JP2004069502A - 局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置 - Google Patents

局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来は、マイクロピペットの使用や、局所分析用マスクを半導体基板に固定する場合に、手動で行っていたので、半導体基板が汚染されやすいことがあった。粉塵を発生させないように、簡素化した固定治具を用いるため、隙間から回収溶液が毛細管現象によってにじみ出し、回収溶液が減少する、或いは、分析領域の外側の領域の汚染まで回収してしまう可能性があった。また、マイクロピペットの吸い上げには、所定量の溶液が必要なため、汚染が薄まり、検出下限以下や、汚染の回収率が低下することがあった。したがって、分析のバックグラウンド値の上昇や、所望の分析領域での分析が正確に実施できないことがあった。
【解決手段】本発明は、分析領域の中心点を中心にして、半導体試料を回転させ、かつ、回収液滴保持具により保持された回収溶液を、分析領域の中心点及び周辺の間で走査させた後、回収溶液を回収する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ酸、フッ硝酸溶液に可溶である膜表面及び膜中の微量不純物をフレームレス原子吸光分析装置、誘導結合プラズマ質量分析装置等により分析を行うための局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係る局所微量化学分析の不純物回収装置を示す平面図を図8(a)に示し、図8(a)に示すD−D‘切断面で切った断面図を図8(b)に示す。また、半導体基板を示す平面図を図7(a)に示し、図7(a)に示すC−C’切断面で切った断面図を図7(b)に示す。尚、図7は本願発明と共通とし、本願発明の実施例にも用いるものとする。これら図面を参照して局所微量化学分析の不純物回収方法についても説明する。
【0003】
従来の局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、まず試料となる半導体基板1を準備する。例えば半導体基板1は、シリコンからなり、その半導体基板1上にはシリコン酸化膜6が形成されている。また、半導体基板1には、半導体基板1の向きや、基板上の位置を決めるために、ノッチ3が設けられている。例えばシリコン酸化膜6の任意の領域を分析領域4とし、斜線で示す。
【0004】
従来の局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、シリコン酸化膜中6の微量不純物の回収をするために、図示しないが、まず、シリコン酸化膜6にフッ酸蒸気により、疎水化処理を施して酸化膜の溶解処理を行う。次に、例えばテフロン(登録商標)製の局所分析用マスク7を用いて、シリコン酸化膜6側を覆うようにして半導体基板1上に局所分析用マスク7を固定する。ここでは、図示しないが局所分析用マスク7は、半導体基板1の周辺において固定治具により、半導体基板1表面に密着するように固定されている。また、局所分析用マスク7には、半導体基板1上のシリコン酸化膜6の分析領域4に合わせるようにして開口部8が設けられている。この開口部8は、予め分析を行いたい領域に合わせて局所分析用マスク7を開口させればよく、また必要に応じて複数箇所を分析したい場合には、局所分析用マスク7を複数箇所開口させればよい。次に、塩酸と過酸化水素水の混合溶液からなる回収溶液(図示せず)を例えばマイクロピペット等に入れて分析領域4となる開口部8に滴下し、回収を行う。このとき、回収溶液及びフッ酸溶液は、マイクロピペットで吸い上げることができる所定量が必要となる。その後、この回収溶液を図示しないフレームレス原子吸光分析装置、誘導結合プラズマ質量分析装置(図示せず)等で分析を行う。
【0005】
従来の局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、マイクロピペットで回収溶液を滴下、回収する場合や、局所分析用マスク7を半導体基板1に固定する場合に、手動により行っていた。このため、マイクロピペットや局所分析用マスク7が汚染されやすくなり、これら治具を使用することによって半導体基板1が汚染されやすいということがあった。また、固定治具(図示せず)により、半導体基板1に局所分析用マスク7を固定しているが、固定治具については、粉塵を発生させないように、なるべく簡素化した機構を用いて、固定及び固定解除の動作が少なくなるようにしている。このため、局所分析用マスク7を半導体基板1に隙間なく密着させて固定することができない場合が発生していた。局所分析用マスク7と半導体基板1との密着性が低い場合には、隙間から回収溶液が毛細管現象によってにじみ出てしまい、回収する際に回収溶液が減少してしまう可能性があり、或いは、分析領域4の外側の領域の汚染まで回収してしまう可能性があった。
【0006】
また、マイクロピペットでは、吸い上げることができる所定量の回収溶液及びフッ酸溶液が必要となるため、含まれている汚染が薄まることになり、分析装置の感度にもよるが、検出下限以下になってしまう可能性や、汚染の回収率が低下するということがあった。
【0007】
したがって、分析のバックグラウンド値の上昇や、所望の分析領域での分析が正確に実施できないということがあった。また、局所分析を行うためには、分析領域の位置が異なるごとに、その都度、開口部8を変えた局所分析用マスク7を作成する必要があるために、マスク作成のためのコストがかかっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、マイクロピペットで回収溶液を滴下、回収する場合や、局所分析用マスクを半導体基板に固定する場合に、手動により行っていた。このため、マイクロピペットや局所分析用マスクが汚染されやすくなり、これら治具を使用することによって半導体基板が汚染されやすいということがあった。また、固定治具については、粉塵を発生させないように、なるべく簡素化した機構を用いて、固定及び固定解除の動作が少なくなるようにしている。このため、局所分析用マスクを半導体基板に隙間なく密着させて固定することができない場合があり、密着性が低い場合には、隙間から回収溶液が毛細管現象によってにじみ出てしまい、回収する際に回収溶液が減少してしまう、或いは、分析領域の外側の領域の汚染まで回収してしまう可能性があった。また、マイクロピペットでは、吸い上げることができる所定量の回収溶液及びフッ酸溶液が必要となるため、含まれている汚染が薄まることになり、検出下限以下になってしまう可能性や、汚染の回収率が低下するということがあった。したがって、分析のバックグラウンド値の上昇や、所望の分析領域での分析が正確に実施できないということがあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明においては、表面に疎水化処理を施した半導体試料を試料台に載置し、前記半導体試料表面の分析領域の位置を検出する第1の工程と、前記分析領域の位置から求めた中心点を中心にして、前記半導体試料を回転させ、かつ、回収溶液を前記分析領域の中止点及び周辺の間で走査させる第2の工程と、前記回収溶液を前記半導体試料から回収する第3の工程とを具備し、前記分析領域の中心点は、前記半導体試料の中心点を除いた位置にあることを特徴とする。
【0010】
また、本発明においては、表面に疎水化処理を施した半導体試料表面の分析領域の位置を検出し、前記分析領域の位置から求めた中心点と、試料台の中心点を合わせるようにして前記半導体試料を載置する第1の工程と、前記分析領域の中心点を中心にして、前記半導体試料を回転させ、かつ、回収溶液を前記分析領域の中心点及び周辺の間で走査させる第2の工程と、前記回収溶液を前記半導体試料から回収する第3の工程とを具備し、前記分析領域の中心点は、前記半導体試料の中心点を除いた位置にあることを特徴とする。
【0011】
また、本発明においては、前記半導体試料は、フッ酸、或いはフッ硝酸に可溶であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明においては、前記回収溶液は、酸化剤を含む酸溶液であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明においては、試料台と、前記試料台下の所望の位置に移動して接続され、前記試料台の所望の位置を回転軸として回転駆動させる駆動軸と、前記駆動軸の所望の位置に合わせるようにして、前記試料台上を移動し、前記試料台上の試料に回収溶液を走査及び回収する回収液滴保持具とを具備することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。 本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置を示す平面図を図1(a)に示し、図1(a)に示すA−A‘切断面で切った断面図を図1(b)に示す。また、半導体基板を示す平面図を図7(a)に示し、図7(a)に示すC−C’切断面で切った断面図を図7(b)に示す。尚、図7は従来技術と共通としている。これら図面を参照して局所微量化学分析の不純物回収方法についても説明する。
【0015】
本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、まず試料となる半導体基板101を準備する。例えば半導体基板101は、シリコンからなり、その半導体基板101上にはシリコン酸化膜106が形成されている。また、半導体基板101には、半導体基板101の向きや、基板上の位置を決めるために、ノッチ103が設けられている。例えばシリコン酸化膜106の任意の領域を分析領域104とし、斜線で示す。
【0016】
本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、例えば半導体基板101を載置することができ、例えばテフロン(登録商標)製からなる試料台109が設けられている。尚、図1においては半導体基板101表面のシリコン酸化膜を省略している。試料台109下面には、試料台を回転駆動させるために駆動軸111が接続されている。駆動軸111は、駆動手段(図示せず)に接続されており、駆動力を試料台に伝えている。ここで試料台109の中心を試料台中心点102とし、半導体基板101の中心を半導体基板中心点114とすれば、試料台中心点102と半導体基板中心点114とを合わせるように半導体基板101が配置されている。次に試料台109上には、回収液滴保持具110が配置されている。回収液滴保持具110は、例えばテフロン(登録商標)製の棒状のものから成り、回収液滴保持具110の先端には回収溶液113が保持されるようになっている。また回収液滴保持具110の先端と半導体基板101表面とは、実際には接触しておらず、回収溶液113を介して接するようにしている。回収溶液113を走査、回収するために、回収液滴保持具110は、保持具駆動手段(図示せず)に接続されており、回収液滴保持具110自体を試料台109上の移動(図面矢印で移動方向を示す)、及び回収溶液を走査、回収する機構(図示せず)へ移動させることができる。回収液滴保持具110の先端の移動経路については、少なくとも試料台109上では、試料台中心点102上を通る直線状に移動できることが望ましい。また、回収液滴保持具110の先端は、分析領域104の中心点105上を通るように配置させる。
【0017】
次に、図1(a)の本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置の平面図に示すA−A‘切断面で切った駆動軸の移動を示した断面図を図2(a)、図2(b)に示す。尚、図2において、図1と同様の部分については説明を省略する。図2(a)、(b)に示すように駆動軸111については、駆動手段(図示せず)により試料台109下を移動することができ、少なくとも、試料台中心の位置から、試料となる半導体基板101の周囲まで駆動軸111が移動できるようにしている。分析領域104の位置により、その都度、駆動軸111の位置を移動、固定することができ、駆動軸111を中心にして試料台109を回転させることができる。破線の駆動軸については、移動する前の位置を示しており、図面矢印は移動の方向を示している。尚、図2においても、駆動軸111を回転させる回転駆動手段については図示せず、半導体基板101表面のシリコン酸化膜については省略している。
【0018】
次に、本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置の試料配置方法を示す平面図を図3に示す。図1と同様の部分については説明を省略する。まず、フッ酸蒸気により疎水化処理を行った半導体基板101の中心点114を、試料台109上の、試料台109の中心点102に合わせるようにして載置する。次に、分析領域104の位置を例えば半導体基板101のノッチ103などをもとにして座標認識機構(図示せず)により検出する。このとき、駆動軸(図示せず)は、試料台中心点102下に配置されている。例えば回収液滴保持具110の軌道112上から、半時計周りに角度θ回転させ、半導体基板中心点114からr1の距離の地点に、分析領域中心点105が配置される場合には、試料台109を回転させ、半導体基板101を時計周りに角度θ回転させて、分析領域中心点105を回収液滴保持具軌道112上に合わせる。次に駆動軸(図示せず)を試料台中心点102からr1の距離移動させて、分析領域中心点105下に配置されるように合わせる。このようにして試料台109に試料が配置される。尚、図3においても半導体基板101表面のシリコン酸化膜については省略している。
【0019】
本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置においては、図3に示すように、試料台109に試料となる半導体基板101を載置し、駆動軸(図1に示す)を移動させた後に、図1に示すように、回収液滴保持具110に酸化剤を含む酸溶液である、塩酸と過酸化水素水の混合溶液からなる回収溶液113を保持させて、回収溶液113が半導体基板101表面に接するようにして分析領域104上を移動させる。その際、試料台109は分析領域中心点105を中心にして、例えば0.5回/分から数回/分、回転する。回収液滴保持具110は、分析領域104上において、例えば分析領域中心点105から図面の右側周辺方向へ分析領域104の半径の距離を1回、移動する。もちろん、逆方向でもかまわない。分析領域104上を走査した後、回収溶液113は、回収溶液113を滴下、回収する機構(図示せず)に移動される。その後、この回収溶液113をフレームレス原子吸光分析装置、誘導結合プラズマ質量分析装置(図示せず)等で分析を行う。
【0020】
本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置によれば、回収液滴保持具110により局所的な分析領域104上で回収溶液113を走査させ、回収することができるので、従来、手動により行ってきたことによる半導体基板101の汚染を防ぐことができる。また、局所分析用マスクを用いないため、局所分析用マスクと半導体基板との密着性が低い場合に発生する、回収溶液が毛細管現象によってにじみ出るといったことがなく、分析領域104内で回収溶液113を正確に回収することができる。また、マイクロピペットを用いないため、回収溶液及びフッ酸溶液の量を、従来のマイクロピペットを使用した場合に比べて、約1/5程度の少ない量で走査、回収できるので、含まれている汚染の薄まりを低減することができ、分析装置の感度にもよるが、検出下限以下になってしまう可能性や、汚染の回収率が低下するということを防ぐことができる。
【0021】
したがって、分析のバックグラウンド値を低減することができ、所望の分析領域での分析が正確に実施できる。また、局所分析用マスク作成のためのコストはかからなくなる。
【0022】
尚、本発明の第1の実施例においては、あらかじめ、駆動軸(図示せず)が、試料台中心点102下に配置されているとしたが、任意の位置に配置しておき、分析領域中心点105に合わせるように移動させてもかまわない。
【0023】
次に、本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置を示す平面図を図4に示し、図4に示すB−B‘切断面で切った断面図を図5に示す。これら図面を参照して局所微量化学分析の不純物回収方法についても説明する。尚、半導体基板101の説明については第1の実施例と同様のため省略する。
【0024】
本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置では、例えば半導体基板101を載置することができ、例えばテフロン(登録商標)製からなる試料台209が設けられている。試料台209の大きさは、第1の実施例よりも大きくなり、例えば試料台209の半径の距離に対象となる試料が置けるような大きさとする。このため、第2の実施例においては、第1の実施例に比べて、装置が大型化する。尚、図4及び図5においては半導体基板101表面のシリコン酸化膜を省略している。試料台209下面には、試料台を回転駆動させるために駆動軸211が接続されている。駆動軸211は、駆動手段(図示せず)に接続されており、駆動力を試料台に伝えている。ここで試料台209の中心を試料台中心点202とし、分析領域104の中心を分析領域中心点105とすれば、試料台中心点202と分析領域中心点105とを合わせるように半導体基板101が配置されている。次に試料台209上には、回収液滴保持具210が配置されている。回収液滴保持具210は、例えばテフロン(登録商標)製の棒状のものから成り、回収液滴保持具210の先端には回収溶液113が保持されるようになっている。また回収液滴保持具210の先端と半導体基板101表面とは、実際には接触しておらず、回収溶液113を介して接するようにしている。回収溶液113を走査、回収するために、回収液滴保持具210は、保持具駆動手段(図示せず)に接続されており、回収液滴保持具210自体を試料台209上の移動、及び回収溶液を走査、回収する機構(図示せず)へ移動させることができる。回収液滴保持具210の先端の移動経路については、少なくとも試料台209上では、所望の分析領域104を移動できる距離であればよいが、もちろん試料台209の半径の距離を移動できるようにしてもよい。また、回収液滴保持具210の先端は、分析領域104の中心点105上を通るように配置させる。
【0025】
次に、本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置においては、駆動軸211が試料台209下の中心点202に固定されており、試料台中心点202を中心軸にして回転する。試料の配置方法については、まず、フッ酸蒸気により疎水化処理を行った半導体基板101の分析領域104の中心点105を、試料台209上の、試料台209の中心点202に合わせるようにして載置する。第2の実施例においては、予め分析領域104の位置を例えば半導体基板101のノッチ103などをもとにして座標認識機構(図示せず)により検出しておく。続いて、回収液滴保持具210に酸化剤を含む酸溶液である、塩酸と過酸化水素水の混合溶液からなる回収溶液113を保持させて、回収溶液113が半導体基板101表面に接するようにして分析領域104上を移動させる。その際、試料台209は、試料台中心点202でもある、分析領域中心点105を中心にして、例えば0.5回/分から数回/分、回転する。回収液滴保持具210は、分析領域104上において、例えば分析領域中心点105から図面の右側周辺方向へ分析領域104の半径の距離を1回、移動する。もちろん、逆方向でもかまわない。分析領域104上を走査した後、回収溶液113は、回収溶液113を滴下、回収する機構(図示せず)に移動される。その後、この回収溶液113をフレームレス原子吸光分析装置、誘導結合プラズマ質量分析装置(図示せず)等で分析を行う。
【0026】
本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収方法及びその不純物回収装置によれば、第1の実施例に比べて、駆動軸211を試料台中心点202に固定して回転させるために、駆動軸211を移動させる機構を省くことができる。これにより、装置の構造を簡単にすることができる。また、第1の実施例と同様に、回収液滴保持具210により局所的な分析領域104上で回収溶液113を走査させ、回収することができるので、従来、手動により行ってきたことによる半導体基板101の汚染を防ぐことができる。また、局所分析用マスクを用いないため、局所分析用マスクと半導体基板との密着性が低い場合に発生する、回収溶液が毛細管現象によってにじみ出るといったことがなく、分析領域104内で回収溶液113を正確に回収することができる。また、マイクロピペットを用いないため、回収溶液及びフッ酸溶液の量を、従来のマイクロピペットを使用した場合に比べて、約1/5程度の少ない量で走査、回収できるので、含まれている汚染の薄まりを低減することができ、分析装置の感度にもよるが、検出下限以下になってしまう可能性や、汚染の回収率が低下するということを防ぐことができる。
【0027】
したがって、分析のバックグラウンド値を低減することができ、所望の分析領域での分析が正確に実施できる。また、局所分析用マスク作成のためのコストはかからなくなる。
【0028】
また、本発明の第2の実施例においては、駆動軸211を移動させる機構を省くとしたが、もちろん、その機構が設けられていても、駆動軸211を試料台中心点202に固定としておけば、第2の実施例を行うことができる。
【0029】
図6は、従来技術の局所分析用マスクを用いた場合と、本発明の実施例を用いた場合のNa汚染分析結果を示す片対数グラフである。マルの点が従来技術であり、三角の点が本発明を示す。図に示すとおり、従来技術においては、Na汚染分析結果にバラツキが生じている。本発明においては、手動による汚染がないため、バラツキを制御することができ、分析精度を向上させることができる。
【0030】
尚、本発明の実施例においては、試料としてシリコン基板上のシリコン酸化膜を用いているが、これはフッ酸、或いはフッ硝酸に可溶である膜表面であればよく、例えばシリコン基板、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、高誘電体膜(酸化ルテニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、BST(チタン酸バリウム・ストロンチウム))等でも用いることができる。また、半導体基板に限定されるものではなく、例えば液晶基板等においても実施可能となる。
【0031】
また、本発明の実施例においては、汚染をより防ぐために、不純物回収装置自体を、密閉した状態に置くことが望ましい。また、試料の搬送を行う機構が設けられ、試料台への試料の取り付け、取りはずしがその機構により、人の手を介さずに自動的に行われることが望ましい。また、試料の位置の検出については、例えばレーザーなどのセンサを用いて行うことができ、本発明の実施例では、ノッチであったが、オリフラを設けて検出してもよい。
【0032】
また、本発明の実施例においては半導体基板だけでなく、半導体薄膜、半導体膜中、液晶基板などにでも使用できる。
【0033】
また、本発明の実施例においては、半導体基板101の断面図で、半導体基板101の深さ方向の全てに斜線を引き、分析領域104としたが、これは深さ方向の全てを溶解するということではなく、分析領域の場所を特定するために、便宜上、引いたものである。ここでは、図7に示すとおり、半導体基板101上のシリコン酸化膜106の溶解を示すものとする。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、回収液滴保持具により局所的な分析領域上で回収溶液を走査させ、回収することができるので、従来、手動により行ってきたことによる半導体基板の汚染を防ぐことができる。また、局所分析用マスクを用いないため、局所分析用マスクと半導体基板との密着性が低い場合に発生する、回収溶液が毛細管現象によってにじみ出るといったことがなく、分析領域内で回収溶液を正確に回収することができる。また、マイクロピペットを用いないため、回収溶液及びフッ酸溶液の量を、従来に比べて、少ない量で走査、回収できるので、含まれている汚染の薄まりを低減することができ、検出下限以下になってしまう可能性や、汚染の回収率が低下することを防ぐことができる。したがって、分析のバックグラウンド値を低減することができ、所望の分析領域での分析が正確に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置を示す平面図であり、(b)は、この局所微量化学分析の不純物回収装置の平面図に示すA−A‘切断面で切った断面図である。
【図2】(a)、(b)は、図1(a)の本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置の平面図に示すA−A‘切断面で切った駆動軸の移動を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置の試料配置方法を示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置を示す平面図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る局所微量化学分析の不純物回収装置の平面図に示すB−B‘切断面で切った断面図である。
【図6】従来技術を用いた場合と、本発明の実施例を用いた場合のNa汚染分析結果を示す片対数グラフである。
【図7】(a)は、半導体基板を示す平面図であり、(b)は、この半導体基板に示すC−C‘切断面で切った断面図である。
【図8】(a)は、従来技術に係る局所微量化学分析の不純物回収方法を示す平面図であり、(b)は、この局所微量化学分析の不純物回収方法に示すD−D‘切断面で切った断面図である。
【符号の説明】
1、101 半導体基板
102、202 試料台中心点
3、103 ノッチ
4、104 分析領域
105 分析領域中心点
6、106 酸化膜
109、209 試料台
110、210 回収液滴保持具
111、211 駆動軸
112 回収液滴保持具軌道
113、213 回収溶液
114、214 半導体基板中心点

Claims (5)

  1. 表面に疎水化処理を施した半導体試料を試料台に載置し、前記半導体試料表面の分析領域の位置を検出する第1の工程と、
    前記分析領域の位置から求めた中心点を中心にして、前記半導体試料を回転させ、かつ、回収溶液を前記分析領域の中心点及び周辺の間で走査させる第2の工程と、
    前記回収溶液を前記半導体試料から回収する第3の工程とを具備し、
    前記分析領域の中心点は、前記半導体試料の中心点を除いた位置にあることを特徴とする局所微量化学分析の不純物回収方法。
  2. 表面に疎水化処理を施した半導体試料表面の分析領域の位置を検出し、前記分析領域の位置から求めた中心点と、試料台の中心点を合わせるようにして前記半導体試料を載置する第1の工程と、
    前記分析領域の中心点を中心にして、前記半導体試料を回転させ、かつ、回収溶液を前記分析領域の中心点及び周辺の間で走査させる第2の工程と、
    前記回収溶液を前記半導体試料から回収する第3の工程とを具備し、
    前記分析領域の中心点は、前記半導体試料の中心点を除いた位置にあることを特徴とする局所微量化学分析の不純物回収方法。
  3. 前記半導体試料は、フッ酸、或いはフッ硝酸に可溶であることを特徴とする特許請求の範囲第1項及び第2項記載の局所微量化学分析の不純物回収方法。
  4. 前記回収溶液は、酸化剤を含む酸溶液であることを特徴とする特許請求の範囲第1項及び第2項記載の局所微量化学分析の不純物回収方法。
  5. 試料台と、
    前記試料台下の所望の位置に移動して接続され、前記試料台の所望の位置を回転軸として回転駆動させる駆動軸と、
    前記駆動軸の所望の位置に合わせるようにして、前記試料台上を移動し、前記試料台上の試料に回収溶液を走査及び回収する回収液滴保持具とを具備することを特徴とする局所微量化学分析の不純物回収装置。
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