JP2002098290A - 不断流工法 - Google Patents

不断流工法

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JP2002098290A
JP2002098290A JP2001020013A JP2001020013A JP2002098290A JP 2002098290 A JP2002098290 A JP 2002098290A JP 2001020013 A JP2001020013 A JP 2001020013A JP 2001020013 A JP2001020013 A JP 2001020013A JP 2002098290 A JP2002098290 A JP 2002098290A
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cutting
straight pipe
cutting tool
pipe
case
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JP2001020013A
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Toshiyuki Sato
敏之 佐藤
Tamotsu Yamashita
保 山下
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Suiken KK
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Suiken KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不断流下において既設の管路に可撓性および
伸縮性を与えることができる簡便な不断流工法を提供す
る。 【解決手段】 2つの密閉ケース2,2に各々切断機3
を取り付け、前記密閉ケース2,2を回転させて既設の
直管1を2ヵ所で切断し、2条の切断溝12C,12C
を形成する。前記2条の切断溝12C,12Cの間の直
管部1pを取り出すことなく残して、管路に可撓性およ
び伸縮性を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明のバックグラウンド】発明の分野:本発明は既設
の管路に流体が流れている状態で工事を行う不断流工法
に関するものである。
【0002】従来の技術:従来より、埋設された水道管
やガス管などにおいては、地震や地盤の不等沈下によっ
て、管路が強制的に変形する。すなわち、埋設管には管
軸方向の引張・圧縮や、管軸直角方向の曲げなど力が加
わる。そのため、従来より可撓性を持たせた継手や可撓
伸縮管が種々開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、不断流で既設
の管路に可撓性および伸縮性を与えることができるよう
にした簡便な工法は、未だ開発されていない。
【0004】
【発明の概要】したがって、本発明の目的は、不断流下
において既設の管路に可撓性および伸縮性を与えること
ができる簡便な不断流工法を提供することである。
【0005】前記目的を達成するために、本発明方法の
共通の特徴は、既設の直管に流体が流れている状態で工
事を行う不断流工法であって、予め、切削工具を有する
切断機と、2組の密閉ケースとを用意する。前記密閉ケ
ースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞すると共に前
記直管の周方向に回転するのに適した構造を有してい
る。本発明方法は、前記密閉ケースを前記既設の直管に
取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
る組立工程と、前記密閉ケースを前記直管の前記周方向
に回転させ、この回転により、前記切削工具を前記直管
の周方向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせ
て、前記直管を全周の範囲にわたって切削した切断溝を
形成する切断工程とを備えている。前記組立工程および
切断工程は前記2組の密閉ケースごとに実行される。前
記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記既
設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して取
り付け、これにより、前記切断工程において前記直管に
管軸方向に離れか2条の切断溝を形成し、前記2条の切
断溝の間の直管部を既設の管路から取り出すことなく残
して、前記管路に可撓性および伸縮性を与える。
【0006】本発明方法において好ましい共通の特徴を
更に詳しく述べると、前記密閉ケースは、既設の直管の
一部を気密状態で囲繞すると共に前記直管の周方向に回
転するのに適した構造を有している。前記密閉ケース
は、前記切削工具を前記直管の径方向に向って挿入する
のに適した切削工具挿入孔を有している。前記切削工具
挿入孔は、前記直管の管内径に比べ小さな内径を有す
る。本発明方法は、下記の組立工程、切込工程、送り工
程および工具取出工程を備えている。前記組立工程は、
前記密閉ケースを前記既設の直管に取り付けて、前記密
閉ケースで前記直管の一部を囲繞することと、前記密閉
ケースの前記切削工具挿入孔に対し前記切断機を取り付
けることとを含んでいる。前記切込工程では、前記切削
工具を回転させて該切削工具の回転により前記直管を切
削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記直管
の径方向に向って切り込ませる。前記送り工程では、前
記切削運動を継続させつつ、前記密閉ケースを前記直管
の前記周方向に回転させ、この回転により、前記切削工
具を前記直管の周方向に回転させて前記切削工具に送り
運動を行わせて、前記直管を全周の範囲にわたって切削
した切断溝を形成する。前記工具取出工程では、前記切
断溝の形成後に前記切削工具を前記密閉ケースから取り
出す。前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取
出工程は前記2組の密閉ケースごとに実行される。前記
組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記既設
の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して取り
付ける。本発明方法では、前記各工程を前記2組の密閉
ケースについてそれぞれ実行することにより、前記直管
に管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、前記2条の
切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出すことなく
残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与える。
【0007】本工法により完成された管路に引張りや圧
縮力が加わると、既設の直管が密閉ケースの管軸方向に
移動するのを許容する。また、管路に管軸直角方向の曲
げが加わると、既設の直管が密閉ケースに対して屈曲す
るのを許容する。このように、本工法によれば、管路に
伸縮性と可撓性が付与される。
【0008】また、本工法では密閉ケースを回転させて
既設の直管を2ヶ所で切断し、2条の切断溝の間の直管
部を取り出すことなく残すので、作業タンク内でバイト
を回転させて切断するのに比べ簡便に工事を行うことが
できる。
【0009】本発明方法に用いる切削工具としては、工
具の先端面および外周面の各々に切レ刃を持つミリング
状の切削工具を用いるのが好ましい。ここで、「ミリン
グ状の切削工具」とは、直管を切り込むことができ、か
つ、切削工具を直管の周方向に送ることで直管に溝を切
ることができる工具をいう。ミリング状の工具を用いる
と、切削工具の挿入孔が小さくなるので、密閉ケースの
小型化を図り得る。したがって、完成された配管構造が
コンパクトになる。また、ミリング状の切削工具を用い
るとフライスなどの切削工具に比べ、切断溝の幅が大き
くなる。したがって、管路の圧縮変形に対する許容量が
大きくなる。
【0010】溶接により接合された既設の鋼(steel )
管は、可撓性のある継手を有していないので、本工法を
かかる鋼管のライン(管路)に適用すると効果的であ
る。
【0011】本工法において、管の内面にモルタルライ
ニングを有する既設管を切削する場合には、超硬合金
(Hard metal)からなるチップを多数設けた切削工具
や、ダイヤモンドの粒子を切レ刃とする切削工具を用い
るのが好ましい。一方、鋼管を切削する場合には、高速
度鋼(High speed steel)を切レ刃とする切削工具を用
いるのが好ましい。
【0012】本発明において、「密閉」とは、完全に密
閉するという意味ではなく、不断水で工事ができる程度
の水密性を保つという意味である。したがって、「密閉
ケース」とは、既設管内を流れる液体の圧力に耐え得る
耐圧性能と、ある程度の止水性能を持つケースをいう。
また、「密閉ケース」は管軸方向に複数個に分割されて
いてもよく(たとえば、特開平11−287385号、
同11−304073号参照)、その場合、必ずしも密
閉ケース全体を回転させる必要はなく、密閉ケースの一
部を回転させてもよい。なお、「密閉ケース」は、既設
の直管に組み付ける前の状態において、周方向に2以上
に分割された複数個の分割ケースで構成されるが、組付
後に、溶接により周方向にエンドレスの一体のものとし
てもよい。また、「気密状態で囲繞する」とは、切削の
作業等に支障を来さない程度に密閉するという意味であ
る。たとえば、前記密閉ケースに排水孔を設け、該排水
孔を切削中に開いておいて、該排水孔から水と共に切粉
を排出してもよい。
【0013】また、本発明において、「切削」とは、切
レ刃を回転させて管壁の一部を削り取ることをいう。ま
た、「切削運動」とは、切レ刃を回転させることをい
い、一方、「送り運動」とは、前記切削工具により管壁
の新しい部分を次々と削ることができる位置に、前記切
削工具を移動させることをいう。また、本発明において
は、既設管を切断することができれば、切込工程と送り
工程とを同時に行ってもよい。
【0014】本発明においては、2つの密閉ケースを1
つ又は2つの直管に対して組み付け、順次または同時に
切断を行ってもよい。また、本発明においては、1つの
密閉ケースを既設の直管に対して組み付け、当該1つの
密閉ケースに切断機を取り付けて、まず、1箇所目の切
断を行った後に、次に、別の密閉ケースを直管に対して
組み付け、当該別の密閉ケースに前記切断機を取り付け
て2箇所目の切断を行ってもよい。さらに、本発明にお
いては、密閉ケースに予め切断機を取り付けた後に、当
該密閉ケースを直管に対して組み付けてもよい。
【0015】本第1発明においては、前記密閉ケースの
内面に該密閉ケースの内方に向って突出する第1の突条
を有し、前記密閉ケースを取り付ける前に当該密閉ケー
スを取り付ける直管の外周に第2の突条を固定する工程
を更に備え、工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜
け出す方向に移動した場合に、前記第1の突条と前記第
2の突条とが互いに係合して、前記直管の抜け出しを防
止するようにしたことを特徴とする。
【0016】本第1発明においては、左右の既設管が密
閉ケースから管軸方向に抜け出そうとすると、第2の突
条が第1の突条に係合して、既設管が密閉ケースから抜
け出すのを防止する。
【0017】本第1発明において、前記第1および/ま
たは第2の突条は、一般に、概ね全周にわたって連なっ
ているリング状に形成するのが好ましいが、両突条が互
いに係合し得る構造であれば、不連続な形状であっても
よい。
【0018】一方、本第2発明においては、切削工具の
取出後に前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔にプラグ
を挿入して該切削工具挿入孔を閉塞する閉塞工程を更に
備えている。本第2発明では、不断流下において前記切
削工具の取出を可能とし、かつ、前記プラグの挿入を可
能とするためのオペレーションバルブの弁箱を前記密閉
ケースの分岐状部の先端に取外し可能に取り付けてお
き、前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブを
その弁箱と共に取り外す。
【0019】本第2発明においては、オペレーションバ
ルブを弁箱ごと密閉ケースから取り外すので、密閉ケー
スの径方向に突出する部分が小さくなる。したがって、
密閉ケースが地中において管軸方向に移動し得るから、
管路の伸縮性および可撓性が増大する。
【0020】なお、本第1発明においても、一般に、切
削工具の挿入孔を栓(プラグ)や板フランジで閉塞する
が、作業用の仕切弁をそのまま残したり、あるいは、前
記挿入孔に空気弁などを取り付けることもできる。
【0021】
【実施形態の説明】本発明は、添付の図面を参考にした
以下の好適な実施形態の説明からより明瞭に理解される
であろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる
図示および説明のためのものである。本発明の範囲は請
求の範囲に基づいて定められる。添付図面において、複
数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部
分を示す。
【0022】以下、本発明の実施形態を図面にしたがっ
て説明する。図1ないし図7は第1実施形態を示す。密閉ケース2 図1(a)および図2(a)に示すように、密閉ケース
2は、既設の直管1(以下、単に「既設管1」とい
う。)の周方向Rに2分割された第1および第2分割ケ
ース21,22を備えている。密閉ケース2は、前記周
方向Rに回転可能となっている。図2(a),(b)に
示す前記密閉ケース2と既設管1との間や、図1(a)
に示す前記第1分割ケース21と前記第2分割ケース2
2との間は、ゴムパッキン26でシールされている。前
記第1分割ケース21は、既設管1を下方から覆うケー
スであり、前記第2分割ケース22は、既設管1を上方
から覆うケースである。図2(a)のように、前記密閉
ケース2には、前記ゴムパッキン26を嵌め込む一対の
第1の突条51が両端部に一体に形成されている。該第
1の突条51は、密閉ケース2の内面において管径方向
Cの内方に向って突出している。
【0023】前記第2分割ケース22には、分岐状部2
7が一体に形成されている。前記分岐状部27は、既設
管1の径方向Cの上方に分岐状に突出している。前記分
岐状部27の先端には、作業用仕切弁(オペレーション
バルブ)70の弁箱7が密閉ケース2に対して取り外し
自在に設けてある。前記分岐状部27には、作業用仕切
弁70を介して切断機3のカッタケース31Aが固定さ
れている。前記分岐状部27には、切削工具挿入孔28
が形成されている。前記切削工具挿入孔28は、後述す
る切削工具4を既設管1の径方向Cに向って挿入するの
に適しており、既設管1の管内径に比べ小さな内径を有
している。前記分岐状部27と前記作業用仕切弁70と
の間や、前記作業用仕切弁70とカッタケース31Aと
の間は、図示しないゴムリングによってシールされてい
る。前記分岐状部27は、内側に図5(b)のプラグ6
0をねじ込むための雌ネジ部27aを有している。本密
閉ケース2は、管路にバルブを挿入するのに適したバル
ブ通過用の孔(たとえば、特開2000−88173号
および特開平11−287385号参照)を備えていな
い。
【0024】切断機3 つぎに、好ましい切断機3の一例を図3を用いて説明す
る。図3の切断機3は、アタッチメント34を介してカ
ッタケース31Aが作業用仕切弁70(図1)に固定さ
れる。前記カッタケース31Aおよびギヤケース31B
内には、長いカッタ軸32が挿通されている。前記カッ
タ軸32はカッタケース31Aおよびギヤケース31B
内において第1軸受36Aおよび図示しない軸受を介し
て、軸線C1のまわりに回転自在に支持されている。前
記カッタ軸32の軸線C1は、切断機3が密閉ケース2
に取り付けられると、既設管1の径方向Cに設定され
る。前記カッタ軸32は、電動モータ(原動機の一例)
35の動力で、図示しない減速機やベベルギヤにより回
転される。
【0025】前記カッタケース31A内には、前記カッ
タ軸32と平行に切込み用ネジ37が設けてある。該切
込み用ネジ37はハンドル38を回転させることによ
り、ベベルギヤ39A,39Bを介して、正逆に回転す
る。前記切込み用ネジ37には把持部36Fに形成した
雌ネジが螺合している。該把持部36Fは第2軸受36
Bを介してカッタ軸32を把持している。したがって、
ハンドル38を回転させることにより、切込み用ネジ3
7が回転するのに伴って、把持部36Fが前進または後
退してカッタ軸32が前進または後退する。なお、前記
カッタ軸32の先端には、切削工具4を固定するための
雌ネジ32fが形成されている。
【0026】つぎに、ミリング状の切削工具4の一例を
図4(a),(b),(c)を用いて説明する。切削工
具4は前記雌ネジ32f(図3)にねじ込んで固定され
る工具本体43を有している。工具本体43には第1お
よび第2チップ44A,44Bが雄ネジ45を介して固
定されており、切レ刃42が摩耗した際に、チップ44
A,44Bを取り換えることができるようになってい
る。
【0027】前記第1チップ44Aは、略円柱形の工具
本体43の先端面40の切レ刃42を構成しており、既
設管1を切り込む。一方、前記第2チップ44Bは、略
円柱形の工具本体43の外周面41の切レ刃42を構成
しており、既設管1を切削する。なお、各チップ44
A,44Bの前面には、切り粉を逃がすための大きな切
欠部43aが工具本体43に形成されている。
【0028】つぎに、既設管1の切断方法の各工程につ
いて説明する。組立工程 まず、図1(a)の既設管1内に液体(水)が流れてい
る状態で、密閉ケース2を既設管1に取り付ける。この
取り付け後、作業者は、図示しない組立ボルトにより両
分割ケース21,22を組み立てる。その後、作業者は
密閉ケース2に作業用仕切弁70と切断機3を組み付け
る。こうして、密閉ケース2は既設管1の一部を気密状
態で囲繞する。
【0029】切込工程 前記組立工程の後、作業者は切断機3を操作して、切削
工具4の先端面40が既設管1の上面に近接する位置ま
で切削工具4を下降させる。この後、作業者が図示しな
い原動機を駆動させると、切削工具4がカッタ軸32と
共に回転し、既設管1を切削する切削運動を開始する。
該切削運動を行っている状態で、作業者が切断機3を操
作して、切削工具4を径方向Cに下降させていくと、や
がて、図1(a)の二点鎖線および図2(a)に示すよ
うに、切削工具4の先端面40が径方向Cの中心に向っ
て既設管1の管壁1aの一部を貫通する。これにより、
切削工具4による切込みが完了する。
【0030】送り工程 前記切込工程の後、前記切削運動を切削工具4が行って
いる状態で、作業者が密閉ケース2を既設管1の周方向
Rに1回転させる。すなわち、切削工具4はカッタ軸3
2のまわりを回転しながら密閉ケース2と共に前記周方
向Rに回転する送り運動を行う。このように、作業者は
切削工具4が送り運動を行っている状態で、切削工具4
を既設管1の全周の範囲にわたって回転させる。このよ
うにして、切片を生成することなく、既設管1を前記周
方向Rに全周の範囲にわたって切削し、図2(b)に示
すように、既設管1に前記周方向Rに全周の範囲にわた
って切り開かれた切断溝12Cを形成する。すなわち、
既設管1を管軸方向に分断する。
【0031】工具取出工程 つぎに、以下に説明する方法で切削工具4を取り出す。
まず、作業者は、切削工具4をカッタケース31A内に
収容した後、図2(b)に示すように、作業用仕切弁7
0を閉弁する。その後、作業者は切断機3を取り外す。
【0032】閉塞工程・バルブ取外し工程 前記工具取出工程の後、作業者は、図5(a)に示す周
知のプラグ挿入器6を作業用仕切弁70に取り付けて、
作業用仕切弁70を開弁する。この開弁後、作業者はプ
ラグ挿入器6を操作して、図5(a)に示すように、プ
ラグ60を分岐状部27の雌ネジ部27aにねじ込み、
前記切削工具挿入孔28を閉塞する。このねじ込み後、
作業者は、プラグ挿入器6を取り外し、更に、弁箱7ご
と作業用仕切弁70を取り外す。この後、作業者は分岐
状部27に図5(b)のフランジ蓋55を取り付ける。
このようにして、作業が完了し、図5(b)の配管構造
が得られる。なお、密閉ケース2に形成した雌ネジ65
には、前記閉塞工程の完了後に、いわゆる押ボルトと呼
ばれる止ネジをねじ込んで密閉ケース2を既設管1に固
定してもよい。
【0033】つぎに、本発明の不断流工法の一例につい
て説明する。まず、図6(a)のように、地面100に
ピット101を掘削して、既設の直管1を露出させる。
ついで、前記1つのピット101内において、既設管1
に一対の密閉ケース2,2を既設管1の管軸方向Sに離
間した2個所に離して取り付ける。なお、2つの密閉ケ
ース2,2を取り付けるピッチ(距離)は、一般に10
m以内に設定するのが好ましく、6m以内とするのがよ
り好ましい。
【0034】その後、図6(b)のように、一方の密閉
ケース2に作業用仕切弁70および切断機3を取り付
け、当該一方の密閉ケース2について、前述の切込工
程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程およびバルブ取
外し工程を実行する。これにより、図7(a)のよう
に、前記一方の密閉ケース2について、切断溝12Cが
形成される。
【0035】その後、図7(a)のように、他方の密閉
ケース2に作業用仕切弁70および切断機3を取り付
け、当該他方の密閉ケース2について、前述の切込工
程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程およびバルブ取
外し工程を実行する。これにより、図7(b)のよう
に、他方の密閉ケース2についても、切断溝12Cが形
成される。
【0036】このようにして、1本の既設管1に管軸方
向Sに離れた2条の切断溝12C,12Cを形成して、
前記2条の切断溝12C,12Cの間の直管部1pを既
設の管路から取り出すことなく残存させる。その後、ピ
ット101を埋め戻して工事が完了する。
【0037】こうして形成された配管構造は、既設管1
に2つの切断溝12Cが形成されて可撓性および伸縮性
を有する。特に、バルブ取外し工程において作業用仕切
弁70を取り外すので、既設管1から径方向に突出する
部分が小さくなる。したがって、密閉ケース2が地中で
管軸方向に移動し得るから、地震や地盤の不等沈下が生
じても、管路が容易に変形して追従することができる。
【0038】他の実施形態 図8(a)および図8(b)は、第2実施形態を示す。
この密閉ケース2は、通常の継輪のように、管軸方向S
の中央部に行くに従い径大となっている。これにより、
図8(b)の切断後に、既設管1の撓み角を大きく許容
することができる。
【0039】本変形例では、前記組立工程の前に、図8
(a)のように一対の第2の突条52を既設管1の外周
に溶接ないし螺子などで固定する。その後、前記組立工
程、切込工程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程およ
びバルブ取外し工程を実行して、図8(b)のように、
前記一対の第2の突条52の間に切断溝12Cを形成す
る。前記第2の突条52は左右の既設管1が密閉ケース
2から管軸方向Sに抜け出そうとすると、第1の突条5
1に係合して、既設管1が密閉ケース2から抜け出すの
を防止する。したがって、前記第2の突条52,52
は、それぞれ、第1の突条51,51に係合する位置ま
で移動することができるので、許容し得る既設の管路の
伸びは、前記第1実施形態の約2倍になる。
【0040】なお、本第2実施形態では、前記一対の第
2の突条52,52にリング状のものを用いたが、前記
第2の突条52,52は、既設管1の周方向に2つ以上
に分割してもよい。また、前記周方向に分割した第2の
突条52,52を互いに離間して設けてもよい。また、
前記第2の突条52,52は、前記第1の突条51,5
1に係合するものであれば、図8に示す以外の形状であ
ってもよい。
【0041】以上のとおり、図面を参照しながら好適な
実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見
て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定
するであろう。たとえば、切断機としては、周知の穿孔
機を用いてもよい。また、密閉ケースで既設管を囲繞す
る前に前記密閉ケースに切断機を取り付けてもよい。ま
た、密閉ケースは周方向に3つないし4つに分割しても
よい。また、密閉ケースは3組以上取り付けてもよい。
さらに、本発明において既設管内を流れる流体は、水の
他にオイルやガスなど他の流体であっても本発明の範囲
に含まれる。したがって、そのような変更および修正
は、本発明の範囲のものと解釈される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態にかかる工
法の組立工程を示す横断面図、図1(b)は内側から見
た第2分割ケースの平面図である。
【図2】図2(a)は切込工程を示す縦断面図、図2
(b)は工具取出工程を示す縦断面図である。
【図3】図3は切断機を示す一部破断した側面図であ
る。
【図4】図4(a)は切削工具の側面図、図4(b)お
よび図4(c)は切削工具を示す斜視図である。
【図5】図5(a)は閉塞工程を示す縦断面図、図5
(b)は配管構造を示す縦断面図である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、それぞれ、本
工法の第1実施形態を示す概略側面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、それぞれ、本
工法の第1実施形態を示す概略側面図である。
【図8】図8(a)は第2実施形態の組立工程を示す縦
断面図、図8(b)は同配管構造を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1:既設管(既設の直管) 1p:直管部 12C:切断溝 2:密閉ケース 21:第1分割ケース 22:第2分割ケース 28:切削工具挿入孔 3:切断機 4:切削工具 51:第1の突条 52:第2の突条 C:径方向 R:周方向 S:管軸方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月13日(2001.7.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 不断流工法
【特許請求の範囲】
【請求項】 地面にピットを掘削して、既設の直管を
露出させ、該直管に流体が流れている状態で工事を行う
不断流工法であって、 ミリング状の切削工具を有する切断機と、周方向に分割
された複数個の分割ケースからなる2組の密閉ケースと
を用意し、 前記ミリング状の切削工具は既設の直管の径方向に設定
した軸線のまわりに回転自在に前記切断機に取り付けら
れ、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
有し、かつ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って
挿入するのに適した切削工具挿入孔であって当該直管の
管内径に比べ小さい前記切削工具挿入孔を有し、前記密閉ケースには、前記直管にバルブを挿入するのに
適した前記直管の内径よりも大きいバルブ通過用の孔が
形成されておらず、 下記の組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工
程を備え、 前記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に
取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
ることと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し
前記切断機を取り付けることとを含み、 前記切込工程では、前記切削工具を前記軸線のまわりに
回転させて該切削工具の回転により前記直管を切削する
切削運動を行わせつつ前記切削工具を前記直管の径方向
に向って切り込ませ、 前記送り工程では、前記切削運動を継続させつつ、前記
密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、この回
転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転させ
て前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を全周
の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、 前記工具取出工程では、前記切断溝の形成後に前記切削
工具を前記密閉ケースから取り出し、 前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工程
を前記2組の密閉ケースごとに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを1つ
の前記ピット内において前記既設の直管における管軸方
向に離間した2箇所に離して取り付け、これにより、前
記送り工程において前記直管に管軸方向に離れた2条の
切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
える不断流工法であって、 前記各密閉ケースの内面には該密閉ケースの内方に向っ
て突出していることで前記直管の外周面に接近している
第1の突条を一対有し、 前記各密閉ケースを前記直管に取り付ける前に当該密閉
ケースを取り付ける前記直管の外周に、それぞれ、一対
の第2の突条を固定する工程を更に備え、 前記固定した一対の第2の突条の間に前記切断溝を形成
して、 工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜け出す方向に
移動した場合に、前記第1の突条と前記第2の突条とが
互いに管軸方向に係合して、前記直管が前記密閉ケース
から抜け出すのを防止するようにした不断流工法。
【請求項請求項1において、 不断流下において前記切削工具の取出を可能とし、か
つ、プラグの挿入を可能とするためのオペレーションバ
ルブが、前記切削工具挿入孔を形成する分岐状部の先端
に取外し可能に取り付けられており、 前記切削工具の取出後に前記密閉ケースの前記切削工具
挿入孔にプラグを挿入して該切削工具挿入孔を閉塞する
閉塞工程と、 前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブをその
弁箱と共に取り外すバルブ取外し工程とを更に備えた不
断流工法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明のバックグラウンド】発明の分野:本発明は既設
の管路に流体が流れている状態で工事を行う不断流工法
に関するものである。
【0002】従来の技術:従来より、埋設された水道管
やガス管などにおいては、地震や地盤の不等沈下によっ
て、管路が強制的に変形する。すなわち、埋設管には管
軸方向の引張・圧縮や、管軸直角方向の曲げなど力が加
わる。そのため、従来より可撓性を持たせた継手や可撓
伸縮管が種々開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、不断流で既設
の管路に可撓性および伸縮性を与えることができるよう
にした簡便な工法は、未だ開発されていない。
【0004】
【発明の概要】したがって、本発明の目的は、不断流下
において既設の管路に可撓性および伸縮性を与えること
ができる簡便な不断流工法を提供することである。
【0005】前記目的を達成するために、本発明工法
は、地面にピットを掘削して、既設の直管を露出させ、
該直管に流体が流れている状態で工事を行う不断流工法
であって、ミリング状の切削工具を有する切断機と、周
方向に分割された複数個の分割ケースからなる2組の密
閉ケースとを用意し、前記ミリング状の切削工具は既設
の直管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在に前
記切断機に取り付けられ、前記密閉ケースは既設の直管
の一部を気密状態で囲繞すると共に前記直管の周方向に
回転するのに適した構造を有し、かつ、前記切削工具を
前記直管の径方向に向って挿入するのに適した切削工具
挿入孔であって当該直管の管内径に比べ小さい前記切削
工具挿入孔を有し、前記密閉ケースには、前記直管にバ
ルブを挿入するのに適した前記直管の内径よりも大きい
バルブ通過用の孔が形成されておらず、下記の組立工
程、切込工程、送り工程および工具取出工程を備え、前
記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に取
り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞する
ことと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し前
記切断機を取り付けることとを含み、前記切込工程で
は、前記切削工具を前記軸線のまわりに回転させて該切
削工具の回転により前記直管を切削する切削運動を行わ
せつつ前記切削工具を前記直管の径方向に向って切り込
ませ、前記送り工程では、前記切削運動を継続させつ
つ、前記密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転さ
せ、この回転により、前記切削工具を前記直管の周方向
に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせて、前記
直管を全周の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、
前記工具取出工程では、前記切断溝の形成後に前記切削
工具を前記密閉ケースから取り出し、前記組立工程、切
込工程、送り工程および工具取出工程を前記2組の密閉
ケースごとに実行して、前記組立工程においては、前記
2組の密閉ケースを1つの前記ピット内において前記既
設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して取
り付け、これにより、前記送り工程において前記直管に
管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、前記2条の切
断溝の間の直管部を既設の管路から取り出すことなく残
して、前記管路に可撓性および伸縮性を与える不断流工
法であって、前記各密閉ケースの内面には該密閉ケース
の内方に向って突出していることで前記直管の外周面に
接近している第1の突条を一対有し、前記各密閉ケース
を前記直管に取り付ける前に当該密閉ケースを取り付け
る前記直管の外周に、それぞれ、一対の第2の突条を固
定する工程を更に備え、前記固定した一対の第2の突条
の間に前記切断溝を形成して、工事後に前記直管が前記
密閉ケースから抜け出す方向に移動した場合に、前記第
1の突条と前記第2の突条とが互いに管軸方向に係合し
て、前記直管が前記密閉ケースから抜け出すのを防止す
るようにしたことを特徴とする。
【0006】本工法により完成された管路に引張りや圧
縮力が加わると、既設の直管が密閉ケースの管軸方向に
移動するのを許容する。そのため、左右の既設の直管が
密閉ケースから管軸方向に抜け出そうとすると、第2の
突条が第1の突条に係合して、既設の直管が密閉ケース
から抜け出すのを防止する。
【0007】本発明において、前記第1および/または
第2の突条は、一般に、概ね全周にわたって連なってい
るリング状に形成するのが好ましいが、両突条が互いに
係合し得る構造であれば、不連続な形状であってもよ
い。
【0008】本発明の好適な実施例においては、切削工
具の取出後に前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔にプ
ラグを挿入して該切削工具挿入孔を閉塞する閉塞工程を
更に備えている。本実施例では、不断流下において前記
切削工具の取出を可能とし、かつ、前記プラグの挿入を
可能とするためのオペレーションバルブの弁箱を前記密
閉ケースの分岐状部の先端に取外し可能に取り付けてお
き、前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブを
その弁箱と共に取り外す。
【0009】本実施例においては、オペレーションバル
ブを弁箱ごと密閉ケースから取り外すので、密閉ケース
の径方向に突出する部分が小さくなる。したがって、密
閉ケースが地中において管軸方向に移動し得るから、管
路の伸縮性および可撓性が増大する。
【0010】なお、本発明においても、一般に、切削工
具の挿入孔を栓(プラグ)や板フランジで閉塞するが、
作業用の仕切弁をそのまま残したり、あるいは、前記挿
入孔に空気弁などを取り付けることもできる。
【0011】本発明方法に用いる切削工具としては、工
具の先端面および外周面の各々に切レ刃を持つミリング
状の切削工具を用いるのが好ましい。ここで、「ミリン
グ状の切削工具」とは、直管を切り込むことができ、か
つ、切削工具を直管の周方向に送ることで直管に溝を切
ることができる工具をいう。ミリング状の工具を用いる
と、切削工具の挿入孔が小さくなるので、密閉ケースの
小型化を図り得る。したがって、完成された配管構造が
コンパクトになる。また、ミリング状の切削工具を用い
るとフライスなどの切削工具に比べ、切断溝の幅が大き
くなる。したがって、管路の圧縮変形に対する許容量が
大きくなる。
【0012】溶接により接合された既設の鋼(steel )
管は、可撓性のある継手を有していないので、本工法を
かかる鋼管のライン(管路)に適用すると効果的であ
る。
【0013】本工法において、管の内面にモルタルライ
ニングを有する既設管を切削する場合には、超硬合金
(Hard metal)からなるチップを多数設けた切削工具
や、ダイヤモンドの粒子を切レ刃とする切削工具を用い
るのが好ましい。一方、鋼管を切削する場合には、高速
度鋼(High speed steel)を切レ刃とする切削工具を用
いるのが好ましい。
【0014】本発明において、「密閉」とは、完全に密
閉するという意味ではなく、不断水で工事ができる程度
の水密性を保つという意味である。したがって、「密閉
ケース」とは、既設管内を流れる液体の圧力に耐え得る
耐圧性能と、ある程度の止水性能を持つケースをいう。
また、「密閉ケース」は管軸方向に複数個に分割されて
いてもよく(たとえば、特開平11−287385号、
同11−304073号参照)、その場合、必ずしも密
閉ケース全体を回転させる必要はなく、密閉ケースの一
部を回転させてもよい。なお、「密閉ケース」は、既設
の直管に組み付ける前の状態において、周方向に2以上
に分割された複数個の分割ケースで構成されるが、組付
後に、溶接により周方向にエンドレスの一体のものとし
てもよい。また、「気密状態で囲繞する」とは、切削の
作業等に支障を来さない程度に密閉するという意味であ
る。たとえば、前記密閉ケースに排水孔を設け、該排水
孔を切削中に開いておいて、該排水孔から水と共に切粉
を排出してもよい。
【0015】また、本発明において、「切削」とは、切
レ刃を回転させて管壁の一部を削り取ることをいう。ま
た、「切削運動」とは、切レ刃を回転させることをい
い、一方、「送り運動」とは、前記切削工具により管壁
の新しい部分を次々と削ることができる位置に、前記切
削工具を移動させることをいう。また、本発明において
は、既設管を切断することができれば、切込工程と送り
工程とを同時に行ってもよい。
【0016】本発明においては、2つの密閉ケースを1
つ又は2つの直管に対して組み付け、順次または同時に
切断を行ってもよい。また、本発明においては、1つの
密閉ケースを既設の直管に対して組み付け、当該1つの
密閉ケースに切断機を取り付けて、まず、1箇所目の切
断を行った後に、次に、別の密閉ケースを直管に対して
組み付け、当該別の密閉ケースに前記切断機を取り付け
て2箇所目の切断を行ってもよい。さらに、本発明にお
いては、密閉ケースに予め切断機を取り付けた後に、当
該密閉ケースを直管に対して組み付けてもよい。
【0017】
【実施形態の説明】本発明は、添付の図面を参考にした
以下の好適な実施形態の説明からより明瞭に理解される
であろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる
図示および説明のためのものである。本発明の範囲は請
求の範囲に基づいて定められる。添付図面において、複
数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部
分を示す。
【0018】以下、本発明の実施形態を図面にしたがっ
て説明する。図1ないし図本発明に含まれない不断
水工法を示す。 密閉ケース2 図1(a)および図2(a)に示すように、密閉ケース
2は、既設の直管1(以下、単に「既設管1」とい
う。)の周方向Rに2分割された第1および第2分割ケ
ース21,22を備えている。密閉ケース2は、前記周
方向Rに回転可能となっている。図2(a),(b)に
示す前記密閉ケース2と既設管1との間や、図1(a)
に示す前記第1分割ケース21と前記第2分割ケース2
2との間は、ゴムパッキン26でシールされている。前
記第1分割ケース21は、既設管1を下方から覆うケー
スであり、前記第2分割ケース22は、既設管1を上方
から覆うケースである。図2(a)のように、前記密閉
ケース2には、前記ゴムパッキン26を嵌め込む一対の
第1の突条51が両端部に一体に形成されている。該第
1の突条51は、密閉ケース2の内面において管径方向
Cの内方に向って突出している。
【0019】前記第2分割ケース22には、分岐状部2
7が一体に形成されている。前記分岐状部27は、既設
管1の径方向Cの上方に分岐状に突出している。前記分
岐状部27の先端には、作業用仕切弁(オペレーション
バルブ)70の弁箱7が密閉ケース2に対して取り外し
自在に設けてある。前記分岐状部27には、作業用仕切
弁70を介して切断機3のカッタケース31Aが固定さ
れている。前記分岐状部27には、切削工具挿入孔28
が形成されている。前記切削工具挿入孔28は、後述す
る切削工具4を既設管1の径方向Cに向って挿入するの
に適しており、既設管1の管内径に比べ小さな内径を有
している。前記分岐状部27と前記作業用仕切弁70と
の間や、前記作業用仕切弁70とカッタケース31Aと
の間は、図示しないゴムリングによってシールされてい
る。前記分岐状部27は、内側に図5(b)のプラグ6
0をねじ込むための雌ネジ部27aを有している。本密
閉ケース2は、管路にバルブを挿入するのに適したバル
ブ通過用の孔(たとえば、特開2000−88173号
および特開平11−287385号参照)を備えていな
い。
【0020】切断機3 つぎに、好ましい切断機3の一例を図3を用いて説明す
る。図3の切断機3は、アタッチメント34を介してカ
ッタケース31Aが作業用仕切弁70(図1)に固定さ
れる。前記カッタケース31Aおよびギヤケース31B
内には、長いカッタ軸32が挿通されている。前記カッ
タ軸32はカッタケース31Aおよびギヤケース31B
内において第1軸受36Aおよび図示しない軸受を介し
て、軸線C1のまわりに回転自在に支持されている。前
記カッタ軸32の軸線C1は、切断機3が密閉ケース2
に取り付けられると、既設管1の径方向Cに設定され
る。前記カッタ軸32は、電動モータ(原動機の一例)
35の動力で、図示しない減速機やベベルギヤにより回
転される。
【0021】前記カッタケース31A内には、前記カッ
タ軸32と平行に切込み用ネジ37が設けてある。該切
込み用ネジ37はハンドル38を回転させることによ
り、ベベルギヤ39A,39Bを介して、正逆に回転す
る。前記切込み用ネジ37には把持部36Fに形成した
雌ネジが螺合している。該把持部36Fは第2軸受36
Bを介してカッタ軸32を把持している。したがって、
ハンドル38を回転させることにより、切込み用ネジ3
7が回転するのに伴って、把持部36Fが前進または後
退してカッタ軸32が前進または後退する。なお、前記
カッタ軸32の先端には、切削工具4を固定するための
雌ネジ32fが形成されている。
【0022】つぎに、ミリング状の切削工具4の一例を
図4(a),(b),(c)を用いて説明する。切削工
具4は前記雌ネジ32f(図3)にねじ込んで固定され
る工具本体43を有している。工具本体43には第1お
よび第2チップ44A,44Bが雄ネジ45を介して固
定されており、切レ刃42が摩耗した際に、チップ44
A,44Bを取り換えることができるようになってい
る。
【0023】前記第1チップ44Aは、略円柱形の工具
本体43の先端面40の切レ刃42を構成しており、既
設管1を切り込む。一方、前記第2チップ44Bは、略
円柱形の工具本体43の外周面41の切レ刃42を構成
しており、既設管1を切削する。なお、各チップ44
A,44Bの前面には、切り粉を逃がすための大きな切
欠部43aが工具本体43に形成されている。
【0024】つぎに、既設管1の切断方法の各工程につ
いて説明する。 組立工程 まず、図1(a)の既設管1内に液体(水)が流れてい
る状態で、密閉ケース2を既設管1に取り付ける。この
取り付け後、作業者は、図示しない組立ボルトにより両
分割ケース21,22を組み立てる。その後、作業者は
密閉ケース2に作業用仕切弁70と切断機3を組み付け
る。こうして、密閉ケース2は既設管1の一部を気密状
態で囲繞する。
【0025】切込工程 前記組立工程の後、作業者は切断機3を操作して、切削
工具4の先端面40が既設管1の上面に近接する位置ま
で切削工具4を下降させる。この後、作業者が図示しな
い原動機を駆動させると、切削工具4がカッタ軸32と
共に回転し、既設管1を切削する切削運動を開始する。
該切削運動を行っている状態で、作業者が切断機3を操
作して、切削工具4を径方向Cに下降させていくと、や
がて、図1(a)の二点鎖線および図2(a)に示すよ
うに、切削工具4の先端面40が径方向Cの中心に向っ
て既設管1の管壁1aの一部を貫通する。これにより、
切削工具4による切込みが完了する。
【0026】送り工程 前記切込工程の後、前記切削運動を切削工具4が行って
いる状態で、作業者が密閉ケース2を既設管1の周方向
Rに1回転させる。すなわち、切削工具4はカッタ軸3
2のまわりを回転しながら密閉ケース2と共に前記周方
向Rに回転する送り運動を行う。このように、作業者は
切削工具4が送り運動を行っている状態で、切削工具4
を既設管1の全周の範囲にわたって回転させる。このよ
うにして、切片を生成することなく、既設管1を前記周
方向Rに全周の範囲にわたって切削し、図2(b)に示
すように、既設管1に前記周方向Rに全周の範囲にわた
って切り開かれた切断溝12Cを形成する。すなわち、
既設管1を管軸方向に分断する。
【0027】工具取出工程 つぎに、以下に説明する方法で切削工具4を取り出す。
まず、作業者は、切削工具4をカッタケース31A内に
収容した後、図2(b)に示すように、作業用仕切弁7
0を閉弁する。その後、作業者は切断機3を取り外す。
【0028】閉塞工程・バルブ取外し工程 前記工具取出工程の後、作業者は、図5(a)に示す周
知のプラグ挿入器6を作業用仕切弁70に取り付けて、
作業用仕切弁70を開弁する。この開弁後、作業者はプ
ラグ挿入器6を操作して、図5(a)に示すように、プ
ラグ60を分岐状部27の雌ネジ部27aにねじ込み、
前記切削工具挿入孔28を閉塞する。このねじ込み後、
作業者は、プラグ挿入器6を取り外し、更に、弁箱7ご
と作業用仕切弁70を取り外す。この後、作業者は分岐
状部27に図5(b)のフランジ蓋55を取り付ける。
このようにして、作業が完了し、図5(b)の配管構造
が得られる。なお、密閉ケース2に形成した雌ネジ65
には、前記閉塞工程の完了後に、いわゆる押ボルトと呼
ばれる止ネジをねじ込んで密閉ケース2を既設管1に固
定してもよい。
【0029】つぎに、本発明の不断流工法の一例につい
て説明する。まず、図6(a)のように、地面100に
ピット101を掘削して、既設の直管1を露出させる。
ついで、前記1つのピット101内において、既設管1
に一対の密閉ケース2,2を既設管1の管軸方向Sに離
間した2個所に離して取り付ける。なお、2つの密閉ケ
ース2,2を取り付けるピッチ(距離)は、一般に10
m以内に設定するのが好ましく、6m以内とするのがよ
り好ましい。
【0030】その後、図6(b)のように、一方の密閉
ケース2に作業用仕切弁70および切断機3を取り付
け、当該一方の密閉ケース2について、前述の切込工
程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程およびバルブ取
外し工程を実行する。これにより、図7(a)のよう
に、前記一方の密閉ケース2について、切断溝12Cが
形成される。
【0031】その後、図7(a)のように、他方の密閉
ケース2に作業用仕切弁70および切断機3を取り付
け、当該他方の密閉ケース2について、前述の切込工
程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程およびバルブ取
外し工程を実行する。これにより、図7(b)のよう
に、他方の密閉ケース2についても、切断溝12Cが形
成される。
【0032】このようにして、1本の既設管1に管軸方
向Sに離れた2条の切断溝12C,12Cを形成して、
前記2条の切断溝12C,12Cの間の直管部1pを既
設の管路から取り出すことなく残存させる。その後、ピ
ット101を埋め戻して工事が完了する。
【0033】こうして形成された配管構造は、既設管1
に2つの切断溝12Cが形成されて可撓性および伸縮性
を有する。特に、バルブ取外し工程において作業用仕切
弁70を取り外すので、既設管1から径方向に突出する
部分が小さくなる。したがって、密閉ケース2が地中で
管軸方向に移動し得るから、地震や地盤の不等沈下が生
じても、管路が容易に変形して追従することができる。
【0034】8(a)および図8(b)は、本発明の
実施形態を示す。この密閉ケース2は、通常の継輪の
ように、管軸方向Sの中央部に行くに従い径大となって
いる。これにより、図8(b)の切断後に、既設管1の
撓み角を大きく許容することができる。
【0035】本実施形態では、前記組立工程の前に、図
8(a)のように一対の第2の突条52を既設管1の外
周に溶接ないし螺子などで固定する。その後、前記組立
工程、切込工程、送り工程、工具取出工程、閉塞工程お
よびバルブ取外し工程を実行して、図8(b)のよう
に、前記一対の第2の突条52の間に切断溝12Cを形
成する。前記第2の突条52は左右の既設管1が密閉ケ
ース2から管軸方向Sに抜け出そうとすると、第1の突
条51に係合して、既設管1が密閉ケース2から抜け出
すのを防止する。したがって、前記第2の突条52,5
2は、それぞれ、第1の突条51,51に係合する位置
まで移動することができるので、許容し得る既設の管路
の伸びは、前記本発明に含まれない不断水工法における
伸びの約2倍になる。
【0036】なお、本実施形態では、前記一対の第2の
突条52,52にリング状のものを用いたが、前記第2
の突条52,52は、既設管1の周方向に2つ以上に分
割してもよい。また、前記周方向に分割した第2の突条
52,52を互いに離間して設けてもよい。また、前記
第2の突条52,52は、前記第1の突条51,51に
係合するものであれば、図8に示す以外の形状であって
もよい。
【0037】以上のとおり、図面を参照しながら好適な
実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見
て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定
するであろう。たとえば、切断機としては、周知の穿孔
機を用いてもよい。また、密閉ケースで既設管を囲繞す
る前に前記密閉ケースに切断機を取り付けてもよい。ま
た、密閉ケースは周方向に3つないし4つに分割しても
よい。また、密閉ケースは3組以上取り付けてもよい。
さらに、本発明において既設管内を流れる流体は、水の
他にオイルやガスなど他の流体であっても本発明の範囲
に含まれる。したがって、そのような変更および修正
は、本発明の範囲のものと解釈される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に含まれない不断水工法の
組立工程を示す横断面図、図1(b)は内側から見た第
2分割ケースの平面図である。
【図2】図2(a)は切込工程を示す縦断面図、図2
(b)は工具取出工程を示す縦断面図である。
【図3】図3は切断機を示す一部破断した側面図であ
る。
【図4】図4(a)は切削工具の側面図、図4(b)お
よび図4(c)は切削工具を示す斜視図である。
【図5】図5(a)は閉塞工程を示す縦断面図、図5
(b)は配管構造を示す縦断面図である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、それぞれ、本
工法の一例を示す概略側面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、それぞれ、本
工法の一例を示す概略側面図である。
【図8】図8(a)は本工法の一実施形態の組立工程を
示す縦断面図、図8(b)は同配管構造を示す縦断面図
である。
【符号の説明】 1:既設管(既設の直管) 1p:直管部 12C:切断溝 2:密閉ケース 21:第1分割ケース 22:第2分割ケース 28:切削工具挿入孔 3:切断機 4:切削工具 51:第1の突条 52:第2の突条 C:径方向 R:周方向 S:管軸方向

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の直管に流体が流れている状態で工
    事を行う不断流工法であって、 切削工具を有する切断機と、2組の密閉ケースとを用意
    し、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、 前記密閉ケースを前記既設の直管に取り付けて、前記密
    閉ケースで前記直管の一部を囲繞する組立工程と、 前記密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、こ
    の回転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転
    させて前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を
    全周の範囲にわたって切削した切断溝を形成する切断工
    程とを備え、 前記組立工程および切断工程を前記2組の密閉ケースご
    とに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記
    既設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して
    取り付け、これにより、前記切断工程において前記直管
    に管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、 前記密閉ケースの内面には該密閉ケースの内方に向って
    突出する第1の突条を有し、 前記密閉ケースを取り付ける前に当該密閉ケースを取り
    付ける前記直管の外周に第2の突条を固定する工程を更
    に備え、 工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜け出す方向に
    移動した場合に、前記第1の突条と前記第2の突条とが
    互いに係合して、前記直管の抜け出しを防止するように
    した不断流工法。
  2. 【請求項2】 既設の直管に流体が流れている状態で工
    事を行う不断流工法であって、 切削工具を有する切断機と、2組の密閉ケースとを用意
    し、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、 前記密閉ケースを前記既設の直管に取り付けて、前記密
    閉ケースで前記直管の一部を囲繞する組立工程と、 前記密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、こ
    の回転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転
    させて前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を
    全周の範囲にわたって切削した切断溝を形成する切断工
    程とを備え、 前記組立工程および切断工程を前記2組の密閉ケースご
    とに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記
    既設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して
    取り付け、これにより、前記切断工程において前記直管
    に管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、 前記各密閉ケースの内面には該密閉ケースの内方に向っ
    て突出していることで前記直管の外周面に接近している
    第1の突条を一対有し、 前記各密閉ケース前記直管に取り付ける前に当該密閉
    ケースを取り付ける前記直管の外周に、それぞれ、一対
    第2の突条を固定する工程を更に備え、前記固定した一対の第2の突条の間に前記切断溝を形成
    して 、 工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜け出す方向に
    移動した場合に、前記第1の突条と前記第2の突条とが
    互いに管軸方向に係合して、前記直管が前記密閉ケース
    から抜け出すのを防止するようにした不断流工法。
  3. 【請求項3】 既設の直管に流体が流れている状態で工
    事を行う不断流工法であって、 切削工具を有する切断機と、2組の密閉ケースとを用意
    し、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、かつ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って
    挿入するのに適した切削工具挿入孔であって当該直管の
    管内径に比べ小さい前記切削工具挿入孔を有し、 下記の組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工
    程を備え、 前記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に
    取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
    ることと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し
    前記切断機を取り付けることとを含み、 前記切込工程では、前記切削工具を回転させて該切削工
    具の回転により前記直管を切削する切削運動を行わせつ
    つ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って切り込ま
    せ、 前記送り工程では、前記切削運動を継続させつつ、前記
    密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、この回
    転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転させ
    て前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を全周
    の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、 前記工具取出工程では、前記切削溝の形成後に前記切削
    工具を前記密閉ケースから取り出し、 前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工程
    を前記2組の密閉ケースごとに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記
    既設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して
    取り付け、これにより、前記送り工程において前記直管
    に管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、 前記密閉ケースの内面には該密閉ケースの内方に向って
    突出する第1の突条を有し、 前記密閉ケースを取り付ける前に当該密閉ケースを取り
    付ける前記直管の外周に第2の突条を固定する工程を更
    に備え、 工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜け出す方向に
    移動した場合に、前記第1の突条と前記第2の突条とが
    互いに係合して、前記直管の抜け出しを防止するように
    した不断流工法。
  4. 【請求項4】 地面にピットを掘削して、既設の直管を
    露出させ、該直管に流体が流れている状態で工事を行う
    不断流工法であって、ミリング状の 切削工具を有する切断機と、周方向に分割
    された複数個の分割ケースからなる2組の密閉ケースと
    を用意し、前記ミリング状の切削工具は既設の直管の径方向に設定
    した軸線のまわりに回転自在に前記切断機に取り付けら
    れ、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、かつ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って
    挿入するのに適した切削工具挿入孔であって当該直管の
    管内径に比べ小さい前記切削工具挿入孔を有し、 下記の組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工
    程を備え、 前記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に
    取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
    ることと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し
    前記切断機を取り付けることとを含み、 前記切込工程では、前記切削工具を前記軸線のまわりに
    回転させて該切削工具の回転により前記直管を切削する
    切削運動を行わせつつ前記切削工具を前記直管の径方向
    に向って切り込ませ、 前記送り工程では、前記切削運動を継続させつつ、前記
    密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、この回
    転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転させ
    て前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を全周
    の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、 前記工具取出工程では、前記切断溝の形成後に前記切削
    工具を前記密閉ケースから取り出し、 前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工程
    を前記2組の密閉ケースごとに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを1つ
    の前記ピット内において前記既設の直管における管軸方
    向に離間した2箇所に離して取り付け、これにより、前
    記送り工程において前記直管に管軸方向に離れた2条の
    切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、 前記各密閉ケースの内面には該密閉ケースの内方に向っ
    て突出していることで前記直管の外周面に接近している
    第1の突条を一対有し、 前記各密閉ケース前記直管に取り付ける前に当該密閉
    ケースを取り付ける前記直管の外周に、それぞれ、一対
    第2の突条を固定する工程を更に備え、前記固定した一対の第2の突条の間に前記切断溝を形成
    して 、 工事後に前記直管が前記密閉ケースから抜け出す方向に
    移動した場合に、前記第1の突条と前記第2の突条とが
    互いに管軸方向に係合して、前記直管が前記密閉ケース
    から抜け出すのを防止するようにした不断流工法。
  5. 【請求項5】 既設の直管に流体が流れている状態で工
    事を行う不断流工法であって、 切削工具を有する切断機と、2組の密閉ケースとを用意
    し、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、かつ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って
    挿入するのに適した切削工具挿入孔であって当該直管の
    管内径に比べ小さい前記切削工具挿入孔を有し、 下記の組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工
    程を備え、 前記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に
    取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
    ることと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し
    前記切断機を取り付けることとを含み、 前記切込工程では、前記切削工具を回転させて該切削工
    具の回転により前記直管を切削する切削運動を行わせつ
    つ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って切り込ま
    せ、 前記送り工程では、前記切削運動を継続させつつ、前記
    密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、この回
    転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転させ
    て前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を全周
    の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、 前記工具取出工程では、前記切断溝の形成後に前記切削
    工具を前記密閉ケースから取り出し、 前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工程
    を前記2組の密閉ケースごとに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを前記
    既設の直管における管軸方向に離間した2箇所に離して
    取り付け、これにより、前記送り工程において前記直管
    に管軸方向に離れた2条の切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、不断流下において前記切削工具の取出を可能とし、か
    つ、プラグの挿入を可能とするためのオペレーションバ
    ルブが、前記切削工具挿入孔を形成する分岐状部の先端
    に取外し可能に取り付けられており、 前記切削工具の取出後に前記密閉ケースの前記切削工具
    挿入孔にプラグを挿入して該切削工具挿入孔を閉塞する
    閉塞工程と、 前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブをその
    弁箱と共に取り外すバルブ取外し工程とを更に備えた不
    断流工法。
  6. 【請求項6】 地面にピットを掘削して、既設の直管を
    露出させ、該直管に流体が流れている状態で工事を行う
    不断流工法であって、ミリング状の 切削工具を有する切断機と、周方向に分割
    された複数個の分割ケースからなる2組の密閉ケースと
    を用意し、前記ミリング状の切削工具は既設の直管の径方向に設定
    した軸線のまわりに回転自在に前記切断機に取り付けら
    れ、 前記密閉ケースは既設の直管の一部を気密状態で囲繞す
    ると共に前記直管の周方向に回転するのに適した構造を
    有し、かつ、前記切削工具を前記直管の径方向に向って
    挿入するのに適した切削工具挿入孔であって当該直管の
    管内径に比べ小さい前記切削工具挿入孔を有し、 下記の組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工
    程を備え、 前記組立工程には、前記密閉ケースを前記既設の直管に
    取り付けて、前記密閉ケースで前記直管の一部を囲繞す
    ることと、前記密閉ケースの前記切削工具挿入孔に対し
    前記切断機を取り付けることとを含み、 前記切込工程では、前記切削工具を前記軸線のまわりに
    回転させて該切削工具の回転により前記直管を切削する
    切削運動を行わせつつ前記切削工具を前記直管の径方向
    に向って切り込ませ、 前記送り工程では、前記切削運動を継続させつつ、前記
    密閉ケースを前記直管の前記周方向に回転させ、この回
    転により、前記切削工具を前記直管の周方向に回転させ
    て前記切削工具に送り運動を行わせて、前記直管を全周
    の範囲にわたって切削した切断溝を形成し、 前記工具取出工程では、前記切断溝の形成後に前記切削
    工具を前記密閉ケースから取り出し、 前記組立工程、切込工程、送り工程および工具取出工程
    を前記2組の密閉ケースごとに実行して、 前記組立工程においては、前記2組の密閉ケースを1つ
    の前記ピット内において前記既設の直管における管軸方
    向に離間した2箇所に離して取り付け、これにより、前
    記送り工程において前記直管に管軸方向に離れた2条の
    切断溝を形成し、 前記2条の切断溝の間の直管部を既設の管路から取り出
    すことなく残して、前記管路に可撓性および伸縮性を与
    える不断流工法であって、不断流下において前記切削工具の取出を可能とし、か
    つ、プラグの挿入を可能とするためのオペレーションバ
    ルブが、前記切削工具挿入孔を形成する分岐状部の先端
    に取外し可能に取り付けられており、 前記分岐状部の内周面には雌ねじが形成されており、 前記雌ねじに螺合する雄ねじが形成されたプラグを予め
    一対用意し、 前記切削工具の取出後に、前記2組の密閉ケースの前記
    切削工具挿入孔のそれぞれに、前記プラグをねじ込んで
    当該挿入孔を閉塞する閉塞工程と、 前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブをその
    弁箱と共に取り外すバルブ取外し工程とを更に備えた不
    断流工法。
  7. 【請求項7】 請求項3もしくは4において、不断流下において前記切削工具の取出を可能とし、か
    つ、プラグの挿入を可能とするためのオペレーションバ
    ルブが、前記切削工具挿入孔を形成する分岐状部の先端
    に取外し可能に取り付けられており、 前記切削工具の取出後に前記密閉ケースの前記切削工具
    挿入孔にプラグを挿入して該切削工具挿入孔を閉塞する
    閉塞工程と、 前記閉塞工程の後に、前記オペレーションバルブをその
    弁箱と共に取り外すバルブ取外し工程とを更に備えた不
    断流工法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、 前記密閉ケースには、前記直管にバルブを挿入するのに
    適した前記直管の内径よりも大きいバルブ通過用の孔が
    形成されていない不断流工法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010110829A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Kitz Corp サドル付分水栓用穿孔機とそのドリル交換方法

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