JP2004068396A - 高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 - Google Patents
高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004068396A JP2004068396A JP2002228468A JP2002228468A JP2004068396A JP 2004068396 A JP2004068396 A JP 2004068396A JP 2002228468 A JP2002228468 A JP 2002228468A JP 2002228468 A JP2002228468 A JP 2002228468A JP 2004068396 A JP2004068396 A JP 2004068396A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lane marker
- precast
- installing
- road
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Road Signs Or Road Markings (AREA)
- Traffic Control Systems (AREA)
Abstract
【解決手段】外枠3と、この外枠3内に充填される充填材4と、この充填材4の中に埋設される磁気部材である磁気ネイル2とにより構成されるプレキャスト材5でレーンマーカを構成し、該レーンマーカを、路面1または床版面の切欠箇所に配設する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高度道路交通システム(ITS)〔Intelligent Transport Systems〕対応道路のレーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高度道路交通システム(ITS)は、最先端の情報通信技術を活用し、人、道路、車両を一体のシステムとして構築するもので、道路環境を飛躍的に向上させることを目的としている。
【0003】
走行支援道路システム(AHS)〔Advanced Cruise−assist Highway System〕は高度道路交通システム(ITS)の開発分野の一つで、車両と道路を通信させることにより運転の支援、自動化を実現させるものである。
【0004】
この走行支援道路システム(AHS)には種々の走行方式が開発されているが、基本的にはレーンマーカを道路に設け、このレーンマーカにより車両と道路が相互通信され、その位置を検知する。そして、レーンマーカには一般的には磁気ネイルが使用され、自動車を車線中央に配したレーンマーカに沿って走行するように制御する磁気誘導システムとして実現される。
【0005】
車両側には車体の底面に磁気センサを設置し、路面側には車線中央に沿って磁気信号を出す磁気ネイル(マーカ)を設置し、車両の進行方向に対して左右方向への変位を、磁気ネイル(マーカ)からの磁束の垂直成分を磁気信号として計ることにより、原点での磁気信号と各左右方向変位での磁気信号の差△を検出し、その大きさで変位を計り、その変位に応じて原点すなわち車線中央へ自動車を寄せるように制御する。
【0006】
この磁気ネイルは円柱形や円盤の形状をしており、道路面より一個ずつコア抜きした孔に埋め込んでいた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように路面に孔をあけて埋め込む場合は、舗装完成後に道路面を1〜2m毎にコア抜きすることになり、施工能率が悪く、コスト高となる。また、施工精度の管理が困難であり、長距離の施工として不適切で、しかも、メンテナンスに手間がかかる。さらに、施工時における振動や熱等が直接磁気ネイルに伝わるおそれもある。
【0008】
これに対して、図5に示す、出願人が先に提案した特開2000−355914号公報に記載のように、カップラー7を適宜間隔で埋設した細長板形状のプレキャストコンクリート材6を、既設道路の場合は、路面1の切削箇所に配設し、配設後、前記カップラー7内に磁気ネイル2を装着する方法、また、新設道路の場合は、道路の建設で路面1の施工時に路盤の所定位置にキャストコンクリート材6を設置・固定し、カップラー7内に磁気ネイル2を装着し、舗装を実施する方法がある。
【0009】
しかし、かかる方法では現場での施工期間の短縮は図れるが、プレキャストコンクリート材6を製作するための型枠を別途必要とし、型枠を組む作業や脱型作業も必要として全体として工程の短縮を図るものにはならない。
【0010】
プレキャストコンクリート材6を連続して配設するには、隣接のもの同士を接続することになるが、接続端部に例えば継手となる凸部と凹部をそれぞれ形成する必要があり、型枠もこれに対応する形状のものとしなければならない。
【0011】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、現場での作業工程を軽減できて施工能率を向上でき、プレキャスト材を使用する場合であっても組立および脱型の必要のある型枠を別途格別に必要とせず施工性のよい高度道路交通システム対応道路のレーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、第1に、レーンマーカとして、外枠と、この外枠内に充填される充填材と、この充填材の中に埋設される磁気部材とにより構成されるプレキャスト材であることを要旨とするものである。
【0013】
第2に、外枠内を仕切りで区画し、少なくとも磁気部材が埋設される箇所の区画内に充填材を充填すること、第3に、外枠同士の連結手段を設けることを要旨とするものである。
【0014】
第4に、レーンマーカの設置方法として、レーンマーカを、路面または床版面の切欠箇所に配設すること、第5に、レーンマーカを、舗装前の路盤または床版に配設することを要旨とするものである。
【0015】
第6に、レーンマーカの上部に舗装を施すことを要旨とするものである。
【0016】
請求項1記載の本発明によれば、外枠内にモルタルやコンクリートなどの充填材を充填し、この充填材に磁気部材を埋設するだけでよく、外枠を含めた全体でプレキャスト材を構成し、このプレキャスト材をレーンマーカとするから、型枠を組んだり、脱型する必要がなく施工性がよい。
【0017】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、外枠内の全部に充填材を充填する必要がないから、軽量化を図ることができ、工場などの製作場所から現場への運搬が容易になる。
【0018】
請求項3記載の本発明によれば、前記作用に加えて、プレキャスト材を連続して結合する場合も、外枠同士を接続すればよいから、ボルト継手等の使用が可能となり、迅速に連結できる。
【0019】
請求項4記載の本発明によれば、既設道路にレーンマーカを施工する場合で、プレキャスト材を路面に設置するだけでよいので、コア抜きをする必要がなく、高速施工が可能である。
【0020】
請求項5記載の本発明によれば、新設道路にレーンマーカを施工する場合で、請求項4記載の本発明と同様であり、路盤の所定位置にプレキャスト材を配設するだけで施工できる。
【0021】
請求項6プレキャスト材の上部に舗装を施すことで、プレキャスト材が路面に大きく露出しないですむ。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の高度道路交通システム対応道路のレーンマーカの設置方法の第1実施形態を示す斜視図、図2は同上縦断側面図で、レーンマーカは図2に示すように偏平磁石である磁気ネイル2として形成した。この磁気ネイル2を道路に配設するには、磁気ネイル2が埋設されるプレキャスト材5を工場などの施工場所とは別の場所で製作する。
【0023】
このプレキャスト材5は、鋼などの金属製またはプラスチックなどの合成樹脂製の直方体形状の上面を開放した箱型の外枠3内にモルタルやコンクリートなどの充填材4を充填し、この充填材4の中で表面側に複数の磁気ネイル2を適宜間隔で埋め込む。
【0024】
この場合、磁気ネイル2は充填材4の中に直接埋め込んでもよいが、図6、図7に示すようにカプラー7を取り付けてカプラー7毎に磁気ネイル2を埋め込んで、後に、メンテナンスのためにカプラー7から磁気ネイル2を取り外せるようにしておいてもよい。カプラー7は鋼製または合成樹脂製とし、円柱形または下端を円錐状に尖らせた円柱形とする。
【0025】
かかるプレキャスト材5を既設道路に設置するには、路面1を切削などで切欠き、この切欠箇所に、前記のようにして外枠3とこの外枠3内に充填される充填材4と、この充填材4の中に適宜間隔で埋め込まれる磁気ネイル2とにより構成されるプレキャスト材5の複数を連続させて配置する。隣接するプレキャスト材5同士の結合は、外枠3の端部同士を接合して、例えばボルト継手8やクリップなどにより連結する。
【0026】
このプレキャスト材5はそのまま道路面を構成するものとして利用する場合と、プレキャスト材5上面にアスファルト系等の舗装材により再舗装する場合のどちらにも適用可能であり、既設道路では再舗装を行わない場合は、路面切削機等により路面1を溝状に切削して舗装面を切り取り、このように形成した溝部にプレキャスト材5を配設する。
【0027】
プレキャスト材5を新設道路に設置するには、図4に示すように道路の建設で路面1の施工時に、このプレキャスト材5を路盤10の所定位置に設置・固定し、舗装9を実施する。
【0028】
図3はプレキャスト材5の第2実施形態を示し、外枠3内をリブ立てによる仕切り3aで複数に区画し、磁気ネイル2が埋設される箇所の区画内にのみモルタルやコンクリートなどの充填材4を充填する。これにより、プレキャスト材5の軽量化を図ることができ、施工現場への運搬が容易になる。なお、空隙となっている区画は、施工現場で再舗装や舗装9を実施する際に必要に応じてアスファルトやコンクリートを充填すればよい。
【0029】
本発明はアスファルト舗装、コンクリート舗装に対応でき、かつ、新交通システムのようなゲタ型舗装型式、舗装をせずに桁上を走行する型式など様々に有用な手段である。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法は、磁気ネイルが埋め込まれたプレキャスト材を施工現場に設置するだけでよいから、現場での作業工程を軽減できて施工能率を向上でき、さらに、プレキャスト材を使用する場合に、モルタルなどの充填材が充填される枠体をプレキャスト材の外枠としてそのまま使用するから、組立および脱型の必要のある型枠を別途格別に必要とせず施工性のよいものである。そして、連続するプレキャスト材の結合も外枠を接続すればよいから、簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法の実施形態を示す一部切欠いた斜視図である。
【図2】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法で使用するレーンマーカを示すプレキャスト材の縦断側面図である。
【図3】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法で使用するレーンマーカの他の例を示すプレキャスト材の斜視図である。
【図4】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法の新設道路にプレキャスト材を設置する場合の施工手順を示す説明図である。
【図5】高度道路交通対応レーンマーカの設置方法に使用する従来のプレキャストコンクリート材を示す一部切欠いた斜視図である。
【図6】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法て使用するレーンマーカの磁気ネイルの一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法て使用するレーンマーカの磁気ネイルの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…路面 2…磁気ネイル
3…外枠 3a…仕切り
4…充填材 5…プレキャスト材
6…プレキャストコンクリート材 7…カプラー
8…ボルト継手
Claims (6)
- 外枠と、この外枠内に充填される充填材と、この充填材の中に埋設される磁気部材とにより構成されるプレキャスト材であることを特徴とする高度道路交通対応レーンマーカ。
- 外枠内を仕切りで区画し、少なくとも磁気部材が埋設される箇所の区画内に充填材を充填する請求項1記載の高度道路交通対応レーンマーカ。
- 外枠同士の連結手段を設ける請求項1または請求項2に記載の高度道路交通対応レーンマーカ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーンマーカを、路面または床版面の切欠箇所に配設することを特徴とする高度道路交通対応レーンマーカの設置方法。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーンマーカを、舗装前の路盤または床版に配設することを特徴とする高度道路交通対応レーンマーカの設置方法。
- レーンマーカの上部に舗装を施す請求項4または請求項5に記載の高度道路交通対応レーンマーカの設置方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228468A JP2004068396A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228468A JP2004068396A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004068396A true JP2004068396A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32015144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002228468A Pending JP2004068396A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004068396A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101520663A (zh) * | 2008-02-29 | 2009-09-02 | 村田机械株式会社 | 感应标识器及其设置方法 |
JP2017224236A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 愛知製鋼株式会社 | 磁気マーカ及びマーカシステム |
JP2021105255A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 太平洋セメント株式会社 | マーカー機能を有する舗装ブロック |
-
2002
- 2002-08-06 JP JP2002228468A patent/JP2004068396A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101520663A (zh) * | 2008-02-29 | 2009-09-02 | 村田机械株式会社 | 感应标识器及其设置方法 |
JP2009205587A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Murata Mach Ltd | 誘導マーカとその設置方法 |
JP4534212B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2010-09-01 | 村田機械株式会社 | 誘導マーカとその設置方法 |
JP2017224236A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 愛知製鋼株式会社 | 磁気マーカ及びマーカシステム |
JP2021105255A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 太平洋セメント株式会社 | マーカー機能を有する舗装ブロック |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5266291B2 (ja) | 橋梁床版の施工方法とプレキャスト床版の継手構造 | |
JPH0821196A (ja) | セグメント式円形トンネルにおける床組み構造及びプレキャスト式床組み構造を有するセグメント式円形トンネルの構築方法 | |
JP2023085814A (ja) | 床版の架設構造及び床版の架設方法 | |
KR100693993B1 (ko) | 조립식 프리캐스트 라멘 교량 및 이의 시공방법 | |
JP5386379B2 (ja) | 橋梁に於けるプレキャスト床版の継手 | |
JP3564003B2 (ja) | 高度道路交通システム対応道路のレーンマーカーの施工方法 | |
KR100535157B1 (ko) | 프리캐스트 바닥판과 프리스트레스트 콘크리트 거더와의연결구조 및 그 연결시공방법 | |
JP2004068396A (ja) | 高度道路交通対応レーンマーカおよびこのレーンマーカの設置方法 | |
JPH0449210Y2 (ja) | ||
JP5370634B2 (ja) | 音響道路の施工方法 | |
JP2948149B2 (ja) | コンクリート防護柵の構造および施工方法 | |
JP2612599B2 (ja) | 中央分離帯の改修方法 | |
KR20040105940A (ko) | 프리캐스트 바닥판과 프리스트레스트 콘크리트 거더와의연결구조 및 그 연결시공방법 | |
JP3406383B2 (ja) | 路盤の地覆施工方法 | |
KR20150125834A (ko) | 교량용 교대의 조립식 접속슬래브 브라켓 시공공법 | |
JP2012188814A (ja) | プレキャスト合成床版架設方法 | |
JPH09273117A (ja) | 床版の目地構造 | |
JP2000038798A (ja) | セミプレキャスト床版 | |
JPH10266467A (ja) | 鉄筋スペーサ | |
JP3595281B2 (ja) | 道路の補修方法及びPCa版 | |
JPH083931A (ja) | 路盤の地覆 | |
JPH0428844B2 (ja) | ||
KR200212269Y1 (ko) | 도로설비 | |
KR200375130Y1 (ko) | 프리캐스트 프리스트레스트 철근콘크리트 바닥판과 이를구비한 교량 | |
KR101569066B1 (ko) | 프리캐스트 연석모듈 제작방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050405 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070302 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070807 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071009 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080108 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20080303 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20080321 |