JP2004074122A - 塗料供給装置のクランプ機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力容器53を容器載置台52に固定するためのクランプ機構55であって、容器載置台52に設けたシール部材145と、圧力容器53の外周部に所定ピッチで設けられた凸部150と、ストッパーリング151とを備えている。ストッパーリング151の内周部には、圧力容器53の凸部150に応じたピッチで、複数の係止突起152が形成されている。ストッパーリング151は、回動機構160によって、係止突起152間を凸部150が上下方向に通り抜けることのできるアンクランプ位置と、係止突起152が凸部150に対して上下方向に重なるクランプ位置とにわたって回動する。圧力容器53に加圧ガス供給源が接続されている。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、塗料供給装置に使用される圧力容器を容器載置台に固定するためのクランプ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装設備において、圧縮空気等のガスの圧力によって塗料を圧送する塗料供給装置が知られている。この種の塗料供給装置では、圧力タンクの内部に塗料容器が収容されるとともに、この塗料容器にサクションパイプと呼ばれる吸引用のパイプが挿入される。上記圧力タンクの内部に、加圧ガス(例えば圧縮空気)を供給することにより、ガスの圧力によって、塗料容器内部の塗料をサクションパイプを経てポンプユニットに圧送し、塗装ノズルから噴霧するようにしている。
【0003】
従来の圧力タンクは、上面側が開口したタンク本体と、タンク本体の開口を塞ぐ蓋を備えている。蓋の外周部にフランジ部が設けられている。タンク本体には蓋のフランジ部に係合可能なクランプ用のねじ部材の一端側が支持されている。このねじ部材はタンク本体の周方向に複数本設けられており、各ねじ部材の他端側を前記フランジ部に係止し、ナット部材を締付けることによって、タンク本体と蓋とを密閉状態にクランプしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
必要に応じて複数種類の塗料を選択して塗装ノズルに供給するには、所望の色の塗料を収容した塗料容器を圧力タンクに収容する必要がある。この場合、塗料の色が変わるたびに塗料容器を圧力タンクに移し替えるのでは能率が悪過ぎ、迅速な色替え作業に対応することができない。そこで、互いに異なる色の塗料を収容した塗料容器を、それぞれ圧力タンクに収容しておくことも考えられるが、塗料の色に応じた複数の圧力タンクが必要となる。
【0005】
また従来は、圧力タンクの蓋をクランプする作業を手作業で行っているため、作業者の負担が大きい。手作業によって圧力タンクのクランプ・アンクランプを行う場合、誤って圧力を開放しないままクランプを解除すると、圧力タンク内部のガスが予期せずに噴出するという懸念もある。
【0006】
従って本発明の目的は、手作業によることなくクランプ・アンクランプ作業を確実に行うことができる塗料供給装置のクランプ機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のクランプ機構は、容器載置台の外周部と前記圧力容器の下端部との間を密封するシール部材と、圧力容器の下端部の周方向複数箇所に設けられて該圧力容器の径方向に突出する凸部と、前記容器載置台の外周部の外側に前記容器載置台と同心状に配されたストッパーリングと、このストッパーリングを回動させるための回動機構と、圧力容器の内部に加圧ガスを供給する加圧ガス供給手段とを備えている。
【0008】
ストッパーリングは、前記容器載置台の外周部に向かって突出する複数の係止突起を有し、該係止突起間を前記圧力容器の前記凸部が上下方向に通り抜けることのできるアンクランプ位置と、該係止突起が前記凸部に対して上下方向に重なるクランプ位置とにわたって回動可能である。
【0009】
この発明の好ましい形態では、前記回動機構と前記加圧ガス供給手段とを制御するコントローラを有し、該コントローラは、圧力容器の下端部が容器載置台に嵌合しかつ前記ストッパーリングが前記クランプ位置にあるときに圧力容器内に加圧ガスを供給するよう加圧ガス供給手段を制御し、圧力容器内の加圧ガスが放出されたのちストッパーリングをクランプ位置からアンクランプ位置に戻すように前記回動機構を制御する。
【0010】
この発明の好ましい形態では、前記圧力容器は円筒形の容器本体を有し、該容器本体の下部に前記凸部が該容器本体の周方向に所定ピッチで設けられ、前記ストッパーリングには前記係止突起が前記凸部のピッチに応じた間隔で周方向複数箇所に形成されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示した塗装設備10は、塗装対象物の一例として車両のボデー(例えばトラックのキャブ)の塗装に使用される。
【0012】
この塗装設備10は、サイド左用ノズル11を有するサイド左用塗料供給系12と、サイド右用ノズル(図示せず)を有するサイド右用塗料供給系13と、トップ用ノズル(図示せず)を有するトップ用塗料供給系14と、特別色用の塗料供給装置15と、分配ゲート16などを備えている。図1はサイド左用塗料供給系12を代表して示しているが、サイド右用塗料供給系13とトップ用塗料供給系14も同様に構成されている。
【0013】
サイド左用塗料供給系12は、塗料が流れる方向に関して分配ゲート16の下流側に位置する塗料ゲート20と、色替バルブ21と、ポンプユニット22などを含んでいる。ポンプユニット22はノズル11に接続されている。
【0014】
色替バルブ21には、白色系塗料のように需要の多い一般色塗料を供給するための一般色塗料配管(サーキュレーション)30,31,32,33と、ユーザの希望色を塗装する際に使用する特別色塗料配管34と、洗浄時にシンナを供給するシンナ配管35と、エア配管36などが接続されている。
【0015】
塗料ゲート20と色替バルブ21は、特別色塗料配管34によって互いにつながれている。塗料ゲート20に洗浄用のシンナ配管40と、エア配管41が接続されている。分配ゲート16と塗料ゲート20は、塗料配管42によって互いにつながれている。分配ゲート16は、塗料配管43を介して特別色用の塗料供給装置15に接続されている。
【0016】
以下に特別色用の塗料供給装置15について説明する。
図2〜図4に示すように、特別色用の塗料供給装置15は、工場内に設置されるフレーム構体50と、フレーム構体50の下部に設けた水平方向に延びる基板51と、基板51上に設けられた複数(例えば5箇所)の容器載置台52と、1つの圧力容器53と、圧力容器53を移動させる駆動系54と、圧力容器53を容器載置台52に固定するためのクランプ機構55と、色替時等に使用する洗浄装置56などを備えている。
【0017】
各々の容器載置台52の上に、それぞれ塗料容器60を乗せることができる。塗料容器60には所望の色の塗料Pが収容されている。
図7に示すように塗料容器60の一例は、外枠61と、外枠61の内側に収容された使い捨てタイプの合成樹脂製の塗料バケット62と、塗料バケット62の上端開口部を覆うキャップ63などからなる。
【0018】
容器載置台52の上面に形成された凹部65に塗料容器60の底部66を合わせることによって、塗料容器60を容器載置台52の所定位置に置くことができる。塗料バケット62は、内部に収容された塗料の色を作業者等が外部から確認できるように、例えばポリプロピレン等の透明あるいは半透明の材料からなる。
【0019】
キャップ63の上面にバーコードラベルなどのように光学センサによって読取ることの可能な識別部材67が設けられている。この識別部材67には、塗料の種類に応じたデータが記録されている。
【0020】
圧力容器53を水平方向(X軸方向,Y軸方向)と上下方向(Z軸方向)に移動させる駆動系54は、図2に示すように、X軸方向に延びるガイドレール70と、ガイドレール70に沿ってX軸方向に走行するキャリッジ71と、キャリッジ71をX軸方向に移動させるモータ等を含むX軸駆動機構72を備えている。
【0021】
図3に示すようにキャリッジ71には、Y軸方向に延びるガイド部材75と、ガイド部材75に沿ってY軸方向に移動可能な移動体76と、移動体76をY軸方向に移動させるロッドレスシリンダ等を含むY軸駆動機構77などを備えている。
【0022】
移動体76には、上下方向に移動可能な昇降ロッド80を含む昇降体81と、昇降体81を上下させるエアシリンダ82を含むZ軸駆動機構83などが搭載されている。昇降体81の下部に圧力容器53が固定されている。
【0023】
図5と図6に示すように、圧力容器53は、円筒形の容器本体90を有している。図7と図8に示すように、容器本体90の下端部91は開口している。容器本体90の上端部は蓋部92によって閉塞されている。この圧力容器53は、塗料容器60の全体を上方から覆うことのできる大きさを有している。
【0024】
図8に示すように、圧力容器53の蓋部92の中央部に取付部材95が設けられている。取付部材95に、塗料あるいは洗浄シンナの流路となるポート96が設けられている。
【0025】
取付部材95にサクションパイプ100の上端部が固定されている。サクションパイプ100は、容器本体90の下方に真っ直ぐ延びている。サクションパイプ100の下端は容器本体90の下端部91付近に位置し、塗料の吸込み口としての開口部101が形成されている。
【0026】
サクションパイプ100の内側に操作ロッド105が挿通されている。サクションパイプ100の内周面と操作ロッド105の外周面との間に、塗料の流路となる隙間106が形成されている。操作ロッド105の下端に弁体110が取付けられている。この弁体110は、取付部材95に内蔵された弁駆動部111によって上下方向に動かすことができ、操作ロッド105を上昇させたときに、弁体110がサクションパイプ100の開口部101を閉じるようになっている。
【0027】
操作ロッド105の上端にピストン112が設けられている。ピストン112の下面側にエア導入口113が連通している。エア導入口113からピストン112の下面側に圧縮空気を供給したとき、ピストン112が上昇することによって、操作ロッド105が上昇し、サクションパイプ100の開口部101が閉じる。また、ピストン112の下面側の圧縮空気を放出したとき、ばね114の弾力によってピストン112が下降し、サクションパイプ100の開口部101が開く。
【0028】
この圧力容器53には、加圧されたガス(例えば圧縮空気)を圧力容器53の内部に供給するための加圧ガス供給口120が設けられている。加圧ガス供給口120には、ホース121(図1に示す)を介して、加圧ガス供給源122が接続されている。加圧ガスの一例は工場エアとして知られる圧縮空気であるが、空気以外のガスが使用されてもよい。加圧ガス供給口120と加圧ガス供給源122は、この発明で言う加圧ガス供給手段の一例である。
【0029】
圧力容器53の側部に、前記識別部材67を読取るためのセンサ130が設けられている。センサ130は、識別部材67によって記録されている塗料データを光学的に読取るものであるが、光学的センサの代わりに、例えば磁気的にデータを読取るセンサを採用してもよい。
【0030】
センサ130によって読取られた塗料データと、この塗料が収容されている塗料容器60の位置に関するデータが、コンピュータ等の情報処理装置を利用したコントローラ131(図1と図6に模式的に示す)に入力される。
【0031】
次に、圧力容器53を容器載置台52に固定するためのクランプ機構55について説明する。
図4および図9に示すように、各容器載置台52を上方から見た形状は、それぞれ円形である。図8に示すように、容器載置台52の外周部140の外径は、圧力容器53の下端部91の内周面141の内径よりもやや小さい。このため、圧力容器53の下端部91を、容器載置台52の外周部140に、上方から嵌合させることができる。
【0032】
クランプ機構55は、容器載置台52の外周部140と圧力容器53の下端部91との間を密封するためのOリング等のシール部材145を備えている。シール部材145は容器載置台52の外周部140に形成された環状溝146に収容されている。
【0033】
圧力容器53の下端部91の外周には、周方向複数箇所に、所定ピッチで凸部150が設けられている。これらの凸部150は、圧力容器53の径方向に突出している。
【0034】
容器載置台52の外周部140と対向する位置に、容器載置台52と同心のストッパーリング151が設けられている。ストッパーリング151の内周に、前記凸部150に対応したピッチで、周方向複数箇所に、係止突起152が形成されている。これらの係止突起152は、容器載置台52の外周部140に向かって突出している。
【0035】
ストッパーリング151は、基板51上に固定された円弧状の支持部材155によって、水平面内で回転することができるように回動自在に支持されている。これら支持部材155は、ボルト156(図9に示す)によって、基板51上に固定されている。
【0036】
ストッパーリング151は、アンクランプ位置とクランプ位置とにわたって、回動機構160によって回動させることができる。この明細書で言うアンクランプ位置は、図8に示すように凸部150と係止突起152の位置が周方向にずれていて、凸部150が係止突起152間を上下方向に通り抜けることのできる位置である。クランプ位置は、図9に示すように、凸部150と係止突起152の少なくとも一部が、互いに上下方向に重なる位置である。
【0037】
図10に示すように基板51の裏面側に、ストッパーリング151をクランプ位置とアンクランプ位置に回動させるための回動機構160が設けられている。回動機構160は、エアシリンダ等のアクチュエータ161,162と、旋回部材163などを備えている。旋回部材163は、垂直方向の軸164によって、基板51に回転自在に支持されている。
【0038】
旋回部材163の両端部は、それぞれピン等の連結部材165を介して、ストッパーリング151に固定されている。従ってアクチュエータ161,162によって旋回部材163を回動させることにより、ストッパーリング151を、軸164回りに回動させることができる。連結部材165は、基板51に形成された円弧状の孔166に挿入されている。
【0039】
一方のアクチュエータ161によって旋回部材163を図10に示す位置まで回動させたとき、ストッパーリング151が前記アンクランプ位置に移動する。他方のアクチュエータ162によって旋回部材163を2点鎖線で示す位置まで回動させたとき、ストッパーリング151が前記第2の位置(クランプ位置)まで移動する。
【0040】
加圧ガス供給源122(図1に示す)は、圧縮空気を圧力容器53に供給する機能を有するとともに、必要に応じて圧力容器53内の圧縮空気を抜くことができるようになっている。この加圧ガス供給源122は、コントローラ131によって、圧縮空気の供給と放出が制御される。
【0041】
すなわち加圧ガス供給源122は、図11に示すように圧力容器53の下端部91が容器載置台52の外周部140に嵌合し、かつ、ストッパーリング151が前記クランプ位置にあるときに、圧力容器53の内部に圧縮空気を供給するようにコントローラ131によって制御される。
【0042】
さらにこのコントローラ131は、圧力容器53内の圧縮空気が放出されて圧力が降下したのちに、ストッパーリング151をクランプ位置からアンクランプ位置に戻すよう、回動機構160のアクチュエータ161,162を制御する機能を有している。
【0043】
次に洗浄装置56について説明する。
図2に示すように洗浄装置56は、基板51上に設けられた円筒状のケーシング170と、ケーシング170の内部に設けられた内筒171と、内筒171に収容された金属たわし等の洗浄部材172と、洗浄シンナをケーシング170の上端から下方に向けてケーシング170の内部に噴出するシンナ供給機構173などを含んでいる。
【0044】
ケーシング170の底部にドレン孔175(図1に示す)が形成されており、ケーシング170の内部に噴射された洗浄シンナが、ドレン孔175から廃液処理槽176に排出されるようになっている。
【0045】
サクションパイプ100の洗浄の際に、洗浄装置56の上方から圧力容器53を被せることによって、サクションパイプ100がケーシング170のサクション挿入部180(図4に示す)からケーシング170の内部に挿入されるとともに、サクションパイプ100の外周面が洗浄部材172に接触するようになっている。
【0046】
図5と図6に示すように、圧力容器53に液垂れ防止機構300が設けられている。液垂れ防止機構300は塗料受けアーム301を備えている。塗料受けアーム301は、昇降用のアクチュエータ302によって、図5に実線で示す上昇位置と2点鎖線で示す下降位置とにわたって、矢印Aで示す方向に移動させることができる。
【0047】
さらにこの塗料受けアーム301は、下降位置にあるときに、旋回用のアクチュエータ303によって、図6に示す待機位置と、この待機位置から矢印Bで示す方向に90°旋回した作動位置とにわたって移動させることができる。塗料受けアーム301が作動位置まで旋回したとき、サクションパイプ100の開口部101の真下に塗料受けアーム301が位置するようになっている。
【0048】
塗料受けアーム301に、例えばアルミニウム箔や紙などからなる使い捨て可能なカバー部材304を取付け、カバー部材304に付着した塗料が多くなったときに、カバー部材304を廃棄して新たなカバー部材304に付け替えるようしている。
【0049】
以下に本実施形態の塗料供給装置15の動作について説明する。
需要の多い一般色(例えば白色系など)の塗装を行う際には、一般色塗料配管30〜33から選択された所望の色の塗料を、色替バルブ21を介して、ポンプユニット22に供給することにより、ノズル11から被塗装面に向けて塗料を噴霧させて塗装を行う。
【0050】
需要の少ない特別色の塗装を行う場合には、以下に説明するように、特別色用の塗料供給装置15を作動させることにより、塗料容器60内の塗料を塗料ゲート20と色替バルブ21を介して、ポンプユニット22に圧送する。
【0051】
塗装作業に先立って作業者は、使用が予想される特別色の塗料を収容した塗料容器60を、予め容器載置台52に乗せておく。この塗料供給装置15は、複数の容器載置台52を有しているため、互いに異なる色の塗料(例えば5種類の塗料)を入れた塗料容器60を各々の容器載置台52にセットすることができる。
【0052】
そののち駆動系54のX軸駆動機構72とY軸駆動機構77が作動することにより、圧力容器53が各容器載置台52の上に順次移動しつつ、センサ130が塗料容器60の識別部材67を読取る。センサ130によって読取られた塗料の色と、その塗料が入っている塗料容器60の位置に関するデータがコントローラ131に入力される。
【0053】
特別色の塗料によって塗装を行う場合、希望する塗料の識別データがコントローラ131に入力される。このとき、希望する色の塗料が入っている塗料容器60の上方に圧力容器53を移動させるべく、駆動系54のX軸駆動機構72とY軸駆動機構77が作動する。こうして、図7に示すように、塗料容器60の真上に圧力容器53が位置する。
【0054】
そののちZ軸駆動機構83によって、圧力容器53が降下する。このときストッパーリング151がアンクランプ位置にあるため、図8に示すように、圧力容器53は、その下端部91が容器載置台52の外周部140に嵌合する位置まで降下する。また、圧力容器53の下端部91と容器載置台52の外周部140との間がシール部材145によってシールされる。
【0055】
その後、回動機構160によってストッパーリング151がクランプ位置に回動する。これにより、圧力容器53の凸部150の上方にストッパーリング151の係止突起152が位置するため、圧力容器53の上方への移動を阻止できる状態になる。
【0056】
そののち加圧ガス供給源122によって、圧力容器53の内部に圧縮空気が供給される。圧力容器53の内圧が高まるにつれて、圧力容器53を持ち上げる力が生じるが、図11に示すように圧力容器53の凸部150が、ストッパーリング151の係止突起152に突き当たることによって、圧力容器53が上方に移動することが阻止される。
【0057】
圧力容器53の内部に圧縮空気が供給されたとき、圧力容器53の周方向に所定ピッチで設けられている凸部150が、ストッパーリング151の周方向に所定ピッチで設けられている係止突起152によって支持されることになる。すなわち、圧力容器53を持ち上げる圧力に抗して、圧力容器53の周方向の各部を均等に押さえることができ、受圧面積(容器載置台52の面積)が大きくても、圧力によって生じる荷重に十分耐えることができる。
【0058】
圧力容器53の内部に圧縮空気が供給されると、その圧力によって、塗料容器60内の塗料Pがサクションパイプ100の開口部101からサクションパイプ100内に吸入される。この塗料は、塗料配管43および分配ゲート16を経て、サイド左用塗料供給系12と、サイド右用塗料供給系13とトップ用塗料供給系14に送られる。
【0059】
例えばサイド左用塗料供給系12では、塗料が塗料ゲート20を経て色替バルブ21を通り、ポンプユニット22に圧送され、ノズル11から噴出することにより、特別色の塗装が行われる。
【0060】
塗料の色を変える際、あるいは長時間塗料を流さない場合には、塗料の流路を洗浄する必要がある。その場合、サクションパイプ100や塗料配管43等の洗浄を行うために、圧力容器53が駆動系54によって洗浄装置56に送られる。
【0061】
サクションパイプ100が塗料容器60内の塗料から引き上げられたのち、圧力容器53が水平方向に送られる際には、サクションパイプ100の開口部101が弁体110によって閉じられ、かつ、液垂れ防止機構300が作動する。すなわち、液垂れ防止機構300の昇降用アクチュエータ302によって塗料受けアーム301が下降したのち、旋回用アクチュエータ303によって塗料受けアーム301が図6中の矢印B方向に90°旋回することにより、サクションパイプ100の開口部101の真下に塗料受けアーム301が位置する。
【0062】
このためサクションパイプ100から塗料が垂れても、塗料受けアーム301に設けたカバー部材304によって塗料のしずくを受け止めることができ、垂れた塗料が他の塗料に混入したり、容器載置台52やその周囲を汚してしまうことを回避できる。
【0063】
圧力容器53が洗浄装置56の真上に移動したのち、Z軸駆動機構83によって圧力容器53が降下することにより、サクションパイプ100が洗浄装置56のケーシング170のサクション挿入部180から内筒171に挿入される。
【0064】
シンナ配管35,40から供給される洗浄シンナと、エア配管36,41から供給されるエアとが、塗料とは逆の方向に交互に流れることにより、塗料の流路が洗浄される。この洗浄シンナは分配ゲート16を経て塗料配管43に逆流し、サクションパイプ100の内部と洗浄装置56のシンナ供給機構173に供給される。
【0065】
このため、洗浄装置56の内部において、洗浄シンナがサクションパイプ100の内部を通って開口部101から噴出するととともに、シンナ供給機構173からサクションパイプ100の外周面に向けて噴出し、サクションパイプ100の外周面に沿って流れ落ちる。さらにサクションパイプ100が洗浄部材172に接触することにより、サクションパイプ100が効果的に洗浄される。
【0066】
洗浄が終了したのち、所望の色の塗料の塗料容器60の上方に圧力容器53が移動し、前述の塗料供給工程を繰り返すことにより、塗料容器60内の所望の色の塗料が色替バルブ21を経てポンプユニット22に圧送され、ノズル11から被塗装面に向けて噴出することにより塗装が行われる。
【0067】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、人手によらずに圧力容器を塗料載置台に確実にクランプすることができ、クランプおよびアンクランプ作業を自動化することが可能となる。
【0068】
請求項2に記載した発明によれば、圧力容器内に接続された加圧ガス供給源を制御しかつストッパーリングを回動させる回動機構を制御するコントローラを用いることによって、圧力容器のクランプ・アンクランプ作業を自動化することができる。
【0069】
請求項3に記載した発明によれば、圧力容器の周方向に所定ピッチで設けられた凸部と、これら凸部のピッチに応じた間隔でストッパーリングに形成された係止突起とを、クランプ時に互いに上下方向に重ねることにより、塗料圧送時に圧力容器に加わる内圧に抗して、圧力容器を確実に容器載置台に嵌合させておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す塗料供給装置を備えた塗装設備の系統説明図。
【図2】図1に示された塗料供給装置の正面図。
【図3】図1に示された塗料供給装置の側面図。
【図4】図2中のIV−IV線に沿う塗料供給装置の断面図。
【図5】図1に示された塗料供給装置の圧力容器の正面図。
【図6】図1に示された塗料供給装置の圧力容器の平面図。
【図7】図1に示された塗料供給装置の一部の縦断面図。
【図8】図1に示された塗料供給装置の塗料容器が圧力容器によって覆われた状態の縦断面図。
【図9】図1に示された塗料供給装置の容器載置台の平面図。
【図10】図1に示された塗料供給装置の容器載置台を裏側から見た底面図。
【図11】図1に示された塗料供給装置の圧力容器に圧縮空気が供給された状態の縦断面図。
【符号の説明】
15…塗料供給装置
52…容器載置台
53…圧力容器
55…クランプ機構
60…塗料容器
122…加圧ガス供給源
131…コントローラ
145…シール部材
150…凸部
151…ストッパーリング
152…係止突起
160…回動機構
Claims (3)
- 塗料容器を乗せる容器載置台と、
前記塗料容器を覆うことができる大きさを有し下端部が開口する圧力容器と、
を備えた塗料供給装置の前記圧力容器を前記容器載置台に固定するクランプ機構であって、
前記容器載置台の外周部と前記圧力容器の下端部との間を密封するシール部材と、
前記圧力容器の下端部の周方向複数箇所に設けられて該圧力容器の径方向に突出する凸部と、
前記容器載置台の外周側に配されるストッパーリングであって、前記容器載置台に向かって突出する複数の係止突起を有し、該係止突起間を前記凸部が上下方向に通り抜けることのできるアンクランプ位置と該係止突起に対して前記凸部が上下方向に重なるクランプ位置とにわたって回動可能なストッパーリングと、
前記ストッパーリングを前記クランプ位置とアンクランプ位置とにわたって移動させる回動機構と、
前記圧力容器の内部に加圧ガスを供給する加圧ガス供給手段と、
を具備したことを特徴とする塗料供給装置のクランプ機構。 - 前記回動機構と前記加圧ガス供給手段とを制御するコントローラを有し、該コントローラは、前記圧力容器の下端部が前記容器載置台に嵌合しかつ前記ストッパーリングが前記クランプ位置にあるときに前記圧力容器内に加圧ガスを供給するよう前記加圧ガス供給手段を制御し、前記圧力容器内の加圧ガスが放出されたのち前記ストッパーリングを前記クランプ位置からアンクランプ位置に戻すよう前記回動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の塗料供給装置のクランプ機構。
- 前記圧力容器は円筒形の容器本体を有し、該容器本体の下部に前記凸部が該容器本体の周方向に所定ピッチで設けられ、前記ストッパーリングには前記係止突起が前記凸部のピッチに応じた間隔で周方向複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗料供給装置のクランプ機構。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002242153A JP2004074122A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | 塗料供給装置のクランプ機構 |
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JP2002242153A JP2004074122A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | 塗料供給装置のクランプ機構 |
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ID=32024425
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2015128967A1 (ja) * | 2014-02-26 | 2017-03-30 | 富士機械製造株式会社 | はんだ供給システム |
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2002
- 2002-08-22 JP JP2002242153A patent/JP2004074122A/ja active Pending
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