JP2020001288A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020001288A
JP2020001288A JP2018123666A JP2018123666A JP2020001288A JP 2020001288 A JP2020001288 A JP 2020001288A JP 2018123666 A JP2018123666 A JP 2018123666A JP 2018123666 A JP2018123666 A JP 2018123666A JP 2020001288 A JP2020001288 A JP 2020001288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording head
ink
recording
recording apparatus
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018123666A
Other languages
English (en)
Inventor
丈晴 印宮
Takeharu Inmiya
丈晴 印宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Canon Finetech Nisca Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Finetech Nisca Inc filed Critical Canon Finetech Nisca Inc
Priority to JP2018123666A priority Critical patent/JP2020001288A/ja
Publication of JP2020001288A publication Critical patent/JP2020001288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】記録ヘッドの装着時にノズルからインクが漏れることを防止することができるインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置Aにおいて、ノズル33からインクを吐出する記録ヘッド15を着脱自在に保持するキャリッジ23と、キャリッジ23が保持する記録ヘッド15に接続され、記録ヘッド15の内部と連通するジョイント50と、キャリッジ23が保持する記録ヘッド15の圧力制御口31と接続されて、記録ヘッド15の内部と大気とを連通する大気連通路56と、キャリッジ23に記録ヘッド15が装着される際、記録ヘッド15とジョイント50が接続される前に、記録ヘッド15の圧力制御口31と大気連通路56とを連通させ、記録ヘッド15とジョイント50が接続された後に、圧力制御口31と大気連通路56との連通を遮断する大気開放弁57と、を有する。【選択図】図9

Description

本発明は、記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドのノズルから記録媒体に対してインクを吐出させて、所望の文字や図形等の画像を記録する。この記録ヘッドのノズルを高密度に配列することで、高解像度の画像を記録することが可能となる。
しかしノズルは微細に形成されているため、インク液中に混入した微細なごみがノズルに入り込むことでノズルが目詰まりを起こしてノズルからインクを吐出できないことがある。このような目詰まりを回復させるための構成として記録ヘッド内部を加圧して記録ヘッド内を正圧状態にすることで、インクを保持していたノズルからインクを強制的に押し出して除去する方法等が従来から知られているものの、このような回復動作を繰り返し実施しても目詰まりが解消されない場合には、記録ヘッドの交換が必要となる。
ここで記録ヘッドを交換する場合、記録ヘッドを取り外す際に、インクを収容しているインクタンクと記録ヘッドとを連結するインクチューブ内に溜まったインクの一部が、記録ヘッドとインクチューブとのジョイント部から漏れ出してしまうおそれがある。このため、交換前にインクチューブからインクを廃棄していたが、廃棄するインクが無駄になる。
これに対して特許文献1では、記録ヘッドを装置本体から取り外す際、記録ヘッドを位置決めするためのレバーを移動させて位置決めを解除する動作と連動して、インクチューブ内のインク流路を封止する構成が記載されている。これによりインクチューブ内に溜まったインクが漏れ出ることを抑制する。なお、特許文献1に記載の構成では、新品の記録ヘッドを装置本体に装着する際には、記録ヘッドを装置本体に装着後、レバーを移動させて記録ヘッドの位置決めを行う動作に連動してインクチューブ内のインク流路を開放させる。
特開2006−68994号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、装置本体に記録ヘッドを装着する際、位置決めレバーを移動させて位置決めを行う前の時点では、インク流路は封止されている。このため、記録ヘッドを装着する際のジョイント結合時に空気がインクタンク側に逃げず、記録ヘッド側に押し込まれる。これにより記録ヘッド内部の圧力が上昇し、ノズル吐出口に形成されているインクのメニスカスが破壊されて、ノズルからインクが漏れてしまうおそれがある。なお、ノズルからインクが漏れると、ノズルのフェイス面のワイピング等の清掃動作が必要となるので、記録前にクリーニングモードを実施するため、記録開始前の待ち時間が生じてしまう。
そこで本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドの装着時にノズルからインクが漏れることを防止することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るインクジェット記録装置の代表的な構成は、ノズルからインクを吐出する記録ヘッドを着脱自在に保持する保持手段と、前記保持手段が保持する前記記録ヘッドに接続され、該記録ヘッドの内部と連通する接続部と、前記保持手段が保持する前記記録ヘッドの大気連通口と接続されて、前記記録ヘッドの内部と大気とを連通する大気連通路と、前記保持手段に前記記録ヘッドが装着される際、前記記録ヘッドと前記接続部が接続される前に、前記記録ヘッドの前記大気連通口と前記大気連通路とを連通させ、前記記録ヘッドと前記接続部が接続された後に、前記大気連通口と前記大気連通路との連通を遮断する遮断手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドの装着時にノズルからインクが漏れることを防止することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の断面概略図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドが装着された状態のキャリッジの断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のフロントカバーと電気接続カバーが開かれた状態のキャリッジと記録ヘッドの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のフロントカバーと電気接続カバーが開かれた状態のキャリッジと記録ヘッドの側面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジと記録ヘッドの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドとキャリッジの断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの凸部とキャリッジの係合部部分の拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジの流路部材、大気開放弁、開閉レバー、支持部の構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジの斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドとキャリッジの付勢バネ部分の断面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置の流路部材の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドとキャリッジの断面図である。
(第1実施形態)
<インクジェット記録装置>
以下、まず本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を、画像記録動作とともに図面を参照しながら説明する。なお、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本実施形態に係るインクジェット記録装置は、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの4色のインクによりシートに画像を形成するものである。なお、以下の説明において、上記各色のインクを使用する部材には添え字としてY、M、C、Kを付するものの、各部材の構成や動作は使用するインクの色が異なることを除いて実質的に同じであるため、区別を要する場合以外は添え字を適宜省略する。
図1は、インクジェット記録装置Aの断面概略図である。図1に示す様に、インクジェット記録装置Aは、画像信号に応じてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のインクをシートS(記録材)に重畳的に吐出してカラー画像を記録する記録ヘッド15(15Y、15M、15C、15K)を備える。記録ヘッド15は、シート搬送方向に4個配列されており、それぞれの記録ヘッド15が有する図2に示すノズル33(33Y、33M、33C、33K)からインクを吐出する。
また記録ヘッド15は、インクジェット記録装置A本体のキャリッジ23に着脱自在に構成されている。キャリッジ23は、記録ヘッド15を保持した状態で、上下方向に移動する。これにより記録ヘッド15は、画像を形成する画像形成位置、画像を形成せずに待機する待機位置、クリーニングするためのクリーニング位置に移動される。
クリーニング位置では、記録ヘッド15のノズル33がゴミ等により目詰まりしてインクの吐出に支障が出た場合に、記録ヘッド15のノズル33を不図示のキャップで密閉し、不図示のポンプによりノズル33からゴミ等を含むインクを吸引する。これによりノズルの吐出を回復させることができる。吸引されたゴミを含むインクは、不図示の廃液用チューブを経由して、廃液タンク24に収容される。
またインクジェット記録装置Aは、記録ヘッド15に供給する各色のインクを収容するインク収容部としてのインクタンク32(32Y、32M、32C、32K)を有する。各々のインクタンク32と記録ヘッド15とは、それぞれインクチューブ39(図3)、インク流路49(図4)等を介して接続されている。また記録ヘッド15のノズル33に発生する毛管力により、吐出されたインク消費分はインクタンク32から自動で供給されるように、毛管力>水頭差圧になるように、記録ヘッド15とインクタンク32の高さの差は設定されている。
次に画像の記録動作について説明する。まず不図示の制御部が画像を記録する信号を受信すると、給送トレイ13に積載されたシートSが給送ローラ14によって送り出される。次にシートSは、分離ローラ17と分離パッド18により1枚ずつに捌かれた後、搬送ベルト19と搬送ローラ21により記録ヘッド15と対向する記録位置へ搬送される。
記録ヘッド15は、不図示のホストPCから送信される記録情報等に基づいて、シートSにノズル33からインクを吐出して画像の記録を行う。ノズル33は、記録ヘッド15内の不図示のヒータを駆動することでインクを吐出する。
なお、記録ヘッド15と搬送ローラ21との間には、搬送されるシートSの先端位置を検出するシート検出センサ(不図示)が設けられている。記録ヘッド15は、シート検出センサの検出結果に基づいて、シートSの位置とインクの吐出タイミングとを合わせるように、ノズル33からインクを吐出する。
また記録ヘッド15は、所謂ラインヘッドであり、シート搬送方向と交差する方向に沿ってノズル33を所定の密度で配置したものとなっている。またノズル33の配置幅は、画像が記録されるシートSの最大幅以上の幅となっているため、記録ヘッド15を移動させることなくノズル33からインクを吐出して画像の記録を行うことができる。
記録ヘッド15により画像が記録されたシートSは、排出ローラ26により排出トレイ27に排出される。
<記録ヘッド>
次に、記録ヘッド15の構成について説明する。
図2は、記録ヘッド15の斜視図である。図2に示す様に、4色の記録ヘッド15は同一の構成であり、これらは連結シャフト28により一体に連結されている。
それぞれの記録ヘッド15は、インクを吐出するノズル33と、ノズル33のインク吐出を制御する制御基板29を備える。また記録ヘッド15は、インクタンク32から記録ヘッド15内にインクを供給するためのインク供給口30と、記録ヘッド15内の圧力を制御するための圧力制御口31を有する。また記録ヘッド15の上面には、上方に突出した凸部61(当接部)が形成されている。インク供給口30、圧力制御口31、凸部61の各機能については後述する。
<キャリッジ>
次に、キャリッジ23(保持手段)の構成について説明する。図3は、キャリッジ23の斜視図である。図4は、記録ヘッド15が装着された状態のキャリッジ23の概略断面説明図である。
図3、図4に示す様に、キャリッジ23は、記録ヘッド15を装着する際に記録ヘッド15の移動を案内するガイドレール43(ガイド部)を有する。ガイドレール43は、記録ヘッド15の連結シャフト28の端部が係合する溝である。またキャリッジ23には、回動して開閉するフロントカバー47と電気接続カバー44が設けられている。フロントカバー47を開くことで、記録ヘッド15を装着するための開口が形成される。
またキャリッジ23は、記録ヘッド15を昇降移動させるためのガイドシャフト36を有し、ガイドシャフト36は軸受37に軸支されている。ガイドシャフト36は、不図示のモータの駆動力が不図示のギア部に伝達されることで昇降移動し、これによりキャリッジ23とキャリッジ23に保持された記録ヘッド15が昇降移動する。
またキャリッジ23には、制御基板41が設けられている。制御基板41は、キャリッジ23の基板保持部材42に固定されている。また基板保持部材42には、ラック部42aが形成されており、ラック部42aにはピニオンギア46が噛合されている。またピニオンギア46は、回動可能な電気接続カバー44の欠け歯部44aにも噛合されている。
またキャリッジ23は、インクや空気の流路が内部に形成された流路部材38を有する。流路部材38には、4つのインク用ジョイント48が形成されており、インク用ジョイント48には一方の端部が各色のインクタンク32(図1参照)と接続された4本のインクチューブ39が接続されている。インクチューブ39は、インクタンク32に収容されたインクの流路であり、インクタンク32と流路部材38とを接続する。またインクチューブ39には、インクの流路を開閉するためのインク供給弁(不図示)が設けられている。このインク供給弁の開閉により、インクの流路を開放、遮断することができる。
また流路部材38には、ジョイント50が形成されており、ジョイント50内部にはOリング51が設けられている。記録ヘッド15がキャリッジ23に装着されると、記録ヘッド15のインク供給口30は、ジョイント50内のOリング51に接続される。また流路部材38の内部には、インク用ジョイント48から記録ヘッド15のインク供給口30に向けてインク流路49が形成されている。つまりインク供給口30は、インクジェット記録装置A内部と記録ヘッド15内部とが連通するように、接続部としてのジョイント50を介してインク流路49に対して接続される。このようにインクタンク32は、インクチューブ39、インク流路49、インク供給口30を介して記録ヘッド15に接続される。なお、ジョイント50にOリング51を設けることで、インク流路49が密閉されて外部からのエア等の侵入が抑制される。
また流路部材38には、圧力制御用ジョイント54が形成されており、圧力制御用ジョイント54には圧力制御用チューブ40が接続されている。圧力制御用チューブ40は、インクジェット記録装置A本体に設けられた不図示の容積可変型のポンプと接続されている。また圧力制御用チューブ40内には、空気の流路を開閉するための圧力制御弁(不図示)が設けられている。この圧力制御弁の開閉により、空気流路を開放、遮断することができる。
また流路部材38には、ジョイント53が形成されており、ジョイント53内部にはOリング51が設けられている。記録ヘッド15がキャリッジ23に装着されると、記録ヘッド15の圧力制御口31は、ジョイント53内のOリング51に接続される。また流路部材38の内部には、圧力制御用ジョイント54から記録ヘッド15の圧力制御口31に向けて、空気流路である圧力制御路55が形成されている。このように空気流路が形成されているため、不図示のポンプから発生した圧力は、圧力制御用チューブ40、圧力制御用ジョイント54、圧力制御路55、圧力制御口31を介して記録ヘッド15に伝達される。なお、ジョイント53にOリング51を設けることで、圧力制御路55が密閉されて外部からのゴミ等の侵入が抑制されるとともに、ポンプから発生した圧力を伝達しやすくなる。
また流路部材38には、圧力制御路55から分岐した分岐路として、大気と連通する大気連通路56が形成されている。上述した通り、記録ヘッド15内部と圧力制御路55は連通しているため、大気連通路56は、一方の端部において大気と連通し、記録ヘッド15がインクジェット記録装置Aに装着された状態で他方の端部において記録ヘッド15の内部と連通する。つまり記録ヘッド15の圧力制御口31は、大気連通路56に接続されて記録ヘッド15の内部と大気とを連通させる大気連通口である。
大気連通路56には、大気連通路56の大気との連通が遮断される遮断位置と、連通が許容される連通位置とに移動可能な大気開放弁57(遮断手段)が設けられている。大気開放弁57を開くことで、記録ヘッド15内の密閉空間を大気開放することができる。
大気開放弁57は、インクジェット記録装置A本体に設けられた開閉レバー58が回動されることで開閉する。つまり開閉レバー58は、大気開放弁57を開位置と閉位置とに移動させる移動部材である。開閉レバー58は、大気開放弁57と嵌合するとともに、支持部59に回動自在に軸支され、支持部59を回動中心として回動する。また大気開放弁57は通常は閉められているため、開閉レバー58を閉める方向に付勢する付勢手段としての圧縮コイルバネ69が設けられている。また開閉レバー58には、記録ヘッド15の凸部61と当接して開閉レバー58を回動させる爪部60が設けられている。凸部61と爪部60との関係については後述する。
<インク充填動作>
次に、記録ヘッド15へのインク充填動作について説明する。
記録ヘッド15へのインク充填動作は、記録ヘッド15内に設けられた不図示のインクセンサによりインク量が所定以下であることが検出されると開始される。まず不図示のキャップによりノズル33を密閉状態とし、圧力制御路55に設けられた不図示の圧力制御弁を開ける。次に、不図示のポンプで負圧を発生させて、図4の矢印Fで示す様に空気を引く。これにより、図4の矢印Eで示す様に、インクはインクタンク32からインクチューブ39、インク流路49、インク供給口30を介して記録ヘッド15に充填される。なお、充填開始時にポンプから発生させる負圧をできるだけ大きくして短時間で一気に圧力をかけることでノズル33にメニスカスが形成される。
その後、記録ヘッド15内の不図示のインクセンサによりインク量が所定以上あることが検出されると、ポンプの動作を停止させ、圧力制御弁(不図示)を閉じる。このとき、インクセンサがインク量が所定以上あることを検出してからポンプを停止するまでのタイムラグによるインクのオーバーフローを抑制するため、記録ヘッド15内のインク量調整時はポンプの負圧をできるだけ小さく設定する。これらの動作を各色の記録ヘッド15で行う。これにより記録ヘッド15へのインク充填作業が完了する。
<記録ヘッドの交換動作>
次に、記録ヘッド15の交換動作について説明する。まず記録ヘッド15を取り外す動作について説明する。
図5、図6は、フロントカバー47と電気接続カバー44が開かれた状態のキャリッジ23と記録ヘッド15の斜視図と側面図である。図5、6に示す様に、記録ヘッド15をキャリッジ23から取り外す際、まずキャリッジ23のフロントカバー47を回動させて開ける。これにより記録ヘッド15の押さえが解除される。
次に、電気接続カバー44を回動させて開ける。これにより欠け歯部44aが回動して噛合するピニオンギア46が回転し、ピニオンギア46の回転に伴ってラック部42aにおいて駆動力が伝達されて基板保持部材42が制御基板41と共に上方に移動する。これにより記録ヘッド15側の制御基板29とキャリッジ23側の制御基板41との電気的接続が解除される。
その後、図7に示す様に、記録ヘッド15を矢印K1方向へ移動させて抜き出す。これにより記録ヘッド15をキャリッジ23から取り外すことができる。
なお、記録ヘッド15を取り外す前には、記録ヘッド15を取り外した後にインクが漏れるのを抑制するため、記録ヘッド15内のインクをインクタンク32に戻す動作を行う。具体的には、圧力制御弁を開け、ポンプを加圧動作させて、図4に示す矢印F方向と逆方向に空気を送る。これにより記録ヘッド15内のインクが矢印E方向と逆方向に移動してインクタンク32に戻される。その後、不図示のインク供給弁と圧力制御弁を閉じる。
また記録ヘッド15から完全にインクを抜いてしまうと、記録ヘッド15を再装着した際にインクの充填に時間がかかる。またノズル33の乾燥による吐出不良が発生し得る。このため、記録ヘッド15内にインクを所定量残した状態で記録ヘッド15の取り外しを行う。
次に、記録ヘッド15の装着動作について説明する。
図8は、記録ヘッド15とキャリッジ23の断面図である。図9は、記録ヘッド15の凸部61とキャリッジ23の爪部60部分の拡大断面図である。図10は、キャリッジ23の流路部材38、大気開放弁57、開閉レバー58、支持部59の構成を示す斜視図である。ここで図8、図9(a)、図9(b)、図9(c)は、記録ヘッド15をキャリッジ23に装着する際の様子を順に示している。また図10(a)は、図9(a)の状態に対応する斜視図であり、図10(b)は、図9(b)の状態に対応する斜視図である。
図8に示す様に、記録ヘッド15を装着する際は、キャリッジ23のガイドレール43に沿って記録ヘッド15を矢印K2方向(図7に示す矢印K1方向と逆方向)に挿入していく。ここで記録ヘッド15をガイドレール43に沿って挿入し始める段階では、記録ヘッド15の凸部61と開閉レバー58の爪部60とは非接触の状態となっている。
次に図9(a)、図10(a)に示す様に、記録ヘッド15がさらに挿入されると、記録ヘッド15の凸部61と開閉レバー58の爪部60とが当接する。ここから記録ヘッド15をさらに挿入すると、凸部61の傾斜面61aに沿って爪部60が持ち上がり、これに伴って開閉レバー58が支持部59を中心に矢印R1方向に回動を始める。なお、この段階は、記録ヘッド15の圧力制御口31とインク供給口30がインクジェット記録装置A本体のジョイント50、53に接続される直前の段階である。
次に図9(b)、図10(b)に示す様に、記録ヘッド15がさらに挿入されると、開閉レバー58が矢印R1方向にさらに回動し、大気開放弁57が開位置(連通位置)に移動する。この段階は、記録ヘッド15の圧力制御口31、インク供給口30がインクジェット記録装置A本体の接続部としてのジョイント50、53に接続され始める段階である。従って、インクジェット記録装置A本体側の空気は、記録ヘッド15の挿入による体積変化で圧縮される。このとき、大気開放弁57は開位置にあるため、空気は記録ヘッド15内のノズル33側に移動せず、矢印Iで示す様に、大気連通路56を通ってインクジェット記録装置Aの外側に排出される。
次に図9(c)に示す様に、記録ヘッド15がさらに挿入され、記録ヘッド15の装着が完了した段階では、開閉レバー58の爪部60は記録ヘッド15の凸部61を抜ける。このとき、圧縮コイルバネ69の付勢力によって開閉レバー58は矢印R2方向に回動し、大気開放弁57は閉位置(遮断位置)に移動し、爪部60の位置は下がる。つまり大気開放弁57は、記録ヘッド15が装着される際に一時的に閉位置から開位置に移動し、記録ヘッド15が装置本体に装着された時、開位置から閉位置に移動する。
その後、キャリッジ23のフロントカバー47と電気接続カバー44を回動させて閉じる。これにより欠け歯部44aが回動して噛合するピニオンギア46が回転し、ピニオンギア46と噛合するラック部42aの移動に伴って基板保持部材42と制御基板41が共に下方に移動し、記録ヘッド15側の制御基板29とキャリッジ23側の制御基板41との電気的接続が行われる。
このように記録ヘッド15をインクジェット記録装置A本体に装着する際に、大気開放弁57を閉位置から開位置に移動させて記録ヘッド15内部を大気開放する。これにより記録ヘッド15の装着時に記録ヘッド内の圧力上昇によってノズル33からインクが漏れることを抑制することができる。
また記録ヘッド15の装着以後に大気開放弁57を開位置から閉位置に戻すことで、インクジェット記録装置A本体内に塵などの異物が入ることを抑制することができる。なお、本実施形態では、記録ヘッド15の装着動作と連動して大気開放弁57が開位置から閉位置に戻る構成について説明したものの、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、記録ヘッド15の装着以後に大気開放弁57を開位置から閉位置に戻す構成であればよく、例えばフロントカバー47を閉じる動作や電気接続カバー44を回動させる動作に連動して大気開放弁57を閉位置に戻す構成としてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の構成について説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の構成では、記録ヘッド15の装着に際して、大気開放弁57が開位置に移動した後に記録ヘッド15の挿入が停止された場合、大気開放弁57は開いたままの状態となる。この状態で長時間放置されると、大気連通路56を介してインクジェット記録装置A本体内に塵などの異物が侵入するおそれがある。そこで本実施形態では、記録ヘッド15を装着する際に記録ヘッド15を装着方向に付勢する部材を設ける。以下、本実施形態の構成について説明する。
図11は、本実施形態に係るキャリッジ23の斜視図である。図11に示す様に、キャリッジ23のガイドレール43部分には、SUS材等の金属の板バネで形成された付勢バネ71(付勢部材)が設けられている。この付勢バネ71は、キャリッジ23本体に対してビス75によって固定されている。その他の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
次に、記録ヘッド15の装着動作について説明する。図12は、記録ヘッド15とキャリッジ23の付勢バネ71部分の概略断面説明図である。ここで図12(a)〜図12(c)は、記録ヘッド15をキャリッジ23に装着する際の様子を順に示している。
まず図12(a)に示す様に、キャリッジ23のガイドレール43に連結シャフト28を沿わせながら記録ヘッド15を矢印K2方向に挿入していくと、連結シャフト28と付勢バネ71とが当接する。
次に図12(b)に示す様に、記録ヘッド15がさらに挿入されると、連結シャフト28が付勢バネ71を押圧して付勢バネ71は矢印L方向に開かれる。この段階で大気開放弁57は閉位置から開位置に移動する。
次に図12(c)に示す様に、開かれた付勢バネ71は、その弾性力により元の位置に戻りながら記録ヘッド15の連結シャフト28を装着方向(矢印K2方向)に付勢する。これにより記録ヘッド15はキャリッジ23に装着され、大気開放弁57は閉位置から開位置に移動する。
このように記録ヘッド15をインクジェット記録装置Aへの装着方向に付勢バネ71により付勢することで、ユーザ等による記録ヘッド15の装着操作が途中で停止された場合であっても、付勢バネ71による付勢力で記録ヘッド15が移動するため、大気開放弁57が開かれた状態で放置されることを抑制することができる。従って、大気連通路56を介してインクジェット記録装置A本体内に塵などの異物が侵入することを抑制することができる。また記録ヘッド15を装着する際に必要な力を軽減することができ、ユーザビリティを向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置の構成について説明する。上記第1実施形態、第2実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1、第2実施形態では、インクジェット記録装置Aにおいて、大気連通路56とインク流路49とが分離している構成について説明した。これに対して本実施形態では、大気連通路56とインク流路49とが連通している構成について説明する。
図13は、本実施形態に係る流路部材38の斜視図である。ここで図13(b)は、図13(a)における流路部材38のフタ38aを透明化した図である。図14は、本実施形態に係る記録ヘッド15とキャリッジ23の概略断面説明図である。
図13、図14に示す様に、本実施形態に係る流路部材38には、インク流路49から分岐して気液分離室74が形成されている。気液分離室74には、気液分離部ジョイント72が形成されており、気液分離部ジョイント72には不図示のチューブが接続されている。このチューブは、インクジェット記録装置A本体に設けられた不図示のポンプと接続されるとともに、チューブ内部には空気の流路を開閉するための開閉弁(不図示)が設けられている。この開閉弁の開閉により、空気流路を開放、遮断することができる。
さらに気液分離室74から分岐した分岐路として、大気と連通する大気連通路56が形成されている。つまりインク流路49と大気連通路56とは連通している。また大気連通路56には、大気連通路56を流れる空気の流路を開閉するための大気開放弁57が設けられている。大気開放弁57は、第1実施形態と同様に、記録ヘッド15の装着に伴って開閉レバー58が回動されることで開閉する。
また流路部材38には、圧力制御用ジョイント70が形成されている。圧力制御用ジョイント70には不図示の圧力制御用チューブが接続されている。圧力制御用チューブは、上記ポンプ(不図示)に接続されるとともに、圧力制御用チューブ内部には空気の流路を開閉するための圧力制御弁(不図示)が設けられている。さらに流路部材38の内部には、圧力制御用ジョイント70から記録ヘッド15の圧力制御口31に向けて、空気流路である圧力制御路55が形成されている。
このように大気連通路56をインク流路49と連通させることで、インク流路49内に気泡が混入した場合でも、気液分離室74から大気連通路を介して気泡を排出することができ、記録ヘッド15内に気泡が入ることを抑制することができる。またポンプにより気液分離室74を負圧にしてインクタンク32から供給されるインクで気液分離室74を満たし、その後にポンプで加圧動作を行って気液分離室74内のインクをインクタンクに戻す。これにより気液分離室74内に溜まった気泡をインクタンク32内に設けられた大気開放口(不図示)から排出することができる。
15…記録ヘッド
23…キャリッジ(保持手段)
30…インク供給口
31…圧力制御口(大気連通口)
32…インクタンク(インク収容部)
33…ノズル
43…ガイドレール(ガイド部)
49…インク流路
50…ジョイント(接続部)
55…圧力制御路
56…大気連通路
57…大気開放弁(遮断手段)
58…開閉レバー(移動部材)
61…凸部(当接部)
69…バネ(付勢手段)
71…付勢バネ(付勢部材)
A…インクジェット記録装置
S…シート(記録材)

Claims (10)

  1. ノズルからインクを吐出する記録ヘッドを着脱自在に保持する保持手段と、
    前記保持手段が保持する前記記録ヘッドに接続され、該記録ヘッドの内部と連通する接続部と、
    前記保持手段が保持する前記記録ヘッドの大気連通口と接続されて、前記記録ヘッドの内部と大気とを連通する大気連通路と、
    前記保持手段に前記記録ヘッドが装着される際、前記記録ヘッドと前記接続部が接続される前に、前記記録ヘッドの前記大気連通口と前記大気連通路とを連通させ、前記記録ヘッドと前記接続部が接続された後に、前記大気連通口と前記大気連通路との連通を遮断する遮断手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記遮断手段は、前記記録ヘッドが前記保持手段に装着される動作に連動して、前記大気連通口と前記大気連通路とを遮断する遮断位置から前記大気連通口と前記大気連通路とを連通する連通位置に移動し、前記記録ヘッドと前記接続部が接続された後に、再び前記遮断位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記遮断手段を前記連通位置と前記遮断位置とに移動させる移動部材を備え、
    前記移動部材は、前記記録ヘッドが前記保持手段に装着される際に前記記録ヘッドの当接部と当接して移動することで、前記遮断手段を押圧して前記遮断位置から前記連通位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記移動部材は、前記遮断手段と連結されるとともに、回動自在に支持されており、前記記録ヘッドの前記当接部と当接することで回動して前記遮断手段を移動させることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記移動部材を、前記記録ヘッドの前記当接部と当接して回動する方向と逆方向に回動するように付勢する付勢手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録ヘッドの前記当接部と前記移動部材とが当接する位置に前記記録ヘッドがあるとき、前記記録ヘッドを前記インクジェット記録装置に装着する方向に付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. インクを収容するインク収容部と、
    前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するためのインク流路と、
    をさらに備え、
    前記記録ヘッドは、前記接続部を介して、前記インク流路に接続されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. インクを収容するインク収容部と、
    前記記録ヘッドに圧力制御路を介して連結されたポンプであって、容積を変化させることで前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを移動させるポンプと、
    をさらに備え、
    前記大気連通路は、前記圧力制御路から分岐した分岐路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. インクを収容するインク収容部と、
    前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するためのインク流路と、
    をさらに備え、
    前記大気連通路は、前記インク流路から分岐した分岐路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録ヘッドを装着する際に、前記記録ヘッドの移動を案内するガイド部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
JP2018123666A 2018-06-28 2018-06-28 インクジェット記録装置 Pending JP2020001288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123666A JP2020001288A (ja) 2018-06-28 2018-06-28 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123666A JP2020001288A (ja) 2018-06-28 2018-06-28 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020001288A true JP2020001288A (ja) 2020-01-09

Family

ID=69098107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018123666A Pending JP2020001288A (ja) 2018-06-28 2018-06-28 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020001288A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5741019B2 (ja) インクカートリッジ、記録装置、及び制御方法
JP7441355B2 (ja) 液体吐出装置及びその制御方法
JP2007076016A (ja) インク供給容器と記録装置及びインク供給方法
US10166780B2 (en) Liquid accommodating body, liquid filling method, and liquid ejecting apparatus
JPWO2003053701A1 (ja) インクジェットプリンタ
WO2020204197A1 (en) Inkjet printing apparatus and ink tank
JP2023178446A (ja) インクジェット記録装置およびインクタンク
US8336998B2 (en) Image forming apparatus
JP6187357B2 (ja) 液体吐出装置、液体カートリッジ、及び、液体吐出システム
JP5471312B2 (ja) 画像形成装置
JP2008168563A (ja) 画像形成装置
CN107053841B (zh) 液体喷射装置
JP2007245655A (ja) 画像記録装置
JP2007105881A (ja) インクジェット記録装置
JP2015020286A (ja) 画像形成装置
JP2007008014A (ja) インクジェット記録装置およびパージ方法
JP2020001288A (ja) インクジェット記録装置
JP5630323B2 (ja) 画像形成装置の出荷方法
JP4742745B2 (ja) 液滴噴射装置及びインクジェット記録装置
JP6737096B2 (ja) 液体充填方法及び液体噴射装置
JP6801451B2 (ja) 液体吐出装置
JP2010023237A (ja) インクカートリッジ及びインクジェット方式画像形成装置
JP2008200914A (ja) インクジェット記録装置およびインク供給方法
JP4600058B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7191602B2 (ja) 液体吐出装置