JPH11287385A - 既設管切断工法、既設管切削工法および不断水バルブ挿入工法 - Google Patents

既設管切断工法、既設管切削工法および不断水バルブ挿入工法

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JPH11287385A
JPH11287385A JP18686598A JP18686598A JPH11287385A JP H11287385 A JPH11287385 A JP H11287385A JP 18686598 A JP18686598 A JP 18686598A JP 18686598 A JP18686598 A JP 18686598A JP H11287385 A JPH11287385 A JP H11287385A
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cutting tool
case
pipe
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JP18686598A
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Toshiyuki Sato
敏之 佐藤
Hideshige Honma
英重 本間
Tamotsu Yamashita
保 山下
Gunpei Yokoyama
群平 横山
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SUIKEN Tech KK
Original Assignee
SUIKEN Tech KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の主目的は、密閉ケースを何回も回転
させなくても、鋳鉄管や鋼管からなる既設管を切断でき
る既設管の切断工法を提供する。 【解決手段】 本発明の切断工法は、まず、既設管1の
一部を、密閉ケース2によって気密状態で囲撓すると共
に、複数の切レ刃30cを有する切削工具30を、前記
密閉ケース2に取り付けた状態で該密閉ケース内に収容
する。ついで、前記切削工具30を原動機の動力で回転
させて前記既設管1を切削しつつ、前記切削工具30を
前記既設管1の中心に向って送ると共に、前記密閉ケー
ス2を前記既設管1の前記周方向Rに回転させることに
より、前記既設管1を前記切削工具30によって切断す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明のバックグラウンド】発明の分野:本発明は既設
管切断工法および不断水バルブ挿入工法に関するもので
ある。
【0002】従来の技術の説明:従来より、不断水で既
設管を切断し、該既設管を含む管路における前記既設管
の切断箇所にバルブを挿入する不断水バルブ挿入工法は
周知である。
【0003】図59は、特開昭55−44167号、同
56−83690号、同56−120886号および同
57−47089号に開示された従来の工法の概略を示
す。この図に示す工法は既設管1に切断機500を固定
し、該切断機500および既設管1を密閉ケース501
で囲撓し、左右のバイト502を切断機500に沿って
回転させることで既設管1を切断した後、作業用仕切弁
503を開閉して、前記既設管1の切片10の代わりに
バルブを管路1Aに挿入する。この従来技術では、前記
密閉ケース501内に切断機500を収容するので、密
閉ケース501が大型化し、そのため、掘削面積等が大
きくなる。
【0004】図60は、U.S.P.No. 5,611,365 および国
際公開WO97/31207号に開示された従来の工法の概略を
示す。この図に示す工法は、既設管1を密閉ケース60
0で囲撓すると共に、該密閉ケース600に取り付けた
ゲートバルブ601の先端に切削工具602を固着し、
前記密閉ケース600と共にゲートバルブ601を回転
させて、前記切削工具602によって既設管1を切断す
る。この従来技術によれば、密閉ケース600を回転さ
せることで切削工具602を回転させるから、切削工具
602を回転させる機構を密閉ケース600内に設ける
必要がない。したがって、密閉ケース600が小型にな
る。
【0005】しかし、この従来の切断工法では、チップ
状の切削工具602で既設管1を切断する。したがっ
て、鋳鉄管や鋼管からなる既設管1を切り込む場合に
は、密閉ケース600を何回も回転させねばならず、切
断に時間がかかる。また、密閉ケース600と既設管1
との間などをシールするゴムパッキンが損傷するおそれ
がある。
【0006】図61は、U.S.P.No. 3,650,547 ,U.S.P.
No. 3,703,906 およびU.S.P.No. 3,735,775 に開示され
た従来の切断工法の概略を示す。この図に示す従来技術
では、既設管1を密閉ケース700で囲撓する。つい
で、該密閉ケース700に取り付けたカッティングホイ
ール701を、送りネジ702によって既設管1にくい
込ませた後、該カッティングホイール701を密閉ケー
ス700と共に回転させて既設管1を切断する。
【0007】この切断工法では、カッティングホイール
701が滑らかな外周面を持っているため、鋳鉄管や鋼
管からなる既設管1を切断することはできない。
【0008】図62(a),図62(b)は、U.S.P.N
o. 3,948,282 に開示された従来の不断水バルブ挿入工
法の概略を示す。この図に示す従来技術では、図62
(a)の既設管1を密閉ケース800で囲撓する。つい
で、密閉ケース800に作業用仕切弁801などを取り
付ける。この後、周知の工法に従って、ホールソー80
2により、既設管1に円形の孔803を穿孔する。この
穿孔後、図62(b)に示すように、前記穿孔した円形
の孔803に嵌まり込む弁体804を挿入する。このバ
ルブ挿入工法では、既設管1における孔803の周縁部
805が薄肉になり、該周縁部805に弁体804から
の圧力が加わるので、既設管1が破損し易い。
【0009】
【発明の概要】本発明は前記従来の問題を解決するため
になされたもので、その主目的は、密閉ケースを何回も
回転させなくても、鋳鉄管や鋼管からなる既設管を切断
できる既設管の切断工法を提供することである。また、
本発明の他の目的は、該切断工法を用いた不断水バルブ
挿入工法を提供することである。また、本発明の更に他
の目的は、既設管が破損しにくい形状に既設管を切削す
る既設管切削工法を提供することである。
【0010】前記主目的を達成するために、本発明の切
断工法は、まず、既設管の一部を、該既設管の周方向に
複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲撓
すると共に、回転自在に支持されたカッタ軸に固定さ
れ、かつ、複数の切レ刃を有する切削工具を、前記密閉
ケースに取り付けた状態で該密閉ケース内に収容する。
ついで、前記切削工具を原動機の動力で前記カッタ軸の
まわりに回転させて該切削工具の回転により前記既設管
を切削する切削運動を行わせつつ、前記切削工具を前記
既設管の径方向に向って送ると共に、前記密閉ケースの
少なくとも一部を前記既設管の前記周方向に回転させる
ことにより、前記切削工具を前記周方向に回転させて前
記切削工具に送り運動を行わせることで、前記既設管を
前記切削工具によって切断する。
【0011】本発明によれば、切削工具をカッタ軸のま
わりに回転させて既設管を切削するから、密閉ケースを
1回転ないし2〜3回転させることで、鋳鉄管や鋼管な
どからなる既設管を容易に切断し得る。したがって、切
断時間を短縮し得ると共に、回転摺動部に設けたゴムパ
ッキンの損傷するおそれがない。
【0012】本発明において、「既設管」とは、管内に
水のような流体が流れている管をいい、一般に、地中に
埋設されていることが多い。「密閉」とは、完全に密閉
するという意味ではなく、不断水で工事ができるという
意味である。したがって、「密閉ケース」とは、既設管
内を流れる流体の圧力に耐え得る耐圧性能と、ある程度
の止水性能を持つケースをいう。また、「気密状態で囲
撓する」とは、切削や、切断後のバルブ挿入などの作業
に支障を来さない程度に密閉するという意味であり、た
とえば、前記密閉ケースに排水口を設け、該排水口を切
削中に開いておいて、該排水口から水と共に切粉を排出
してもよい。
【0013】本切断工法に用いる「切削工具」は、複数
の切レ刃を有しているのであるから、該切削工具には、
バイトや、単一の連続した切レ刃を持つカッタホイール
は含まれない。本切断工法に用いる「切削工具」として
は、ダイヤモンドホイールやメタルソー(metal slitti
ng saw) の他に、柱の先端面および外周面に切レ刃をそ
れぞれ複数有する柱状の切削工具などを用いることがで
きる。ここで、本明細書において、「柱状」とは、円柱
の他に円錐台や、円柱に円錐を加えた形状、更には円錐
形も含まれることを意味する。また、切削工具の外径に
比べ長さが短い柱状であってもよい。また、管の内面に
モルタルライニングを有する既設管を切削する場合に
は、超硬合金からなる切レ刃(チップ)を多数設けた切
削工具や、前記ダイヤモンドの粒子を切レ刃とする切削
工具を用いるのが好ましい。
【0014】また、本発明において、「切削」とは、複
数の切レ刃を回転させて管壁の一部を削り取ることをい
い、一方、「切断」とは、管を分断することをいう。ま
た、「切削運動」とは、複数の切レ刃を回転させること
をいい、一方、「送り運動」とは、前記切削工具により
管壁の新しい部分を次々と削ることができる位置に、前
記切削工具を移動させることをいう。本発明において、
「切削工具を前記既設管の径方向に送ると共に、密閉ケ
ースを周方向に回転させる」とは、切削工具を既設管の
径方向に送った後に、密閉ケースを回転させる場合の他
に、切削工具を既設管の径方向に送りながら(送りつ
つ)、密閉ケースを回転させる場合を含む。
【0015】本発明の切断工法により既設管を切断した
後に、管路における該既設管の切断箇所にバルブを挿入
することができる。なお、本発明において、「バルブを
(管路に)挿入する」とは、バルブや弁体を既設管の切
断除去部分に物理的に挿入することを意味するのではな
く、既設の管路の止水ないし流量を調節する弁を当該管
路に設置することをいう。
【0016】一方、本発明の既設管切削工法は、まず、
既設管の一部を、該既設管の周方向に複数個に分割され
た密閉ケースによって気密状態で囲撓すると共に、前記
既設管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在に支
持され、かつ、柱の先端面および外周面に切レ刃をそれ
ぞれ複数有する切削工具を、前記密閉ケースに取り付け
た状態で該密閉ケース内に収容する。ついで、前記切削
工具を原動機の動力で前記軸線のまわりに回転させて該
切削工具の回転により前記既設管を切削する切削運動を
行わせつつ、前記切削工具を前記既設管の径方向に向っ
て送ると共に、前記密閉ケースの少なくとも一部を前記
既設管の前記周方向に回転させることにより、前記切削
工具を前記周方向に回転させて前記切削工具に送り運動
を行わせることで、前記既設管を前記切削工具によって
前記周方向に約180°の範囲にわたって切削する。
【0017】本発明の切削工法にしたがって、前記切削
工具により前記既設管を前記約180°の範囲にわたっ
て切削した後にバルブを管路に挿入する。このバルブの
弁体は、前記切削した切削溝から前記既設管内に侵入し
て、前記切削溝を閉塞すると共に前記既設管の内周面に
圧接して、前記既設管を閉止する。
【0018】本発明によれば、既設管の径方向に軸線が
設定された切削工具を、既設管の周方向に送って溝状に
既設管を切削する。そのため、既設管における切削溝の
周縁部が薄肉にならないから、弁体が前記切削溝に嵌合
した際に既設管の破損するおそれがない。
【0019】なお、本切削工法において、「前記周方向
に約180°の範囲にわたって切削する」とは、既設管
の内径に近似した大きさの前記弁体を切削溝から挿入で
きる程度の範囲にわたって既設管を切削することを意味
する。
【0020】
【実施例の説明】本発明は、添付の図面を参考にした以
下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであ
ろう。しかしながら、実施例および図面は単なる図示お
よび説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるた
めに利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求
の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の
図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を
示す。
【0021】第1実施例 図1ないし図14は第1実施例を示す。以下、第1実施
例の既設管切断工法および不断水バルブ挿入工法を工程
順に説明する。本第1実施例は20インチ〜60インチ
程度の中口径ないし大口径に適した工法である。
【0022】切断装置 図1に示すように、密閉ケース2は半割れの第1および
第2分割ケース21,22と、カッタ取付ケース23と
を備えてなる。図2に示すように、左右一対の密閉ケー
ス2,2は既設管1に取り付けられて、既設管1におけ
る管軸方向Sに離間した2箇所を、該密閉ケース2,2
によって気密状態で囲撓している。前記各ケース21〜
23の間や、両分割ケース21,22と既設管1との間
は、図3に示すようなゴムリング24などでシールされ
ている。なお、既設管1と各ケース21,22との間
や、各ケース21,22間などのシール構造について
は、前記U.S.P.No. 3,650,547 のFig.4に開示され
ている周知の構造を採用することができる。
【0023】前記第2分割ケース22は、既設管1の径
方向Cの外方に突出する分岐状の案内部22aを有して
いる。該案内部22aには前記カッタ取付ケース23が
径方向Cに摺動自在に取り付けられている。第2分割ケ
ース22における前記案内部22aには、円盤状の切削
工具30が入り込むスリット状の開口22bが形成され
ている。
【0024】前記一対の密閉ケース2の各カッタ取付ケ
ース23には、それぞれ、切断機3が取り付けられてい
る。すなわち、前記カッタ取付ケース23の外側には、
工具回転用の第1モータ(原動機の一例)31が固定さ
れている。一方、前記カッタ取付ケース23内には、前
記切削工具30が収容されている。前記カッタ取付ケー
ス23には、ベアリングケース32が固定されている。
該ベアリングケース32にはカッタ軸33が回転駆動可
能な状態に回転自在に支持されている。前記カッタ軸3
3には前記切削工具30が固定されている。該カッタ軸
33は既設管1の管軸方向Sに平行に設けられている。
前記第1モータ31は、第1モータ31の出力軸34A
に固定した駆動ギヤ34と、前記カッタ軸33に固定し
た従動ギヤ35と、前記カッタ軸33とを介して、前記
切削工具30を回転させる。なお、前記第1モータ31
としては、水圧モータ、エアモータ、油圧モータまたは
電動モータなどを用いることができる。
【0025】前記切削工具30は、たとえばダイヤモン
ドホイールからなる。該ダイヤモンドホイール30は、
図1(b)の円盤状の基盤30aの外周部分30bに、
ダイヤモンドの粒子からなる多数の切れ刃30cを金属
粉と共にレーザー溶接してなる。これらの多数の切れ刃
30cは、基盤30aの外周面および両側面に設けてあ
る。該ダイヤモンドホイール30は、図1(a)のカッ
タ軸33のまわりの2つの回転方向のいずれに回転して
も既設管1を切削し得る無方向性の切削工具であるが、
図1(a)に示す密閉ケース2の回転方向Rとは逆の回
転方向A1に回転させるのが好ましい。これは、切削の
際に、切粉が既設管1内に入りにくいからである。前記
ダイヤモンドホイールは、一般に、コンクリートや石材
などを切削するのに適した切削工具である。該ダイヤモ
ンドホイールは、(株)ロブテックス製や(株)芝浦製
作所製のものを用いることができる。
【0026】なお、ベアリングケース32とカッタ軸3
3との間は、図示しないメカニカルシールによってシー
ルされている。
【0027】前記案内部22aには、切込送り用フレー
ム36が固定されている。該切込送り用フレーム36
は、前記案内部22aに固定した長ボルト36aと、該
長ボルト36aの上端に固定した天板36bを備えてな
る。前記切込送り用フレーム36の前記天板36bに設
けたブッシュ36cには、切込送り用雄ネジ37が螺合
している。該切込送り用雄ネジ37を回転させて切込方
向C(既設管1の計方向の中心方向)にねじ込むと、カ
ッタ取付ケース23が切込方向Cに進む。したがって、
前記切削工具30を回転させながら、カッタ取付ケース
23を切込方向Cに送って、前記切削工具30を図3の
スリット状の開口22bに進入させていくことで、図4
に示すように、切削工具30が既設管1の径方向の概ね
中心に向かって送られることにより、既設管1を切削す
ることができる。
【0028】図2に示すように、前記一対の密閉ケース
2,2の間には、ケース回転装置4が配設されている。
該ケース回転装置4は、周方向に2分割された円環状の
スペーサ40を有している。該スペーサ40は、一対の
密閉ケース2,2間の相対位置を決めるためのもので、
多数の止ネジ46で既設管1に固定されていると共に、
該スペーサ40の両側にはライナ41が設けてある。
【0029】前記2分割されたスペーサ40の一方に
は、ギヤボックス43が固定されており、該ギヤボック
ス43にはケース回転用の第2モータ42が固定されて
いる。該第2モータはベベルギヤ47、従動軸47Aな
どを介してケース回転用の一対の駆動ギヤ44を回転さ
せる。各駆動ギヤ44は、第1および第2分割ケース2
1,22の外周に固定したケース回転用の従動ギヤ45
を回転させる。したがって、本工法は、図4の切込状態
で前記切削工具30を回転させながら(切削運動させな
がら)、密閉ケース2を既設管1のまわりに1回転させ
ることにより、既設管1を2箇所において切断すること
ができる。
【0030】図2に示すように、前記一対の密閉ケース
2,2の外側方には、それぞれ、円環状のズレ防止具
5,5が既設管1に固定されている。該ズレ防止具5
は、既設管1の周方向R(図1)に2分割されており、
該ズレ防止具5には多数の鋼球50と止ネジ51が周方
向R(図1)に交互に設けられている。前記ズレ防止具
5は止ネジ51によって既設管1に固定されている。前
記ズレ防止具5は多数の鋼球50により密閉ケース2を
中央側に押すことで、該鋼球50と前記ケース回転装置
4のライナ41との間で密閉ケース2を挟み付けて、密
閉ケース2が既設管1の管軸方向にズレたり、ブレたり
するのを防止する。したがって、密閉ケース2は、既設
管1のまわりを回転する際に、スムースに回転する。な
お、前記鋼球50は、図3の管軸方向Sに位置調整可能
にズレ防止具5に固定されている。
【0031】図3の前記第2分割ケース22のスリット
状の開口22bには、棒状弁25が設けてある。図5
(a)に示すように、該棒状弁25は棒状の長い棒状弁
体26および棒状弁箱27を備えている。図5(b),
図5(c)に示すように、前記棒状弁体26は、金属芯
26aに半月状のゴムパッキン26bが一体に成形され
てなり、前記棒状弁箱27に対して回転可能に取り付け
られている。該棒状弁体26は切断時には図5(b)の
ように、前記切削工具30の切込を許容し、一方、切断
後に図5(c)のように回転させてスリット状の開口2
2bを止水する。
【0032】切断工程 つぎに、切断の手順について説明する。まず、図2の既
設管1内に流体(水)が流れている状態で、作業者は、
該既設管1にケース回転装置4およびスペーサ40を取
り付けると共に、ケース回転装置4の両側に、密閉ケー
ス2およびズレ防止具5を取り付けて、既設管1におけ
る管軸方向Sに離間した2箇所を一対の密閉ケース2,
2によって気密状態で囲撓する。なお、切断機3は、密
閉ケース2のカッタ取付ケース23に予め取り付けてお
く。また、作業者は図5(a)の回転止めボルト26c
により、棒状弁25を図5(b)のように開弁した状態
で固定しておく。
【0033】ついで、作業者が図3の第1モータ31を
駆動させると、該第1モータ31が前記切削工具30を
カッタ軸33のまわりに高速回転させて、該切削工具3
0の回転により既設管1を切削する切削運動を前記切削
工具30に行わせる。該切削運動を行っている状態で、
作業者が切込送り用雄ネジ37を前記切込方向Cにネジ
込んでいくと、やがて、図1の二点鎖線で示すように、
切削工具30が既設管1の管壁1aの一部を貫通する位
置まで進む。こうして、切削工具30による切込が完了
する。
【0034】この切込後、作業者が図2のケース回転用
の第2モータ42を駆動させると、ベベルギヤ47、一
対の駆動ギヤ44および従動ギヤ45を介して、一対の
密閉ケース2が既設管1のまわりを回転する。これによ
り、図1の前記切削工具30は密閉ケース2と共に既設
管1の外周に沿って矢印R方向に回転しながらカッタ軸
33のまわりを回転して、既設管1を略円環状に切削し
て既設管1を切断する。すなわち、図2の前記第2モー
タ42は、前記密閉ケース2を前記既設管1の前記周方
向R(図1)に回転させることにより、切削工具30を
周方向Rに回転させて切削工具30に送り運動を行わせ
る。これにより、切削工具30は前記既設管1を切断し
て、該既設管1から図4の切片10を切り出す。
【0035】この切断後、作業者は切込送り用雄ネジ3
7を逆回転させて、前記切削工具30をカッタ取付ケー
ス23と共にスライド移動させ、切削工具30を図3の
非切込位置まで退避させる。この退避後、作業者は図5
(b)の棒状弁体26を90°回転させて、図5(c)
のスリット状の開口22bから流体(水)が流れ出るの
を防止する。この止水後、次の切片除去工程に入る。
【0036】切片除去工程 前記切断後、作業者は図2の既設管1から切断機3をカ
ッタ取付ケース23と共に取り外す。また、作業者はズ
レ防止具5、ケース回転装置4、スペーサ40などを既
設管1から取り外す。こうして、図6に示すように、密
閉ケース2の第1分割ケース21、第2分割ケース22
および棒状弁25のみが残された状態になる。この後、
作業者は、両密閉ケース2,2の間に切片10を持ち上
げるための持上げバンド11を切片10に固定すると共
に、既設管1における密閉ケース2,2の両側方に、割
短管6を取り付ける。該割短管6は、既設管1の周方向
R(図1)に2つに分割されており、ゴムパッキンを挿
入するパッキン挿入部60と、シートパッキン81(図
12)を圧縮する板状フランジ61とを両端に有する。
また、該割短管6は溝62に仮止水用のOリング63を
備えている。
【0037】つぎに、図7に示すように、作業者は前記
両密閉ケース2,2および割短管6を既設管1ごと作業
用タンク7により気密状態で囲撓すると共に、昇降シャ
フト76を持上げバンド11に連結する。該作業用タン
ク7は、上下(周方向)に分割された作業用下部タンク
71,72、作業用仕切弁73および作業用上部タンク
74からなる。一方、作業者は割短管6および密閉ケー
ス2をスライド移動させる押棒75を、前記作業用タン
ク7による囲撓前に作業用下部タンク71,72にねじ
込むと共に、図8の接続金具75aを介して前記押棒7
5の先端部を割短管6に接続する。該押棒75は、たと
えば長い雄ネジからなる。作業者は該押棒75を右回転
させることにより割短管6を中央側に移動でき、一方、
押棒75を左回転させることにより側方に引き戻すこと
ができる。
【0038】今、図8の状態において、作業者が押棒7
5を右回転させると、割短管6が押されて中央へスライ
ド移動し、該割短管6が密閉ケース2を押すことで、割
短管6が中央に向って移動する。密閉ケース2が被切削
溝部12を乗り超えて、切片10上に乗り移った後、作
業者が前記押棒75を逆回転させると、図9のように割
短管6のみが側方(左側)に戻る。その後、作業者は昇
降シャフト76を引き上げて、切片10を密閉ケース2
と共に、作業用下部タンク71,72から図10の作業
用上部タンク74に取り出し、作業用仕切弁73を閉弁
する。この閉弁後、作業者は作業用上部タンク74と共
に切片10および密閉ケース2を取り出す。なお、作業
者は、前記タンク74の組立に、クレーンなどの重機を
用いる。また、前記図7、図9ないし図11、図13に
おいては、仮止水用のOリング63の図示を省略してい
る。
【0039】バルブ挿入工程 前記切片10の取出後、図11のように、作業者はたと
えばバタフライ弁8のような挿入用のバルブを作業用上
部タンク74内に収容する。このバタフライ弁8は、両
端に円環板状の板状フランジ80,80を有しており、
各フランジ80,80には、各々、たとえば円環板状の
シートパッキン81が接着してある。また、該バタフラ
イ弁8の挿入時には、バタフライ弁8から減速機82
(図12)を取り外しておく。
【0040】その後、作業者は作業用仕切弁73を開弁
する。この開弁後、作業者はバタフライ弁8を作業用下
部タンク71,72内に降ろす。この後、作業者が図1
2の押棒75を右回転させて、割短管6をバタフライ弁
8に向ってスライド移動させると、やがて、図13のよ
うに、割短管6の板状フランジ61がシートパッキン8
1に接触する。この状態では、押棒75の軸力によりシ
ートパッキン81が2枚の板状フランジ61,80の間
で圧縮され、割短管6とバタフライ弁8との間の仮止水
が図られる。一方、割短管6と既設管1との間は、図1
4の予め割短管6に装着されたOリング63により仮止
水されている。
【0041】その後、作業者は図13の作業用タンク7
内の水を排水する。この排水後、作業者は一対の板状フ
ランジ61,80を図14の締結ボルト83で締結し
て、割短管6とバタフライ弁8との間の本止水を行う。
この後、作業者は図13の作業用タンク7を解体する。
この解体後、作業者は図14の既設管1および割短管6
に割押輪65を装着して本止水用のゴムリング64を割
短管6のパッキン挿入部60に押し込む一方、バタフラ
イ弁8に減速機82を取り付ける。こうして、前記既設
管1を含む管路1Aに、該管路1Aを止水するバタフラ
イ弁8が挿入される。
【0042】このように、本切断工法では、図2の切断
時に密閉ケース2を回転させることで前記切削工具30
を既設管1の外周に沿って回転させるから、前記切削工
具30を既設管1のまわりに回転させる機構、つまり、
ケース回転装置4を密閉ケース2内に設ける必要がな
く、したがって、密閉ケース2の小型化を図り得る。ま
た、本実施例のバルブ挿入工法では、図7の作業用タン
ク7を必要とし、該作業用タンク7が密閉ケース2に比
べると著しく大きいのであるが、切断機3を除去した密
閉ケース2を作業用タンク7によって収容するから、作
業用タンク7が従来よりも小さくなる。
【0043】ところで、前記実施例では、前記切削工具
として図1(a)のダイヤモンドホイール30を用いた
が、本発明では円盤状の切削工具30に代えて、図15
(a)のエンドミル30や図15(c)に示すメタルソ
ール30Bを用いてもよい。図15(c)の前記メタル
ソール30Bは、円盤状の基盤30gの外周部に多数の
切削用チップ(切れ刃)30hがロウ付けされてなる。
【0044】また、前記実施例における棒状弁体26を
回転させる代わりに、図15(b)の板状弁体26Aを
図15(a)のスリット状の開口22bに挿入して、該
開口22bを閉塞することで止水してもよい。また、本
不断水バルブ挿入工法では、バタフライ弁に代えて仕切
弁を挿入するようにしてもよい。
【0045】図16は第1実施例の変形例を示す。本変
形例において、第2分割ケース22Aには、ヒンジ38
を介してカッタ取付ケース23Aが回動自在に取り付け
てある。該カッタ取付ケース23Aはボルト39により
第2分割ケース22Aに固定される。
【0046】本変形例において、既設管1を切断するに
は、まず、作業者が第2分割ケース22A等を既設管1
に取り付ける。ついで、カッタ取付ケース23Aが図1
6(a)の二点鎖線で示すように開いた状態で、作業者
が第1モータ31を作動させて切削工具30を回転させ
る。この状態から、作業者がカッタ取付ケース23Aを
ヒンジ38のまわりに矢印方向に回動させると、切削工
具30も矢印方向に移動して既設管1の切り込みを開始
する。やがて、カッタ取付ケース23Aが第2分割ケー
ス22Aのスリット状の開口22bを閉塞した状態にな
ると、切削工具30が既設管1の切込みを完了する。そ
の後、作業者は図16(a)のボルト39でカッタ取付
ケース23Aを第2分割ケース22Aに固定する。この
固定後、切削工具30に切削運動を与えながら、作業者
が密閉ケース2を既設管1のまわりに回転させると、既
設管1が切断される。
【0047】第2実施例 図17ないし図25は第2実施例を示す。以下、第2実
施例の既設管切断工法および不断水バルブ挿入工法を工
程順に説明する。本第2実施例を含む以下の実施例は、
4インチ〜20インチ程度の小口径ないし中口径に適し
た工法である。
【0048】切断装置 図18に示すように、本実施例では、中央の第1密閉ケ
ース2Aと左右一対の第2密閉ケース2Bとを用いる。
前記第1密閉ケース2Aは、図17に示すように、周方
向に2分割された第1および第2分割ケース121,1
22と、カッタ取付ケース123とを備えてなる。な
お、前記第2密閉ケース2B(図18)も周方向に2分
割されている。これらの各ケース121,122,2
A,2Bの間や、図19の第2密閉ケース2Bと既設管
1との間は、ゴムリング124などでシールされてい
る。
【0049】前記第2分割ケース122は、既設管1の
径方向Cの外方に分岐状に突出する分岐状部122bを
有している。該分岐状部122bには、案内用ブッシュ
122aを介して前記カッタ取付ケース123が既設管
1の径方向Cに摺動自在かつ進退自在に取り付けられて
いる。第2分割ケース122における前記分岐状部12
2bには、2枚の円盤状の切削工具130が入り込む開
口122cが形成されている。
【0050】前記第1密閉ケース2Aのカッタ取付ケー
ス123には、切断機3が取り付けられている。すなわ
ち、前記カッタ取付ケース123の上方には、工具回転
用の第1モータ(原動機の一例)131が固定されてい
る。一方、前記カッタ取付ケース123内には、前記2
枚の切削工具130が配設されている。該切削工具13
0としては、前記第1実施例と同様の構造を有するダイ
ヤモンドホイールを用いるのが好ましい。これらの前記
切削工具130は、互いに管軸方向Sに離れた状態で配
置されていると共に、カッタ軸133に固定されてい
る。該カッタ軸133は、カッタ取付ケース123に固
定したベアリングケース132に回転駆動可能な状態に
回転自在に支持されている。前記第1モータ131は、
第1モータ131の出力軸と、前記カッタ軸133に固
定したベベルギヤ134と、前記カッタ軸133を介し
て、前記切削工具130を回転させる。
【0051】前記分岐状部122bには、切込送り用フ
レーム136が固定されている。該切込送り用フレーム
136は、前記分岐状部122bに固定した長ボルト1
36aと、該長ボルト136aの上端に固定した天板1
36bとを備えている。前記切込送り用フレーム136
の前記天板136bに設けたブッシュ136cには、切
込送り用雄ネジ137が螺合している。
【0052】前記切込送り用雄ネジ137を回転させて
切込方向Cにねじ込むことにより、カッタ取付ケース1
23が切込方向Cに進む。したがって、前記切削工具1
30を回転させながら、カッタ取付ケース123を切込
方向Cに送って前記切削工具130を開口122cに進
入させていくことで、図20に示すように、前記切削工
具130によって既設管1を切削することができる。な
お、前記案内用ブッシュ122aは、図17の連結金具
138を介して天板136bに固定されており、切断後
に切込送り用フレーム136と共に回収されるようにな
っている。
【0053】図17に示すように、前記既設管1とカッ
タ軸133には、持上げベルト11Aが巻き付けられて
いる。これにより、既設管1の切断後に、図21の切片
10は切断機3と共に回収できるようになっている。な
お、持上げベルト11Aは、図17の伸縮自在なゴム板
部11aと薄板金属ベルト11bと接合片11cとが接
合されてなる。
【0054】本実施例では、第1密閉ケース2Aを既設
管1のまわりに回転させる図2のケース回転装置4を設
けている。ケース回転装置4は、ケース回転用の一対の
第2モータ142を有している。該第2モータ142
は、その出力軸147を介して、ケース回転用の駆動ギ
ヤ144を回転させる。該駆動ギヤ144は、第1密閉
ケース2Aに固定したケース回転用の従動ギヤ145を
回転させる。したがって、図20の切込状態で前記切削
工具130を回転させながら、第1密閉ケース2Aを既
設管1のまわりに1回転させることにより、既設管1を
2箇所において切断することができる。
【0055】図19に示すように、第2密閉ケース2B
は、ズレ防止具5Aを構成している。該第2密閉ケース
2Bは、既設管1の周方向R(図17)に2分割されて
いる。該第2密閉ケース2Bには、管軸方向Sに離れた
2箇所に各々、多数の止ネジ151が周方向R(図1
7)に設けられている。前記第1密閉ケース2Aと第2
密閉ケース2Bとは、互いに管軸方向Sおよび径方向
に、ライナ152を介して摺動する回転案内部150を
有している。前記第2密閉ケース2Bは止ネジ151に
よって既設管1に固定されている。前記一対の第2密閉
ケース2Bは、第1密閉ケース2Aを案内して、第1密
閉ケース2Aが既設管1の管軸方向にズレたり、ブレた
りするのを防止する。したがって、第1密閉ケース2A
は、既設管1のまわりを回転する際に、スムースに回転
する。なお、ライナ152に代えてボールベアリングな
どを用いてもよい。
【0056】切断工程 つぎに、切断の手順について説明する。まず、図17の
既設管1内に流体(水)が流れている状態で、作業者は
既設管1に第1および第2密閉ケース2A,2B(図1
8)の上半体を被せると共に、持上げベルト11Aをカ
ッタ軸133および既設管1に巻き付ける。その後、作
業者は、第1および第2密閉ケース2A,2Bの下半体
と前記上半体とを組立ボルト128により締結する。こ
うして、作業者は、図18のように、既設管1を第1お
よび第2密閉ケース2A,2Bによって気密状態で囲撓
する。なお、作業者は、切断機3を第1密閉ケース2A
のカッタ取付ケース123に予め取り付けておく。
【0057】ついで、作業者が図19の第1モータ13
1を駆動させると、該第1モータ131は前記切削工具
130をカッタ軸133のまわりに高速回転させて、該
切削工具130の回転により既設管1を切削する切削運
動を前記切削工具130に行わせる。該切削運動を行っ
ている状態で、作業者が切込送り用雄ネジ137を切込
方向Cにネジ込んでいくと、やがて、図17の二点鎖線
で示すように、前記切削工具130が既設管1の管壁1
aの一部を貫通する位置まで進む。こうして、切削工具
130による切込みが完了する。
【0058】この切込後、作業者が図18のケース回転
用の第2モータ142を駆動させると、一対の駆動ギヤ
144および図20の従動ギヤ145を介して、第1密
閉ケース2Aが第2密閉ケース2Bに案内された状態で
既設管1のまわりを回転する。これにより、図17の前
記切削工具130は第1密閉ケース2Aと共に既設管1
の外周に沿って矢印R方向に回転しながらカッタ軸13
3のまわりを回転して、図20のように、既設管1を2
箇所において略円環状に切削して、既設管1を切断す
る。すなわち、図18の前記第2モータ142は第1密
閉ケース2Aを前記既設管1の前記周方向R(図17)
に回転させることにより、前記切削工具130を周方向
Rに回転させて前記切削工具130に送り運動を行わせ
る。これにより、前記切削工具130は前記既設管1を
切断する。
【0059】該切断後、作業者はケース回転装置4を取
り外す。なお、カッタ取付ケース123に排水用バルブ
を取り付けておいて該排水用バルブから切削の際の切粉
を排出させてもよい。
【0060】切片除去工程 つぎに、以下に説明する方法で、作業者は切断機3およ
び切片10を取り出す。すなわち、図21のように、作
業者は分岐状部122bに作業用仕切弁173を接合
し、更に、該作業用仕切弁173に作業用上部タンク1
74を重ねて接合する。この接合時に、作業者は、作業
用上部タンク174を貫通する昇降シャフト176の先
端部に切込送り用フレーム136を接合する。この接合
後、作業者はナット139を取り外す。該取外し後、作
業者は図22の昇降シャフト176を引き上げて切断機
3および切片10を第1密閉ケース2Aから作業用上部
タンク174内に取り出した後、作業用仕切弁173を
閉弁する。該閉弁後、作業者は作業用上部タンク174
を作業用仕切弁173から切り離す。
【0061】バルブ挿入工程 つぎに、作業者は図23の弁蓋8bおよび仕切弁体8a
を作業用上部タンク174に収容し、該作業用上部タン
ク174を作業用仕切弁173に接合する。仕切弁8A
は仕切弁体8aを開閉させるスピンドル8cを備えてい
る。該仕切弁8Aは、該スピンドル8cを回転させる
と、仕切弁体8aが切断除去部分12Bに入り込んで、
仕切弁体8aに設けたゴムパッキン8dが図25の第1
密閉ケース2Aの内周面等に圧接するバルブを構成す
る。
【0062】前記図23の作業用上部タンク174の取
付後、作業者は図24のように作業用仕切弁173を開
弁し、昇降シャフト176を下降させる。これにより、
弁蓋8bが分岐状部122bに当接する。この当接後、
作業者はフランジボルト8eにより弁蓋8bと分岐状部
122bとを接合する。この接合後、作業者は作業用上
部タンク174および作業用仕切弁173を撤去する。
その後、作業者は図25の第2密閉ケース2Bのパッキ
ン挿入部160にゴムリング164を押し込むと共に割
押輪165を第2密閉ケース2Bに装着する。こうし
て、切断除去部分12Bに対応する箇所に仕切弁8Aが
配置されて、仕切弁8Aが管路1Aに挿入される。
【0063】図26ないし図28は変形例を示す。この
変形例に示すように、持上げベルト11Aは分岐状部1
22bに取り付けてもよい。また、図27に示すよう
に、第1モータ131の出力をタイミングベルト135
を介してカッタ軸133に伝達してもよい。また、図2
8に示す切断時に既設管1の外表面に食い込んで切断機
3を案内するガイドローラ146を設けてもよい。な
お、カッタ軸133は、アイボルト133Aに回転自在
に支持されている。
【0064】第3実施例 図29ないし図37は第3実施例を示す。以下、第3実
施例の既設管切断工法および不断水バルブ挿入工法を工
程順に説明する。
【0065】切断装置 図30に示すように、本実施例では、中央の第1密閉ケ
ース2Aと左右一対の第2密閉ケース2Bとを用いる。
前記第1密閉ケース2Aは、図29に示すように、周方
向に2分割された第1および第2分割ケース221,2
22と、案内用ブッシュ222aとを備えてなる。な
お、前記第2密閉ケース2B(図30)も周方向に2分
割されている。図31(a)に示すように、これらの各
ケース221,222,2A,2Bの間や、第2密閉ケ
ース2Bと既設管1との間は、ゴムリング224などで
シールされている。
【0066】前記第2分割ケース222は、既設管1の
径方向Cの外方に分岐状に突出する分岐状部222bを
有しており、該分岐状部222bに前記案内用ブッシュ
222aを介して主軸受け232が既設管1の径方向C
に摺動自在かつ進退自在に取り付けられている。前記案
内用ブッシュ222aと分岐状部222bおよび主軸受
け232との間は、ゴムリング224によりシールされ
ている。第2分割ケース222における前記分岐状部2
22bには、エンドミル(切削工具)230が入り込む
開口222cが形成されている。
【0067】前記第1密閉ケース2Aに固定した案内用
ブッシュ222aには主軸受け232を介して切断機3
が取り付けられている。すなわち、前記主軸受け232
の上方には、工具回転用の第1モータ(原動機の一例)
231が固定されている。一方、前記主軸受け232の
内側には、前記エンドミル230が配設されている。エ
ンドミル230は、主軸受け232に回転自在に支持さ
れた主軸(カッタ軸)233に一体に形成されている。
前記第1モータ231は、該第1モータ231の出力軸
231aおよび主軸233に固定したカップリング23
4を介して、エンドミル230を回転させる。
【0068】図31(b)に示すように、前記エンドミ
ル230は、円柱の先端面230dと外周面230eに
それぞれ複数の切レ刃230fを有する。また、該エン
ドミル230には前記主軸233が一体に形成されてい
る。図29に示すように、前記エンドミル230および
主軸233の軸線233aは、既設管1の径方向Cに設
定されている。前記エンドミル230は、前記既設管1
の径方向Cに設定された前記軸線233aのまわりに回
転することで切削運動を行う。
【0069】図31(a)の前記分岐状部222bに
は、切込送り用フレーム236が固定されている。該切
込送り用フレーム236は、前記分岐状部222bに固
定した長ボルト236aと、該長ボルト236aの上端
に固定した天板236bとを備えている。前記切込送り
用フレーム236の前記天板236bに設けたブッシュ
236cには、切込送り用雄ネジ237が螺合してい
る。
【0070】該切込送り用雄ネジ237を回転させて切
込方向Cにねじ込むことにより、主軸受け232が切込
方向Cに進む。したがって、エンドミル230を回転さ
せながら、主軸受け232と共にエンドミル230を切
込方向Cに送ってエンドミル230を開口222cに進
入させていくことで、図32に示すように、エンドミル
230によって既設管1を切削することができる。な
お、前記案内用ブッシュ222aは、図29の連結金具
238を介して切込送り用フレーム236に固定されて
おり、切断後に切込送り用フレーム236と共に回収さ
れるようになっている。
【0071】本実施例では、第1密閉ケース2Aを既設
管1のまわりに回転させる図30のケース回転装置4を
設けている。ケース回転装置4は、ケース回転用の一対
の第2モータ242を有している。該第2モータ242
は、その出力軸247を介して、ケース回転用の駆動ギ
ヤ244を回転させる。該駆動ギヤ244は、第1密閉
ケース2Aに固定したケース回転用の従動ギヤ245を
回転させる。したがって、図32の切込状態でエンドミ
ル230を回転させながら、第1密閉ケース2Aを既設
管1のまわりに1回転させることにより、既設管1を切
断することができる。
【0072】図31に示すように、第2密閉ケース2B
は、ズレ防止具5Aを構成している。該第2密閉ケース
2Bは、既設管1の周方向R(図29)に2分割されて
いる。該第2密閉ケース2Bには、管軸方向Sに離れた
2箇所に各々、多数の止ネジ251が周方向R(図2
9)に設けられている。前記第1密閉ケース2Aと第2
密閉ケース2Bとは、互いに管軸方向Sおよび径方向
に、ライナ252を介して摺動する回転案内部250を
有している。前記一対の第2密閉ケース2Bは止ネジ2
51によって既設管1に固定されている。前記第2密閉
ケース2Bは、第1密閉ケース2Aを案内して、第1密
閉ケース2Aが既設管1の管軸方向にズレたり、ブレた
りするのを防止する。したがって、第1密閉ケース2A
は、既設管1のまわりを回転する際に、スムースに回転
する。なお、ライナ252に代えてボールベアリングな
どを用いてもよい。
【0073】切断工程 つぎに、切断の手順について説明する。まず、図30の
既設管1内に流体(水)が流れている状態で、作業者は
第1および第2密閉ケース2A,2Bを既設管1に取り
付けると共に、図29の組立ボルト228により両分割
ケース221,222を組み立てる。こうして、図30
のように、第1および第2密閉ケース2A,2Bは、既
設管1を気密状態で囲撓する。なお、切断機3は、第1
密閉ケース2Aの案内用ブッシュ222aに予め取り付
けておく。
【0074】ついで、作業者が図29の第1モータ23
1を駆動させると、該第1モータ231は、エンドミル
230を主軸233の軸線233aのまわりに回転させ
て、該エンドミル230の回転により既設管1を切削す
る切削運動を行わせる。該切削運動を行っている状態
で、作業者が切込送り用雄ネジ237を切込方向Cにネ
ジ込んでいくと、やがて、図29の二点鎖線で示すよう
に、エンドミル230の先端面230d(図31
(b))が既設管1の管壁1aの一部を貫通する位置ま
で進む。こうして、エンドミル230による切込が完了
する。
【0075】この切込後、作業者が図30のケース回転
用の第2モータ242を駆動させると、一対の駆動ギヤ
244および図32の従動ギヤ245を介して、第1密
閉ケース2Aが第2密閉ケース2Bに案内された状態で
既設管1のまわりを回転する。これにより、エンドミル
230は第1密閉ケース2Aと共に既設管1の外周に沿
って回転しながら主軸233のまわりを回転して、既設
管1を略円環状に切削して、既設管1を切断する。すな
わち、前記第2モータ242(図29)は、前記第1密
閉ケース2Aを前記既設管1の前記周方向R(図29)
に回転させることによりエンドミル230を周方向Rに
回転させて、エンドミル230に送り運動を行わせる。
これにより、エンドミル230は、前記既設管1を円環
状に切削して、前記既設管1を切断する。該切断後、作
業者は図30のケース回転装置4を取り外す。なお、主
軸受け232に排水用バルブを取り付けておいて該排水
用バルブから切削の際の切粉を排出させてもよい。
【0076】切断機除去工程 つぎに、以下に説明する方法で、作業者は、切断機3を
除去する。すなわち、図33のように、分岐状部222
bに作業用仕切弁273を接合し、更に、該作業用仕切
弁273に作業用上部タンク274を重ねて接合する。
この接合時に、作業者は作業用上部タンク274を貫通
する昇降シャフト276の先端部に切込送り用フレーム
236を接合する。この接合後、作業者はナット239
を取り外す。該取外し後、作業者は図34の昇降シャフ
ト276を引き上げて切断機3を第1密閉ケース2Aか
ら作業用上部タンク274内に取り出す。この取出後、
作業者は作業用仕切弁273を閉弁する。該閉弁後、作
業者は作業用上部タンク274を作業用仕切弁273か
ら切り離す。
【0077】バルブ挿入工程 つぎに、作業者は図35の弁蓋8bおよび仕切弁体8a
を作業用上部タンク274に収容し、該作業用上部タン
ク274を作業用仕切弁273に接合する。仕切弁8A
は、仕切弁体8aを開閉させるスピンドル8cを備えて
いる。該仕切弁8Aは、スピンドル8cを回転させる
と、仕切弁体8aが切削除去部分12に入り込んで、仕
切弁体8aに設けたゴムパッキン8dが図37の第1密
閉ケース2Aの内周面等に圧接するバルブを構成する。
すなわち、第1密閉ケース2Aは、仕切弁8Aの弁箱を
構成している。
【0078】前記図35の作業用上部タンク274の取
付後、作業者は図36のように作業用仕切弁273を開
弁し、昇降シャフト276を下降させる。これにより、
弁蓋8bが分岐状部222bに当接する。この当接後、
作業者はフランジボルト8eにより弁蓋8bと分岐状部
222bとを接合する。この接合後、作業者は作業用上
部タンク274および作業用仕切弁273を撤去する。
その後、作業者は図37の第2密閉ケース2Bのパッキ
ン挿入部260にゴムリング264を押し込むと共に割
押輪265を第2密閉ケース2Bに装着する。こうし
て、切削除去部分12に対応する箇所に仕切弁8Aが配
置されて、仕切弁8Aが管路に挿入される。
【0079】第4実施例 図38ないし図49は第4実施例を示す。以下、第4実
施例の既設管切削工法および不断水バルブ挿入工法を工
程順に説明する。該第4実施例に用いる切断機および作
業用の治具は、前記第3実施例と同様のものを用いる
が、念のため、説明する。
【0080】切断装置(切削装置) 図39に示すように、本実施例では、中央の第1密閉ケ
ース2Aと左右一対の第2密閉ケース2Bとを用いる。
前記第1密閉ケース2Aは、図38に示すように、周方
向に2分割された第1および第2分割ケース221,2
22と、案内用ブッシュ222aとを備えてなる。な
お、前記第2密閉ケース2B(図39)も周方向に2分
割されている。図40(a)に示すように、これらの各
ケース221(図39),222,2A,2Bの間や、
第2密閉ケース2Bと既設管1との間は、ゴムリング2
24などでシールされている。
【0081】前記第2分割ケース222は、既設管1の
径方向Cの外方に分岐状に突出する分岐状部222bを
有しており、該分岐状部222bに前記案内用ブッシュ
222aを介して主軸受け232が既設管1の径方向C
に摺動自在かつ進退自在に取り付けられている。前記案
内用ブッシュ222aと分岐状部222bおよび主軸受
け232との間は、ゴムリング224によりシールされ
ている。第2分割ケース222における前記分岐状部2
22bには、柱状の切削工具230が入り込む開口22
2cが形成されている。
【0082】前記第1密閉ケース2Aに固定した案内用
ブッシュ222aには主軸受け232を介して切断機3
が取り付けられている。すなわち、前記主軸受け232
の上方には、工具回転用の第1モータ(原動機の一例)
231が固定されている。一方、前記主軸受け232の
内側には、前記切削工具230が配設されている。切削
工具230は、主軸受け232に回転自在に支持された
主軸(カッタ軸)233に一体に形成されている。前記
第1モータ231は、該第1モータ231の出力軸23
1aおよび主軸233に固定したカップリング234を
介して、切削工具230を回転させる。
【0083】図40(b)に示すように、前記切削工具
230は、略円柱の先端面230dと外周面230eに
それぞれ複数の切レ刃230fを有する。また、該切削
工具230には前記主軸233が一体に形成されてい
る。図38に示すように、前記切削工具230および主
軸233の軸線233aは、既設管1の径方向Cに設定
されている。前記切削工具230は、前記既設管1の径
方向Cに設定された前記軸線233aのまわりに回転す
ることで切削運動を行う。なお、本実施例では切削工具
230の径が前記第3実施例の切削工具230よりも大
きなものを用いている。
【0084】図40(a)の前記分岐状部222bに
は、切込送り用フレーム236が固定されている。該切
込送り用フレーム236は、前記分岐状部222bに固
定した長ボルト236aと、該長ボルト236aの上端
に固定した天板236bとを備えている。前記切込送り
用フレーム236の前記天板236bに設けたブッシュ
236cには、切込送り用雄ネジ237が螺合してい
る。
【0085】該切込送り用雄ネジ237を回転させて切
込方向Cにねじ込むことにより、主軸受け232が切込
方向Cに進む。したがって、切削工具230を回転させ
ながら、主軸受け232と共に切削工具230を切込方
向Cに送って切削工具230を開口222cに進入させ
ていくことで、図41に示すように、切削工具230に
よって既設管1を切削することができる。なお、前記案
内用ブッシュ222aは、図38の連結金具238を介
して切込送り用フレーム236に固定されており、切削
完了後に切込送り用フレーム236と共に回収されるよ
うになっている。
【0086】本実施例では、第1密閉ケース2Aを既設
管1のまわりに回転させる図39のケース回転装置4を
設けている。ケース回転装置4は、ケース回転用の一対
の第2モータ242を有している。該第2モータ242
は、その出力軸247を介して、ケース回転用の駆動ギ
ヤ244を回転させる。該駆動ギヤ244は、第1密閉
ケース2Aに固定したケース回転用の従動ギヤ245を
回転させる。したがって、図41の切込状態で切削工具
230を回転させながら、第1密閉ケース2Aを既設管
1のまわりに約180°程度回転させることにより、既
設管1を切削して図45の切削溝12Cを形成すること
ができる。
【0087】図40に示すように、第2密閉ケース2B
は、ズレ防止具5Aを構成している。該第2密閉ケース
2Bは、既設管1の周方向R(図38)に2分割されて
いる。該第2密閉ケース2Bには、管軸方向Sに離れた
2箇所に各々、多数の止ネジ251が周方向R(図3
8)に設けられている。前記第1密閉ケース2Aと第2
密閉ケース2Bとは、互いに管軸方向Sおよび径方向
に、ライナ252を介して摺動する回転案内部250を
有している。前記一対の第2密閉ケース2Bは止ネジ2
51によって既設管1に固定されている。前記第2密閉
ケース2Bは、第1密閉ケース2Aを案内して、第1密
閉ケース2Aが既設管1の管軸方向Sにズレたり、ブレ
たりするのを防止する。したがって、第1密閉ケース2
Aは、既設管1のまわりを回転する際に、スムースに回
転する。なお、ライナ252に代えてボールベアリング
などを用いてもよい。
【0088】切削工程 つぎに、切削の手順について説明する。まず、図39の
既設管1内に流体(水)が流れている状態で、作業者は
第1および第2密閉ケース2A,2Bを既設管1に取り
付けると共に、図38の組立ボルト228により両分割
ケース221,222を組み立てる。こうして、図39
のように、第1および第2密閉ケース2A,2Bが、既
設管1を気密状態で囲撓する。なお、切断機3は、第1
密閉ケース2Aの案内用ブッシュ222aに予め取り付
けておく。
【0089】ついで、図42(a)ないし図42(b)
に示すように、切削工具230による切削位置を設定す
る。すなわち、図39のケース回転装置4を駆動させ
て、切削工具230の軸線233aが略水平となる位置
まで、第1密閉ケース2Aおよび切断機3を回転させ
る。
【0090】ついで、作業者が図38の第1モータ23
1を駆動させると、該第1モータ231は、切削工具2
30を主軸233の軸線233aのまわりに回転させ
て、該切削工具230の回転により既設管1を切削する
切削運動を行わせる。該切削運動を行っている状態で、
作業者が切込送り用雄ネジ237を切込方向Cにネジ込
んでいくと、やがて、図42(b)の二点鎖線で示すよ
うに、切削工具230の先端面230dが既設管1の管
壁1aの一部を貫通する位置まで進む。こうして、切削
工具230による切込が完了する。
【0091】この切込後、作業者が図39のケース回転
用の第2モータ242を駆動させると、一対の駆動ギヤ
244および従動ギヤ245を介して、第1密閉ケース
2Aが第2密閉ケース2Bに案内された状態で既設管1
のまわりを回転する。これにより、切削工具230は第
1密閉ケース2Aと共に既設管1の外周に沿って約18
0°(たとえば160°)回転しながら主軸233のま
わりを回転して、既設管1を半円環状に切削して、既設
管1に切削溝12Cを形成する。すなわち、前記第2モ
ータ242(図38)は、前記第1密閉ケース2Aを前
記既設管1の前記周方向R(図38)に回転させること
により切削工具230を周方向Rに回転させて、図42
(b)ないし図42(c)に示すように、切削工具23
0に送り運動を与える。これにより、切削工具230
は、前記既設管1を半円環状に切削して、既設管1に切
削溝12Cを形成する。該切削完了後、切削工具230
を二点鎖線で示すように元の位置に復帰させる。その
後、作業者は図39のケース回転装置4を取り外す。な
お、主軸受け232に排水用バルブを取り付けておいて
該排水用バルブから切削の際の切粉を排出させてもよ
い。
【0092】切断機除去工程 つぎに、以下に説明する方法で、作業者は切断機3を除
去する。すなわち、図43のように、分岐状部222b
に作業用仕切弁273を接合し、更に、該作業用仕切弁
273に作業用上部タンク274を重ねて接合する。こ
の接合時に、作業者は作業用上部タンク274を貫通す
る昇降シャフト276の先端部に切込送り用フレーム2
36を接合する。この接合後、作業者はナット239を
取り外す。該取外し後、作業者は図44の昇降シャフト
276を引き上げて切断機3を第1密閉ケース2Aから
作業用上部タンク274内に取り出す。この取出後、作
業者は作業用仕切弁273を閉弁する。該閉弁後、作業
者は作業用上部タンク274を作業用仕切弁273から
切り離す。
【0093】つぎに、管路に挿入されるバルブの仕切弁
体の構造について説明する。バルブは、図45に示す仕
切弁体8aを備えている。該仕切弁体8aには、ゴムパ
ッキン8dが装着されている。該ゴムパッキン8dは、
仕切弁体8aが切削溝12Cから既設管1内に侵入する
と、切削溝12Cを閉塞すると共に、既設管1の内面1
bに圧接する。すなわち、ゴムパッキン8dは、図46
(c),図46(d)のように、切削溝12Cの切削面
12fに圧接する第1ゴムパッキン部8d1と、既設管
1の内周面1bに圧接する第2ゴムパッキン部8d2と
が連なって形成されている。なお、前記仕切弁体8aに
は、図46(a),図46(b)に示す前記第1および
第2ゴムパッキン部8d1,8d2を装着するための、
第1および第2装着溝8a1,8a2が形成されてい
る。
【0094】バルブ挿入工程 つぎに、作業者は図47の弁蓋8bおよび前記仕切弁体
8aを作業用上部タンク274に収容し、該作業用上部
タンク274を作業用仕切弁273に接合する。仕切弁
8Aは、仕切弁体8aを開閉させるスピンドル8cを備
えている。該仕切弁8Aは、スピンドル8cを回転させ
ると、図45の仕切弁体8aが切削溝12Cから既設管
1内に入り込んで、仕切弁体8aに設けたゴムパッキン
8dが既設管1の切削面12fおよび既設管1の内周面
1bに圧接するバルブを構成する。すなわち、既設管1
は、仕切弁8Aの弁箱の一部を構成している。
【0095】前記図47の作業用上部タンク274の取
付後、作業者は図48のように作業用仕切弁273を開
弁し、昇降シャフト276を下降させる。これにより、
弁蓋8bが分岐状部222bに当接する。この当接後、
作業者はフランジボルト8eにより弁蓋8bと分岐状部
222bとを接合する。この接合後、作業者は作業用上
部タンク274および作業用仕切弁273を撤去する。
その後、作業者は図49の第2密閉ケース2Bのパッキ
ン挿入部260にゴムリング264を押し込むと共に割
押輪265を第2密閉ケース2Bに装着する。こうし
て、切削溝12Cに対応する箇所に仕切弁8Aが配置さ
れて、仕切弁8Aが管路1Aに挿入される。
【0096】ここで、本第4実施例では、図45の切削
面12fおよび既設管1の内周面1bに、ゴムパッキン
8dが圧接するので、つまり、既設管1を弁箱としてい
るので、既設管1に大きな外力が加わることになる。し
かし、本実施例では、既設管1に形成される切削溝12
Cの幅が小さく、特に、既設管1に薄肉の部分が生じな
いから、仕切弁体8aで管路1Aを閉止した際に、既設
管1が破損するおそれがない。また、仕切弁体8aを閉
止した際には、仕切弁体8aが第1ゴムパッキン部8a
1を介して切削面12fに管軸方向Sに支持されるの
で、止水時の圧力を受けても弁体8aが歪みにくい。し
たがって、スピンドル8cを細くすることもできる。
【0097】なお、前記第2実施例ないし第4実施例で
は、密閉ケースを第1密閉ケース2Aと第2密閉ケース
2Bとに分割して、密閉ケースの一部、すなわち、第1
密閉ケース2Aを回転させたが、本発明では、第1密閉
ケース2Aと第2密閉ケース2Bとを一体に形成しても
よい。この場合、密閉ケースの横にズレ防止具を別途設
け、密閉ケース全体を回転させる。
【0098】第5実施例 図50ないし図55は第5実施例を示す。以下、第5実
施例の既設管切断工法および不断水バルブ挿入工法を工
程順に説明する。
【0099】まず、作業者は図50(a)ないし図50
(d)に示すように、既設管1に密閉ケース2を取り付
けて、既設管1の外周の一部を密閉ケース2によって気
密状態で囲撓する。前記密閉ケース2は、本工法により
挿入される仕切弁の弁箱の一部を構成するもので、第1
分割ケース321、第2分割ケース322および下部蓋
323に分割されている。前記第1分割ケース321お
よび第2分割ケース322は、図51に示す止ネジ35
1を有するズレ防止具5Bによってライナ352を介し
て管軸方向Sにズレないように固定される。前記下部蓋
323は、第2分割ケース322の分岐状部326の開
口を閉塞する蓋本体部345と、筒部346および鍔部
347とが一体となっている。前記蓋本体部345に
は、分岐状部326のフランジ349に設けたストッパ
ボルト327の先端が当接している。なお、324はシ
ール用のゴムパッキンである。
【0100】前記密閉ケース2の下部蓋323には、切
断機3が取り付けられている。該切断機3は切削工具3
30を有する。該切削工具330としては、たとえば、
前記第2実施例と同様のエンドミルを用いるのが好まし
い。該切削工具330は密閉ケース2内に収容されてい
る。切削工具330は主軸(カッタ軸)331の先端に
固定されており、該主軸331を介して主軸受け332
に回転自在に支持されている。該主軸受け332は前記
下部蓋323の筒部346に摺動自在になっており、主
軸送りネジ333を回転させることにより、下部蓋32
3内を軸方向に上下動する。つまり、切削工具330は
密閉ケース2内において既設管1の管壁1aに向って突
出し、かつ、既設管1の径方向cに進退する。前記主軸
受け332の上部にはカップリング部334が設けられ
ている。該カップリング部334は、モータのような原
動機335の出力軸336を主軸331に連結してい
る。
【0101】前記密閉ケース2の取付後、作業者は図5
0(c)の下部蓋323に設けた排水口348に排水用
バルブ328を接続する。また、作業者は、図51の下
部蓋323の蓋本体部345を上から押さえる押蓋32
9を、分岐管状部326のフランジ349にボルト35
0で固定する。
【0102】つぎに、作業者が図51の原動機335を
駆動させると、切削工具330が主軸331の軸線33
1aまわりに回転する。この状態で、作業者が主軸送り
ネジ333を回転させることによって切削工具330を
既設管1の径方向Cに既設管1の管壁1aを貫通する位
置まで送ると、既設管1に円形の孔が穿孔される。この
穿孔後、作業者は、図50(c)の密閉ケース2を既設
管1の周方向Rに低速度で回転させることで、切削工具
330を周方向Rに回転させて(送って)既設管1の一
部(図50(d)の二点鎖線で示す)を切削工具330
によって切削する。ここで、本切断工法では、エンドミ
ルを用いて切断するので、円環状の切片が発生しない。
円環状に切削された切削除去部分12は、後述する仕切
弁体8a(図53)が上下するスペースとなる。
【0103】なお、前記密閉ケース2を回転させる方法
としては、ウィンチや重機(土木建設機械)を用いても
よいし、塩ビ管などの場合は人力で回転させてもよい。
前記切削の際の切粉は、図50(c)の排水用バルブ3
28を切削中に開弁しておいて該排水用バルブ328か
ら排出させる。
【0104】つぎに、作業者は図51の原動機335お
よび押蓋329を取り外し、つぎに説明する周知の方法
で切断機3を取り出す。すなわち、作業者は分岐状部3
26のフランジ349に図52のように、作業用仕切弁
373を接合し、更に、該作業用仕切弁373に作業用
上部タンク374を重ねて接合する。この接合時に、作
業用上部タンク374を貫通する昇降シャフト376の
下端部にフランジ360を接合する。この接合後、作業
者は図51のストッパボルト327を取り外し、該取り
外し後、図52の昇降シャフト376を引き上げて切断
機3および下部蓋323を密閉ケース2から作業用上部
タンク374内に取り出した後、作業用仕切弁373を
閉弁する。該閉弁後、作業者は作業用上部タンク374
を作業用仕切弁373から切り離す。
【0105】つぎに、作業者は図53(a),図53
(b)の弁蓋8bおよび仕切弁体8aを収容した前記作
業用上部タンク374を作業用仕切弁373のフランジ
375に接合する。管路1Aに挿入される仕切弁8Aは
仕切弁体8aを開閉させるスピンドル8cを備えてい
る。該仕切弁8Aは、該スピンドル8cを回転させる
と、仕切弁体8aが切削除去部分12に入り込んで、仕
切弁体8aに設けたシール用のゴムパッキン8dが図5
5の密閉ケース2の内周面321aに圧接するバルブを
構成する。
【0106】前記図53(a)の作業用上部タンク37
4の取付後、作業者は図53(b)のように作業用仕切
弁373を開弁し、昇降シャフト376を若干下降させ
て、図54のように、弁蓋8bのフランジ8fを分岐状
部326のフランジ349に合致させる。この後、作業
者はフランジ349からフランジボルト8eを挿入して
第2分割ケース322に弁蓋8bを固定する。その後、
作業者は作業用上部タンク374を撤去した後、作業用
仕切弁373を固定していた固定ボルト361を取り外
して作業用仕切弁373を撤去する。こうして、図55
のように、切削除去部分12に対応する箇所に仕切弁8
Aが設置されて、仕切弁8Aが管路1Aに挿入される。
【0107】前記工法においては、図50(c)の切削
工具330が密閉ケース2に取り付けられており、その
ため、密閉ケース2の内周を既設管1の外周に近づける
ことができる。したがって、密閉ケース2が小型にな
る。
【0108】図56および図57は第5実施例の変形例
を示す。図56において、本変形例では、密閉ケース2
C全体が弁箱321,322および弁蓋322Aを構成
している。該密閉ケース2C内には、既設管1の径方向
Cに移動する仕切弁体8aが収容されている。一方、該
密閉ケース2Cは、仕切弁体8aの反対側に作業用仕切
弁373Aを備えた取出筒部380を備えている。本変
形例においては、エンドミル330が図56の状態から
切り込んだ後、作業者が切断機3を密閉ケース2Cと共
に回転させると、前述の第4実施例と同様に既設管1が
切断される。該切断後、作業者は切断機3を取り外しつ
つ、作業用仕切弁373Aを閉弁して切削工具330な
どを抜き取る。
【0109】その後、作業者は図57の取出筒部380
を閉塞する閉塞部材381で取出筒部380の開口を閉
塞する。すなわち、作業者は閉塞キャップ382を取出
筒部380のフランジ部383に接合した後、作業用仕
切弁373Aを開弁し、雄ネジ部材384をねじ込んで
閉塞部材381により取出筒部380の開口を密閉ケー
ス2Cの内周面に沿わせた形状にして閉塞する。なお、
前記閉塞部材381は、前記密閉ケース2の内周面32
1aに沿った曲率を有するゴムキャップからなる。該閉
塞部材381は、閉塞キャップ382に摺動自在な操作
棒385の先端に雄ネジ部材384を介して固着されて
いる。
【0110】なお、本変形例のその他の構成や工法は、
前記第4実施例と同様であり、同一部分または相当部分
に同一符号を付して、その説明を省略する。
【0111】図58は第5実施例の他の変形例を示す。
この図58の変形例は、図56の変形例の装置におい
て、既設管1の周囲の空間が大きく取れないような場合
に用いられる。この変形例では、密閉ケース2Cが第1
分割ケース321および第2分割ケース322と第1下
部蓋323Aと第2下部蓋325とからなる。取出筒部
380には切断機3が取り付けられ、第1下部蓋323
Aには切断機3が取り付けられていない。図示しない仕
切弁体は前記第4実施例と同様の方法で取り付けられ
る。なお、本実施例のように、ベベルギヤ390で動力
を伝達すれば、装置の小型化を図り得る。
【0112】以上のとおり、図面を参照しながら好適な
実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見
て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定
するであろう。たとえば、切削工具に切削運動を与える
原動機としては、モータの他にエンジンなどを用いても
よい。また、原動機を地上に設置して、該原動機の動力
をフレキシブルシャフトでカッタ軸を介して切削工具に
伝達してもよい。また、密閉ケースで既設管を囲撓した
後に、該密閉ケースに切削工具を取り付けてもよい。更
に、既設管1の切削や切断後に、密閉ケースに仕切弁を
介して、分岐管を接続してもよい。また、切削工具で既
設管を切り込む際には、切削工具を前記各実施例のよう
に、既設管の径方向の概ね中心に向かって送るのが一般
に好ましいが、本発明では、中心に向かう必要はなく、
径方向に向かって送ればよい。また、密閉ケースは周方
向に3つないし4つに分割してもよい。さらに、弁体は
上方、側方または下方などいずれの方向から挿入しても
よい。したがって、そのような変更および修正は、請求
の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の既設管切断工法の第1実
施例を示す密閉ケースの横断面図である。図1(b)は
同工法に用いる切削工具の縦断面図である。
【図2】図2は密閉ケースおよび切断機等の全体を示す
縦断面図である。
【図3】図3は主として切断機を示す切込前の縦断面図
である。
【図4】図4は同切込後の縦断面図である。
【図5】図5(a)は棒状弁の縦断面図である。図5
(b)は開弁状態の棒状弁の横断面図である。図5
(c)は図5(a)のVc−Vc線断面図である。
【図6】図6は切断後の全体を示す断面図である。
【図7】図7は作業用タンクを組み立てた状態を示す縦
断面図である。
【図8】図8は押棒等の構造を示す断面図である。
【図9】図9は押棒を用いて密閉ケースを切片上に移動
した状態を示す全体の断面図である。
【図10】図10は切片を除去した状態を示す断面図で
ある。
【図11】図11はバルブを上部タンクに収容した状態
を示す断面図である。
【図12】図12は仮止水の工程を示す部分断面図であ
る。
【図13】図13は同全体を示す断面図である。
【図14】図14は完成状態を示す断面図である
【図15】図15(a)は第1実施例の変形例を示す要
部の断面図である。図15(b)は板状弁体の横断面図
である。図15(c)はメタルソーを示す正面図であ
る。
【図16】図16(a)は他の変形例の切断機を示す図
16(b)のXVIa−XVIa線線断面図、図16(b)は同
図16(a)のXVIb−XVIb線断面図である。
【図17】図17は本発明の既設管切断工法の第2実施
例を示す密閉ケースの横断面図である。
【図18】図18は密閉ケースおよび切断機等の全体を
示す縦断面図である。
【図19】図19は主として切断機を示す切込前の縦断
面図である。
【図20】図20は同切込後の縦断面図である。
【図21】図21は切断後に作業用上部タンクを組み立
てた状態を示す縦断面図である。
【図22】図22は切片を除去している状態を示す断面
図である。
【図23】図23はバルブを上部タンクに収容した状態
を示す断面図である。
【図24】図24はバルブ挿入時の断面図である。
【図25】図25は完成状態を示す断面図である。
【図26】図26は第2実施例の変形例を示す要部の横
断面図である。
【図27】図27は図26の XXVII−XXVII 線断面図で
ある。
【図28】図28は変形例の切込後の横断面図である。
【図29】図29は本発明の既設管切断工法の第3実施
例を示す密閉ケースの横断面図である。
【図30】図30は密閉ケースおよび切断機等の全体を
示す縦断面図である。
【図31】図31(a)は主として切断機を示す切込前
の縦断面図である。図31(b)はエンドミルの斜視図
である。
【図32】図32は切断機を示す切込後の縦断面図であ
る。
【図33】図33は切断後に作業用上部タンクを組み立
てた状態を示す縦断面図である。
【図34】図34は切断機を除去した状態を示す断面図
である。
【図35】図35は仕切弁の弁体および弁蓋等を上部タ
ンクに収容した状態を示す断面図である。
【図36】図36はバルブ挿入時の断面図である。
【図37】図37は完成状態を示す断面図である。
【図38】図38は本発明の既設管切断工法の第3実施
例を示す密閉ケースの横断面図である。
【図39】図39は密閉ケースおよび切断機等の全体を
示す縦断面図である。
【図40】図40(a)は主として切断機を示す切込前
の縦断面図である。図40(b)は柱状の切削工具の斜
視図である。
【図41】図41は切断機を示す切込後の縦断面図であ
る。
【図42】図42(a), 図42(b)および図42
(c)は切削の手順を示す工程図である。
【図43】図43は切断後に作業用上部タンクを組み立
てた状態を示す縦断面図である。
【図44】図44は切断機を除去した状態を示す断面図
である。
【図45】弁体および切削溝を示す斜視図である。
【図46】図46(a)はゴムパッキンの側面図であ
る。図46(b)はゴムパッキンの正面図である。図4
6(c)は既設管の閉止状態を示す縦断面図である。図
46(d)は既設管の閉止状態を示す横断面図である。
【図47】図47は仕切弁の弁体および弁蓋等を上部タ
ンクに収容した状態を示す断面図である。
【図48】図48はバルブ挿入時の断面図である。
【図49】図49は完成状態を示す断面図である。
【図50】図50(a)は本発明の第5実施例を示す密
閉ケースの横断面図である。図50(b)は同密閉ケー
スの縦断面図である。図50(c)は切断機の概略構成
を示す横断面図である。図50(d)は同縦断面図であ
る。
【図51】図51は切断機を示す断面図である。
【図52】図52は同切断機の回収方法を示す断面図で
ある。
【図53】図53(a)は仕切弁体の挿入方法を示す横
断面図である。図53(b)は同縦断面図である。
【図54】図54は仕切弁体の挿入方法を示す断面図で
ある。
【図55】図55は完成状態を示す断面図である。
【図56】図56は第5実施例の変形例にかかるバルブ
挿入工法を示す断面図である。
【図57】図57は同取出筒部の閉塞方法を示す断面図
である。
【図58】図58は他の変形例を示す密閉ケースの断面
図である。
【図59】図59は従来の既設管切断工法を示す概略断
面図である。
【図60】図60は他の従来の工法を示す断面図であ
る。
【図61】図61は更に他の従来の工法を示す断面図で
ある。
【図62】図62(a)は従来の不断水穿孔工法を示す
断面図である。図62(b)は従来の不断水バルブ挿入
工法を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 群平 大阪市西淀川区歌島3−8−3−704

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設管の一部を、該既設管の周方向に複
    数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲撓す
    ると共に、 回転自在に支持されたカッタ軸に固定され、かつ、複数
    の切レ刃を有する切削工具を、前記密閉ケースに取り付
    けた状態で該密閉ケース内に収容し、 前記切削工具を原動機の動力で前記カッタ軸のまわりに
    回転させて該切削工具の回転により前記既設管を切削す
    る切削運動を行わせつつ、 前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共
    に、 前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管の前記周
    方向に回転させることにより、前記切削工具を前記周方
    向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせること
    で、前記既設管を前記切削工具によって切断する既設管
    切断工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記既設管の周方向に複数個に分割された前記密閉ケー
    スを2組用いると共に、各組の前記密閉ケースを前記既
    設管の管軸方向に離間した2箇所に設置し、各々の前記
    密閉ケースによって前記既設管の一部を気密状態で囲撓
    し、 前記各組の前記密閉ケース内にそれぞれ前記切削工具を
    収容し、 前記切削運動および送り運動を前記各切削工具に与える
    ことで、前記既設管を2箇所において切断して切片を切
    り出す既設管切断工法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記2組の密閉ケースの間に、該2組の密閉ケースの相
    対位置を決めるスペーサが配設されている既設管切断工
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記切断後、前記既設管ごと前記両密閉ケースを作業用
    タンクによって気密状態で囲撓し、前記切片上に前記両
    密閉ケースをスライド移動させた後、前記切片を前記両
    密閉ケースと共に取り出す既設管切断工法。
  5. 【請求項5】 請求項4の前記切片の取り出し後、該切
    片に代えて、管路を止水するバルブを管路に挿入する不
    断水バルブ挿入工法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記切削工具は円盤状の基盤の外周部分に前記切れ刃を
    多数設けた円盤状の切削工具からなる既設管切断工法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記カッタ軸が前記既設管の管軸方向に平行に設定さ
    れ、 前記円盤状の切削工具は、前記カッタ軸のまわりに回転
    することで前記切削運動を行う既設管切断工法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記円盤状の切削工具は、前記カッタ軸のまわりの2つ
    の回転方向のいずれに回転しても前記既設管を切削し得
    る無方向性の切削工具である既設管切断工法。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 前記切レ刃がダイヤモンドの粒子からなり、前記切削工
    具がダイヤモンドホイールからなる既設管切断工法。
  10. 【請求項10】 請求項7において、 前記カッタ軸には、前記管軸方向に互いに離れた状態で
    前記ダイヤモンドホイールが2枚固定されている既設管
    切断工法。
  11. 【請求項11】 請求項10の2枚の前記ダイヤモンド
    ホイールで切り出された切片を前記ダイヤモンドホイー
    ルと共に前記密閉ケースから取り出した後に、前記切片
    に代えて、該切片に対応する位置において管路を止水す
    るバルブを該管路に挿入する不断水バルブ挿入工法。
  12. 【請求項12】 請求項1において、 前記切削工具が前記既設管の管壁の一部を貫通する位置
    まで前記切削工具を前記既設管の径方向の概ね中心に向
    って送った後、 該切削工具が前記管壁を貫通した状態において前記切削
    工具に前記切削運動を行わせつつ前記送り運動を行わせ
    る既設管切断工法。
  13. 【請求項13】 請求項1において、 前記カッタ軸を回転自在に支持する工具取付ケースが設
    けられ、 前記密閉ケースを前記周方向に複数個に分割した分割ケ
    ースの1つには、前記既設管の径方向に分岐状に突出す
    る分岐状部が形成され、該分岐状部に対して前記既設管
    の径方向に進退自在に前記工具取付ケースが取り付けら
    れて、前記密閉ケースが形成されている既設管切断工
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1において、 前記切削工具は、柱の先端面および外周面に前記切レ刃
    をそれぞれ複数有する切削工具である既設管切断工法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記カッタ軸の軸線が前記既設管の径方向に設定され、
    前記切削工具は、前記既設管の径方向に設定された前記
    軸線のまわりに回転することで前記切削運動を行う既設
    管切断工法。
  16. 【請求項16】 請求項15の切削工具により前記既設
    管を切片を残すことなく切断した後に、管路における前
    記切断された切削除去部分にバルブを挿入する不断水バ
    ルブ挿入工法。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記密閉ケースは、前記挿入されるバルブの弁箱の少な
    くとも一部を構成している不断水バルブ挿入工法。
  18. 【請求項18】 既設管の一部を、該既設管の周方向に
    複数個に分割された密閉ケースによって気密状態で囲撓
    すると共に、 前記既設管の径方向に設定した軸線のまわりに回転自在
    に支持され、かつ、柱の先端面および外周面に切レ刃を
    それぞれ複数有する切削工具を、前記密閉ケースに取り
    付けた状態で該密閉ケース内に収容し、 前記切削工具を原動機の動力で前記軸線のまわりに回転
    させて該切削工具の回転により前記既設管を切削する切
    削運動を行わせつつ、 前記切削工具を前記既設管の径方向に向って送ると共
    に、 前記密閉ケースの少なくとも一部を前記既設管の前記周
    方向に回転させることにより、前記切削工具を前記周方
    向に回転させて前記切削工具に送り運動を行わせること
    で、前記既設管を前記切削工具によって前記周方向に約
    180°の範囲にわたって切削する既設管切削工法。
  19. 【請求項19】 請求項18の切削工具により前記既設
    管を前記約180°の範囲にわたって切削した後に、 該切削した切削溝から前記既設管内に侵入して、前記切
    削溝を閉塞すると共に前記既設管の内周面に圧接して、
    前記既設管を閉止する弁体を持つバルブを管路に挿入す
    る不断水バルブ挿入工法。
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