JP2004068464A - 目地材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目地材10は、中央に突出部11を有し、その両側にフランジ部12が連設された断面形状を有する。この目地材10は、外装板1の継目2の背面側に取付けられ、コーキング材4をバックアップする機能を奏する。目地材10の素材は、芯材13と、コーキング材との相容性のない合成樹脂製の表面材14と、中間材15とからなる3層構造である。中間材15は接着力を有し、芯材13と表面材14とを強固に付着させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物の外装板の継目に用いる目地材に関し、特に、継目に充填するコーキング材のバックアップとして使用するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の目地材は、コーキング材との接着を防ぐ必要があるので、コーキング材が触れる面に、コーキング材と相容性のない合成樹脂製のテープを貼り付ける方式を採っている。しかし、このテープ貼付方式の場合には、将来、コーキング材の詰め替え工事などの際にテープが剥れ易く、耐久性に乏しいという欠点がある。そこで、本発明者は、このテープ貼付方式に代わるコーティング方式を既に提案(特願2002−145598号)した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記のコーティング方式の場合には、コーティングする合成樹脂が、コーキング材との相容性のないものである為、目地材の芯材である、例えば、金属板との接着力も弱くて、長期間経過すると、コーティングが剥れるおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑み、目地芯材の表面に形成した、コーキング材との相容性のない合成樹脂製の表面材が、芯材から剥れにくく、耐久性に富んだ目地材を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目地材の技術的手段は、芯材の、少なくとも突出部の表面に、コーキング材との相容性のない合成樹脂製の表面材が、接着力を有する中間材を介して付着されていることにある。
【0006】
また、中間材には、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物や合成ゴム系ホットメルト接着剤を用いるのがよい。更に、中間材は、芯材の端縁を巻き込むようにして、芯材の表裏全面に付着させるのが好ましい。また、表面材は、目地材の表面側のみに付着させるようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の目地材の実施の形態を、図面の実施例に基づいて説明する。図1は使用状態で、目地材10は外装板1、1の継目2の背面側に取付けられる。実際の工事の施工手順は、柱3などの表に目地材10を取付け、目地材10の突出部11を挟むように外装板1、1を配置し、その継目2の溝内にコーキング材4を充填する。ただし、このコーキング材4は外装板1、1の小口面5、5とだけ接着し、目地材10の突出部11の外面には接着しないようにする必要がある。突出部11に接着していると、コーキング材4の自由度が小さくなるので、割れが発生し易くなる。
【0008】
図2に目地材10の拡大断面が示されている。目地材10は、その中央に、継目の幅に合わせた突出部11を有し、その両側又は片側にフランジ部12が連設された断面形状を持った長尺体である。通常、この目地材10は平板からの折曲げ加工によって製造される。なお、突出部11やフランジ部12の詳細な形状は、自由に設計可能である。
【0009】
目地材10の素材は、芯材13と、表面材14と、中間材15との3層構造である。芯材13には、一定の剛性を有する硬質材が用いられ、例えば、鋼板やアルミニウム板などの金属板、あるいは、硬質合成樹脂板などが適する。表面材14は、コーキング材との相容性がないことが必要で、通常は、オレフィン系の合成樹脂、例えば、低密度ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などが用いられる。中間材15は、芯材13や表面材14に対して、充分な接着力を有することが必要で、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物や合成ゴム系ホットメルト接着剤などが適する。
【0010】
表面材14や中間材15の、芯材13に対する付着加工方法は自由であるが、通常は、折曲げ加工前の平板状の芯材13に対して、押出インサート成形法により、前記の合成樹脂材を押出しながら芯材に一体的に付着させる方法が適する。また、この際の表面材14や中間材15の厚さは自由であるが、通常は、表面材14は、10〜100ミクロン、好ましくは20〜50ミクロン程度が適し、中間材15は、3〜30ミクロン、好ましくは、5〜10ミクロン程度が適する。
【0011】
芯材13の表面に、表面材14と中間材15とが付着されるが、その際の位置的制限はない。少なくとも突出部11の表面に表面材14が存すること、及び芯材13と表面材14との間に中間材15が介装されていることのみが必要で、他は自由である。例えば、図2の実施例では、表面材14は目地材の表面側の全面に付着されている。また、中間材15は、目地材の表裏両面を完全に巻き込むように付着されている。従って、目地材10の取扱い時や、施工時などに端縁16の切り口で、手を怪我することがなく、その上、芯材13が露出していないので、錆の発生を防止できる。図3の実施例では、表面材14が、目地材の表裏両面に全面的に付着されている。図4の実施例では、突出部11の表面にのみ表面材14が付着されている。
【0012】
図5の実施例では、芯材13の表面側のみに、表面材14と、中間材15とを付着させたものである。また、図6の実施例は、端縁16を巻き込んだものである。このような形式にすることにより、製造コストの抑制が可能である。
【0013】
本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、目地材の突出部11やフランジ部12の形状、更には、芯材13、表面材14及び中間材15の材質や厚さ、付着位置などは自由である。
【0014】
【発明の効果】
本発明の目地材は、その突出部の表面に、コーキング材との相容性のない合成樹脂製の表面材が付着されているので、継目に充填したコーキング材が目地材と接着することがなく、コーキング材の割れを防止できる。また、表面材は、接着力を有する中間材によって芯材に付着されているので、表面材の付着力が強くて、長期間の使用によっても、芯材から剥れることがなく、耐久性に富む。
【0015】
請求項2のものは、中間材に、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物や合成ゴム系ホットメルト接着剤が用いられているので、接着力が強くて、表面材を剥れないように強固に保持できる上に、硬化後には、その粘着力が悪くなるので、取扱いに都合が良い。
【0016】
請求項3のものは、中間材が芯材の全表面を覆っているので、芯材が金属板の場合の結露や錆の発生を防止でき、また、端縁で手を怪我することがない。
【0017】
請求項4のものは、表面材が目地材の表面側にしか付着されていないので、製造コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の目地材の使用状態の断面図。
【図2】目地材の第1実施例の拡大断面図。
【図3】目地材の第2実施例の拡大断面図。
【図4】目地材の第3実施例の拡大断面図。
【図5】目地材の第4実施例の拡大断面図。
【図6】目地材の第5実施例の拡大断面図。
【符号の説明】
10 目地材
11 突出部
12 フランジ部
13 芯材
14 表面材
15 中間材
16 端縁
Claims (4)
- 芯材の、少なくとも突出部の表面に、コーキング材との相容性のない合成樹脂製の表面材が、接着力を有する中間材を介して付着されている目地材。
- 中間材が、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、又は、合成ゴム系ホットメルト接着剤である請求項1記載の目地材。
- 中間材が、芯材の端縁を巻込むようにして、芯材の表裏全面に付着されている請求項1記載の目地材。
- 表面材が、目地材の表面側のみに付着されている請求項1記載の目地材。
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