JP2004076872A - 駆動車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量・コンパクト化を達成すると共に、大きなモーメント荷重が装置に作用しても塑性結合部が充分な強度を有し、かつステム部の強度アップが図れ、耐久性のある駆動車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】複列の転がり軸受2の一方の内側転走面1aをハブ輪1の外周に、他方の内側転走面14aを外側継手部材14の外周に形成し、ハブ輪1にステム部17を内嵌すると共に、ハブ輪1の内径に硬化させた凹凸部5を形成し、ステム部17の嵌合部17bを拡径させてこれに食い込ませることにより、ハブ輪1と外側継手部材14とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、凹凸部5を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に、かつ周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等、車両の駆動車輪を支持する駆動車輪用軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置は、燃費向上のための軽量化が進んでいる。特に、FR車の後輪、FF車の前輪、あるいは4WD車の全輪といった自動車の駆動車輪用軸受装置においては、さらに操縦安定性のため、剛性アップを図るユニット化が急速に進んでいる。
【0003】
従来の駆動車輪用軸受装置は、図15に示すように、ハブ輪50と複列の転がり軸受60と等速自在継手70とをユニット化して構成している。複列の内側転走面のうち、一方の内側転走面51をハブ輪50の外周に形成し、他方の内側転走面72を等速自在継手70の外側継手部材71の外周にそれぞれ形成している。ハブ輪50は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ53を一体に有し、この車輪取付フランジ53の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト54を植設している。車輪取付フランジ寄りの外周に前記内側転走面51を形成している。
【0004】
等速自在継手70は外側継手部材71と、図示しない継手内輪、ケージ、およびトルク伝達ボールとからなる。外側継手部材71はカップ状のマウス部73と、このマウス部73の底部をなす肩部74と、この肩部74から軸方向に延びるステム部75を有し、マウス部73の内周には軸方向に延びる曲線状のトラック溝76を形成すると共に、肩部74の外周に前記内側転走面72を形成している。この肩部74にハブ輪50の円筒部52の端面を突合せた状態で、ステム部75をハブ輪50の円筒部52に内嵌している。このようにハブ輪50と外側継手部材71との軸方向の位置決めをすることにより、内側転走面51、72の溝ピッチを規定し、軸受内部すきまを設定している。また、ステム部75は、マウス部73と連通した貫通孔77を設けることにより中空としている。このため、マウス部73に充填した潤滑グリースの漏洩を防止するため、貫通孔77のマウス部73側端部にはエンドプレート78を装着している。
【0005】
複列の転がり軸受60は、外方部材61と複列の転動体62を備えている。外方部材61は外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ63を一体に有し、内周には複列の外側転走面64、64を形成している。これら外側転走面64、64と、これに対向するハブ輪50の内側転走面51、および外側継手部材71の内側転走面72間に、保持器65、65によって複列の転動体62、62を転動自在に保持している。また、外方部材61の端部にはシール66、67を装着し、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。
【0006】
ハブ輪50の内径には硬化させた凹凸部55を形成し、ステム部75の嵌合部75bを拡径することにより、この嵌合部75bを凹凸部55に食い込ませ、外側継手部材71とハブ輪50とを一体に塑性結合している。このような拡径をプレス加工により行う場合、図16に示すように、ステム部75をハブ輪50の円筒部52に内嵌した後、受け部材80によりハブ輪50の車輪取付フランジ53の側面を支持すると共に、ハブ輪50の外径部を拘束した状態で、加締治具(ポンチ)81を貫通孔77に押し込むことにより拡径させる。この加締治具81は、ステム部75の貫通孔77の内径よりも僅かに大径に形成した大径部81aを有している(特願2001−50846号参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
駆動車輪用軸受装置において、車両旋回時、装置に曲げモーメント荷重が負荷された場合、車輪取付フランジ53側(アウトボード側)の荷重は塑性結合部で受けることになる。この塑性結合部を含む外側継手部材71のステム部75が曲げられ、繰返し応力が発生する。こうした回転曲げ外力が作用する条件下で、塑性結合部に充分な強度を確保する必要がある。一方、この塑性結合部に充分な強度がある場合は、ステム部75に形成した小径段部75aと嵌合部75bの繋ぎ部Aが最弱部となり疲労破損する恐れがある。これは切欠き効果による応力集中が発生するためで、繋ぎ部Aの強度アップを図る必要があった。
【0008】
ここで、装置のサイズを変更せずにステム部75の肉厚を厚くすることによって強度を増大させようとすると、貫通孔77の径が小さくなってプレス加工に支障を来たすだけでなく、装置の軽量化を阻害することになり強度アップには限界がある。また、ステム部75の外径を上げて強度を増大させるには、転がり軸受の負荷容量不足等、レイアウト上の制約があり困難な場合が多い。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化を達成すると共に、大きなモーメント荷重が装置に作用しても塑性結合部が充分な強度を有し、かつステム部の強度アップが図れ、耐久性のある駆動車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、別体の内輪を前記ハブ輪の円筒部に圧入し、このハブ輪に前記等速自在継手の外側継手部材に形成したステム部を内嵌すると共に、前記ハブ輪の内径に硬化させた凹凸部を形成し、前記ステム部に形成した嵌合部を拡径させて前記凹凸部に食込ませることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成した。
【0011】
このように、1〜3世代の駆動車輪用軸受装置において、車両旋回時、装置に曲げモーメント荷重が負荷され、塑性結合部を含む外側継手部材のステム部が曲げられ、繰返し応力が発生しても、凹凸部に嵌合部を充分食い込ませることができ、捩り強度と引抜き強度等の動的強度と静的強度を増大させることができると共に、塑性結合部の切欠き効果による応力集中を緩和させて装置の疲労寿命を向上させることができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受の一方の内側転走面を前記ハブ輪の外周に、他方の内側転走面を前記等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ形成し、前記ハブ輪に前記外側継手部材に形成したステム部を内嵌すると共に、前記ハブ輪の内径に硬化させた凹凸部を形成し、前記ステム部に形成した嵌合部を拡径させて前記凹凸部に食い込ませることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成した。
【0013】
このような4世代の駆動車輪用軸受装置において、さらなる軽量・コンパクト化を達成すると共に、大きなモーメント荷重が装置に作用しても塑性結合部が充分な強度を有し、かつステム部の強度アップが図れ、耐久性のある駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、別体の内輪を前記ハブ輪の円筒部に圧入し、この内輪の内径に硬化させた凹凸部を形成すると共に、この凹凸部に前記ハブ輪の円筒部を拡径させて食込ませることにより、前記ハブ輪と内輪とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成した。
【0015】
このように、軸受部の内部すきまを維持した状態でハブ輪とサブユニット化した、所謂セルフリテイン形式の第3世代構造の駆動車輪用軸受装置を提供することができる。また、等速自在継手と着脱が可能となり、大きなモーメント荷重が装置に作用しても塑性結合部が充分な強度を有し、耐久性を向上させることができる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明のように、前記ハブ輪に前記外側継手部材のステム部をセレーションを介して内嵌すると共に、これらセレーションのアウトボード側に係止溝をそれぞれ形成し、これら係止溝に有端のクリップを係合させて前記ハブ輪と外側継手部材を着脱自在に軸方向に結合するようにしたので、ワンタッチでハブ輪と等速自在継手の着脱ができ、組立分解時の作業性を向上することができ、かつ、装置の軽量・コンパクト化を達成することができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明のように、前記周方向溝の第一列目の凸部を、他の周方向溝の凸部よりも僅かに低く形成すると共に、その先端部の軸方向にフラット面を形成すれば、一列目の凸部はステム部の嵌合部に面で接触し、切欠き効果による応力集中を緩和することができる。
【0018】
好ましくは、請求項6に記載の発明のように、前記凹凸部を、旋削により形成した独立した複数の環状溝とブローチ加工により形成した複数の軸方向溝とを略直交させた交叉溝で構成すると共に、この交叉溝の凸部最内径を、前記軸方向溝によって設定すれば、BPD(ビトウィンピン直径:Between Pins Diameter)測定で溝径を精度良く管理することができ、所望の凸部先端形状を確保することができる。
【0019】
さらに好ましくは、請求項7に記載の発明のように、前記交叉溝の凸部先端形状を略四角錐に形成すれば、捩りおよび引抜き荷重に対して充分な強度を有し、車両旋回時に過大な曲げモーメント荷重が生じても、充分な耐久性を有する塑性結合部を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【0021】
この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪1と、複列の転がり軸受2と、等速自在継手3とをユニット化して構成している。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
【0022】
ハブ輪1は、アウトボード側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、円周等配に車輪固定用のハブボルト4aを植設している。ハブ輪1の内周面には凹凸部5を形成し、熱処理によって表面に54〜64HRCの範囲の硬化層を形成している。熱処理としては、局部加熱ができ、硬化層深さの設定が比較的容易にできる高周波誘導加熱による焼入れが好適である。
【0023】
なお、凹凸部5は、図2に示すような複数列の溝を略直交させた形状を例示することができる。(a)は互いに傾斜した螺旋溝6で、(b)は軸方向溝と独立した環状溝との交叉溝6’でアヤメローレット状を形成することができる。また、凹凸部5の凸部は良好な食い込み性を確保するために、三角形状等の尖塔形状に形成する。
【0024】
複列の転がり軸受2は、外方部材7と内方部材8と複列の転動体9、9とからなる。外方部材7は外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ7aを一体に有し、内周には複列の外側転走面7b、7bを形成している。一方、内方部材8は、ハブ輪1と後述する等速自在継手3の外側継手部材14を指し、外方部材7の外側転走面7b、7bに対向するアウトボード側の内側転走面1aをハブ輪1の外周に、またインボード側の内側転走面14aを外側継手部材14の外周にそれぞれ一体に形成している。複列の転動体9、9をこれら転走面7b、1aと7b、14a間にそれぞれ収容し、保持器10、10で転動自在に保持している。複列の転がり軸受2の端部にはシール11a、11bを装着し、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。ここで複列の転がり軸受2は転動体9、9をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
【0025】
等速自在継手3は外側継手部材14と図示しない継手内輪、ケージ、およびトルク伝達ボールとを備えている。外側継手部材14はカップ状のマウス部15と、このマウス部15の底部をなす肩部16と、この肩部16から軸方向に延びるステム部17を有し、マウス部15の内周には軸方向に延びる曲線状のトラック溝15aを形成している。
【0026】
外側継手部材14を中空に形成し、この肩部16の外周には前記した内側転走面14aを形成している。また、外側継手部材14のステム部17に小径段部17aと嵌合部17bを形成している。ハブ輪1に形成したインロウ部1bをこの小径段部17aに圧入し、インロウ部1bの端面19を外側継手部材14の肩部16に突合せる。次にハブ輪1の内径に嵌合したステム部17の嵌合部17bにマンドレルを挿入・抜脱させる等、適宜な手段で嵌合部17bを拡径してハブ輪1の凹凸部5に食い込ませ、ハブ輪1と外側継手部材14とを一体に塑性結合させる。これにより、この塑性結合部はトルク伝達手段と、ハブ輪1と外側継手部材14の結合手段とを併せ持つため、従来のセレーション等のトルク伝達手段をハブ輪1や外側継手部材14に形成する必要はなく、また、締結ナット等の固定手段も不要となるため、装置の一層の軽量・コンパクト化を実現することができる。
【0027】
ここで、ハブ輪1の内径に形成した凹凸部5において、図3(a)は、前述した交叉溝6’のうち、旋削等で形成した複数の独立した環状溝12の断面形状を示す。この凸部12aの先端角度αを鋭角にすれば、拡径時の食い込み量が増し、ハブ輪1とステム部17の嵌合部17bの抜け耐力等、静的結合力は強固となる。しかし、一方、車両旋回時に過大な曲げモーメント荷重が生じた時、ハブ輪1と外側継手部材14との突き合せ部が節となって繰り返し曲げ荷重を受けることになる。こうした繰返し応力が作用した場合、せん断力を受ける凸部12aの断面積が減少するため、個々の凸部12aの疲労寿命は低下して好ましくない。逆に、凸部12aの先端角度を鈍角にすれば、拡径時の食い込む抵抗が増大して食い込み量が減り、静的結合力が低下して好ましくない。
【0028】
また、図3(b)は、交叉溝6’のうち、ブローチ加工等で形成した複数の軸方向溝13の断面形状を示す。凸部13aの先端角度βを鋭角にすれば、拡径時の食い込み量が増し、ステム部17からハブ輪1へのトルク伝達能力等、静的結合力が強固になる。しかし、一方、前述した環状溝12と同様、繰返し応力が作用した場合、せん断力を受ける凸部13aの断面積が減少するため、個々の凸部13aの疲労寿命は低下して好ましくない。逆に、凸部13aの先端角度βを鈍角にすれば、拡径時の食い込む抵抗が増大して食い込み量が減り、静的結合力が低下して好ましくない。
【0029】
本出願人は、環状溝12の凸部12aの先端角度αと、軸方向溝13の凸部13aの先端角度βをそれぞれ変更したサンプルを製作し、これらの組合せによる捩り強度(動的強度)と引抜き強度(静的強度)の試験を実施した。図4、図5にその試験結果を示す。
【0030】
これらの試験結果から、捩り強度に関しては、環状溝12の凸部12aの先端角度αは、鈍角(120°>90°>60°)に形成した方が増大し、軸方向溝13の凸部13aの先端角度βは、鋭角(60°>90°>120°)に形成した方が増大することが判った。一方、引抜き強度に関しては、凸部12aの先端角度αは、鋭角(60°>90°>120°)に形成した方が増大し、軸方向溝13の凸部13aの先端角度βは、鈍角(120°>90°>60°)に形成した方が増大することが判った。すなわち、これら環状溝12と軸方向溝13において、凸部12a、13aの先端角度α、βは、捩り強度、引抜き強度で逆の傾向を示し、捩り強度に強い先端角度の組合せにすると引抜き強度が弱くなったり、引き抜き強度に強い先端角度の組合せにすると今度は捩り強度が弱くなったりする。
【0031】
前述したように、駆動車輪用軸受装置において、このような塑性結合部には捩りと引抜き両方が作用するため、両者の強度バランスを考慮する必要がある。したがって、凸部12a、13aの先端角度α、βをそれぞれ略90°に設定することが最適である。しかし、車両によっては捩り強度を向上させた仕様、あるいは引抜き強度を向上させた仕様が要求される場合もあるため、適宜その角度を90°±30°の範囲で変更することが好ましい。
【0032】
外側継手部材14は、S53C等の炭素0.40〜0.60wt%を含む中炭素鋼、あるいは、SCR430等の肌焼き鋼で形成している。21は、中空状の外側継手部材14の内径に装着したエンドプレートで、マウス部15に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と外部からのダスト侵入を防止している。ここで、シール11bが摺接するシールランド部から転走面14a、およびステム部17の小径段部17aに亙って表面に硬化層を形成している。硬化処理として高周波誘導加熱による焼入れが好適である。また、拡径する嵌合部17bは、鍛造後の素材表面硬さ24HRC以下の未焼入れ部とし、前記したハブ輪1の凹凸部5の表面硬さ54〜64HRCとの硬度差を30HRC以上に設定するのが好ましい。これにより、嵌合部17bが凹凸部5に容易に、かつ深く食い込み、凹凸部5の先端が潰れることなく強固に両者を塑性結合することができる。
【0033】
さらに回転曲げ外力が作用する条件下で、塑性結合部に充分強度がある場合、本出願人が実施した耐久試験等では、ステム部17に形成した小径段部17aと嵌合部17bの繋ぎ部が最弱部となり疲労破損することが検証されている。これは図6に示すように、交叉溝6’のうち、旋削等で形成した複数の独立した環状溝12の一列目の凸部12a−1を含め、二列目以降の凸部12a−2、3、…nと同一の形状、寸法に形成しているため、この一列目の凸部12a−1が拡径後のステム部17の最小径となる部位近傍に食込み、切欠き効果による応力集中が発生するためと考えられる。本実施形態では、図7に示すように、複数の独立した環状溝12の一列目の凸部12a−1を他の凸部12a−nより僅かに大径に、かつその先端部を軸方向フラットに形成している。こうした構成にすることにより、一列目の凸部12a−1はステム部17の嵌合部17bに面で接触し、切欠き効果による応力集中を緩和することができる。本出願人が実施した耐久試験では、環状溝12の一列目の凸部12a−1を、他の凸部12a−nより僅かに大径に、かつこの先端部をフラットに形成するだけで30%以上の寿命向上が認められた。
【0034】
なお、環状溝12の一列目の凸部12a−1は、嵌合部17bの拡径により食込む際の応力集中を緩和できる形状ならば、他の凸部12a−nより僅かに大径に、かつその先端部をフラットに形成するものに限らず、例えば、凸部12a−1の先端部に丸みを設けても良い。
【0035】
ハブ輪1の内径に形成した凹凸部5において、図2に示す交叉溝6’は、旋削等で形成した複数の独立した環状溝12と、ブローチ等で形成した軸方向溝13とからなっているが、この交叉溝6’は、両溝12、13の凸部12a、13aの内径が完全に一致し、図8に示すような四角錐となること、すなわち、周方向、軸方向の凸部の高さを一致させることが理想的である。しかし、実際には旋削とブローチ等の加工面が混在する構成であるため、内径寸法の管理は難しく、その製造交差の影響で完全な四角錐に形成することは難しい。
【0036】
この交叉溝6’のうち、最内径部がブローチ等で形成する軸方向溝13によって形成されるように数値設定すると、図9に示すように先端部は三角柱形状となる。ここで、図10に示すように、独立した環状溝12の軸方向の最内径をφd1、ブローチ等で形成する軸方向溝13の周方向の最内径をφd2とした場合、図9における三角柱の側面長さaは、1/2a=t×tanθ1で表すことができる(図11参照)。ただし、θ1は環状溝12の凸部12aの先端角度θの半角、t=1/2(d2−d1)である。今、凸部12aの先端角度θ=90°±30°とすると、以下の関係式が成立する。a=t=0、あるいは、1≦a/t≦√3、すなわち、aおよびtが共に0の場合は、図8に示した四角錐となり、それ以外はこの式に示された形状となる。
【0037】
このように、本実施形態では、凸部の最内径部を、常にブローチ等によって形成する軸方向溝13で設定するようにしたため、交叉溝6’からなる凹凸部5の寸法管理をBPD(ビトウィンピン直径:Between Pins Diameter)で行うことができる。
【0038】
図12は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、前述した第1の実施形態と異なるのは軸受部の構成のみで、その他同一部位、同一部品には同一符号を付け、その詳細な説明を省略する。この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪1’と複列の転がり軸受2’と等速自在継手3’とをユニット化した第3世代構造をなしている。
【0039】
ハブ輪1’は、車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト(図示せず)を植設している。ハブ輪1’の外周にはアウトボード側の内側転走面1aとインロウ部22を形成している。このインロウ部22に別体の内輪23を圧入し、後述する外側継手部材14’の肩部16’と突合せ状態で組立てる。
【0040】
複列の転がり軸受2’は、外方部材7と内方部材8’と複列の転動体9、9を備えている。外方部材7は外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ7aを一体に有し、内周には複列の外側転走面7b、7bを形成している。一方、内方部材8’は、ハブ輪1’と別体の内輪23を指し、これら外方部材7の外側転走面7b、7bに対向する複列の内側転走面1a、23aをハブ輪1と内輪23の外周にそれぞれ一体形成している。また、それぞれの転走面7b、1aと7b、23a間には、保持器10によって転動自在に保持した複列の転動体9、9を収容している。
【0041】
ハブ輪1’は、S53C等の炭素0.40〜0.60wt%を含む中炭素鋼で形成している。このハブ輪1’は、シール11aが摺接するシールランド部から内側転走面1aおよびインロウ部22に亙り、高周波焼入れによって表面を硬化処理している。一方、内輪23は、炭素0.95〜1.10wt%からなる高炭素クロム軸受鋼で形成し、芯部まで焼入れ硬化させている。
【0042】
等速自在継手3’の外側継手部材14’は、カップ状をなすマウス部15と、このマウス部15の底部になる肩部16’と、この肩部16’から軸方向に延びるステム部17’とからなっている。ステム部17’はハブ輪1のインロウ部22を圧入する小径段部17a’と嵌合部17b’からなり、この嵌合部17bはアウトボード側に開口した中空状に形成している。
【0043】
また、外側継手部材14’は、S53C等の炭素0.40〜0.60wt%を含む中炭素鋼からなる。また、前述した第1の実施形態と同様、マウス部15の内周に形成した軸方向曲線状に延びるトラック溝15aと、肩部16’からステム部17’の小径段部17a’、および小径段部17a’から嵌合部17b’への立上げ部20の表面に高周波焼入れによる硬化層を形成している。なお、嵌合部17b’は未焼入れで生のままとしている。
【0044】
ハブ輪1’のアウトボード側内径に硬化させた凹凸部5を形成し、ステム部17’の嵌合部17b’を拡径させて食い込ませ、ハブ輪1’と外側継手部材14’を一体に塑性結合している。なお、凹凸部5の交叉溝形状については、前述した第1の実施形態と同様のためその説明を省略する。
【0045】
なお、本実施形態では、第3、4世代構造を例示したが、これに限らず、装置のアウトボード側にハブ輪と外側継手部材の塑性結合部を有する構造であれば、従来の第1、2世代構造であっても良い。すなわち、それぞれの構造の特徴を損なうことなく、車両旋回時、装置に曲げモーメント荷重が負荷され、塑性結合部を含む外側継手部材のステム部が曲げられ、繰返し応力が発生しても、塑性結合部の静的、動的な強度アップを図ることができる。
【0046】
図13は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。なお、前述した第2の実施形態と異なるのは塑性結合部の部位のみで、その他同一部位、同一部品には同一符号を付け、その詳細な説明を省略する。この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪24と複列の転がり軸受25と等速自在継手26とをユニット化した第3世代構造をなしている。
【0047】
ハブ輪24は、車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト4aを植設している。ハブ輪24の外周にはアウトボード側の内側転走面1aとインロウ部27を、また、アウトボード側内周にはセレーション(またはスプライン)30を形成している。このインロウ部27に別体の内輪28を圧入し、後述する外側継手部材29の肩部16’と突合せ状態で組立てる。ハブ輪24のシールランド部から内側転走面1aに亙ってその表面に高周波焼入れによる硬化層を形成しているが、インロウ部27は未焼入れで生のままとしている。一方、内輪28は、炭素0.95〜1.10wt%からなる高炭素クロム軸受鋼で形成し、芯部まで焼入れ硬化させている。
【0048】
複列の転がり軸受25は、外方部材7と内方部材31と複列の転動体9、9を備えている。外方部材7は外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ7aを一体に有し、内周には複列の外側転走面7b、7bを形成している。一方、内方部材31は、ハブ輪24と別体の内輪28を指し、これら外方部材7の外側転走面7b、7bに対向する複列の内側転走面1a、23aをハブ輪24と内輪28の外周にそれぞれ一体形成している。また、それぞれの転走面7b、1aと7b、23a間には、保持器10によって転動自在に保持した複列の転動体9、9を収容している。
【0049】
等速自在継手26の外側継手部材29は、カップ状をなすマウス部15と、このマウス部15の底部になる肩部16’と、この肩部16’から軸方向に延びるステム部32とからなっている。ステム部32はハブ輪24のインロウ部27を圧入する小径段部32aと結合部32bからなり、この結合部32bの外周面には、セレーション(またはスプライン)33を形成している。また、結合部32bの先端部には係止溝32cを形成し、クリップ34を装着している。
【0050】
ハブ輪24のセレーション30にステム部32のセレーション33を嵌合するとクリップ34が縮径し、そしてハブ輪24のセレーション30に形成した係止溝30aの位置にステム部32の係止溝32cが一致した時、このクリップ34が弾性復帰して両係止溝30a、32cに係合し、ハブ輪24と外側継手部材29を軸方向に結合する。クリップ34は断面が円形をなしているため、所定の軸方向荷重を負荷することにより、容易に縮径して係止溝32cに埋没し、ハブ輪24と外側継手部材29の結合を解除することができる。したがって、ハブ輪24と複列の転がり軸受25からなるサブユニットと等速自在継手26を、簡単な構成で着脱自在に軸方向に結合することができる。
【0051】
この実施形態では、図14に示すように内輪28の内径に硬化させた凹凸部35を形成し、ハブ輪24のインロウ部27を拡径させて食い込ませ、内輪28とハブ輪24を一体に塑性結合している。なお、この凹凸部35は前述した第1の実施形態と同様、旋削等で形成した複数の独立した環状溝とブローチ加工等で形成した複数の軸方向溝からなり、環状溝一列目の凸部は、インロウ部27の拡径により食込む際の応力集中を緩和できる形状に形成している。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪に等速自在継手の外側継手部材に形成したステム部を内嵌すると共に、ハブ輪の内径に硬化させた凹凸部を形成し、ステム部に形成した嵌合部を拡径させて凹凸部に食込ませることにより、ハブ輪と外側継手部材とを一体に塑性結合した第1〜4世代構造の駆動車輪用軸受装置において、凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、嵌合部を凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成したので、車両旋回時、装置に曲げモーメント荷重が負荷され、塑性結合部を含む外側継手部材のステム部が曲げられ、繰返し応力が発生しても、凹凸部に嵌合部を充分食い込ませることでき、捩り強度と引抜き強度等の動的強度と静的強度を増大させることができると共に、塑性結合部の切欠き効果による応力集中を緩和させて装置の疲労寿命を向上させることができる。
【0054】
また、別体の内輪をハブ輪の円筒部に圧入し、この内輪の内径に硬化させた凹凸部を形成すると共に、この凹凸部にハブ輪の円筒部を拡径させて食込ませることにより、ハブ輪と内輪とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、嵌合部を凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成したので、軸受部の内部すきまを維持した状態でハブ輪とサブユニット化した、所謂セルフリテイン形式の第3世代構造の駆動車輪用軸受装置を提供することができる。また、等速自在継手と着脱が可能となり、かつ、大きなモーメント荷重が装置に作用しても塑性結合部が充分な強度を有し、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】(a)は本発明に係るハブ輪の凹凸部を示す縦断面図で、互いに傾斜した螺旋溝で構成したアヤメローレット形状を示す。
(b)は同上、軸方向、および独立した環状溝で構成したアヤメローレット形状を示す。
【図3】(a)は、本発明に係るハブ輪の凹凸部を構成する環状溝を示す縦断面図である。
(b)は、同上ハブ輪の凹凸部を構成する軸方向溝を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係るハブ輪の凹凸部を構成する環状溝と軸方向溝の凸部先端角度の違いによる捩り強度を示すグラフである。
【図5】同上、引抜き強度を示すグラフである。
【図6】従来の駆動車輪用軸受装置における塑性結合部の要部拡大断面図である。
【図7】本発明に係る駆動車輪用軸受装置における塑性結合部の要部拡大断面図である。
【図8】本発明に係る交叉溝の凸部先端部の形状を示す模式図である。
【図9】同上
【図10】(a)は、本発明に係るハブ輪の凹凸部を構成する環状溝を示す説明図である。
(b)は、同上ハブ輪の凹凸部を構成する軸方向溝を示す説明図である。
【図11】本発明に係るハブ輪の凹凸部を示す説明図である。
【図12】本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図13】本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【図14】図13の要部拡大断面図である。
【図15】従来の駆動車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
【図16】拡径方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1’、24・・・・・・・・・ハブ輪
1a、14a、23a・・・・・・内側転走面
1b、22、27・・・・・・・・インロウ部
2、2’、25・・・・・・・・・複列の転がり軸受
3、3’、26・・・・・・・・・等速自在継手
4・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
5、35・・・・・・・・・・・・凹凸部
6、6’・・・・・・・・・・・・交叉溝
7・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
7a・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
7b・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
8、8’、31・・・・・・・・・内方部材
9・・・・・・・・・・・・・・・転動体
10・・・・・・・・・・・・・・保持器
11a、11b・・・・・・・・・シール
12・・・・・・・・・・・・・・環状溝
12a、13a・・・・・・・・・凸部
12a−1・・・・・・・・・・・第一列目の凸部
12a−2、3、…n・・・・・・他の凸部
13・・・・・・・・・・・・・・軸方向溝
14、14’、29・・・・・・・外側継手部材
15・・・・・・・・・・・・・・マウス部
15a・・・・・・・・・・・・・トラック溝
16、16’・・・・・・・・・・肩部
17、17’、32・・・・・・・ステム部
17a、17a’、32a・・・・小径段部
17b、17b’・・・・・・・・嵌合部
19・・・・・・・・・・・・・・端面
20・・・・・・・・・・・・・・立上げ部
21・・・・・・・・・・・・・・エンドプレート
23、28・・・・・・・・・・・内輪
30、33・・・・・・・・・・・セレーション
30a、32c・・・・・・・・・係止溝
32b・・・・・・・・・・・・・結合部
34・・・・・・・・・・・・・・クリップ
50・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
51、72・・・・・・・・・・・内側転走面
52・・・・・・・・・・・・・・円筒部
53・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
54・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
55・・・・・・・・・・・・・・凹凸部
60・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
61・・・・・・・・・・・・・・外方部材
62・・・・・・・・・・・・・・転動体
63・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
64・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
65・・・・・・・・・・・・・・保持器
66、67・・・・・・・・・・・シール
70・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
71・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
73・・・・・・・・・・・・・・マウス部
74・・・・・・・・・・・・・・肩部
75・・・・・・・・・・・・・・ステム部
75a・・・・・・・・・・・・・小径段部
75b・・・・・・・・・・・・・嵌合部
76・・・・・・・・・・・・・・トラック溝
77・・・・・・・・・・・・・・貫通孔
78・・・・・・・・・・・・・・エンドプレート
80・・・・・・・・・・・・・・受け部材
81・・・・・・・・・・・・・・加締治具
81a・・・・・・・・・・・・・大径部
A・・・・・・・・・・・・・・・繋ぎ部
a・・・・・・・・・・・・・・・三角柱の側面長さ
d1・・・・・・・・・・・・・・環状溝の内径
d2・・・・・・・・・・・・・・軸方向溝の内径
t・・・・・・・・・・・・・・・1/2(d1−d2)
α、β、θ・・・・・・・・・・・先端角度
θ1・・・・・・・・・・・・・・θの半角

Claims (7)

  1. 一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、別体の内輪を前記ハブ輪の円筒部に圧入し、このハブ輪に前記等速自在継手の外側継手部材に形成したステム部を内嵌すると共に、前記ハブ輪の内径に硬化させた凹凸部を形成し、前記ステム部に形成した嵌合部を拡径させて前記凹凸部に食込ませることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成したことを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  2. 一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受の一方の内側転走面を前記ハブ輪の外周に、他方の内側転走面を前記等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ形成し、前記ハブ輪に前記外側継手部材に形成したステム部を内嵌すると共に、前記ハブ輪の内径に硬化させた凹凸部を形成し、前記ステム部に形成した嵌合部を拡径させて前記凹凸部に食い込ませることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、
    前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成したことを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  3. 一端に車輪取付フランジを一体に有するハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受装置であって、別体の内輪を前記ハブ輪の円筒部に圧入し、この内輪の内径に硬化させた凹凸部を形成すると共に、この凹凸部に前記ハブ輪の円筒部を拡径させて食込ませることにより、前記ハブ輪と内輪とを一体に塑性結合した駆動車輪用軸受装置において、前記凹凸部を周方向溝と軸方向溝を略直交させた交叉溝で構成し、この交叉溝の凸部の先端角度を略90度に形成すると共に、前記周方向溝の少なくとも第一列目の凸部を、前記嵌合部を前記凹凸部に食込ませた時の応力集中を緩和する形状に形成したことを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  4. 前記ハブ輪に前記外側継手部材のステム部をセレーションを介して内嵌すると共に、これらセレーションのアウトボード側に係止溝をそれぞれ形成し、これら係止溝に有端のクリップを係合させて前記ハブ輪と外側継手部材を着脱自在に軸方向に結合した請求項3に記載の駆動車輪用軸受装置。
  5. 前記周方向溝の第一列目の凸部を、他の周方向溝の凸部よりも僅かに低く形成すると共に、その先端部の軸方向にフラット面を形成した請求項1乃至4いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  6. 前記凹凸部を、旋削により形成した独立した複数の環状溝とブローチ加工により形成した複数の軸方向溝とを略直交させた交叉溝で構成すると共に、この交叉溝の凸部最内径を、前記軸方向溝によって設定した請求項1乃至5いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  7. 前記交叉溝の凸部先端形状を略四角錐に形成した請求項6に記載の駆動車輪用軸受装置。
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