JP2004074789A - インクジェットプリンタのインク供給システム - Google Patents

Abstract

【課題】本発明の目的は、消費されたインクの交換のために、大容量のインクタンクをインクカートリッジに接続できる、インク供給システムを提供する
【解決手段】制限された容量の液体インクを収容するインクカートリッジ（１６）と、
前記制限された容量より多容量を有し、インクカートリッジ（１６）に接続できるインクタンク（１０）と、
前記インクカートリッジ（１６）にインクタンク（１０）を接続するために分離することができるカップリング（１８）を含むインク供給ライン（１４）とを備えてなり、
前記カップリング（１８）は、カップリングが分離した場合に自動的にインク供給ラインを遮断し、カートリッジ（１６）の内部から排出するための排出通路（８６、８８、９０）を開ける、バルブ機能（８０、８４）を有する、インクジェットプリンタにおけるインク供給システム。
【選択図】　　　　図３

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタのインク供給システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
多くの市販されたインクジェットプリンタは、プリンタのノズルヘッドと直接的に関連し、印刷される記録媒体をスキャニングするためのキャリッジに設置されたインクカートリッジを有する。カートリッジがキャリッジとノズルヘッドに沿って前後に移動するために、制限された容量の液体のインクだけを収容することができる。インクカートリッジが消耗された場合、手動で取り換えなければならない。したがって、特に大きなフォーマットの画像又は大容量プリンタでの印刷する場合に大量のインクが保存されることが望ましい。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、消費されたインクの交換のために、大容量のインクタンクをインクカートリッジに接続できる、インク供給システムを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、かかる目的は、
−制限された容量の液体インクを収容するインクカートリッジと、
−前述の制限された容量より多容量を有し、インクカートリッジに接続できるインクタンクと、
−インクカートリッジにインクタンクを接続するために分離することができるカップリングを含むインク供給ラインとを含み、
−前述のカップリングは、カップリングが分離した場合に自動的にインク供給ラインを遮断し、カートリッジの内部から排出するための排出通路を開ける、バルブ機能を有する、インクジェットプリンタにおけるインク供給システムを提供することによって達成される。
【０００５】
したがって、本発明によるシステムは、カートリッジにインクを供給するための大容量インクタンクに対してインクカートリッジを接続することを可能にする。カップリングが分離された場合、排出通路が遮断されて、インク供給システムは大気圧に対して密封される。その結果として、インクタンクとインクカートリッジとの間に圧力差を生成することが可能であり、それによってタンクからカートリッジにインクを流れさせる。例えば、タンク内のインクは折り畳み式バッグに含まれて良く、ノズルヘッドが操作しておりインクが消費される場合、この状態はインクカートリッジ内の準大気圧を引き起こして、インクはタンクから吸収される。カップリングが分離される場合、例えば、そこで統合しているインクカートリッジとノズルヘッドを取り換えるため、又はインクが消耗する場合にインクタンクを交換するために、インクタンク及び／又は供給ラインからのインク漏れを防止するために、カップリングのバルブ機能は自動的にインク供給ラインを遮断する。同時に、バルブ機能はカートリッジの内部から排出するための排出通路を開く。例えば、ノズルヘッドのノズルからなどの、カートリッジからのインクの漏れは、通常は充填物質の毛細管力によって防止される。しかしながら、カートリッジがタンクに接続されない一方で、カートリッジが密封してしっかりと閉まる場合、カートリッジの温度上昇又は周辺における大気圧の減少は、インクがカートリッジから絞り出される圧力差を発生するだろう。本発明によると、この危険度は、カップリングが分離される場合に、自動的にカートリッジから排出することにより回避される。
【０００６】
本発明のより詳細な特徴は、従属項に示される。
【０００７】
好ましくは、インク供給ラインは、インクタンクをインクカートリッジに接続する柔軟な管を含み、インクタンクは、インクカートリッジよりも低い位置で静止して配置される。結果として、タンクからカートリッジへのインクの流れは、インクがノズルヘッドによって消費される場合、カートリッジの内部で生成される準大気圧によってのみ引き起こされるだろう。したがって、カートリッジ内の液体インクのレベルは、自動的に一定レベルに維持されるであろう。
【０００８】
分離することができるカップリングは、好ましくはカートリッジに配置される。インクカートリッジが、カートリッジに設置された支持体に対して取り外し式に嵌合された場合、カップリングは、カートリッジが支持体に嵌合された場合に係合をもたらす、カートリッジ側のコネクタ部分と、支持体側のコネクタ部分を含んで良い。好ましい実施態様において、支持体はカートリッジの回転軸を確定して、カートリッジは、傾いた位置で支持体に挿入し、次いでカートリッジが支持体でスナップ固定されるまで回転軸に関して回転することによって支持体に嵌合されて良い。この場合、カップリングのコネクタ部分はカートリッジ及び支持体で配置されているので、相互係合のコネクタ部分の方向は回転軸に接している。したがって、カートリッジが操作位置でスナップ固定される場合、カップリングは自動的に係合されるであろう。
【０００９】
好ましくは、支持体側のコネクタ部分は、カップリングが係合した場合に中空主軸を有する。したがって、カップリングが分離されて主軸が密封要素から引き出される場合、弾性の密封要素は接触し、それによって主軸が引き抜かれる通路を閉じる。比較的小さな排出通路だけが開いたままにされている一方、これはダスト及び他の汚染物質がインクカートリッジに入り込むことを防御するだろう。
【００１０】
かかる排出通路は、密封要素の外部の周辺表面と、密封要素を囲む固いスリーブとの間で確定されて良い。次いで、排出通路は、密封要素の拡張と短縮のそれぞれによって自動的に遮断され開かれて良い。
【００１１】
インク供給ラインを遮断するためのバルブ機能は、カップリングが分離される場合に、出口開口部をカバーするために主軸に摺動するように配置される、主軸の外側における出口開口部及び弾性のスリーブによって形成されてよい。好ましくは、スリーブは閉じた位置にバネで偏っており、カップリングが分離され、主軸がカートリッジ側のコネクタ部分を貫く場合に、主軸の出口開口部が開くように、カートリッジ側のコネクタ部分は、スリーブの平面を押すように配置される。
【００１２】
主軸で摺動可能なスリーブの末端面は、同時に、スリーブがカートリッジ側のコネクタ部品によって押し上げられる場合、排出通路の開口端を閉じるためのバルブ要素として役立つかもしれない。
【００１３】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施態様は、添付図と共に記載される。
【００１４】
図１に示されるように、インクジェットプリンタにおけるインク供給システムは、プリンタの静止フレーム１２に設置されたインクタンク１０と、柔軟な管１４と、管１４に接続されるインクカートリッジ１６を含み、したがってタンク１０は分離可能なカップリング１８により通じている。カートリッジ１６は統合されたノズルヘッド２０を有し、キャリッジ２４に保持される支持体２２に取り外し式に嵌合している。キャリッジ２４はガイドレール２６上を導かれ、ローラ２８に沿って前後に移動可能である。プリンタが操作している場合、例えば、シート状の紙（示されていない）などの記録媒体は、供給経路３０及び放出経路３２を介してローラ２８上に供給され、画像はノズルヘッド２０で印刷されるかもしれない。
【００１５】
インクカートリッジ１６は、インクタンク１０の容量と比較して、液体インクの比較的わずかな容量だけを収容できる。図１で見られるように、インクタンク１０は、インクカートリッジ１６でのインクレベル３４より低く位置する。タンク１０内のインクは、管１４に接続される、折り畳めるバッグ３６に含まれる。タンク１０の外部ケースは、排出される。毛細管力及びタンク１０とカートリッジ１６とのインクレベルの差は、ノズルヘッド２０のノズルによりインクカートリッジ１６からインクガ漏れることを防御する。
【００１６】
柔軟な管１４がカップリング１８によりインクカートリッジ１６に接続される、図１に示される状態において、インクカートリッジ１６でのレベル３４より上の空間は密封して閉じられている。ノズルヘッド２０が操作しておりインクが消費される場合、準大気圧はインクカートリッジ１６で変化し、インクはタンクから管によって吸収され、消費されたインクを交換する。この手法において、カートリッジ１６でのインクレベル３４は本質的に一定に保持される。
【００１７】
図２で示されるように、支持体２２は、直立フレーム３８と、インクカートリッジ１６の下部エッジを包含する２つの下部の水平アーム４０を有する。図では詳細に示されていないが、下部アーム４０は、回転してよいインクカートリッジ１６に関する回転軸４２を確定する。下方へ偏って係止する要素４４はフレーム３８の上端部に設置され、インクカートリッジのキャッチ４６と共働して、キャリッジはフレーム３８に対して傾く直立位置にスナップ固定されてよい。
【００１８】
インクカートリッジ１６は、塑性物質からなり、カバー５０によって密封して閉じられている、容器４８から形成される。容器４８の底壁は、図２で示されていないが、インクがノズルヘッドに供給される、出口ポート５２を備えて形成される。容器４８は、インクがノズルヘッドのノズルから漏出することを防ぐために、容器４８中のインクを保留するスポンジを収容する。スポンジ５４は、カバー５０で形成された開口部によって挿入された、中空針５６によって貫通される。かかる開口部は、プラグ５８によって密封して閉じられる。スポンジ５４は、容器４８を完全に満たすことができる。
【００１９】
カップリング１８は、インクカートリッジのカバー５０に統合された、カートリッジ側のコネクタ部分６０及び支持体２２の上部端に固定して設置された支持体側のコネクタ部分６２を有する。カートリッジ側のコネクタ部分６０は、径路６４により、さらに針５６によってインクカートリッジ１６の内部と通じている。もう一方の支持体側のコネクタ部分６２に面する径路６４の末端は、ゴムの弾性物質からなる環状の密封要素６６を収容する。密封要素６６は、取り囲まれて、カートリッジ側のコネクタ部分６０の開口端部に適合した固いスリーブ６８によって定位置に保持されている。
【００２０】
支持体側のコネクタ部分６２は、柔軟な管１４に接続された入口ポート７０と、入口ポート７０と通じている中空の主軸７２とを含む。かかる中空の主軸７２は、密封要素６６を貫通し、コネクタ部分６０の径路６４内に突出する。中空の主軸７２は、その突出している末端で閉じられており、密封要素６６の窪みで開く、側面の出口開口部７４により径路６４と通じている。
【００２１】
コネクタ部分６２は、主軸７２及び径路６４で同軸状に配置され、回転軸に相関して接線的に延在する、ガイドシリンダ７６を確定する。ガイドシリンダ７６は、弾性スリーブ８０にしっかりと係止された摺動式ピストン７８を収容し、導く。スリーブ８０は主軸上で摺動可能であり、主軸７２の外周面にしっかりと係合している、軸方向に一定間隔である、２つの密封部分８２を有する。スリーブ８０は、バネ８４によって固いスリーブ６８の末端面に対して偏っている。
【００２２】
図３において、カートリッジ１６は回転軸４２に関して傾いており、その結果、キャッチ４６は係止要素４４から外れて、コネクタ部分６２にしっかりと保持されている主軸７２は、コネクタ部分６０の弾性の密封要素６６から引っ込ませられている。結果として、弾性の密封要素６６は収縮して、主軸７２を収容するために使用される、弾性の密封要素の内部断面はゼロまで縮小し、結果的に、径路６４は閉じられる。
【００２３】
さらに、密封要素６６の収縮により、環状のギャップ８６は、密封要素６６の外周面と固いスリーブ６８の内周面との間に形成される。密封要素６６とスリーブ６８の各々は、位置で密封要素６６を保持するための役割をする、長い直径部分を有する。コネクタ部分６０及び６２が互いから分離するので、環状のギャップ８６は外側に向かって開いている。ギャップ８６は、放射状の径路８８により、さらにカバー５０の壁に形成された軸の径路９０によりインクカートリッジ１６の内部と通じている。このようにして、管状のギャップ８６と、径路８８、９０は、インクカートリッジ１６の内部、特にスポンジ５４上の空間を排出するための排出径路を形成する。結果として、インクカートリッジ１６の内部は大気圧で保持されて、ノズルヘッドのノズルからインク漏れしないであろう。
【００２４】
迷路状の形態の径路８８、９０は、カバー５０の内部に粉塵の混入を防御する。どのような場合でも、このような異物混入はスポンジ５４によって保持され、スポンジ中及びスポンジ下のインクを汚染しないだろう。
【００２５】
図３にさらに示されるように、バネ８４は、ピストン７８及び弾性スリーブ８０をガイドシリンダ７６とピストン７８の結合キー９２によって確定される末端位置に押し込む。かかる末端位置で、主軸７２の側面の出口開口部７４は弾性スリーブ８０の密封部分８２間に位置し、その結果、柔軟な管１４及びコネクタ部分６２によって形成されたインク供給ラインが閉じられる。これは管１４からのインクの漏出を防ぎ、反対に、インクがタンク１０に逆流する傾向にある場合に、周辺空気が管１４に入り込むことを防ぐだろう。
【００２６】
図３で見られるように、弾性スリーブ８２は、コネクタ部分６０の末端に面する、端面を有する。インクカートリッジ１６が図２で示される操作位置に傾いている場合、環状ギャップ８６によって形成された排出径路は、２つの余分な作用によって確実に防御されるであろう。それら作用の一つは、主軸７２が密封要素６６に貫通する場合に環状の密封要素は拡張し、さらに固いスリーブ６８の内部表面に対して押されて、その結果環状のギャップ８６は押さえられる。２つ目の作用として、弾性スリーブ８０の端面は環状ギャップ８６の開口端と係合し、開口端を閉じる。後者の作用は、密封要素６６及び固いスリーブ６８の端面で同心の環状ボスを提供することによって、さらに増強される。密封要素６６の弾力性及び弾性スリーブ８０の弾力性は、コネクタ部分６０と６２との間の可能であるわずかな位置の誤った組合せを補償するために、さらに支援する。
【図面の簡単な説明】
【図１】インクジェットプリンタのインク供給システムの本質的な部分を示す概略図である。
【図２】インク供給システムのインクカートリッジ及びカップリング形成部分の拡大した部分図である。
【図３】カップリングが分離された状態のカートリッジを示す図である。
【符号の説明】
１０　インクタンク
１２　静止フレーム
１４　柔軟な管
１６　インクカートリッジ
１８　カップリング
２０　ノズルヘッド
２２　支持体
２４　キャリッジ
２６　ガイドレール
２８　ローラ
３０　供給経路
３２　放出経路
３４　インクレベル
３６　折り畳めるバッグ
３８　直立フレーム
４０　水平アーム
４２　回転軸
４４　係止する要素
４６　キャッチ
４８　容器
５０　カバー
５２　出口ポート
５４　スポンジ
５６　中空針
５８　プラグ
６０　カートリッジ側のコネクタ部分
６２　支持体側のコネクタ部分
６４　径路
６６　環状の密封要素
６８　固いスリーブ
７０　入口ポート
７２　中空の主軸
７４　側面の出口開口部
７６　ガイドシリンダ
７８　摺動式ピストン
８０　弾性スリーブ
８２　密封部分
８４　バネ
８６　環状のギャップ
８８　放射状の径路
９０　軸の径路
９２　結合キー

Claims (8)

1. 制限された容量の液体インクを収容するインクカートリッジ（１６）と、
   前記制限された容量より多容量を有し、前記インクカートリッジ（１６）に接続できるインクタンク（１０）と、
   前記インクカートリッジ（１６）に前記インクタンク（１０）を接続するために分離することができるカップリング（１８）を含むインク供給ライン（１４）とを備えてなり、
   前記カップリング（１８）は、前記カップリングが分離した場合に自動的に前記インク供給ラインを遮断し、前記カートリッジ（１６）の内部から排出するための排出通路（８６、８８、９０）を開ける、バルブ機能（８０、８４）を有する、インクジェットプリンタにおけるインク供給システム。
2. 前記インクカートリッジ（１６）が、支持体（２２）に対して嵌合されるように適合され、前記カップリング（１８）は、前記インクカートリッジが前記支持体に嵌合された場合に互いに係合する、カートリッジ側のコネクタ部分（６０）及び支持体側のコネクタ部分（６２）を含むことを特徴とする請求項１に記載のインク供給システム。
3. 前記支持体（２２）は、前記インクカートリッジ（１６）の回転軸（４２）を確定して、前記コネクタ部分が前記回転軸（４２）に相関して接線方向で互いに係合されるように前記コネクタ部分（６０、６２）が配置されたことを特徴とする請求項２に記載のインク供給システム。
4. 前記カップリング（１８）の第一コネクタ部分（６２）は主軸（７２）を含み、前記カップリングの第二コネクタ部分（６０）は前記主軸（７２）によって貫通されるように適合される弾性の密封要素（６６）を含むことを特徴とする前述までの請求項１乃至３のうちいずれかに記載のインク供給システム。
5. 排出径路（８６、８８、９０）の一部分は、前記密封要素（６６）の外周面と前記密封要素を囲む固いスリーブ（６８）との間の環状ギャップ（８６）によって形成されて、さらに前記環状ギャップは規模が大きいために前記密封要素（６６）が前記主軸（７２）によって貫通されて拡張される場合に前記環状ギャップが塞がれることを特徴とする請求項４に記載のインク供給システム。
6. 前記第一コネクタ部分（６２）は、前記主軸（７２）で摺動し、前記主軸の側面の出口開口部（７４）に近接する位置に偏る弾性スリーブ（８０）を有し、それによって前記インク供給ラインを遮断するインク供給システムで、前記第二コネクタ部分（６０）が前記第一コネクタ部分と係合する場合に前記弾性スリーブ（８０）は前記出口開口部を洗浄するために押し戻されるように適合されることを特徴とする請求項４又は５に記載のインク供給システム。
7. 前記主軸上の前記スリーブ（８０）はエラストマー物質から構成され、前記第一コネクタ部分（６２）で摺動式に導かれるピストン（７８）にしっかりと係止されることを特徴とする請求項６に記載のインク供給システム。
8. 前記主軸（７２）上の前記スリーブ（８０）は前記第二コネクタ部分（６２）と係合するように適合された端面を有し、前記第二コネクタ部分は、前記排出径路（８６、８８、９０）が前記スリーブ（８０）の前記端面によって塞がれるような位置で配置される、前記カートリッジ側の接続部分である

Images