JP2004074764A - 二軸延伸多層積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の層と第2の層とを11層以上交互に積層した二軸延伸多層積層フィルム。第1の層は、厚みが0.05〜0.5μm。第2の層は、第1の層を構成するポリエステル組成物とは組成を異にするポリエステル組成物からなり、厚みが0.05〜0.5μm。そして波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線に、最大反射率が反射率のベースラインよりも20%以上高い反射ピークを有する。さらには、フィルム中のエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分の割合が、ポリエステルの全繰返し単位を基準として、80モル%以上である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は屈折率の低い層と屈折率の高い層とを交互に規則的に配置させた、層間の屈折率差および各層の厚みによって任意の波長帯の光を選択的に反射する多層積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
多層積層フィルムは、屈折率の低い層と高い層とを交互に多数積層したものであり、層間の構造的な光干渉によって、特定波長の光を選択的に反射または透過する光学干渉フィルムとすることができる。このような多層積層フィルムは、選択的に反射または透過する光の波長を可視光領域とすれば、構造的な発色により意匠性に優れた、例えば、玉虫色に見える真珠光沢フィルムとできる。しかも、ここで得られる意匠性は、多層積層フィルムの構造的な発色によることから、染料などによる発色と異なり退色の問題もない。また、このような多層積層フィルムは、膜厚を徐々に変化させたり、異なる反射ピークを有するフィルムを貼り合せたりすることで金属を使用したフィルムと同等の高い反射率を得ることができ、金属光沢フィルムや反射ミラーとして使用することもできる。
【0003】
これらの多層積層フィルムは、特開昭56−99307号公報などでポリエチレンテレフタレートとポリメチルメタクリレートなどの異なる素材の熱可塑性樹脂を用いた多層積層フィルムが提案されている。また、特表平9−506837号公報やWO01/47711号公報などで、例えば屈折率の高い層として、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートからなる層を用い多層延伸フィルムも提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭56−99307号公報
【特許文献2】
特表平9−506837号公報
【特許文献3】
WO01/47711号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような多層積層フィルムは、層間の屈折率差を大きくするために、組成の異なる樹脂を組み合せるため、各層間の密着が弱く層間剥離現象が発生しがちであった。また、組成の異なる樹脂を組み合せるため、どうしても延伸を均一に行うのが難しく、強度の不十分な裂けやすいフィルムになり易かった。
【0006】
すなわち、多層延伸フィルムの各層の屈折率差は、各層を構成する樹脂の有する屈折率差に由来していた。例えば、特開昭56−99307号公報に記載されているように、屈折率の高い層には、ポリエチレンテレフタレートを使用し、屈折率の低い層には、ポリメタクリレートのような屈折率の低い樹脂を用いてきていた。しかし、樹脂の有する屈折率に頼って層間の屈折率差を設ける従来の考え方では、各層を構成する樹脂は、どうしても組成の大きく異なる樹脂を選択する必要があり、層間の密着性の劣るものしか得られなかった。例えば、特表平9−506837号公報やWO01/47711号公報では、屈折率の高い層に屈折率の高いポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下、PENと称することがある。)を使用し、屈折率の低い層に熱可塑性エラストマーを使用した2軸延伸フィルムや屈折率の高い層に屈折率の高いPENを使用し、屈折率の低い層にイソフタル酸を30モル%共重合したPENを使用した1軸延伸多層延伸フィルムが例示されている。これらの多層積層フィルムは屈折率の低い層を実質的に非晶質にしており、このような多層積層フィルムに延伸処理を施しても、層間密着性が十分に得られなかったり、2軸延伸処理が面方向に均一に行えず、膜質が不均一化したりして、実用上課題が潜在していた。
【0007】
本発明は、従来の多層積層フィルムが有する上述の課題を解消し、層間の密着性が高く、しかも裂けにくい多層積層フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、厚みが0.05〜0.5μmの範囲にある第1の層と、第1の層を構成するポリエステル組成物とは組成を異にするポリエステル組成物からなる厚みが0.05〜0.5μmの範囲にある第2の層とを11層以上交互に積層した、波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線に、最大反射率が反射率のベースラインよりも20%以上高い反射ピークを有する積層フィルムであって、フィルム中のエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分の割合が、ポリエステルの全繰返し単位を基準として、80モル%以上であることを特徴とする。
【0009】
すなわち、屈折率の高い層と屈折率の低い層を構成する樹脂組成を極限まで近くしても、屈折率の低い層を構成する樹脂の融点を屈折率の高い層を構成する樹脂より低くして、かつ2軸延伸処理後に該融点の低い樹脂からなる層の分子配向を緩和させることにより、層間の屈折率差を発現させつつ、2軸延伸加工性もすぐれ、層間密着性も優れた多層延伸フィルムが得られる。こうした本発明は、各層を構成する樹脂の組合せとして、従来から層間の屈折率差を発現させ難いとされていた極めて組成の近い樹脂の組合せを採用して、多層積層フィルムに十分な強度と層間の密着性を具備させながら、驚くべきことに層間の屈折率差も十分に具備させたものである。
【0010】
また本発明の好ましい態様として、示差走査熱量測定法により測定される融点が2つ以上存在し、そのそれぞれが少なくとも5℃以上異なること、示差走査熱量測定法により測定される結晶化ピークが150℃〜220℃の範囲に存在すること、フィルム中の全繰返し単位の1.5〜20モル%がテレフタル酸またはイソフタル酸成分であること、第1の層を構成するポリエステルが、結晶性ポリエステルであり、全繰返し単位の95モル%以上をエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分で占められていること、第2の層を構成するポリエステルが、結晶性ポリエステルであり、全繰返し単位の75〜97モル%をエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分で占められていること、フィルムの製膜方向および幅方向の破断強度が、いずれも100MPa以上であることのいずれかを具備する二軸延伸多層積層フィルムも提供される。
【0011】
さらにまた、本発明によれば、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする融点が260〜270℃の第1の層用ポリエステルと該第1の層用ポリエステルよりも融点が15℃以上低い第2の層用ポリエステルとを11層以上交互に積層したシート状物とする工程、得られたシート状物を製膜方向および幅方向にそれぞれ2〜50倍延伸する工程、および第2の層用ポリエステルの融点よりも10℃低い温度から第1の層用ポリエステルの融点よりも15℃低い温度で熱固定する工程からなる二軸延伸多層積層フィルムの製造方法も提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、ポリエステル組成物からなる厚みが0.05〜0.5μmの第1の層と、同じくポリエステル組成物からなる厚みが0.05〜0.5μmの第2の層とを交互に少なくとも11層積層されたものである。なお、第1の層と第2の層とを構成するポリエステル組成物は、組成は非常に近いものであるが組成を異にすることが必要である。積層数が11層未満だと、多重干渉による選択反射が小さく、十分な反射率が得られない。積層数の上限は、生産性などの観点から高々501層であることが好ましい。また、第1の層および第2の層は、層間の光干渉によって選択的に光を反射するために、それぞれ1層の厚みが0.05〜0.5μmである。本発明の多層積層フィルムが示す選択反射は、紫外光、可視光、近赤外光の範囲において、適宜、その層厚を調整することで実現できる。それぞれの1層厚みが0.05μm未満であると、その反射光はポリエステル組成分の吸収によって反射性能が得られなくなる。一方、0.5μmを超えると、層間の光干渉によって選択的に反射する光が赤外光の領域に達し、光学的特性としての有用性がえられなくなる。なお、説明の便宜上、屈折率の高い層を第1の層、屈折率の低い層を第2の層と、以下、称する。
【0013】
また、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線に、最大反射率が反射率のベースラインよりも20%以上高い、好ましくは30%以上高い、さらに好ましくは50%以上高い反射ピークを有する。図1は、本発明の二軸延伸多層積層フィルムの反射率曲線の一例を示す。該図1中の、1は最大反射率と反射率のベースラインの差、2は反射率のベースラインを示す。二軸延伸多層積層フィルムに、最大反射率が反射率のベースラインよりも20%以上高い反射ピークが存在しないと、特定波長の光を選択的に反射または透過する光学干渉フィルムとしては使用できず、例えば真珠光沢フィルムとして使用できない。
【0014】
ところで、本発明の最大の特徴は、上述の厚み構成で、二軸延伸多層積層フィルムを構成する第1の層と第2の層に、従来の樹脂の屈折率差に頼らず、十分な屈折率差を付与したことにある。樹脂の屈折率差に頼らずに二軸延伸多層積層フィルムを構成する第1の層と第2の層に十分な屈折率差を付与するには、例えば延伸後の熱処理によって屈折率差を付与する方法が挙げられる。そして、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、極めて組成の類似した樹脂を第1の層および第2の層を構成する樹脂として選択でき、そのような組成の類似した樹脂の選択によって層間の密着性が飛躍的に向上されたものである。したがって、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、全繰返し単位の80モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分のポリエステルからなる。エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分が全繰返し単位の80モル%未満だと、層間の密着性が低下する。なお、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分以外の共重合成分としては、融点を低下させやすいことから、テレフタル酸またはイソフタル酸成分が好ましい。テレフタル酸またはイソフタル酸成分の共重合割合は、繰返し単位を基準として、1.5〜20モル%の範囲である。テレフタル酸またはイソフタル酸成分のモル数が、下限よりも少ないと、第1の層と第2の層に十分な屈折率差を付与しがたく、他方、テレフタル酸またはイソフタル酸成分のモル数が上限よりも多いと、第1の層と第2の層を構成するポリエステルの組成が大きく異なり、層間の密着性が低下しやすい。
【0015】
[第1の層]
本発明において、第1の層を構成する樹脂は、主たる繰返し単位がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分からなるポリエステルである。好ましくは、後述の第2の層を構成するポリエステルよりも融点を高度に維持できることから、ホモポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートまたは繰返し単位の90モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分からなる共重合ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートである。エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分のモル数が繰返し単位の90モル%未満だと、融点が低下し、後述の第2の層を構成するポリエステルとの融点差が得られがたく、結果として、多層延伸フィルムに十分な屈折率差を付与しがたい。これらの中でも、融点を高度に維持できることから、ホモポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分以外の共重合成分としては、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸のような他の芳香族カルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等の酸成分や、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等、グリコール成分を好ましく挙げることができる。
【0016】
ところで、第1の層を構成する樹脂の融点は、260〜270℃の範囲であることが、後述の第2の層を構成する樹脂との融点差を比較的大きくできることから好ましい。第1の層を構成する樹脂の融点が下限よりも低いと、第2の層を構成する樹脂との融点差が小さくなり、結果として、得られる多層延伸フィルムに十分な屈折率差を付与することが困難になる。なお、共重合していないポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの融点は、通常267℃近傍である。
【0017】
[第2の層]
本発明において、第2の層を構成する樹脂は、主たる繰返し単位がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分からなるポリエステルである。特に2軸延伸における製膜性の観点から、結晶性ポリエステルであることが好ましい。また、前述の第1の層を構成するポリエステルよりも融点を低くできることから、繰返し単位の75〜97モル%がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分からなり、3〜25モル%がそれ以外の共重合成分からなる共重合ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートである。エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分のモル数が繰返し単位の75モル%未満であるか共重合成分のモル数が25モル%を超えると、実質的にポリマーが非晶性を示し、2軸延伸での製膜性が低下し、かつ前述の第1の層を構成するポリエステルとの組成が大きく異なり、層間の密着性が低下しやすい。他方、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分のモル数が繰返し単位の97モル%を超えるか共重合成分のモル数が3モル%未満だと、前述の第1の層を構成するポリエステルとの融点差が小さくなり、結果として、多層延伸フィルムに十分な反射率を付与することが困難となる。エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分以外の共重合成分としては、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸のような他の芳香族カルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等の酸成分や、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等、グリコール成分を好ましく挙げることができる。これらの中でも、比較的、延伸性を維持しながら融点を低下させやすいことからテレフタル酸またはイソフタル酸が好ましい。
【0018】
ところで、第2の層を構成する樹脂の融点は、215〜255℃の範囲であることが、前述の第1の層を構成する樹脂との融点差を比較的大きくできることから好ましい。第2の層を構成する樹脂の融点が上限よりも高いと、第1の層を構成する樹脂との融点差が小さくなり、結果として、得られる多層延伸フィルムに十分な屈折率差を付与することが困難になる。一方、第2の層を構成する樹脂の融点が下限よりも低くするには、第1の層を構成する樹脂との組成が大きく変更することになり、得られる二軸延伸多層積層フィルムに十分な層間の密着性を付与することが困難になる。なお、第2の層を構成する樹脂の融点は、フィルムにする前の段階から低い必要はなく、延伸処理後に低くなっていれば良い。例えば、ホモポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとそれ以外の他のポリエステルとを用意し、これらを溶融混練時にエステル交換させたものであってもよいことは容易に理解されるであろう。
【0019】
[二軸延伸多層積層フィルム]
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、上述の第1の層および第2の層を、交互に少なくとも11層積層したものである。なお、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、前述のとおり、十分な機械的強度を具備する観点から、2軸方向に延伸されていることが必要である。
【0020】
特に、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、層間の密着性及び2軸延伸加工の製膜性を確保する観点から、第1の層、第2の層ともに、結晶性を示し、かつ第2の層の樹脂は、延伸後には、少なくとも部分的に溶融されていることが好ましい。このようにして得られた二軸延伸多層積層フィルムは、示差走査熱量測定法(DSC)装置で測定される融点が2つ以上存在し、かつそれらの融点か5℃以上異なることが好ましい。ここで、測定される融点は、高融点側が高屈折率を示す第1の層であり、低融点側は、低屈折率を示す第2の層であることは容易に想像がつくであろう。また、さらに好ましくは、延伸後に第2の層は少なくとも部分的に溶融されているために、DSC装置で測定される結晶化ピークが150℃〜220℃の範囲に存在することが好ましい。結晶化ピークが150℃以下であると、フィルムの延伸時に一方の層が急激に結晶化するために製膜時の製膜性が低下したり、膜質の均質性が低下しやすく、結果として、色相の斑などが発生することがある。一方で結晶化ピークが220℃以上であると、熱固定処理で第二の層を融解するときに、結晶化が同時に起こり、十分な屈折率差を発現させ難くなる。
【0021】
このように、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、ともに結晶性を示す第一の層の樹脂と第二の層の樹脂を延伸することによって、均質な膜質のフィルムが得られ、かつ延伸工程の後に第二の層を融解することで、層間密着性を向上させることと同時に反射性能を向上させることができる。従って、本発明の二軸延伸多層積層フィルムでは、示差走査熱量測定法により測定される結晶ピークが150℃〜220℃に存在し、融点差が5℃以上異なる2つ以上の融解ピークが観測される二軸延伸多層積層フィルムが好ましい。
【0022】
また、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、延伸処理された方向の破断強度は、それぞれ100MPa以上であることが好ましい。破断強度が100MPa未満だと、多層延伸フィルムの加工時における取り扱い性が低下したり、製品にしたときの耐久性が低下したりする。また、破断強度が100MPa以上であると、フィルムの腰が強くなり、巻取り性が向上するという利点もある。好ましい破断強度は、縦方向が150MPa以上、特に200MPa以上で、横方向が150MPa以上、特に200MPa以上である。また、縦方向と横方向の強度比は、3以下であることが耐引裂き性を十分に具備できることから好ましい。特に縦方向と横方向の強度比が2以下であると、さらに耐引裂き性を向上できることから好ましい。破断強度の上限は、特に限定はされないが、延伸工程の安定性を維持する観点から、高々500MPaであることが好ましい。
【0023】
また、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分とすることから、特に熱寸法安定性が高いことが特徴であり、とりわけ加工プロセスにおいて、160℃以上の高温を必要とする場合にも十分に対応することができる。本フィルムの延伸処理された方向(製膜方向および幅方向)の150℃で30分間処理したときの熱収縮率が、それぞれ2.0%以下が好ましい。より好ましくは、1.5%以下、更に好ましくは、1.0%以下である。また、本発明の二軸延伸多層積層フィルムの200℃で10分間処理したときの製膜方向および幅方向の熱収縮率は、それぞれ3.0%以下が好ましい。より好ましい熱収縮率はそれぞれ2.0%以下、更に好ましい熱収縮率はそれぞれ1.5%以下である。
【0024】
また、本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、第1の層および第2の層を構成する樹脂が、ともに結晶性樹脂であることが好ましい。第1の層および第2の層を構成する樹脂がともに結晶性樹脂であると、延伸などの処理が不均一になりがたく、結果としてフィルムの厚み斑を小さくすることができる。この厚み斑の範囲は、光学的影響を及ぼすことが可能な面積を考慮した範囲内におけるフィルム厚みの最大値と最小値の差が、5μm未満であることが好ましい。これはより好ましくは3μm未満であり、さらにより好ましくは1.5μm未満である。フィルム厚みの変動率が5μm以上になると、反射する光の色が変化してしまい、色の斑となって現れる。
【0025】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、フィルムの巻取り性を向上させるため、第1の層または第2の層の少なくとも1方に、平均粒径が0.01μm〜2μmの不活性粒子を、多層延伸フィルムの重量を基準として、0.001重量%〜0.5重量%含有することが好ましい。不活性粒子の平均粒径が下限よりも小さいか、含有量が下限よりも少ないと、多層延伸フィルムの巻取り性を向上させる効果が不十分になりやすく、他方、不活性粒子の含有量が上限を超えるか、平均粒径が上限を超えると、粒子による多層延伸フィルムの光学特性の悪化が顕著になる。好ましい不活性粒子の平均粒径は、0.05〜1μm、特に0.1〜0.3μmの範囲である。また、好ましい不活性粒子の含有量は、0.005〜0.2重量%の範囲である。
【0026】
二軸延伸多層積層フィルムに含有させる不活性粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、カオリン、タルクのような無機不活性粒子、シリコーン、架橋ポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体のような有機不活性粒子を挙げることができる。これらの不活性粒子は、その長径と短径の比が1.2以下、さらには1.1以下である球状粒子(以下、真球状粒子ということがある)であることが、フィルムの滑り性と光学特性を高度に維持できることから好ましい。また、これらの不活性粒子は、粒度分布がシャープであることが好ましく、例えば相対標準偏差が0.3未満、さらには0.2未満のものが好ましい。相対標準偏差が大きい粒子を使用すると、粗大粒子の頻度が多くなり、光学的な欠陥を生ずる場合がある。ここで、不活性粒子の平均粒径、粒径比及び相対標準偏差は、まず粒子表面に導電性付与のための金属を極く薄くスパッターし、電子顕微鏡にて、1万〜3万倍に拡大した像から、長径、短径および面積円相当径を求め、次いでこれらを次式
平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和/測定粒子数
粒径比=粒子の平均長径/粒子の平均短径
に当てはめることで算出される。
【0027】
[塗布層]
ところで、本発明の二軸延伸多層フィルムに不活性粒子を含有させない場合などには、二軸延伸フィルムの加工工程において、易滑性塗布層を少なくとも片面に設けることが好ましい。塗布層を構成する組成物は、ポリエステル樹脂組成物やアクリル樹脂組成物に易滑性を付与させるために滑剤(フィラー、ワックス)を添加することが好ましい。滑剤を添加することで滑性、耐ブロッキング性が更に良化することができる。
【0028】
塗布層のポリエステル樹脂は、ガラス転移点(Tg)が50〜100℃、更に好ましくは60〜90℃のものである。該ポリエステル樹脂は、水に可溶性または分散性のポリエステルが好ましいが、多少の有機溶剤を含有しても良い。
【0029】
かかる塗布層のポリエステル樹脂としては、以下のような多塩基酸またはそのエステル形成誘導体とポリオールまたはそのエステル形成誘導体からなるものを好ましく挙げることができる。すなわち、多塩基酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。これら酸成分を2種以上用いて共重合ポリエステル樹脂を合成する。また、若干量ながら不飽和多塩基酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることができる。また、ポリオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられる。また、これらモノマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0030】
また、塗布層のアクリル樹脂としては、ガラス転移点(Tg)が−50〜50℃、更に好ましくは−50〜25℃のものを好ましく挙げることができる。該アクリル樹脂は、水に可溶性または分散性のアクリル樹脂が好ましいが、多少の有機溶剤を含有しても良い。かかるアクリル樹脂としては以下のようなアクリルモノマーから共重合できる。このアクリルモノマーとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、N−アルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N,N−ジアルコキシアクリルアミド、N,N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等のモノマーが挙げられる。また、これらモノマーを挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0031】
塗膜層に含有させる滑剤としては、従来からポリエステルフィルムの滑り性付与剤として知られているものを好適に用いることができる。例えば、炭酸カルシウム粒子、酸化カルシウム粒子、酸化アルミニウム粒子、カオリン粒子、酸化珪素粒子、酸化亜鉛粒子、カーボンブラック粒子、炭化珪素粒子、酸化錫粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等が挙げられる。特に、酸化珪素粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子などが塗布層への分散性などの観点から特に好ましい。
【0032】
塗膜を形成するための塗液は、水溶液、水分散液或いは乳化液等の水性塗液の形態で使用されるのが好ましい。塗膜を形成するために、必要に応じて、前記組成物以外の他の樹脂、例えばオキサゾリン基を有する重合体、メラミン、エポキシ、アジリジン等の架橋剤、帯電防止剤、着色剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、滑剤(フィラー、ワックス)などを添加することができる。塗液が水性塗液である場合の固形分濃度は、通常20重量%以下であり、更には1〜10重量%であることが好ましい。この割合が1重量%未満であると、ポリエステルフィルムへの塗れ性が不足し、一方、20重量%を越えると塗剤の安定性や塗布外観が悪化することがある。
【0033】
水性塗液のフィルムへの塗布は、任意の段階で実施することができるが、二軸延伸多層積層フィルムの製造過程で実施するのが好ましく、さらには配向結晶化が完了する前のフィルムに塗布するのが好ましい。ここで、結晶配向が完了する前のフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配向フィルム、さらには縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を含むものである。なかでも、未延伸フィルムまたは一方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに、上記組成物の水性塗液を塗布し、そのまま縦延伸および/または横延伸と熱固定とを施すのが好ましい。
【0034】
水性塗液をフィルムに塗布する際には、塗布性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を施すか、あるいは組成物と共にこれと化学的に不活性な界面活性剤を併用することが好ましい。かかる界面活性剤は、ポリエステルフィルムへの水性塗液の濡れを促進するものであり、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン―脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤は、塗膜を形成する組成物中に、1〜10重量%含まれていることが好ましい。
【0035】
塗液の塗布量は、塗膜の厚さが0.02〜0.3μm、好ましくは0.07〜0.25μmの範囲となるような量であるのが好ましい。塗膜の厚さが薄過ぎると、接着力が不足し、逆に厚過ぎると、ブロッキングを起こしたり、ヘーズ値が高くなったりする可能性がある。
【0036】
塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独または組み合せて用いることができる。なお、塗膜は、必要に応じ、フィルムの片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
【0037】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、その厚み分布が均一であると、特定の波長帯の光を選択的に反射できることから好ましい。なお、厚み分布は、第1の層だけの厚み分布と第2の層だけの厚み分布が均一であればよく、第1の層と第2の層の厚みは、異なっていても良い。また、使用する用途が、例えば反射ミラーや金属光沢フィルムなどの場合、特定の波長帯だけでなく、可視光線の波長帯全体を反射することが好ましい。このような場合、反射する光の波長帯が異なる本発明の二軸延伸多層積層フィルムを複数枚貼り合わせたり、第1の層と第2の層の厚みを徐々に変化させた二軸延伸多層積層フィルムを用いることが好ましく、これらも本発明の二軸延伸多層積層フィルムに含まれることは、容易に理解されるであろう。
【0038】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、ヘーズが10%以下であることが好ましい。不活性粒子による光の散乱などでヘーズが10%以下になると、フィルム自体が白っぽくなり、光沢が失われる。
【0039】
[二軸延伸多層積層フィルムの製造方法]
つぎに、本発明の二軸延伸多層積層フィルムの製造方法について、詳述する。
【0040】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、融点が260〜270℃のエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分を主たる繰返し単位とするポリエステル(第1の層用)と、該第1の層を構成するポリエステルよりも、延伸処理後の融点が少なくとも10℃以上低い、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分を主たる繰返し単位とするポリエステル(第2の層用)とを、溶融状態で交互に少なくとも11層以上重ね合わせた状態で、押出し、多層未延伸フィルム(シート状物とする工程)とする。なお、第1の層および第2の層を構成するポリエステルは、前述の第1の層および第2の層で説明したのと、同様である。第1の層用ポリエステルの融点が260℃未満だと、第2の層用ポリエステルとの融点差が十分につかず、結果として、得られる多層延伸フィルムの層間に十分な屈折率差が付与できない。一方、ホモポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの融点が267℃近傍であることから、第1の層用ポリエステルの融点の上限は高々270℃程度である。また、第2の層用ポリエステルの融点が、第1の層用ポリエステルよりも15℃以上低くないときは、第2の層用ポリエステルとの融点差が十分につかず、結果として、得られる多層延伸フィルムの層間に十分な屈折率差が付与できない。第1の層用ポリエステルの融点と第2の層用ポリエステルの融点差の上限は、両者の密着性を維持する観点から、高々50℃であることが好ましい。
【0041】
このようにして得られた多層未延伸フィルムは、製膜方向とそれに直交する幅方向の2軸方向(フィルム面に沿った方向)に延伸される。延伸温度は、第1の層のポリエステルのガラス転移点の温度(Tg)〜Tg+50℃の範囲が好ましい。このときの面積倍率は5〜50倍であることが好ましい。延伸倍率が大きい程、第1の層および第2の層の個々の層における面方向のバラツキが、延伸による薄層化により小さくなる、すなわち、多層延伸フィルムの光干渉が面方向に均一になるので好ましい。2方向に延伸する際の延伸方法は、逐次2軸延伸でも同時2軸延伸であってもよい。
【0042】
本発明の最大の特徴は、このようにして延伸された多層フィルムを、第2の層用ポリエステルの融点よりも10℃低い温度から、第1の層用ポリエステルの融点よりも15℃低い温度の範囲で熱処理して、第2の層内の分子鎖の配向を緩和させ、第2の層の屈折率を低下させることにある。熱処理の温度が、第2の層用ポリエステルの融点よりも10℃を超えて低いと、第2の層内の分子鎖の配向を緩和させて屈折率を低下させる効果が不十分となり、得られる多層延伸フィルムに十分な屈折率差を付与できない。一方、熱処理の温度が、第1の層用ポリエステルの融点よりも10℃以上低い温度でないと、第1の層内の分子鎖の配向も緩和されて屈折率が低下し、得られる多層延伸フィルムに十分な屈折率差を付与できない。好ましい熱処理の温度は、第2の層用ポリエステルの融点よりも6℃低い温度から、第1の層用ポリエステルの融点よりも16℃低い温度、さらには第2の層用ポリエステルの融点よりも2℃低い温度から、第1の層用ポリエステルの融点よりも18℃低い温度である。なお、熱処理の時間は、1〜60秒が好ましい。
【0043】
また、この熱処理の温度や時間を変化させることにより、樹脂の組成を変化させることなく、第2の層の屈折率を調整することができる、すなわち樹脂の組成を変化させることなく、多層延伸フィルムの反射特性を変化させることができる。
【0044】
【実施例】
実施例をもって、本発明をさらに説明する。なお、実施例中の物性や特性は、下記の方法にて測定または評価した。
【0045】
(1)ポリエステル樹脂の融点およびガラス転移点(Tg)
ポリエステル樹脂試料を10mgサンプリングし、DSC装置(TAインスツルメンツ社製、商品名:DSC2920)を用い、20℃/min.の昇温速度で、融点を測定する。
【0046】
(2)各層の厚み
サンプルを三角形に切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋する。そして、包埋されたサンプルをミクロトーム(ULTRACUT−S、製造元:ライヘルト社)で製膜方向と厚み方向に沿って切断し、厚さ50nmの薄膜切片にした。得られた薄膜切片を、透過型電子顕微鏡(製造元:日本電子(株)、商品名:JEM2010)を用いて、加速電圧100kVにて観察・撮影し、写真から各層の厚みを測定した。
【0047】
(3)フィルムのDSCによる融点、結晶化ピークの測定
サンプルフィルムを10mgサンプリングし、DSC装置(TAインスツルメンツ社製、商品名:DSC2920)にて、20℃/min.の昇温速度で、結晶化温度および融点を測定する。
【0048】
(4)反射率、反射波長
分光光度計(島津製作所製、MPC−3100)を用い、各波長でのアルミ蒸着したミラーとの相対鏡面反射率を波長350nmから2000nmの範囲で測定する。その測定された反射率の中で最大のものを、最大反射率としその波長を反射波長とする。
【0049】
(5)全光線透過率及びヘーズ
JIS K7105に準じて、ヘーズ測定機(日本電色工業(株)製、NDH−20)を使用して全光線透過率Tt(%)と散乱光透過率Td(%)とを測定し、以下の式からヘーズ(%)を算出する。
ヘーズ(%)=(Td/Tt)×100
【0050】
(6)破断強度
製膜方向の破断強度は、サンプルフィルムを試料幅(幅方向)10mm、長さ(製膜方向)150mmに切り出し、チャック間100mm、引っ張り速度100mm/minで、チャート速度500m/minの条件でインストロンタイプの万能引っ張り試験装置にてサンプルを引っ張る。そして得られた荷重―伸び曲線から破断強度を測定した。
【0051】
また、幅方向の破断強度は、サンプルフィルムを試料幅(製膜方向)10mm、長さ(幅方向)150mmに切り出す以外は、製膜方向の破断強度の測定と同様に行った。
【0052】
(7)熱収縮率
150℃で30分間処理したときの熱収縮率は、150℃に温度設定されたオーブンの中に無緊張状態で30分間フィルムを保持し、加熱処理前後での寸法変化を熱収縮率として下記式により算出する。
熱収縮率%=((L0−L)/L0)×100
L0:熱処理前の標点間距離
L :熱処理後の漂点間距離
また、200℃で10分間処理したときの熱収縮率は、200℃に温度設定されたオーブンの中に無緊張状態で10分間フィルムを保持し、加熱処理前後での寸法変化を熱収縮率として上記式により算出する。
【0053】
(8)厚み変動幅
製膜方向および幅方向にそれぞれ1m×1mとなるように切り出したフィルムサンプルを縦方向及び幅方向に沿ってそれぞれ2cm幅で25本に切り出し、各サンプルの厚みを電子マイクロメータ及びレコーダー(K−312A,K310B、安立電気(株)製)を使用して連続的に測定する。さらに測定点を200mmごとに細分化し、その中での厚みの最大値と最小値を読み取り、その差を厚み変動幅とする。
【0054】
(9)層間の密着性
サンプルフィルム(10mm×50mm)の両面に24mm幅の粘着テープ(ニチバン社製、商品名:セロテープ)を100mm貼り付け、180度の剥離角度で剥がした後、剥離面を観察する。これを各10サンプルについて行い、層間剥離の生じた回数を算出した。
【0055】
(10)色相の斑
A4サイズのサンプルフィルムを10枚用意し、それぞれのサンプルフィルムを白色の普通紙に重ね、30ルクスの照明の下、目視にてサンプルフィルム内の透過色の色相の斑を評価した。また、A4サイズのサンプルフィルムを10枚用意し、それぞれのサンプルフィルムの裏面を黒色のスプレーにて着色した後、30ルクスの照明の下、目視にてサンプルフィルム内の反射色の色相の斑を評価した。
【0056】
そして、透過色および反射色の色相の斑を総合して、以下の評価基準で判断した。
○:サンプル内に視認できる色相の斑がない。
△:サンプル内に一部、色相の異なる部分が見られる。
×:明らかに斑や筋となって見える色相斑が確認できる。
【0057】
【実施例1】
固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(表1中で「PEN」と表記)に真球状シリカ粒子(平均粒径:0.3μm、長径と短径の比:1.02、粒径の平均偏差:0.1。表1中では種類「ア」と表記)を0.15重量%添加したものを第1の層用ポリエステルとし、第2の層用ポリエステルとして固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)と固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)を重量比8:2でブレンドした樹脂(表1中で「Brend−1」と表記)を準備した。そして、第1の層用ポリエステルおよび第2の層用ポリエステルを、それぞれ170℃で5時間乾燥後、押出し機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、第1の層用ポリエステルを101層、第2の層用ポリエステルを100層に分岐させた後、第1の層と第2の層が交互に積層するような多層フィードブロック装置を使用して、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストして各層の厚みが等しくなるように第1の層と第2の層が交互に積層された総数201層の未延伸多層積層フィルムを作成した。このとき第1の層と第2の層の押出し量が1:1になるように調整し、かつ、両端層が第1の層になるように積層した。この多層未延伸フィルムを110℃の温度で製膜方向に3.6倍延伸し、更に120℃の温度で幅方向に3.9倍に延伸し、245℃で3秒間熱固定処理を行った。
【0058】
得られた二軸延伸多層積層フィルムの物性を表2に示す。
【0059】
【実施例2、3および5〜7】
第2の層用ポリエステルおよび製造条件を表1に示すように変更する以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。なお表1で各層の樹脂の種類として記した記号は、「TA12PEN」がテレフタル酸を12モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.66のポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートであり、「IA20PEN」がイソフタル酸を20モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.58のポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートであり、「IA11PEN」がイソフタル酸を11モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.67のポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートである。また不活性粒子の種類として記した記号は、「イ」が塊状炭酸カルシウム(平均粒径:0.15μm、長径と短径の比:1.30、粒径の平均偏差:0.3)であり、「ウ」が真球状シリコーン粒子(平均粒径:0.1μm、長径と短径の比:1.10、粒径の平均偏差:0.2)である。
【0060】
得られた多層延伸フィルムの物性を表2に示す。
【0061】
【実施例4】
固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)を第1の層用ポリエステルとし、第2の層用ポリエステルとして固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)と固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63のポリエチレンテレフタレート(PET)を重量比8:2でブレンドした樹脂(Brend−1)を準備した。そして、第1の層用ポリエステルおよび第2の層用ポリエステルを、それぞれ170℃で5時間乾燥後、押出し機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、第1の層用ポリエステルを101層、第2の層用ポリエステルを100層に分岐させた後、第1の層と第2の層が交互に積層するような多層フィードブロック装置を使用して、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストして各層の厚みが等しくなるように第1の層と第2の層が交互に積層された総数201層の未延伸多層積層フィルムを作成した。このとき両端層が第1の層になるように積層した。この多層未延伸フィルムを110℃の温度で製膜方向に3.6倍延伸し、その片面に下記塗膜用組成物の濃度1.6%の水性塗液をロールコーターで、乾燥後の厚みが0.1μmになるように均一に塗布した。
【0062】
[塗膜用組成物]
・酸成分がテレフタル酸85モル%/イソフタル酸13モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸12モル%、グリコール成分がブチレングリコール80モル%/ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物20モル%である共重合ポリエステル樹脂:45重量%
・メチルメタクリレート80モル%/エチルアクリレート10モル%/N−メチロールアクリルアミド5モル%/2−ヒドロキシエチルメタクリレート5モル%からなるアクリル樹脂:35重量%
・メチルメタクリレート・ジビニルベンゼン共重合体からなる40nmの平均粒子径を有する滑剤:15重量%
・ポリオキシエチレン(n=7)ラウリルエーテルからなる界面活性剤:5重量%
こうした組成からなる塗液を塗布後、105℃で乾燥し、120℃の温度でフィルムを幅方向に3.9倍に延伸し、245℃で3秒間熱固定処理を行った。得られた二軸延伸多層積層フィルムの物性を表2に示す。
【0063】
【比較例1】
不活性粒子を含有しない固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)を第1の層用ポリエステルとし、固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63のイソフタル酸を2モル%共重合した不活性粒子を含有しないポリエチレン−テレフタレート(表1中で「IA2−PEN」と表記)を第2の層用ポリエステルとして準備した。そして、第1の層用ポリエステルおよび第2の層用ポリエステルを、それぞれ170℃で5時間乾燥後、押出し機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、第1の層用ポリエステルを101層、第2の層用ポリエステルを100層に分岐させた後、第1の層と第2の層が交互に積層するような多層フィードブロック装置を使用して、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストして各層の厚みが等しくなるように第1の層と第2の層が交互に積層された総数201層の未延伸多層積層フィルムを作成した。このとき第1の層と第2の層の押出し量が1:1になるように調整し、かつ、両端層が第2の層になるように積層した。この多層未延伸フィルムを115℃の温度で製膜方向に3.6倍延伸し、更に120℃の温度で幅方向に3.9倍に延伸し、240℃で3秒間熱固定処理を行った。
【0064】
得られた多層延伸フィルムは、特に反射ピークをもたないフィルムであった。その物性を表2に示す。
【0065】
【比較例2〜4】
製造条件を表1に示すように変更した以外は、比較例1と同様な操作を繰り返した。なおなお表1で各層の樹脂の種類として記した記号において、「NDC12PET」は2,6−ナフタレンジカルボン酸を12モル%共重合した固有粘度0.70(オルトクロロフェノール、35℃)のポリエチレンテレフタレートである。また不活性粒子の種類「エ」は、真球状シリカ粒子(平均粒径:1.5μm、長径と短径の比:1.02、粒径の平均偏差:0.1)である。
【0066】
比較例2、3で得られた多層フィルムは、反射性能は持っているが、色相の斑が極めて悪いフィルムであった。一方、比較例4で得られた多層フィルムは、反射ピークが非常に小さく、十分な発色の得られるものではなかった。得られた多層フィルムの結果を表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】
本発明の2軸延伸多層積層フィルムは、構造的な発色により玉虫色に見えるなど優れた意匠性を有するだけでなく、優れた層間の密着性および高度の破断強度を有することから、その工業的価値は高い。特に本発明の二軸延伸多層積層ポリエステルフィルムは、外来光にさらされ、装飾性だけでなく、取扱い性や内容物を保護しうる高度の機械特性が求められる包装用フィルムをはじめ、ダイクロイックミラーやホログラムシールのような偽造防止フィルムなどに極めて好適である。さらには、近赤外線領域に反射ピークをもつフィルムにおいては、近赤外線を遮断する熱線反射フィルムやプラズマディスプレイの近赤外線波長カット用フィルムとしても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムの反射率特性例。
【符号の説明】
1 最大反射率と反射率のベースラインの差
2 反射率のベースライン
Claims (9)
- 厚みが0.05〜0.5μmの範囲にある第1の層と、第1の層を構成するポリエステル組成物とは組成を異にするポリエステル組成物からなる厚みが0.05〜0.5μmの範囲にある第2の層とを11層以上交互に積層した、波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線に、最大反射率が反射率のベースラインよりも20%以上高い反射ピークを有する積層フィルムであって、フィルム中のエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分の割合が、ポリエステルの全繰返し単位を基準として、80モル%以上であることを特徴とする二軸延伸多層積層フィルム。
- 示差走査熱量測定法により測定される融点が2つ以上存在し、その融点差が5℃以上であることを特徴とする請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- 示差走査熱量測定法により測定される結晶化ピークが、150〜220℃の範囲にある請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- 全繰返し単位の1.5〜20モル%がテレフタル酸またはイソフタル酸成分である請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- 第1の層を構成するポリエステルが、結晶性ポリエステルであり、全繰返し単位の90モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分である請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- 第2の層を構成するポリエステルが、結晶性ポリエステルであり、全繰返し単位の75〜97モル%がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート成分である請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- フィルムの製膜方向および幅方向の破断強度が、いずれも100MPa以上である請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- フィルムの200℃×10分における熱収縮率が、製膜方向および幅方向でいずれも3%以下である請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
- エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする融点が260〜270℃の第1の層用ポリエステルと該第1の層用ポリエステルよりも融点が15℃以上低い第2の層用ポリエステルとを11層以上交互に積層したシート状物とする工程、
得られたシート状物を製膜方向および幅方向にそれぞれ2〜50倍延伸する工程、および
第2の層用ポリエステルの融点よりも10℃低い温度から第1の層用ポリエステルの融点よりも15℃低い温度で熱固定する工程からなることを特徴とする二軸延伸多層積層フィルムの製造方法。
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