JP2004034336A - インク補給装置、サブインクタンク及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク補給装置、サブインクタンク及びインクジェット記録装置 Download PDF

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小田 和之
Tatsuhiro Ishise
石瀬 達弘
Ichiro Tomikawa
富川 伊知朗
Katsushi Amarime
餘目 勝志
Takeshi Yoneyama
米山 武志
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Abstract

【課題】インクの補充に伴うインク汚れを確実に防止可能なインク補充装置と、このインク補充装置を備えたインクジェット記録装置を得る。
【解決手段】インク補給用ポート36が前進してパイプ本体94の先端がインク補給口44内に入り、バルブ当接部110とバルブ突起部122とが互いに押圧しあうと、弁体98が連通穴96を開放する。さらにパイプ本体94がインク補給口44内に挿入されると、バルブ118がガスケット114の突起部114Cから離間し、これらの間が開放され始める。このとき、パイプ本体94の外周部にリップ部114Bは接触していないので、インクの流路が大気開放され、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクがサブインクタンク30内の負圧でサブインクタンク30内に吸引される。
【選択図】    図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドユニットのサブインクタンクへインクを補給するインク補給装置と、このインク補給装置を有するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像情報に基づいて記録ヘッドからインク滴を用紙等の記録媒体に吐出し、画像を記録するインクジェット記録装置では、記録ヘッドを走査させるキャリッジ上に、記録ヘッドのそれぞれに対応したサブインクタンクが搭載された構成のものがあり、サブインクタンクへのインクの補給に関して、種々の提案がされている。
【0003】
例えば、特開平10−202897号公報には、図21に示すように、ステッピングモーターの回転に伴いタンクホルダー541が回転降下するインク補充タンク540が開示されている。このとき、タンクホルダー541に上下動作可能に保持され、ばね543−2によって常に下側に押圧されたインク供給用の穴の開いたバルブ546が、キャリッジ518に搭載されたインクタンク516のインク補充口547に接触する。更にタンクホルダー541が下降すると、バルブ546がインク袋548の供給口549に圧入されているOリング550内を上方に移動し、Oリング550部で、インク袋548の供給口549で揺動可能に保持された栓部材553を押し上げる。これによって、インク袋548内のインクが、インクの水位で決まる水頭圧によりバルブ546よりインクタンク516内へ補充される。
【0004】
しかし、このような構成において、バルブ546のインク補充口547に対する接触・離間動作や、栓部材553の移動等により、これらの近傍からインクが漏れ出すことがある。特に、インクの補充を多数回行うと、漏れ出すインクも累積されて多くなり、インクジェット記録装置の他の部位や、紙面を汚してしまうことがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、インクの補充に伴うインク汚れを確実に防止可能なインク補充装置と、このインク補充装置を備えたインクジェット記録装置を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドへ供給されるインクが貯留されたサブインクタンクへ、メインインクタンクからインクを補給するインク補給装置であって、前記メインインクタンクに設けられた第1接続部材と、前記サブインクタンクに設けられ前記第1接続部材と接続されてインク流路を構成する第2接続部材と、前記第1接続部材と前記第2接続部材とを接続状態で密着させる密着部材と、前記第2接続部材に設けられ前記インク流路を開閉可能な開閉部材と、前記第1接続部材と前記第2接続部材との接続動作において、前記開閉部材によってインク流路を大気開放させる開放手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
なお、第1接続部材は、メインインクタンクに直接設けられていてもよいし、チューブやパイプ等を介して設けられていてもよい。
【0008】
このインク補給装置では、第1接続部材と第2接続部材とが接続されてインク流路が構成されると、メインインクタンクからサブインクタンクへとインクを補給可能となる。第1接続部材と第2接続部材とは、密着部材によって密着されるので、インク補給時のインク漏れが防止される。
【0009】
第2接続部材には開閉部材が設けられており、インク流路はこの開閉部材によって開閉されるが、第1接続部材と第2接続部材との接続動作では、この開閉部材によってインク流路が大気開放される。一般に、画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッド(いわゆるインクジェット記録ヘッド)では、サブインクタンク内が負圧に維持されているので、上記のようにインク流路が大気開放されると、この負圧によって空気がサブインクタンク内に吸引され、接続部分近傍に残存・付着していたインクもサブインクタンク内に吸引される。これにより、接続部材近傍でのインクの漏れ出し量を少なくし、インク汚れを確実に防止することができる。
【0010】
開放手段によるインク流路の大気開放は、請求項2に記載のように、密着部材による第1接続部材と第2接続部材との密着の前に行われるようにすると、接続部分近傍に付着していたインクをサブインクタンク内に吸引した後、第1接続部材と第2接続部材とを密着状態として、メインインクタンクからサブインクタンクへインクを供給することができる。
【0011】
開放手段としては、請求項3に記載のように、前記開放手段が、前記開閉部材に設けられ前記接続動作において前記第1接続部材又は前記密着部材に押圧されて開閉部材を開放位置へ移動させる被押圧部、を含んで構成されていてもよいし、請求項4に記載のように、前記開放手段が、前記第1接続部材又は前記密着部材に設けられ前記接続動作において前記開閉部材を押圧して開放位置へと移動させる押圧部、 を含んで構成されていてもよい。いずれであっても、被押圧部又は押圧部を設けるだけの簡単な構造で開放手段を構成できる。
【0012】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記サブインクタンク内を吸引して減圧する減圧手段、を有することを特徴とする。
【0013】
したがって、減圧手段によってサブインクタンク内を積極的に減圧して負圧を維持し、サブインクタンクへのインクの補給や、接続部分近傍からのインクの吸引を効率的に行うことができる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドへインクを供給するサブインクタンクであって、サブインクタンクへ補給されるインクがあらかじめ貯留されたメインインクタンクが接続されてインク流路を構成する接続部材と、前記接続部材の外側で接続部材近傍に配置されたインク保持部材と、を有することを特徴とする。
【0015】
このサブインクタンクへは、接続部材によってメインインクタンクが接続されメインインクタンク内に貯留されたインクをサブインクタンクへ補給可能となる。
【0016】
接続部材の外側で接続部材近傍には、インク保持部材が配置されている。接続部材(メインインクタンクとサブインクタンクとの接続部分)からインクが外部に漏れ出しても、このインクがインク保持部材に保持されるので、漏れ出したインクの飛散や広がりを防止でき、インク汚れを確実に防止することができる。
【0017】
インク保持部材としては、インクを保持可能であればよく、例えば、内部にインクを貯留可能な容器状のもの(たとえば皿状あるいは舟形状)であってもよいが、請求項7に記載のように、前記インク保持部材が、多孔質材料により構成されインクを吸収可能な多孔質体、を含んで構成されていると、多孔質体にインクを吸収することで、インクを安定的に保持できるので、好ましい。多孔質体としては、請求項8に記載の、ポリオレフィン樹脂のパウダーを燒結して形成された燒結体や、請求項9に記載のポリウレタンフォーム、さらには、請求項10に記載の繊維状フェルト、等を挙げることができる。
【0018】
請求項11に記載の発明では、画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドとこの記録ヘッドへ供給されるインクが貯留されるサブインクタンクとがそれぞれ備えられた記録ヘッドユニットと、前記サブインクタンクへ補給されるインクがあらかじめ貯留されたメインインクタンクと、前記メインインクタンクから前記サブインクタンクへインクを補給する請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインク補給装置と、を有することを特徴とする。
【0019】
このインクジェット記録装置では、メインインクタンクからサブインクタンクへ補給されたインクが、記録ヘッドによってインク滴として記録媒体に吐出され、記録媒体に画像が記録される。
【0020】
また、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のインク補給装置を有しているので、インクの漏れ出しを少なくし、インク汚れを確実に防止することができる。
【0021】
請求項12に記載の発明では、請求項11に記載のインクジェット記録装置であって、前記サブインクタンクが、請求項6〜請求項10のいずれかに記載のサブインクタンクとされていることを特徴とする。
【0022】
このインクジェット記録装置を構成する請求項6〜請求項10のいずれかに記載のサブインクタンクは、インク保持部材を有しているので、たとえインクが漏れ出した場合でも、このインクがインク保持部材に保持され、インク汚れを確実に防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置12が、その記録ヘッドキャリッジ14の近傍を拡大して示されている。
【0024】
このインクジェット記録装置12は、記録媒体P(例えば用紙等)を一定の方向に搬送する記録媒体搬送部材16と、この記録媒体Pの搬送経路に対向して、且つ記録媒体Pの搬送方向と垂直な方向に沿って設けられた1組のガイド部材18とを備えている。これらのガイド部材18によって記録ヘッドキャリッジ14が支持されている。また、ガイド部材18の下で且つ記録媒体Pの搬送経路に隣接した位置にはメンテナンスステーション20が配置されており、記録ヘッドキャリッジ14に対して接離(本実施形態では上下動)して、キャッピングやインクの吸引等のメンテナンス動作を行う。このメンテナンス動作は、図示しない制御回路によって、所定の条件やタイミングで行われるように制御されている。
【0025】
メンテナンスステーション20に対向する位置には記録ヘッドキャリッジ14のホームポジションが設定されており、この位置を位置センサ22で検出するようになっている。上記した記録ヘッドキャリッジ14、記録媒体搬送部材16、ガイド部材18、メンテナンスステーション20及び位置センサ22は、本体ハウジング24に保持されている。記録ヘッドキャリッジ14には、フレキシブル基板に形成された信号線を通じて画像情報が送られる。
【0026】
なお、図面において、記録ヘッドキャリッジ14の移動方向(主走査方向)を矢印Mで、記録媒体Pの移動方向(副走査方向)を矢印Sでそれぞれ示す。
【0027】
図2〜図4にも示すように、記録ヘッドキャリッジ14は、ガイド部材18に沿って移動可能に配設された記録ヘッドキャリッジフレーム26と、この記録ヘッドキャリッジフレーム26の下面(記録媒体Pの搬送経路に対向する面)よりも下に突出するように配設され、下面にインク吐出口が形成された複数(本実施形態では4つ)の記録ヘッド28と、記録ヘッドキャリッジフレーム26に着脱可能に配設され各記録ヘッド28にインクを供給するサブインクタンク30とで構成されている。記録ヘッド28は、例えばシリコンウエハを微細加工することで作成可能である。また、記録ヘッド28の解像度も、インクジェット記録装置12に求められる画質や画像記録速度などに応じて設定可能であり、例えば600dpi程度とすることができる。
【0028】
サブインクタンク30の数は、記録ヘッド28の数と対応するようになっており、本実施形態では4つとされている。従って、それぞれのサブインクタンク30ごとに記録ヘッド28へ異なる色のインク(例えば、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))を供給してインク滴を吐出することで、フルカラーの画像を記録することが可能である。対応する記録ヘッド28とサブインクタンク30とは一体的にカートリッジ化されて記録ヘッドユニット32とされており、この記録ヘッドユニット32が全体として、寿命などにより交換される。以下、記録ヘッド28、サブインクタンク30及び後述のインク補給ユニット48等を各色に応じて特に区別して説明するときは、符号の後にBk、Y、M、又はCを付して表示することとする。
【0029】
そして、図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12は、記録媒体搬送部材16で記録媒体Pを搬送し、且つ、記録ヘッドキャリッジ14を往復動作させながら、画像情報に応じてインク滴を吐出して、記録媒体P上に画像を記録する。
【0030】
図4に示すように、サブインクタンク30内には、下部にインク連通孔176が形成された隔壁174が設けられており、第1インク室178と第2インク室180とに分けられている。第1インク室178には毛細管部材182が収容されており、この毛細管部材182にインクが保持される。これに対し、第2インク室180ではインクが自由状態で収容されるようになっている。第2インク室180のインクが、底面のインク連通部を介して、記録ヘッド28(マニホールド)に供給される。インク連通部(記録ヘッド28の上面部)にはフィルタが配置されており、第2インク室180から記録ヘッド28への異物の侵入が防止されるようになっている。
【0031】
サブインクタンク30のそれぞれには、図3に示すように、サブインクタンク30内の空気を排出可能な排気口42を有する排気用ポート34と、この排気用ポート34よりも下方において、サブインクタンク30内へインクを補給可能なインク補給口44を備えたインク補給用ポート36とが設けられている。さらに、サブインクタンク30には、排気用ポート34よりも上方に、第1インク室178の内部と外部とで空気を流通させる大気連通口38が形成されている。また、サブインクタンク30には、第2インク室180の内部のインク量を検出するインク量センサ40が取り付けられている。インク量センサ40は、検出した第2インク室180内のインク量の情報を図示しない制御回路に送る。インク量センサ40の具体的構成は特に限定されないが、本実施形態では、発光ダイオード、フォトトランジスタ(いすれも図示省略)及びプリズム40Pを備える構成のものを採用している。このインク量センサ40では、プリズム40Pの反射面が、入射光に対して全反射面を構成するように設計されており、発光ダイオードから入射された光が、プリズム40Pを経由してフォトトランジスタに入射する否かで液面の検出を行う。すなわち、第2インク室180内のプリズム40Pの反射面にインクが存在しているときには、入射光はサブインクタンク30内を透過し、反射しない。これに対し、インクの液面がプリズム40Pの反射面よりも下がると、光が反射面によって反射されてフォトトランジスタに入光するので、インク量が少なくなったことを検知できる。なお、本実施形態のインク量センサ40では、プリズム40Pのみをサブインクタンク30に設け、これ以外の構成部材(発光ダイオードやフォトトランジスタなどのセンサ本体)は、インクジェット記録装置12の本体に設置している。したがって、インク量を検出するときは、センサ本体に対しプリズム40Pが正面にくるように、記録ヘッドキャリッジ14を所定量だけ移動させる。このような構成とすることで、サブインクタンク30にセンサ本体を搭載する必要がなくなるので、軽量化できる。プリズム40Pをサブインクタンク30と同一の材料で一体的に形成することも可能となる。さらに、センサ本体を、各サブインクタンク30のプリズム40Pに対し共通化し、部品点数を少なくすることもできる。この場合には、記録ヘッドキャリッジ14の移動量を調整して、所望のプリズム40Pがセンサ本体の正面にくるようにすればよい。
【0032】
記録ヘッドユニット32は、使用前の状態では、第1インク室178及び第2インク室180、及び記録ヘッド28内にインクが充填されると共に、サブインクタンク30内が一定の負圧に維持されているが、画像記録よってインクが消費されると、大気連通口38から空気が第1インク室178に供給されつつ、インク連通孔176を介して、第1インク室178から第2インク室180へインクが供給される。その後、第1インク室178内の毛細管部材182に含浸されたインクがほぼ枯渇し、空気がインク連通孔176に達すると、インク連通孔176を通って第1インク室178から第2インク室180へと空気が供給される。この空気は、インク連通孔176から気泡の形で第2インク室180に導入されるので、このときの気泡発生圧力により、第2インク室180内の圧力(負圧)が一定範囲内に制御される。
【0033】
このようにして、インク消費に伴い第2インク室180内に空気が導入されることで、インクの液面は徐々に降下する。そして、インク量センサ40によって、インク液面位置が下がったこと、すなわち、サブインクタンク30内のインク量が少なくなったことが検知される。
【0034】
なお、サブインクタンク30を構成する材料は、耐インク性があり、透湿性、気体透過性の点で所定の条件を満たすものであれば限定されないが、たとえば、PPO(ポリフェニレンオキシド)を使用すると、透湿性、気体透過性を十分に抑制できる。また、第1インク室178内の毛細管部材182としては、毛細管力でインクを保持でき、耐インク性があればよく、たとえば、ポリウレタンフォームは、密度の変化で毛細管力を調整でき、耐インク性にも優れているので好ましい。この他にも、多孔質の高分子フォーム(いわゆるメラニン)やポリエステル樹脂、ポリプロピレン、アクリルなどのフェルトであっても、適度な毛細管力をインクとの間に発生可能で、耐インク性があれば使用できる。
【0035】
図1に示すように、本体ハウジング24には、サブインクタンク30のそれぞれに対応してインクを補給する複数(本実施形態では4つ)のインク補給ユニット48を備えたインク補給装置46が取りつけられており、このインク補給ユニット48によってサブインクタンク30へインクを補給可能な位置が、記録ヘッドキャリッジ14のインク補給ポジションとされている。インク補給ポジションも、ホームポジションと同様に、位置センサ22によって検出される。なお、インク補給ポジションはホームポジションと同位置とされていてもよいが、本実施形態では異なる位置とされている。
【0036】
また、図2及び図3に示すように、インク補給装置46の下方には、メインインクタンク50が配置されている。メインインクタンク50には、インクジェット記録装置12で使用されるインクがあらかじめ貯留されており、インク補給装置46によってこのインクがサブインクタンク30に補給され、画像記録に使用される。メインインクタンク50は、平面視したときにインク補給装置46と部分的に(本実施形態では略全体にわたって)重なるように配置されており、インクジェット記録装置12全体として小型化が図られている。
【0037】
メインインクタンク50には、図示しない大気連通口が形成されており、インクジェット記録装置12への装着前には、この大気連通口が、同じく図示しないバルブによって塞がれるようになっている。このため、メインインクタンク50は気密構造が維持され、不用意にインクが漏れ出さない。
【0038】
メインインクタンク50をインクジェット記録装置12に装着すると、バルブがインクジェット記録装置の突起に押されておされ、大気連通口のガスケットから離れて、メインインクタンク50が大気と連通する。これにより、メインインクタンク50内のインクが自由状態で貯留されることになる。
【0039】
なお、メインインクタンク50を構成する材料(特に、筐体部分等、インクが触れる部分)は、サブインクタンク30の場合と同様、耐インク性があり、透湿性、気体透過性の点で所定の条件を満たすものであれば限定されない。たとえばポリプロピレン樹脂で構成することができる。サブインクタンク30と同様にPPO(ポリフェニレンオキシド)を使用してもよい。
【0040】
図4及び図5にも詳細に示すように、インク補給装置46は、インクジェット記録装置12の本体ハウジング24に一体的に固定された固定フレーム52を有しており、さらに固定フレーム52内に、ガイド枠体54が配置されている。固定フレーム52とガイド枠体54の間には幅方向に所定の間隙56が構成されており、ガイド枠体54は固定フレーム52内で、記録ヘッドキャリッジ14の移動方向(主走査方向)と同方向に一定範囲内で移動可能となっている。また、この間隙56には圧縮コイルスプリング58が配設されており、ガイド枠体54を固定フレーム52内で幅方向略中央に保持している。なお、以下において単に「幅方向」というときは、ガイド枠体54の幅方向と同一の方向をいうものとする。この「幅方向」は、記録ヘッドキャリッジ14の主走査方向(矢印M方向)と一致する。
【0041】
ガイド枠体54の幅方向両端近傍には、記録ヘッドキャリッジ14に向かってスライド可能に、一対の位置決めアーム60が設けられている。図2及び図3に示すように、位置決めアーム60は、通常状態では記録ヘッドキャリッジ14に接触することがない位置となっている。また、位置決めアーム60の内側面60A(対向する面)どうしの間隔は、記録ヘッドキャリッジ14の記録ヘッドキャリッジフレーム26の幅と等しくされている。
【0042】
図2及び図5に示すように、位置決めアーム60には、記録ヘッドキャリッジ14側の端部に、記録ヘッドキャリッジ14に対して斜めに切りかけられたテーパー面62が形成されている。図2に実線で示すように、記録ヘッドキャリッジ14がインク補給位置で停止した状態でガイド枠体54に対して幅方向にずれていると(図2では正規位置での記録ヘッドキャリッジフレーム26を二点鎖線で示している)、位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に向かって接近したときにいずれか一方の位置決めアーム60のテーパー面62が記録ヘッドキャリッジフレーム26の角部に接触するので、この状態でさらに位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に接近すると、この接近方向の移動が、ガイド枠体54の幅方向への移動に変換される。これにより、圧縮コイルスプリング58の弾性力に抗して、ガイド枠体54が幅方向に移動する(固定フレーム52とガイド枠体54の間の間隙56は、一方が広がり他方が狭まる)。さらに位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に接近すると、図5に示すように、記録ヘッドキャリッジフレーム26の側面26Sと位置決めアーム60の内側面60Aとが接触し、記録ヘッドキャリッジ14とガイド枠体54とが幅方向に正確に位置決めされる。これにより、4つのインク補給ユニット48も一体で、対応するサブインクタンク30に対して位置決めされることになる。
【0043】
図5及び図6に示すように、位置決めアーム60の内部は、押圧片収容部64とされており、この押圧片収容部64に収容された押圧片66の一部が、位置決めアーム60の内側面60Aから突設されている。押圧片66は、押圧片収容部64内でスライド可能とされると共に、圧縮コイルスプリング68によって記録ヘッドキャリッジ14に接近する方向へと付勢されている。そして、記録ヘッドキャリッジフレーム26の側面26Sと位置決めアーム60の内側面60Aとが接触し、記録ヘッドキャリッジ14とガイド枠体54とが幅方向に正確に位置決めされた状態で、さらに位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に向かって前進すると、図6に示すように、圧縮コイルスプリング68の付勢力を受けた押圧片66が記録ヘッドキャリッジ14を押圧する。これにより、押圧片66とガイド部材18との間で記録ヘッドキャリッジ14が挟持され、記録ヘッドキャリッジ14のがたつきが防止される。
【0044】
ガイド枠体54には、4つのサブインクタンク30に対応して、インク補給ユニット48が配設されている。インク補給ユニット48は、ガイド枠体54に設けられた収容部70内でそれぞれ独立してスライドし、対応するサブインクタンク30に対して接近及び離間するようになっている。インク補給ユニット48が記録ヘッドキャリッジ14(サブインクタンク30)に対して接近又は離間するときの移動領域は、図1から分かるように、記録ヘッドキャリッジ14に対してメンテナンスステーション20が接離するときの移動領域と重ならないようになっている。このため、インク補給ユニット48とメンテナンスステーション20のいずれか一方を記録ヘッドキャリッジ14に対して接離させるときに、他方を退避させる必要がない。
【0045】
図3及び図4に示すようにそれぞれのインク補給ユニット48の、サブインクタンク30と対向する面には、サブインクタンク30の排気口42に対応した位置に排気用ポート74が、サブインクタンク30のインク補給口44に対応した位置にインク補給用ポート76がそれぞれ設けられており、インク補給ユニット48がサブインクタンク30に向かって移動することで、排気用ポート74が排気口42に、インク補給用ポート76がインク補給口44にそれぞれ接続される。
【0046】
また、それぞれのインク補給ユニット48には、サブインクタンク30の大気連通口38に対応した位置に、キャップ72が取りつけられている。インク補給ユニット48がサブインクタンク30に接近し、排気用ポート74が排気口42に、インク補給用ポート76がインク補給口44にそれぞれ接続された後に、さらにインク補給ユニット48がサブインクタンク30に接近することで、キャップ72が大気連通口38を封止し、サブインクタンク30の内部と外部との空気の流通を阻止するように、キャップ72の形状や取付位置等が設定されている。
【0047】
インク補給ユニット48からは、サブインクタンク30に向かって位置決めピン78が突設されている。一方、サブインクタンク30には、位置決めピン78に対応する位置に、位置決め用ポート80が設けられている。位置決めピン78は、一定の外径を有する円柱状の位置決め部82と、この位置決め部82よりも先端側において先細りの円錐状に形成された案内部84とを有しており、位置決め部82の外径は、位置決め用ポート80の内径と略等しくされている。インク補給ユニット48がサブインクタンク30に接近すると、まず、位置決めピン78の先端側の案内部84が位置決め用ポート80内に進入する。案内部84は先細り形状とされているので、位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とがずれていても、位置決めピン78は位置決め用ポート80内に入る。そして、インク補給ユニット48がさらにサブインクタンク30に接近するにしたがい、案内部84によって位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とが一致する方向へと徐々に移動する。さらに、位置決め部82が位置決め用ポート80に達すると、位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とが一致し、インク補給ユニット48とサブインクタンク30とが個々に位置決めされる。
【0048】
図3〜図5に示すように、インク補給ユニット48の上面、下面及び両側面と、インク補給ユニット48を収容する収容部70内の上面、下面及び両側面との間には、それぞれ所定の間隙86が構成されている。また、インク補給ユニット48のこれら各面からは案内ピン88が突設されており、それぞれ、収容部70の各面に形成された案内溝90に収容されている。
【0049】
図4から分かるように、案内溝90には案内ピン88の外径よりもわずかに広い幅に形成された保持部90Aと、それぞれサブインクタンク30に近い側の端部近傍において、次第に幅広となる幅広部90Bとが形成されている。幅広部90Bの位置は、インク補給ユニット48がサブインクタンク30に接近して位置決めピン78が位置決め用ポート80に進入した状態で、案内ピン88が幅広部90B内に存在するように設定されている。従って、位置決めピン78が位置決め用ポート80に進入していない状態では、案内ピン88が保持部90A内を移動し、インク補給ユニット48は収容部70内においてがたつきなくスライドする。そして、位置決めピン78が位置決め用ポート80に進入した状態では、案内ピン88が幅広部90Bに達しており、案内ピン88と幅広部90Bとの間に隙間が構成されるので、インク補給ユニット48は収容部70内において、上下方向及び幅方向に一定範囲内で移動可能になる。従って、この状態、すなわち、位置決めピン78が位置決め用ポート80に進入した状態では、案内ピン88と案内溝90によるインク補給ユニット48の案内は実質的に解除され、これに代わって、位置決めピン78と位置決め用ポート80とによる正確な位置決めが行われることになる。しかも、案内ピン88と幅広部90Bとの隙間は、案内ピン88がサブインクタンク30により接近するに従って大きくなるので、インク補給ユニット48が上下方向及び幅方向に移動可能な範囲もこれに伴って大きくなる。
【0050】
それぞれのインク補給ユニット48に設けられたインク補給用ポート76には、図9に示すように、インク補給用パイプ92が配設されている。インク補給用パイプ92は、全体として略円筒状に形成されたパイプ本体94を有している。パイプ本体94の先端には、サブインクタンク30へ補給されるインクを流出させるための連通穴96が形成されている。また、パイプ本体94の先端部近傍は、先端に向かって次第に径が小さくなる先細り形状とされている。
【0051】
パイプ本体94内には、その長手方向に移動可能に弁体98が収容され、さらに後端側には、Oリング100を介して、ブラケット102が圧入されている。
【0052】
弁体98は、弾性部材によって構成された環状のパッキン104と、このパッキン104を保持すると共に、パイプ本体94内をスライド可能とされたパッキンホルダー106、及び、パッキンホルダー106とブラケット102との間に配設され、パッキンホルダー106とパッキン104を連通穴96に向かって付勢する圧縮コイルスプリング108とで構成されている。通常は、圧縮コイルスプリング108によってパッキンホルダー106及びパッキン104が連通穴96に向かって付勢され、パッキン104が連通穴96の周囲に圧着されて連通穴96が閉塞されているが、図10(C)及び(D)に示すように、圧縮コイルスプリング108の付勢力に抗してパッキンホルダー106及びパッキン104がスライドしパッキン104が連通穴96の周囲から離間すると、インクが流通可能となる。
【0053】
パッキンホルダー106からはバルブ当接部110が突設されている。バルブ当接部110はパッキン104内を貫通し、その先端が連通穴96から外部に露出しており、後述するバルブ突起部122に押されるようになっている。
【0054】
ブラケット102の後端には、カバー112を介して、インク補給用チューブ124の一端が接続されている。図3に示すように、インク補給用チューブ124の他端は、画像記録に使用されるインクがあらかじめ貯留されたメインインクタンク50に接続されている。したがって、インク補給用ポート76(インク補給用パイプ92)は、インク補給用チューブ124を介して、メインインクタンク50に設けられていることになる。後述するように、インク補給用ポート76がサブインクタンク30のインク補給口44に接続されると、メインインクタンク50からサブインクタンク30へのインクの流路が構成される。なお、インク補給用チューブ124の他端は、メインインクタンク50の下部に接続されており、メインインクタンク50内のインクを残留させることなく使用できるようになっている。
【0055】
これに対し、サブインクタンク30のインク補給口44には、その内部にガスケット114が配置され、ガスケットカバー112によって脱落しないように所定位置に保持されている。ガスケット114の外周には、環状に膨出された膨出部114Aが形成されており、この膨出部114Aがインク補給口44の内面に圧着することで、これらの間からのインクや空気の流動を阻止している。また、ガスケット114には、内側に向かって環状に突出するリップ部114Bが形成されており、図10(C)及び(D)に示すように、挿入されたパイプ本体94に外側から全周にわたって接触して、これらの間からのインクや空気の流動を阻止している。
【0056】
ガスケットカバー112からは、環状の押さえリング116がガスケット114に向かって突設されており、パイプ本体94が抜き差しされたときの、この挿抜方向へのリップ部114Bの変形を一定範囲に制限している。これにより、パイプ本体94をインク補給口44内で移動(抜き差し)するときに、リップ部114Bが不用意に追従して抜き差しの抵抗となったり、リップ部114Bへのパイプ本体94外周への密着性が低下したりしないようになる。
【0057】
インク補給口44内には、ガスケット114よりもさらに奥側に、バルブ118が配置されている。バルブ118は、通常はインク補給口44内の圧縮コイルスプリング120によって付勢され、ガスケット114に形成された環状の突起部114Cに圧着されてインクの流路を閉鎖しているが、図10(C)及び(D)に示すように、圧縮コイルスプリング120の付勢力に抗してスライドし、突起部114Cから離間すると、インクの流路が構成される。なお、本実施形態では、圧縮コイルスプリング120のばね定数は、圧縮コイルスプリング108のばね定数よりも大きく設定されている。
【0058】
バルブ118からは、パッキンホルダー106のバルブ当接部110に対向するように、被押圧片184を介して、バルブ突起部122が突設されており、被押圧片184とバルブ突起部122とで、本発明に係る被押圧部が構成されている。パイプ本体94をインク補給口44内に挿入すると、図10(B)に示すように、パイプ本体94の外周がリップ部114Bに接触する前に、バルブ当接部110の先端とバルブ突起部122の先端とが接触し、互いに押圧しあう。この押圧力で、弁体98及びバルブ118がスライドし、インクの流路が構成される。なお、本実施形態では、圧縮コイルスプリング120のばね定数を、圧縮コイルスプリング108のばね定数よりも大きく設定しており、まず最初に、図10(B)に示すように、最初にパイプ本体94内でインクの流路が構成され、ついで、図10(C)に示すように、インク補給口44内でインクの流路が構成されるようにしている。
【0059】
図17には、大気連通口38及びインク補給口44の開閉状態、及び、パイプ本体94の外周部のシール状態のタイミングが示されている。図17において実線で示すものが本実施形態の場合である。また、図17において、インク補給口の開閉状態として一点鎖線で示すものは、後述する比較例1の場合である。さらに、図17において、パイプ本体の外周部のシールとして二点鎖線で示すものは、本発明に該当しないさらに別の例(比較例2)である。比較例1は、パイプ本体の外周部のシールのタイミングは本実施形態と同じ(実線参照)であるが、インク補給口を開放し始めるタイミングが遅くなって(一点鎖線参照)いる例である。また、比較例2は、インク補給口を開放し始めるタイミングは本実施形態と同じ(実線参照)であるが、パイプ本体の外周部のシールのタイミングが早くなって(二点鎖線参照)いる例である。したがって、いずれの比較例においても、パイプ本体の外周部がシールされた後、インク流路が構成される。これに対し、本実施形態では、インク補給口44の開放初期の時点では、パイプ本体94の外周はリップ部114Bに接触しておらず、インクの流路が大気開放されるようになっている。したがって、サブインクタンク30内の負圧により、パイプ本体94の外周部とリップ部114Bとの隙間から空気が吸引され、これに伴って、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクもサブインクタンク30内に吸引される。パイプ本体94の挿入動作は引き続き行われるので、最後に、図10(D)に示すようにパイプ本体94の外周部がリップ部114Bに密着して、インク補給ユニット48とサブインクタンク30とが液体連結される。これと同時に、図17からも分かるように、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部インクの吸引動作も終了する。なお、パッキンホルダー106及びバルブ118には、共に連通孔106D、118Dが形成されており、液体連結時のインクの流通を妨げないようになっている。
【0060】
図11には、排気用ポート74及び排気口42が示されている。排気用ポート74及び排気口42は、後述するようにサブインクタンク30内の空気を排出するものであり、内部をインクが流通しない。このため、排気用ポート74には、パイプ本体94の内部に弁体98が設けられていない。すなわち、パイプ本体94の連通穴96は常に開放されると共に、パイプ本体94の一部に、バルブ突起部122を押圧可能なバルブ当接部110が設けられている。また、前述したインク補給口44のバルブ118と比較すると分かるように、排気口42内のバルブ118には被押圧片184は形成されておらす、バルブ突出部122の突出長がこの分だけ短くなっている。したがって、排気口42の開閉のタイミングは、図17に一点鎖線で示した比較例1のインク補給口の開閉タイミングと同じである。すなわち、排気用ポート74のパイプ本体94を排気口42に挿入すると、まず、パイプ本体94の外周がリップ部114Bに密着し、次いで、バルブ当接部110がバルブ突起部122を押圧してガスケット114を押しこむので空気の流路が構成され、排気用チューブ126から、サブインクタンク30内の空気を排出することが可能となる。なお、排気用ポート74及び排気口42は、上記した以外は図9に示すインク補給用ポート76及びインク補給口44と同一構成とされているので、図11において同一の構成要素、部材等に同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
図18〜図20に示すように、ガスケットカバー112の下方には、インクを吸収可能な多孔質材料で構成されたインク吸収体186が配置されている。インク吸収体186の底面は平面状に形成され、サブインクタンク30の載置面30Sに接触して載置されている。また、インク吸収体186の上面は凹状に湾曲されており、ガスケットカバー112よりも奥に位置する厚肉部186Aと、これよりも手前側に位置する薄肉部186Uとが形成されている。厚肉部186Aと薄肉部186Uとの段差面186Dがガスケットカバー112に接触し、インク吸収体186の不用意な位置ズレや脱落が防止されている。
【0062】
図2、図12及び図13に示すように、固定フレーム52には、インク補給装置46を駆動する駆動モータ128と、この駆動モータ128の駆動力を受けて回転するインク補給ユニット変位用ギヤ列130、ポンプ駆動用ギヤ列132及び、駆動モータ128の正転、逆転に応じて回転力の伝達をインク補給ユニット変位用ギヤ列130又はポンプ駆動用ギヤ列132に切り換えるクラッチユニット134が取り付けられている。
【0063】
クラッチユニット134は、駆動モータ128の駆動ギヤ136と噛合う入力側ギヤ138と、この入力側ギヤ138の軸回りに揺動可能に配置された揺動アーム140及び、この揺動アーム140の先端に取り付けられると共に、入力側ギヤ138と噛合って回転力を受ける出力側ギヤ142で構成されている。駆動モータ128が正転すると、図12に示すように、揺動アーム140が反時計回り方向に揺動し、出力側ギヤ142がインク補給ユニット変位用ギヤ列130と噛合う。これに対し、駆動モータ128が逆転すると、図13に示すように、揺動アーム140が時計回り方向に揺動し、出力側ギヤ142がポンプ駆動用ギヤ列132と噛合う。
【0064】
図2、図3及び図12から分かるように、固定フレーム52には、インク補給ユニット変位用ギヤ列130によって伝達された回転力で回転するカムユニット144が、それぞれのインク補給ユニット48及び位置決めアーム60に対応して(従って、本実施形態では合計で6つ)、且つ同軸で一体的に回転するように配置されている。それぞれのカムユニット144は、対応するインク補給ユニット48又は位置決めアーム60を前進させるための前進用カム146と、後退させるための後退用カム148で構成されている。
【0065】
また、固定フレーム52には、カムフォロワユニット150が配置されている。カムフォロワユニット150は、前進用カム146及び後退用カム148にそれぞれ対応する前進用カムフォロワ152及び後退用カムフォロワ154が一体的に設けられており、インク補給ユニット48のスライド方向と同方向にスライド可能とされている。
【0066】
さらに、固定フレーム52には、支軸156回りに揺動可能なリンク160と、このリンク160の先端に一端が軸支された変位用アーム162とで構成されたリンク機構158が設けられている。変位用アーム162の他端は、位置決めアーム60又はインク補給ユニット48に軸支されている。また、リンク160の略中央には、カムフォロワユニット150が軸支されている。これにより、カムフォロワユニット150がスライドすると、リンク機構158によってスライド量が増幅されて、位置決めアーム60又はインク補給ユニット48に伝達されるようになっている。
【0067】
それぞれのカムユニット144は、対応する位置決めアーム60又はインク補給ユニット48を所定のタイミングで前進又は後退させることができるように、前進用カム146及び後退用カム148の位置及び形成が決められている。また、固定フレーム52には、カムユニット144の回転位置を検出する図示しないセンサが取りつけられており、このセンサによって検出されたカムユニット144の回転角度に基づいて、図示しない制御回路が駆動モータ128を駆動し、カムユニット144の初期位置を設定したり回転角度を制御したりするようになっている。
【0068】
従って、図14に示すように、駆動モータ128の正転による回転力を受けてカムユニット144が回転すると、まず、カムユニット144の回転角度が10度に達したときに、位置決めアーム60に対応するカムユニット144の前進用カム146によって、位置決めアーム60が前進する(図5参照)。カムユニット144の回転角度が40度に達すると、図6に示すように、位置決めアーム60は最も前進した位置となり、以後、回転角度が320度に達するまで、位置決めアーム60はこの位置に保持される。
【0069】
また、カムユニット144の回転角度が40度に達したとき、ブラックのインク補給ユニット48Bkに対応するカムユニット144の前進用カム146によってインク補給ユニット48Bkが前進を開始し、回転角度が90度に達すると、図15(A)に示すように、インク補給ユニット48Bkは最も前進した位置となって回転角度が110度に達するまでこの位置に保持される(ここで、駆動モータ128の回転を止めるか、若しくは逆転させても、カムユニット144は回転しないため、つぎに駆動モータ128を正転させるまで、インク補給ユニット48Bkをこの位置に保持することが可能である)。
【0070】
カムユニット144がさらに回転すると、後退用カム148によってインク補給ユニット48Bが後退を開始し、回転角度が140度に達すると、インク補給ユニット48Bは初期位置まで後退する。また、回転角度が110度に達したとき(すなわちインク補給ユニット48Bが後退を始めるのと同時に)、シアンのインク補給ユニット48Cに対応するカムユニット144の前進用カム146によってインク補給ユニット48Cが前進を開始し、160度で最も前進した位置となる。その後、回転角度が160度〜180度でこの最も前進した位置を保持し(図15(B)参照)、180度で後退用カム148によって後退を開始し、210度に達すると初期位置まで後退する。従って、シアンのインク補給ユニット48は、ブラックのインク補給ユニット48Bに対して、回転角度で70度遅れて、同様の動作を行う。以後、同様にして、マゼンタのインク補給ユニット48Mがシアンのインク補給ユニットに対して70度遅れて前進及び後退を行い(図16(A)参照)、イエローのインク補給ユニット48Yがマゼンタのインク補給ユニット48Mに対して70度遅れて前進及び後退を行う(図16(B)参照)。このように、本実施形態のインク補給装置46では、それぞれのインク補給ユニット48に対応するカムユニット144に所定の(本実施形態では70度)の位相差を設けるようにしているので、それぞれのインク補給ユニット48を独立して、対応するサブインクタンク30に対し前進及び後退させることが可能となっている。
【0071】
図13に示すように、駆動モータ128が逆転すると、クラッチユニット134を構成する揺動アーム140が時計回り方向に揺動し、出力側ギヤ142がポンプ駆動用ギヤ列132と噛合うため、駆動モータ128の回転力がポンプユニット164を構成するポンプ軸166に伝達される。
【0072】
図2に示すように、ポンプユニット164は、各インク補給ユニット48から延びる排気用チューブ126に対応して、4つのローラーポンプ168を有する構成とされている。図3に示すように、それぞれのローラーポンプ168は、ポンプ軸166と一体で回転する回転板170と、この回転板170の外周近傍に配置された1又は複数(本実施形態では対角上に2つ)のローラー172とを有している。これに対し排気用チューブ126は、部分的に回転板170の周囲を取り巻くように配置されており、ローラー172が排気用チューブ126を局所的に押しつぶしている。従って、回転板170が図3の時計回り方向に回転すると、ローラー172が排気用チューブ126をしごくようにして移動し、排気用チューブ126内の流体(本実施形態では空気)を、排気用チューブ126の他端から大気中に排出する。なお、それぞれのローラーポンプ168は、ポンプ軸166の軸方向に沿って見たときにローラー172が全体として等間隔で配置されるように、それぞれの回転板170の取付角度が決められている。本実施形態では、4つのローラーポンプ168が配置されているので、図3からも分かるように、それぞれの回転板170を45度ずつずらして配置し、ポンプ軸166に沿って見たときに、全体としてローラー172が中心角22.5度ずつ等間隔で配置されている。これにより、ポンプユニット164に作用する抵抗(特に、排気用チューブ126の反力でローラー172が押されることによる回転抵抗)が分散され、ポンプユニット164がスムーズに回転する。
【0073】
駆動モータ128の駆動(正転又は逆転)によるインク補給ユニット48の前進及び後退や、ポンプユニット164の駆動は、メンテナンスステーション20によるメンテナンス動作とタイミングが重ならないように、図示しない制御回路によって制御されている。
【0074】
つぎに、本実施形態のインク補給装置46及びインクジェット記録装置12の作用と、インク補給装置46によるインク補給方法について説明する。
【0075】
画像情報に応じて記録ヘッド28からインク滴を吐出しながら、記録ヘッドキャリッジ14が主走査方向に、記録媒体Pが副走査方向にそれぞれ移動することで、記録媒体P上に画像が記録される。インク滴は、サブインクタンク30から記録ヘッド28に供給されたインクによって生成されるため、画像記録に伴って、サブインクタンク30内のインクは減少する。
【0076】
記録ヘッド28が、メンテナンスを必要とする所定の状態になると、図示しない制御回路は、記録ヘッドキャリッジ14をホームポジションへと移動させ、メンテナンスステーション20を記録ヘッド28に対して接近させて、所定のメンテナンス動作を行う。これにより、記録ヘッド28はインク吐出に最適な状態へと回復し、結果的に常にインク吐出に最適な状態が維持されるので、高画質の画像を記録媒体Pに記録できる。
【0077】
特定のサブインクタンク30内のインクが所定量まで減少したことをインク量センサ40が検出し、その情報を図示しない制御回路に送ると、制御回路は、記録ヘッドキャリッジ14をインク補給ポジションへと移動させる。このとき、制御回路は、メンテナンスステーション20は動作しないように制御している。
【0078】
つぎに、制御回路は、特定のサブインクタンク30に対応した角度だけカムユニット144が回転するように、駆動モータ128を正転させる。例えば、ブラックのインクをサブインクタンク30Bkに補給する場合には、図14からも分かるように、カムユニット144の回転角度が90度以上110度以下となるように、駆動モータ128を正転させる。
【0079】
このとき、まず、カムユニット144の回転角度が10度に達すると、位置決めアーム60が前進を開始するので、記録ヘッドキャリッジ14とガイド枠体54とが幅方向にずれている場合には、いずれか一方の位置決めアーム60のテーパー面62が記録ヘッドキャリッジフレーム26の角部に接触する。そして、この状態でさらに位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に接近すると、この接近方向の移動が、ガイド枠体54の幅方向への移動に変換されるため、圧縮コイルスプリング58の弾性力に抗して、ガイド枠体54が幅方向に移動する。さらに位置決めアーム60が記録ヘッドキャリッジ14に接近すると、図5に示すように、記録ヘッドキャリッジフレーム26の側面26Cと位置決めアーム60の内側面60Aとが接触し、記録ヘッドキャリッジ14とガイド枠体54とが幅方向に正確に位置決めされる。例えば、記録ヘッドキャリッジ14の停止位置(インク補給ポジション)が僅かにずれていたり、その他の種々の要因による位置ずれが生じていても、この位置ずれが解消され、4つのインク補給ユニット48が一体で、対応するサブインクタンク30に対して位置決めされることになる。
【0080】
さらに位置決めアーム60は前進し、押圧片66が記録ヘッドキャリッジフレーム26に接触すると、圧縮コイルスプリング68の付勢力を受けて記録ヘッドキャリッジ14を押圧する。これにより、押圧片66とガイド部材18との間で記録ヘッドキャリッジ14が挟持されるため、記録ヘッドキャリッジ14は不用意にがたつかないようになる。
【0081】
このとき、図14から分かるように、カムユニット144の回転角度は40度となっており、ブラックに対応したカムユニット144の前進用カム146によって前進用カムフォロワ152がサブインクタンク30への接近方向へ押されるため、インク補給ユニット48Bkが前進しサブインクタンク30Bkに対して接近し始める。前進途中(位置決めピン78が位置決め用ポート80に進入していない状態)では、案内ピン88が保持部90A内を移動し、インク補給ユニット48はガイド枠体54の収容部70内においてがたつきなくスライドする。
【0082】
インク補給ユニット48のサブインクタンク30への接近により、図7に示すように、位置決めピン78は位置決め用ポート80への挿入を開始する。ここで、図17から分かるように、挿入前の状態では、パイプ本体94内においてパッキン104が連通穴96を封止しており(図10(A)参照)、パイプ本体94内は密閉されている。同様に、インク補給口44内においても、バルブ118がガスケット114の突起部114Cに密着しており、大気との連通が阻止されている。
【0083】
位置決めピン78の先端の案内部84は先細り形状とされているので、位置決めピン78が位置決め用ポート80内へ挿入されるとき、位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とがずれていても、位置決めピン78は位置決め用ポート80内に入る。このとき、案内ピン88が幅広部90Bに達しており、案内ピン88と幅広部90Bとの間に隙間が構成されるので、インク補給ユニット48は収容部70内において、上下方向及び幅方向に一定範囲内で移動可能になる。インク補給ユニット48がさらにサブインクタンク30に接近すると、案内部84によって位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とが一致する方向へと徐々に移動する。そして、位置決め部82が位置決め用ポート80に達すると、図8に示すように、位置決めピン78の中心と位置決め用ポート80の中心とが一致し、特定のインク補給ユニット48とこれに対応するサブインクタンク30とが正確に位置決めされる。
【0084】
ついで、インク補給用ポート36が前進すると、図17からも分かるように、キャップ72が大気連通口38を閉塞する。そして、図10(B)及び図17から分かるように、インク補給用ポート36がさらに前進してパイプ本体94の先端がインク補給口44内に入り(パイプ挿入工程の開始)、バルブ当接部110とバルブ突起部122とが接触する。ここで、さらにパイプ本体94が挿入されると、バルブ当接部110とバルブ突起部122とが互いに押圧しあう。パイプ本体94内の圧縮コイルスプリング108は、インク補給口44内の圧縮コイルスプリング120に対してばね定数が小さく設定されているので、まず、圧縮コイルスプリング108が縮みつつ、パイプ本体94のみが前進し(弁体98は厳密には静止している)、弁体98が連通穴96を開放する。このとき、パイプ本体94の外周部にリップ部114Bは接触していない。
【0085】
さらにパイプ本体94がインク補給口44内に挿入されると、図10(C)に示すように、パイプ本体94の先端部がバルブ118に接触するので、圧縮コイルスプリング120がバルブ118を介してパイプ本体94に押されて縮み始める(弁体98とパイプ本体94とは相対的に略一定の位置を保ちつつ、一体的にインク補給口44内に進入する)。これにより、バルブ118がガスケット114の突起部114Cから離間し、これらの間が開放され始める。この状態でも、図17からも分かるように、パイプ本体94の外周部にリップ部114Bは接触していない。サブインクタンク30内は負圧に維持されているので、パイプ本体94の外周部とリップ部114Bとの隙間から空気が吸引される。特にこのとき、サブインクタンク30の大気連通口38はキャップ72によって封止されているので、大気連通口38から不用意に空気がサブインクタンク30内へ入ることはなく、パイプ本体94の外周部とリップ部114Bとの隙間から確実に空気が吸引される。これに伴って、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクもサブインクタンク30内に吸引される。このサブインクタンク30内へのインクの吸引動作は、図17に「インクの吸引動作」として示すように、インク補給口44の開放動作が始まってから、パイプ本体94の外周部がシールされるまで続く。
【0086】
図10(D)に示すように、パイプ本体94が最も奥まで進入した状態で、パイプ本体94の外周部がリップ部114Bに密着する。インク補給ユニット48はインク補給位置となり、インク補給用ポート76とサブインクタンク30のインク補給口44との接続が完了して液体連結され、メインインクタンク50からサブインクタンク30Bkへのインクの流路が構成される。これと同時に、排気用ポート34と排気口42との接続も完了する(パイプ挿入工程の終了)。従って、駆動モータ128を正転させてカムユニット144を特定の回転角度とすることで、特定のインク補給ユニット48をサブインクタンク30に接続することが可能である。
【0087】
ここで、図示しない制御回路は、駆動モータ128を逆転させる。クラッチユニット134の揺動アーム140が図12時計回り方向に揺動し、図13に示すように、駆動モータ128の回転力は、インク補給ユニット変位用ギヤ列130に代わって、ポンプ駆動用ギヤ列132に伝達されるように切り換えられる。これにより、インク補給ユニット48Bkの位置がインク補給位置に保持されたまま、ポンプユニット164を構成するローラーポンプ168が駆動されるので、インク補給ユニット48Bkによって、サブインクタンク30Bkの排気口42から内部の空気が排出される。このとき、サブインクタンク30Bkの大気連通口38はキャップ72によって封止されているので、大気連通口38から不用意に空気がサブインクタンク30Bk内へ入ることはなく、確実にサブインクタンク30Bk内から排気できる。また、インク補給位置へと前進していないインク補給ユニット48についても、対応するローラーポンプ168が駆動されることになるが、排気用ポート74は開放されているので、ローラーポンプ168の駆動に抵抗が生じることはない。
【0088】
制御回路は、所定時間だけ駆動モータ128を逆転させるため、所定量のインクがサブインクタンク30に補給される。この駆動モータ128の逆転時間は、あらかじめ設定した一定の時間としてもよいし、インク量センサ40からのインク量情報に基づいてフィードバック制御し、逆転時間を決めるようにしてもよい。
【0089】
つぎに制御回路は、駆動モータ128を正転させる。揺動リンク160が図13反時計回り方向に揺動し、図12に示すように、駆動モータ128の回転力は再度インク補給ユニット変位用ギヤ列130に伝達されるようになるので、カムユニット144が回転する。図14から分かるように、カムユニット144の回転角度が110度に達すると、インク補給ユニット48Bkは後退を開始する。その後、バルブ118がガスケット114の突起部114Bに密着し、さらに、パッキン104が連通穴96を封止する。
【0090】
このとき、図17からも分かるように、パイプ本体94がインク補給口44から後退し始めるため(パイプ抜去工程の開始)、まずパイプ本体94の外周部がリップ部114Bから離間して、インクの流路が大気開放される。したがって、このときも、サブインクタンク30内の負圧により、パイプ本体94の外周部とリップ部114Bとの隙間から空気が吸引され、これに伴って、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクもサブインクタンク30内に吸引される。次に、バルブ118が圧縮コイルスプリング120の弾性力でスライドして、ガスケット114の突起部114Cへ接近する。そして、バルブ118が初期位置まで戻って突起部114Cに密着すると、パイプ本体94内の弁体98が圧縮コイルスプリング108の弾性力を受けてスライドし、弁体98は連通穴96に向かって移動する。さらに、弁体98が初期位置まで戻って連通穴96を封止し、パイプ本体94がインク補給口44から抜き出される(抜去工程の終了)。最後に、キャップ72が大気連通口38から離間して、サブインクタンク30内を大気圧に開放する。
【0091】
さらに駆動モータ128が正転し、カムユニット144の回転角度が140度になると、インク補給ユニット48Bkの後退が終了し、インク補給ユニット48Bkは初期位置に戻る。
【0092】
以上により、ブラックに対応するサブインクタンク30Bkへのインクの補給は終了するが、さらに他のサブインクタンク30にインクを補給する必要がある場合には、カムユニット144の回転角度が補給するサブインクタンク30に対応する角度となるように、制御回路はさらに駆動モータ128を正転させる。例えば、シアンに対応するサブインクタンク30Cにインクを補給する場合には、カムユニット144の回転角度が160度以上180度以下となるまで駆動モータ128を正転させて、図15(B)に示すようにインク補給ユニット48Cをインク補給位置とし、この状態で駆動モータ128を逆転させてローラーポンプ168を駆動し、サブインクタンク30Cへインクを補給する。一定量補給されると、制御回路は駆動モータ128を正転させ、インク補給ユニット48Cを後退させて、初期位置へと戻す。
【0093】
サブインクタンク30Cへインクを補給する必要がない場合には、駆動モータ128を逆転しないようにすれば、インク補給ユニット48Cが前進及び後退をするのみでポンプユニット164は駆動されないため、サブインクタンク30Cへインクを補給することはない。但し、サブインクタンク30Cへのインク被補給時であっても、インク補給ユニット48Cの前進及び後退によって、パイプ本体94のインク補給口44内への挿抜動作が行われるので、サブインクタンク30内の負圧を利用して、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクがサブインクタンク30内に吸引される。
【0094】
このようにして、所望のサブインクタンク30へのインクの補給が終了すると、図14から分かるように、最後に(厳密には、インク補給ユニット48Yの後退動作と同時に)位置決めアーム60に対応する後退用カムによって位置決めアーム60が後退され、初期位置へと戻る。以上により、サブインクタンク30へインクを補給する全ての動作が終了する。
【0095】
以上の説明から分かるように、本実施形態では、複数のサブインクタンク30のうち、インクの補給が必要とされる特定のサブインクタンク30に対応するインク補給ユニット48を選択的に補給位置へと移動させて、各色ごとにサブインクタンク30へインクを供給できる。インク補給動作においてパイプ本体94の挿抜を行うと、実際にインクを補給するか否かに関わらず、パイプ本体94の外周部や、インク補給口44の内部に残存・付着していたインクがサブインクタンク30内に吸引されるので、インクも漏れ出しを確実に防止でき、いわゆるインク汚れを防止できる。しかも、わずかにインクが漏れ出した場合でも、ガスケットカバー112の下方に配置されたインク吸収体186によって、漏れ出したインクが吸収・保持されるので、漏れ出したインクの飛散や広がりを防止でき、インク汚れをより確実に防止できる。
【0096】
表1には、本実施形態のインク補給装置において、インク補給後のインク補給口44の近傍でのインクの漏れ量を、インク補給動作1回あたり、及び、記録ヘッド28の寿命と考えられる24000枚の用紙(A4、5%)への画像記録後、に測定した数値が示されている。
【0097】
【表1】
Figure 2004034336
【0098】
なお、この表において比較例1として示しているものは、本実施形態の被押圧片184を形成していない点以外は、本実施形態と同一の構成とされたインク補給装置での、インク漏れ量である。比較例1のインク補給装置では、図17からも分かるように、パイプ挿入工程において、まずパイプ本体94の外周がリップ部114Bに密着し、その後、インクの流路が構成される。したがって、サブインクタンク30内の負圧で、パイプ本体94の外周部やインク補給口44の内部に残存・付着していたインクをサブインクタンク30内に吸引することはない(なお、図17に二点鎖線で示す比較例2の構成でも、まずパイプ本体94の外周がリップ部114Bに密着し、その後、インクの流路が構成される点は比較例1と同様である。したがって、比較例2のインク漏れ量としては、比較例1のインク漏れ量と略同様の値になると考えられる)。
【0099】
これらの測定にあたっては、20個の記録ヘッドを評価に使用した。表1の「インク漏れ量の平均値」における「平均値」は、これら20個の記録ヘッドの平均値を示している。また、実際の測定にあたっては、記録ヘッドの寿命である24000枚の用紙への画像記録で漏れ出たインクの量を測定し、これを、その際のインク補給総動作回数(330回)で割って、「インク補給動作1回あたり」のインク漏れ量を得ている。
【0100】
表1から分かるように、本実施形態では、比較例よりも、インクの漏れ量が31%に低減されている。
【0101】
また、この結果に応じて、インク吸収体186での吸収可能インク量を適切に設定することができる。たとえば、内容積0.4mlでインク吸収率40%(あるいはそれ以上)の多孔質体を使用すると、吸収可能なインク量は0.16ml(あるいはそれ以上)となる。したがって、本実施形態の場合では、記録ヘッド28が寿命を迎えるときまで、漏れ出たインクを確実に吸収・保持できる。このような条件を満たす多孔質体の例としては、旭化成製の親水性ポリオレフィン多孔質体であるサンファンAQ(商品名)を挙げることができるが、これに限定されない。
【0102】
本発明において、サブインクタンク30へインクを補給する具体的構成については上記したものに限定されず、例えば、インク補給ユニット48をサブインクタンク30の上方に配置し、上下差によって重力を利用してインクをインク補給ユニット48からサブインクタンク30へ滴下あるいは流下させて補給する構成でもよいし、インクを加圧してサブインクタンク30内に強制的に送り込む構成でもよい。
【0103】
また、サブインクタンク30内を減圧する構成も、上記したローラーポンプ168に限定されないが、ローラーポンプ168を使用することで、簡単な構成で、且つ短時間で確実にサブインクタンク30内を減圧できる。しかも、駆動モータ128の回転運動を他の運動形態(例えば直線運動等)に変換することなく使用できるので、高効率となる。
【0104】
本発明の開放手段としては、バルブ118に設けた被押圧片184に限定されない。すなわち、パイプ本体94の挿入動作において、パイプ本体94がリップ部114Bに接触する前にインク流路を大気開放できる構成であればよい。例えば、パイプ本体94の先端や、バルブ当接部110の先端に、パイプ本体94の挿入動作初期でバルブ118を押圧する押圧片等の押圧部を設けてもよい。さらには、パイプ本体94の先端近傍をより小さな外径とすることで、あるいはリップ部114Bをより大きな内径とすることで、パイプ本体94がリップ部114Bに接触するタイミングを遅らせる構成でもよい。
【0105】
また、上記説明では、開放手段をインク補給用ポート36にのみ設けているが、必要に応じて、排気用ポート34にも設けてよい。すなわち、サブインクタンク30内においてインクの液面が排気用ポート34に達することがある構成とした場合には、排気口42近傍からのインクの漏れ出しを防止すべく、開放手段を排気用ポート34にも設けることが好ましい。これに対し、本実施形態ように、サブインクタンク30内においてインクの液面が排気用ポート34に達しないような構成とした場合には、インク補給用ポート36のみに開放手段を設ければ、インク補給口44近傍の残存インクをサブインクタンク30内に吸引するときに、排気口42からも不用意に空気を吸引して残存インクの吸引力が弱められてしまうということがないので、好ましい。
【0106】
本発明において適用可能なインクも特に制限されないが、水などの乾燥しやすい成分を所定量以上含有していると、インク吸収体186に吸収された状態で乾燥し、実質的にインク吸収体186がより多くのインクを吸収できるようになる。たとえば、インクジェット記録装置12が、その寿命を超えて長期間使用された場合であっても、インク吸収体186で十分にインクを吸収可能となる。たとえば、水ベースで70%程度の乾燥が見こめるインク等を好適に使用できる。
【0107】
インク吸収体186としては、インクを吸収可能な多孔質材料で構成された多孔質体であれば、その具体的な材料は特に限定されないが、たとえば、ポリウレタン樹脂のパウダーを燒結して形成すると、高い成形精度で成形でき、成形後も形状が安定しているので好ましい。他にも、ポリウレタンフォームや繊維状フェルトで形成することができる。
【0108】
本発明のインク保持部材としては、これらのインク吸収体186に限定されない。たとえば、耐インク性のある材料で皿状あるいは舟形状の容器を成形し、この容器にインクを貯め置く構成でもよい。ただし、単にインクを貯め置くと、インクジェット記録装置12の姿勢変化等によってインクが漏れ出てしまうおそれがある。したがって、インク保持部材としては、上記した多孔質体で構成するか、もしくは容器内の少なくとも一部に多孔質体を配置して、インクを吸収するように構成することが好ましい。
【0109】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、インク汚れを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインク補給装置を備えたインクジェット記録装置の記録ヘッドキャリッジ及びその近傍を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインク補給装置を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るインク補給装置の概略構成を示す一部破断側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給ユニットとインクジェット記録装置のサブインクタンクとを拡大して示す一部破断断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給ユニットとインクジェット記録装置のサブインクタンクとを拡大して示す一部破断平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給ユニットとインクジェット記録装置のサブインクタンクとを位置決めアームが前進した状態で拡大して示す一部破断平面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給ユニットとインクジェット記録装置のサブインクタンクとをインク補給ユニットの前進途中の状態で拡大して示す一部破断平面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給ユニットとインクジェット記録装置のサブインクタンクとをインク補給ユニットが補給位置に至った状態で拡大して示す一部破断平面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給用ポートとサブインクタンクのインク補給口との接続部構造を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給用ポートとサブインクタンクのインク補給口とが接続される過程を(A)〜(D)へと順に示す断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るインク補給装置の排気用ポートとサブインクタンクの排気口との接続部構造を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るインク補給装置においてインク補給ユニットを変位させるための駆動系を示す一部破断側面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るインク補給装置においてポンプユニットを駆動するための駆動系を示す一部破断側面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るインク補給装置においてカムユニットの角度と位置決めアームの位置及びインク補給ユニットの位置との関係を示すチャートである。
【図15】本発明の一実施形態に係るインク補給装置においてそれぞれのインク補給ユニットがインク補給ユニットへと前進した状態を示し、(A)はブラックに対応するインク補給ユニット、(B)はシアンに対応するインク補給ユニットの場合である。
【図16】本発明の一実施形態に係るインク補給装置においてそれぞれのインク補給ユニットがインク補給ユニットへと前進した状態を示し、(A)はマゼンタに対応するインク補給ユニット、(B)はイエローに対応するインク補給ユニットの場合である。
【図17】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給用ポートとサブインクタンクのインク補給口との接続状態を示すタイミングチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給用ポート及び排気用ポートを示す断面図である。
【図19】本発明の一実施形態に係るインク補給装置のインク補給用ポート及び排気用ポートを示す断面図である。
【図20】本発明の一実施形態に係るサブインクタンクを示す斜視図である。
【図21】従来のインク補給装置を示す説明図である。
【符号の説明】
12  インクジェット記録装置
14  記録ヘッドキャリッジ
18  ガイド部材
20  メンテナンスステーション
26  記録ヘッドキャリッジフレーム
28  記録ヘッド
30  サブインクタンク
34  排気用ポート
36  インク補給用ポート
38  大気連通口
42  排気口
44  インク補給口
46  インク補給装置
48  インク補給ユニット
50  メインインクタンク
74  排気用ポート
76  インク補給用ポート
92  インク補給用パイプ
94  パイプ本体(第1接続部材)
98  弁体
104  パッキン
108  圧縮コイルスプリング(付勢手段)
110  バルブ当接部(押圧部材)
112  ガスケットカバー
114  ガスケット(密着部材)
114B リップ部(密着部材)
118  バルブ(開閉部材)
122  バルブ突起部(被押圧部)
124  インク補給用チューブ
128  駆動モータ
164  ポンプユニット(減圧手段)
168  ローラーポンプ(減圧手段)
184  被押圧片(被押圧部)
186  インク吸収体(多孔質体、インク保持部材)

Claims (12)

  1. 画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドへ供給されるインクが貯留されたサブインクタンクへ、メインインクタンクからインクを補給するインク補給装置であって、
    前記メインインクタンクに設けられた第1接続部材と、
    前記サブインクタンクに設けられ前記第1接続部材と接続されてインク流路を構成する第2接続部材と、
    前記第1接続部材と前記第2接続部材とを接続状態で密着させる密着部材と、
    前記第2接続部材に設けられ前記インク流路を開閉可能な開閉部材と、
    前記第1接続部材と前記第2接続部材との接続動作において、前記開閉部材によってインク流路を大気開放させる開放手段と、
    を有することを特徴とするインク補給装置。
  2. 前記開放手段が、前記密着部材による第1接続部材と第2接続部材との密着の前にインク流路を大気開放させることを特徴とする請求項1に記載のインク補給装置。
  3. 前記開放手段が、前記開閉部材に設けられ前記接続動作において前記第1接続部材又は前記密着部材に押圧されて開閉部材を開放位置へ移動させる被押圧部、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインク補給装置。
  4. 前記開放手段が、前記第1接続部材又は前記密着部材に設けられ前記接続動作において前記開閉部材を押圧して開放位置へと移動させる押圧部、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3にいずれかに記載のインク補給装置。
  5. 前記サブインクタンク内を吸引して減圧する減圧手段、を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインク補給装置。
  6. 画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドへインクを供給するサブインクタンクであって、
    サブインクタンクへ補給されるインクがあらかじめ貯留されたメインインクタンクが接続されてインク流路を構成する接続部材と、
    前記接続部材の外側で接続部材近傍に配置されたインク保持部材と、
    を有することを特徴とするサブインクタンク。
  7. 前記インク保持部材が、多孔質材料により構成されインクを吸収可能な多孔質体、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項6に記載のサブインクタンク。
  8. 前記多孔質体が、ポリオレフィン樹脂のパウダーを燒結して形成された燒結体とされていることを特徴とする請求項7に記載のサブインクタンク。
  9. 前記多孔質体が、ポリウレタンフォームで形成されていることを特徴とする請求項7に記載のサブインクタンク。
  10. 前記多孔質体が、繊維状フェルトで形成されていることを特徴とする請求項7に記載のサブインクタンク。
  11. 画像情報に基づいてインク滴を記録媒体に吐出する記録ヘッドとこの記録ヘッドへ供給されるインクが貯留されるサブインクタンクとがそれぞれ備えられた記録ヘッドユニットと、
    前記サブインクタンクへ補給されるインクがあらかじめ貯留されたメインインクタンクと、
    前記メインインクタンクから前記サブインクタンクへインクを補給する請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインク補給装置と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 請求項11に記載のインクジェット記録装置であって、
    前記サブインクタンクが、請求項6〜請求項10のいずれかに記載のサブインクタンクとされていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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