JP2004069059A - 不断流バルブ挿入工法、不断流バルブ挿入装置および不断流挿入用バルブ - Google Patents
不断流バルブ挿入工法、不断流バルブ挿入装置および不断流挿入用バルブ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】組立工程、切削工程および工具取出工程を備えた不断流バルブ挿入工法に関する。前記組立工程では、管路に挿入するための弁体と、切削工具230とを、密閉ケース2内に収容する。前記切削工程では切削工具230を既設管1を切削する切削運動を行わせつつ、密閉ケース2を既設管1の径方向に向って送ることにより、既設管1を切削する。前記工具取出工程では、切削終了後に切削工具230を密閉ケース2から取り出して作業用弁277を閉弁する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は不断流バルブ挿入工法および該工法に用いる装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、不断水で既設管を穿孔し、該既設管を含む管路における前記既設管の穿孔箇所にバルブを挿入する不断水バルブ挿入工法は周知である。
【0003】
図22(a),図22(b)は、U.S.P.4,516,598 に開示された従来の不断水バルブ挿入工法の概略を示す。
この図に示す従来技術では、図22(a)の既設管1を密閉ケース800で囲繞する。この際、密閉ケース800内には予めホールソー802と弁体804とを収容しておく。この後、ホールソー802により、既設管1に円形の孔を穿孔する。この穿孔後、図22(a)の矢印850で示すように密閉ケース800を回転させ、この回転後、図22(b)の円形の孔803に弁体804を挿入する。
【0004】
図23はU.S.P.1,989,768 に開示された従来の不断水バルブ挿入工法の概略を示す。
この図に示す従来技術は、図23の既設管1を密閉ケース501で囲繞する。この際、密閉ケース501内には、予め切断機500および仕切弁510を収容しておく。バイト502を有する切断機500で既設管1を切断して除去した後、切断機500に代えて仕切弁510を挿入する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら図22(a),(b)、図23の従来技術は、切断後のバルブの挿入を迅速に行うことができる。しかし、これら図22(a),(b)、図23の従来技術では、挿入するバルブ804,510と同等の大きさのホールソー802や切断機500を密閉ケース800,501内に収容しておく必要があるので、密閉ケース800,501が大型化する。
【0006】
図24は、U.S.P.5,611,365 および国際公開WO97/31207号に開示された従来の工法の概略を示す。
この図に示す工法は、既設管1を密閉ケース600で囲繞すると共に、該密閉ケース600に取り付けたゲートバルブ601の先端に切削工具602を固着し、前記密閉ケース600と共にゲートバルブ601を回転させて、前記切削工具602によって既設管1を切断する。この従来技術によれば、切削工具602が小さいから密閉ケース600が小型になる。しかし、ゲートバルブ601に切削工具602を取り付けているので、止水が不完全になる。また、チップ状の切削工具602で既設管1を切断する。したがって、鋳鉄管や鋼管からなる既設管1を切り込む場合には、密閉ケース600を何度も回転させねばならず、そのため、切断に時間がかかるだけでなく、密閉ケース600と既設管1との間などをシールするゴムパッキンが損傷するおそれがある。
【0007】
【発明の概要】
したがって、本発明の主目的は、バルブ挿入の工事を迅速に行うことができると共に、密閉ケースの小型化を図り得る不断流バルブ挿入工法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、該不断流バルブ挿入工法に用いる不断流バルブ挿入装置および不断流挿入用バルブを提供することである。
【0008】
前記主目的を達成するために、本第1発明の不断流バルブ挿入工法は、組立工程、切削工程および工具取出工程を備えている。前記組立工程では、既設管の一部を、該既設管の周方向に複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲繞すると共に、管路に挿入するための弁体と、該弁体とは別に回転自在に支持されたカッタ軸に固定されかつ複数の切レ刃を有する切削工具とを、前記密閉ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容する。前記切削工程では前記切削工具を原動機の動力で前記カッタ軸のまわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管に沿って移動させることにより、前記切削工具に送り運動を行わせることで、切片を残すことなく前記既設管を前記切削工具によって切削して、切り開かれた溝を形成する。前記工具取出工程では、前記切削工具を前記密閉ケースから取り出し可能とするために予め取り付けた作業用弁を介して、切削終了後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り出して前記作業用弁を閉弁する。
【0009】
また、本第2発明の不断流バルブ挿入工法は、組立工程、切削工程および工具取出工程を備えている。前記組立工程では、既設管の一部を、該既設管の周方向に複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲繞すると共に、管路に挿入するための仕切弁体と、該仕切弁体とは別に前記既設管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在に支持されかつ柱の先端面および外周面に切レ刃をそれぞれ複数有する切削工具とを、前記密閉ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容する。前記切削工程では前記切削工具を原動機の動力で前記軸線のまわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管の前記周方向に回転させることにより、前記切削工具を前記周方向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせることで、切片を残すことなく前記既設管を前記切削工具によって前記周方向に略半周または全周の範囲にわたって切削することで、前記既設管の周方向に略半周または全周の範囲にわたって切り開いた切削溝を形成する。前記工具取出工程では、前記切削工具を前記密閉ケースから取り出し可能とするために予め取り付けた作業用弁を介して、切削終了後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り出して前記作業用弁を閉弁する。
【0010】
本発明において、「既設管」とは、管内に水のような流体が流れている管をいい、一般に、地中に埋設されていることが多い。
「密閉」とは、完全に密閉するという意味ではなく、不断水(流)で工事ができる程度の水(気)密性を保つという意味である。したがって、「密閉ケース」とは、既設管内を流れる流体の圧力に耐え得る耐圧性能と、ある程度の止水性能を持つケースをいう。
また、「気密状態で囲繞する」とは、切削や、切削後のバルブ挿入などの作業に支障を来さない程度に密閉するという意味であり、たとえば、前記密閉ケースに排水口を設け、該排水口を切削中に開いておいて、該排水口から水と共に切粉を排出してもよい。
【0011】
本工法に用いる「切削工具」は、複数の切レ刃を有しているのであるから、該切削工具には、バイトや、単一の連続した切レ刃を持つカッタホイールは含まれない。
ここで、本明細書において、「柱状」とは、円柱の他に円錐台や、円柱に円錐を加えた形状、更には円錐形も含まれることを意味する。また、切削工具の外径に比べ長さが短い柱状であってもよい。
また、管の内面にモルタルライニングを有する既設管を切削する場合には、超硬合金からなる切レ刃(チップ)を多数設けた切削工具や、ダイヤモンドの粒子を切レ刃とする切削工具を用いるのが好ましい。
【0012】
また、本発明において、「切削」とは、複数の切レ刃を回転させて管壁の一部を削り取ることをいう。また、「切削運動」とは、複数の切レ刃を回転させることをいい、一方、「送り運動」とは、前記切削工具により管壁の新しい部分を次々と削ることができる位置に、前記切削工具を移動させることをいう。
本発明において、「切削工具を前記既設管の径方向に送ると共に、密閉ケースを周方向に回転させる」とは、切削工具を既設管の径方向に送った後に、密閉ケースを回転させる場合の他に、切削工具を既設管の径方向に送りながら(送りつつ)、密閉ケースを回転させる場合を含む。
なお、本発明において、「バルブを(管路に)挿入する」とは、バルブや弁体を既設管の切削除去部分に物理的に挿入することを意味するのではなく、既設の管路の止水ないし流量を調節する弁を当該管路に設置することをいう。
【0013】
本不断流バルブ挿入工法の発明では、当該工法が現に実施されるまで直接侵害か否かの認定ができず、したがって、当該工法に用いる装置等を出荷した段階では、権利の侵害を押さえ難い。そこで、本出願では、前記工法に用いる以下の不断流バルブ挿入装置および不断流挿入用バルブについても権利の範囲を画することができるようにしている。
【0014】
本発明の不断流バルブ挿入装置は、既設管の周方向に複数個に分割され前記既設管の一部を気密状態で囲繞すると共に、挿入する仕切弁体を収容し、かつ、該仕切弁体が管径方向に移動するのを許容する収容部を有し、前記気密状態で、かつ、前記仕切弁体を収容した状態で前記既設管の周りを回転可能な密閉ケースと、前記密閉ケースに一体に設けられ、前記仕切弁体を前記密閉ケースに収容した状態で前記既設管を切削する切削工具を挿入可能な分岐状部とを備え、前記分岐状部の孔径が前記仕切弁体の厚さと同程度または仕切弁体の厚さよりも大きく、かつ、前記仕切弁体における既設管内への侵入部分における最大幅よりも小さいことを特徴とする。
ここで、「分岐状部の孔径」をこのように限定した理由を以下に述べる。
本発明では、切削溝を切削する切削工具の直径と切削溝の溝幅とが同じになる。一方、仕切弁体の厚さがこれらよりもゴムパッキンの圧縮代だけ厚くなるのに対し、前記切削工具を挿入するための分岐状部の孔径は、前記切削工具の直径よりも若干大きくなる。したがって、分岐状部の孔径は仕切弁体の厚さと同程度または仕切弁体の厚さよりも大きくなる。
一方、前記分岐状部の孔径を仕切弁体の最大幅よりも大きくすると、不必要に孔径が大きくなるうえ、従来の装置を本発明の範囲に含むことになってしまうから、前述のように限定している。
【0015】
また、本発明の不断流挿入用バルブは、前記不断流バルブ挿入装置における前記仕切弁体が既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、先端面および円筒面に沿った切レ刃を持つ切削工具で前記既設管を管径方向に切り込み、その後、該切削工具を管の周方向に沿って移動させて該既設管の周方向に略半周の範囲にわたって形成された切削溝における切削面に対応する接触面を、前記第1ゴムパッキン部が有することを特徴とする。
この不断流挿入用バルブの発明では、密閉ケースに収容された仕切弁体が溝状の孔から既設管内に入り込むことを明確にして、従来技術との差異を更に明確にしている。
なお、「前記周方向に略半周の範囲にわたって切削する」とは、既設管の内径に近似した大きさの前記仕切弁体を切削溝から挿入できる程度の範囲にわたって既設管を切削することを意味し、一般に周方向に150°〜170°程度の180°よりも小さな範囲にわたって切削する。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図1ないし図10は第1実施形態を示す。
密閉ケース(不断流バルブ挿入装置)
図2に示すように、密閉ケース2は弁箱を構成しており、第1および第2分割ケース211,212に分割されており、ゴムパッキン214により、分割面がシールされている。なお、密閉ケース2の両端部には、図10のゴムリング264が押し込まれるパッキン挿入部260が設けてある。
図1、図2に示すように、既設管1の切削前に、密閉ケース2内に仕切弁体8aおよびスピンドル8cを予め収容しておく。弁蓋8bは第1および第2分割ケース211,212と共に密閉ケース2を構成する。
【0017】
図2に示すように、前記第2分割ケース212および弁蓋8bは、仕切弁体8aを収容する収容部を形成している。第2分割ケース212には、切削工具230(図3)が貫通する分岐状部212bが、前記収容部から分岐しているように、突出状態で設けられている。図3の前記分岐状部212bには主軸受け232が固定されている。該主軸受け232は切削工具230の主軸233を切削時に支持する。一方、前記分岐状部212bには、切削時の切粉を水と共に排出する排水孔248が設けられている。なお、排水孔248には、必要に応じて排水用バルブを連結しておく。
【0018】
切断機
前記主軸受け232にはボールバルブ(作業用弁)277が連結され、該ボールバルブ277には切断機3が取り付けられている。該切断機3は、半円環状の切削溝12C(図1)を形成するためのもので、切削工具230を径方向Cに送ると共に、切削工具230をモータやエンジンなどの原動機の回転力により回転させて、切削運動を行わせる。該切断機3の構造は、周知のホールソー形式の不断水用穿孔機に近似した構造であり、したがって、その詳しい図示および説明を省略する。
なお、図1の仮想線で示すように、前記切削工具230によって切削される切削溝12Cに対応する部分に仕切弁体8aが予め配置される。
【0019】
組立工程
つぎに、バルブの挿入工法の手順について説明する。
まず、図2の既設管1内に流体(水)が流れている状態で、作業者は密閉ケース2を既設管1に取り付けると共に、図示しない組立ボルトにより両分割ケース211,212を組み立てる。この後、図3の切断機3をボールバルブ277を介して密閉ケース2の第1分割ケース212に予め取り付ける。こうして、図1のように、密閉ケース2が既設管1を気密状態で囲繞する。
【0020】
ついで、密閉ケース2を回転させて、図4に示すように、切削工具230による切削位置を設定する。すなわち、作業者は人力またはウィンチなどにより切削工具230の軸線233aが略水平に近い位置まで、密閉ケース2および切断機3を回転させる。この回転後、図4の実線で示す切削工具230を切断機3によって分岐状部212b内に侵入させる。これにより、切削工具230が密閉ケース2内に収納される。
【0021】
切削工程
その後、作業者が切断機3の原動機を駆動させると、該原動機は、切削工具230を主軸233の軸線233aのまわりに回転させて、該切削工具230の回転により既設管1を切削する切削運動を切削工具230に行わせる。該切削運動を切削工具230が行っている状態で、切削工具230を切込方向Cに送ると、やがて、二点鎖線で示すように、切削工具230の先端面230dが既設管1の管壁1aの一部を貫通する位置まで進む。こうして、切削工具230による切込が完了する。
【0022】
この切込後、図4の既設管1の周方向Rに作業者が密閉ケース2を既設管1のまわりに回転させる。これにより、切削工具230は密閉ケース2と共に既設管1の外周に沿って約 150°〜 160°回転しながら軸線233aのまわりを回転して、図5のように既設管1を切片を残すことなく半円環状に切削して、既設管1に切り開かれた切削溝12Cを形成する。
【0023】
切断機除去工程(工具取出工程)
前記切削溝12Cの形成後、排水孔248を図示しない栓で閉塞する。この後、切削工具230を退避させて、ボールバルブ277を閉弁する。この閉弁後、切断機3を密閉ケース2から取り外す。この取り外し後、図5の位置から密閉ケース2を図6のように、元の位置まで回転させる。その後、図10のゴムリング264および割押輪265を取り付けて、バルブの管路への挿入(設置)が完了する。
【0024】
つぎに、管路に挿入されるバルブ(不断流挿入用バルブ)8Aの仕切弁体8aの構造について説明する。
バルブは、図7に示す仕切弁体8aを備えている。該仕切弁体8aには、ゴムパッキン8dが装着されている。該ゴムパッキン8dは、仕切弁体8aが切削溝12Cから既設管1内に侵入すると、切削溝12Cを閉塞すると共に、既設管1の内面1bに圧接する。すなわち、ゴムパッキン8dは、図8(c),図8(d)のように、切削溝12Cの切削面12fに圧接する第1ゴムパッキン部8d1と、既設管1の内周面1bに圧接する第2ゴムパッキン部8d2とが連なって形成されている。なお、前記仕切弁体8aには、図8(a),図8(b)に示す前記第1および第2ゴムパッキン部8d1,8d2を装着するための、第1および第2装着溝8a1,8a2が形成されている。
【0025】
仕切弁体8aは、任意のときに、図9および図10のように閉弁する。このように、本実施形態では、作業用上部タンクを必要とせず、また、作業用弁277が極めて小型になる。また、切削後に作業用弁277を開弁して仕切弁体8aを密閉ケース2内に収容させる必要がないから、著しく工期が短縮される。
【0026】
第2実施形態
図11および図12は第2実施形態を示す。
図11において、本実施形態では、密閉ケース21A全体が弁箱21a,21bおよび弁蓋21dを構成しており、該密閉ケース21A内には既設管1の径方向に移動する仕切弁体25が収容されている。一方、該密閉ケース21Aには、仕切弁体25の反対側に作業用弁20を備えた取出筒部21c2を備えている。本実施形態では、図11の状態から切削工具30を径方向に送り、切断機3を密閉ケース21Aと共に回転させて、全周にわたって(360°)既設管1を切削する。該切削後、切断機3を取り外しつつ、作業用弁20を閉弁して切削工具30などを抜き取る。
【0027】
その後、図12の取出筒部21c2を閉塞する閉塞部材37で取出筒部21c2の開口を閉塞する。すなわち、閉塞キャップ38を取出筒部21c2のフランジ部21c3に接合した後、作業用弁20を開弁し雄ネジ部材36をねじ込んで閉塞部材37により取出筒部21c2の開口を密閉ケース21Aの内周面に沿わせた形状にして閉塞する。なお、前記閉塞部材37は、閉塞キャップ38に摺動自在な操作棒39の先端に雄ネジ部材36を介して固着されたゴムキャップからなり、前記密閉ケース21Aの内周に沿った曲率を有している。
【0028】
本実施形態では、図11の弁箱21a,21bおよび弁蓋21dを構成する密閉ケース21A内に、予め、仕切弁体25を収容した状態で、該密閉ケース21Aによって既設管1を囲繞する。このように、仕切弁体25を管路に挿入するために、作業用仕切弁を開閉する必要がないから、作業が簡便になると共に、工事時間の短縮化を図り得る。
【0029】
第3実施形態
図13および図14は第3実施形態を示す。
この実施形態では、バルブ8Aに対し、切削工具230が密閉ケース2の軸方向に位置ずれした位置に設けてある。本実施形態では、まず、切削工具230により既設管1を全周にわたって切削して切断する。ついで、密閉ケース2を既設管1の軸方向の右側に移動させて、図14のように、仕切弁体8aの位置を切削溝12Cの位置に対応させる。
【0030】
本発明は仕切弁を管路に挿入する場合だけでなく、バタフライ弁を挿入する場合にも適用し得る。なお、バタフライ弁を挿入する場合には、切削溝を管路の管軸方向に沿って切削する。
また、図1〜図10の第1実施形態においても、図14のように、挿入する弁体8aと切削位置とを管軸方向にずらしておいて、切削後、密閉ケース2を管軸方向に移動してもよい。
【0031】
変形例
図15は図1〜図10の第1実施形態の変形例を示す。
この変形例では、仕切弁8Aの密閉ケース2の両端部にはパッキン挿入部260を設けずに、雌ネジ310を穿設してある。この雌ネジ310には、いわゆる押ネジなどをねじ込む。
【0032】
第4実施形態
図16〜図19は第4実施形態を示す。
密閉ケース2は、既設管1の周方向Rに2つに分割された第1および第2分割ケース211,212と弁蓋8bとを備えており、図17(b)のように、既設管1の一部を気密状態で囲繞する。前記第2分割ケース212および弁蓋8bは、挿入する弁体8aを収容し、かつ、弁体8aが管径方向Cに移動するのを許容する収容部80を形成している。前記密閉ケース2は、前記気密状態で、かつ、前記弁体8aを収容した状態で既設管1の周りを回転可能である。
【0033】
前記第2分割ケース212には、前記収容部80に対して管軸方向Sにズレた位置に分岐状部212bが一体に設けられている。したがって、該分岐状部212bには、弁体8aを密閉ケース2に収容した状態で、切削工具230(図3)を挿入可能である。なお、本実施形態では、分岐状部212bに雌ネジ311が形成されており、該雌ネジ311に栓をねじ込むことにより分岐状部212bを閉塞することができる。
【0034】
前記分岐状部212bには、作業用仕切弁277が取り付けられている。作業用仕切弁277と弁蓋8bを取り付けるフランジ面302は、図17(a),(b)のように、互いに面一に(同一平面上に)設けてある。
【0035】
前記分岐状部212bの孔径(最小径)Dは、弁体8aの厚さTと同程度または弁体8aの厚さTよりも大きく、かつ、図18の弁体8aにおける既設管1内への侵入部分における最大幅W1よりも小さく形成されている。なお、前記第2分割ケース212には図17の分岐状部212bの孔径Dよりも径の小さい図16の排水用孔248が形成されている。
【0036】
つぎに、本実施形態における工法について簡単に説明する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と同様にして、まず、図17(b)の既設管1に切削溝12Cを切削する。ついで、図17(b)の密閉ケース2を管軸方向Sの右側に移動して、弁体8aを切削溝12Cの位置に合致させる。その後、図18のスピンドル8cを回転させて図19(a)のように仕切弁8Aを閉弁状態として止水する。この止水後、弁体押えネジ304をねじ込んで、該弁体押えネジ304により弁体8aが閉弁状態を保つように弁体8aを固定する。この固定後、図17の作業用仕切弁277を取り外し、雌ネジ311に図示しない栓(プラグ)をねじ込み、分岐状部212bを閉塞する。さらに、図19(a)の弁蓋8bおよびスピンドル8cを取り外し、図19(b)のフランジ面302に板フランジ305を取り付けて、分岐状部212bおよび収容部80に蓋をする。すなわち、本発明において挿入される仕切弁体8aは、既設管1を常時閉塞するためのもの(いわゆる「ストッパー」)であってもよい。
【0037】
仕切弁体
つぎに、本発明にかかる第1および第4実施形態の仕切弁体8aを表現を変えて説明する。
本仕切弁体8aは図7の既設管1に形成された切削溝12Cから該既設管1内に侵入して、仕切弁体8aの第1ゴムパッキン部8d1が前記既設管1の切削溝12Cを形成する切削面12fに圧接すると共に、第2ゴムパッキン部8d2が前記既設管1の内周面1bに圧接して閉弁状態となる。前記第1ゴムパッキン部8d1は、図3の先端面230dおよび略円筒面に沿った切レ刃230fを持つ切削工具230で前記既設管1を管径方向Cに切り込み、その後、図5のように該切削工具230を管の周方向に沿って移動(回動)させて該既設管1の周方向に略180°(略半周)の範囲にわたって形成された切削溝12Cにおける切削面12fに対応する圧接面を有する。
【0038】
ここで、前記図7の切削溝12Cが円形の開孔よりも管軸方向Sに幅狭であれば、密閉ケース2が管軸方向Sに小さくなると共に、仕切弁体8aが水圧を受ける面積が小さくなる。したがって、本発明では、切削溝12Cが管径方向よりも管軸方向Sに幅狭な溝状に形成されているのに対し、前記第1ゴムパッキン部8d1が前記切削溝12Cの切削面12fに沿った形状を持っていればよい。
【0039】
また、図20に示すように、本発明の仕切弁体8aは、前記切削面12fに圧接する第1ゴムパッキン部8d1における管径方向の両端部8d3が、前記第2ゴムパッキン部8d2に対して段部を形成すると共に、該段部8d3が前記仕切弁体8aの侵入方向Cに対して交差する面8d5を持つ。このような交差面8d5は、切削面12fに大きな力で当接しても、前記切削溝12Cの両端部から既設管1が破損するのを防止する。
【0040】
前記各実施例における第1ゴムパッキン部8d1は、図8のように、管径方向の両端部8d3を除いた部分が既設管1の横断面に沿って形成された一対の第1圧接面8d4を有する。また、第1ゴムパッキン部8d1は、前記2つの第1圧接面8d4を前記両端部8d3において連ねる略U字状の第2圧接面8d5を有する。
前記第2圧接面8d5は、管径方向の両端部において、図20の第1ゴムパッキン部8d1が第2ゴムパッキン部8d2に向かって管軸方向Sおよび管周方向Rに湾曲していることにより形成されている。
【0041】
ところで、前記実施例では柱状の切削工具230で切削する例について説明したが、本発明では図20(b)に示すように円板状の切削工具230で切削してもよい。また、この場合、図20(b)のように切削溝12Cは、その両端部がU字状とならず、一定幅Wとなるが、この場合も本発明の範囲に含まれる。
【0042】
つぎに、仕切弁体8aの他の使用方法を図21を用いて説明する。
図21(a)において、仕切弁体8aは前記第1圧接面8d4を片側だけ有している。今、バルブ8Aにはバイパス(分岐配管)300が接続されており、仕切弁体8aを下降させて閉弁した後、既設管1を切断して図21(b)のメカ帽301を取り付け、この後、仕切弁体8aを上昇させると、既設管1の流れをバイパス300側にすることができる。
すなわち、仕切弁体8aが第1圧接面8d4を片側だけに有している場合も本発明の範囲に含まれる。換言すれば、仕切弁体8aは、切削溝12Cを形成する切削面12fの全てに接する必要はなく、片側のみに接触してもよい。
【0043】
また、本発明において、仕切弁体8aのゴムパッキン8dは、図20(a)の仕切弁体8aの両側面8a3も覆うようにしてもよく、すなわち仕切弁体8aにおける既設管1内に侵入する部分全体をゴムで被覆してもよい。
【0044】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、切削工具に切削運動を与える原動機としては、モータの他にエンジンなどを用いてもよい。また、原動機を地上に設置して、該原動機の動力をフレキシブルシャフトでカッタ軸を介して切削工具に伝達してもよい。また、密閉ケースで既設管を囲繞した後に、該密閉ケースに切削工具を取り付けてもよい。更に、既設管1の切削後に、密閉ケースに仕切弁を介して、分岐管を接続してもよい。
【0045】
また、切削工具で既設管を切り込む際には、切削工具を前記各実施例のように、既設管の径方向の概ね中心に向かって送るのが一般に好ましいが、本発明では、中心に向かう必要はなく、径方向に向かって送ればよい。
また、密閉ケースは周方向に3つないし4つに分割してもよい。さらに、弁体は上方、側方または下方などいずれの方向から挿入してもよい。
さらに、本発明は水道管だけでなく、ガス管などにも適用できる。すなわち、既設管内を流れる流体は、水の他にガスやオイルなど他の流体であっても本発明の範囲に含まれる。また、本発明により緊急遮断弁を挿入してもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、切削時には切削工具自体が密閉ケースとは別に回転して既設管を切削することができるから、鋳鉄管や鋼管でも短時間のうちに切削することができる。
また、切削前に予め弁体を密閉ケース内に収容しているので、作業用の上部タンクを必要とせず、しかも、小さな切削工具で溝を切り開くので、作業弁も小型になる。したがって、不断流バルブ挿入装置全体が小型になる。
また、切削後に作業用弁を開弁して弁体を密閉ケース内に収容させる必要がないから、著しく工期が短縮される。
【0047】
さらに、円形の孔ではなく、略半周にわたって溝を切り開いて仕切弁体を挿入する場合には、当該仕切弁体および不断流バルブ挿入装置がコンパクトになるなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不断流バルブ挿入工法の第1実施形態にかかる密閉ケースを取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】同横断面図である。
【図3】同切削工具の取付状態を示す断面図である。
【図4】同切削開始後の状態を示す断面図である。
【図5】同切削完了後の状態を示す断面図である。
【図6】バルブ挿入後の配管構造を示す縦断面図である。
【図7】仕切弁体および既設管を示す斜視図である。
【図8】(a),(b)は仕切弁体のゴムパッキンを示す側面図および正面図であり、(c),(d)は仕切弁体挿入後の配管構造を示す横断面図および縦断面図である。
【図9】同閉弁状態を示す縦断面図である。
【図10】同閉弁状態を示す横断面図である。
【図11】本発明にかかる不断流バルブ挿入工法の第2実施形態を示す切削前の断面図である。
【図12】同切削完了後の断面図である。
【図13】本発明にかかる不断流バルブ挿入工法の第3実施形態を示す切削前の断面図である。
【図14】同切削完了後の断面図である。
【図15】第1実施形態の変形例にかかる不断流挿入用バルブを一部破断して示す斜視図である。
【図16】第4実施形態にかかる不断流挿入用バルブ等を示す斜視図である。
【図17】不断流バルブ挿入装置を示す平面図および不断流挿入用バルブを示す断面図である。
【図18】不断流挿入用バルブを開弁状態で示す横断面図である。
【図19】同バルブを閉弁状態で示す横断面図である。
【図20】仕切弁体の他の例を示す斜視図、切削溝の他の例を示す斜視図である。
【図21】本発明の他の用途を示す配管構造の断面図である。
【図22】(a)は従来の不断水バルブ挿入工法の切断前の状態を示す断面図である。(b)は同切断後の状態を示す断面図である。
【図23】他の従来の不断水バルブ挿入工法を示すバルブ挿入後の断面図である。
【図24】更に他の従来の不断水バルブ挿入工法を示す断面図である。
【符号の説明】
1:既設管
1b:内周面
2:密閉ケース
8A:仕切弁(不断流挿入用バルブ)
8a:仕切弁体
8b:弁蓋
8d:ゴムパッキン
8d1:第1ゴムパッキン部
8d2:第2ゴムパッキン部
12C:切削溝
12f:切削面
211:第1分割ケース
212:第2分割ケース
212b:分岐状部
230:切削工具
230d:先端面
230e:外周面(円筒面)
230f:切レ刃
231:(工具回転用)第1モータ
C:切込方向(径方向)
R:周方向
Claims (17)
- 組立工程、切削工程および工具取出工程を備えた不断流バルブ挿入工法であって、
前記組立工程では、既設管の一部を該既設管の周方向に複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲繞すると共に、管路に挿入するための弁体と該弁体とは別に回転自在に支持されたカッタ軸に固定されかつ複数の切レ刃を有する切削工具とを、前記密閉ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容し、
前記切削工程では前記切削工具を原動機の動力で前記カッタ軸のまわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管に沿って移動させることにより、前記切削工具に送り運動を行わせることで、切片を残すことなく前記既設管を前記切削工具によって切削して、切り開かれた溝を形成し、
前記工具取出工程では、前記切削工具を前記密閉ケースから取り出し可能とするために予め取り付けた作業用弁を介して、切削終了後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り出して前記作業用弁を閉弁する不断流バルブ挿入工法。 - 組立工程、切削工程および工具取出工程を備えた不断流バルブ挿入工法であって、
前記組立工程では、既設管の一部を該既設管の周方向に複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲繞すると共に、管路に挿入するための仕切弁体と該仕切弁体とは別に前記既設管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在に支持されかつ柱の先端面および外周面に切レ刃をそれぞれ複数有する切削工具とを、前記密閉ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容し、
前記切削工程では前記切削工具を原動機の動力で前記軸線のまわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管の前記周方向に回転させることにより、前記切削工具を前記周方向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせることで、切片を残すことなく前記既設管を前記切削工具によって前記周方向に略半周または全周の範囲にわたって切削することで、前記既設管の周方向に略半周または全周の範囲にわたって切り開いた切削溝を形成し、
前記工具取出工程では、前記切削工具を前記密閉ケースから取り出し可能とするために予め取り付けた作業用弁を介して、切削終了後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り出して前記作業用弁を閉弁する不断流バルブ挿入工法。 - 組立工程、切削工程および工具取出工程を備えた不断流バルブ挿入工法であって、
前記組立工程では、既設管の一部を該既設管の周方向に複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲繞すると共に、管路に挿入するための仕切弁体と該仕切弁体とは別に前記既設管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在に支持されかつ柱の先端面および外周面に切レ刃をそれぞれ複数有する切削工具とを、前記密閉ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容し、
前記切削工程では前記切削工具を原動機の動力で前記軸線のまわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管の前記周方向に回転させることにより、前記切削工具を前記周方向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせることで、切片を残すことなく前記既設管を前記切削工具によって前記周方向に略半周の範囲にわたって切削することで、前記既設管の周方向に略半周の範囲にわたって切り開いた切削溝を形成し、
前記工具取出工程では、切削終了後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り出す不断流バルブ挿入工法。 - 既設管の周方向に複数個に分割され前記既設管の一部を気密状態で囲繞すると共に、挿入する仕切弁体を収容し、かつ、該仕切弁体が管径方向に移動するのを許容する収容部を有し、前記気密状態で、かつ、前記仕切弁体を収容した状態で前記既設管の周りを回転可能な密閉ケースと、
前記密閉ケースに設けられ、前記仕切弁体を前記密閉ケースに収容した状態で前記既設管を切削する切削工具を挿入可能な分岐状部とを備え、
前記分岐状部の孔径が前記仕切弁体の厚さと同程度または仕切弁体の厚さよりも大きく、かつ、前記仕切弁体における既設管内への侵入部分における最大幅よりも小さいことを特徴とする不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4において、
前記分岐状部には作業用の弁が取り付けられている不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4において、
前記密閉ケースが周方向に分割された2以上の分割ケースを備え、
前記分岐状部と収容部とが一つの前記分割ケースに設けられている不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4において、
前記分岐状部が収容部から分岐しているように設けられている不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4において、
前記分岐状部が収容部に対し管軸方向にズレて設けられている不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4ないし8において、
前記密閉ケースには、前記分岐状部よりも径の小さい排水用孔が一体に形成されている不断流バルブ挿入装置。 - 請求項4ないし9の不断流バルブ挿入装置と、
前記収容部に収容された仕切弁体を備えてなる不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体が前記切削工具により既設管の周方向に略半周の範囲にわたって切削された溝状の切削溝に挿入可能に形成されていることを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項11において、
先端面および円筒面に沿った切レ刃を持つ切削工具で前記既設管を管径方向に切り込み、その後、該切削工具を管の周方向に沿って移動させて該既設管の周方向に略半周の範囲にわたって切削された溝状の切削溝に、前記仕切弁体が挿入可能に形成されていることを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体は既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、
先端面および円筒面に沿った切レ刃を持つ切削工具で前記既設管を管径方向に切り込み、その後、該切削工具を管の周方向に沿って移動させて該既設管の周方向に略半周の範囲にわたって形成された溝状の前記切削溝における切削面に対応する接触面を、前記第1ゴムパッキン部が有することを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体は、既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、
前記切削溝が管径方向よりも管軸方向に幅狭な溝状に形成されているのに対し、前記第1ゴムパッキン部が前記切削溝の切削面に沿った形状を持つことを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体は、既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、
前記切削面に接触する第1ゴムパッキン部における管径方向の両端部が、前記第2ゴムパッキン部に対して段部を形成すると共に、該段部が前記仕切弁体の侵入方向に対して交差する面を持つことを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体は、既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、
前記第1ゴムパッキン部は、
管径方向の両端部を除いた部分が既設管の横断面に沿って形成された第1接触面と、
該第1接触面を前記両端部において前記第2ゴムパッキン部に連ねる第2接触面とを有することを特徴とする不断流挿入用バルブ。 - 請求項10において、
前記仕切弁体は、既設管に形成された切削溝から該既設管内に侵入して、仕切弁体の第1ゴムパッキン部が前記既設管の切削溝を形成する切削面に接触すると共に、第2ゴムパッキン部が前記既設管の内周面に接触して閉弁状態となる仕切弁体であって、
前記第1ゴムパッキン部は、
管径方向の両端部を除いた部分が既設管の横断面に沿った互いに略平行な一対の第1接触面と、
これらの2つの第1接触面を前記両端部において連ねる略U字状の第2接触面とを有することを特徴とする不断流挿入用バルブ。
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