JP2004066947A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置におけるウォームギヤ機構の、噛合い抵抗の変動による操舵トルクの変動量を低減することで、操舵感覚をより高めること。
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、電動モータでステアリング系の操舵トルクに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをウォームギヤ機構44を介してステアリング系に伝達するようにしたものである。ウォームギヤ機構は、電動モータ側のウォーム47にステアリング系側のウォームホイール48を噛合わせてなる。ウォームの圧力角α1は、ウォームホイールの圧力角α2よりも大きい。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動パワーステアリング装置に関し、特に電動モータの補助トルクをステアリング系に伝達するウォームギヤ機構の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ステアリングハンドルの操舵力を軽減して快適な操舵感を与えるために、電動パワーステアリング装置が多用されてきた。この種の電動パワーステアリング装置は、電動モータで操舵トルクに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをステアリング系のラックアンドピニオン機構に伝達するものであって、例えば特開平9−30432号公報「電動パワーステアリング装置」(以下、「従来の技術」と言う。)が知られている。以下、上記従来の技術の概要を説明する。
【0003】
図8(a),(b)は従来の電動パワーステアリング装置の概要図(その1)であり、特開平9−30432号公報の図1及び図3を再掲する。なお、符号は振り直した。(a)は従来の電動パワーステアリング装置の模式的構成を表し、(b)は従来のウォームギヤ機構の断面構成を表す。
【0004】
(a)に示すように、従来の電動パワーステアリング装置100は、ステアリングハンドル101に加えた操舵トルクを操舵トルクセンサ102で検出し、そのトルク検出信号に基づき制御部103で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ104で発生し、補助トルクをウォームギヤ機構105を介してピニオン軸106に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸106からステアリング系107のラックアンドピニオン機構108に伝達するようにしたものである。
運転者の操舵トルクに電動モータ104の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸109で操舵車輪111,111を操舵することができる。
【0005】
(b)に示すようにウォームギヤ機構105は、電動モータ104のモータ軸104aに形成したウォーム121に、ピニオン軸106に結合したウォームホイール122を噛合わせてなる。
【0006】
ところで、電動パワーステアリング装置100のウォームギヤ機構105においては、ウォーム121のねじ山の進み角を、ねじ面の摩擦角よりも若干大きく設定してある。その理由は、ウォームホイール122側からウォーム121を回せるようにするためである。
【0007】
電動モータ104が補助トルクを発生していないとき(停止中など)には、操舵トルクだけで操舵車輪111,111を自由に操舵できる。同時に、操舵トルクによりピニオン軸106、ウォームホイール122、ウォーム121及びモータ軸104aを介して、電動モータ104のロータ104bを回すことになる。このような電動パワーステアリング装置100のウォームギヤ機構105は、次の図9に示す構成が一般的である。なお、112はハウジングである。
【0008】
図9は従来のウォームギヤ機構の概要図であり、ウォーム121にウォームホイール122を噛合わせた構成を示す。
ウォーム121のピッチ円径はd1であり、ウォームホイール122のピッチ円径はd2である。ウォーム121は、ねじ山を2条に設定したものである。ピッチがpiであるから、リードLeはpiの2倍である(Le=2×pi)。ここで、「リードLe」とは、ウォーム121における、ねじ山のつる巻き線の1回転に対する軸方向の進み量のことである。
ウォーム121の圧力角並びにウォームホイール122の圧力角は、共にα3である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術において、電動モータ104が補助トルクを発生していないときに、操舵トルクは電動モータ104の慣性の影響や、ウォームギヤ機構105の噛合い抵抗の影響を受ける。このような影響はできるだけ小さいことが好ましい。
【0010】
特に加工精度等、例えば滑り面の仕上がり荒さのむら(斑)によって、ウォーム121に対するウォームホイール122の噛合い抵抗、すなわち、滑り面間の摩擦力に変動が生じると、操舵トルクに影響を及ぼす。操舵トルクの変動は、ステアリングハンドル101を円滑に操舵する妨げになるので、操舵感覚(操舵フィーリング)を高める上で、できるだけ小さいことが好ましい。
【0011】
これに対し、滑り面間の摩擦力の変動量を低減させるために、ウォーム121並びにウォームホイール122の加工精度や組立精度を高めることが考えられる。しかし、これらの精度を単に高めるのでは管理工数が増すので、コストアップの要因となり得策ではなく、改良の余地がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、電動パワーステアリング装置におけるウォームギヤ機構の、噛合い抵抗(摩擦力)の変動による操舵トルクの変動量を低減することで、操舵感覚をより高めることができる技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、電動モータでステアリング系の操舵トルクに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝達するようにした電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤ機構が、電動モータ側のウォームにステアリング系側のウォームホイールを噛合わせてなり、ウォームの圧力角をウォームホイールの圧力角よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0014】
ウォームの圧力角をウォームホイールの圧力角よりも大きく設定することによって、ウォームに対するウォームホイールの噛合い位置を、ウォームの径内方にずらすことができる。この結果、ウォームにウォームホイールを噛合わせたときの、ウォームの実際の噛合いピッチ円径を、小さくすることができる。
【0015】
ここで、電動モータを操舵トルクで回したときのことを考える。なお、ウォームで電動モータを回すトルクは、ほぼ一定である。
加工精度等によって、ウォームに対するウォームホイールの噛合い抵抗、すなわち、滑り面間の摩擦力が増すと、その分だけウォームホイールに余分な回転力が加わる。余分な回転力に応じて、ウォームホイールの歯は若干の弾性変形をする。このため、ウォームに対するウォームホイールの噛合い位置は、ウォームの径外方に変位する。この結果、ウォームの実際の噛合いピッチ円径は大きくなる。その分、ウォームの回転力が減少する。このようにして、滑り面間の摩擦力の増加による余分な回転力を、ウォームの回転力の減少分で補正することができる。このため、ウォームホイールの回転力は、ほぼ元の大きさに速やかに戻る。
【0016】
このように、加工精度等によって、ウォームに対するウォームホイールの滑り面間の摩擦力に変動が生じた場合に、ウォームホイールの回転力の変動量をより低減させることができる。このため、操舵トルクの変動量を低減することができるので、ステアリングハンドルを円滑に操舵することができる。この結果、操舵感覚をより高めることができる。
【0017】
しかも、ウォームに対するウォームホイールの摩擦力の変動量を低減させるために、ウォーム並びにウォームホイールの加工精度や組立精度を高める必要はない。従って、これらの精度を高めるための管理工数が不要であり、電動パワーステアリング装置のコストを抑制することができる。
【0018】
さらには、ウォームの圧力角をウォームホイールの圧力角よりも大きく設定したので、ウォームにウォームホイールを噛合わせたときの、ウォームの実際の噛合いピッチ円径を、小さくすることができる。その分、ウォームの進み角は大きくなる。従って、ウォームによってウォームホイールを回す場合の伝動効率を、進み角が大きくなった分だけ高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図であり、この電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)31,31に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
【0020】
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸(入力軸)24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端にボールジョイント27,27、タイロッド28,28及びナックル29,29を介して左右の操舵車輪31,31を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン24aと、ラック軸26に形成したラック26aとからなる。
【0021】
運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、その操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド28,28を介して、左右の操舵車輪31,31を操舵することができる。
【0022】
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、このトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、補助トルクをウォームギヤ機構44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪31,31を操舵することができる。
【0023】
図2は本発明に係る電動パワーステアリング装置の正面図であり、左端部及び右端部を断面して表した。この図は、電動パワーステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に軸方向へスライド可能に収容したことを示す。ハウジング51は、図示せぬ車体に取付ける取付部52,53を備える。32,32はダストシール用ブーツである。
【0024】
図3は図2の3−3線断面図であり、ラックガイド60を備えた電動パワーステアリング装置10の縦断面構造を示す。
電動パワーステアリング装置10は、ピニオン軸24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41、ウォームギヤ機構44をハウジング51に収納し、このハウジング51の上部開口をリッド54で塞いだものである。
ハウジング51は、ピニオン軸24の上端部、長手中央部及び下端部を、上下3個の軸受55〜57を介して回転可能に支承することで、縦置きにセットしたものであり、ラックガイド60を備える。
【0025】
ラックガイド60は、ラック軸26のうちラック26aを有する面の背面を押出す押圧手段であって、ラック26aと反対側からラック軸26に当てるガイド部61と、このガイド部61を圧縮ばね62(調整ばね62)を介して押す調整ボルト63とからなる。
【0026】
ガイド部61によって、ピニオン軸24の長手方向へのラック軸26の移動を規制しつつ、ラック軸26をその軸方向へスライド可能に支持することができる。このようなラックガイド60によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト63にて、圧縮ばね62を介してガイド部61を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部61でラック26aに予圧を与えて、ラック26aをピニオン24aに押し付けることができる。図中、58はオイルシール、64はラック軸26の背面を滑らせる当て部材、65はロックナットである。
【0027】
図4は図3の4−4線断面図であり、ピニオン軸24と電動モータ43とウォームギヤ機構44との関係を示す。
電動モータ43は、モータ軸43aを横向きにしてハウジング51に取付け、ハウジング51内にモータ軸43aを延したものである。
【0028】
ウォームギヤ機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達する補助トルク伝達機構、すなわち倍力機構である。詳しく述べるとウォームギヤ機構44は、電動モータ43のモータ軸43aにカップリング45を介して連結したウォーム軸46と、ウォーム軸46に形成したウォーム47と、ウォーム47に噛み合わせたウォームホイール48とからなる。ウォームホイール48はピニオン軸24に結合したものである。
このように、ウォームギヤ機構44は、電動モータ43側のウォーム47にステアリング系20(図1参照)側のウォームホイール48を噛合わせてなる。
【0029】
この図は、水平に延びるウォーム軸46の両端部を軸受71,72並びに中空偏心スリーブ73を介してハウジング51にて回転可能に支承したことを示す。74,75はナットである。偏心スリーブ73を回転させるだけで、ウォームホイール48に対するウォーム47のバックラッシを容易に調整することができる。
【0030】
図5は本発明に係るウォームギヤ機構の要部拡大図であり、ウオーム47にウォームホイール48を噛合わせた構成を示す。
ウォーム47は金属製品、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)等の鉄鋼製品である。ウォームホイール48は、ナイロン樹脂等の樹脂製品である。金属製品のウォーム47に樹脂製品のウォームホイール48を噛合わせるようにしたので、噛合いを比較的円滑にすることができ、騒音をより低減させることができる。
【0031】
ウォーム47の歯47aの軸直角断面はほぼ台形歯形であり、ウォームホイール48の歯48aの軸直角断面はインボリュート歯形である。
このようなウォームホイール48は、歯直角平面の歯形又は軸直角平面の歯形を見たときに、歯先がインボリュート曲線となだらかに繋がるとともに、ウォームホイール48の基準ピッチ線上をほぼ中心とした円弧面を有する、歯形である。このため、歯47a,歯48a同士の接触を滑らかにすることができる。
従って、ウォーム47に対するウォームホイール48の、滑り面間の摩擦力の変動による操舵トルクの変動量をより低減することができるので、ステアリングハンドル21(図1参照)をより一層円滑に操舵することができる。この結果、操舵感覚をより一層高めることができる。
【0032】
ウォーム47のピッチ円径はD1aであり、ウォームホイール48のピッチ円径はD2である。本発明は、ウォーム47のねじ山を1条に設定したことを特徴とする。ねじ山のピッチPiは、上記図9に示す従来のウォーム121のリードLeと同一である。
【0033】
ウォーム47のねじ山を1条に設定したので、ねじ山のピッチPiの精度を極めて容易に高めることができる。そして、上記図9に示す従来の複数条にした場合のように、各ねじ山同士のピッチの精度を均一にする必要もない。従って、ウォーム47に対するウォームホイール48の、滑り面間の摩擦力の変動による操舵トルクの変動量を低減することができるので、ステアリングハンドル21(図1参照)をより円滑に操舵することができる。この結果、操舵感覚をより高めることができる。
【0034】
ところで、一般的なウォームホイールの歯厚は、ねじ山のピッチPiの1/2程度である。これに対して、本発明のウォームホイール48は、歯厚thを歯たけhi(全歯たけhi)よりも大きく設定したものである。具体的には、歯たけhiに対する歯厚thの割合は1.0:1.3程度である。そして、ねじ山のピッチPiに対する歯厚thの割合は1.0:0.7程度である。
【0035】
ウォーム47は金属製品であるから剛性が大きく弾性変形し難い。これに対して、ウォームホイール48は樹脂製品であるから比較的剛性が小さく、ウォーム47よりも弾性変形し易い。歯厚thを大きく設定することで、ウォームホイール48の歯の弾性変形を抑制することができる。すなわち、金属製品のウォーム47に比べて、比較的剛性が小さい樹脂製品のウォームホイール48における歯厚thを大きく設定することで、ウォームホイール48の歯48aの剛性を十分に確保することができる。
【0036】
図6は本発明に係るウォームに対するウォームホイールの噛合い部分の拡大図である。
一般的なウォームギヤ機構は、ウォーム47の圧力角α1とウォームホイール48の圧力角α2とが一致する。この場合には、ウォーム47の歯47aに対してウォームホイール48の歯48aが点A1で噛合う。この点A1を通る直径D1aは、ウォーム47の理論上のピッチ円径(仮想ピッチ円径)である。
【0037】
これに対して、本発明のウォームギヤ機構44は、ウォーム47の圧力角α1をウォームホイール48の圧力角α2よりも大きく設定したことを特徴とする。この場合には、ウォーム47の歯47aに対してウォームホイール48の歯48aが点A2で噛合う。点A2は、ウォーム47の中心CLに対して点A1よりも接近した点である。すなわち、ウォーム47の歯47aの歯底近くの位置に、ウォームホイール48の歯48aの歯先近くの位置が噛合う。この点A2を通る直径D1bは、ウォーム47の実際のピッチ円径であり、理論上のピッチ円径D1aよりも小さい(D1a>D1b)。
【0038】
ところでウォームギヤ機構44は、ウォーム47のねじ山の進み角を、ねじ面の摩擦角よりも若干大きく設定してある。このため、ウォームホイール48側からウォーム47を回すことができる。
【0039】
次に、上記構成の電動パワーステアリング装置10についての作用を図1、図4、図6及び図7に基づき説明する。
図1において、電動モータ43が補助トルクを発生していないとき(停止中など)には、操舵トルクだけで操舵車輪31,31を自由に操舵することができる。同時に、図4に示すように、操舵トルクによってピニオン軸24、ウォームホイール48、ウォーム47及びウォーム軸46を介し、電動モータ104のロータ(図示せず)を回すことになる。
【0040】
図7(a),(b)は本発明に係るウォームギヤ機構の作用図である。
(a)は、操舵トルクによってウォームホイール48を回すことで、ウォームホイール48からウォーム47に軸方向の力F2(ウォームホイール48のピッチ円方向の力F2、すなわち、ウォームホイール48の回転力F2)が作用したことを示す。
【0041】
停止中の電動モータ43(図1参照)のロータをステアリングハンドル21(図1参照)で回す場合に、ロータを回すトルクをTaとしたとき、ウォーム47のピッチ円方向の力F1、すなわちウォーム47の回転力F1はウォーム47のピッチ円径に反比例する。
【0042】
ところで、ウォームホイール48によってウォーム47を回す場合、ウォーム47の回転力F1とウォームホイール48の回転力F2の関係を、次の一般式(1)で求めることができる。なお、ウォーム47のピッチ点における進み角をγとし、ねじ面の摩擦角をρとする。
F1=F2×tan(γ−ρ) ・・・・・・ (1)
【0043】
式(1)によれば、ねじ面の摩擦角ρはウォームホイール48の回転力F2に影響を及ぼすことが判る。摩擦角ρは、ウォーム47に対するウォームホイール48の、滑り面間の摩擦係数に基づく。摩擦係数は、ウォーム47並びにウォームホイール48の加工精度、例えば滑り面の仕上がり荒さのむら(斑)等によって影響される。
例えば、ウォームホイール48を回転させたときに、その回転角毎に摩擦力が異なる場合には、これに応じて回転力F2が変動する。回転力F2の変動は操舵トルクに影響を及ぼすので、できるだけ小さいことが好ましい。
【0044】
これに対して本発明は、上記図6に示すように、ウォーム47の圧力角α1をウォームホイール48の圧力角α2よりも大きく設定したものである。このため図7(a)に示すように、ウォーム47の歯47aに対してウォームホイール48の歯48aが点A2で噛合っている。従って、点A2に作用したウォームホイール48の回転力F2により、ウォーム47は回転する。
【0045】
ところで、実線で示すウォームホイール48の歯48aは、回転力F2の反力によって、想像線で示すように歯厚方向へ歯47aから離れるように、極く僅かに弾性変形する。この結果、ウォーム47の歯47aに対するウォームホイール48の歯48aの噛合い位置が、ウォーム47の径外方へ若干変化する。このように変化した状態を図7(b)に示す。
【0046】
詳しく説明すると、電動モータ43(図4参照)のロータを回すトルクTaは、ほぼ一定である。ウォーム47のピッチ円径がD1bであって、このときの進み角がγであり、ねじ面の摩擦角ρが一定であれば、ウォーム47の回転力F1は一定であり、この結果、ウォームホイール48の回転力F2も一定である。
【0047】
一方、ウォームホイール48を回転させたときに、その回転角毎に滑り面の仕上がり荒さのむらによって、摩擦係数が異なる場合には、これに応じてねじ面の摩擦角ρは変動する。摩擦角ρに応じて回転力F2も変動しようとする。回転力F2が増大すると、これに対応してウォームホイール48の歯48aの弾性変形量が増大する。このため、ウォーム47の歯47aに対するウォームホイール48の歯48aの噛合い位置は、ウォーム47の径外方に変位する。
【0048】
ここで、回転力F2の大きさに応じて、噛合い位置が点A2からウォーム47の径外方の点A1まで変位し、この点A1で噛合い位置が安定したことを考える。噛合い位置が変位することで、回転力F2の作用点も点A2から点A1に変位する。
なお、ウォーム47のピッチ円径がD1bからD1aまで変化する変化量に対して、進み角γの変化量は極く微小である。このため上記式(1)では、進み角γの変化については無視しても実質的に差し支えない。
【0049】
点A2を通るピッチ円径D1bに対して、点A1を通るピッチ円径D1aは大きい。上述のように、ウォーム47の回転力F1はウォーム47のピッチ円径に反比例する。ウォーム47のピッチ円径がD1bからD1aへ大きくなった分、回転力F1は減少する。そして、摩擦力の増加による余分な回転力を、ウォーム47の回転力F1の減少分で補正する。このため、ウォームホイール48の回転力F2は、ほぼ元の大きさに速やかに戻る。従って、回転力F2の変動量をより低減することができる。この結果、操舵トルクの変動量を低減することができる。
【0050】
以上の説明をまとめると、ウォーム47の圧力角α1をウォームホイール48の圧力角α2よりも大きく設定することによって、ウォーム47に対するウォームホイール48の噛合い位置を、ウォーム47の径内方に(点A1から点A2に)ずらすことができる。この結果、ウォーム47にウォームホイール48を噛合わせたときの、ウォーム47の実際の噛合いピッチ円径を、D1aからD1bに小さくすることができる。
【0051】
ここで、電動モータ43が補助トルクを発生していない場合(停止中など)で、電動モータ43を操舵トルクで回したときのことを考える。なお、ウォーム47で電動モータ43を回すトルクTaは、ほぼ一定である。
加工精度等によって、ウォーム47に対するウォームホイール48の噛合い抵抗、すなわち、滑り面間の摩擦力が増すと、その分だけウォームホイール48に余分な回転力が加わる。
【0052】
余分な回転力に応じて、ウォームホイール48の歯48aは若干の弾性変形をする。このため、ウォーム47に対するウォームホイール48の噛合い位置は、ウォーム47の径外方に(点A2から点A1に)変位する。この結果、ウォーム47の実際の噛合いピッチ円径は、D1bからD1aに大きくなる。その分、ウォーム47の回転力F1が減少する。
【0053】
このようにして、滑り面間の摩擦力の増加による余分な回転力を、ウォーム47の回転力F1の減少分で補正することができる。このため、ウォームホイール48の回転力F2は、ほぼ元の大きさに速やかに戻る。従って、ウォームホイール48の回転力F2は、ほとんど変化しないことになる。
【0054】
このように、加工精度等によって、ウォーム47に対するウォームホイール48の滑り面間の摩擦力に変動が生じた場合に、ウォームホイール48の回転力F2の変動量をより低減させることができる。このため、操舵トルクの変動量を低減することができるので、ステアリングハンドル21を円滑に操舵することができる。この結果、操舵感覚をより高めることができる。
【0055】
しかも、ウォーム47に対するウォームホイール48の摩擦力の変動量を低減させるために、ウォーム47並びにウォームホイール48の加工精度や組立精度を高める必要はない。従って、これらの精度を高めるための管理工数が不要であり、電動パワーステアリング装置10のコストを抑制することができる。
【0056】
さらには、ウォーム47の圧力角α1をウォームホイール48の圧力角α2よりも大きく設定したので、ウォーム47にウォームホイール48を噛合わせたときの、ウォーム47の実際の噛合いピッチ円径を、D1aからD1bに小さくすることができる。その分、ウォーム47の進み角γは大きくなる。
【0057】
ウォーム47によってウォームホイール48を回す場合の伝動効率ηは、次の一般式(2)で求めることができる。なお、ウォーム47のピッチ点における進み角をγとし、ねじ面の摩擦角をρとする。
η=tanγ/tan(γ+ρ) ・・・・・・ (2)
式(2)によれば、進み角γが大きくなった分だけ伝動効率ηを高めることができることが判る。
【0058】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、ウォームの圧力角をウォームホイールの圧力角よりも大きく設定することによって、ウォームに対するウォームホイールの噛合い位置を、ウォームの径内方にずらすことができる。この結果、ウォームにウォームホイールを噛合わせたときの、ウォームの実際の噛合いピッチ円径を、小さくすることができる。
【0059】
ここで、電動モータを操舵トルクで回したときのことを考える。なお、ウォームで電動モータを回すトルクは、ほぼ一定である。
加工精度等によって、ウォームに対するウォームホイールの噛合い抵抗、すなわち、滑り面間の摩擦力が増すと、その分だけウォームホイールに余分な回転力が加わる。余分な回転力に応じて、ウォームホイールの歯は若干の弾性変形をする。このため、ウォームに対するウォームホイールの噛合い位置は、ウォームの径外方に変位する。この結果、ウォームの実際の噛合いピッチ円径は大きくなる。その分、ウォームの回転力が減少する。このようにして、滑り面間の摩擦力の増加による余分な回転力を、ウォームの回転力の減少分で補正することができる。このため、ウォームホイールの回転力は、ほぼ元の大きさに速やかに戻る。
【0060】
このように、加工精度等によって、ウォームに対するウォームホイールの滑り面間の摩擦力に変動が生じた場合に、ウォームホイールの回転力の変動量をより低減させることができる。このため、操舵トルクの変動量を低減することができるので、ステアリングハンドルを円滑に操舵することができる。この結果、操舵感覚をより高めることができる。
【0061】
しかも、ウォームに対するウォームホイールの摩擦力の変動量を低減させるために、ウォーム並びにウォームホイールの加工精度や組立精度を高める必要はない。従って、これらの精度を高めるための管理工数が不要であり、電動パワーステアリング装置のコストを抑制することができる。
【0062】
さらには、ウォームの圧力角をウォームホイールの圧力角よりも大きく設定したので、ウォームにウォームホイールを噛合わせたときの、ウォームの実際の噛合いピッチ円径を、小さくすることができる。その分、ウォームの進み角は大きくなる。従って、ウォームによってウォームホイールを回す場合の伝動効率を、進み角が大きくなった分だけ高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図
【図2】本発明に係る電動パワーステアリング装置の正面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係るウォームギヤ機構の要部拡大図
【図6】本発明に係るウォームに対するウォームホイールの噛合い部分の拡大図
【図7】本発明に係るウォームギヤ機構の作用図
【図8】従来の電動パワーステアリング装置の概要図
【図9】従来のウォームギヤ機構の概要図
【符号の説明】
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、43…電動モータ、44…ウォームギヤ機構、47…ウォーム、48…ウォームホイール、α1…ウォームの圧力角、α2…ウォームホイールの圧力角。

Claims (1)

  1. 電動モータでステアリング系の操舵トルクに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝達するようにした電動パワーステアリング装置において、前記ウォームギヤ機構は、前記電動モータ側のウォームに前記ステアリング系側のウォームホイールを噛合わせてなり、前記ウォームの圧力角を前記ウォームホイールの圧力角よりも大きく設定したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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