JP2004071915A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点火プラグを受入れるゴム製のプラグキャップ2と、プラグキャップ2が嵌合されるコイルケース1とを備える点火コイルCLにおいて、コイルケース1の点火プラグ側の終端部を、点火プラグ側に向けて拡径となるテーパ面とした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車エンジンなどの内燃機関の点火プラグに高電圧を供給する点火コイルに関し、特に、組付け時に支障の生じない内燃機関用点火コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の点火コイル60について、これを点火プラグ61に組付ける直前の状態(a)と組付け完了後の状態(b)を示す図面である。
【0003】
図示の点火コイル60は、コイルケース62と、コイルケース62の下端部に嵌合されるプラグキャップ63と、コイルケース62に内挿される一次コイル64及び二次コイル65と、コイルケース62の上部に収容される電圧供給部66とを中心に構成されている。なお、図示のコイルケース62は、本体部62Aと先端部62Bとの二分された分割構造になっており、コイルケース先端部62Bに、プラグキャップ63が嵌合されている。
【0004】
点火コイル60は、点火プラグ61と組合されて内燃機関の点火動作を実現するが、図8(a)に示すように、内燃機関のシリンダヘッド67には、不図示の燃焼室に連通するプラグホール68が形成され、その下部には、放電端子69を燃焼室に突出した状態で点火プラグ61が固定されている。
【0005】
点火コイル60のコイルケース62の外径は、このフラグホール68の直径に対応して決定され、点火コイル60の挿入深さMは、プラグホール68の深さLに対応して決定されている。したがって、組付け時、点火コイル60をプラグホール68の限界位置まで降下させると、フラグキャップ63の中に点火プラグ61のプラグタワー70が入り込み、圧縮状態のスプリング71の付勢力によって点火コイル60と点火プラグ61との確実な電気的接続が実現される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8のように、コイルケース62を分割構造にしたのでは、製作工程が煩雑化するので、一体成形品のコイルケースも好適に使用されている。図9は、一体成形したコイルケース62を備える点火コイル60について、プラグキャップ63とプラグタワー71との係合箇所を図示したものである。このように、コイルケース62を一体成形品とした場合には、ケース先端部62bの厚みを、分割構造のケース先端部62Bほど薄くできないので、点火コイル60と点火プラグ61とをうまく組付けができない場合があった。
【0007】
すなわち、点火コイル60と点火プラグ61は、一般的には、図9(a)のように正しく組み付けられるが、プラグホール68の深さLと、点火コイル60の挿入深さMには、それぞれ許容誤差±ΔL、±ΔMがあるので、最悪の場合には図9(b)のように、プラグキャップ63の弾性変形の限界を越える場合があった。なお、図9(b)は、プラグキャップ63の弾性変形の限界を越える場合があることを示す図面であり、実際には、図示のように組付けることはできない。
【0008】
ここで、ケース先端部62bの厚さを維持しつつ、その内径や外径を大きくすることも考えられるが、それでは、プラグキャップ63の基端部63aが肉薄になることになり、プラグケース62との確実な嵌合や絶縁性能を劣化させることになる。
【0009】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、コイルケースを一体成形する点火コイルに好適に適用され、組付け時のトラブルを解消した点火コイルを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、点火プラグを受入れる弾性体からなるプラグキャップと、前記プラグキャップが嵌合されるコイルケースとを備える点火コイルにおいて、前記コイルケースの最先端内周面を、先端側に向けて広がる拡径面とすると共に、前記プラグキャップには、前記拡径面の径方向内側に延設される略円筒部を設けている。本発明では、コイルケースの最先端内周面を拡径面とすると共に、その内側に略円筒部を設けるので、点火コイルやプラグホールの寸法精度に係わらず、点火コイルを支障なく組付けることができる。
【0011】
なお、本発明は、コイルケースが、合成樹脂による一体成形品である点火コイルに好適に適用される。また、前記プラグキャップの内周には、前記コイルケースの最先端内周面に対応した開口溝が設けられ、前記開口溝は、軸方向に延びる第1面と、前記拡径面と実質的に同一角度の第2面とで略V字状に形成されているのが典型的である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、実施例に基づいて、本発明の実施の形態をより具体的に説明する。図1(a)は、実施例に係る点火コイルCLの概略構成を示す部分断面図であり、図1(b)は、点火コイルCLの全体的な回路構成図である。
【0013】
この点火コイルCLは、プラスチック金型によって一体成形されるコイルケース1(1a,1b,1c)と、コイルケース1の下端部に嵌合されるゴム製のプラグキャップ2と、コイルケース1に内挿される一次コイル部3と、一次コイル部3に内挿される二次コイル部4と、二次コイル部4に内挿されるセンタコア部5と、一次コイル部3の外周に弾発的に嵌合される外装鉄心6と、コイルケース1の上部に収容される電圧供給部7とを中心に構成されている。
【0014】
一次コイル部3、二次コイル部4、及びセンタコア部5は同心円状に位置決めされて、各部の空隙を無くすべく熱硬化性エポキシ樹脂8が真空注入されて硬化されている。なお、電圧供給部7は、パルス電圧を一次コイル部3に供給する部分であり、この実施例では、点火パルスSを受けてON/OFF動作するパワートランジスタPTrを備えている(図1(b)参照)。
【0015】
コイルケース1は、詳細には、円筒状のケース本体部1aと、電圧供給部7を収容するケース基端部1bと、二次コイル部4から高圧を受ける高圧端子9や不図示の点火プラグに高圧を伝えるスプリング10などを保持するケース先端部1cとで構成されている。
【0016】
図2に示すように、ケース基端部1bは、一方側(図1の左側)が矩形状に切り欠かれた略円筒形状であり、他方側(図1の右側)には金属管11aを内装した取付穴11が設けられている。なお、この取付穴11は、この点火コイルCLをエンジンなどのシリンダヘッドに取り付ける際のボルト穴として使用される。
【0017】
ケース基端部1bの切り欠き部には、U字状の受入れ端面12が形成されて、電圧供給部7のU字状のスライド溝7aと係合するようになっている。すなわち、電圧供給部7を受入れる際には、スライド溝7aが、ケース基端部1bの受入れ端面12を挟持しつつ下方にスライドされることになる。
【0018】
図3(a)は、ケース先端部1cを詳細に図示したものであり、図3(b)は、ケース先端部1cにプラグキャップ2を装着した状態を図示したものである。図示の通り、ケース先端部1cは、ケース本体部1aに比べ、プラグキャップ2の厚み分だけ略小径に形成されており、大径円筒部42と小径円筒部43との間に、係合突条44が周回されている。なお、係合突条44は、プラグキャップ2を受入れる傾斜面44cと、軸方向に延びる外周平坦面44bと、外周平坦面44bとほぼ直交する径方向端面44aとを備えて、プラグキャップ2との係合を確実なものとしている。
【0019】
ケース先端部1cの内周面の基端側には、高圧端子9を保持する保持端面45が設けられ、この保持端面45から先端側に向けて、第1テーパ面46と、軸方向に延びる内周平坦面47と、第2テーパ面48とが連設されている。このような基端側から先端側に向けた段階的な拡径構造によって、十分な機械的強度を確保している。なお、コイルケースの素材が特に限定されないが、好適にはPPS(ポリフェニレンサルファイド)や、変性PPO(変性ポリフェニレンオキサイド)などの熱可塑性合成樹脂が使用される。
【0020】
図4(a)は、上記したケース先端部1cに嵌合されるプラグキャップ2の具体的構成を図示したものである。図示の通り、プラグキャップ2は、大径のキャップ基端部2aと、小径のキャップ先端部2cとが、キャップ傾斜部2bを通して連設されている。また、キャップ傾斜部2bとキャップ小径部2cの上面には、軸方向に延びる補強リブ2dが、周方向に等間隔に設けられている(図4(c))。なお、プラグキャップ2は、適宜な弾性を有し絶縁性能にも優れるゴム材が使用される。
【0021】
キャップ基端部2aとキャップ傾斜部2bの各内周側には、コイルケース1の大径円筒部42に嵌合する軸方向に延びた第1円筒面49と、係合突条44に嵌合する係合溝50と、小径円筒部43に嵌合する軸方向に延びた第2円筒面51と、第2円筒面51の先端側から基端側に向けて径方向内向き傾斜して延びる小円筒部52とが形成されている。
【0022】
図示の通り、小円筒部52は、その肉厚を変化させることなく、基端側に向けて小径となるテーパ形状になっており、そのテーパ角度は、ケース先端部1cの第2テーパ面48のテーパ角度と一致している。したがって、第2円筒部51と小円筒部52とで形成されるV字溝には、ケース先端部1cの小径円筒部43と第2テーパ面48とが無理なく収容されることになる。
【0023】
なお、図4(a)の実施例のように、小円筒部52を、キャップ小径部2cの内周面に連続されて形成することに代えて、図4(b)のように、小円筒部52を少し肉薄にする一方、キャップ小径部2cを少し肉厚にしても良い。すなわち、図4(b)におけるキャップ小径部2cの肉厚t2を、図4(a)におけるキャップ小径部2cの肉厚t1に比べ、t2>t1に設定する。この場合には、小円筒部52とキャップ小径部2cの接続部に段差53が形成されるが、このようにキャップ小径部2cの内径から小円筒部52までをストレートではなく段差53を設けることで、当該キャップ小径部2cへ点火プラグを受け入れるときのゴム変形圧力を拡径面48方向へ伝えることがなくなる。これにより、当該点火コイルを点火プラグへ挿入する際には挿入力が小さくてすむと同時に、拡径面48への圧力が加わらないのでストレスなく両者の接続が実現できる。
【0024】
以上のように、この実施例では、ケース先端部1cの最先端の内周面に第2テーパ面48を形成すると共に、その内側にプラグキャップの小円筒部52が位置するように構成して、点火プラグへの組付け時のトラブルを解消している。すなわち、点火プラグやこれを収容するプラグホールの寸法精度に係わらず、確実にプラグタワーを点火コイルCL内に受入れることが可能となる。
【0025】
以下、参考のため、点火コイルの他の部分についても説明すると、図1(c)に示すように、コイルケース1には、一次コイル部3と二次コイル部4とセンタコア部5とが内挿されているが、センタコア部5は、0.3mm程度の板厚の珪素鋼板を積層してなる中心鉄心14と、中心鉄心14を円筒形状に覆う保護部材15と、中心鉄心14の長さ方向の両端を覆う保護キャップ16とで構成されている。保護キャップ16は、中心鉄心14や保護部材15に密着することで、点火コイルCLの隙間を密封するために充填されるエポキシ樹脂8の流入を確実に防止している。
【0026】
二次コイル部4は、二次ボビン17と、二次ボビン17の回りに巻着される二次巻線18とで構成されている。また、一次コイル部3は、一次ボビン19と、一次ボビン19の回りに巻着される一次巻線20と、一次巻線20の回りを覆う円筒状の保護テープ21とで構成されている。保護テープ21の外側には、外装鉄心6が弾発的に嵌合されているが、この外装鉄心6は、中心鉄心14と共に、一次巻線20と二次巻線18との間の最適な磁気通路を形成するためのものである。
【0027】
外装鉄心6は、図5(b)に示すように、スリットを有しない単純な略円筒形であり、湾曲形成により、周方向の一部が一箇所だけが開放された断面略C字状となっている。C字状の開放端部22の上下端部には、更に大きく切り欠かれた略U字溝23が形成されている。このような構成の外装鉄心6の素材は、一次コイル部3に嵌合できる弾力性を有する磁性体であれば特に限定されないが、中心鉄心と同一材料であることが好ましく、具体的には、薄板状にした珪素鋼板を使用する。
【0028】
図5(a)に示すように、一次コイル部3のボビン19は、一次巻線20が巻着されるボビン本体19aと、一次巻線20が引き出されるボビン上端部19bと、外装鉄心6を受入れて位置決めするボビン下端部19cとに大別される。なお、ボビン本体19aの軸方向長さは、外装鉄心6の軸方向長さとほぼ同一に設定されている。
【0029】
ボビン上端部19bには、図5(a)の紙面の前後方向に延びる合計四本の延長腕24A,24B,25A,25Bが設けられている(図6(a)参照)。この延長腕24,25の基端側には、それぞれ円柱穴26が設けられており、この4個の円柱穴26によって、一次コイル部3と電圧供給部7との位置決めをするようにしている。
【0030】
隣接する延長腕24,25の基端側の間には、矩形状の凹部27が形成されており、この凹部27によって、一次コイル部3と二次コイル部4とを位置決めするようになっている。また、各延長腕24,25の先端側には、それぞれ円筒部28が突設され、引出溝29に引き出された一次巻線20は、この円筒部28を経由して引き回され、一次巻線20の始点と終点とが係止片30に保持されるようになっている。
【0031】
図5(a)に示すように、ボビン下端部19cは、詳細には、ボビン本体19aとほぼ同径の小径部31と、一次巻線20の外周に嵌着された保護テープ21とほぼ面一となる中径部32と、最大径の大径フランジ部33とに区分される。大径フランジ部33及び中径部32には、一次ボビン19の半径線上の両側位置に切欠溝34が形成されており、この切欠溝34を通して、小径部31とボビン本体19aとが面一に連通している。
【0032】
切欠溝34は、一次ボビン19の半径線上であって、図5(a)の紙面の前後方向に設けられているが、その一方側には、切欠溝34に近接して、大径フランジ部33の延長片33aが形成されている。この延長片33aは、大径フランジ部33を軸方向に延設したものであり、外装鉄心6の略U字溝23に対応した形状と大きさを有している。すなわち、延長片33aの軸方向の長さは、外装鉄心6の略U字溝23の軸方向長さとほぼ同一であり、延長片33aの周方向の最大幅Lは、略U字溝23の周方向の幅とほぼ同一である。
【0033】
そのため、外装鉄心6をやや押し広げて一次コイル部3の下側から押し込んだ後、押し広げ力を解除した状態で、外装鉄心6を適宜に回転させると、外装鉄心6の弾発力によって略U字溝23が延長片33aと係合して、一次コイル部3と外装鉄心6とが正しく位置決めされる。すなわち、外装鉄心6の装着状態では、外装鉄心6の開放端部22が、一次ボビン19の延長腕24,25の延設方向に正しく一致し、また、外装鉄心6の軸方向の移動については、大径フランジ部33によって確実に阻止される。
【0034】
図6(b)は、二次コイル部4の平面図を図示したものである。図6(b)に現われるように、二次コイル部のボビン17の上端部には、二次巻線18の導出部35と、導出部と直交方向に延設された一対の取付フランジ36,36とが設けられている。この取付フランジ36は、一次コイル部のボビン19の凹部27に対応した大きさと形状を有して、二次コイル部4の位置決めをするものである。すなわち、二次コイル部4を一次コイル部のボビン19に挿入した状態では、ボビン19の2つの凹部27,27に、二つの取付フランジ36,36がそれぞれ嵌り込み、この状態で一次コイル部3と二次コイル部4とが同心に位置決めされる。
【0035】
図6(c)は、電圧供給部7の裏面側を示す背面図である。図示の通り、電圧供給部7の裏面には、4つの円柱突起37が設けられている。この円柱突起37は、一次コイル部のボビン19の円柱穴26に対応して形成されており、4つの円柱突起37が4つの円柱穴26に嵌合して、電圧供給部7と一次コイル部3とが位置決めされる。
【0036】
電圧供給部7からは、一対の接続端子38と別の接続端子39が延設されている。一対の接続端子38,38は、水平部38aと垂直部38bとでそれぞれL型に形成され、電圧供給部7を一次コイル部のボビン19に位置決めした状態では、2つの垂直部38b,38bが、ボビン19から引き出された一次巻線20を挟持するようになっている。なお、接続端子38は一次巻線20に接続され、接続端子39は二次巻線18に接続されるようになっている。
【0037】
続いて、以上の構成からなる点火コイルCLについて、その組み立て方法を説明する。先ず、二次コイル部4の中央開口40の中に、センタコア部5を挿入する(図6(b))。なお、センタコア部5の保護キャップ16の外径は、二次コイル部4の中央開口40の内径とほぼ同一であるから、両者の中心は正しく一致する。
【0038】
続いて、この状態の二次コイル部4を、一次コイル部3のボビン19に挿入する。先に説明したように、二つの取付フランジ36,36が、2つの凹部27,27に嵌入して位置決めが行われる。次に、この状態のまま、一次コイル部3の上に電圧供給部7を重ねて、電圧供給部7の4つの円柱突起37を、ボビン19の4つの円柱穴26に嵌合させる。
【0039】
この状態では、電圧供給部7と、一次コイル部3及び二次コイル部4とが正しく位置決めされるので、一次巻線20を接続端子38に接続すると共に、二次巻線18を接続端子39に接続する。以上の処理によって、一次コイル部3、二次コイル部4、及び電圧供給部7とが一体化されるので、電圧供給部7のスライド溝7aを、コイルケース1の受入れ端面12に滑り込ませて全体を一体化する(図2参照)。
【0040】
なお、この状態では、コイルケース1のパーティングライン13と、外装鉄心6の開放端部22とが、図1(c)のように正しく位置決めされる。そこで、この状態のまま真空引きした後に、各隙間に熱硬化性エポキシ樹脂8を充填して硬化させて全体を固定する。
【0041】
このようにして完成された点火コイルCLは、点火プラグ61に組み付けられる。図7(a)は、この状態を図示したものであり、本来は真っ直ぐに形成されているキャップ先端部2cの内周面が、点火プラグ61のプラグタワー70によって圧縮変形されている状態を示している。なお、図7の場合、プラグキャップ2としては図4(a)の構成のものを使用している。
【0042】
図7(a)に示す通り、プラグホールの深さLと、点火コイルの挿入深さMが、それぞれ設計値の場合には、プラグキャップの小円筒部52が特に弾性変形することなく組付けが完了する。一方、許容誤差±ΔL、±ΔMの関係から、プラグホールの深さL−ΔL、点火コイルの挿入深さM+Mの場合でも、図7(b)に示すように、プラグキャップの小円筒部52が適宜に弾性変形して組付けが完了する。
【0043】
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、コイルケースの最先端内周面に先端側に広がる拡径部を設ける共に、更にその内周側に弾性変形部を設けることを要旨とするものであり、それ以外は適宜に変更可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コイルケースを一体成形する点火コイルに好適に適用され、組付け時のトラブルを解消した内燃機関用点火コイルを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る点火コイルの部分断面図(a)、回路構成図(b)、及びC−C断面図(c)である。
【図2】電圧供給部をコイルケースに組み付ける方法を説明する図面である。
【図3】コイルケースの先端部の構成を説明する図面である。
【図4】プラグキャップの構成を説明する図面である。
【図5】一次コイルのボビン(a)と、これに嵌合させる外装鉄心(b)の各正面図である。
【図6】一次コイル部の平面図(a)、二次コイル部の平面図(b)、及び電圧供給部の背面図(c)である。
【図7】点火コイルの組付け状態を説明する図面である。
【図8】点火コイルと点火プラグの位置関係を説明する図面である。
【図9】従来の点火コイルについての組付け状態を説明する図面である。
【符号の説明】
CL 点火コイル
1 コイルケース
2 プラグキャップ
48 拡径面(テーパ面)
52 略円筒部(小円筒部)
Claims (3)
- 点火プラグを受入れる弾性体からなるプラグキャップと、前記プラグキャップが嵌合されるコイルケースとを備える点火コイルにおいて、
前記コイルケースの最先端内周面を、先端側に向けて広がる拡径面とすると共に、前記プラグキャップには、前記拡径面の径方向内側に延設される略円筒部を設けたことを特徴とする内燃機関用点火コイル。 - 前記コイルケースは、合成樹脂による一体成形品である請求項1に記載の内燃機関用点火コイル。
- 前記プラグキャップの内周には、前記コイルケースの最先端内周面に対応した開口溝が設けられ、前記開口溝は、軸方向に延びる第1面と、前記拡径面と実質的に同一角度の第2面とで略V字状に形成されている請求項1又は2に記載の内燃機関用点火コイル。
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