JP2004066379A - マイクロ構造体の製造方法 - Google Patents

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杉浦 和彦
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Abstract

【課題】基板に固定電極と可動電極とを形成してなるマイクロ構造体としての容量式加速度センサにおいて、スティッキングを防止しつつパーティクルを除去できるような製造方法を提供する。
【解決手段】基板10に対して、固定電極17および可動電極16を画定するための溝15を形成する溝形成工程と、熱処理により蒸発若しくは昇華する蒸発昇華性部材20を、基板10に対して溝15を埋めるように形成することにより、蒸発昇華性部材20によって可動電極16を保持する可動部保持工程と、さらに基板10のエッチングを行って可動電極16を基板10から切り離した後、蒸発昇華性部材20を熱処理して除去することにより、可動電極16を可動状態とする蒸発昇華性部材除去工程とを備える。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動電極と固定電極とを有する容量式センサ等のように、基板に固定部と可動部とを形成してなるマイクロ構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のマイクロ構造体としては、例えば、基板において互いに解放されている可動電極(可動部)と固定電極(固定部)とからなる一対の電極部を形成し、力学量の印加によって可動電極を変位させるようにした容量式センサが知られている。
【0003】
従来の一般的なマイクロ構造体の製造方法を容量式センサを例にとって図4(a)〜(d)に示す。図4(a)に示すように、基板10としては、埋め込み酸化膜13を介して二つのシリコン基板11、12が貼り合わされた張り合わされたSOI(シリコン−オン−インシュレータ)基板10が示されている。
【0004】
次に、図4(b)に示すように、この基板10に対して、その一面側から可動電極16および固定電極17を画定するための溝15をエッチングにて形成する。この溝15は埋め込み酸化膜13まで到達する溝である。
【0005】
次に、図4(c)、(d)に示すように、基板10の他面側から、シリコンエッチングを行ってキャビティ14を形成し、さらに、エッチングを行ってキャビティ14内の電極部16、17の下部にある埋め込み酸化膜13を除去する。それにより、可動部である可動電極16が溝15を介して固定部である固定電極17から切り離され開放される。
【0006】
ここで、従来より、マイクロ構造体の可動部を切り離す工程としては、プラズマドライエッチング法やウェットエッチング法が広く使われている。プラズマドライエッチング法では、プラズマ中でエッチングガスを導入し、基板10と可動部16とを固定している部分(例えば、SiやSiO2などの半導体材料)を除去することで、可動部16を切り離す。
【0007】
しかし、この方法ではエッチング時の反応生成物や装置の反応室内からのパーティクルが構造体の可動部に付着し、可動部16の可動機能を妨げるという問題が生じることで、ひいては歩留まりの低下といった問題につながる。
【0008】
また、このドライエッチングで可動部16を切り離した後にパーティクルを除去しようとして、水などを用いたウェットプロセスによる洗浄(ウェット洗浄)を追加する場合、液体の乾燥時に発生する表面張力によって、可動部16がその周囲部、例えば固定部17などに付着する、すなわちスティッキングが発生する。このスティッキングの発生によっても可動部16の機能が妨げられる。
【0009】
また、ウェットエッチング法では、そもそもエッチング液を用いているため、そのエッチング液の表面張力によって、上記ウェット洗浄の場合と同様に、スティッキングが発生する。
【0010】
この場合のスティッキング防止方法としては、特表平7−505743号公報に記載されているように、可動部とその下部に位置する基板との間にホトレジストを設け、このホトレジストにより可動部を支持することでスティッキングを防止する方法がある。
【0011】
しかしながら、この方法では、最終的にホトレジストを除去するためにOアッシングなどのプラズマを用いたアッシングでレジスト除去を行う必要があり、上記したドライエッチングと同様、パーティクルの発生が問題となる。
【0012】
このような問題は、基板に対して固定部と可動部とを形成したマイクロ構造体、すなわち、基板の固定部に部分的に支持され、この支持部以外では周囲部と切り離されて解放され可動となっている可動部を持つ構造体において、共通して発生しやすい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、基板に固定部と可動部とを形成してなるマイクロ構造体において、スティッキングを防止しつつパーティクルを除去できるような製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)に固定部(17)と可動部(16)とを形成してなるマイクロ構造体の製造方法において、基板に対して、固定部および可動部を画定するための溝(15)を形成する溝形成工程と、熱処理により蒸発若しくは昇華する蒸発昇華性部材(20)を、基板に対して溝を埋めるように形成することにより、蒸発昇華性部材によって可動部を保持する可動部保持工程と、しかる後、蒸発昇華性部材を熱処理して除去することにより、可動部を可動状態とする蒸発昇華性部材除去工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
まず、可動部保持工程によれば、基板に対して形成された固定部および可動部を画定するための溝を、蒸発昇華性部材で埋めるようにすることで、蒸発昇華性部材が橋渡しとなって可動部とその周囲部とが固定され、可動部は動かないように保持される。
【0016】
その状態で、更に基板をエッチングするなどにより、基板と可動部とが切り離されてはいるが、蒸発昇華性部材を介して可動部が固定されている状態を実現することができる。
【0017】
つまり、蒸発昇華性部材にて溝が埋まっている状態すなわち可動部とその周囲部との間が蒸発昇華性部材で埋まっている状態で、基板における可動部と固定部とを切り離す工程が行われる。そのため、当該工程にて基板をエッチングすることで発生したパーティクルは、可動部とその周囲部との対向間に付着しにくく、可動部の可動機能が妨げられるのを抑制できる。
【0018】
また、基板における可動部と固定部とを切り離す工程をウェットエッチング法で行った場合でも、このウェットエッチング時において可動部は蒸発昇華性部材により保持された状態であるので、スティッキングは生じない。
【0019】
また、基板における可動部と固定部とを切り離す工程を行った後、当該工程にて発生したパーティクルを除去するために、蒸発昇華性部材除去工程の前に基板をウェットプロセスにより洗浄した場合でも、可動部は保持されているため、スティッキングは発生しない。
【0020】
その後、蒸発昇華性部材除去工程にて、蒸発昇華性部材を熱処理して蒸発または昇華により除去するので、蒸発昇華性部材による可動部の拘束が解除され、可動部を可動状態とすることができる。このとき、蒸発昇華性部材自体は気体となって除去されるのでパーティクルとして残らない。
【0021】
以上のように、本発明によれば、基板に固定部と可動部とを形成してなるマイクロ構造体において、スティッキングを防止しつつパーティクルを除去できるような製造方法を提供することができる。そして、適切に可動部を可動状態とすることができる。
【0022】
ところで、溝形成工程の後に、蒸発昇華性部材を形成する可動部保持工程が行われるが、上述したように、可動部保持工程の後で蒸発昇華性部材にて保持された状態で可動部と固定部との切り離しを行ってもよいし、この可動部保持工程において、可動部と固定部とはすでに切り離されていてもよい。
【0023】
請求項3に記載の発明は、後者の場合に関わるものであり、請求項1に記載のマイクロ構造体の製造方法において、溝形成工程では、形成された溝(15)を介して可動部(16)と固定部(17)とをドライエッチングにて切り離すことにより可動部を可動状態とし、可動部保持工程では、蒸発昇華性部材(20)の形成により可動部を保持することで非可動状態とし、その後、基板(10)をウェットプロセスにより洗浄する洗浄工程を行い、続いて、蒸発昇華性部材除去工程を行うことを特徴とする。
【0024】
それによれば、蒸発昇華性部材の形成前に行われた可動部と固定部とのドライエッチングによる切り離しによって、パーティクルが生じるため、このパーティクルを洗浄して除去する必要がある。
【0025】
そこで、本発明では、切り離されている可動部と固定部との間の溝を埋めるように蒸発昇華性部材を形成し、可動部を保持した状態で、ウェット洗浄を行うことができるので、該ウェット洗浄によるスティッキングを防止しつつパーティクルを除去できる。
【0026】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態相互において互いに同一の部分には、図中、同一符号を付してある。
【0028】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るマイクロ構造体としての容量式加速度センサS1の製造方法を示す概略断面図である。本製造方法は最終的に図1(f)に示すセンサS1を製造するものであり、まず、図1(f)を参照してセンサ構成の概略を述べておく。
【0029】
センサS1は、本発明でいう基板としてのSOI(シリコン−オン−インシュレータ)基板10を備えている。このSOI基板10は、第1のシリコン基板11と第2のシリコン基板12とが埋め込み酸化膜13を介して積層されたものである。
【0030】
SOI基板10の下面には、第1のシリコン基板11および埋め込み酸化膜13の一部が除去されてなるキャビティ14が形成されている。このキャビティ14に対応した第2のシリコン基板12には、上面からキャビティ14へと厚み方向に貫通する溝15が形成されている。
【0031】
この溝15により、第2のシリコン基板12は、可動電極(可動部)16と固定電極(固定部)17とに区画されている。図示例では、可動電極16と固定電極17とは交互に配置され、溝15を介して互いに隣り合っている。図示しないが、固定電極17は、埋め込み酸化膜13を介して第1のシリコン基板11に支持固定されており、可動電極16は、第1のシリコン基板11に対して弾性的に支持される等により可動となっている。
【0032】
これら、可動および固定電極16、17は例えば、良く知られている櫛歯状の梁構造体にすることができる。この場合、加速度印加に伴い可動電極16が変位し、それによって可動電極16と固定電極17との間の距離が変化する。そして、例えば、この距離変化に基づく両電極16、17間の容量変化を検出することで、印加加速度を求めることができる。
【0033】
次に、上記センサS1の製造方法について、図1を参照して説明する。なお、本例は、基板10の表裏両面からの加工による工程で示すが、これに限定されるものではない。
【0034】
まず、図1(a)、(b)に示すように、上記SOI基板10を用意し、この基板10に対して、その上面(表面、第2のシリコン基板12の上面)側から可動電極(可動部)16および固定電極(固定部)17を画定するための上記溝15を形成する(溝形成工程)。
【0035】
この溝形成工程は、通常のホト、エッチング工程で行うことができる。具体的には、電極部16、17を形成するために、ホトレジストにより形成したパターンを用いたドライエッチング等を行い、残した部分を電極部16、17とする。
【0036】
SOI基板10を用いた本例では、埋め込み酸化膜13でエッチングをストップさせることにより、制御性に優れたものになる。なお、通常のシリコン基板を基板10として用いた場合、エッチングの深さをエッチング時間等により制御することで溝15を形成することができる。
【0037】
次に、図1(c)に示すように、熱処理により蒸発若しくは昇華する蒸発昇華性部材20を、基板10に対して溝15を埋めるように形成する。それにより、この蒸発昇華性部材20が橋渡しとなって、可動電極16と、固定電極17などの可動電極16の周囲部とが固定され、蒸発昇華性部材20によって可動電極16が保持された形となる(可動部保持工程)。
【0038】
図1(c)に示す例では、蒸発昇華性部材20は、溝15を埋めつつ第2のシリコン基板12の上面の略全域を覆うように形成されている。この蒸発昇華性部材は熱処理により蒸発若しくは昇華する性質のものであれば、特に限定されないが、例えば室温から200℃程度で固体状態となって上記可動部の保持を実現でき且つ500℃程度で蒸発又は昇華するものが使用しやすい。
【0039】
具体的に、蒸発昇華性部材20としてはナフタリンなどが使用できる。このような蒸発昇華性部材20は、例えば、ある程度加熱して流動状態としたものを基板10上に流し込んだり、あるいは、固体状態で基板20の上に搭載した後ある程度加熱して流動状態とすることで基板10に密着させたりするなどにより、基板10に形成することができる。
【0040】
次に、図1(d)、(e)に示すように、蒸発昇華性部材20により可動電極16を保持した状態で、さらに基板10をエッチングすることにより、基板10において可動電極16と固定電極17とを切り離す。
【0041】
具体的には、図1(d)に示すように、SOI基板10の下面(裏面、第1のシリコン基板11の下面)側から、所定の領域をKOH溶液等を用いたウェットエッチングによりシリコンエッチングを行って除去し、キャビティ14を形成する(キャビティ形成工程)。この場合も、SOI基板10を用いた本例では、埋め込み酸化膜13でエッチングをストップさせることによって制御性に優れる。
【0042】
次に、図1(e)に示すように、キャビティ14内の電極部16、17の下部にある埋め込み酸化膜13をドライエッチングやフッ酸溶液によるウェットエッチングなどによって別途除去する。それにより、電極部16、17の部分がSOI基板10から切り離される(可動部−基板間切り離し工程)。
【0043】
このとき、電極部16、17は、基板10とは切り離されているけれども、電極部16、17は、対向する電極16、17の間すなわち溝15に充填されている蒸発昇華性部材20によって動かないように保持されている。
【0044】
この状態にて可動部−基板切り離し工程が行われるため、当該工程にて基板10をエッチングすることで発生したパーティクルは、可動電極16とその周囲部との対向間に付着しにくく、可動電極16の可動機能(変位機能)が妨げられるのを抑制できる。
【0045】
また、可動部−基板切り離し工程をウェットエッチング法で行った場合でも、このウェットエッチング時において可動電極16は蒸発昇華性部材20により動かないように保持された状態であるので、電極同士が接触することはなく、スティッキングは生じない。
【0046】
また、この可動部−基板切り離し工程の後、水などを洗浄液として用いたウェットプロセスにより洗浄する洗浄工程を行って、上記可動部−基板間切り離し工程にて発生したパーティクルを除去するようにした場合でも、可動電極16は保持されているため、スティッキングは発生しない。
【0047】
こうして、さらに基板10のエッチングを行って可動電極16を基板10から切り離した後、次に、図1(f)に示すように、蒸発昇華性部材20を熱処理して除去することにより、可動電極16を可動状態とする(蒸発昇華性部材除去工程)。蒸発昇華性部材20自体は蒸発または昇華により気体となって除去されるのでパーティクルとして残らない。
【0048】
そして、蒸発昇華性部材20による可動電極16の拘束が解除され、可動電極16を可動状態すなわち印加加速度によって変位し容量変化可能な状態とすることができる。こうして、センサS1ができあがる。更に言うならば、蒸発昇華性部材20は、除去時の熱によって例えば液体状態で存在してその表面張力が可動電極16に加わるものよりは、昇華により除去できるものの方が好ましい。
【0049】
以上のように、本実施形態の製造方法によれば、基板10に固定部17と可動部16とを形成してなるマイクロ構造体において、スティッキングを防止しつつパーティクルを除去することができる。そして、適切に可動部16を可動状態とすることができる。
【0050】
なお、上記図1に示す例では、蒸発昇華性部材20を、溝15を埋めつつ第2のシリコン基板12の上面の略全域を覆うように形成したが、少なくとも溝15を埋めるように形成すればよい。
【0051】
そのような変形例として、図2(a)〜(c)は、蒸発昇華性部材20を、可動電極16とその周囲部との対向間である溝15の部分すなわち可動電極16の可動領域にのみ形成した例を示す概略断面図である。
【0052】
このように蒸発昇華性部材20を形成し(図2(a))、後は、図2(b)、(c)に示すように、キャビティ形成工程、可動部−基板間切り離し工程を行う。さらに、場合によって洗浄工程、そして蒸発昇華性部材除去工程を行うことで上記したのと同様の効果が得られる。
【0053】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るマイクロ構造体としての容量式加速度センサS1の製造方法を示す概略断面図である。本製造方法も最終的に上記図1(f)に示すセンサS1を製造するものである。
【0054】
本実施形態では、図3(a)〜(d)までに示す工程が溝形成工程となる。まず、図3(a)、(b)に示す工程では、上記図1(a)、(b)に示す工程と同様に、SOI基板10に対して、可動電極(可動部)16および固定電極(固定部)17を画定するための溝15を形成する。
【0055】
次に、図3(c)、(d)に示す工程では、上記図1(d)、(e)に示す工程と同様の要領で、さらに基板10をエッチングする。すなわち、SOI基板10の下面側からキャビティ14を形成し、さらに埋め込み酸化膜13を別途除去することにより、電極部16、17の部分を基板10から切り離す。
【0056】
このように本実施形態の製造方法では、溝形成工程において、形成された溝15を介して可動電極16と固定電極17とを切り離すことにより可動電極16をいったん可動状態とする。
【0057】
ここまでにおいて行われた可動電極16と固定電極17とのドライエッチングによる切り離しによってパーティクルが生じるため、このパーティクルを洗浄して除去する必要がある。
【0058】
そこで、本実施形態では、次に、図3(e)に示すように、可動部保持工程を行い、蒸発昇華性部材20の形成により可動電極16を保持することで非可動状態とする。その後、基板10をウェットプロセスにより洗浄する洗浄工程を行う。
【0059】
この洗浄工程では、切り離されている可動電極16と固定電極17との間の溝15を埋めるように形成された蒸発昇華性部材20によって可動電極16を保持した状態で、ウェット洗浄を行うことができるので、該ウェット洗浄によるスティッキングを防止しつつパーティクルを除去できる。
【0060】
続いて、図示しないが、上記第1実施形態と同様に、蒸発昇華性部材除去工程を行うことにより、可動電極16を適切な可動状態とすることができ、上記センサS1を完成させることができる。
【0061】
このように、本実施形態では、上記図4に示した従来の製造方法にさらに、可動部保持工程、洗浄工程、蒸発昇華性部材除去工程を追加した形の製造方法となり、これによっても、上記第1実施形態の製造方法と同様の効果を奏することができる。
【0062】
(他の実施形態)
なお、本発明は上記容量式センサに限定されるものではなく、基板に対して固定部と可動部とを形成し可動部がその周囲部とスティッキングする可能性のあるマイクロ構造体に対して適用可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマイクロ構造体としての容量式加速度センサの製造方法を示す概略断面図である。
【図2】上記第1実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るマイクロ構造体としての容量式加速度センサの製造方法を示す概略断面図である。
【図4】従来の一般的なマイクロ構造体の製造方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…SOI基板、15…溝、16…可動電極、17…固定電極、
20…蒸発昇華性部材。

Claims (3)

  1. 基板(10)に固定部(17)と可動部(16)とを形成してなるマイクロ構造体の製造方法において、
    前記基板に対して、前記固定部および前記可動部を画定するための溝(15)を形成する溝形成工程と、
    熱処理により蒸発若しくは昇華する蒸発昇華性部材(20)を、前記基板に対して前記溝を埋めるように形成することにより、前記蒸発昇華性部材によって前記可動部を保持する可動部保持工程と、
    しかる後、前記蒸発昇華性部材を熱処理して除去することにより、前記可動部を可動状態とする蒸発昇華性部材除去工程とを備えることを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
  2. 前記可動部保持工程と前記蒸発昇華性部材除去工程の間に、前記基板(10)をウェットプロセスにより洗浄する洗浄工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ構造体の製造方法。
  3. 前記溝形成工程では、形成された前記溝(15)を介して前記可動部(16)と前記固定部(17)とをドライエッチングにて切り離すことにより前記可動部を可動状態とし、
    前記可動部保持工程では、前記蒸発昇華性部材(20)の形成により前記可動部を保持することで非可動状態とし、
    その後、前記基板(10)をウェットプロセスにより洗浄する洗浄工程を行い、
    続いて、前記蒸発昇華性部材除去工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ構造体の製造方法。
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