末のそれぞれによりネットワークゲームをプレイするプレイヤのうち、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの戦況の変化を制限するよう、個別状況データを生成する。この態様では、例えば、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの順位が変動しないようにしたり、他のプレイヤとの点差が所定点差内に維持されるようにしたりしてもよい。本態様によれば、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態になっても、そのゲーム端末のプレイヤの戦況が大きく変化しないようにできる。その結果、ゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった影響を減らすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るネットワークゲームシステムの構成を示す図である。同図に示すように、このネットワークゲームシステム10は、ゲームサーバ12と複数のゲーム端末16とを含んで構成されている。これらゲームサーバ12及びゲーム端末16は、インターネット等を含んで構成される通信ネットワーク14に接続されており、相互にデータを授受できるようになっている。
【0017】
ゲームサーバ12は、例えばCPUや各種記憶装置を含む公知のサーバコンピュータによって実現されるものであり、ゲーム端末16でプレイされるネットワークゲームを管理する機能を有する。また、ゲーム端末16は、例えばCPU、各種記憶装置、ディスプレイ(ゲーム画面表示手段)、入力装置(操作信号入力手段)を含む、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末等の公知のコンピュータによって実現されるものである。このゲーム端末16は、プレイヤがゲームサーバ12にアクセスして、ネットワークゲームをプレイするための手段として用いられる。
【0018】
ここでは、本発明が適用されるゲームの一例として自動車のレースゲームを説明する。図2は、ネットワークゲームシステム10で実現されるネットワークゲームの舞台となるゲーム空間を示す斜視図である。同図に示すゲーム空間は、全てのゲーム端末16で共有される仮想空間であり、ゲームステージ(平面)20にはスタート/ゴールライン24が設定されたレースコース22が設けられている。このゲームステージ20には、自動車26,28,30が配置されており、それぞれゲーム端末16の入力装置(操作信号入力手段)を利用してハンドル、アクセル、ブレーキ等の操作ができるようになっている。この入力装置は、ゲーム端末16として家庭用ゲーム機を用いる場合、該家庭用ゲーム機に標準で備えられる汎用コントローラ、自動車ゲーム用のハンドルコントローラ等の各種専用コントローラ等である。例えば入力装置(操作信号入力手段)として家庭用ゲーム機の汎用コントローラを用いる場合、操作信号として自動車26等のゲーム空間における位置を制御するための上方向信号、下方向信号、左方向信号、右方向信号が入力される。また、自動車26等のアクセルを制御するための信号(例えば汎用コントローラに備えられたあるボタンを押下することに対応する信号)も入力される。さらに、自動車26等のブレーキを制御するための信号(例えば汎用コントローラに備えられた別のボタンを押下することに対応する信号)も入力される。そして、各プレイヤは、自動車26,28又は30をスタート/ゴールライン24からスタートさせ、レースコース22に沿って走行させた後、再びスタート/ゴールライン24に戻すまでの時間を争うようになっている。このネットワークゲームシステム10では、ゲームステージ20にXY座標軸が設定されており、各自動車(動的オブジェクト)26,28,30の位置がX座標及びY座標で特定され、姿勢(自動車の向き)がX軸とのなす角θで特定され、それらの情報(個別状況)がゲームサーバ12の支援により各ゲーム端末16で共有されるようになっている。個別状況は、本システムでは仮想物体である自動車26,28又は30の状態を示すデータとして取り扱われている。また、レースコース22やその周辺の風景(図示せず)等の静的オブジェクトを表示するためのデータ(例えば位置データや画像データ等)はCD−ROM等の情報記憶媒体を利用して、或いは通信ネットワーク14を利用して、予め各ゲーム端末16に格納されるようになっている。そして、それらのデータを利用することにより、各ゲーム端末16では、共通のゲーム空間をゲーム画面としてディスプレイに表示させることができるようになっている。
【0019】
図2に示すゲーム空間は、上述したように全てのゲーム端末16で共有されており、その様子が各ゲーム端末16のディスプレイにゲーム画面として表示されるようになっている。図3は、このゲーム画面の一例を示す図である。同図に示すように、このゲーム画面は、図2に示すゲーム空間をプレイヤ毎に設定された視点から見た様子を示すものである。すなわち、各自動車26,28,30にはいずれかのゲーム端末16が対応づけられており、あるゲーム端末16のディスプレイには、そのゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の後方に設定された視点から該自動車の前方を見た様子がゲーム画面として表示されるようになっている。そして、このゲーム画面を見ながら、プレイヤは自分のゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30を、入力装置を利用して操作するようになっている。
【0020】
ここで、このネットワークゲームシステム10の処理について説明する。
【0021】
図4は、ゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、ゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110が含まれる。
【0022】
ここで、個別状況データ受信部100は、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成されており、複数のゲーム端末16のそれぞれから送信される個別状況データを受信する。すなわち、各ゲーム端末16は、操作信号を入力する操作信号入力手段と、入力される操作信号に基づく個別状況データをゲームサーバ12に送信する個別状況データ送信手段と、を備えている。ここで、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成されている。そして、個別状況データ受信部100は、この個別状況データ送信手段により送信される個別状況データを受信する。
【0023】
また、参考データ記憶部110は、例えばハードディスク記憶装置やメモリ等を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で擬似的な個別状況データ(擬似個別データ、ここでは自動車26等の仮想物体の状態を仮想的に示すデータ)を生成するための参考データを記憶する。この参考データには状況推移データが含まれる。すなわち、参考データ記憶部110は、状況推移データを記憶する状況推移データ記憶手段を含んでいる。状況推移データは、例えば通信トラブル状態にないゲーム端末16から標準的スキル或いは所定レベルのスキルを有するプレイヤによって送信されてくるであろう個別状況データの推移例を表すデータである。
【0024】
また、通信状態判断部106は、ゲーム端末16のそれぞれについて通信状態を判断する。例えば、ゲーム端末16から所定時間にわたってデータが送信されてこない場合に、該ゲーム端末16について通信トラブルが発生していると判断する。
【0025】
擬似個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110(状況推移データ記憶手段)に記憶される状況推移データに基づいて擬似的な個別状況データを生成する。この擬似的な個別状況データは、例えば自動車26等の状態を仮想的に示すデータ等である。
【0026】
また、全体状況データ生成部102は、個別状況データ受信部100により受信され、又は擬似個別状況データ生成部108により生成される、ゲーム端末16のうち少なくとも一部に係る個別状況データまたは擬似的な個別状況データに基づいて全体状況データを生成する。全体状況データ生成部102は、例えば本ネットワークゲームに関連する全てのゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データを1つのデータとして取りまとめることにより全体状況データを生成する。この場合、全体状況データには、全ゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データが含まれることになる。或いは、全体状況データの送信先となるゲーム端末16毎に、そのゲーム端末16におけるゲーム処理に関連する自動車を取得し、該自動車に対応するゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データを1つのデータとして取りまとめることにより全体状況データを生成するようにしてもよい。この場合、各全体状況データは、全部又は一部のゲーム端末16に係る個別状況データ又は擬似的な個別状況データが含まれることになる。そして、全体状況データ送信部104は、生成される全体状況データをゲーム端末16のうち少なくとも一部に送信する。全体状況データ送信部104は、例えばモデムやターミナルアダプタ等の公知のデータ通信装置を含んで構成される。こうして送信される全体状況データは、ゲーム端末16によって受信される。そして、ゲーム端末16では、受信した全体状況データに基づいてゲーム画面を表示する。
【0027】
ここで、個別状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する自動車26,28又は30の状況(位置や姿勢等)を表すデータである。なお、個別状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータであってもよい。また、全体状況データは、ゲーム端末16に含まれる操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する自動車26,28,30のうち少なくとも1つの状況(位置や姿勢等)を表すデータである。
【0028】
図5は、ゲームサーバ12で管理(記憶)される全体状況データベースの内容を示す図である。同図に示すように、全体状況データベースは、プレイヤを識別するID、該プレイヤが使用しているゲーム端末16の通信ネットワーク14におけるアドレス、該プレイヤが操作すべき自動車26,28,30…の位置及び姿勢を含む個別状況、該個別状況の基になった個別状況データをゲームサーバ12がゲーム端末16から受信した時刻、及び該プレイヤの現在の順位を対応づけて記憶するものである。ゲームサーバ12では、各ゲーム端末16から個別状況データを受信するようになっている。この個別状況データは、各ゲーム端末16で入力される操作信号に基づくデータであり、各ゲーム端末16に対応する自動車26,28,30…のゲーム空間における位置及び姿勢等を表す。そして、ゲームサーバ12では、あるゲーム端末16から個別状況データを受信したとき、そのゲーム端末16を使用しているプレイヤのIDに対応づけて、受信時刻を全体状況データベースの前回受信時刻欄に格納するとともに、個別状況データが表す個別状況(位置及び姿勢等)を個別状況欄に格納する。さらに、全プレイヤの個別状況欄に基づいて順位欄を更新する。そして、全体状況データベースの内容のうち、ID及び個別状況の組については、所定周期にて、全プレイヤの分がゲームサーバ12からゲーム端末16に送信されるようになっている。なお、アドレス欄については、各プレイヤがネットワークゲームに参加するため、ゲーム端末16からゲームサーバ12にログインするときに、各ゲーム端末16の固有の情報等に基づいてゲームサーバ12が設定するようになっている。また、これらのデータはゲーム終了までゲームサーバ12に蓄積、保持、更新される。
【0029】
次に、図6は、状況推移データの一例を示す図である。状況推移データは、ゲームサーバ12において、ゲーム端末16から最新の個別状況データを受信できないとき、すなわち、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したと判断したとき、代わりに擬似個別状況データを自動生成するときに基礎とするデータであり、標準的なレースコース22の走行経路及びその経路を自動車が走るときの位置及び姿勢の推移例を表している。具体的には、同図に示すように、レースコース22を自動車に模範走行させたときの、所定時間おきの位置及び姿勢を記録してなるものである。ゲームサーバ12(擬似個別状況データ生成部108)では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを、状況推移データに基づいて生成して、擬似個別状況データを得るようにしている。
【0030】
具体的には、通信トラブルに係る自動車の現在位置と、通信トラブル以前に受信した個別状況データに基づいて判断される自動車の走行スピード並びに操作の優劣とを参考にして、状況推移データに含まれる個別状況(位置及び姿勢)のうち2つを読み出し、その差分を算出する。そして、この差分(ベクトルデータ)を現在の個別状況(位置及び姿勢)に足し合わせる。こうして、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを仮生成するようにしている。
【0031】
このとき、更新後の自動車の個別状況が他の自動車に干渉(衝突等)するものである場合には、前後又は左右のいずれかに避けるように擬似個別状況データを変更する。さらに、通信トラブルに係る自動車の順位を全体状況データベースの順位欄から読み出すとともに、前後の順位(1つ前の順位及び1つ後ろの順位)の自動車の個別状況を読み出して、その自動車の順位が変わらないように擬似個別状況データを生成する。すなわち、仮生成した擬似個別状況データが、前順位の自動車よりもレースコース22においてさらに前の位置を表す場合には、該自動車よりも後ろの位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。また、仮生成した擬似個別状況データが、後ろ順位の自動車よりもレースコース22においてさらに後ろの位置を表す場合には、該自動車よりも前の位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。こうして、あるゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データをゲームサーバ12にて自動生成することができる。
【0032】
図7は、ゲームサーバ12で実行される個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0033】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理においては、まず、通信状態判断部106が、該処理に対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S101では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。
【0034】
そして、通信状態判断部106は、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S102)。そして、経過していれば、擬似個別状況データ生成部108は、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定するとともに(S103)、状況推移データを読み出す(S104)。そして、該状況推移データに基づいて擬似個別状況データを生成するとともに、生成した擬似個別状況データに基づいて、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S105)。そして、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。
【0035】
一方、S102において、前回受信時刻から所定時間を経過していなければ、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。また、個別状況データ受信部100により個別状況データが受信されれば、該個別状況データ受信部100は、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S106)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S107)。そして、通信状態判断部106が、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S101)。
【0036】
次に、図8は、ゲームサーバ12(全体状況データ生成部102及び全体状況データ送信部104)で実行される全体状況データ送信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が全体状況データ送信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムも、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0037】
同図に示すように、全体状況データ送信処理では、全体状況データ生成部102が、まずタイマを表す変数に0を設定する(S201)。そして、この変数の値が所定値に達するまで(S203)、値を所定値ずつ増加させる(S202)。そして、タイマを表す変数の値が所定値に達し、タイマスタート(S201)から所定時間が経過すると、次に全体状況データベースから全プレイヤについてID及び個別状況を読み出す(S204)。そして、全体状況データ送信部104が、それらID及び個別状況を含む全体状況データを全てのゲーム端末16に送信する(S205)。その後、全体状況データ生成部102が、現在のゲーム進行度を更新する(S206)。こうして、所定時間毎に全体状況データベースの内容の一部(ID及び個別状況)を全てのゲーム端末16に送信するとともに、このタイミングでゲーム進行度を更新するようにしている。
【0038】
次に、図9は、ゲーム端末16で実行されるゲーム処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲーム端末16がゲームプログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲーム端末16にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲーム端末16にインストールされたりする。
【0039】
同図に示すように、ゲーム端末16におけるゲーム処理では、まず、次フレームの全体状況データを受信したか否かを判断する(S301)。また、ゲーム端末16では全体状況データの受信時刻を管理するようになっており、全体状況データを受信していないと判断される場合、前回受信時刻から所定時間が経過したか否かを判断する(S302)。そして、所定時間が経過していなければ、再び、次フレームの全体状況データを受信したか否かを判断する(S301)。一方、所定時間が経過していれば、当該ゲーム端末16とゲームサーバ12との間に通信トラブルが発生したと判断し、ゲーム処理を中断する。
【0040】
また、S301において、前回受信時刻から所定時間内に全体状況データを受信したと判断される場合、該全体状況データに基づいてゲーム画面を描画する(S303)。このとき、レースコース22等の静的(固定的)オブジェクトの画像については、当該ゲーム端末16に予め格納されているデータに基づいて描画する。また、自動車26,28及び30の画像については、全体状況データに含まれる各自動車26,28,30の位置及び姿勢に基づいて描画する。また、視点については当該ゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の後方に設定する。
【0041】
その後、ゲーム進行度を更新する(S304)。そして、入力装置に基づいて当該ゲーム端末16に備えられている入力装置から入力される操作信号に基づいて、当該ゲーム端末16に対応する自動車26,28又は30の位置及び姿勢を表す個別状況データを、更新後のゲーム進行度とともにゲームサーバ12に送信する(S305)。こうして、全てのゲーム端末16でゲーム空間を共有し、ゲーム端末16毎に設定された視点からゲーム空間を見た様子を表示することができる。
【0042】
以上説明したネットワークゲームシステム10によれば、ゲーム端末16自体にトラブルが発生した場合、或いは通信ネットワーク14に障害が発生して、そのゲーム端末16とゲームサーバ12との間でデータ通信が不能となった場合等、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを擬似個別状況データとして状況推移データに基づいてゲームサーバ12にて生成することができる。そして、ゲーム端末16から受信した個別状況データやゲームサーバ12で生成した擬似個別状況データに基づいて全体状況データを生成し、それをゲーム端末16に送信することができる。このため、ゲーム端末16では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合であっても、受信した全体状況データに基づき、全てのゲーム端末16に関連する表示を行うことができる。
【0043】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0044】
例えば、上記説明では、所定通信状態となったゲーム端末に対応する自動車(仮想物体)については、その順位が変動しないようにゲームサーバ12が該自動車を自動操縦するようにしたが、後ろの自動車とのタイム差、前の自動車とのタイム差が所定時間以上とならないようにする等、該自動車に関連するネットワークゲームの戦況の変化が抑制されるよう自動操縦してもよい。
【0045】
また、上記説明では、所定通信状態となったゲーム端末に対応する自動車(仮想物体)がゲームサーバ12による自動操縦によりレースコース22を走り続けるようにしたが、ゲームサーバ12による自動操縦により図示しないピットレーン等のゲーム空間内の退避領域に移動するようにしてもよい。こうすれば、プレイヤはネットワークゲームへの復帰が容易となる。
【0046】
また、上記説明では、本発明を自動車レースゲームに適用したが、他のあらゆるゲームに適用してよい。また、1又は複数のゲーム端末16にゲームサーバ12の機能を担わせるようにしてもよい。また、以上の説明では、ゲーム端末16は自動車等の仮想物体の位置及び姿勢を個別状況データとしてゲームサーバ12に送信するようにしたが、操作信号自体、或いはそれに対応するデータを個別状況データとして送信するようにしてもよい。この場合、ゲームサーバ12において、各ゲーム端末16から受信した個別状況データに基づいて、自動車等の仮想物体の位置及び姿勢を算出し、それを全体状況データベースの個別状況欄に格納するようにすればよい。
【0047】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2においても、本発明を自動車のレースゲームに適用した例について説明する。このレースゲームでは、実施の形態1に係るレースゲームに比して、レースコース22にピットが設けられる点等が異なる。
【0048】
図10は、実施の形態2に係るネットワークゲームの舞台となるゲーム空間を示す斜視図である。図10に示すゲーム空間は、全てのゲーム端末16で共有される仮想空間であり、ゲームステージ(平面)20aは、主にレースコース(第1領域)22で構成されている。レースコース22は、レース中の整備を行うピット(第2領域)23、スタート/ゴールライン24が設けられた周回コースを有する。ピット23は、ピットロード21,25によりレースコース22に連結されている。このため、自動車26,28,30,…は、ピットロード21を通ってレースコース22からピット23に進入し、再びピットロード25を通ってレースコース22に復帰できるようになっている。
【0049】
各プレイヤは、それぞれゲーム端末16を介して自動車26,28,30,…を運転してレースコース22上を走行させレースゲームを行う。各プレイヤは、ゲーム端末16の入力装置を利用してハンドル、アクセル、ブレーキ等の操作ができるようになっている。そして、各プレイヤは、自動車26,28,30,…をスタート/ゴールライン24からスタートさせ、レースコース22に沿って所定周回数走行させた後、再びスタート/ゴールライン24に戻すまでの時間を争うようになっている。なお、自動車26,28,30,…の中には、最初(ゲーム開始時)からゲームサーバ12により自動運転されているものが含まれていてもよい。
【0050】
このネットワークゲームシステム10では、ゲームステージ20にXY座標軸が設定されており、各自動車26,28,30,…の位置がX座標及びY座標で特定され、姿勢(自動車の向き)がX軸とのなす角θで特定され、それらの情報(個別状況)がゲームサーバ12の支援により各ゲーム端末16で共有されるようになっている。また、レースコース22やその周辺の風景(図示せず)を表示するためのデータ(例えば位置データや画像データ等)はCD−ROM、DVD(商標)−ROM等の情報記憶媒体に格納したものを各ゲーム端末16に挿入して使用するか、或いは通信ネットワーク14を利用して各ゲーム端末16に供給・格納し、必要に応じて使用する。そして、それらのデータにより、各ゲーム端末16では、共通のゲーム空間をディスプレイに表示させることができるようになっている。
【0051】
図10に示すゲーム空間は、上述したように全てのゲーム端末16で共有されており、その様子は実施の形態1の場合と同様にして(図3参照)、各ゲーム端末16のディスプレイにゲーム画面として表示されるようになっている。なお、上記の視点を各自動車に対して複数設定し、プレイヤが入力装置によって任意にその視点を切り換えられるように構成することが好ましい。
【0052】
ここで、実施の形態2に係るネットワークゲームシステム10の処理について説明する。
【0053】
図11は、実施の形態2に係るゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、実施の形態2に係るゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110aが含まれる。
【0054】
ここで、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104及び通信状態判断部106は、実施の形態1の場合と同様である。また、個別状況データ受信部100は、ここでは特に、個別状況データを受信すると、送信元のゲーム端末16又は該ゲーム端末16でネットワークゲームをプレイするプレイヤに対応づけて、受信した個別状況データを参考データ記憶部110aに記憶する。
【0055】
また、参考データ記憶部110aは、例えばハードディスク記憶装置を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で個別状況データを生成するための参考データを記憶する。この参考データには、特に実施の形態2では、個別状況データ及び領域移動用状況推移データが含まれる。すなわち、参考データ記憶部110aは、個別状況データを記憶する個別状況データ記憶手段、及び領域移動用状況推移データを記憶する領域移動用状況推移データ記憶手段を含んでいる。そして、擬似個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110aに記憶される参考データ(状況推移データ、個別状況データ、領域移動用状況推移データ)に基づいて擬似個別状況データを生成する。
【0056】
実施の形態2に係るゲームシステムにおいて、特定のゲーム端末16からのデータが正常に受信できなくなった場合や、予想される時刻に新データが受信されない場合に、ゲームサーバ12は該ゲーム端末16について通信トラブルが発生したと判断し、通信トラブル処理を行う。本明細書において通信トラブルという語は、通信回線や通信システムなどの通信自体に関わるトラブルだけでなく、ゲーム端末自体16のトラブル等によりゲームサーバ12がゲーム端末16からの信号を受信できなくなった場合を広く含む。
【0057】
実施の形態2のゲームシステムでは、例えば、以下の処理の1つ又は複数を組み合わせて通信トラブル処理として実行する。
1.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が参考データ(予めゲームサーバ12に記憶されている状況推移データや、同ゲーム端末16からトラブル発生前に送信されてきていた個別状況データ群を含む)に基づいて代わりに運転(ゲーム空間を移動させること等)して、レースを続行させる;
2.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車を、領域移動用状況推移データ(特殊な状況推移データ)に基づいてピットイン(レースコース22からピットロード21を経由してピット23に進入)させるなど、一時的に競争行為から外す(レースコース22から自動車を退避させる)ゲームイベントを発生させる;
3.天候を悪化させたり、ペースカーやセーフティーカーを導入したりして、レース全体の進行を遅延させるゲームイベントを発生させる。
【0058】
後述するように、通信トラブルが発生したゲーム端末16は、通信トラブルが解消して、ゲームサーバ12との通信が回復したら、ゲームサーバ12及び/又はゲーム端末16はこれらの通信トラブル処理を終了させて通常のゲーム処理に戻る。すなわち、参考データに基づいてゲーム空間を移動させていた自動車を、トラブルが解消したゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて移動させる。また、通信トラブルに係る自動車を一時的に競争行為から外すゲームイベントを終了させる。たとえば、ピット23に退避している自動車を、参考データに基づき、或いはトラブルが解消したゲーム端末16から送信される個別状況データに基づき、ピットロード25を経由してレースコース22に復帰させ、ゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいてレースコース22を移動させる。さらに、レース全体の進行を遅延させるゲームイベントを終了させる。たとえば、天候を回復させたり、ペースカーやセーフィティーカーをレースコース22から退出させたりして、再びゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて、自動車26,28,30…をレースコース22上で通常ルールによる競争をさせる。
【0059】
通信トラブルが発生したゲーム端末16は、可能な限り通信トラブルが発生したことをディスプレイに表示し、プレイヤに報知する。本システムでは、他のゲーム端末16からゲームに参加しているプレイヤからは、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車が、レースコース22上から突然消滅するなどの不自然な現象が起こらない。従って、本システムでは、一部のゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合でも、その他のゲーム端末16に係るプレイヤは、通信トラブルが発生したことを認識することなく自然にゲームを進行させることができる。また、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係るプレイヤは、通信トラブルが解消すれば進行中のゲームに復帰することができる。すなわち、通信トラブルが発生したことによりプレイヤが著しく不利な状況になることがない。
【0060】
図12は、実施の形態2に係るゲームサーバ12で実行される個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0061】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理では、まず、対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S401では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。ゲーム進行度は、例えばカウンタ値を採用することができる。
【0062】
そして、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S402)。所定時間を経過していなければ、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。また、個別状況データを受信すれば、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S406)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S407)。そして、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S401)。
【0063】
一方、前回受信時刻から所定時間を経過していれば、通信トラブル処理を実行する(S403)。どの通信トラブル処理を実行するかは、プレイヤが予め選択する、ゲームの進行状況に基づいてゲームサーバ12が選択する、ゲームサーバ12がランダムに(乱数に基づいて)選択する、などの方法により決定される。ゲームサーバ12がランダムに通信トラブル処理を選択する場合、各通信トラブル処理を同一の確率で選択してもよいし、処理ごとに選択される確率が異なるようにしてもよい。また、選択される確率がゲームの進行状況に応じて変化するようにしてもよい。
【0064】
通信トラブル処理の実行中、ゲームサーバ12は通信トラブルに係るゲーム端末16からのデータ受信を監視しており、通信トラブルが発生していたゲーム端末16からの正常なデータ(個別状況データ等)を受信すると、ゲームサーバ12は通信トラブルが解消したと判断し(S404)、通信トラブル回復処理を実行する(S405)。通信トラブル回復処理では、ゲームサーバ12が、全プレイヤの分のID及び個別状況の組を通信トラブルから解放されたゲーム端末16に送信する。これに対して、通信トラブルから解放されたゲーム端末16では、ゲームサーバ12から受信したデータに基づき、ディスプレイ上に現在のゲームの進行状況に合致した画像を表示させる。さらに、通信トラブルが解消したことをプレイヤに知らせる報知メッセージを、このゲーム端末16のディスプレイに表示させる。そして報知メッセージ表示後、所定時間が経過するか、ゲーム進行が所定状況になると、通信トラブル回復処理を終了させて通常のゲーム処理を再開する。通常のゲーム処理を再開する際には、通信トラブルから回復したゲーム端末16のディスプレイ上に再開までの時間をカウントダウン表示してプレイヤに知らせることが好ましい。これら通信トラブルからの復帰時の表示は、ゲームサーバ12の指示、ゲーム端末16自身のプログラムの処理及び/又は両者の協働で行うことができる。なお、ゲームサーバ12における通信トラブル処理及び通信トラブル回復処理では、ゲームサーバ12が参考データに基づいて個別状況を生成し、それを全体状況データベースに格納する。
【0065】
ゲームサーバ12で実行される全体状況データ送信処理については、実施の形態1の場合と同様である(図8参照)。また、ゲーム端末16で実行される通常ゲーム処理についても、実施の形態1の場合と同様である(図9参照)。
【0066】
ここで、上記通信トラブル処理の各態様の詳細を順に説明する。
【0067】
1.通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が代わりに運転し、レースを継続させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを、参考データに基づいて生成する。これにより、通信トラブルが解消するまで通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車を、ゲームサーバ12が代わりに運転してレースを継続する。参考データには、予めゲームサーバ12が保持している状況推移データや、通信トラブルが発生するまでの走行で得られた個別状況データを使用することができる。擬似個別状況データを生成する処理には、具体的には以下のような態様が考えられる。
【0068】
(1)状況推移データを使用する場合
状況推移データは、レースコース22の標準的な走行データ(走行経路及びその経路を自動車が走るときの姿勢の推移例)を表している。状況推移データは、具体的には、図6に示したように、レースコース22を自動車に模範走行させたときの、所定時間間隔で記録した位置及び姿勢のデータである。ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを、設定あるいはゲームの状況等に応じて、以下のように状況推移データに基づいて生成する。
【0069】
ゲームサーバ12は、通信トラブルが発生したと判断された時点の自動車の現在位置と、通信トラブルが発生する以前に受信した個別状況データに基づいて判断される自動車の走行スピード並びに操作の優劣とを参考にして、状況推移データに含まれる個別状況(位置及び姿勢)のうち2つを読み出し、その差分を算出する。そして、この差分(ベクトルデータ)を現在の個別状況(位置及び姿勢)に足し合わせる。このように、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを仮生成する。このとき、更新後の自動車の個別状況が他の自動車に干渉(衝突等)するものである場合には、前後又は左右のいずれかに避けるように擬似個別状況データを変更する。こうして、あるゲーム端末16に通信トラブルが発生した場合であっても、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データをゲームサーバ12で状況推移データを用いて自動生成することができる。
【0070】
(2)過去の走行時に受信した個別状況データを使用する場合
通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車が、通信トラブルが発生した時点でレースコース22を1周以上周回している場合には、通信トラブルが発生するまでの走行で得られた個別状況データを基にして、通信トラブルに係る自動車の擬似個別状況データを生成することができる。すなわち、ゲームサーバ12では、各ゲーム端末16から受信する個別状況データを記憶手段に蓄積記録するようになっている。
【0071】
個別状況データは、i)その自動車が通信トラブルの発生する直前の周回(所定ゲーム内容)でレースコース22の各位置を通過した際に記録された個別状況データ群、ii)通信トラブルが発生するまでの各周回(所定ゲーム内容)で記録されたその自動車の個別状況データ群の平均値(例えばレースコース22を1周する時間が、通信トラブルが発生するまでの各周回において1周するのに要した時間の平均となるようにすればよい。)、iii)通信トラブルが発生するまでの各周回(所定ゲーム内容)で記録された、その自動車の個別状況データ群のうち、レースコース22を自動車が最短時間で1周したときに記録されたもの(最良値)のうち、少なくとも1つに基づいて生成することができる。すなわち、各周回に対応する個別状況データ群は、その時間(ラップタイム)により序列化され、最短時間で周回したときに記録された個別状況データ群のうち、少なくとも1つ(最速ラップが1つのときには当該1つ)に基づいて生成することができる。
【0072】
これらのデータを用いて、上記の状況推移データを基にしたときと同様にして擬似個別状況データをゲームサーバ12で自動生成することができる。上記のデータのどれを使用するかは、予めプレイヤが設定してもよいし、ゲームサーバ12が選択してもよい。ゲームサーバ12が選択する場合は、ゲームの進行状況、通信トラブルが発生した時点での順位、通信トラブルが発生するまでの周回で記録された個別状況データの優劣等を基に使用するデータを選択することが好ましい。
【0073】
上述のいずれかの方法で個別状況データをゲームサーバ12で生成することにより、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車もレースを継続することが可能となる。もし、最初に選択したデータでゲームサーバ12が生成した擬似個別状況データに従って走行すると、通信トラブルを起こしたゲーム端末16に係る自動車が著しく有利又は不利になる場合には、異なるデータを用いて擬似個別状況データを生成することが好ましい。通信トラブルが解消してプレイヤがゲームに復帰したときに、著しく有利又は不利な状況だと、プレイヤがゲームに対する興味を失うことがあるからである。
【0074】
また、通信トラブルを起こしたゲーム端末に係る自動車の順位が変わらないように、ゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成してもよい。このためには、通信トラブルに係る自動車の順位を全体状況データベースの順位欄から読み出すとともに、前後の順位(1つ前の順位及び1つ後ろの順位)の自動車の個別状況を読み出して、その自動車の順位が変わらないように擬似個別状況データを生成する。すなわち、上述したようにして一旦生成した仮の擬似個別状況データが、前順位の自動車よりもレースコース22においてさらに前の位置を表す場合には、該自動車よりも後ろの位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。また、一旦生成した仮の擬似個別状況データが、後順位の自動車よりもレースコース22においてさらに後ろの位置を表す場合には、該自動車よりも前の位置を表すように、擬似個別状況データを変更する。
【0075】
上記の通信トラブル処理から復帰する際には、通信トラブルを起こしたゲーム端末16に係る自動車の制御が、ゲームサーバ12からプレイヤが操作するゲーム端末16に移されるが、この制御の移行を難しい操作がプレイヤに要求される地点で行うと、移行直後に該プレイヤが著しく不利になることがある。従って、通信トラブル処理から復帰する地点は、レースコース22の直線部分など運転操作が簡単な地点であることが好ましい。また、通信トラブル処理から復帰して制御の移行が行われる際に、ゲーム端末は画面にカウントダウン表示などを行い、プレイヤに通信トラブル処理から復帰することを報知することが好ましい。
【0076】
2.通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を一時的に競争行為から外す特別ゲームイベントを発生させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データを代わりに生成するが、この場合は、通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を、レースコース22(第1領域)上を走行させ続けるのではなく、ピット23(第2領域)に進入させてタイヤ交換や燃料補給などレースの続行に必要な整備を行う。
【0077】
すなわち、本システムにおいては、レースコース22内では、自動車26,28,30,…がゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に基づいて移動するようになっている。一方、ピット23内では、ゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に基づく自動車26,28,30,…の移動がレースコース22内よりも制限され、代わりにゲームサーバ12によって自動的に、或いはゲーム端末16に備えられた入力装置によって入力される操作信号に従って、自動車のパラメータ(タイヤのグリップ力パラメータ、残り燃料パラメータ、故障度合いパラメータなど)が変更される。このパラメータは、例えばゲームサーバ12や各ゲーム端末16に記憶されるものである。また、レースコース22内では、逆に自動車のパラメータの変更が制限されている。
【0078】
あるゲーム端末16に関して通信トラブルが発生した場合、該ゲーム端末16に対応する自動車は、レースコース22上の現在位置からピット23とレースコース22とを繋ぐピットロード21の入口まで、上述したいずれかの方法でゲームサーバ12が生成する擬似個別状況データに基づいて移動する。また、ピットインに伴う特別な走行態様(ピットロード21の走行等(ピットロード25についても同様))については、本ゲームイベントに対応する特殊な状況推移データである領域移動用状況推移データを使用して、ゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成する。領域移動用状況推移データは、例えばピットロード21を自動車が移動するときにゲーム端末16から送信されてくるべき個別状況データの推移例を表すデータ等であり、ゲームサーバ12に予め記憶される。
【0079】
ピット23内に通信トラブルに係るゲーム端末16に対応する自動車が進入してくると、ゲームサーバ12は、該自動車に関連するパラメータを変更する。例えば、ゲームサーバ12に各自動車に関連するパラメータが記憶されている場合には、ゲームサーバ12が自ら、通信トラブルに係る自動車に関連づけて記憶されているパラメータを設定(更新)する。なお、ゲームサーバ12に各自動車に関連するパラメータを記憶する場合、例えば全体状況データベースにおいて、各ゲーム端末16に対応する個別状況の一部として記憶しておくようにしてもよい。
【0080】
ピットインに伴う整備が終了しても通信トラブルが解消しない場合は、通信トラブルが解消するまで自動車をピット23で待機させてもよいし、ピットインの場合と同様にして、整備終了後直ちに、或いは所定時間経過時に、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をゲームサーバ12が代行運転してレースコース22に復帰させるようにしてもよい。この場合も、レースの続行に必要な整備を行うので、ピットインを行っても、通信トラブルが発生したゲーム端末に係るプレイヤが著しく不利になることはない。
【0081】
3.レース全体の進行を遅延させる遅延ゲームイベントを発生させる場合
ゲームサーバ12は、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生した場合、そのゲーム端末16から受信すべき個別状況データ、すなわち擬似個別状況データを生成する。さらに、競技に参加している自動車全部が速度を落とさなければならないゲームイベントを発生させる。具体的には、雨天になって速度を落とさなければ走行が困難な状況にしたり、最初からサーバー12により運転されている自動車の事故を発生させたりする。また、このような状況における安全確保のため、レースコース全体で追い越し禁止にしたり、ペースカーやセーフティーカーを導入したりする。この間、それぞれの走行態様に対応する状況推移データを使用してゲームサーバ12が擬似個別状況データを生成することで、ゲームサーバ12により通信トラブルが発生したゲーム端末に係る自動車を運転してレースを継続する。他のプレイヤはそれぞれ状況に合わせてゲーム端末を介して自動車を運転するが、通常の場合と比較して大幅に速度が低くなる。従って、順位の大幅な変更が起こらず、また、各自動車が互いに接近して走行するので、通信トラブルが発生したゲーム端末に係るプレイヤが著しく不利になることはない。
【0082】
遅延ゲームイベントでは、例えばゲームサーバ12においてゲーム空間における自動車の移動速度を統一的に制限するようにしてもよい。すなわち、全体状況データは、各ゲーム端末16に備えられた入力装置により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する自動車のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、この処理態様では、ゲームサーバ12は、ゲーム端末16に関連して通信トラブルが発生した場合に、ゲーム空間に配置された自動車26,28,30,…の移動速度を、各ゲーム端末16に備えられた入力装置により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるように、各個別状況に変更を加えてから全体状況データを生成する。こうすれば、システム側で強制的に各自動車の移動速度を制限できる。この場合、変更を加えた個別状況を各ゲーム端末16に返信し、各ゲーム端末16において自機に対応する自動車の実際の状況を判断することができるようにすることが望ましい。
【0083】
また、各ゲーム端末16において自動車の移動速度を制限するようにしてもよい。この処理態様では、ゲーム端末16に関連して通信トラブルが発生した場合に、ゲームサーバ12は、各ゲーム端末16(通信トラブルに関係しないゲーム端末16)に対して、速度制限要求を送信する。これに応じて各ゲーム端末16では、操作信号に基づいて個別状況データを生成するとき、通常ゲーム処理において同操作信号に応じて設定する移動速度よりも遅くなるようにして、該ゲーム端末16に対応する自動車の移動速度を設定し、その情報を個別状況データに含めるようにする。そして、こうして生成される個別状況データをゲームサーバ12に送信する。こうしても、システム側で強制的に各自動車の移動速度を制限できる。
【0084】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、上記1、2、3の処理態様を適宜組み合わせてもよい。また、通信トラブルが所定時間を経過しても回復しない場合は、通信トラブルが発生したゲーム端末16に係る自動車をリタイヤさせてもよい。
【0085】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3は、本発明のネットワーク格闘ゲームへの適用例である。このネットワーク格闘ゲームでは、3次元ゲーム空間を複数のプレイヤが共有する。そして、各プレイヤに対応するオブジェクト(ロボット、戦車、格闘家等)が同空間に配置され、ゲーム端末16によって入力される操作信号に基づき、これらオブジェクトが移動し、戦闘を繰り広げるようになっている。
【0086】
図13は、実施の形態3に係るネットワークゲームにおける戦闘の舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。同図に示すように、共通ゲーム空間(3次元オブジェクト空間)206には、戦闘エリア204と避難エリア205とが設けられている。そして、各プレイヤの操作対象(プレイヤゲームキャラクタ)である戦闘オブジェクト201,202,203は、ゲーム端末16から送信される個別状況データに基づいて、戦闘エリア204及び避難エリア205を移動するようになっている。
【0087】
ここで、戦闘エリア204では、戦闘オブジェクト201,202,203は、相互に攻撃を仕掛け、相手にダメージを与えることが許可されている。一方、避難エリア205では、攻撃を仕掛けることが制限されている。例えば、戦闘オブジェクト201,202,203が避難エリア205内に位置している場合、ゲームサーバ12は、同戦闘オブジェクトに関連してゲーム端末16から送信される個別状況データの内容に関わらず、攻撃動作を行わせないようにする。或いは、戦闘オブジェクト201,202,203に、自身のダメージや減点等のペナルティを課す。
【0088】
図14は、実施の形態3に係るゲームサーバ12の機能ブロックを示す図である。同図は、ゲームサーバ12においてゲームプログラムを実行することにより実現される機能のうち、本発明に係る部分を中心として示すものである。同図に示されるように、実施の形態3に係るゲームサーバ12で実現される機能には、個別状況データ受信部100、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106、擬似個別状況データ生成部108、参考データ記憶部110bが含まれる。
【0089】
ここで、全体状況データ生成部102、全体状況データ送信部104、通信状態判断部106は、実施の形態1の場合と同様である。また、個別状況データ受信部100は、実施の形態2の場合と同様である。
【0090】
一方、参考データ記憶部110bは、例えばハードディスク記憶装置を含んで構成されるものであり、ゲームサーバ12側で擬似個別状況データを生成するための参考データを記憶する。この参考データには、特に実施の形態3では、複数のAI(人工知能)データが含まれる。AIデータは、個別状況データ生成手段が個別状況を自律的に生成するための基礎データであり、ゲーム端末16において入力されるべき操作信号を自律的に判断するための判断プログラムを含んでいる。すなわち、参考データ記憶部110bは、同基礎データを記憶する基礎データ記憶手段を含んでいる。そして、個別状況データ生成部108は、ゲーム端末16のうち通信トラブル状態にあるものについて、参考データ記憶部110bに記憶される参考データ(AIデータ)に基づいて擬似個別状況データを自律的に生成する。すなわち、AIデータに含まれる上記判断プログラムに従って、通信トラブル状態にあるゲーム端末16において入力されるべき操作信号を生成し、該操作信号に基づいて同ゲーム端末16において生成すべき個別状況データを、擬似個別状況データとして生成する。なお、AIデータは、プレイヤに代わって所定の操作特性に従う操作内容を決定し、該操作内容に応じた個別状況データを生成するための人工知能プログラム自体であってもよいし、所定の操作特性に従う操作内容を基本人工知能プログラムに決定させるためのパラメータであってもよい。
【0091】
また、参考データ記憶部110bには、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データが各プレイヤに対応づけて順次記憶される。そして、プレイレベル判断部112では、あるゲーム端末16について通信トラブルが発生したとき、そのゲーム端末16に対応するプレイヤに対応づけて参考データ記憶部110bに記憶されている個別状況データ群に基づき、同プレイヤのプレイレベル(操作特性)を判断する。参考データ記憶部110bには、上述のように複数のAIデータが記憶されているが、これらはいずれかのプレイレベル(操作特性)に対応づけられている。そして、擬似個別状況データ生成部108では、プレイレベル判断部112により判断されたプレイレベルに対応するAIデータを参考データ記憶部110bから読み出し、同AIデータに基づいて擬似個別状況データを自律的に生成するようにしている。
【0092】
図15及び図16は、本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。同図に示す処理は、ゲームサーバ12が個別状況データ受信プログラムを実行することにより実現されるものである。このプログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に格納され、そこからゲームサーバ12にインストールされたり、通信ネットワーク14からダウンロードされ、ゲームサーバ12にインストールされたりする。
【0093】
同図に示す処理は、ネットワークゲームに参加しているゲーム端末16毎にゲームサーバ12で実行されるものであり、各個別状況データ受信処理はいずれかのゲーム端末16に対応づけられている。各処理では、まず、対応するゲーム端末16から現在のゲーム進行度の個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。すなわち、ゲームサーバ12及びゲーム端末16ではゲーム進行度を管理(記憶)しており、ゲームが進行するのに従ってゲーム進行度を1つずつ増やすようになっている。そして、個別状況データをゲーム端末16からゲームサーバ12に送信するとき、併せて現在のゲーム進行度を送信するようになっており、S501では、最新のゲーム進行度に対応づけて個別状況データが送信されてきたか否かを判断する。ゲーム進行度は、例えばカウンタ値を採用することができる。
【0094】
そして、現在のゲーム進行度の個別状況データを受信していない場合、対応するゲーム端末16を使用するプレイヤに対応づけて全体状況データベースに記憶されている前回受信時刻を読み出し、そこから所定時間を経過しているか否かを判断する(S502)。所定時間を経過していなければ、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。また、個別状況データを受信すれば、全体状況データベースの前回受信時刻欄に現在時刻を設定する(S510)。さらに、受信した個別状況データに基づき、全体状況データベースに記憶されている個別状況を更新する(S511)。そして、再び個別状況データを受信したか否かを判断する(S501)。
【0095】
一方、前回受信時刻から所定時間を経過していれば、通信トラブルが発生したと判断し、次にプレイレベル判断部112が通信トラブルに係るゲーム端末16でネットワークゲームをプレイするプレイヤのプレイレベルを判断する(S503)。そして、擬似個別状況データ生成部108は、該プレイレベルに対応するAIデータを参考データ記憶部110bから読み出す(S504)。そして、こうして読み出されるAIデータに従って通信トラブルに係るゲーム端末16でゲームをプレイしていたプレイヤの擬似個別状況データを自律的に生成し、それにより全体状況データベースを更新する(S505)。そして、通信トラブルに係るゲーム端末16から信号を受信するまで、S505の処理を続行する(S506)。
【0096】
そして、通信トラブルに係るゲーム端末16から信号を受信すると、同ゲーム端末16についての通信トラブルが解消したと判断し、同ゲーム端末16に対応する戦闘オブジェクトが戦闘エリア204から避難エリア205に移動させるよう擬似個別状況データを生成する(S507)。そして、戦闘オブジェクトが避難エリア205に到着すると(S508)、通信トラブルが発生していたゲーム端末16に対して、ゲームへの参加が可能となった旨のメッセージ(或いはメッセージを表示させるための命令)を送信する(S509)。そして、再び、ゲーム端末16から個別状況データが送信されてきたかを判断する(S501)。
【0097】
以上のようにすれば、通信トラブルに見舞われていたプレイヤは、避難エリア205から自分の戦闘オブジェクトを操作開始できるようになるため、スムーズにネットワークゲームに復帰することができる。
【0098】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、プレイレベル判断部112は、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づいてプレイヤのプレイレベルを判断するようにしたが、全体状況データ生成部102で管理される各プレイヤの成績(例えば順位等)に基づいて、該プレイヤの操作特性(プレイレベル等)を判断するようにしてもよい。さらに、プレイレベル判断部112は、参考データ記憶部110bに記憶される各プレイヤに係る個別状況データ群に基づいてプレイレベルを判断する代わりに、個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づき、各プレイヤに対応づけて管理されるプレイレベル変数を逐次更新していくようにしてもよい。こうすれば、該プレイレベル変数を参照して、各プレイヤのプレイレベルを直ちに判断することができるようになる。また、プレイレベル判断部112は、プレイヤのプレイレベルだけでなく、他の操作特性、例えば攻撃的なプレイスタイルや守備的なプレイスタイル等の各種操作特性を個別状況データ受信部100により受信される個別状況データに基づいて判断するようにしてもよい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あるゲーム端末とゲームサーバとが所定通信状態となった場合であっても、全体状況データに基づいて表示されるゲーム画面において、そのゲーム端末に関連する表示が維持されるようにできる。このため、通信ネットワークやゲーム端末等にトラブルが発生した場合であっても、ゲームを好適に続行させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に係るネットワークゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末で表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図5】ゲームサーバで管理される全体状況データベースの内容を示す図である。
【図6】状況推移データの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図8】ゲームサーバにおける全体状況データ送信処理を示すフロー図である。
【図9】ゲーム端末における処理を示すフロー図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るネットワークゲームの舞台となる共通ゲーム空間を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバの機能ブロックを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【図16】本発明の実施の形態3に係るゲームサーバにおける個別状況データ受信処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
10 ネットワークゲームシステム、12 ゲームサーバ、14 通信ネットワーク、16 ゲーム端末、20,20a ゲームステージ、21,25 ピットロード、22 レースコース(第1領域)、23 ピット(第2領域)、24スタート/ゴールライン、26,28,30 自動車(仮想物体)、100 個別状況データ受信部、102 全体状況データ生成部、104 全体状況データ送信部、106 通信状態判断部、108 擬似個別状況データ生成部、110,110a,110b 参考データ記憶部、112 プレイレベル判断部(操作特性判断手段)、201,202,203 戦闘オブジェクト、204 戦闘エリア(第1領域)、205 避難エリア(第2領域)、206 共通ゲーム空間。
Claims (49)
- ゲームサーバと該ゲームサーバに通信接続される複数のゲーム端末とを含むネットワークゲームシステムにおいて、
前記各ゲーム端末が、
操作信号を入力する操作信号入力手段と、
入力される操作信号に基づくゲーム空間上での仮想物体の状態を示すデータを前記ゲームサーバに送信するデータ送信手段とを備え、
前記ゲームサーバが、
前記各ゲーム端末から送信される前記仮想物体の状態を示すデータを受信するデータ受信手段と、
前記各ゲーム端末について通信トラブルがあるか否かを判断する判断手段と、
ゲーム空間上での前記仮想物体の状態を擬似的に示すデータを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、
前記複数のゲーム端末のうち通信トラブルが在ると前記判断手段が判断したものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的に示すデータを生成する擬似データ生成手段と、
前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記データ受信手段により受信されるデータ、又は前記擬似データ生成手段により生成される前記擬似的に示すデータ、に基づいて前記ゲーム端末に少なくとも1つの他のゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を通知するための全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、
生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段とを備え、
前記各ゲーム端末が、
前記ゲームサーバから全体状況データを受信する全体状況データ受信手段と、
受信される全体状況データに基づいてゲーム画面を表示するゲーム画面表示手段とをさらに備えることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、前記仮想物体の状態を示すデータの推移例を表す状況推移データを記憶する状況推移データ記憶手段を含み、前記擬似データ生成手段が、前記参考データの全部又は一部として前記状況推移データ記憶手段に記憶される状況推移データに基づいて前記擬似的に示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、前記ゲーム端末から送信される前記仮想物体の状態を示すデータを記憶するデータ記憶手段を含み、前記擬似データ生成手段が、前記参考データの全部又は一部として前記データ記憶手段に記憶されたデータに基づいて前記擬似的に示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項3に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記データ記憶手段が、所定ゲーム内容に対応する複数のデータ群を記憶するようになっており、
前記データ生成手段が、前記データ記憶手段に記憶されている所定ゲーム内容に対応する複数のデータ群のうち、2以上のデータ群に基づいて、前記仮想物体の状態を示すデータを順次生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項4に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記所定ゲーム内容は数値で表現可能な内容を有し、
前記データ生成手段が、前記所定ゲーム内容の前記数値で表現可能な内容が前記2以上のデータ群に対応する内容の平均に対応するものとなるよう、前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項3に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記データ記憶手段が、前記ゲーム端末から送信される前記仮想物体の状態を示すデータを、序列で表現可能な内容を有する所定ゲーム内容に対応する複数のデータ群として記憶するようになっており、
前記データ生成手段が、前記データ記憶手段に記憶されている所定ゲーム内容に対応する複数のデータ群のうち、最も高い序列の所定ゲーム内容に対応するものに基づいて、前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ネットワークゲームシステムは対戦ゲームを提供するものであり、
前記データ生成手段が、前記複数のゲーム端末のそれぞれによりネットワークゲームをプレイするプレイヤのうち、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの戦況の変化を制限するよう、前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、特別ゲームイベントを発生させ、該特別ゲームイベントに対応する状況推移データに基づいて、前記ゲームサーバが所定通信状態にあるゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項2に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記各ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従って第1領域と第2領域とを含む共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記状況推移データは、前記第1領域から前記第2領域に仮想物体を移動させるための領域移動用状況推移データを含み、
前記データ生成手段は、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、該ゲーム端末に対応する仮想物体が前記第1領域内に位置していれば、前記状況推移データ記憶手段に記憶される領域移動用状況推移データに基づいて、該仮想物体を前記第1領域から前記第2領域に移動させるよう、前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項9に記載のネットワークゲームシステムにおいて、前記第2領域では、前記第1領域に比して、前記各ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従う仮想物体の移動が制限されることを特徴とするネットワークゲームシステム。
- 請求項9又は10に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号と、該仮想物体に関連づけて該ゲーム端末又は前記ゲームサーバに備えられた記憶手段に記憶されるパラメータとに基づいて前記仮想物体が前記ゲーム空間を移動するよう構成され、
前記ゲームサーバは、前記状況推移データ記憶手段に記憶される領域移動用状況推移データに基づいて前記第2領域内に仮想物体が移動する場合に、該仮想物体に関連づけられたパラメータを設定することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、ゲームの進行を遅延させる遅延ゲームイベントを発生させ、該遅延ゲームイベントに対応する状況推移データに基づいて、前記ゲームサーバが所定通信状態にあるゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記全体状況データ生成手段は、少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、少なくとも1つの前記仮想物体の前記共通のゲーム空間における移動速度が、前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるよう、前記全体状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記個別状況データ送信手段は、少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、少なくとも1つの前記仮想物体の前記共通のゲーム空間における移動速度が、前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるよう、前記仮想物体の状態を示すデータを生成し、前記ゲームサーバに送信することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1〜14のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する仮想物体の状況を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1〜15のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記仮想物体の状態を示すデータは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1〜8、10〜16のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 複数のゲーム端末のそれぞれから送信される仮想物体の状態を示すデータを受信するデータ受信手段と、
前記各ゲーム端末について通信トラブルがあるか否かを判断する判断手段と、
ゲーム空間上での前記仮想物体の状態を擬似的に示すデータを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、
前記複数のゲーム端末のうち通信トラブルが在ると前記判断手段が判断したものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的に示すデータを生成する擬似データ生成手段と、
前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記データ受信手段により受信されるデータ、又は前記擬似データ生成手段により生成される前記擬似的に示すデータ、に基づいて前記ゲーム端末に少なくとも1つの他のゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を通知するための全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、
生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段と
を備えることを特徴とするゲームサーバ。 - 複数のゲーム端末のそれぞれから送信される仮想物体の状態を示すデータを受信するデータ受信ステップと、
前記各ゲーム端末について通信トラブルがあるか否かを判断する判断ステップと、
前記複数のゲーム端末のうち通信トラブルが在ると判断したものについて、記憶手段に記憶される、ゲーム空間上での前記仮想物体の状態を擬似的に示すデータを生成するための参考データに基づいて、前記擬似的に示すデータを生成する擬似データ生成ステップと、
前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記データ受信ステップで受信されるデータ、又は前記擬似データ生成ステップで生成される前記擬似的に示すデータ、に基づいて前記ゲーム端末に少なくとも1つの他のゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を示す全体状況データを生成する全体状況データ生成ステップと、
生成される全体状況データを前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信ステップとを含むことを特徴とするゲームサーバの制御方法。 - 複数のゲーム端末が互いに通信接続されるネットワークゲームシステムにおいて、
前記各ゲーム端末が、
操作信号を入力する操作信号入力手段と、
入力される操作信号に基づく仮想物体の状態を示すデータを接続された他のゲーム端末に送信するデータ送信手段と、
前記各ゲーム端末から送信される前記仮想物体の状態を示すデータを受信するデータ受信手段と、
前記各ゲーム端末について通信トラブルが在るか否かを判断する判断手段と、
ゲーム空間上での前記仮想物体の状態を擬似的に示すデータを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、
前記複数のゲーム端末のうち通信トラブルが在ると前記判断手段が判断したものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて前記擬似的に示すデータを生成する擬似データ生成手段と、
接続された前記複数のゲーム端末のうち少なくともひとつのゲーム端末に係る、前記データ受信手段により受信される前記仮想物体の状態を示すデータ、又は前記擬似データ生成手段により生成される前記擬似的に示すデータ、に基づいて前記ゲーム端末に少なくとも1つの他のゲーム端末に係る前記仮想物体の状態を通知するための全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、
生成される全体状況データを他の前記ゲーム端末に送信する全体状況データ送信手段と、
前記各ゲーム端末からの全体状況データを受信する全体状況データ受信手段とを備え、
前記各ゲーム端末が、いずれかのゲーム端末から送信された1の全体状況データに基づいてゲームを進行するようになっていることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、前記擬似データ生成手段が個別状況を自律的に生成するための、前記操作信号入力手段により入力されるべき操作信号を判断する判断プログラムを含む基礎データを記憶する基礎データ記憶手段を含み、前記擬似データ生成手段が、前記基礎データ記憶手段に記憶される基礎データに基づいて個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項21に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ゲームサーバは、前記ゲーム端末に対する各プレイヤの操作特性を判断する操作特性判断手段をさらに含み、
前記基礎データ記憶手段は、複数の操作特性のいずれかにそれぞれ対応する複数の基礎データを記憶し、前記データ生成手段は、前記操作特性判断手段により判断されるプレイヤの操作特性に対応する基礎データを前記基礎データ記憶手段から読み出し、該基礎データに基づき、該プレイヤに対応する仮想物体の状態を示すデータを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項22に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記操作特性判断手段は、前記複数のゲーム端末から送信される各プレイヤに対応する仮想物体の状態を示すデータに基づき、該プレイヤの操作特性を判断することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項22又は23に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記操作特性判断手段は、ネットワークゲームにおける各プレイヤの成績に基づき、該プレイヤの操作特性を判断することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - ゲームサーバと該ゲームサーバに通信接続される複数のゲーム端末とを含むネットワークゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム端末が、それぞれ、
操作信号を入力する操作信号入力手段と、
入力される操作信号に基づく個別状況データを前記ゲームサーバに送信する個別状況データ送信手段とを備え、
前記ゲームサーバが、
前記複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、
前記複数のゲーム端末のそれぞれについて通信状態を判断する通信状態判断手段と、
個別状況データを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、
前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて個別状況データを生成する個別状況データ生成手段と、
前記個別状況データ受信手段により受信され、又は前記個別状況データ生成手段により生成される、前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に係る個別状況データに基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、
生成される全体状況データを前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に送信する全体状況データ送信手段とを備え、
前記複数のゲーム端末が、それぞれ、
前記ゲームサーバから全体状況データを受信する全体状況データ受信手段と、
受信される全体状況データに基づいてゲーム画面を表示するゲーム画面表示手段とをさらに備えることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、状況推移データを記憶する状況推移データ記憶手段を含み、前記個別状況データ生成手段が、前記状況推移データ記憶手段に記憶される状況推移データに基づいて個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25又は26に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、前記複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを記憶する個別状況データ記憶手段を含み、前記個別状況データ生成手段が、前記個別状況データ記憶手段に記憶された個別状況データに基づいて個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項27に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データ生成手段が、前記個別状況データ記憶手段に記憶されている所定ゲーム内容に対応する複数の個別状況データ群のうち、前記個別状況データ記憶手段への記憶が最後に完了した前記個別状況データ群に基づいて、前記個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項27に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データ生成手段が、前記個別状況データ記憶手段に記憶されている所定ゲーム内容に対応する複数の個別状況データ群のうち、2以上の個別状況データ群に基づいて、前記個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項29に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データ生成手段が、前記所定ゲーム内容に対する成績が前記2以上の個別状況データ群に対応する成績の平均に対応するものとなるよう、前記個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項27に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データ生成手段が、前記個別状況データ記憶手段に記憶されている所定ゲーム内容に対応する複数の個別状況データ群のうち、前記所定ゲーム内容に対する最高成績に対応するものに基づいて、前記個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜31のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データ生成手段が、前記複数のゲーム端末のそれぞれによりネットワークゲームをプレイするプレイヤのうち、所定通信状態にあるゲーム端末によりネットワークゲームをプレイするプレイヤの戦況の変化を制限するよう、個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25又は26に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、所定通信状態にあるゲーム端末に対して特別ゲームイベントを発生させ、該特別ゲームイベントに対応する特殊な状況推移データに基づいて、前記ゲームサーバが所定通信状態にあるゲーム端末の個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項26に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従って第1領域と第2領域とを含む共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記状況推移データは、前記第1領域から前記第2領域に仮想物体を移動させるための領域移動用状況推移データを含み、
前記個別状況データ生成手段は、前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、該ゲーム端末に対応する仮想物体が前記第1領域内に位置していれば、前記状況推移データ記憶手段に記憶される領域移動用状況推移データに基づいて、該仮想物体を前記第1領域から前記第2領域に移動させるよう、個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項34に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記第2領域では、前記第1領域に比して、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従う仮想物体の移動が制限されることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項35に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ネットワークゲームシステムは、ネットワーク自動車レースゲームシステムとして構成され、前記第1領域はレースコース領域であり、前記第2領域はピット領域であることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項34〜36のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号と、該仮想物体に関連づけて該ゲーム端末又は前記ゲームサーバに記憶されるパラメータと、に基づいて前記仮想物体が前記ゲーム空間を移動するよう構成され、
前記ゲームサーバは、前記状況推移データ記憶手段に記憶される領域移動用状況推移データに基づいて前記第2領域内に仮想物体が移動する場合に、該仮想物体に関連づけられたパラメータを設定することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25又は26に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、ゲームの進行を遅延させる遅延ゲームイベントを発生させ、該遅延ゲームイベントに対応する特別な状況推移データに基づいて、前記ゲームサーバが所定通信状態にあるゲーム端末の個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜32のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記全体状況データ生成手段は、少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、少なくとも1つの前記仮想物体の前記共通のゲーム空間における移動速度が、前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるよう、前記全体状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜32のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた速度で共通のゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであり、
前記個別状況データ送信手段は、少なくとも1台のゲーム端末が所定通信状態になった場合に、少なくとも1つの前記仮想物体の前記共通のゲーム空間における移動速度が、前記操作信号入力手段により入力される操作信号に応じた前記速度よりも遅くなるよう、前記個別状況データを生成し、前記ゲームサーバに送信することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜40のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する仮想物体の状況を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜41のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記個別状況データは、前記ゲーム端末に含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項25〜33、35、37〜42のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記全体状況データは、前記複数のゲーム端末のそれぞれに含まれる前記操作信号入力手段により入力される操作信号に従ってゲーム空間を移動する複数の仮想物体のうち少なくとも1つの状況を表すデータであることを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信手段と、
前記複数のゲーム端末のそれぞれについて通信状態を判断する通信状態判断手段と、
個別状況データを生成するための参考データを記憶する参考データ記憶手段と、
前記複数のゲーム端末のうち所定通信状態にあるものについて、前記参考データ記憶手段に記憶される参考データに基づいて個別状況データを生成する個別状況データ生成手段と、
前記個別状況データ受信手段により受信され、又は前記個別状況データ生成手段により生成される、前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に係る個別状況データに基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成手段と、
生成される全体状況データを前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に送信する全体状況データ送信手段と
を備えることを特徴とするゲームサーバ。 - 複数のゲーム端末のそれぞれから送信される個別状況データを受信する個別状況データ受信ステップと、
前記複数のゲーム端末のそれぞれについて通信状態を判断する通信状態判断ステップと、
記憶手段に記憶される、個別状況データを生成するための参考データに基づいて個別状況データを生成する個別状況データ生成ステップと、
前記個別状況データ受信ステップで受信され、又は前記個別状況データ生成ステップで生成される、前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に係る個別状況データに基づいて全体状況データを生成する全体状況データ生成ステップと、
生成される全体状況データを前記複数のゲーム端末のうち少なくとも一部に送信する全体状況データ送信ステップとを含むことを特徴とするゲームサーバの制御方法。 - 請求項25に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記参考データ記憶手段が、前記個別状況データ生成手段が個別状況を自律的に生成するための基礎データを記憶する基礎データ記憶手段を含み、前記個別状況データ生成手段が、前記基礎データ記憶手段に記憶される基礎データに基づいて個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項46に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ゲームサーバは、前記ゲーム端末に対する各プレイヤの操作特性を判断する操作特性判断手段をさらに含み、
前記基礎データ記憶手段は、複数の操作特性のいずれかにそれぞれ対応する複数の基礎データを記憶し、前記個別状況データ生成手段は、前記操作特性判断手段により判断されるプレイヤの操作特性に対応する基礎データを前記基礎データ記憶手段から読み出し、該基礎データに基づき、該プレイヤに対応する個別状況データを生成することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項47に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記操作特性判断手段は、前記複数のゲーム端末から送信される各プレイヤに対応する個別状況データに基づき、該プレイヤの操作特性を判断することを特徴とするネットワークゲームシステム。 - 請求項47又は48に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記操作特性判断手段は、ネットワークゲームにおける各プレイヤの成績に基づき、該プレイヤの操作特性を判断することを特徴とするネットワークゲームシステム。
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