JP2004069257A - 調湿エレメント及び調湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】調湿エレメントに設けられた吸着剤に感温性有機系高分子材料を用いることにより、吸着、脱着性能に優れた調湿エレメントを提供する。
【解決手段】調湿エレメント(2)は、流通路形成部材により形成された流通路を有する。流通路の表面には、温度変化により体積相転移を起こし、水分を吸着、又は脱着する感温性有機系高分子材料を含有する吸着剤が担持される。
【選択図】 図1
【解決手段】調湿エレメント(2)は、流通路形成部材により形成された流通路を有する。流通路の表面には、温度変化により体積相転移を起こし、水分を吸着、又は脱着する感温性有機系高分子材料を含有する吸着剤が担持される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気と吸着剤を接触させて水蒸気等を吸着剤に吸脱着させる調湿エレメント、及びこの調湿エレメントを備えて空気の湿度調節を行う調湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸着剤を備える調湿エレメントが知られており、調湿装置などに広く利用されている。この調湿エレメントには、例えばハニカム状や段ボール状の支持体が設けられており、支持体によって多数の空気流通路が形成されている。
【0003】
また、支持体の表面には、ゼオライト、シリカゲル又は活性炭など無機材料の粉末状吸着剤がバインダによって保持されている。そして、調湿エレメントの空気流通路に空気を流すと、空気中の水蒸気等が吸着剤に吸着されることにより空気を乾燥させることができる。また、加熱された高温の空気を調湿エレメントの空気通路に流すと、加熱された吸着剤から水蒸気が脱離し、空気を加湿することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のゼオライト、シリカゲルなど無機材料を用いた調湿エレメントでは、吸脱着の繰り返し操作による吸着能力の低下が問題となっていた。
【0005】
また、調湿装置に用いられる調湿エレメントは、被処理空気から水分を吸着した後、吸着した水分を脱着させて再生する必要がある。しかし、従来の無機材料を吸着剤として用いた調湿エレメントは、吸着した水分の脱着に比較的高い温度を必要とした。そのため、コージェネレーションシステムの廃熱などは、温度が低いため再利用できず、高温の空気を作るためにヒータ等加熱手段を別途使用しなければならなかった。そのため、従来の調湿装置では、大量の電力を消費するという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調湿エレメントに感温性有機系高分子材料を含む吸着剤を用いて、吸着剤の耐久性を向上させると共に、比較的低温で水分の脱着を可能とし、調湿装置の省エネルギー化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、空気の流通路を形成するための流通路形成部材と、上記流通路を流れる空気と接触する吸着剤とを備える調湿エレメント(2)を対象とする。そして、上記吸着剤には、温度変化により相転移することで水分を吸着し又は放出する感温性有機系高分子材料が含有されている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の調湿エレメント(2)において、吸着剤が、上記感温性有機系高分子材料を保持する三次元網目構造の無機多孔質材料を備えている調湿エレメントである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2記載の調湿エレメント(2)において、無機多孔質材料が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は活性炭のうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメントである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1記載の調湿エレメント(2)において、吸着剤が、繊維間に上記感温性有機系高分子材料を保持する親水性繊維材料を備えている調湿エレメントである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料が、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメントである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料の転移温度が35℃以上55℃以下となっている調湿エレメントである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料の相転移の前後における体積比が1以上10以下となっている調湿エレメントである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された調湿エレメント(2)と、調湿エレメント(2)に流れ込む空気を加熱する加熱手段(7)とを備えた調湿装置(1)を対象とする。該調湿装置は、取り込んだ空気を減湿側流通路(14)へ送り込み、空気中の水分を調湿エレメント(2)の吸着剤に吸着させて減湿空気を得る吸着動作と、取り込んだ空気を再生側流通路(15)へ送り込んで加熱手段(7)で加熱し、調湿エレメント(2)に送り込んで吸着剤に吸着した水分を空気に付与させて加湿空気を得る再生動作とを行なって、減湿空気又は加湿空気を室内に供給する調湿装置である。
【0015】
−作用−
請求項1の発明では、流通路形成部材によって調湿エレメント(2)に空気を流通させる流通路が形成される。流通路の表面には、吸着剤が担持されており、流通路を通る空気が吸着剤と接触する。上記吸着剤が含有する感温性有機系高分子材料は、温度変化により膨潤相と収縮相との間で体積変化を伴う相転移を発現する。本発明に係る感温性有機系高分子材料は、低温域で膨潤相を呈し空気中の水分を大量に吸収する。一方、感温性有機系高分子材料は、温度が上昇し転移温度を超える高温域では収縮相を呈する。そのため、膨潤した高分子鎖に吸着していた水分は、機械的に高分子鎖の網目状空間が閉ざされることにより、速やかに空気中へ脱着、放出される。このように本発明に係る調湿エレメント(2)は、温度変化を加えられることにより流通路を流れる空気の湿度を調節する。
【0016】
請求項2の発明では、吸着剤は、三次元網目構造を有する無機多孔質材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体で形成されている。上記無機多孔質材料の三次元網目構造は、堅固な担持体としてその内部に上記感温性有機系高分子材料を保持している。また、無機多孔質材料で形成された三次元網目構造は、毛細管現象により外部の水分を内部に保持された上記感温性有機系高分子材料に運び込んで吸着させる。また、該三次元網目構造は、上記感温性有機系高分子材料から脱着した水分を毛細管現象により吸着剤表面に運び出し空気中に放出する。
【0017】
請求項3の発明では、上記無機多孔質材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素のうち少なくとも1種以上の原料から選択する。これら無機多孔質材料は、上記三次元網目構造を形成するのに適している。
【0018】
請求項4の発明では、吸着剤は、親水性繊維材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体で形成されている。該親水性繊維材料は、比表面積が極めて大きく、繊維間に大量の感温性有機系高分子材料を担持する。また、上記感温性有機系高分子材料は、該親水性繊維材料と強固に結合する。
【0019】
請求項5の発明では、上記感温性有機系高分子材料は、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料から選択する。これらの物質は、それぞれ相転移温度を境にして低温側では膨潤相を呈し、高温側では収縮相を呈する。そして、これらの物質は、膨潤相から収縮相に相転移する際に、吸着していた水分を放出する。
【0020】
請求項6の発明では、感温性有機系高分子材料は、その転移温度が35℃以上55℃以下という比較的低温で相転移を発現し、水分の吸着、脱着を可能にする。
【0021】
請求項7の発明では、感温性有機系高分子材料は、その相転移時の体積変化比が1以上10以下となることで、調湿エレメント(2)に担持されて使用されるとき、大きく膨張することがないため、実用的に使用することができる。
【0022】
請求項8の発明では、吸着動作では、取り込まれた空気が減湿側流通路(14)を通って調湿エレメント(2)に送り込まれる。調湿エレメント(2)に送り込まれた空気は、低温状態(常温程度)であるため感温性有機系高分子材料に水分が吸着される。水分を吸着された空気は、減湿空気として室内に供給される。一方、再生動作では、取り込まれた空気が再生側流通路(15)内で加熱手段により相転移温度以上に加熱される。加熱された空気は、調湿エレメント(2)に送られ、感温性有機系高分子材料を加熱する。加熱された感温性有機系高分子材料は、膨潤相から収縮相へ相転移を発現し、吸着水を空気中へ脱着、放出する。水分を付与された空気は、加湿空気として室内に供給される。
【0023】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
本実施形態に係る調湿装置は、減湿された空気が室内へ供給される除湿運転と、加湿された空気が室内へ供給される加湿運転とを切り換えて行うように構成されている。
【0025】
−調湿装置の全体構成−
図1に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、ケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)には、調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)、駆動モータ(6)、加熱手段であるヒータ(7)、ファン(8a、8b)等が収納されている。
【0026】
本実施形態に係るケーシング(10)は、1つの側面に減湿側吸込口(11)及び再生側吸込口(12)が形成され、他の1つの側面に減湿側吹出口(18)と再生側吹出口(19)が形成されている。
【0027】
ケーシング(10)内には、2系統の空気流通路が形成されている。1つは、上記減湿側吸込口(11)から減湿側吹出口(18)に通じる減湿側流通路(14)であり、もう1つは、再生側吸込口(12)から再生側吹出口(19)に通じる再生側流通路(15)である。減湿側吸込口(11)に対応して減湿側ファン(8a)が、再生側吸込口(12)に対応して再生側ファン(8b)がそれぞれ設置されている。再生側流通路(15)内であって、回転ロータ(3)の上流側にはヒータ(7)が設置されている。
【0028】
本実施形態の回転ロータ(3)に組込まれた調湿エレメント(2)は、FRP(繊維強化プラスチック)やアルミニウム合金等から成るハニカム材(5)を流通路形成部材として用いる。このハニカム材は、ハニカム孔が回転ロータ(3)の回転軸方向と平行に配向することにより流通路を形成している。そのため、調湿エレメント(2)は、回転ロータ(3)の上流側から下流側に向けて空気を流通させることができる。
【0029】
流通路の表面には、吸着剤が担持されている。本実施形態に係る吸着剤は、感温性有機系高分子材料と無機多孔質材料との複合体である。
【0030】
具体的に、感温性有機系高分子材料としては、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド等をモノマーとするN−置換アクリルアミド誘導体若しくはN,N’−置換アクリルアミド誘導体、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルなどから選択される。
【0031】
これら感温性有機系高分子材料は、適宜架橋剤で架橋されており、微細な三次元網目構造を有する。また、本実施形態に係る上記感温性有機高分子材料は、高分子鎖の一部、又は架橋剤の一部をイオン化剤で置換してやることにより、高分子中に親水基を含む高分子構造をもつ。この親水基の親和力によって引きつけられた水分子は、高分子鎖で形成された網目状空間に閉じこめられる格好で吸着される。
【0032】
上記感温性有機系高分子材料は、水分が吸着された状態で加熱され相転移温度を超えると、高分子鎖に付加された架橋剤が収縮し、機械的に上記網目構造が収縮することにより水分が放出される。
【0033】
また、上記感温性有機高分子材料は、イオン化度や架橋度により、相転移温度と相転移の前後における体積比を制御することができる。本実施形態においては、比較的低温の廃熱などを利用可能とするため、相転移温度を35℃以上55℃以下となるように調整する。また、調湿エレメント(2)の表面から吸着剤が剥離したりするのを防止するため、相転移の前後における体積比は、1以上10以下となるように調節する。
【0034】
無機多孔質材料としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素などからなる多孔質体であって、具体的にはシリカゲル、ゼオライト、活性炭などから選択される。これら無機多孔質材料は、三次元網目構造を有し上記感温性有機系高分子材料を保持している。
【0035】
この無機多孔質材料が形成する三次元網目構造は、毛細管現象により水分を吸着剤の内部に取り込んだり、内部の水分を表面にまで運び出したりする。
【0036】
本実施形態では、感温性有機系高分子材料として、N−イソプロピルアクリルアミドを使用し、無機多孔質材料としてゼオライトを使用する。
【0037】
上記回転ロータ(3)は、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の両方に跨って配置されている。また、回転ロータ(3)は、伝達手段である伝動ベルト(16)とプーリ(17)を介して駆動モータ(6)によって駆動されて回転し、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の間を移動する。
【0038】
上記回転ロータ(3)の上流側及び下流側は、2つのゾーン、即ち吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)とに区分けされている。各ゾーン(31,32)は、回転ロータ(3)と同心の扇形の部分である。そして、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)によって駆動されて回転し、吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)を交互に通過する。
【0039】
上記減湿側流通路(14)は、吸着ゾーン(31)に室外空気を供給するための空気流通路である。具体的に、減湿側流通路(14)には、回転ロータ(3)の上流側に減湿側ファン(8a)が設けられる。減湿側流通路(14)の入口端は、減湿側吸込口(11)から室外に開口しており、この減湿側ファン(8a)を駆動させると減湿側流通路(14)に室内の空気が取り込まれる。取り込まれた空気は、吸着ゾーン(31)に送られて回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)と接触する。また、減湿側流通路(14)の下流側は減湿側吹出口(18)で開口している。回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側吹出口(18)から放出される。
【0040】
上記再生側流通路(15)は、再生ゾーン(32)に再生側空気を供給するための空気流通路である。この再生側流通路(15)の回転ロータ(3)の上流側には、上記ヒータ(7)が設けられている。そして、再生側流通路(15)は、ヒータ(7)で加熱された再生側空気を再生ゾーン(32)へ供給する。再生側ファン(8a)を運転すると、再生側吸込口(12)から再生側流通路(15)に空気が取り込まれ、この空気が被加湿空気として再生ゾーン(32)に送られる。再生ゾーン(32)では、加熱された再生側空気が回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)に供給される。
【0041】
−運転動作−
本実施形態に係る調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転を切り換えて行なう。
【0042】
先ず、除湿運転時の動作について説明する。
【0043】
除湿運転では、減湿側吸込口(11)から室内空気を取り込み、減湿後に減湿側吹出口(18)から減湿空気として室内に送り返される。それと同時に再生側吸込口(12)から室外空気を取り込み、調湿エレメント(2)の再生に利用して再生側吹出口(19)から室外へ排出される。
【0044】
具体的に、図1に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、伝動ベルト(16)及びプーリ(17)を介して駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0045】
先ず、減湿側吸込口(11)から室内の空気が減湿側空気として取り込まれる。取り込まれた空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0046】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤の感温性有機系高分子材料は、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)の下流側へ送り出され、減湿側吹出口(18)から減湿空気として室内へ供給される。
【0047】
一方、再生側吸込口(12)からは、室外空気が再生側空気として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、ヒータ(7)で35℃以上55℃以下の範囲にある上記感温性有機系高分子材料の体積相転移温度にまで加熱される。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。
【0048】
この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)の感温性有機系高分子材料は、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。
【0049】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。再生ゾーン(32)で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され、再生側吹出口(19)から室外に排気される。
【0050】
次に、加湿運転時の動作について説明する。
【0051】
加湿運転では、減湿側吸込口(11)から室外空気を取り込み、調湿エレメント(2)に水分を付与して減湿側吹出口(18)から減湿空気として室外に排出される。それと同時に再生側吸込口(12)から室内空気を取り込み、調湿エレメント(2)の再生によって加湿され再生側吹出口(19)から室内へ供給される。
【0052】
本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、伝動ベルト(16)及びプーリ(17)を介して駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0053】
減湿側吸込口(11)から室外空気が減湿側空気として取り込まれる。取り込まれた室外空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)をの流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0054】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤の感温性有機系高分子材料は、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)へ送り出され、減湿側吹出口(18)から減湿空気として室外へ排気される。
【0055】
一方、再生側吸込口(12)からは、室内の空気が再生側空気として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、ヒータ(7)で35℃以上55℃以下の範囲にある上記感温性有機系高分子材料の体積相転移温度にまで加熱される。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)の感温性有機系高分子材料は、再生側空気により加熱され相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は脱着して再生側空気中に放出される。
【0056】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。吸着水の放出で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され、加湿空気として再生側吹出口(19)から室内に供給される。
【0057】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。従って、再生側空気を加熱するためのヒータ(7)の消費電力を削減することができ、調湿装置(1)の省エネルギー化を図ることができる。
【0058】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)を備えている。従って、調湿エレメント(2)の吸着動作と放出動作を連続的に行なうことができる。
【0059】
【発明の実施の形態2】
図2及び図3に構成の概略を示す調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)と、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なう冷媒回路(100)とを備えている。
【0060】
−調湿装置の全体構成−
図2に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、減湿側空気が流れる減湿側流通路(14)と再生側空気が流れる再生側流通路(15)とを備える。また、本実施形態に係る調湿装置(1)は、減湿側空気と再生側空気を熱交換させる顕熱交換器(20)を備えている。上記減湿側流通路(14)は、顕熱交換器(20)内の放熱側流路に接続され、再生側流通路(15)は、顕熱交換器(20)内の吸熱側流路に接続されている。
【0061】
ケーシング内には、2系統の空気流通路が形成されている。1つは、減湿側吸込口(11)から減湿側吹出口(18)に通じる減湿側流通路(14)であり、もう1つは、再生側吸込口から再生側吹出口に通じる再生側流通路(15)である。減湿側吸込口に対応して減湿側ファン(8a)が、再生側吸込口(8b)に対応して再生側ファン(8b)がそれぞれ設置されている。
【0062】
本実施形態の回転ロータ(3)に組込まれた調湿エレメント(2)は、FRP(繊維強化プラスチック)やアルミニウム合金等から成るハニカム材(5)を流通路形成部材として用いる。このハニカム材(5)は、ハニカム孔が回転ロータ(3)の軸方向と平行に配向するように流通路を構成している。そのため、回転ロータ(3)の上流側から下流側に向けて空気を流通させることができる。
【0063】
流通路の表面には、吸着剤が担持されている。本実施形態に係る吸着剤は、感温性有機系高分子材料と無機多孔質材料との複合体である。
【0064】
本実施形態では、感温性有機系高分子材料としてN−イソプロピルアクリルアミドを用い、無機多孔質材料として、ゼオライトを用いる。
【0065】
上記回転ロータ(3)は、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の両方に跨って配置されている。また、実施形態1と同様、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)によって駆動されて回転する。
【0066】
上記回転ロータ(3)の上流側及び下流側は、2つのゾーン、即ち吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)とに区分けされている。各ゾーン(31,32)は、回転ロータ(3)と同心の扇形の部分である。そして、回転ロータ(3)は、駆動モータによって回転駆動され、吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)を交互に通過する。
【0067】
−冷媒回路の構成−
図2及び図3に示すように、上記冷媒回路(100)は、冷媒の充填された閉回路である。冷媒回路(100)は、圧縮機(101)、凝縮器(102)、電動膨張弁(104)及び蒸発器(103)を備えている。この冷媒回路(100)では、冷媒を循環させることで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
【0068】
本実施形態に係る冷媒回路(100)において、圧縮機(101)の吐出側は、凝縮器(102)の一端に接続されている。凝縮器(102)の他端は、電動膨張弁(104)の一端に接続されている。電動膨張弁(104)の他端は、蒸発器(103)の一端に接続され、蒸発器の他端は圧縮機(101)の吸入側に接続されている。
【0069】
−運転動作−
本実施形態に係る調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転を切り換えて行なう。
【0070】
まず、減湿運転時の動作について説明する。
【0071】
図2に示すようにように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転される。また、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)の動力により回転する。
【0072】
冷媒回路(100)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行なわれる。具体的に、圧縮機(101)から吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(102)へ送られる。凝縮器(102)へ流入した冷媒は、再生側空気との熱交換を行い、再生用に放熱して凝縮する。凝縮器(102)で凝縮した冷媒は、電動膨張弁(104)へ送られる。この冷媒は、電動膨張弁(104)を通過する際に断熱膨張して減圧される。電動膨張弁(104)で減圧された冷媒は、蒸発器(103)へ送られる。蒸発器(103)へ流入した冷媒は、減湿側空気との熱交換を行い、減湿側空気から吸熱して蒸発する。蒸発器(103)で蒸発した冷媒は、圧縮機(101)へ吸入されて圧縮され、再び圧縮機(101)から吐出される。
【0073】
図2に示すように、室外の空気は、減湿側ファン(8a)により減湿側空気(OA)として取り込まれる。取り込まれた空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0074】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤のN−イソプロピルアクリルアミドのポリマーは、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。
【0075】
調湿エレメント(2)で減湿された空気は、顕熱交換器(20)に送られ、調湿エレメント(2)で発生した吸着熱を再生側流通路(15)の空気に放熱する。顕熱交換器(20)から送り出された空気は、蒸発器(103)で冷媒回路(100)の冷媒と熱交換して室内に減湿空気(SA)として供給される。
【0076】
一方、室内の空気が再生用ファン(8b)により再生側空気(RA)として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、顕熱交換器(20)に送られる。顕熱交換器(20)で幾分加熱された再生側空気は、冷媒回路(100)の凝縮器(102)に送られ、更に加熱される、このとき再生側空気は、上記N−イソプロピルアクリルアミドの体積相転移温度である45℃以上に加熱されている。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。
【0077】
吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)のN−イソプロピルアクリルアミドは、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。
【0078】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。再生ゾーン(32)で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され室外に排気(EA)される。
【0079】
次に、加湿運転時の動作について説明する。
【0080】
図3に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0081】
減湿用ファン(8a)により室内の空気が減湿側空気(RA)として取り込まれる。取り込まれた減湿側空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)へ送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0082】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤のN−イソプロピルアクリルアミドは、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)の顕熱交換器(20)へ送り出される。顕熱交換器(20)に送り込まれた空気は、吸着熱を再生側流通路(15)に放熱して蒸発器(103)に送られる。蒸発器(103)で冷媒回路の冷媒と熱交換した減湿空気は、室外へ排気(EA)される。
【0083】
一方、再生用ファン(8b)により室外の空気が再生側空気(OA)として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、顕熱交換器(20)で幾分加熱され、凝縮器(102)に送られる。再生側空気は、凝縮器(102)で冷媒回路(100)の冷媒と熱交換し、更に加熱される。このとき再生側空気は、上記N−イソプロピルアクリルアミドの体積相転移温度である45℃以上に加熱されている。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)のN−イソプロピルアクリルアミドは、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。回転ロータ(3)で加湿された再生側空気は、加湿空気として室内に供給(SA)される。
【0084】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。
【0085】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、冷媒回路(100)を有することにより、該冷媒回路(100)の凝縮器(102)における熱交換で再生側空気を加熱することができる。従って、再生側空気を加熱するためにヒータを使用する必要がない。また、本実施形態に係る調湿装置(1)は、顕熱交換器(20)を備えるため、調湿エレメント(2)で発生する吸着熱再生側空気の加熱に利用することができる。そのため、消費電力を更に削減することができる。
【0086】
【発明の実施の形態3】
図4乃至7に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、吸着剤を空気と接触させるための2つの調湿エレメント(81,82)と、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(100)とを備えている。
【0087】
本実施形態の調湿装置(1)は、第1の調湿エレメント(81)で減湿側空気を減湿すると同時に第2の調湿エレメント(82)を再生側空気で再生する第1動作と、第1の調湿エレメント(81)を再生側空気で再生すると同時に第2の調湿エレメント(82)で減湿側空気を減湿する第2動作とを交互に行う。そして、調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(81,82)で減湿された減湿空気又は上記調湿エレメント(81,82)で加湿された加湿空気を室内へ供給するものである。
【0088】
図8に示すように、本実施形態に係る調湿エレメント(81,82)は、長方形の平板状の平板部材(83)と波形状の波板部材(84)とを交互に積層して構成されている。波板部材(84)は、隣接する波板部材(84)の稜線方向が互いに90°ずれる姿勢で積層されている。そして、調湿エレメント(81,82)は、全体として直方体状ないし四角柱状に形成されている。
【0089】
上記調湿エレメント(81,82)には、平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向において、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)とが平板部材(83)を挟んで交互に区画形成されている。この調湿エレメント(81,82)において、平板部材(83)の一の側面に調湿側通路(85)が開口し、平板部材(83)の他の側面に冷却側通路(86)が開口している。また、この調湿エレメント(81,82)において、同図の手前側と奥側の端面は、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)のいずれも開口しない閉塞面を構成している。
【0090】
上記調湿エレメント(81,82)において、調湿側通路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿側通路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、上記無機多孔質材料と感温性有機系高分子材料からなる吸着剤が担持されている。
【0091】
−冷媒回路−
本実施形態に係る冷媒回路(100)には、再生熱交換器(105)、第1熱交換器(106)及び第2熱交換器(107)が設けられている。更に冷媒回路(100)には、圧縮機(101)と、図示はしないが膨張弁とが設けられている。この冷媒回路(100)では、充填された冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行なわれる。また、冷媒回路(100)は、第1熱交換器(106)が蒸発器となる運転と、第2熱交換器(107)が蒸発器となる運転とを切換可能に構成されている。
【0092】
−運転動作−
上記調湿装置(1)の運転動作について説明する。この調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、この調湿装置(1)は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって除湿運転や加湿運転を行う。
【0093】
《除湿運転》
図4及び図5に示すように、除湿運転時において、減湿側ファン(8a)を駆動すると、室外空気(OA)が室外側吸込口を通じてケーシング内に取り込まれる。一方、再生側ファン(8b)を駆動すると、室内空気(RA)が室内側吸込口を通じてケーシング内に取り込まれる。
【0094】
また、除湿運転時において、冷媒回路(100)では、再生熱交換器(105)が凝縮器となり、第1熱交換器(106)が蒸発器となる一方、第2熱交換器(107)が休止している。
【0095】
図4に示すように、除湿運転の第1動作では、第1調湿エレメント(81)についての吸着動作と、第2調湿エレメント(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第1調湿エレメント(81)で空気が減湿されると同時に、第2調湿エレメント(82)の吸着剤が再生される。
【0096】
調湿装置(1)に取り込まれた減湿側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水分が上記吸着剤に吸着される。第1調湿エレメント(81)で減湿された空気は、第1熱交換器(106)を通過し、冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された減湿側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0097】
一方、再生側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪た再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0098】
第1調湿エレメント(81)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって上記吸着剤が加熱され、上記感温性有機系高分子材料高分子材料が収縮相に体積相転移することにより、吸着剤から水蒸気が脱離する。つまり、第2調湿エレメント(82)の再生が行われる。吸着剤から脱離した水蒸気は、再生側空気中に放出される。このように加湿された再生側空気は、第2熱交換器(107)を通過する。その際、第2熱交換器(107)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、第1調湿エレメント(81)の冷却と第2調湿エレメント(82)の再生に利用された再生側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0099】
除湿運転の第2動作について、図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2調湿エレメント(82)についての吸着動作と、第1調湿エレメント(81)についての再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第2調湿エレメント(82)で空気が減湿されると同時に、第1調湿エレメント(81)の吸着剤が再生される。
【0100】
図5に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気(OA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。
【0101】
減湿後の減湿側空気は、第1熱交換器(106)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された減湿側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0102】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気(RA)は、第2調湿エレメント(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0103】
第2調湿エレメント(82)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が収縮相へ体積相転移を起こして吸着剤から吸着水が脱離する。つまり、第1調湿エレメント(81)の再生が行われる。
【0104】
加湿された再生側空気は、第2熱交換器(107)を通過する。その際、第2熱交換器(107)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、第2調湿エレメント(82)の冷却と第1調湿エレメント(81)の再生に利用された再生側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0105】
《加湿運転》
図6及び図7に示すように、加湿運転時において、再生側ファン(8b)を駆動すると、室外空気(OA)がケーシング(10)内に取り込まれる。一方、減湿側ファン(8a)を駆動すると、室内空気(RA)がケーシング(10)内に取り込まれる。
【0106】
また、加湿運転時において、冷媒回路(100)では、再生熱交換器(105)が凝縮器となり、第2熱交換器(107)が蒸発器となる一方、第1熱交換器(106)が休止している。
【0107】
加湿運転の第1動作について、図6を参照しながら説明する。この第1動作では、第1調湿エレメント(81)についての吸着動作と、第2調湿エレメント(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2調湿エレメント(82)で空気が加湿され、第1調湿エレメント(81)の吸着剤が水蒸気を吸着する。
【0108】
図6に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。このように減湿された減湿側空気は、第2熱交換器(107)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた減湿側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0109】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0110】
第1調湿エレメント(81)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こして、水蒸気が吸着剤から脱離する。つまり、第2調湿エレメント(82)の再生が行われる。そして、吸着剤から脱離した水蒸気が再生側空気中に放出され、再生側空気が加湿される。第2調湿エレメント(82)で加湿された再生側空気は、第1熱交換器(106)を通過する。その際、第1熱交換器(106)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された再生側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0111】
加湿運転の第2動作について、図7を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2調湿エレメント(82)についての吸着動作と、第1調湿エレメント(81)についての再生動作とが行われる。つまり、この第2動作では、第1調湿エレメント(81)で空気が加湿され、第2調湿エレメント(82)の吸着剤が水蒸気を吸着する。
【0112】
図7に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気(RA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。このように減湿された減湿側空気は、第2熱交換器(107)を通過し、冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた減湿側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0113】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気(OA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって加熱される。
【0114】
第2調湿エレメント(82)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こして、吸着剤から水蒸気が脱離する。つまり、第1調湿エレメント(81)の再生が行われる。そして、吸着剤から脱離した水蒸気が再生側空気中に放出され、再生側空気が加湿される。第1調湿エレメント(81)で加湿された再生側空気は、第1熱交換器(106)を通過する。その際、第1熱交換器(106)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された再生側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0115】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。
【0116】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、冷媒回路(100)を有することにより、該冷媒回路(100)の凝縮器(102)における熱交換で再生側空気を加熱することができる。従って、再生側空気を加熱するためにヒータを使用する必要がない。
【0117】
また、本実施形態の調湿エレメント(81,82)は、流通する空気が吸着剤と接触する吸着側通路(85)と、吸着動作時に吸着側通路(85)で生じる吸着熱を奪うために空気が流れる冷却側通路(86)とを備えている。また、本実施形態の調湿装置において、再生側空気は、冷却用流体として調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)を通過した後に再生熱交換器(102)へ供給されて加熱される。
【0118】
つまり、本実施形態では、調湿エレメント(81,82)に冷却側通路(86)を形成し、吸着動作中に発生する吸着熱を再生側空気によって奪っている。このため、吸着動作時の調湿エレメント(81,82)では、吸着側通路(85)で発生した吸着熱による減湿側空気の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0119】
また、本実施形態では、再生側空気を先ず調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)へ導入し、この冷却側通路(86)から出た再生側空気を再生熱交換器(105)で加熱している。つまり、調湿エレメント(81,82)の再生に用いられる再生側空気は、再生熱交換器(105)だけでなく調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)においても加熱される。従って、本実施形態によれば、再生熱交換器(105)で再生側空気に与えねばならない熱量を削減でき、調湿装置の運転に要する電力を削減できる。
【0120】
−その他の実施の形態−
その他の実施の形態として、調湿エレメント(2)の吸着剤として比表面積の極めて大きい親水性繊維材料を用い、その繊維間に上記感温性有機系高分子材料を保持したものを使用することもできる。このような吸着剤を使用することにより、感温性有機系高分子材料を高密に保持させることができるうえ、該有機系高分子材料は親水性繊維材料と強固に結合するため、耐久性にも優れる。親水性繊維材料として、材木パルプ繊維などがある
【0121】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、上記調湿エレメント(2)は、吸着剤が含有する感温性有機系高分子材料の比較的低温域における体積相転移を利用して水分の吸着・脱離を行なうことができる。そのため、再生側空気の温度を必要以上に高くすることなく、効果的に吸着水を脱離させることができるため、調湿装置(1)の消費電力を削減することができる。
【0122】
また、上記感温性有機系高分子材料の吸着・脱離能力は、環境湿度に影響され難い。そのため、高湿度環境下であっても相転移温度を制御することにより、確実に空気中の水分を吸着、脱離させることができる。
【0123】
請求項2の発明によれば、上記吸着剤は、三次元網目構造を有する無機多孔質材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体が用いられる。そのため、上記無機多孔質材料の毛細管現象と、上記感温性有機系高分子材料の体積相転移により、効果的に水分の吸着、脱離を行なうことができる。
【0124】
また、上記感温性有機系高分子材料は、無機多孔質材料の三次元網目構造中に分散して保持されているため、無機多孔質材料の機械的強度により、耐久性にも優れた調湿エレメント(2)を得ることができる。
【0125】
請求項3の発明によれば、上記無機多孔質材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素のうち少なくとも1種以上の原料から選択して使用することで、上記効果を発揮することができる。
【0126】
請求項4の発明によれば、親水性繊維材料は、比表面積が極めて大きく、繊維間に大量の感温性有機系系高分子材料を担持する。従って、調湿エレメント(2)に親水性繊維材料を用いることで、効果的に水分の吸収、脱着を行なうことができる。
【0127】
また、上記有機系高分子材料は、該親水性繊維材料と強固に結合するため、耐久性にも優れた調湿エレメント(2)を得ることができる。
【0128】
請求項5の発明によれば、上記感温性有機系高分子材料は、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料から選択することにより、低温域において体積相転移を発現させることができる。そのため、これら感温性有機系高分子材料を用いることで、調湿装置(1)の消費電力を削減することができる。
【0129】
請求項6の発明によれば、感温性有機系高分子材料の転移温度が35℃以上55℃以下に制御されることにより、比較的低温域で調湿エレメント(2)の吸着、放出が可能となる。従って、実用的且つ経済的な温度領域で使用可能な調湿エレメント(2)を提供することができる。
【0130】
請求項7の発明によれば、感温性有機系高分子材料の相転移の前後の体積比が1以上10以下となり、相転移温度並びに吸水特性を外部環境に合わせて変化させることができる。
【0131】
請求項8の発明によれば、本発明に係る調湿エレメント(2)を用いて調湿装置(1)が構成される。従って、この発明によれば、小型で高性能な本発明に係る調湿エレメント(2)を用いることで、調湿装置の小型化や高性能化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における調湿装置の構成を示す概略図である。
【図2】実施形態2における調湿装置での除湿運転中の動作を示す概略図である。
【図3】実施形態2における調湿装置での加湿運転中の動作を示す概略図である。
【図4】実施形態3における調湿装置での除湿運転中の第1動作を示す概略図である。
【図5】実施形態3における調湿装置での除湿運転中の第2動作を示す概略図である。
【図6】実施形態3における調湿装置での加湿運転中の第1動作を示す概略図である。
【図7】実施形態3における調湿装置での加湿運転中の第2動作を示す概略図である。
【図8】実施形態3における調湿エレメントを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
(2) 調湿エレメント
(3) 回転ロータ
(7) ヒータ(加熱手段)
(14) 減湿側流通路
(15) 再生側流通路
(81) 第1調湿エレメント
(82) 第2調湿エレメント
(100) 冷媒回路
(105) 再熱交換器
(106) 第1熱交換器
(107) 第2熱交換器
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気と吸着剤を接触させて水蒸気等を吸着剤に吸脱着させる調湿エレメント、及びこの調湿エレメントを備えて空気の湿度調節を行う調湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸着剤を備える調湿エレメントが知られており、調湿装置などに広く利用されている。この調湿エレメントには、例えばハニカム状や段ボール状の支持体が設けられており、支持体によって多数の空気流通路が形成されている。
【0003】
また、支持体の表面には、ゼオライト、シリカゲル又は活性炭など無機材料の粉末状吸着剤がバインダによって保持されている。そして、調湿エレメントの空気流通路に空気を流すと、空気中の水蒸気等が吸着剤に吸着されることにより空気を乾燥させることができる。また、加熱された高温の空気を調湿エレメントの空気通路に流すと、加熱された吸着剤から水蒸気が脱離し、空気を加湿することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のゼオライト、シリカゲルなど無機材料を用いた調湿エレメントでは、吸脱着の繰り返し操作による吸着能力の低下が問題となっていた。
【0005】
また、調湿装置に用いられる調湿エレメントは、被処理空気から水分を吸着した後、吸着した水分を脱着させて再生する必要がある。しかし、従来の無機材料を吸着剤として用いた調湿エレメントは、吸着した水分の脱着に比較的高い温度を必要とした。そのため、コージェネレーションシステムの廃熱などは、温度が低いため再利用できず、高温の空気を作るためにヒータ等加熱手段を別途使用しなければならなかった。そのため、従来の調湿装置では、大量の電力を消費するという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調湿エレメントに感温性有機系高分子材料を含む吸着剤を用いて、吸着剤の耐久性を向上させると共に、比較的低温で水分の脱着を可能とし、調湿装置の省エネルギー化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、空気の流通路を形成するための流通路形成部材と、上記流通路を流れる空気と接触する吸着剤とを備える調湿エレメント(2)を対象とする。そして、上記吸着剤には、温度変化により相転移することで水分を吸着し又は放出する感温性有機系高分子材料が含有されている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の調湿エレメント(2)において、吸着剤が、上記感温性有機系高分子材料を保持する三次元網目構造の無機多孔質材料を備えている調湿エレメントである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2記載の調湿エレメント(2)において、無機多孔質材料が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は活性炭のうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメントである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1記載の調湿エレメント(2)において、吸着剤が、繊維間に上記感温性有機系高分子材料を保持する親水性繊維材料を備えている調湿エレメントである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料が、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメントである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料の転移温度が35℃以上55℃以下となっている調湿エレメントである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、感温性有機系高分子材料の相転移の前後における体積比が1以上10以下となっている調湿エレメントである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された調湿エレメント(2)と、調湿エレメント(2)に流れ込む空気を加熱する加熱手段(7)とを備えた調湿装置(1)を対象とする。該調湿装置は、取り込んだ空気を減湿側流通路(14)へ送り込み、空気中の水分を調湿エレメント(2)の吸着剤に吸着させて減湿空気を得る吸着動作と、取り込んだ空気を再生側流通路(15)へ送り込んで加熱手段(7)で加熱し、調湿エレメント(2)に送り込んで吸着剤に吸着した水分を空気に付与させて加湿空気を得る再生動作とを行なって、減湿空気又は加湿空気を室内に供給する調湿装置である。
【0015】
−作用−
請求項1の発明では、流通路形成部材によって調湿エレメント(2)に空気を流通させる流通路が形成される。流通路の表面には、吸着剤が担持されており、流通路を通る空気が吸着剤と接触する。上記吸着剤が含有する感温性有機系高分子材料は、温度変化により膨潤相と収縮相との間で体積変化を伴う相転移を発現する。本発明に係る感温性有機系高分子材料は、低温域で膨潤相を呈し空気中の水分を大量に吸収する。一方、感温性有機系高分子材料は、温度が上昇し転移温度を超える高温域では収縮相を呈する。そのため、膨潤した高分子鎖に吸着していた水分は、機械的に高分子鎖の網目状空間が閉ざされることにより、速やかに空気中へ脱着、放出される。このように本発明に係る調湿エレメント(2)は、温度変化を加えられることにより流通路を流れる空気の湿度を調節する。
【0016】
請求項2の発明では、吸着剤は、三次元網目構造を有する無機多孔質材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体で形成されている。上記無機多孔質材料の三次元網目構造は、堅固な担持体としてその内部に上記感温性有機系高分子材料を保持している。また、無機多孔質材料で形成された三次元網目構造は、毛細管現象により外部の水分を内部に保持された上記感温性有機系高分子材料に運び込んで吸着させる。また、該三次元網目構造は、上記感温性有機系高分子材料から脱着した水分を毛細管現象により吸着剤表面に運び出し空気中に放出する。
【0017】
請求項3の発明では、上記無機多孔質材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素のうち少なくとも1種以上の原料から選択する。これら無機多孔質材料は、上記三次元網目構造を形成するのに適している。
【0018】
請求項4の発明では、吸着剤は、親水性繊維材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体で形成されている。該親水性繊維材料は、比表面積が極めて大きく、繊維間に大量の感温性有機系高分子材料を担持する。また、上記感温性有機系高分子材料は、該親水性繊維材料と強固に結合する。
【0019】
請求項5の発明では、上記感温性有機系高分子材料は、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料から選択する。これらの物質は、それぞれ相転移温度を境にして低温側では膨潤相を呈し、高温側では収縮相を呈する。そして、これらの物質は、膨潤相から収縮相に相転移する際に、吸着していた水分を放出する。
【0020】
請求項6の発明では、感温性有機系高分子材料は、その転移温度が35℃以上55℃以下という比較的低温で相転移を発現し、水分の吸着、脱着を可能にする。
【0021】
請求項7の発明では、感温性有機系高分子材料は、その相転移時の体積変化比が1以上10以下となることで、調湿エレメント(2)に担持されて使用されるとき、大きく膨張することがないため、実用的に使用することができる。
【0022】
請求項8の発明では、吸着動作では、取り込まれた空気が減湿側流通路(14)を通って調湿エレメント(2)に送り込まれる。調湿エレメント(2)に送り込まれた空気は、低温状態(常温程度)であるため感温性有機系高分子材料に水分が吸着される。水分を吸着された空気は、減湿空気として室内に供給される。一方、再生動作では、取り込まれた空気が再生側流通路(15)内で加熱手段により相転移温度以上に加熱される。加熱された空気は、調湿エレメント(2)に送られ、感温性有機系高分子材料を加熱する。加熱された感温性有機系高分子材料は、膨潤相から収縮相へ相転移を発現し、吸着水を空気中へ脱着、放出する。水分を付与された空気は、加湿空気として室内に供給される。
【0023】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
本実施形態に係る調湿装置は、減湿された空気が室内へ供給される除湿運転と、加湿された空気が室内へ供給される加湿運転とを切り換えて行うように構成されている。
【0025】
−調湿装置の全体構成−
図1に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、ケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)には、調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)、駆動モータ(6)、加熱手段であるヒータ(7)、ファン(8a、8b)等が収納されている。
【0026】
本実施形態に係るケーシング(10)は、1つの側面に減湿側吸込口(11)及び再生側吸込口(12)が形成され、他の1つの側面に減湿側吹出口(18)と再生側吹出口(19)が形成されている。
【0027】
ケーシング(10)内には、2系統の空気流通路が形成されている。1つは、上記減湿側吸込口(11)から減湿側吹出口(18)に通じる減湿側流通路(14)であり、もう1つは、再生側吸込口(12)から再生側吹出口(19)に通じる再生側流通路(15)である。減湿側吸込口(11)に対応して減湿側ファン(8a)が、再生側吸込口(12)に対応して再生側ファン(8b)がそれぞれ設置されている。再生側流通路(15)内であって、回転ロータ(3)の上流側にはヒータ(7)が設置されている。
【0028】
本実施形態の回転ロータ(3)に組込まれた調湿エレメント(2)は、FRP(繊維強化プラスチック)やアルミニウム合金等から成るハニカム材(5)を流通路形成部材として用いる。このハニカム材は、ハニカム孔が回転ロータ(3)の回転軸方向と平行に配向することにより流通路を形成している。そのため、調湿エレメント(2)は、回転ロータ(3)の上流側から下流側に向けて空気を流通させることができる。
【0029】
流通路の表面には、吸着剤が担持されている。本実施形態に係る吸着剤は、感温性有機系高分子材料と無機多孔質材料との複合体である。
【0030】
具体的に、感温性有機系高分子材料としては、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド等をモノマーとするN−置換アクリルアミド誘導体若しくはN,N’−置換アクリルアミド誘導体、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルなどから選択される。
【0031】
これら感温性有機系高分子材料は、適宜架橋剤で架橋されており、微細な三次元網目構造を有する。また、本実施形態に係る上記感温性有機高分子材料は、高分子鎖の一部、又は架橋剤の一部をイオン化剤で置換してやることにより、高分子中に親水基を含む高分子構造をもつ。この親水基の親和力によって引きつけられた水分子は、高分子鎖で形成された網目状空間に閉じこめられる格好で吸着される。
【0032】
上記感温性有機系高分子材料は、水分が吸着された状態で加熱され相転移温度を超えると、高分子鎖に付加された架橋剤が収縮し、機械的に上記網目構造が収縮することにより水分が放出される。
【0033】
また、上記感温性有機高分子材料は、イオン化度や架橋度により、相転移温度と相転移の前後における体積比を制御することができる。本実施形態においては、比較的低温の廃熱などを利用可能とするため、相転移温度を35℃以上55℃以下となるように調整する。また、調湿エレメント(2)の表面から吸着剤が剥離したりするのを防止するため、相転移の前後における体積比は、1以上10以下となるように調節する。
【0034】
無機多孔質材料としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素などからなる多孔質体であって、具体的にはシリカゲル、ゼオライト、活性炭などから選択される。これら無機多孔質材料は、三次元網目構造を有し上記感温性有機系高分子材料を保持している。
【0035】
この無機多孔質材料が形成する三次元網目構造は、毛細管現象により水分を吸着剤の内部に取り込んだり、内部の水分を表面にまで運び出したりする。
【0036】
本実施形態では、感温性有機系高分子材料として、N−イソプロピルアクリルアミドを使用し、無機多孔質材料としてゼオライトを使用する。
【0037】
上記回転ロータ(3)は、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の両方に跨って配置されている。また、回転ロータ(3)は、伝達手段である伝動ベルト(16)とプーリ(17)を介して駆動モータ(6)によって駆動されて回転し、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の間を移動する。
【0038】
上記回転ロータ(3)の上流側及び下流側は、2つのゾーン、即ち吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)とに区分けされている。各ゾーン(31,32)は、回転ロータ(3)と同心の扇形の部分である。そして、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)によって駆動されて回転し、吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)を交互に通過する。
【0039】
上記減湿側流通路(14)は、吸着ゾーン(31)に室外空気を供給するための空気流通路である。具体的に、減湿側流通路(14)には、回転ロータ(3)の上流側に減湿側ファン(8a)が設けられる。減湿側流通路(14)の入口端は、減湿側吸込口(11)から室外に開口しており、この減湿側ファン(8a)を駆動させると減湿側流通路(14)に室内の空気が取り込まれる。取り込まれた空気は、吸着ゾーン(31)に送られて回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)と接触する。また、減湿側流通路(14)の下流側は減湿側吹出口(18)で開口している。回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側吹出口(18)から放出される。
【0040】
上記再生側流通路(15)は、再生ゾーン(32)に再生側空気を供給するための空気流通路である。この再生側流通路(15)の回転ロータ(3)の上流側には、上記ヒータ(7)が設けられている。そして、再生側流通路(15)は、ヒータ(7)で加熱された再生側空気を再生ゾーン(32)へ供給する。再生側ファン(8a)を運転すると、再生側吸込口(12)から再生側流通路(15)に空気が取り込まれ、この空気が被加湿空気として再生ゾーン(32)に送られる。再生ゾーン(32)では、加熱された再生側空気が回転ロータ(3)の調湿エレメント(2)に供給される。
【0041】
−運転動作−
本実施形態に係る調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転を切り換えて行なう。
【0042】
先ず、除湿運転時の動作について説明する。
【0043】
除湿運転では、減湿側吸込口(11)から室内空気を取り込み、減湿後に減湿側吹出口(18)から減湿空気として室内に送り返される。それと同時に再生側吸込口(12)から室外空気を取り込み、調湿エレメント(2)の再生に利用して再生側吹出口(19)から室外へ排出される。
【0044】
具体的に、図1に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、伝動ベルト(16)及びプーリ(17)を介して駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0045】
先ず、減湿側吸込口(11)から室内の空気が減湿側空気として取り込まれる。取り込まれた空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0046】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤の感温性有機系高分子材料は、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)の下流側へ送り出され、減湿側吹出口(18)から減湿空気として室内へ供給される。
【0047】
一方、再生側吸込口(12)からは、室外空気が再生側空気として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、ヒータ(7)で35℃以上55℃以下の範囲にある上記感温性有機系高分子材料の体積相転移温度にまで加熱される。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。
【0048】
この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)の感温性有機系高分子材料は、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。
【0049】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。再生ゾーン(32)で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され、再生側吹出口(19)から室外に排気される。
【0050】
次に、加湿運転時の動作について説明する。
【0051】
加湿運転では、減湿側吸込口(11)から室外空気を取り込み、調湿エレメント(2)に水分を付与して減湿側吹出口(18)から減湿空気として室外に排出される。それと同時に再生側吸込口(12)から室内空気を取り込み、調湿エレメント(2)の再生によって加湿され再生側吹出口(19)から室内へ供給される。
【0052】
本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、伝動ベルト(16)及びプーリ(17)を介して駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0053】
減湿側吸込口(11)から室外空気が減湿側空気として取り込まれる。取り込まれた室外空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)をの流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0054】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤の感温性有機系高分子材料は、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)へ送り出され、減湿側吹出口(18)から減湿空気として室外へ排気される。
【0055】
一方、再生側吸込口(12)からは、室内の空気が再生側空気として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、ヒータ(7)で35℃以上55℃以下の範囲にある上記感温性有機系高分子材料の体積相転移温度にまで加熱される。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)の感温性有機系高分子材料は、再生側空気により加熱され相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は脱着して再生側空気中に放出される。
【0056】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。吸着水の放出で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され、加湿空気として再生側吹出口(19)から室内に供給される。
【0057】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。従って、再生側空気を加熱するためのヒータ(7)の消費電力を削減することができ、調湿装置(1)の省エネルギー化を図ることができる。
【0058】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)を備えている。従って、調湿エレメント(2)の吸着動作と放出動作を連続的に行なうことができる。
【0059】
【発明の実施の形態2】
図2及び図3に構成の概略を示す調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(2)が組み込まれた回転ロータ(3)と、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なう冷媒回路(100)とを備えている。
【0060】
−調湿装置の全体構成−
図2に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、減湿側空気が流れる減湿側流通路(14)と再生側空気が流れる再生側流通路(15)とを備える。また、本実施形態に係る調湿装置(1)は、減湿側空気と再生側空気を熱交換させる顕熱交換器(20)を備えている。上記減湿側流通路(14)は、顕熱交換器(20)内の放熱側流路に接続され、再生側流通路(15)は、顕熱交換器(20)内の吸熱側流路に接続されている。
【0061】
ケーシング内には、2系統の空気流通路が形成されている。1つは、減湿側吸込口(11)から減湿側吹出口(18)に通じる減湿側流通路(14)であり、もう1つは、再生側吸込口から再生側吹出口に通じる再生側流通路(15)である。減湿側吸込口に対応して減湿側ファン(8a)が、再生側吸込口(8b)に対応して再生側ファン(8b)がそれぞれ設置されている。
【0062】
本実施形態の回転ロータ(3)に組込まれた調湿エレメント(2)は、FRP(繊維強化プラスチック)やアルミニウム合金等から成るハニカム材(5)を流通路形成部材として用いる。このハニカム材(5)は、ハニカム孔が回転ロータ(3)の軸方向と平行に配向するように流通路を構成している。そのため、回転ロータ(3)の上流側から下流側に向けて空気を流通させることができる。
【0063】
流通路の表面には、吸着剤が担持されている。本実施形態に係る吸着剤は、感温性有機系高分子材料と無機多孔質材料との複合体である。
【0064】
本実施形態では、感温性有機系高分子材料としてN−イソプロピルアクリルアミドを用い、無機多孔質材料として、ゼオライトを用いる。
【0065】
上記回転ロータ(3)は、減湿側流通路(14)と再生側流通路(15)の両方に跨って配置されている。また、実施形態1と同様、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)によって駆動されて回転する。
【0066】
上記回転ロータ(3)の上流側及び下流側は、2つのゾーン、即ち吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)とに区分けされている。各ゾーン(31,32)は、回転ロータ(3)と同心の扇形の部分である。そして、回転ロータ(3)は、駆動モータによって回転駆動され、吸着ゾーン(31)と再生ゾーン(32)を交互に通過する。
【0067】
−冷媒回路の構成−
図2及び図3に示すように、上記冷媒回路(100)は、冷媒の充填された閉回路である。冷媒回路(100)は、圧縮機(101)、凝縮器(102)、電動膨張弁(104)及び蒸発器(103)を備えている。この冷媒回路(100)では、冷媒を循環させることで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
【0068】
本実施形態に係る冷媒回路(100)において、圧縮機(101)の吐出側は、凝縮器(102)の一端に接続されている。凝縮器(102)の他端は、電動膨張弁(104)の一端に接続されている。電動膨張弁(104)の他端は、蒸発器(103)の一端に接続され、蒸発器の他端は圧縮機(101)の吸入側に接続されている。
【0069】
−運転動作−
本実施形態に係る調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転を切り換えて行なう。
【0070】
まず、減湿運転時の動作について説明する。
【0071】
図2に示すようにように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転される。また、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)の動力により回転する。
【0072】
冷媒回路(100)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行なわれる。具体的に、圧縮機(101)から吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(102)へ送られる。凝縮器(102)へ流入した冷媒は、再生側空気との熱交換を行い、再生用に放熱して凝縮する。凝縮器(102)で凝縮した冷媒は、電動膨張弁(104)へ送られる。この冷媒は、電動膨張弁(104)を通過する際に断熱膨張して減圧される。電動膨張弁(104)で減圧された冷媒は、蒸発器(103)へ送られる。蒸発器(103)へ流入した冷媒は、減湿側空気との熱交換を行い、減湿側空気から吸熱して蒸発する。蒸発器(103)で蒸発した冷媒は、圧縮機(101)へ吸入されて圧縮され、再び圧縮機(101)から吐出される。
【0073】
図2に示すように、室外の空気は、減湿側ファン(8a)により減湿側空気(OA)として取り込まれる。取り込まれた空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)に送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0074】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤のN−イソプロピルアクリルアミドのポリマーは、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。
【0075】
調湿エレメント(2)で減湿された空気は、顕熱交換器(20)に送られ、調湿エレメント(2)で発生した吸着熱を再生側流通路(15)の空気に放熱する。顕熱交換器(20)から送り出された空気は、蒸発器(103)で冷媒回路(100)の冷媒と熱交換して室内に減湿空気(SA)として供給される。
【0076】
一方、室内の空気が再生用ファン(8b)により再生側空気(RA)として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、再生側流通路(15)を流れ、顕熱交換器(20)に送られる。顕熱交換器(20)で幾分加熱された再生側空気は、冷媒回路(100)の凝縮器(102)に送られ、更に加熱される、このとき再生側空気は、上記N−イソプロピルアクリルアミドの体積相転移温度である45℃以上に加熱されている。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。
【0077】
吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)のN−イソプロピルアクリルアミドは、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。
【0078】
このように、再生ゾーン(32)では、吸着剤から水分が脱着することで調湿エレメント(2)が再生される。再生ゾーン(32)で加湿された再生側空気は、再生側流通路(15)の下流側へ送り出され室外に排気(EA)される。
【0079】
次に、加湿運転時の動作について説明する。
【0080】
図3に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)では、減湿側ファン(8a)及び再生側ファン(8b)が運転され、ヒータ(7)に通電される。また、回転ロータ(3)は、駆動モータ(6)の動力により駆動されて回転する。
【0081】
減湿用ファン(8a)により室内の空気が減湿側空気(RA)として取り込まれる。取り込まれた減湿側空気は、回転ロータ(3)の吸着ゾーン(31)へ送り込まれて調湿エレメント(2)と接触する。吸着ゾーン(31)に送り込まれた空気は、調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って吸着ゾーン(31)の下流側へ流れてゆく。
【0082】
吸着ゾーン(31)に位置する調湿エレメント(2)は、ほぼ常温から35℃程度の温度範囲にある。この温度範囲において、調湿エレメント(2)の表面に担持された吸着剤のN−イソプロピルアクリルアミドは、膨潤相を呈しており、空気中に含まれる水分を吸着してゆく。調湿エレメント(2)で減湿された空気は、減湿側流通路(14)の顕熱交換器(20)へ送り出される。顕熱交換器(20)に送り込まれた空気は、吸着熱を再生側流通路(15)に放熱して蒸発器(103)に送られる。蒸発器(103)で冷媒回路の冷媒と熱交換した減湿空気は、室外へ排気(EA)される。
【0083】
一方、再生用ファン(8b)により室外の空気が再生側空気(OA)として取り込まれる。取り込まれた再生側空気は、顕熱交換器(20)で幾分加熱され、凝縮器(102)に送られる。再生側空気は、凝縮器(102)で冷媒回路(100)の冷媒と熱交換し、更に加熱される。このとき再生側空気は、上記N−イソプロピルアクリルアミドの体積相転移温度である45℃以上に加熱されている。加熱された再生側空気は、回転ロータ(3)の再生ゾーン(32)へ送り込まれる。この再生側空気は、再生ゾーン(32)において調湿エレメント(2)を構成するハニカム材(5)が形成する流通路を通って再生ゾーン(32)の下流側へ流れてゆく。吸着ゾーン(31)で再生側空気と接触した調湿エレメント(2)のN−イソプロピルアクリルアミドは、相転移温度を超えると膨潤相から収縮相へ体積変化を伴う相転移を起こす。それに伴い吸着剤に吸着されていた水分は吸着剤から脱着して再生側空気中に放出される。回転ロータ(3)で加湿された再生側空気は、加湿空気として室内に供給(SA)される。
【0084】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。
【0085】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、冷媒回路(100)を有することにより、該冷媒回路(100)の凝縮器(102)における熱交換で再生側空気を加熱することができる。従って、再生側空気を加熱するためにヒータを使用する必要がない。また、本実施形態に係る調湿装置(1)は、顕熱交換器(20)を備えるため、調湿エレメント(2)で発生する吸着熱再生側空気の加熱に利用することができる。そのため、消費電力を更に削減することができる。
【0086】
【発明の実施の形態3】
図4乃至7に示すように、本実施形態に係る調湿装置(1)は、吸着剤を空気と接触させるための2つの調湿エレメント(81,82)と、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(100)とを備えている。
【0087】
本実施形態の調湿装置(1)は、第1の調湿エレメント(81)で減湿側空気を減湿すると同時に第2の調湿エレメント(82)を再生側空気で再生する第1動作と、第1の調湿エレメント(81)を再生側空気で再生すると同時に第2の調湿エレメント(82)で減湿側空気を減湿する第2動作とを交互に行う。そして、調湿装置(1)は、上記調湿エレメント(81,82)で減湿された減湿空気又は上記調湿エレメント(81,82)で加湿された加湿空気を室内へ供給するものである。
【0088】
図8に示すように、本実施形態に係る調湿エレメント(81,82)は、長方形の平板状の平板部材(83)と波形状の波板部材(84)とを交互に積層して構成されている。波板部材(84)は、隣接する波板部材(84)の稜線方向が互いに90°ずれる姿勢で積層されている。そして、調湿エレメント(81,82)は、全体として直方体状ないし四角柱状に形成されている。
【0089】
上記調湿エレメント(81,82)には、平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向において、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)とが平板部材(83)を挟んで交互に区画形成されている。この調湿エレメント(81,82)において、平板部材(83)の一の側面に調湿側通路(85)が開口し、平板部材(83)の他の側面に冷却側通路(86)が開口している。また、この調湿エレメント(81,82)において、同図の手前側と奥側の端面は、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)のいずれも開口しない閉塞面を構成している。
【0090】
上記調湿エレメント(81,82)において、調湿側通路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿側通路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、上記無機多孔質材料と感温性有機系高分子材料からなる吸着剤が担持されている。
【0091】
−冷媒回路−
本実施形態に係る冷媒回路(100)には、再生熱交換器(105)、第1熱交換器(106)及び第2熱交換器(107)が設けられている。更に冷媒回路(100)には、圧縮機(101)と、図示はしないが膨張弁とが設けられている。この冷媒回路(100)では、充填された冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行なわれる。また、冷媒回路(100)は、第1熱交換器(106)が蒸発器となる運転と、第2熱交換器(107)が蒸発器となる運転とを切換可能に構成されている。
【0092】
−運転動作−
上記調湿装置(1)の運転動作について説明する。この調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、この調湿装置(1)は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって除湿運転や加湿運転を行う。
【0093】
《除湿運転》
図4及び図5に示すように、除湿運転時において、減湿側ファン(8a)を駆動すると、室外空気(OA)が室外側吸込口を通じてケーシング内に取り込まれる。一方、再生側ファン(8b)を駆動すると、室内空気(RA)が室内側吸込口を通じてケーシング内に取り込まれる。
【0094】
また、除湿運転時において、冷媒回路(100)では、再生熱交換器(105)が凝縮器となり、第1熱交換器(106)が蒸発器となる一方、第2熱交換器(107)が休止している。
【0095】
図4に示すように、除湿運転の第1動作では、第1調湿エレメント(81)についての吸着動作と、第2調湿エレメント(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第1調湿エレメント(81)で空気が減湿されると同時に、第2調湿エレメント(82)の吸着剤が再生される。
【0096】
調湿装置(1)に取り込まれた減湿側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水分が上記吸着剤に吸着される。第1調湿エレメント(81)で減湿された空気は、第1熱交換器(106)を通過し、冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された減湿側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0097】
一方、再生側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪た再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0098】
第1調湿エレメント(81)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって上記吸着剤が加熱され、上記感温性有機系高分子材料高分子材料が収縮相に体積相転移することにより、吸着剤から水蒸気が脱離する。つまり、第2調湿エレメント(82)の再生が行われる。吸着剤から脱離した水蒸気は、再生側空気中に放出される。このように加湿された再生側空気は、第2熱交換器(107)を通過する。その際、第2熱交換器(107)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、第1調湿エレメント(81)の冷却と第2調湿エレメント(82)の再生に利用された再生側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0099】
除湿運転の第2動作について、図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2調湿エレメント(82)についての吸着動作と、第1調湿エレメント(81)についての再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第2調湿エレメント(82)で空気が減湿されると同時に、第1調湿エレメント(81)の吸着剤が再生される。
【0100】
図5に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気(OA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。
【0101】
減湿後の減湿側空気は、第1熱交換器(106)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、減湿されて冷却された減湿側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0102】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気(RA)は、第2調湿エレメント(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0103】
第2調湿エレメント(82)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が収縮相へ体積相転移を起こして吸着剤から吸着水が脱離する。つまり、第1調湿エレメント(81)の再生が行われる。
【0104】
加湿された再生側空気は、第2熱交換器(107)を通過する。その際、第2熱交換器(107)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、第2調湿エレメント(82)の冷却と第1調湿エレメント(81)の再生に利用された再生側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0105】
《加湿運転》
図6及び図7に示すように、加湿運転時において、再生側ファン(8b)を駆動すると、室外空気(OA)がケーシング(10)内に取り込まれる。一方、減湿側ファン(8a)を駆動すると、室内空気(RA)がケーシング(10)内に取り込まれる。
【0106】
また、加湿運転時において、冷媒回路(100)では、再生熱交換器(105)が凝縮器となり、第2熱交換器(107)が蒸発器となる一方、第1熱交換器(106)が休止している。
【0107】
加湿運転の第1動作について、図6を参照しながら説明する。この第1動作では、第1調湿エレメント(81)についての吸着動作と、第2調湿エレメント(82)についての再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2調湿エレメント(82)で空気が加湿され、第1調湿エレメント(81)の吸着剤が水蒸気を吸着する。
【0108】
図6に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。このように減湿された減湿側空気は、第2熱交換器(107)を通過し、冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた減湿側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0109】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気は、図8に示す第1調湿エレメント(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒との熱交換によって加熱される。
【0110】
第1調湿エレメント(81)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こして、水蒸気が吸着剤から脱離する。つまり、第2調湿エレメント(82)の再生が行われる。そして、吸着剤から脱離した水蒸気が再生側空気中に放出され、再生側空気が加湿される。第2調湿エレメント(82)で加湿された再生側空気は、第1熱交換器(106)を通過する。その際、第1熱交換器(106)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された再生側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0111】
加湿運転の第2動作について、図7を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2調湿エレメント(82)についての吸着動作と、第1調湿エレメント(81)についての再生動作とが行われる。つまり、この第2動作では、第1調湿エレメント(81)で空気が加湿され、第2調湿エレメント(82)の吸着剤が水蒸気を吸着する。
【0112】
図7に示すように、ケーシングに取り込まれた減湿側空気(RA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の吸着側通路(85)へ流入する。この吸着側通路(85)を流れる間に、減湿側空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。このように減湿された減湿側空気は、第2熱交換器(107)を通過し、冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって冷却される。その後、水分と熱を奪われた減湿側空気は、室外へ排出(EA)される。
【0113】
一方、ケーシングに取り込まれた再生側空気(OA)は、図8に示す第2調湿エレメント(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、再生側空気は、吸着側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った再生側空気は、再生熱交換器(105)を通過する。その際、再生熱交換器(105)では、再生側空気が冷媒回路(100)の冷媒との熱交換によって加熱される。
【0114】
第2調湿エレメント(82)及び再生熱交換器(105)で加熱された再生側空気は、第1調湿エレメント(81)の吸着側通路(85)へ導入される。この吸着側通路(85)では、再生側空気によって吸着剤が加熱され、感温性有機系高分子材料が膨潤相から収縮相へ体積相転移を起こして、吸着剤から水蒸気が脱離する。つまり、第1調湿エレメント(81)の再生が行われる。そして、吸着剤から脱離した水蒸気が再生側空気中に放出され、再生側空気が加湿される。第1調湿エレメント(81)で加湿された再生側空気は、第1熱交換器(106)を通過する。その際、第1熱交換器(106)は休止しており、再生側空気は加熱も冷却もされない。そして、加湿された再生側空気は、室内へ供給(SA)される。
【0115】
−本実施形態の効果−
本実施形態によれば、感温性有機系高分子材料を吸着剤として用いることにより、調湿エレメント(2)の再生温度を必要以上に高くすることなく、効率的に吸着水を脱着させて再生することができる。
【0116】
更に、本実施形態に係る調湿装置(1)は、冷媒回路(100)を有することにより、該冷媒回路(100)の凝縮器(102)における熱交換で再生側空気を加熱することができる。従って、再生側空気を加熱するためにヒータを使用する必要がない。
【0117】
また、本実施形態の調湿エレメント(81,82)は、流通する空気が吸着剤と接触する吸着側通路(85)と、吸着動作時に吸着側通路(85)で生じる吸着熱を奪うために空気が流れる冷却側通路(86)とを備えている。また、本実施形態の調湿装置において、再生側空気は、冷却用流体として調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)を通過した後に再生熱交換器(102)へ供給されて加熱される。
【0118】
つまり、本実施形態では、調湿エレメント(81,82)に冷却側通路(86)を形成し、吸着動作中に発生する吸着熱を再生側空気によって奪っている。このため、吸着動作時の調湿エレメント(81,82)では、吸着側通路(85)で発生した吸着熱による減湿側空気の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0119】
また、本実施形態では、再生側空気を先ず調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)へ導入し、この冷却側通路(86)から出た再生側空気を再生熱交換器(105)で加熱している。つまり、調湿エレメント(81,82)の再生に用いられる再生側空気は、再生熱交換器(105)だけでなく調湿エレメント(81,82)の冷却側通路(86)においても加熱される。従って、本実施形態によれば、再生熱交換器(105)で再生側空気に与えねばならない熱量を削減でき、調湿装置の運転に要する電力を削減できる。
【0120】
−その他の実施の形態−
その他の実施の形態として、調湿エレメント(2)の吸着剤として比表面積の極めて大きい親水性繊維材料を用い、その繊維間に上記感温性有機系高分子材料を保持したものを使用することもできる。このような吸着剤を使用することにより、感温性有機系高分子材料を高密に保持させることができるうえ、該有機系高分子材料は親水性繊維材料と強固に結合するため、耐久性にも優れる。親水性繊維材料として、材木パルプ繊維などがある
【0121】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、上記調湿エレメント(2)は、吸着剤が含有する感温性有機系高分子材料の比較的低温域における体積相転移を利用して水分の吸着・脱離を行なうことができる。そのため、再生側空気の温度を必要以上に高くすることなく、効果的に吸着水を脱離させることができるため、調湿装置(1)の消費電力を削減することができる。
【0122】
また、上記感温性有機系高分子材料の吸着・脱離能力は、環境湿度に影響され難い。そのため、高湿度環境下であっても相転移温度を制御することにより、確実に空気中の水分を吸着、脱離させることができる。
【0123】
請求項2の発明によれば、上記吸着剤は、三次元網目構造を有する無機多孔質材料と、上記感温性有機系高分子材料との複合体が用いられる。そのため、上記無機多孔質材料の毛細管現象と、上記感温性有機系高分子材料の体積相転移により、効果的に水分の吸着、脱離を行なうことができる。
【0124】
また、上記感温性有機系高分子材料は、無機多孔質材料の三次元網目構造中に分散して保持されているため、無機多孔質材料の機械的強度により、耐久性にも優れた調湿エレメント(2)を得ることができる。
【0125】
請求項3の発明によれば、上記無機多孔質材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は炭素のうち少なくとも1種以上の原料から選択して使用することで、上記効果を発揮することができる。
【0126】
請求項4の発明によれば、親水性繊維材料は、比表面積が極めて大きく、繊維間に大量の感温性有機系系高分子材料を担持する。従って、調湿エレメント(2)に親水性繊維材料を用いることで、効果的に水分の吸収、脱着を行なうことができる。
【0127】
また、上記有機系高分子材料は、該親水性繊維材料と強固に結合するため、耐久性にも優れた調湿エレメント(2)を得ることができる。
【0128】
請求項5の発明によれば、上記感温性有機系高分子材料は、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料から選択することにより、低温域において体積相転移を発現させることができる。そのため、これら感温性有機系高分子材料を用いることで、調湿装置(1)の消費電力を削減することができる。
【0129】
請求項6の発明によれば、感温性有機系高分子材料の転移温度が35℃以上55℃以下に制御されることにより、比較的低温域で調湿エレメント(2)の吸着、放出が可能となる。従って、実用的且つ経済的な温度領域で使用可能な調湿エレメント(2)を提供することができる。
【0130】
請求項7の発明によれば、感温性有機系高分子材料の相転移の前後の体積比が1以上10以下となり、相転移温度並びに吸水特性を外部環境に合わせて変化させることができる。
【0131】
請求項8の発明によれば、本発明に係る調湿エレメント(2)を用いて調湿装置(1)が構成される。従って、この発明によれば、小型で高性能な本発明に係る調湿エレメント(2)を用いることで、調湿装置の小型化や高性能化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における調湿装置の構成を示す概略図である。
【図2】実施形態2における調湿装置での除湿運転中の動作を示す概略図である。
【図3】実施形態2における調湿装置での加湿運転中の動作を示す概略図である。
【図4】実施形態3における調湿装置での除湿運転中の第1動作を示す概略図である。
【図5】実施形態3における調湿装置での除湿運転中の第2動作を示す概略図である。
【図6】実施形態3における調湿装置での加湿運転中の第1動作を示す概略図である。
【図7】実施形態3における調湿装置での加湿運転中の第2動作を示す概略図である。
【図8】実施形態3における調湿エレメントを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
(2) 調湿エレメント
(3) 回転ロータ
(7) ヒータ(加熱手段)
(14) 減湿側流通路
(15) 再生側流通路
(81) 第1調湿エレメント
(82) 第2調湿エレメント
(100) 冷媒回路
(105) 再熱交換器
(106) 第1熱交換器
(107) 第2熱交換器
Claims (8)
- 空気の流通路を形成するための流通路形成部材と、上記流通路を流れる空気と接触する吸着剤とを備える調湿エレメント(2)であって、
吸着剤には、温度変化により相転移することで水分を吸着し又は放出する感温性有機系高分子材料が含有されている調湿エレメント。 - 請求項1記載の調湿エレメント(2)において、
吸着剤は、上記感温性有機系高分子材料を保持する三次元網目構造の無機多孔質材料を備えている調湿エレメント。 - 請求項2記載の調湿エレメント(2)において、
無機多孔質材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、又は活性炭のうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメント。 - 請求項1記載の調湿エレメント(2)において、
吸着剤は、繊維間に上記感温性有機系高分子材料を保持する親水性繊維材料を備えている調湿エレメント。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、
感温性有機系高分子材料は、N−置換アクリルアミド誘導体又はN,N’−置換アクリルアミド誘導体をモノマーとするポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、セルロース、及びポリメチルビニルエーテルのうち少なくとも1種以上の原料からなる調湿エレメント。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、
感温性有機系高分子材料の転移温度が35℃以上55℃以下となっている調湿エレメント。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の調湿エレメント(2)において、
感温性有機系高分子材料の相転移の前後における体積比が1以上10以下となっている調湿エレメント。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載された調湿エレメント(2)と、調湿エレメント(2)に流れ込む空気を加熱する加熱手段(7)とを備えた調湿装置(1)であって、
取り込んだ空気を減湿側流通路(14)へ送り込み、空気中の水分を調湿エレメント(2)の吸着剤に吸着させて減湿空気を得る吸着動作と、
取り込んだ空気を再生側流通路(15)へ送り込んで加熱手段(7)で加熱し、調湿エレメント(2)に送り込んで吸着剤に吸着した水分を空気に付与させて加湿空気を得る再生動作とを行なって、
減湿空気又は加湿空気を室内に供給する調湿装置。
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