JP2004070279A - 表示装置用スタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】表示装置を例えば横置きから縦置きに動かすことができ、しかもその高さを自由に調整することのでき、さらにはガタツキ等を効果的に防止した表示装置用のスタンドを提供する。
【解決手段】表示装置2を搭載するスタンド1である。表示装置2をその表示面方向に回動させる回動機構3と、表示装置2を鉛直方向に昇降させる昇降機構4とを備えてなる。昇降機構4は、少なくとも二つ以上の固定部19と、これら固定部19にそれぞれ昇降可能に設けられ、かつ表示装置2を保持する可動部15とを備えて構成されたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】表示装置2を搭載するスタンド1である。表示装置2をその表示面方向に回動させる回動機構3と、表示装置2を鉛直方向に昇降させる昇降機構4とを備えてなる。昇降機構4は、少なくとも二つ以上の固定部19と、これら固定部19にそれぞれ昇降可能に設けられ、かつ表示装置2を保持する可動部15とを備えて構成されたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に薄型でしかも大型のディスプレイを搭載するのに好適な、表示装置用スタンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイといった薄型で大型の表示装置が提供されるようになってきている。一方、映像ソースの多様化も進み、例えばディジタルカメラの写真鑑賞や、商業・公共等のための表示画像などとして、表示画面の角度を通常の横長画面とする横置きから、縦長画面とする縦置きに動かして見る形態のものが増えつつあり、このような形態を可能にするための画面回転機構も提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
また、表示装置を見る側からは、見る位置や状態(姿勢)に応じてより見易くなるよう、具体的には、床に寝転んでいる状態、ベッドに寝ている状態、椅子に腰掛けている状態、立っている状態等に応じて、表示装置が目線の高さにほぼ一致するよう、その高さが自由に調整できるようになることが要望されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−171355号公報
【特許文献2】
特開平10−232622号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、特に薄型でしかも大型の表示装置の普及が十分になされていないため、このような表示装置を例えば横置きから縦置きに動かすことができ、しかもその高さを調整することのできるようなスタンドはほとんど知られていない。
また、特に表示装置の高さを調整する場合、予め決められた位置に段階的に調整するのでなく、高さを自由な位置に調整することのできる、いわゆるフリーストップによる高さ調整が望まれている。
【0006】
また、表示装置の昇降をあまりに小さい力で可能にしてしまうと、わずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことが考えられ、したがってそのような不測の昇降への対策も望まれている。
また、特に表示装置が大型である場合には、これが重量物となってしまい、したがって例えばこれの高さを変えようとした場合や、横置きから縦置きに動かそうとした場合など、ガタツキや左右へのブレなどにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合が生じる可能性がある。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、表示装置を例えば横置きから縦置きに動かすことができ、しかもその高さを自由に調整することのでき、さらには不測の昇降への対策を施し、ガタツキ等を効果的に防止した表示装置用のスタンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置用スタンドでは、表示装置を搭載するスタンドであって、前記表示装置をその表示面方向に回動させる回動機構と、前記表示装置を鉛直方向に昇降させる昇降機構とを備えてなり、前記昇降機構は、少なくとも二つ以上の固定部と、これら固定部にそれぞれ昇降可能に設けられ、かつ前記表示装置を保持する可動部とを備えて構成されたものであることを前記課題の解決手段とした。
【0009】
この表示装置用スタンドによれば、回動機構によって表示装置をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことが可能になり、また、昇降機構によって表示装置を鉛直方向に昇降させることが可能になる。
また、特に表示装置が大型であり、重量物である場合にも、少なくとも二つ以上の固定部および可動部で表示装置を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことが可能になる。さらに、表示装置を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合が確実に防止される。
【0010】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記昇降機構は、前記表示装置を支持する付勢部を備えて形成され、前記付勢部には、該付勢部が支持する重量に釣り合うように形成された付勢部材が備えられているのが好ましい。
このようにすれば、付勢部材が表示装置等の重量に釣り合って形成されているので、表示装置に力を加えてこれを昇降させた後、加えた力を解除すると表示装置はその位置で付勢部材の付勢力に釣り合い、その高さを維持するようになる。したがって、表示装置は自由に高さ調整が可能となる、いわゆるフリーストップとなる。
【0011】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記昇降機構に、前記表示装置の昇降の際に前記固定部側と可動部側との間に抵抗を付与する、ダンパー機構が設けられているのが好ましい。
このようにすれば、ダンパー機構によって固定部側と可動部側との間に抵抗を付与することができ、これによりわずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことが防止される。
【0012】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記回動機構に、前記昇降機構によって前記表示装置が所定の高さ以上に上昇させられた状態でのみ、該表示装置の回動を可能とする保持機構が設けられているのが好ましい。
このような保持機構を設ければ、前記の所定の高さを、表示装置を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に表示装置の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとしておくことにより、表示装置を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合が確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
図1(a)、(b)は本発明の表示装置用スタンドの一実施形態例を示す図であり、図1(a)、(b)中符号1は表示装置用スタンド(以下、スタンドと記す)、2はこのスタンド1に搭載された薄型で大型のディスプレイ(表示装置)である。ディスプレイ2は、例えば42インチ画面、重量が30kg程度のプラズマ型のディスプレイである。
【0014】
スタンド1は、図1(b)に示すようにディスプレイ2の背面に取り付けられてこれを回動可能に保持する回動機構3と、この回動機構3を介してディスプレイ2を昇降可能に保持する昇降機構4とを備えて構成されたものである。
回動機構3は、図2に示すように、ねじ等(図示せず)によりディスプレイ2の背面に取り付けられた上取付板5及び一対のL字状下取付板6、6と、ねじ等によりこれら取付板5、6に取り付けられたリング状の回動装置7と、ねじ等によりこの回動装置7の背面側に取り付けられた円盤状のカム板8及び一対の裏取付板9、9とを備えて構成されたものである。
なお、本例においては、横置きにされたディスプレイ2に対して上取付板5が水平に取り付けられており、また下取付板6もその一方の板部を水平にして取り付けられている。
【0015】
回動装置7は、図3(a)〜(c)に示すように、大径の固定リング11とこれに回動可能に取り付けられた小径の回動リング部12とを有して形成されたものである。固定リング11には、図3(a)に示すようにその内周側に横断面半円弧状の底部を形成してなる凹状溝11aが形成され、回動リング12には、図3(b)に示すようにその外周側に横断面半円弧状の底部を形成してなる凹状溝12aが形成されている。なお、固定リング11の内径D1と回動リング12の外径D2とは略同一となっており、これによって各凹状溝11a、12aの周縁は互いに接するようになっている。
また、図3(c)に示すようにこれら固定リング11の凹状溝11a内及び回動リング12aの凹状溝12a内には、多数のボールベアリング13が回動自在に収容されており、これによって回動リング12は固定リング11に対し円滑に回動するようになっている。
【0016】
ここで、前記上取付板5及び下取付板6、6は、回動装置7における回動リング12の一方の面側(ディスプレイ2側)に取り付けられ、カム板8は、回動装置7における回動リング12の他方の面側(ディスプレイ2と反対の側)に取り付けられている。また、裏取付板9、9は、固定リング11の他方の面側(ディスプレイ2と反対の側)に取り付けられている。このような構成のもとに、上取付板5及び下取付板6、6に取り付けられたディスプレイ2は、固定リング11が取り付けられた裏取付板9、9に対し回動可能、すなわちその表示面方向に回動可能となっている。
【0017】
カム板8は、その中心部に円形の開口8aを形成したもので、その裏面側、すなわちディスプレイ2と反対の側の面にはカム溝10が形成されている。このカム溝10は、後述する一対の係合突起に係合するもので、図4に示すように左右対称に形成されたものである。すなわち、このカム溝10は、一対の縦溝部10a、10aと、これら縦溝部10a、10aの一方に連続する円弧部10bと、この円弧部10bの両側部にてそれぞれ連続する二対の横溝部10c、10c‥とからなるものであり、縦溝部10a、10a及び横溝部10c、10c‥のそれぞれの両端部には、カム板8を貫通する小径の孔10d…が形成されている。
【0018】
裏取付板9、9は、円弧状に形成された縁部を有してカム板8の両側に配設されたものである。この裏取付板9、9には、図1(b)に示すようにカム板8と反対の側に、ディスプレイ2と反対の側に折り曲げられてなる折曲部9aが形成されており、これら折曲部9a、9aには、それぞれ外カバー14の両側の側板14a、14aがねじ等によって取り付けられている。外カバー14は、図5に示すように取付部材(図示せず)によってその上部に天板14bが取り付けられたもので、前記の回動機構3等を覆うよう構成されたものである。この外カバー14には、その内面(ディスプレイ2側の面)に昇降機構4における可動部材15、15がそれぞれ取付固定されている。
【0019】
昇降機構4は、前記可動部材15を備えた一対の昇降部16、16と、ねじ等によりこれら昇降部16、16間に取り付けられた付勢部17(図2参照)と、昇降部16、16を立てた状態で保持固定する設置板18とを備えて構成されたものである。
昇降部16は、図5及び図6に示すように、設置板18に立てられた固定パイプ19の外面(ディスプレイ2と反対の側の面)に、スライドベアリング20における固定部材(図示せず)を取り付けたもので、このスライドベアリング20の可動部材15、15が外カバー14に取り付けられたことにより、この外カバー14に取り付けられた裏取付板9、9、及びこれら裏取付板9、9に取り付けられた回動機構3、ディスプレイ2等を昇降可能に保持したものとなっている。
【0020】
なお、スライドベアリング20は、固定部材とこれに上下動可能に保持された可動部材15とを有して構成された公知のものである。これら固定部材と可動部材15との間にはベアリング(図示せず)が設けられており、これによって可動部材15は、固定部材に対し円滑に上下動、すなわち鉛直方向に昇降するようになっている。ここで、可動部材15は本発明における「可動部」となるものであり、一方、固定部材と前記の固定パイプ19とは、本発明における「固定部」を構成するものである。
【0021】
固定パイプ19、19の内側の側面には、それぞれダンパー21が設けられている。ダンパー21には、その先端側にギア部21aが回動可能に設けられており、このギア部21aはラック22のギア部22aに歯合するようになっている。ラック22、22は、前記外カバー14の内面(ディスプレイ2側の面)にそれぞれ取り付けられたものである。そして、このような構成のもとにダンパー21、21及びラック22、22は、ダンパー21のギア部21aがラック22のギア部22aに歯合することにより、これらギア部21aとギア部22aとの間、すなわち固定パイプ19、19側とこれに対して昇降するディスプレイ2側との間に所定の抵抗を付与するものとなっている。なお、これらダンパー21、21及びラック22、22は、本発明におけるダンパー機構を構成するものとなっている。
【0022】
昇降部16、16の固定パイプ19、19間には、前記付勢部17がねじ等によって取り付けられている。付勢部17は、板部材23aと一対の取付ブロック23b及びL字部材23cとからなる取付部材23と、この取付部材23に連結された3個の定荷重バネ(付勢部材)24‥と、これら定荷重バネ24‥を保持する軸25と、この軸25に取り付けられた一対の連結部材26、26とを備えて構成されたものである。この付勢部23は、取付部材23のL字部材23c、23cが、固定パイプ19の内側の側面、すなわち前記ダンパー21が取り付けられた位置の少し上に取り付けられており、これによって取付部材23側が、前述したように固定パイプ19、19間に固定されたものとなっている。なお、取付部材23は、板部材23aに一対の取付ブロック23bがネジ止めされ、さらにこれら取付ブロック23bにL字部材23cがネジ止めされたことにより、全体が一体化されたものである。
【0023】
また、この取付部材23には、その板部材23aに前記定荷重バネ24の引き出し端24a‥が、ねじ止めによって固定されている。定荷重バネ24は、引き出し端24aと反対側の端部が糸巻き状に形成された保持具(図示せず)に固定され、さらにその状態でバネ部分が保持具に巻回されたものである。保持具は、その軸部(図示せず)に形成された貫通孔(図示せず)に前記軸25が挿通されたことにより、該軸25に対して回動可能に保持されたものである。軸25には、保持具を挟んでその両側に板状の連結部材26、26が固定されている。これら連結部材26、26は、その一端側がねじ等によって前記外カバー14の内面に固定されており、これによって軸25及びこれに保持された保持具は、外カバー14及びこれに取り付けられた裏取付板9、9を介してディスプレイ2と一体に昇降するようになっている。
【0024】
ここで、3個の定荷重バネ24‥の合計のバネ力(付勢力)、すなわち保持具から引き出されたバネの引き出し端24a、24aを巻き戻そうとする力は、付勢部17が支持する重量、すなわち本例では前記連結部材26、26、外カバー14を介して軸25が支持する総重量に、釣り合うように形成されている。具体的には、外カバー14、可動部材15、15、裏取付板9、9、カム板8、回動装置7、上取付板5、下取付板6、6、及びディスプレイ2等の総重量に対し釣り合うように形成されている。そして、このような構成のもとに定荷重バネ24‥は、そのバネ力(付勢力)が、軸25で支持する総重量と常時均衡を保つようになっている。
【0025】
また、ディスプレイ2に対して上方あるいは下方に力が加えられ、これにより外カバー14や裏取付板9等を介して軸25に上方あるいは下方への力が加わると、前記の均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥にその巻き上げ又は引き出しが起こる。すると、保持具が軸25を回動し、同時に外カバー14や裏取付板9とこれに連結するディスプレイ2等の昇降がなされる。そして、加えられた力が解除されると、巻き上げ又は引き出しが停止し、その状態(位置)で止まり、再度均衡を保つようになる。
【0026】
前記取付部材23における一対の取付ブロック23bは、図2に示したように略L字状のもので、それぞれその先端部、すなわちディスプレイ2側に突出した部分には、ボールベアリングからなる係合突起27が突出した状態に取り付けられている。係合突起27は、先端側に形成された凹部(図示せず)内にボール(図示せず)を、360°回転可能にかつ出没可能に保持したもので、前記のカム板8のカム溝10に移動可能に係合するよう構成されたものである。これらボールベアリング27のボールは、カム溝10の底面に押圧されて内方に引っ込んでおり、カム溝10内の孔10d…に対向した際、外方に突出して該孔10dに係止するようになっている。そして、カム板8のカム溝10と、これに移動可能に係合する係合突起27、27とにより、本発明における保持機構が形成されている。
【0027】
また、本例においてディスプレイ2の電源コード28は、図1(b)に示したようにディスプレイ2の背面から回動装置7の内部孔及びカム板8の開口8aを通り、さらに一方の固定パイプ19内を通ってその下側から一端側(プラグ側)が引き出されるようになっている。これにより、電源コード28はディスプレイ2の昇降や回動に干渉しないようになっている。
【0028】
次に、このような構成からなるスタンド1の使用方法について説明する。
図1(a)、(b)は、ディスプレイ2の角度については通常の使用形態、すなわち横置きの状態であり、また、ディスプレイ2の高さについては、例えば最大に高くした状態を示している。なお、このような状態のもとで、付勢部17における一対の係合突起27、27は、図4においてAで示す位置、すなわち円弧部10bの中央部に形成された孔10d、10dにそれぞれ係止している。
【0029】
このような状態のもとで、ディスプレイ2を縦置きの状態にしたいときには、例えばディスプレイ2の端部(角部等)を押し下げあるいは引き上げる。すると、上取付板5及び下取付板6を介してディスプレイ2に一体的に固定された回動リング12が、昇降機構4に一体的に固定された固定リング11に対して回動することにより、ディスプレイ2は図7(a)、(b)及び図8に示すように容易に回動し、縦置きになる。ここで、ディスプレイ2の端部を押し下げあるいは引き上げると、ディスプレイ2に回動リング12を介して取り付けられたカム板8では、図4中において前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、ディスプレイ2の回動方向に応じて、係合突起27、27は図4においてBで示す位置、すなわちカム溝10における円弧部10bの一方の側、あるいは他方の側に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。なお、このようにして係合突起27、27が孔10d、10dに係止することにより、ディスプレイ2を操作した者はこの係止した際のボールの突出を感じ取ることができ、これにより傾いた状態でない正規な状態に容易に合わせることができる。
【0030】
また、このようにしてディスプレイ2を縦置きした状態のもとで、これを下降させて低くしたいときには、ディスプレイ2の中心部を押し下げる。すると、裏取付板9、9や外カバー14等を介して軸25に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ24‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥がその引き出し端24a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸25を回動し、ディスプレイ2が設置板18側に下降する。なお、このようにしてディスプレイ2を下降させると、カム板8では、前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、係合突起27、27は図4においてCで示す位置、すなわち横溝部10c、10cの一端側(カム板8の中心側の端側)に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。
【0031】
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、高く上げたい場合には、先の操作とは逆の操作、すなわちディスプレイ2の中心部を押し上げればよい。
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、直接このディスプレイ2を横置きの状態にしようとしても、本例においてはそれができないようになっている。すなわち、図4におけるCで示す位置は、横溝部10c、10cにしか連続しておらず、したがって係合突起27、27はこの横溝部10c、10cを移動する方向、すなわちディスプレイ2が押し上げられる方向にしか移動できないようになっているのである。
【0032】
なお、ディスプレイ2を縦置きのままで押し上げ、これを上昇させた後には、係合突起27、27は図4におけるBに示す位置となることから、先に述べた場合とは逆に、再度これを回動させ、図1(a)、(b)に示したような横置きの状態に戻すことができる。
また、このような横置きで高い位置(上限位置)にある状態から、低い位置(下限位置)にしたい場合には、ディスプレイ2の中心部を押し下げる。すると、先に縦置きの状態で押し下げた場合と同様に、裏取付板9、9や外カバー14等を介して軸25に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ24‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥がその引き出し端24a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸25を回動し、ディスプレイ2が図9(a)、(b)及び図10に示すように設置板18側に下降する。なお、このようにしてディスプレイ2を下降させると、カム板8では、前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、係合突起27、27は図4においてDで示す位置、すなわち縦溝部10a、10aの一端側(カム板8の中心側の端側)に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。
【0033】
また、このようにして横置きの状態でかつ低く下げた状態から、直接このディスプレイ2を縦置きの状態にしようとしても、本例においてはそれができないようになっている。すなわち、図4におけるDで示す位置は、縦溝部10a、10aにしか連続しておらず、したがって係合突起27、27はこの縦溝部10a、10aを移動する方向、すなわちディスプレイ2が押し上げられる方向にしか移動できないようになっているのである。
したがって、横置きの状態でかつ低く下げた状態から、このディスプレイ2を縦置きの状態にしたい場合には、前述したように一旦このディスプレイ2を上昇させて係合突起27、27を図4におけるAに示す位置に相対的に移動させ、その後これを回動する。さらに、必要に応じてこのディスプレイ2を下降させ、所望する位置にセットする。
【0034】
なお、このようなディスプレイ2の昇降にあたっては、前述したようにダンパー21のギア部21aがラック22のギア部22aに歯合することにより、ディスプレイ2に対して一定以上の力を加えないと、その昇降がなされないようになっている。したがって、例えばディスプレイ2に加えた力を解除した際には、慣性力によってディスプレイ2が加えた力の方向に昇降してしまうといったことが防止されている。
【0035】
このようなスタンド1にあっては、回動機構3によってディスプレイ2をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができ、また、昇降機構4によってディスプレイ2を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、ディスプレイ2を見る側からの要望にも、十分に応えることができるものとなる。
また、昇降部16を一対設けたので、特にディスプレイ2が大型であり、重量物である場合にも、一対の昇降部16、16でディスプレイ2を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、ディスプレイ2を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合も確実に防止することができる。
【0036】
また、カム溝10を有したカム板8と、このカム溝10に移動可能に係合する係合突起27、27とからなる保持機構を設けたので、ディスプレイ2を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に、ディスプレイ2の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとなるようにカム溝10における円弧部10cの位置を形成しておくことにより、ディスプレイ2を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0037】
また、定荷重バネ24‥のバネ力(付勢力)を、付勢部17が支持する重量に釣り合うように形成したので、その巻き上げ又は引き出しにより、ディスプレイ2を所望する位置に自由に保持する、いわゆるフリーストップで高さ調整を行うことができる。
また、ダンパー機構によって固定パイプ19側(固定部側)とディスプレイ2側(可動部側)との間に抵抗を付与するようにしたので、わずかな振動等によってディスプレイ2が不測に昇降(特に下降)してしまうといったことを防止することができる。
【0038】
また、回動機構3を、比較的径の大きい固定リング11及び回動リング12によって構成しているので、大型のディスプレイ2を回動させる際、このディスプレイ2の重量を大径の回動リング12によって安定的にバランス良く支持することができ、したがってその回動を安全かつ円滑に行わせることができる。
また、回動位置あるいは上限位置、下限位置では、操作者は係合突起27のボールがカム溝10の孔10dに入り込んでこれに係止するときのクリック感を感じることができることから、操作性がよいものとなる。
【0039】
図11は本発明の表示装置用スタンドの他の実施形態例を示す図であり、図11中符号30は表示装置用スタンド(以下、スタンドと記す)である。
スタンド30は、ディスプレイ2の背面に取り付けられたスタンド本体31と、このスタンド本体31を立てた状態で保持固定する設置板32と、スタンド本体31の裏面側を覆うカバー33とからなるものである。
スタンド本体31は、図12に示すようにディスプレイ2を回動可能に保持する回動機構34と、この回動機構34を介してディスプレイ2を昇降可能に保持する昇降機構35とを備えて構成されたものである。
回動機構34は、図13に示すようにねじ等(図示せず)によりディスプレイ2の背面に取り付けられたディスプレイホルダ36と、ねじ等によりこのディスプレイホルダ36に取り付けられたリング状の前記回動装置7(図3(a)〜(c)参照)と、ねじ等によりこの回動装置7の背面側に取り付けられた本体板37とを備えて構成されたものである。
【0040】
ディスプレイホルダ36は、細板が円環状に形成されてなる円環38と、この円環38を保持する板部39と、この板部39に並んで取り付けられた2個のラッチ40、40とからなるものである。円環38には、これを周方向に4分割した位置、すなわち90°間隔でその内縁側(ディスプレイ2と反対の側)に切欠38aが形成されており、また、この円環38の内面における二つの切欠38a、38a間には、ギア部材38bがねじ等により取り付けられている。ここで、切欠38aは、後述する回転ラッチの係合片に係合可能に形成されたものである。
【0041】
なお、前記ギア部材38bが取り付けられた位置の上側には、前記ラッチ40、40が取り付けられている。ラッチ40は、その外側に係合部40aを有し、この係合部40aに後述する係合部材が着脱可能に係合するよう構成されたものである。板部39は、前記切欠38aが形成された位置にて円環38を支持する支持部39aと、これら支持部39aに連続した略円形状の取付板39bとからなるものである。
【0042】
回動装置7は、前述したように大径の固定リング11とこれに回動可能に取り付けられた小径の回動リング部12とを有して形成されたもので、固定リング11の正面側(ディスプレイ2側)が前記取付板39bに取り付けられたものである。なお、この固定リング11が前記取付板39bに取り付けられた際、前記ラッチ40、40は回動装置7に干渉することなく、その内側の開口部に位置するようになっている。
【0043】
本体板37は、前記回動装置7の回動リング部12の裏面側(ディスプレイ2と反対の側)を、ねじ等により支持固定する略正方形状の支持板37aと、この支持板37aの両側に設けられた側板37b、37bとからなるものである。支持板37aには、その上側に半円弧状の開口41が形成されており、前記ディスプレイホルダ36の取付板39bに取り付けられたラッチ40、40が、この開口内41を移動できるようになっている。また、支持板37aのほぼ中心部には円形状の開口42が形成されており、この開口42の斜め下側には回転ラッチ43が取り付けられている。この回転ラッチ43は、後述するように回動動作を進退の動作に変換するもので、支持板37aの裏面側に回動動作をなすギア43aを有し、正面側に進退動作をなす進退機構43bを有したものである。
【0044】
また、支持板37aの裏面側には、その四隅に、それぞれ前記取付板39bに取り付けられたものと同一のラッチ44が取り付けられている。これらラッチ44において、支持板37aの上側に設けられた二個は、それぞれその係合部44aを下側に向けて配置され、また下側に設けられた二個は、それぞれその係合部44aを上側に向けて配置されている。
また、支持板37aの正面側には、前記開口41と開口42との間に、二つのロータリーダンパ(図示せず)が取り付けられている。これらロータリーダンパは、前述したギア部材38bに係脱可能に歯合するギア(図示せず)を有したもので、後述するように回動装置7によってディスプレイ2を回動させた際、そのギアがギア部材38aに歯合することで抵抗を付与し、ディスプレイ2が過剰な速さで回動するのを抑えるためのものである。
【0045】
また、この本体板37における側板37b、37bには、図14に示すように昇降機構35が連結されている。
昇降機構35は、図14、図15に示すように可動部材46、47を備えた一対の昇降部48、48と、ねじ等によりこれら昇降部48、48間に取り付けられた付勢部49とを備えて構成されたものである。
昇降部48は、図14、図15、図16に示すように設置板32に立てられる固定パイプ50の外部(ディスプレイ2と反対の側の面)にスライドレール51の固定部材(図示せず)側を、また内部にスライドレール52の固定部材(図示せず)側を取り付けたものである。ここで、スライドレール52の可動部材47には、横断面L字状のスライドレールホルダ53がねじ等によって取り付けられており、このスライドレールホルダ53の可動部材47に接続した板部と異なる方の板部53aが、固定パイプ50において前記スライドレール51の可動部材46と同じ側に位置させられている。
【0046】
そして、このようにして固定パイプ50の外部に位置させられたスライドレール51の可動部材46、およびスライドレールホルダ52の可動部材47に接続したスライドレールホルダ53を覆い、かつこれらに連結した状態で、横断面略L字状のシャフトホルダ54が昇降部48に設けられている。このような構成のもとにこのシャフトホルダ54は、前記可動部材46、47とともに、スライドレール51、52の固定部材に対して、すなわち固定パイプ50に対して昇降(可動)するようになっている。
【0047】
そして、このシャフトホルダ54、54のそれぞれの外側の側面には、前記の本体板37の側板37b、37bがねじ等によって取り付けられている。したがって、この本体板37、さらには本体板37に連結した回動装置7、ディスプレイホルダ36、ディスプレイ2も、シャフトホルダ54、54とともに固定パイプ50に対して昇降(可動)するようになっている。
【0048】
また、前記シャフトホルダ54には、その一方の板部の下端部に、付勢部49を取り付けるための取付部54aが内側に折曲した状態で形成されている。また、この取付部54aには、その上側に折曲片54bが形成され、さらにこの折曲片54bの下方に取付孔54cが形成されている。
【0049】
また、固定パイプ50には、その下端部に前記設置板32に取り付けるための脚部50aが設けられており、この脚部50aが形成された側には反力バネ55が取り付けられている。この反力バネ55は、前記シャフトホルダ54がスライドレール51、52の動作によって下降した際、このシャフトホルダ54の下端に当接することにより、これに支持される荷重によって生じる衝撃を緩和するよう構成されたものである。
【0050】
また、固定パイプ50には、そのディスプレイ2側の面の上端部に、前記ラッチ40の係合部40aおよびラッチ44の係合部44aに係合する係合部材56が取り付けられている。この係合部材56は、図17に示すように、固定パイプ50にねじ等によって取り付けられる取付板56aと、この取付板56aの一方の側(内側)に形成された係合突起56bと、取付板56bの他方の側(外側)に形成された一対の係合突起56c、56dとからなるものである。係合突起56bは、上方に向けて形成されたもので、前述したラッチ40、40のうちの一方の係合部40aに着脱可能に係合するものである。
【0051】
これらラッチ40と係合部材56の係合突起56bとの着脱の機構を、図18、図19を用いて説明する。
ラッチ40は、図18(a)に示すようにケース40bと、ケース40b内に二つの軸57a、57bで支持されて設けられたツメ部材40cと、このツメ部材40cの下側に進退可能に設けられたスライダ40dと、前記ツメ部材40cとスライダ40dとの間を連結するバネ40eとから構成された従来公知のものである。
なお、このラッチ40において二つの軸57a、57bは、これら二つの軸57a、57bに係合させた状態でツメ部材40cを支持しているものの、基本的には軸57b上でツメ部材40cをシーソー運動させるよう構成されたものである。そして、このシーソー運動により、後述するようにツメ部材40cの先端部40fを昇降させ、これにより係合部材56の係合突起56bをロックしあるいはその状態から解除する動作をなすようになっている。ここで、ツメ部材40cは軸57b上でシーソー運動することから、その動作の過程において、軸57a、57bに対し隙間をあけた状態となることもある。
【0052】
このような構成のラッチ40に対し、係合部材56の係合突起56bを、図18(b)に示すようにラッチ40の係合部40a側に押し入れると、この係合突起56bによってスライダ40dが押し込まれる。すると、図18(c)に示すようにスライダ40dによって引っ張られたバネ40eの付勢力によってツメ部材40cの先端側(係合部40a側)が下降する。そして、バネ40eの付勢力でスライダ40dは図18(c)に示すように係合部40a側に引き戻され、これにより係合突起56bも押し戻される。
【0053】
このようにして係合突起56bが引き戻されると、係合突起56bは図18(d)に示すようにツメ部材40cのツメ部分40fに係合する。そして、バネ40eの付勢力によってツメ部材40cのツメ部分40fが図18(e)に示すように前記係合突起56bに係合した状態を維持しつつ上昇し、これによって係合突起56bは、ラッチ40に係合した状態となってこれから抜けなくなる。
【0054】
また、係合突起56bをラッチ40から外すには、まず、図19(a)に示すように、ラッチ40に対して係合部材56の係合突起56bを再度押し入れる。すると、この係合突起56bによってスライダ40dが押し込まれ、図19(b)に示すようにスライダ40dによって引っ張られたバネ40eの付勢力により、ツメ部材40cの先端側(係合部40a側)が上昇する。そして、バネ40eの付勢力でスライダ40dは図19(c)に示すように係合部40a側に引き戻され、これにより係合突起56bも押し戻され、これにより係合突起56bのラッチ40への係合が解除される。すると、再度バネ40eの付勢力によってツメ部材40cの先端側が下降し、図18(a)に示した初期の状態に戻る。
【0055】
なお、このような係合突起56bとラッチ40との係合、およびこの状態からの脱着は、後述するようにディスプレイ2の回動動作に伴われてラッチ40、40が取り付けられたディスプレイホルダ36が回動することにより、なされるようになっている。
【0056】
また、前記の係合突起56cおよび係合突起56dは、それぞれ前記ラッチ44のうちの対応する1つに着脱可能に係合するものである。すなわち、上方に向けて形成された係合突起56cは、係合部44aを下側に向けて配置されたラッチ44に係合し、下方に向けて形成された係合突起56dは、係合部44aを上側に向けて配置されたラッチ44に係合するようになっている。なお、ラッチ44は前記のラッチ40と同一構成であり、係合突起56c、56dも前記の係合突起56bと同一構成であるので、ラッチ44と係合突起56cあるいは56dとの着脱の機構は、図18、図19に示した機構と同一となる。
【0057】
また、前記スライドレール51、52は、前記スライドベアリング20と同様、固定部材とこれに上下動可能に保持された可動部材46(47)とを有して構成された公知のものである。すなわち、固定部材と可動部材46(47)との間にはベアリング(図示せず)が設けられており、これによって可動部材46(47)は、固定部材に対し円滑に上下動、すなわち鉛直方向に昇降するようになっている。ここで、可動部材46(47)は本発明における「可動部」となるものであり、一方、固定部材と前記の固定パイプ50とは、本発明における「固定部」を構成するものである。
【0058】
昇降部48、48の固定パイプ50、50間には、図14に示したように前記付勢部49がねじ等によって取り付けられている。付勢部49は、門型のバネホルダ58と、このバネホルダ58に連結された3個の定荷重バネ(付勢部材)59‥と、これら定荷重バネ59‥を保持する軸60とを備えて構成されたものである。この付勢部49にあっては、バネホルダ58が固定パイプ50の内側で上端側の側面に取り付けられており、これによってこのバネホルダ58側が、固定パイプ50、50間に固定されたものとなっている。
【0059】
ここで、バネホルダ58には、その水平板58aの両端部に、それぞれ鉛直方向に垂下した状態でバネ軸61が取り付けられ、このバネ軸61に反力バネ62が巻装されている。反力バネ62は、前記シャフトホルダ54がスライドレール51、52の動作によって上昇した際、このシャフトホルダ54の折曲片54bに当接することにより、これに支持される荷重によって生じる衝撃を緩和するよう構成されたものである。
【0060】
また、このバネホルダ58には、前記水平板58aの一方の側(ディスプレイ2と反対の側)に形成された折曲板58bに、前記定荷重バネ59の引き出し端59a‥が、ねじ止めによって固定されている。定荷重バネ59は、前記の定荷重バネ24と同じもので、引き出し端59aと反対側の端部が糸巻き状に形成された保持具(図示せず)に固定され、さらにその状態でバネ部分が保持具に巻回されたものである。
【0061】
保持具は、その軸部(図示せず)に形成された貫通孔(図示せず)に前記軸60が挿通されたことにより、該軸60に対して回動可能に保持されたものである。軸60は、その両端が前記シャフトホルダ54の取付孔54cに挿通され支持されており、これによって定荷重バネ59を固定した保持具は、昇降部48、48のシャフトホルダ54、54間に挟まれた状態で保持されたものとなっている。
【0062】
ここで、3個の定荷重バネ59‥の合計のバネ力(付勢力)、すなわち保持具から引き出されたバネの引き出し端59a、59aを巻き戻そうとする力は、前記実施形態における定荷重バネ24と同様、付勢部49が支持する重量に釣り合うように形成されている。そして、このような構成のもとに定荷重バネ59‥は、そのバネ力(付勢力)が、軸60で支持する総重量と常時均衡を保つようになっている。
【0063】
また、ディスプレイ2に対して上方あるいは下方に力が加えられ、これにより軸60に上方あるいは下方への力が加わると、前記の均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥にその巻き上げ又は引き出しが起こる。すると、保持具が軸60を回動し、同時にディスプレイ2等の昇降がなされる。そして、加えられた力が解除されると、巻き上げ又は引き出しが停止し、その状態(位置)で止まり、再度均衡を保つようになる。
【0064】
また、前記バネホルダ58における、前記水平板58aの他方の側(ディスプレイ2側)には二つの折曲板58cが形成されており、そのうちの一方には、その内側の側縁部にギア(図示せず)が設けられている。このギアは、縦方向(鉛直方向)に延びて形成されたもので、前記の回転ラッチ43のギア43aに歯合するよう構成されたものである。すなわち、このギアは、前記の本体板37がシャフトホルダ54とともに昇降した際、本体板37に設けられた回転ラッチ43のギア43aに歯合することにより、進退機構43bに進退動作をなさせるものである。
【0065】
この回転ラッチ43の進退動作の機構を、図20を用いて説明する。
この回転ラッチ43は、図20(a)に示すようにケース43cと、このケース43内に進退可能に収容された進退部材43dと、前記ギア43aの軸に連結した作動金具43eと、この作動金具43eを付勢する板バネ43fとから進退機構43bを構成する従来公知のものである。なお、図20(a)では、進退部材43dが前進しており、その係合片43gが突出している状態を示している。
【0066】
このような状態の回転ラッチ43に対し、前述したように本体板37が上昇し、バネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアが回転ラッチ43のギア43aに歯合すると、このギア43aは、本体板37が上昇したことによって正逆のいずれか一方に回動する。すると、ギア43aと同じ軸に連結した作動金具43eは、図20(b)に示すように図20(a)に示した位置と反対の側に回動する。そして、これにより作動金具43aの一方の側に設けられた係合ツメ43hは、進退部材43dの開口43iに係合することによってこれを付勢し、進退部材43dを後退させる。
【0067】
この動作がさらに続けられると、図20(c)に示すように進退部材43dがさらに後退し、その係合片43gが完全にケース43内側に埋没する。このような動作において、図20(a)、図20(c)に示した状態では、作動金具43eは板バネ43fによって付勢されていることにより、ロックされたものとなっている。したがって、図20(a)、図20(c)に示した状態では、作動金具43を回動させる力、すなわち本体板37を昇降させる力が働かないと、進退部材43dはその状態で固定されたもとなる。
【0068】
なお、図20(c)の進退部材43dが後退した状態から図20(a)の進退部材43dが前進した状態に移行させるためには、本体板37を下降させ、回転ラッチ43のギア43aを先の場合とは逆に、すなわち正逆方向の他方に回動させることで、行うことができる。
ここで、このような構成からなる回転ラッチ43と、前述したように回転ラッチ43の係合片43gに係脱可能に係合する円環38の切欠38aとから、本発明における保持機構が構成されている。
【0069】
カバー33は、前記付勢部49を覆うもので、前記本体板37の側板37bの上から、ねじ等によってシャフトホルダ54に取り付けられたものである。
なお、本実施形態においても、ディスプレイ2の電源コード(図示せず)はディスプレイ2の昇降や回動に干渉しないようになっている。
【0070】
次に、このような構成からなるスタンド30の使用方法について説明する。
まず、図21(a)に示すように、ディスプレイ2の角度については通常の使用形態、すなわち横置きの状態であり、また、ディスプレイ2の高さについては、最も高い状態(上限位置)を考えてみる。このような状態のもとでは、回転ラッチ43はその係合片43をケース43c内に埋没させており、したがって係合片43は、前述したようにディスプレイホルダ36の円環38に形成された切欠38aに係合した状態とはなっていない。したがって、この状態では本体板37に対してディスプレイホルダ36が回動可能となっている。
【0071】
また、このディスプレイ2が最も高い状態では、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44が固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dに係合しており、したがってディスプレイ2はこの位置にロックされた状態となっている。
【0072】
このようにディスプレイ2が横置きでかつ高い状態から、縦置きにしたい場合には、その状態から、図21(b)に示すようにディスプレイ2の端部(角部等)を押し下げあるいは引き上げることで、ディスプレイ2を回動させたい方向に回す。すると、ディスプレイ2を支持するディスプレイホルダ36と本体板37との間、さらにはディスプレイホルダ36と固定パイプ50gとの間には回転ラッチ43やラッチ40によるロックがかかっていないため、これらの間に設けられた回動装置7によってディスプレイホルダ36が円滑に回動し、図21(c)に示すように90°回動して右向きあるいは左向きの縦置き状態となる。このとき、ディスプレイ2は予め設定された高い位置でその回動がなされるため、回動中心から最も遠くに位置する角部が最下点に到達しても、これが設置板32に接触することなく回動するようになっている。
【0073】
また、このようにしてディスプレイ2を縦置きした状態のもとで、これを下降させて低くしたいときには、まず、一旦ディスプレイ2を上昇させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。
【0074】
続いて、図21(d)に示すようにディスプレイ2を押し下げる。すると、本体板37、シャフトホルダ54を介して軸60に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ59‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥がその引き出し端59a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸60を回動し、ディスプレイ2が設置板32側に下降する。このとき、ディスプレイ2に伴われてシャフトホルダ54が下降するが、このようにしてシャフトホルダ54が下降した際、前述した反力バネ55の作用により、ディスプレイ2の下降に伴う衝撃が緩和されるようになっている。
【0075】
また、このように縦置きの状態で下降させると、ディスプレイホルダ36に設けられたラッチ40、40のいずれか一方が、その係合部40aを下方に向けているため、これが固定パイプ50に設けた係合部材56の係合突起56bに係合し、その状態で固定される。したがって、このようにディスプレイ2を縦置きの状態にした場合には、ラッチ40によってその下限位置が決定され、ここにディスプレイ2がロックされるため、ディスプレイ2が設置板32に接触してしまうことが防止される。
【0076】
さらに、このようにしてディスプレイ2を下降させると、本体板37の下降に伴い、回転ラッチ43のギア43aがバネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアによって回動させられる。すると、前述したように回転ラッチ43の進退部材43dが前進し、係合片43gがケース40bより突出することにより、この係合片43gがディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aの1つに係合する。そして、これによりディスプレイ2は、その回動がなされないようロックされた状態に保持される。したがって、このようにして縦置きの状態でかつ低く下げた状態からは、直接このディスプレイ2を横置きの状態に回動できないようになる。
【0077】
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、高く上げたい場合には、先の操作とは逆の操作を行えばよい。すなわち、一旦ディスプレイ2を下降させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、ラッチ40から係合突起56bが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。したがって、その状態のもとでディスプレイ2を押し上げれば、縦置きの状態で高く上げることができる。
なお、このようにしてディスプレイ2を上昇させると、前述した回転ラッチ43が再度動作し、進退部材43dが後退することにより、その係合片43gとディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aとの係合が解除され、ディスプレイ2の回動が可能になる。
【0078】
したがって、このようにディスプレイ2を縦置きのままで押し上げ、これを上昇させた後には、再度ディスプレイ2を回動させることにより、図21(a)に示したような横置きの状態に戻すことができる。
また、このような横置きで高い位置(上限位置)にある状態から、低い位置(下限位置)にしたい場合には、前述した縦置きの場合と同様、まず、一旦ディスプレイ2を上昇させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。
【0079】
続いて、図21(e)に示すようにディスプレイ2を押し下げると、本体板37、シャフトホルダ54を介して軸60に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ59‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥がその引き出し端59a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸60を回動し、ディスプレイ2が設置板32側に下降する。
【0080】
また、このように横置きの状態で下降させると、本体板37に取り付けられた上側のラッチ44、44が固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56cに係合し、これによってディスプレイ2はその位置にロックされた状態となる。
【0081】
さらに、このようにしてディスプレイ2を下降させると、縦置きの状態で下降させた場合と同様に、本体板37の下降に伴い、回転ラッチ43のギア43aがバネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアによって回動させられる。すると、前述したように回転ラッチ43の進退部材43dが前進し、係合片43gがケース40bより突出することにより、この係合片43gがディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aの1つに係合する。そして、これによりディスプレイ2は、その回動がなされないようにロックされた状態で保持されたものとなる。したがって、このようにして横置きの状態でかつ低く下げた状態からは、直接このディスプレイ2を縦置きの状態に回動できないようになる。
【0082】
また、このように横置きの状態でかつ低く下げた状態から、このディスプレイ2を縦置きの状態にしたい場合には、前述したように一旦このディスプレイ2を上昇させる必要がある。そこで、まず、一旦ディスプレイ2を下降させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた上側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56cが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。したがって、その状態のもとでディスプレイ2を押し上げればよい。
なお、このようにしてディスプレイ2を上昇させると、前述した回転ラッチ43が再度動作し、進退部材43dが後退することにより、その係合片43gとディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aとの係合が解除され、図21(a)に示したようにディスプレイ2の回動が可能になる。
【0083】
このようなスタンド30にあっても、回動機構34によってディスプレイ2をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができ、また、昇降機構35によってディスプレイ2を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、ディスプレイ2を見る側からの要望にも、十分に応えることができるものとなる。また、昇降部48を一対設けたので、特にディスプレイ2が大型であり、重量物である場合にも、一対の昇降部48、48でディスプレイ2を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、ディスプレイ2を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合も確実に防止することができる。
【0084】
また、回転ラッチ43と円環38の切欠38aとからなる保持機構を設けたので、ディスプレイ2を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に、ディスプレイ2の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとなるように、回動ラッチ43のギア43aとこれに歯合するギアとの位置等を決定しておくことにより、ディスプレイ2を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0085】
また、回動機構3を、比較的径の大きい固定リング11及び回動リング12によって構成しているので、大型のディスプレイ2を回動させる際、このディスプレイ2の重量を大径の回動リング12によって安定的にバランス良く支持することができ、したがってその回動を安全かつ円滑に行わせることができる。
また、縦置き、横置きにかかわらず、上限位置あるいは下限位置では、操作者はラッチ40あるいはラッチ44の解除動作を行わないとディスプレイ2の昇降を行うことができず、したがって不測にこれが昇降してしまうといった不都合を回避することができる。
【0086】
なお、本発明は前記実施形態にも限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば、前記例では付勢部17において付勢部材となる定荷重バネ24を三つ設けたが、ディスプレイ(表示装置)等の重量と釣り合わせるため、定荷重バネ24を二つ以下、あるいは四つ以上用いてもよい。
また、前記例のスタンドでは、搭載する表示装置をディスプレイとしたが、他に例えば、自由に記載を行うための白板などを表示装置とし、これを搭載するようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の表示装置用スタンドは、回動機構によって表示装置をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができるようにし、また、昇降機構によって表示装置を鉛直方向に昇降させることができるようにしたものであるから、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、表示装置を見る側からの要望にも十分に応えることができる有効なものとなる。
【0088】
また、特に表示装置が大型であり、重量物である場合にも、一対の固定部および可動部で表示装置を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、表示装置を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0089】
また、昇降機構が、前記表示装置を支持する付勢部を備えて形成され、前記付勢部に、該付勢部が支持する重量に釣り合うように形成された付勢部材が備えられるようにすることにより、表示装置に力を加えてこれを昇降させた後、加えた力を解除すると表示装置がその位置で付勢部材の付勢力に釣り合い、その高さを維持するようになる。したがって、この表示装置を、自由に高さ調整が可能となる、いわゆるフリーストップにすることができる。
【0090】
また、昇降機構に、表示装置の昇降の際に前記固定部側と可動部側との間に抵抗を付与するダンパー機構を設ければ、わずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことを防止することができる。
【0091】
また、前記回動機構に、前記昇降機構によって前記表示装置が所定の高さ以上に上昇させられた状態でのみ、該表示装置の回動を可能とする保持機構を設け、前記の所定の高さを、表示装置を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に表示装置の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとしておくことにより、表示装置を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置用スタンドの一実施形態例を示す図であって、表示装置(ディスプレイ)を引き上げさらに横置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスタンドにおいて、主に回動機構と昇降機構の一部とを説明するための要部分解斜視図である。
【図3】回動機構を説明するための図であり、(a)は回動リングの正面図および側断面図、(b)は固定リングの正面図および側断面図、(c)は回動装置の側断面図である。
【図4】カム板におけるカム溝の形状と、このカム溝内を相対的に移動する係合突起の位置とを説明するための模式図である。
【図5】図1に示したスタンドにおいて、主に昇降機構の一部を説明するための要部分解斜視図である。
【図6】図1におけるスタンドの要部拡大図である。
【図7】図1に示した表示装置用スタンドにおいて、表示装置(ディスプレイ)を縦置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図8】図7におけるスタンドの要部拡大図である。
【図9】図1に示した表示装置用スタンドにおいて、表示装置(ディスプレイ)を引き下げさらに横置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図10】図9におけるスタンドの要部拡大図である。
【図11】本発明の表示装置用スタンドの他の実施形態例を示す図であって、表示装置(ディスプレイ)を横置きした状態の背面側を示す斜視図である。
【図12】図11に示したスタンドの、スタンド本体の概略構成を示す斜視図である。
【図13】図11に示したスタンドにおいて、主に回動機構を説明するための要部分解斜視図である。
【図14】図11に示したスタンドにおいて、主に昇降機構と付勢部とを説明するための要部分解斜視図である。
【図15】図11に示したスタンドにおいて、主に昇降部を説明するための要部分解斜視図である。
【図16】図11に示したスタンドにおける、昇降部の概略構成を示す斜視図である。
【図17】図11に示したスタンドにおける、係合部材の概略構成を示す斜視図である。
【図18】(a)〜(e)は、ラッチと係合突起との着脱の機構を説明するための図である。
【図19】(a)〜(d)は、ラッチと係合突起との着脱の機構を説明するための図である。
【図20】(a)〜(c)は、回転ラッチの進退動作の機構を説明するための図である。
【図21】(a)〜(e)は、図11に示したスタンドの使用方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1、30…スタンド(表示装置用スタンド)、
2…ディスプレイ(表示装置)、3、34…回動機構、4、35…昇降機構、
7…回動装置、8…カム板、10…カム溝、
15、46、47…可動部材(可動部)、16、48…昇降部、
17、49…付勢部、19、50…固定パイプ(固定部)、
24、59…定荷重バネ(付勢部材)、27…係合突起、
40、44…ラッチ、43…回転ラッチ、56…係合部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に薄型でしかも大型のディスプレイを搭載するのに好適な、表示装置用スタンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイといった薄型で大型の表示装置が提供されるようになってきている。一方、映像ソースの多様化も進み、例えばディジタルカメラの写真鑑賞や、商業・公共等のための表示画像などとして、表示画面の角度を通常の横長画面とする横置きから、縦長画面とする縦置きに動かして見る形態のものが増えつつあり、このような形態を可能にするための画面回転機構も提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
また、表示装置を見る側からは、見る位置や状態(姿勢)に応じてより見易くなるよう、具体的には、床に寝転んでいる状態、ベッドに寝ている状態、椅子に腰掛けている状態、立っている状態等に応じて、表示装置が目線の高さにほぼ一致するよう、その高さが自由に調整できるようになることが要望されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−171355号公報
【特許文献2】
特開平10−232622号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、特に薄型でしかも大型の表示装置の普及が十分になされていないため、このような表示装置を例えば横置きから縦置きに動かすことができ、しかもその高さを調整することのできるようなスタンドはほとんど知られていない。
また、特に表示装置の高さを調整する場合、予め決められた位置に段階的に調整するのでなく、高さを自由な位置に調整することのできる、いわゆるフリーストップによる高さ調整が望まれている。
【0006】
また、表示装置の昇降をあまりに小さい力で可能にしてしまうと、わずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことが考えられ、したがってそのような不測の昇降への対策も望まれている。
また、特に表示装置が大型である場合には、これが重量物となってしまい、したがって例えばこれの高さを変えようとした場合や、横置きから縦置きに動かそうとした場合など、ガタツキや左右へのブレなどにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合が生じる可能性がある。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、表示装置を例えば横置きから縦置きに動かすことができ、しかもその高さを自由に調整することのでき、さらには不測の昇降への対策を施し、ガタツキ等を効果的に防止した表示装置用のスタンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置用スタンドでは、表示装置を搭載するスタンドであって、前記表示装置をその表示面方向に回動させる回動機構と、前記表示装置を鉛直方向に昇降させる昇降機構とを備えてなり、前記昇降機構は、少なくとも二つ以上の固定部と、これら固定部にそれぞれ昇降可能に設けられ、かつ前記表示装置を保持する可動部とを備えて構成されたものであることを前記課題の解決手段とした。
【0009】
この表示装置用スタンドによれば、回動機構によって表示装置をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことが可能になり、また、昇降機構によって表示装置を鉛直方向に昇降させることが可能になる。
また、特に表示装置が大型であり、重量物である場合にも、少なくとも二つ以上の固定部および可動部で表示装置を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことが可能になる。さらに、表示装置を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合が確実に防止される。
【0010】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記昇降機構は、前記表示装置を支持する付勢部を備えて形成され、前記付勢部には、該付勢部が支持する重量に釣り合うように形成された付勢部材が備えられているのが好ましい。
このようにすれば、付勢部材が表示装置等の重量に釣り合って形成されているので、表示装置に力を加えてこれを昇降させた後、加えた力を解除すると表示装置はその位置で付勢部材の付勢力に釣り合い、その高さを維持するようになる。したがって、表示装置は自由に高さ調整が可能となる、いわゆるフリーストップとなる。
【0011】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記昇降機構に、前記表示装置の昇降の際に前記固定部側と可動部側との間に抵抗を付与する、ダンパー機構が設けられているのが好ましい。
このようにすれば、ダンパー機構によって固定部側と可動部側との間に抵抗を付与することができ、これによりわずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことが防止される。
【0012】
また、前記表示装置用スタンドにおいては、前記回動機構に、前記昇降機構によって前記表示装置が所定の高さ以上に上昇させられた状態でのみ、該表示装置の回動を可能とする保持機構が設けられているのが好ましい。
このような保持機構を設ければ、前記の所定の高さを、表示装置を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に表示装置の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとしておくことにより、表示装置を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合が確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
図1(a)、(b)は本発明の表示装置用スタンドの一実施形態例を示す図であり、図1(a)、(b)中符号1は表示装置用スタンド(以下、スタンドと記す)、2はこのスタンド1に搭載された薄型で大型のディスプレイ(表示装置)である。ディスプレイ2は、例えば42インチ画面、重量が30kg程度のプラズマ型のディスプレイである。
【0014】
スタンド1は、図1(b)に示すようにディスプレイ2の背面に取り付けられてこれを回動可能に保持する回動機構3と、この回動機構3を介してディスプレイ2を昇降可能に保持する昇降機構4とを備えて構成されたものである。
回動機構3は、図2に示すように、ねじ等(図示せず)によりディスプレイ2の背面に取り付けられた上取付板5及び一対のL字状下取付板6、6と、ねじ等によりこれら取付板5、6に取り付けられたリング状の回動装置7と、ねじ等によりこの回動装置7の背面側に取り付けられた円盤状のカム板8及び一対の裏取付板9、9とを備えて構成されたものである。
なお、本例においては、横置きにされたディスプレイ2に対して上取付板5が水平に取り付けられており、また下取付板6もその一方の板部を水平にして取り付けられている。
【0015】
回動装置7は、図3(a)〜(c)に示すように、大径の固定リング11とこれに回動可能に取り付けられた小径の回動リング部12とを有して形成されたものである。固定リング11には、図3(a)に示すようにその内周側に横断面半円弧状の底部を形成してなる凹状溝11aが形成され、回動リング12には、図3(b)に示すようにその外周側に横断面半円弧状の底部を形成してなる凹状溝12aが形成されている。なお、固定リング11の内径D1と回動リング12の外径D2とは略同一となっており、これによって各凹状溝11a、12aの周縁は互いに接するようになっている。
また、図3(c)に示すようにこれら固定リング11の凹状溝11a内及び回動リング12aの凹状溝12a内には、多数のボールベアリング13が回動自在に収容されており、これによって回動リング12は固定リング11に対し円滑に回動するようになっている。
【0016】
ここで、前記上取付板5及び下取付板6、6は、回動装置7における回動リング12の一方の面側(ディスプレイ2側)に取り付けられ、カム板8は、回動装置7における回動リング12の他方の面側(ディスプレイ2と反対の側)に取り付けられている。また、裏取付板9、9は、固定リング11の他方の面側(ディスプレイ2と反対の側)に取り付けられている。このような構成のもとに、上取付板5及び下取付板6、6に取り付けられたディスプレイ2は、固定リング11が取り付けられた裏取付板9、9に対し回動可能、すなわちその表示面方向に回動可能となっている。
【0017】
カム板8は、その中心部に円形の開口8aを形成したもので、その裏面側、すなわちディスプレイ2と反対の側の面にはカム溝10が形成されている。このカム溝10は、後述する一対の係合突起に係合するもので、図4に示すように左右対称に形成されたものである。すなわち、このカム溝10は、一対の縦溝部10a、10aと、これら縦溝部10a、10aの一方に連続する円弧部10bと、この円弧部10bの両側部にてそれぞれ連続する二対の横溝部10c、10c‥とからなるものであり、縦溝部10a、10a及び横溝部10c、10c‥のそれぞれの両端部には、カム板8を貫通する小径の孔10d…が形成されている。
【0018】
裏取付板9、9は、円弧状に形成された縁部を有してカム板8の両側に配設されたものである。この裏取付板9、9には、図1(b)に示すようにカム板8と反対の側に、ディスプレイ2と反対の側に折り曲げられてなる折曲部9aが形成されており、これら折曲部9a、9aには、それぞれ外カバー14の両側の側板14a、14aがねじ等によって取り付けられている。外カバー14は、図5に示すように取付部材(図示せず)によってその上部に天板14bが取り付けられたもので、前記の回動機構3等を覆うよう構成されたものである。この外カバー14には、その内面(ディスプレイ2側の面)に昇降機構4における可動部材15、15がそれぞれ取付固定されている。
【0019】
昇降機構4は、前記可動部材15を備えた一対の昇降部16、16と、ねじ等によりこれら昇降部16、16間に取り付けられた付勢部17(図2参照)と、昇降部16、16を立てた状態で保持固定する設置板18とを備えて構成されたものである。
昇降部16は、図5及び図6に示すように、設置板18に立てられた固定パイプ19の外面(ディスプレイ2と反対の側の面)に、スライドベアリング20における固定部材(図示せず)を取り付けたもので、このスライドベアリング20の可動部材15、15が外カバー14に取り付けられたことにより、この外カバー14に取り付けられた裏取付板9、9、及びこれら裏取付板9、9に取り付けられた回動機構3、ディスプレイ2等を昇降可能に保持したものとなっている。
【0020】
なお、スライドベアリング20は、固定部材とこれに上下動可能に保持された可動部材15とを有して構成された公知のものである。これら固定部材と可動部材15との間にはベアリング(図示せず)が設けられており、これによって可動部材15は、固定部材に対し円滑に上下動、すなわち鉛直方向に昇降するようになっている。ここで、可動部材15は本発明における「可動部」となるものであり、一方、固定部材と前記の固定パイプ19とは、本発明における「固定部」を構成するものである。
【0021】
固定パイプ19、19の内側の側面には、それぞれダンパー21が設けられている。ダンパー21には、その先端側にギア部21aが回動可能に設けられており、このギア部21aはラック22のギア部22aに歯合するようになっている。ラック22、22は、前記外カバー14の内面(ディスプレイ2側の面)にそれぞれ取り付けられたものである。そして、このような構成のもとにダンパー21、21及びラック22、22は、ダンパー21のギア部21aがラック22のギア部22aに歯合することにより、これらギア部21aとギア部22aとの間、すなわち固定パイプ19、19側とこれに対して昇降するディスプレイ2側との間に所定の抵抗を付与するものとなっている。なお、これらダンパー21、21及びラック22、22は、本発明におけるダンパー機構を構成するものとなっている。
【0022】
昇降部16、16の固定パイプ19、19間には、前記付勢部17がねじ等によって取り付けられている。付勢部17は、板部材23aと一対の取付ブロック23b及びL字部材23cとからなる取付部材23と、この取付部材23に連結された3個の定荷重バネ(付勢部材)24‥と、これら定荷重バネ24‥を保持する軸25と、この軸25に取り付けられた一対の連結部材26、26とを備えて構成されたものである。この付勢部23は、取付部材23のL字部材23c、23cが、固定パイプ19の内側の側面、すなわち前記ダンパー21が取り付けられた位置の少し上に取り付けられており、これによって取付部材23側が、前述したように固定パイプ19、19間に固定されたものとなっている。なお、取付部材23は、板部材23aに一対の取付ブロック23bがネジ止めされ、さらにこれら取付ブロック23bにL字部材23cがネジ止めされたことにより、全体が一体化されたものである。
【0023】
また、この取付部材23には、その板部材23aに前記定荷重バネ24の引き出し端24a‥が、ねじ止めによって固定されている。定荷重バネ24は、引き出し端24aと反対側の端部が糸巻き状に形成された保持具(図示せず)に固定され、さらにその状態でバネ部分が保持具に巻回されたものである。保持具は、その軸部(図示せず)に形成された貫通孔(図示せず)に前記軸25が挿通されたことにより、該軸25に対して回動可能に保持されたものである。軸25には、保持具を挟んでその両側に板状の連結部材26、26が固定されている。これら連結部材26、26は、その一端側がねじ等によって前記外カバー14の内面に固定されており、これによって軸25及びこれに保持された保持具は、外カバー14及びこれに取り付けられた裏取付板9、9を介してディスプレイ2と一体に昇降するようになっている。
【0024】
ここで、3個の定荷重バネ24‥の合計のバネ力(付勢力)、すなわち保持具から引き出されたバネの引き出し端24a、24aを巻き戻そうとする力は、付勢部17が支持する重量、すなわち本例では前記連結部材26、26、外カバー14を介して軸25が支持する総重量に、釣り合うように形成されている。具体的には、外カバー14、可動部材15、15、裏取付板9、9、カム板8、回動装置7、上取付板5、下取付板6、6、及びディスプレイ2等の総重量に対し釣り合うように形成されている。そして、このような構成のもとに定荷重バネ24‥は、そのバネ力(付勢力)が、軸25で支持する総重量と常時均衡を保つようになっている。
【0025】
また、ディスプレイ2に対して上方あるいは下方に力が加えられ、これにより外カバー14や裏取付板9等を介して軸25に上方あるいは下方への力が加わると、前記の均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥にその巻き上げ又は引き出しが起こる。すると、保持具が軸25を回動し、同時に外カバー14や裏取付板9とこれに連結するディスプレイ2等の昇降がなされる。そして、加えられた力が解除されると、巻き上げ又は引き出しが停止し、その状態(位置)で止まり、再度均衡を保つようになる。
【0026】
前記取付部材23における一対の取付ブロック23bは、図2に示したように略L字状のもので、それぞれその先端部、すなわちディスプレイ2側に突出した部分には、ボールベアリングからなる係合突起27が突出した状態に取り付けられている。係合突起27は、先端側に形成された凹部(図示せず)内にボール(図示せず)を、360°回転可能にかつ出没可能に保持したもので、前記のカム板8のカム溝10に移動可能に係合するよう構成されたものである。これらボールベアリング27のボールは、カム溝10の底面に押圧されて内方に引っ込んでおり、カム溝10内の孔10d…に対向した際、外方に突出して該孔10dに係止するようになっている。そして、カム板8のカム溝10と、これに移動可能に係合する係合突起27、27とにより、本発明における保持機構が形成されている。
【0027】
また、本例においてディスプレイ2の電源コード28は、図1(b)に示したようにディスプレイ2の背面から回動装置7の内部孔及びカム板8の開口8aを通り、さらに一方の固定パイプ19内を通ってその下側から一端側(プラグ側)が引き出されるようになっている。これにより、電源コード28はディスプレイ2の昇降や回動に干渉しないようになっている。
【0028】
次に、このような構成からなるスタンド1の使用方法について説明する。
図1(a)、(b)は、ディスプレイ2の角度については通常の使用形態、すなわち横置きの状態であり、また、ディスプレイ2の高さについては、例えば最大に高くした状態を示している。なお、このような状態のもとで、付勢部17における一対の係合突起27、27は、図4においてAで示す位置、すなわち円弧部10bの中央部に形成された孔10d、10dにそれぞれ係止している。
【0029】
このような状態のもとで、ディスプレイ2を縦置きの状態にしたいときには、例えばディスプレイ2の端部(角部等)を押し下げあるいは引き上げる。すると、上取付板5及び下取付板6を介してディスプレイ2に一体的に固定された回動リング12が、昇降機構4に一体的に固定された固定リング11に対して回動することにより、ディスプレイ2は図7(a)、(b)及び図8に示すように容易に回動し、縦置きになる。ここで、ディスプレイ2の端部を押し下げあるいは引き上げると、ディスプレイ2に回動リング12を介して取り付けられたカム板8では、図4中において前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、ディスプレイ2の回動方向に応じて、係合突起27、27は図4においてBで示す位置、すなわちカム溝10における円弧部10bの一方の側、あるいは他方の側に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。なお、このようにして係合突起27、27が孔10d、10dに係止することにより、ディスプレイ2を操作した者はこの係止した際のボールの突出を感じ取ることができ、これにより傾いた状態でない正規な状態に容易に合わせることができる。
【0030】
また、このようにしてディスプレイ2を縦置きした状態のもとで、これを下降させて低くしたいときには、ディスプレイ2の中心部を押し下げる。すると、裏取付板9、9や外カバー14等を介して軸25に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ24‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥がその引き出し端24a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸25を回動し、ディスプレイ2が設置板18側に下降する。なお、このようにしてディスプレイ2を下降させると、カム板8では、前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、係合突起27、27は図4においてCで示す位置、すなわち横溝部10c、10cの一端側(カム板8の中心側の端側)に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。
【0031】
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、高く上げたい場合には、先の操作とは逆の操作、すなわちディスプレイ2の中心部を押し上げればよい。
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、直接このディスプレイ2を横置きの状態にしようとしても、本例においてはそれができないようになっている。すなわち、図4におけるCで示す位置は、横溝部10c、10cにしか連続しておらず、したがって係合突起27、27はこの横溝部10c、10cを移動する方向、すなわちディスプレイ2が押し上げられる方向にしか移動できないようになっているのである。
【0032】
なお、ディスプレイ2を縦置きのままで押し上げ、これを上昇させた後には、係合突起27、27は図4におけるBに示す位置となることから、先に述べた場合とは逆に、再度これを回動させ、図1(a)、(b)に示したような横置きの状態に戻すことができる。
また、このような横置きで高い位置(上限位置)にある状態から、低い位置(下限位置)にしたい場合には、ディスプレイ2の中心部を押し下げる。すると、先に縦置きの状態で押し下げた場合と同様に、裏取付板9、9や外カバー14等を介して軸25に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ24‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ24‥がその引き出し端24a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸25を回動し、ディスプレイ2が図9(a)、(b)及び図10に示すように設置板18側に下降する。なお、このようにしてディスプレイ2を下降させると、カム板8では、前記係合突起27、27による円弧部10bの孔10d、10dへの係止が解除される。そして、係合突起27、27は図4においてDで示す位置、すなわち縦溝部10a、10aの一端側(カム板8の中心側の端側)に相対的に移動し、その位置に形成された孔10d、10dに係止する。
【0033】
また、このようにして横置きの状態でかつ低く下げた状態から、直接このディスプレイ2を縦置きの状態にしようとしても、本例においてはそれができないようになっている。すなわち、図4におけるDで示す位置は、縦溝部10a、10aにしか連続しておらず、したがって係合突起27、27はこの縦溝部10a、10aを移動する方向、すなわちディスプレイ2が押し上げられる方向にしか移動できないようになっているのである。
したがって、横置きの状態でかつ低く下げた状態から、このディスプレイ2を縦置きの状態にしたい場合には、前述したように一旦このディスプレイ2を上昇させて係合突起27、27を図4におけるAに示す位置に相対的に移動させ、その後これを回動する。さらに、必要に応じてこのディスプレイ2を下降させ、所望する位置にセットする。
【0034】
なお、このようなディスプレイ2の昇降にあたっては、前述したようにダンパー21のギア部21aがラック22のギア部22aに歯合することにより、ディスプレイ2に対して一定以上の力を加えないと、その昇降がなされないようになっている。したがって、例えばディスプレイ2に加えた力を解除した際には、慣性力によってディスプレイ2が加えた力の方向に昇降してしまうといったことが防止されている。
【0035】
このようなスタンド1にあっては、回動機構3によってディスプレイ2をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができ、また、昇降機構4によってディスプレイ2を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、ディスプレイ2を見る側からの要望にも、十分に応えることができるものとなる。
また、昇降部16を一対設けたので、特にディスプレイ2が大型であり、重量物である場合にも、一対の昇降部16、16でディスプレイ2を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、ディスプレイ2を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合も確実に防止することができる。
【0036】
また、カム溝10を有したカム板8と、このカム溝10に移動可能に係合する係合突起27、27とからなる保持機構を設けたので、ディスプレイ2を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に、ディスプレイ2の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとなるようにカム溝10における円弧部10cの位置を形成しておくことにより、ディスプレイ2を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0037】
また、定荷重バネ24‥のバネ力(付勢力)を、付勢部17が支持する重量に釣り合うように形成したので、その巻き上げ又は引き出しにより、ディスプレイ2を所望する位置に自由に保持する、いわゆるフリーストップで高さ調整を行うことができる。
また、ダンパー機構によって固定パイプ19側(固定部側)とディスプレイ2側(可動部側)との間に抵抗を付与するようにしたので、わずかな振動等によってディスプレイ2が不測に昇降(特に下降)してしまうといったことを防止することができる。
【0038】
また、回動機構3を、比較的径の大きい固定リング11及び回動リング12によって構成しているので、大型のディスプレイ2を回動させる際、このディスプレイ2の重量を大径の回動リング12によって安定的にバランス良く支持することができ、したがってその回動を安全かつ円滑に行わせることができる。
また、回動位置あるいは上限位置、下限位置では、操作者は係合突起27のボールがカム溝10の孔10dに入り込んでこれに係止するときのクリック感を感じることができることから、操作性がよいものとなる。
【0039】
図11は本発明の表示装置用スタンドの他の実施形態例を示す図であり、図11中符号30は表示装置用スタンド(以下、スタンドと記す)である。
スタンド30は、ディスプレイ2の背面に取り付けられたスタンド本体31と、このスタンド本体31を立てた状態で保持固定する設置板32と、スタンド本体31の裏面側を覆うカバー33とからなるものである。
スタンド本体31は、図12に示すようにディスプレイ2を回動可能に保持する回動機構34と、この回動機構34を介してディスプレイ2を昇降可能に保持する昇降機構35とを備えて構成されたものである。
回動機構34は、図13に示すようにねじ等(図示せず)によりディスプレイ2の背面に取り付けられたディスプレイホルダ36と、ねじ等によりこのディスプレイホルダ36に取り付けられたリング状の前記回動装置7(図3(a)〜(c)参照)と、ねじ等によりこの回動装置7の背面側に取り付けられた本体板37とを備えて構成されたものである。
【0040】
ディスプレイホルダ36は、細板が円環状に形成されてなる円環38と、この円環38を保持する板部39と、この板部39に並んで取り付けられた2個のラッチ40、40とからなるものである。円環38には、これを周方向に4分割した位置、すなわち90°間隔でその内縁側(ディスプレイ2と反対の側)に切欠38aが形成されており、また、この円環38の内面における二つの切欠38a、38a間には、ギア部材38bがねじ等により取り付けられている。ここで、切欠38aは、後述する回転ラッチの係合片に係合可能に形成されたものである。
【0041】
なお、前記ギア部材38bが取り付けられた位置の上側には、前記ラッチ40、40が取り付けられている。ラッチ40は、その外側に係合部40aを有し、この係合部40aに後述する係合部材が着脱可能に係合するよう構成されたものである。板部39は、前記切欠38aが形成された位置にて円環38を支持する支持部39aと、これら支持部39aに連続した略円形状の取付板39bとからなるものである。
【0042】
回動装置7は、前述したように大径の固定リング11とこれに回動可能に取り付けられた小径の回動リング部12とを有して形成されたもので、固定リング11の正面側(ディスプレイ2側)が前記取付板39bに取り付けられたものである。なお、この固定リング11が前記取付板39bに取り付けられた際、前記ラッチ40、40は回動装置7に干渉することなく、その内側の開口部に位置するようになっている。
【0043】
本体板37は、前記回動装置7の回動リング部12の裏面側(ディスプレイ2と反対の側)を、ねじ等により支持固定する略正方形状の支持板37aと、この支持板37aの両側に設けられた側板37b、37bとからなるものである。支持板37aには、その上側に半円弧状の開口41が形成されており、前記ディスプレイホルダ36の取付板39bに取り付けられたラッチ40、40が、この開口内41を移動できるようになっている。また、支持板37aのほぼ中心部には円形状の開口42が形成されており、この開口42の斜め下側には回転ラッチ43が取り付けられている。この回転ラッチ43は、後述するように回動動作を進退の動作に変換するもので、支持板37aの裏面側に回動動作をなすギア43aを有し、正面側に進退動作をなす進退機構43bを有したものである。
【0044】
また、支持板37aの裏面側には、その四隅に、それぞれ前記取付板39bに取り付けられたものと同一のラッチ44が取り付けられている。これらラッチ44において、支持板37aの上側に設けられた二個は、それぞれその係合部44aを下側に向けて配置され、また下側に設けられた二個は、それぞれその係合部44aを上側に向けて配置されている。
また、支持板37aの正面側には、前記開口41と開口42との間に、二つのロータリーダンパ(図示せず)が取り付けられている。これらロータリーダンパは、前述したギア部材38bに係脱可能に歯合するギア(図示せず)を有したもので、後述するように回動装置7によってディスプレイ2を回動させた際、そのギアがギア部材38aに歯合することで抵抗を付与し、ディスプレイ2が過剰な速さで回動するのを抑えるためのものである。
【0045】
また、この本体板37における側板37b、37bには、図14に示すように昇降機構35が連結されている。
昇降機構35は、図14、図15に示すように可動部材46、47を備えた一対の昇降部48、48と、ねじ等によりこれら昇降部48、48間に取り付けられた付勢部49とを備えて構成されたものである。
昇降部48は、図14、図15、図16に示すように設置板32に立てられる固定パイプ50の外部(ディスプレイ2と反対の側の面)にスライドレール51の固定部材(図示せず)側を、また内部にスライドレール52の固定部材(図示せず)側を取り付けたものである。ここで、スライドレール52の可動部材47には、横断面L字状のスライドレールホルダ53がねじ等によって取り付けられており、このスライドレールホルダ53の可動部材47に接続した板部と異なる方の板部53aが、固定パイプ50において前記スライドレール51の可動部材46と同じ側に位置させられている。
【0046】
そして、このようにして固定パイプ50の外部に位置させられたスライドレール51の可動部材46、およびスライドレールホルダ52の可動部材47に接続したスライドレールホルダ53を覆い、かつこれらに連結した状態で、横断面略L字状のシャフトホルダ54が昇降部48に設けられている。このような構成のもとにこのシャフトホルダ54は、前記可動部材46、47とともに、スライドレール51、52の固定部材に対して、すなわち固定パイプ50に対して昇降(可動)するようになっている。
【0047】
そして、このシャフトホルダ54、54のそれぞれの外側の側面には、前記の本体板37の側板37b、37bがねじ等によって取り付けられている。したがって、この本体板37、さらには本体板37に連結した回動装置7、ディスプレイホルダ36、ディスプレイ2も、シャフトホルダ54、54とともに固定パイプ50に対して昇降(可動)するようになっている。
【0048】
また、前記シャフトホルダ54には、その一方の板部の下端部に、付勢部49を取り付けるための取付部54aが内側に折曲した状態で形成されている。また、この取付部54aには、その上側に折曲片54bが形成され、さらにこの折曲片54bの下方に取付孔54cが形成されている。
【0049】
また、固定パイプ50には、その下端部に前記設置板32に取り付けるための脚部50aが設けられており、この脚部50aが形成された側には反力バネ55が取り付けられている。この反力バネ55は、前記シャフトホルダ54がスライドレール51、52の動作によって下降した際、このシャフトホルダ54の下端に当接することにより、これに支持される荷重によって生じる衝撃を緩和するよう構成されたものである。
【0050】
また、固定パイプ50には、そのディスプレイ2側の面の上端部に、前記ラッチ40の係合部40aおよびラッチ44の係合部44aに係合する係合部材56が取り付けられている。この係合部材56は、図17に示すように、固定パイプ50にねじ等によって取り付けられる取付板56aと、この取付板56aの一方の側(内側)に形成された係合突起56bと、取付板56bの他方の側(外側)に形成された一対の係合突起56c、56dとからなるものである。係合突起56bは、上方に向けて形成されたもので、前述したラッチ40、40のうちの一方の係合部40aに着脱可能に係合するものである。
【0051】
これらラッチ40と係合部材56の係合突起56bとの着脱の機構を、図18、図19を用いて説明する。
ラッチ40は、図18(a)に示すようにケース40bと、ケース40b内に二つの軸57a、57bで支持されて設けられたツメ部材40cと、このツメ部材40cの下側に進退可能に設けられたスライダ40dと、前記ツメ部材40cとスライダ40dとの間を連結するバネ40eとから構成された従来公知のものである。
なお、このラッチ40において二つの軸57a、57bは、これら二つの軸57a、57bに係合させた状態でツメ部材40cを支持しているものの、基本的には軸57b上でツメ部材40cをシーソー運動させるよう構成されたものである。そして、このシーソー運動により、後述するようにツメ部材40cの先端部40fを昇降させ、これにより係合部材56の係合突起56bをロックしあるいはその状態から解除する動作をなすようになっている。ここで、ツメ部材40cは軸57b上でシーソー運動することから、その動作の過程において、軸57a、57bに対し隙間をあけた状態となることもある。
【0052】
このような構成のラッチ40に対し、係合部材56の係合突起56bを、図18(b)に示すようにラッチ40の係合部40a側に押し入れると、この係合突起56bによってスライダ40dが押し込まれる。すると、図18(c)に示すようにスライダ40dによって引っ張られたバネ40eの付勢力によってツメ部材40cの先端側(係合部40a側)が下降する。そして、バネ40eの付勢力でスライダ40dは図18(c)に示すように係合部40a側に引き戻され、これにより係合突起56bも押し戻される。
【0053】
このようにして係合突起56bが引き戻されると、係合突起56bは図18(d)に示すようにツメ部材40cのツメ部分40fに係合する。そして、バネ40eの付勢力によってツメ部材40cのツメ部分40fが図18(e)に示すように前記係合突起56bに係合した状態を維持しつつ上昇し、これによって係合突起56bは、ラッチ40に係合した状態となってこれから抜けなくなる。
【0054】
また、係合突起56bをラッチ40から外すには、まず、図19(a)に示すように、ラッチ40に対して係合部材56の係合突起56bを再度押し入れる。すると、この係合突起56bによってスライダ40dが押し込まれ、図19(b)に示すようにスライダ40dによって引っ張られたバネ40eの付勢力により、ツメ部材40cの先端側(係合部40a側)が上昇する。そして、バネ40eの付勢力でスライダ40dは図19(c)に示すように係合部40a側に引き戻され、これにより係合突起56bも押し戻され、これにより係合突起56bのラッチ40への係合が解除される。すると、再度バネ40eの付勢力によってツメ部材40cの先端側が下降し、図18(a)に示した初期の状態に戻る。
【0055】
なお、このような係合突起56bとラッチ40との係合、およびこの状態からの脱着は、後述するようにディスプレイ2の回動動作に伴われてラッチ40、40が取り付けられたディスプレイホルダ36が回動することにより、なされるようになっている。
【0056】
また、前記の係合突起56cおよび係合突起56dは、それぞれ前記ラッチ44のうちの対応する1つに着脱可能に係合するものである。すなわち、上方に向けて形成された係合突起56cは、係合部44aを下側に向けて配置されたラッチ44に係合し、下方に向けて形成された係合突起56dは、係合部44aを上側に向けて配置されたラッチ44に係合するようになっている。なお、ラッチ44は前記のラッチ40と同一構成であり、係合突起56c、56dも前記の係合突起56bと同一構成であるので、ラッチ44と係合突起56cあるいは56dとの着脱の機構は、図18、図19に示した機構と同一となる。
【0057】
また、前記スライドレール51、52は、前記スライドベアリング20と同様、固定部材とこれに上下動可能に保持された可動部材46(47)とを有して構成された公知のものである。すなわち、固定部材と可動部材46(47)との間にはベアリング(図示せず)が設けられており、これによって可動部材46(47)は、固定部材に対し円滑に上下動、すなわち鉛直方向に昇降するようになっている。ここで、可動部材46(47)は本発明における「可動部」となるものであり、一方、固定部材と前記の固定パイプ50とは、本発明における「固定部」を構成するものである。
【0058】
昇降部48、48の固定パイプ50、50間には、図14に示したように前記付勢部49がねじ等によって取り付けられている。付勢部49は、門型のバネホルダ58と、このバネホルダ58に連結された3個の定荷重バネ(付勢部材)59‥と、これら定荷重バネ59‥を保持する軸60とを備えて構成されたものである。この付勢部49にあっては、バネホルダ58が固定パイプ50の内側で上端側の側面に取り付けられており、これによってこのバネホルダ58側が、固定パイプ50、50間に固定されたものとなっている。
【0059】
ここで、バネホルダ58には、その水平板58aの両端部に、それぞれ鉛直方向に垂下した状態でバネ軸61が取り付けられ、このバネ軸61に反力バネ62が巻装されている。反力バネ62は、前記シャフトホルダ54がスライドレール51、52の動作によって上昇した際、このシャフトホルダ54の折曲片54bに当接することにより、これに支持される荷重によって生じる衝撃を緩和するよう構成されたものである。
【0060】
また、このバネホルダ58には、前記水平板58aの一方の側(ディスプレイ2と反対の側)に形成された折曲板58bに、前記定荷重バネ59の引き出し端59a‥が、ねじ止めによって固定されている。定荷重バネ59は、前記の定荷重バネ24と同じもので、引き出し端59aと反対側の端部が糸巻き状に形成された保持具(図示せず)に固定され、さらにその状態でバネ部分が保持具に巻回されたものである。
【0061】
保持具は、その軸部(図示せず)に形成された貫通孔(図示せず)に前記軸60が挿通されたことにより、該軸60に対して回動可能に保持されたものである。軸60は、その両端が前記シャフトホルダ54の取付孔54cに挿通され支持されており、これによって定荷重バネ59を固定した保持具は、昇降部48、48のシャフトホルダ54、54間に挟まれた状態で保持されたものとなっている。
【0062】
ここで、3個の定荷重バネ59‥の合計のバネ力(付勢力)、すなわち保持具から引き出されたバネの引き出し端59a、59aを巻き戻そうとする力は、前記実施形態における定荷重バネ24と同様、付勢部49が支持する重量に釣り合うように形成されている。そして、このような構成のもとに定荷重バネ59‥は、そのバネ力(付勢力)が、軸60で支持する総重量と常時均衡を保つようになっている。
【0063】
また、ディスプレイ2に対して上方あるいは下方に力が加えられ、これにより軸60に上方あるいは下方への力が加わると、前記の均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥にその巻き上げ又は引き出しが起こる。すると、保持具が軸60を回動し、同時にディスプレイ2等の昇降がなされる。そして、加えられた力が解除されると、巻き上げ又は引き出しが停止し、その状態(位置)で止まり、再度均衡を保つようになる。
【0064】
また、前記バネホルダ58における、前記水平板58aの他方の側(ディスプレイ2側)には二つの折曲板58cが形成されており、そのうちの一方には、その内側の側縁部にギア(図示せず)が設けられている。このギアは、縦方向(鉛直方向)に延びて形成されたもので、前記の回転ラッチ43のギア43aに歯合するよう構成されたものである。すなわち、このギアは、前記の本体板37がシャフトホルダ54とともに昇降した際、本体板37に設けられた回転ラッチ43のギア43aに歯合することにより、進退機構43bに進退動作をなさせるものである。
【0065】
この回転ラッチ43の進退動作の機構を、図20を用いて説明する。
この回転ラッチ43は、図20(a)に示すようにケース43cと、このケース43内に進退可能に収容された進退部材43dと、前記ギア43aの軸に連結した作動金具43eと、この作動金具43eを付勢する板バネ43fとから進退機構43bを構成する従来公知のものである。なお、図20(a)では、進退部材43dが前進しており、その係合片43gが突出している状態を示している。
【0066】
このような状態の回転ラッチ43に対し、前述したように本体板37が上昇し、バネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアが回転ラッチ43のギア43aに歯合すると、このギア43aは、本体板37が上昇したことによって正逆のいずれか一方に回動する。すると、ギア43aと同じ軸に連結した作動金具43eは、図20(b)に示すように図20(a)に示した位置と反対の側に回動する。そして、これにより作動金具43aの一方の側に設けられた係合ツメ43hは、進退部材43dの開口43iに係合することによってこれを付勢し、進退部材43dを後退させる。
【0067】
この動作がさらに続けられると、図20(c)に示すように進退部材43dがさらに後退し、その係合片43gが完全にケース43内側に埋没する。このような動作において、図20(a)、図20(c)に示した状態では、作動金具43eは板バネ43fによって付勢されていることにより、ロックされたものとなっている。したがって、図20(a)、図20(c)に示した状態では、作動金具43を回動させる力、すなわち本体板37を昇降させる力が働かないと、進退部材43dはその状態で固定されたもとなる。
【0068】
なお、図20(c)の進退部材43dが後退した状態から図20(a)の進退部材43dが前進した状態に移行させるためには、本体板37を下降させ、回転ラッチ43のギア43aを先の場合とは逆に、すなわち正逆方向の他方に回動させることで、行うことができる。
ここで、このような構成からなる回転ラッチ43と、前述したように回転ラッチ43の係合片43gに係脱可能に係合する円環38の切欠38aとから、本発明における保持機構が構成されている。
【0069】
カバー33は、前記付勢部49を覆うもので、前記本体板37の側板37bの上から、ねじ等によってシャフトホルダ54に取り付けられたものである。
なお、本実施形態においても、ディスプレイ2の電源コード(図示せず)はディスプレイ2の昇降や回動に干渉しないようになっている。
【0070】
次に、このような構成からなるスタンド30の使用方法について説明する。
まず、図21(a)に示すように、ディスプレイ2の角度については通常の使用形態、すなわち横置きの状態であり、また、ディスプレイ2の高さについては、最も高い状態(上限位置)を考えてみる。このような状態のもとでは、回転ラッチ43はその係合片43をケース43c内に埋没させており、したがって係合片43は、前述したようにディスプレイホルダ36の円環38に形成された切欠38aに係合した状態とはなっていない。したがって、この状態では本体板37に対してディスプレイホルダ36が回動可能となっている。
【0071】
また、このディスプレイ2が最も高い状態では、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44が固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dに係合しており、したがってディスプレイ2はこの位置にロックされた状態となっている。
【0072】
このようにディスプレイ2が横置きでかつ高い状態から、縦置きにしたい場合には、その状態から、図21(b)に示すようにディスプレイ2の端部(角部等)を押し下げあるいは引き上げることで、ディスプレイ2を回動させたい方向に回す。すると、ディスプレイ2を支持するディスプレイホルダ36と本体板37との間、さらにはディスプレイホルダ36と固定パイプ50gとの間には回転ラッチ43やラッチ40によるロックがかかっていないため、これらの間に設けられた回動装置7によってディスプレイホルダ36が円滑に回動し、図21(c)に示すように90°回動して右向きあるいは左向きの縦置き状態となる。このとき、ディスプレイ2は予め設定された高い位置でその回動がなされるため、回動中心から最も遠くに位置する角部が最下点に到達しても、これが設置板32に接触することなく回動するようになっている。
【0073】
また、このようにしてディスプレイ2を縦置きした状態のもとで、これを下降させて低くしたいときには、まず、一旦ディスプレイ2を上昇させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。
【0074】
続いて、図21(d)に示すようにディスプレイ2を押し下げる。すると、本体板37、シャフトホルダ54を介して軸60に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ59‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥がその引き出し端59a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸60を回動し、ディスプレイ2が設置板32側に下降する。このとき、ディスプレイ2に伴われてシャフトホルダ54が下降するが、このようにしてシャフトホルダ54が下降した際、前述した反力バネ55の作用により、ディスプレイ2の下降に伴う衝撃が緩和されるようになっている。
【0075】
また、このように縦置きの状態で下降させると、ディスプレイホルダ36に設けられたラッチ40、40のいずれか一方が、その係合部40aを下方に向けているため、これが固定パイプ50に設けた係合部材56の係合突起56bに係合し、その状態で固定される。したがって、このようにディスプレイ2を縦置きの状態にした場合には、ラッチ40によってその下限位置が決定され、ここにディスプレイ2がロックされるため、ディスプレイ2が設置板32に接触してしまうことが防止される。
【0076】
さらに、このようにしてディスプレイ2を下降させると、本体板37の下降に伴い、回転ラッチ43のギア43aがバネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアによって回動させられる。すると、前述したように回転ラッチ43の進退部材43dが前進し、係合片43gがケース40bより突出することにより、この係合片43gがディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aの1つに係合する。そして、これによりディスプレイ2は、その回動がなされないようロックされた状態に保持される。したがって、このようにして縦置きの状態でかつ低く下げた状態からは、直接このディスプレイ2を横置きの状態に回動できないようになる。
【0077】
また、このように縦置きの状態でかつ低く下げた状態から、高く上げたい場合には、先の操作とは逆の操作を行えばよい。すなわち、一旦ディスプレイ2を下降させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、ラッチ40から係合突起56bが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。したがって、その状態のもとでディスプレイ2を押し上げれば、縦置きの状態で高く上げることができる。
なお、このようにしてディスプレイ2を上昇させると、前述した回転ラッチ43が再度動作し、進退部材43dが後退することにより、その係合片43gとディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aとの係合が解除され、ディスプレイ2の回動が可能になる。
【0078】
したがって、このようにディスプレイ2を縦置きのままで押し上げ、これを上昇させた後には、再度ディスプレイ2を回動させることにより、図21(a)に示したような横置きの状態に戻すことができる。
また、このような横置きで高い位置(上限位置)にある状態から、低い位置(下限位置)にしたい場合には、前述した縦置きの場合と同様、まず、一旦ディスプレイ2を上昇させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた下側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56dが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。
【0079】
続いて、図21(e)に示すようにディスプレイ2を押し下げると、本体板37、シャフトホルダ54を介して軸60に下方への力が加わり、これによって定荷重バネ59‥による均衡が崩れ、加えられた力の分だけ定荷重バネ59‥がその引き出し端59a‥側をさらに引き出す。そして、これに連動して保持具が軸60を回動し、ディスプレイ2が設置板32側に下降する。
【0080】
また、このように横置きの状態で下降させると、本体板37に取り付けられた上側のラッチ44、44が固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56cに係合し、これによってディスプレイ2はその位置にロックされた状態となる。
【0081】
さらに、このようにしてディスプレイ2を下降させると、縦置きの状態で下降させた場合と同様に、本体板37の下降に伴い、回転ラッチ43のギア43aがバネホルダ58の折曲板58cに設けられたギアによって回動させられる。すると、前述したように回転ラッチ43の進退部材43dが前進し、係合片43gがケース40bより突出することにより、この係合片43gがディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aの1つに係合する。そして、これによりディスプレイ2は、その回動がなされないようにロックされた状態で保持されたものとなる。したがって、このようにして横置きの状態でかつ低く下げた状態からは、直接このディスプレイ2を縦置きの状態に回動できないようになる。
【0082】
また、このように横置きの状態でかつ低く下げた状態から、このディスプレイ2を縦置きの状態にしたい場合には、前述したように一旦このディスプレイ2を上昇させる必要がある。そこで、まず、一旦ディスプレイ2を下降させる方向に力を加え、その後すぐにその力を除く。すると、前述したラッチ44の着脱機構により、本体板37に取り付けられた上側のラッチ44、44から固定パイプ50に取り付けられた係合部材56の係合突起56cが脱着し、これによってディスプレイ2はそのロック状態が解除される。したがって、その状態のもとでディスプレイ2を押し上げればよい。
なお、このようにしてディスプレイ2を上昇させると、前述した回転ラッチ43が再度動作し、進退部材43dが後退することにより、その係合片43gとディスプレイホルダ36の円環38の切欠38aとの係合が解除され、図21(a)に示したようにディスプレイ2の回動が可能になる。
【0083】
このようなスタンド30にあっても、回動機構34によってディスプレイ2をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができ、また、昇降機構35によってディスプレイ2を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、ディスプレイ2を見る側からの要望にも、十分に応えることができるものとなる。また、昇降部48を一対設けたので、特にディスプレイ2が大型であり、重量物である場合にも、一対の昇降部48、48でディスプレイ2を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、ディスプレイ2を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合も確実に防止することができる。
【0084】
また、回転ラッチ43と円環38の切欠38aとからなる保持機構を設けたので、ディスプレイ2を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に、ディスプレイ2の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとなるように、回動ラッチ43のギア43aとこれに歯合するギアとの位置等を決定しておくことにより、ディスプレイ2を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0085】
また、回動機構3を、比較的径の大きい固定リング11及び回動リング12によって構成しているので、大型のディスプレイ2を回動させる際、このディスプレイ2の重量を大径の回動リング12によって安定的にバランス良く支持することができ、したがってその回動を安全かつ円滑に行わせることができる。
また、縦置き、横置きにかかわらず、上限位置あるいは下限位置では、操作者はラッチ40あるいはラッチ44の解除動作を行わないとディスプレイ2の昇降を行うことができず、したがって不測にこれが昇降してしまうといった不都合を回避することができる。
【0086】
なお、本発明は前記実施形態にも限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば、前記例では付勢部17において付勢部材となる定荷重バネ24を三つ設けたが、ディスプレイ(表示装置)等の重量と釣り合わせるため、定荷重バネ24を二つ以下、あるいは四つ以上用いてもよい。
また、前記例のスタンドでは、搭載する表示装置をディスプレイとしたが、他に例えば、自由に記載を行うための白板などを表示装置とし、これを搭載するようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の表示装置用スタンドは、回動機構によって表示装置をその表示面方向に回動、すなわち横置きから縦置き、あるいはその逆に動かすことができるようにし、また、昇降機構によって表示装置を鉛直方向に昇降させることができるようにしたものであるから、映像ソースの多様化に対応できるのはもちろん、表示装置を見る側からの要望にも十分に応えることができる有効なものとなる。
【0088】
また、特に表示装置が大型であり、重量物である場合にも、一対の固定部および可動部で表示装置を昇降可能に保持することにより、昇降時にもガタツキがなく、また左右へのブレや揺れのない安定した保持及び昇降を行うことができる。さらに、表示装置を回動した際のモーメントにより、全体が傾き、倒れてしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【0089】
また、昇降機構が、前記表示装置を支持する付勢部を備えて形成され、前記付勢部に、該付勢部が支持する重量に釣り合うように形成された付勢部材が備えられるようにすることにより、表示装置に力を加えてこれを昇降させた後、加えた力を解除すると表示装置がその位置で付勢部材の付勢力に釣り合い、その高さを維持するようになる。したがって、この表示装置を、自由に高さ調整が可能となる、いわゆるフリーストップにすることができる。
【0090】
また、昇降機構に、表示装置の昇降の際に前記固定部側と可動部側との間に抵抗を付与するダンパー機構を設ければ、わずかな振動等によって表示装置が不測に昇降(特に下降)してしまうことを防止することができる。
【0091】
また、前記回動機構に、前記昇降機構によって前記表示装置が所定の高さ以上に上昇させられた状態でのみ、該表示装置の回動を可能とする保持機構を設け、前記の所定の高さを、表示装置を横置きから縦置きにする場合やその逆の場合に表示装置の側部(角部)がその支持面(設置面)に干渉しないような高さとしておくことにより、表示装置を回動させる際、これが支持面(設置面)に干渉して回動が不能になってしまうといった不都合を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置用スタンドの一実施形態例を示す図であって、表示装置(ディスプレイ)を引き上げさらに横置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスタンドにおいて、主に回動機構と昇降機構の一部とを説明するための要部分解斜視図である。
【図3】回動機構を説明するための図であり、(a)は回動リングの正面図および側断面図、(b)は固定リングの正面図および側断面図、(c)は回動装置の側断面図である。
【図4】カム板におけるカム溝の形状と、このカム溝内を相対的に移動する係合突起の位置とを説明するための模式図である。
【図5】図1に示したスタンドにおいて、主に昇降機構の一部を説明するための要部分解斜視図である。
【図6】図1におけるスタンドの要部拡大図である。
【図7】図1に示した表示装置用スタンドにおいて、表示装置(ディスプレイ)を縦置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図8】図7におけるスタンドの要部拡大図である。
【図9】図1に示した表示装置用スタンドにおいて、表示装置(ディスプレイ)を引き下げさらに横置きした状態を示す図であり、(a)は正面側を示す斜視図、(b)は背面側を示す斜視図である。
【図10】図9におけるスタンドの要部拡大図である。
【図11】本発明の表示装置用スタンドの他の実施形態例を示す図であって、表示装置(ディスプレイ)を横置きした状態の背面側を示す斜視図である。
【図12】図11に示したスタンドの、スタンド本体の概略構成を示す斜視図である。
【図13】図11に示したスタンドにおいて、主に回動機構を説明するための要部分解斜視図である。
【図14】図11に示したスタンドにおいて、主に昇降機構と付勢部とを説明するための要部分解斜視図である。
【図15】図11に示したスタンドにおいて、主に昇降部を説明するための要部分解斜視図である。
【図16】図11に示したスタンドにおける、昇降部の概略構成を示す斜視図である。
【図17】図11に示したスタンドにおける、係合部材の概略構成を示す斜視図である。
【図18】(a)〜(e)は、ラッチと係合突起との着脱の機構を説明するための図である。
【図19】(a)〜(d)は、ラッチと係合突起との着脱の機構を説明するための図である。
【図20】(a)〜(c)は、回転ラッチの進退動作の機構を説明するための図である。
【図21】(a)〜(e)は、図11に示したスタンドの使用方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1、30…スタンド(表示装置用スタンド)、
2…ディスプレイ(表示装置)、3、34…回動機構、4、35…昇降機構、
7…回動装置、8…カム板、10…カム溝、
15、46、47…可動部材(可動部)、16、48…昇降部、
17、49…付勢部、19、50…固定パイプ(固定部)、
24、59…定荷重バネ(付勢部材)、27…係合突起、
40、44…ラッチ、43…回転ラッチ、56…係合部材
Claims (4)
- 表示装置を搭載するスタンドであって、
前記表示装置をその表示面方向に回動させる回動機構と、前記表示装置を鉛直方向に昇降させる昇降機構とを備えてなり、
前記昇降機構は、少なくとも二つ以上の固定部と、これら固定部にそれぞれ昇降可能に設けられ、かつ前記表示装置を保持する可動部とを備えて構成されたものであることを特徴とする表示装置用スタンド。 - 前記昇降機構は、前記表示装置を支持する付勢部を備えて形成され、
前記付勢部には、該付勢部が支持する重量に釣り合うように形成された付勢部材が備えられていることを特徴とする請求項1記載の表示装置用スタンド。 - 前記昇降機構には、前記表示装置の昇降の際に前記固定部側と可動部側との間に抵抗を付与する、ダンパー機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置用スタンド。
- 前記回動機構には、前記昇降機構によって前記表示装置が所定の高さ以上に上昇させられた状態でのみ、該表示装置の回動を可能とする保持機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置用スタンド。
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