JP2004064332A - 画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザによる画像読み取り方法の選択操作に頼ることなく、透過原稿読み取りガイドの有無を自動的に判断し、適切な画像読み取り動作に切り替えることを可能とする。
【解決手段】原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取るラインセンサ20を備え、原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報をラインセンサ20に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが原稿台上に載置されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて、透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取るラインセンサ20を備え、原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報をラインセンサ20に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが原稿台上に載置されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて、透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿台上に透過原稿読み取りガイドが載置されているか否かを自動的に検出可能な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿として読み取った画像を、電気的な画像信号に変換するイメージセンサにて読み取り、それをA/D変換器にてデジタル化した画像信号を外部装置に転送することが可能な画像読取装置が知られている。この画像読取装置は、反射原稿を読み取る機能と透過原稿を読み取る機能を持ち、それぞれの原稿に対して読み取り方法が異なっている。
【0003】
この種の画像読取装置においては、反射原稿と透過原稿で読み取り方法が異なっているため、それぞれの原稿を読み取るためには、画像読取装置をコントロールしている外部装置上にて、どちらの原稿を読み取るのかをユーザが選択し、画像読取装置は選択された原稿の読み取り装置に切り替えを行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成において、ユーザが画像読取装置をコントロールしている外部装置上で読み取る原稿を選択させるとユーザの操作ミスによりユーザの意図していない原稿の読み取り方法で原稿が読み込まれてしまうという問題点があった。具体的には、ユーザが反射原稿の読み取りを行いたいのに、外部装置上での読み取る原稿の選択を誤り、透過原稿の読み取り方法を選択してしまうと反射原稿が原稿台に置かれているにも関わらず、透過原稿の読み取り方法で反射原稿の読み取りが行われていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザによる画像読み取り方法の選択操作に頼ることなく、透過原稿読み取りガイドの有無を自動的に判断し、適切な画像読み取り動作に切り替えることが可能となる画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するために、本発明の第1の態様である画像読取装置は、原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段と、前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替える切替手段とを有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の第2の態様である画像読取装置の制御方法は、原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段を有する画像読取装置の制御方法であって、前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを、判断手段にて判断するステップと、切替手段が、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替えるステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第3の態様であるプログラムは、前記画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。さらに、本発明の第4の態様であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記プログラムを記録したことを特徴とする。
【0009】
反射原稿を読み取る機能と透過原稿を読み取る機能を有する画像読取装置は、通常、透過原稿の画像読み取りエリアは反射原稿の画像読み取りエリアよりも狭いため、透過原稿を読み取る際にはユーザに透過原稿の読み取り位置を簡単に認識させるための透過原稿読み取りガイドが必要であり、この透過原稿読み取りガイドを使用して透過原稿の読み取りが行なわれていた。これに対し、本発明は、上記透過原稿読み取りガイドが画像読取装置の原稿台に置かれているかを判別することを可能とし、自動的に画像の読み取り方法を判別した後、画像の読み取り方法の切り替えを行うことを特徴としている。これにより、ユーザによる外部装置での画像読み取り方法の選択に頼ることなく、画像読み取り方法を自動的に切り替えることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像読取システムに用いられる画像読取装置の一例を示すものであり、その画像読取装置の断面図である。
【0011】
図1において、1はスキャナ本体、2は透過原稿ユニット、3は読取り原稿である。スキャナ1は、不図示のインタフェースケーブルによりホストコンピュータ(以下、ホストと称す)に接続されている。このホストはサスペンド操作時、処理を実行中のプログラムについて、その処理の実行に必要なすべての状態を不揮発性メモリ等に記憶保管の上維持し、次にリジュームしたときにこの保管維持している記憶内容をもとにサスペンドにより中断されたプログラムの処理を継続実行するために必要なサスペンド/リジューム機能を備えている。
【0012】
さらに、スキャナ1は移動光学ユニット4、原稿台ガラス5、電気基板6、パルスモータ7、無端ベルト8、プーリ9、10、ギア列11、ガイドレール12、白色基準板13を有している。白色基準板13の中には、黒マーク36が有り、本スキャナはこの黒マーク36を基準にして読み取りエリアを決めて画像を読み取っている。光学ユニット4とパルスモータ7はそれぞれ不図示のケーブルにより電気的に接続されている。また、光学ユニット4は、ガイドレール12に載置手段14により摺動可能に載置されている。また、載置手段14は無端ベルト8に固着されている。
【0013】
そして、移動光学ユニット4は、反射原稿用光源15、複数の反射ミラー16、17、18、結像レンズ19、撮像手段であるラインセンサ20から構成されている。
【0014】
スキャナ1の反射原稿画像読取り動作を簡単に説明する。スキャナ1における読取り動作の開始は、ホストからの読取り命令コマンドによる。スキャナ1は、光学ユニット4の反射原稿用光源15を点灯させ、その反射光を複数のミラー16、17、18により反射させ結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読取る。また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。これにより、無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。
【0015】
スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像の読取りを繰り返す。スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取り動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取りコマンドの内容に応じて、原稿台ガラス上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読み取り画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニットの移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。
【0016】
次に、スキャナ1の透過原稿画像読み取り動作を簡単に説明する。スキャナ1は光学ユニット4の反射原稿用光源15を消灯し、透過原稿用光源35を点灯させ、光学ユニット4を透過原稿読み取り用の位置に移動させ、透過原稿用光源35の反射光を複数のミラー16、17、18により反射させ結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読取る。また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。これにより、無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。
【0017】
スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像の読取りを繰り返す。スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取り動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取りコマンドの内容に応じて、原稿台ガラス上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読み取り画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニットの移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。
【0018】
また、副走査方向に光学ユニットを移動させる場合には、あらかじめ決められた何種類かの速度があり、ホストが指定する画像読み取りの設定により、システムコントローラ26が適正な速度を選択し、画像の読み取りを行っている。
【0019】
次に図2を参照して、それぞれの機能ブロックの実施形態を説明する。
先ず、光学ユニット4において、24は反射原稿用光源15と透過原稿用光源35を点灯するための光源点灯回路であり、この中に光源の光量検知を行うための検知手段が含まれている。また、読み取る原稿により、反射原稿用光源15と透過原稿用光源35を切り替えている。反射原稿用光源15と透過原稿用光源35に冷陰極管を用いた場合には、いわゆるインバータ回路となる。
【0020】
電気基板6において、25はパルスモータ7用のモータ駆動回路であり、スキャナ1のシステム制御手段であるシステムコントローラ26からの信号によりパルスモータ7の励磁切替え信号を出力する。27R、27G、27Bはアナログゲイン調整器であり、ラインセンサ20から出力されたアナログ画像信号を可変増幅することが可能な構成である。28はA/D変換器であり、可変アナログゲイン調整器27から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
【0021】
29は画像処理手段であり、デジタル信号化された画像信号に対してオフセット補正、シェーディング補正、デジタルゲイン調整、カラーバランス調整、マスキング、主・副走査方向の解像度変換を画像圧縮等の画像処理を行う。30はラインバッファであり、画像データを一時的に記憶する部分であり、汎用のランダムアクセスメモリで実現している。31はインタフェース部であり、ホスト15と通信するためのものである。ここではUSBインタフェースで実現しているが、IEEE1394等別のインタフェースも採用することも可能である。
【0022】
32は画像処理を行う際のワーキングエリアとして用いられるオフセットRAMである。このオフセットRAM32は、ラインセンサ20がRGB用ラインセンサを各々所定のオフセットを持って平行に配置されているので、そのRGBライン間オフセットの補正用として用いられる。また、オフセットRAMは、シェーディング補正等の各種データの一時記憶も行う。ここでは汎用のランダムアクセスメモリで実現している。
【0023】
33はガンマカーブを記憶し、ガンマ補正を行うためのガンマRAMである。26はスキャナ全体のシーケンスを記憶したシステムコントローラであり、ホスト21からの命令にしたがって各種制御を行う。34はシステムコントローラ26と画像処理手段29とラインバッファ30とインタフェース部31とオフセットRAM32とガンマRAM33をつなぐシステムバスであり、アドレスバスとデータバスによって構成されている。
【0024】
次に図3を参照して、透過原稿読み取りガイドの実施形態を説明する。
先ず、37は透過原稿読み取りガイドであり、原稿台上の所定位置に載置して使用されるものであり、透過原稿の読み取りエリアをユーザに簡単に認識させるために使用される。また、これは35mmスリーブフィルム用を読み取るための透過原稿読み取りガイドであり、他にも透過原稿の種類に応じて、4X5用、ブローニ用、35mmマウントフィルム用等がある。38は透過原稿用光源35のシェーディング補正を行うためのスリットである。39は35mmスリーブフィルムを置くためのスリットであり、この部分に35mmスリーブフィルムを置いて画像の読み取りを行う。40は読み取りを行う際、原稿台に置かれている原稿の種類を判別するために読み取るエリアで、このエリアの画像情報を元にして、原稿の種類を判別し、原稿を読み取る方法を切り替える。
【0025】
次に、本実施形態に係る読み取り動作の制御方法について、図4を使って説明する。本実施形態は、透過原稿読み取りガイド37を画像読取装置の原稿台においたときの読み取りエリア40の画像を読み取り、この画像情報を元に画像読取装置の読み取り方法を切り替えるものである。
【0026】
先ず、画像読取装置の電源をONにする(ステップ1)。この時、画像読取装置の画像読み取り基準位置を決める等、画像読取装置の初期化をして、画像読取装置が画像の読み取りが可能な状態となる。スキャナ1をコントロールしているホスト21の操作画面より、ユーザが画像を読み取るためのボタン等を押して画像の読み取りを行おうとしたとき(ステップ2)、スキャナ1は画像読み取りエリア40の画像を読み取る(ステップ3)。ここで、画像読み取りエリア40は、図3に示されるように、スリット38形成領域に該当する原稿台上の領域を一部含むエリアである。
【0027】
画像読み取りエリア40の画像の先端から連続して10ライン白と認識された場合はステップ5に進み、それ以外の場合はステップ7に進む(ステップ4)。画像読み取りエリア40の画像の後端から連続して10ライン黒と認識された場合はステップ6に進み、それ以外の場合はステップ7に進む(ステップ5)。ステップ6では、スキャナ1は透過原稿読み取り用の読み取り方法に切り替えを行う。ステップ7では、スキャナ1は反射原稿読み取り用の読み取り方法に切り替えを行う。そして判別された結果に基づいて原稿の読み取りを行う(ステップ8)。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、画像読取装置が画像読取装置の原稿台に透過原稿読み取りガイドが置かれているかを判別することにより、自動的に画像の読み取り方法を判別し、画像の読み取り方法の切り替えを行うことにより、ユーザの外部装置での読み取り方法の選択に頼ることなく、読み取り方法の切り替えを行うことが可能となる。更に、本実施形態に係る画像読取装置は、図4に示す処理を実行するのみで所期の目的を果たすことができるため、従来の画像読取装置の構成の殆どを変更する必要がない。従って、この種の画像読取装置を始めて使用するユーザでも戸惑うことなく使いこなすことができ、しかも構成の変更が殆どないため生産のコストアップを回避することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、原稿台上に透過原稿読み取りガイドが載置されているか否かを判断し、その結果に基づいて画像読取手段による画像読み取り動作を切り替えるように構成したので、ユーザによる画像読み取り方法の選択操作に頼ることなく、透過原稿読み取りガイドの有無を自動的に判断し、適切な画像読み取り動作に切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取システムに用いられる画像読取装置の一例を示すものであり、その画像読取装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の機能ブロックを示した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像読取装置に適用可能な透過原稿読み取りガイドを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の動作の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 透過原稿ユニット
3 読み取り原稿
4 移動光学ユニット
5 原稿台ガラス
6 電気基板
7 パルスモータ
8 無端ベルト
9、10 プーリ
11 ギア列
12 ガイドレール
13 白色基準板
14 載置手段
15 反射原稿用光源
16、17、18 反射ミラー
19 結像レンズ
20 ラインセンサ
21 ホスト
24 光源点灯回路
25 モータ駆動回路
26 システムコントローラ
27 アナログゲイン調整器
28 A/D変換器
29 画像処理手段
30 ラインバッファ
31 インタフェース部
32 オフセットRAM
33 ガンマRAM
34 システムバス
35 透過原稿用光源
36 黒マーク
37 透過原稿読み取りガイド
38、39 スリット
40 判別用画像読み取りエリア
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿台上に透過原稿読み取りガイドが載置されているか否かを自動的に検出可能な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿として読み取った画像を、電気的な画像信号に変換するイメージセンサにて読み取り、それをA/D変換器にてデジタル化した画像信号を外部装置に転送することが可能な画像読取装置が知られている。この画像読取装置は、反射原稿を読み取る機能と透過原稿を読み取る機能を持ち、それぞれの原稿に対して読み取り方法が異なっている。
【0003】
この種の画像読取装置においては、反射原稿と透過原稿で読み取り方法が異なっているため、それぞれの原稿を読み取るためには、画像読取装置をコントロールしている外部装置上にて、どちらの原稿を読み取るのかをユーザが選択し、画像読取装置は選択された原稿の読み取り装置に切り替えを行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成において、ユーザが画像読取装置をコントロールしている外部装置上で読み取る原稿を選択させるとユーザの操作ミスによりユーザの意図していない原稿の読み取り方法で原稿が読み込まれてしまうという問題点があった。具体的には、ユーザが反射原稿の読み取りを行いたいのに、外部装置上での読み取る原稿の選択を誤り、透過原稿の読み取り方法を選択してしまうと反射原稿が原稿台に置かれているにも関わらず、透過原稿の読み取り方法で反射原稿の読み取りが行われていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザによる画像読み取り方法の選択操作に頼ることなく、透過原稿読み取りガイドの有無を自動的に判断し、適切な画像読み取り動作に切り替えることが可能となる画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するために、本発明の第1の態様である画像読取装置は、原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段と、前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替える切替手段とを有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の第2の態様である画像読取装置の制御方法は、原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段を有する画像読取装置の制御方法であって、前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを、判断手段にて判断するステップと、切替手段が、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替えるステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第3の態様であるプログラムは、前記画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。さらに、本発明の第4の態様であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記プログラムを記録したことを特徴とする。
【0009】
反射原稿を読み取る機能と透過原稿を読み取る機能を有する画像読取装置は、通常、透過原稿の画像読み取りエリアは反射原稿の画像読み取りエリアよりも狭いため、透過原稿を読み取る際にはユーザに透過原稿の読み取り位置を簡単に認識させるための透過原稿読み取りガイドが必要であり、この透過原稿読み取りガイドを使用して透過原稿の読み取りが行なわれていた。これに対し、本発明は、上記透過原稿読み取りガイドが画像読取装置の原稿台に置かれているかを判別することを可能とし、自動的に画像の読み取り方法を判別した後、画像の読み取り方法の切り替えを行うことを特徴としている。これにより、ユーザによる外部装置での画像読み取り方法の選択に頼ることなく、画像読み取り方法を自動的に切り替えることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像読取システムに用いられる画像読取装置の一例を示すものであり、その画像読取装置の断面図である。
【0011】
図1において、1はスキャナ本体、2は透過原稿ユニット、3は読取り原稿である。スキャナ1は、不図示のインタフェースケーブルによりホストコンピュータ(以下、ホストと称す)に接続されている。このホストはサスペンド操作時、処理を実行中のプログラムについて、その処理の実行に必要なすべての状態を不揮発性メモリ等に記憶保管の上維持し、次にリジュームしたときにこの保管維持している記憶内容をもとにサスペンドにより中断されたプログラムの処理を継続実行するために必要なサスペンド/リジューム機能を備えている。
【0012】
さらに、スキャナ1は移動光学ユニット4、原稿台ガラス5、電気基板6、パルスモータ7、無端ベルト8、プーリ9、10、ギア列11、ガイドレール12、白色基準板13を有している。白色基準板13の中には、黒マーク36が有り、本スキャナはこの黒マーク36を基準にして読み取りエリアを決めて画像を読み取っている。光学ユニット4とパルスモータ7はそれぞれ不図示のケーブルにより電気的に接続されている。また、光学ユニット4は、ガイドレール12に載置手段14により摺動可能に載置されている。また、載置手段14は無端ベルト8に固着されている。
【0013】
そして、移動光学ユニット4は、反射原稿用光源15、複数の反射ミラー16、17、18、結像レンズ19、撮像手段であるラインセンサ20から構成されている。
【0014】
スキャナ1の反射原稿画像読取り動作を簡単に説明する。スキャナ1における読取り動作の開始は、ホストからの読取り命令コマンドによる。スキャナ1は、光学ユニット4の反射原稿用光源15を点灯させ、その反射光を複数のミラー16、17、18により反射させ結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読取る。また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。これにより、無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。
【0015】
スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像の読取りを繰り返す。スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取り動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取りコマンドの内容に応じて、原稿台ガラス上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読み取り画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニットの移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。
【0016】
次に、スキャナ1の透過原稿画像読み取り動作を簡単に説明する。スキャナ1は光学ユニット4の反射原稿用光源15を消灯し、透過原稿用光源35を点灯させ、光学ユニット4を透過原稿読み取り用の位置に移動させ、透過原稿用光源35の反射光を複数のミラー16、17、18により反射させ結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読取る。また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。これにより、無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。
【0017】
スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像の読取りを繰り返す。スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取り動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取りコマンドの内容に応じて、原稿台ガラス上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読み取り画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニットの移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。
【0018】
また、副走査方向に光学ユニットを移動させる場合には、あらかじめ決められた何種類かの速度があり、ホストが指定する画像読み取りの設定により、システムコントローラ26が適正な速度を選択し、画像の読み取りを行っている。
【0019】
次に図2を参照して、それぞれの機能ブロックの実施形態を説明する。
先ず、光学ユニット4において、24は反射原稿用光源15と透過原稿用光源35を点灯するための光源点灯回路であり、この中に光源の光量検知を行うための検知手段が含まれている。また、読み取る原稿により、反射原稿用光源15と透過原稿用光源35を切り替えている。反射原稿用光源15と透過原稿用光源35に冷陰極管を用いた場合には、いわゆるインバータ回路となる。
【0020】
電気基板6において、25はパルスモータ7用のモータ駆動回路であり、スキャナ1のシステム制御手段であるシステムコントローラ26からの信号によりパルスモータ7の励磁切替え信号を出力する。27R、27G、27Bはアナログゲイン調整器であり、ラインセンサ20から出力されたアナログ画像信号を可変増幅することが可能な構成である。28はA/D変換器であり、可変アナログゲイン調整器27から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
【0021】
29は画像処理手段であり、デジタル信号化された画像信号に対してオフセット補正、シェーディング補正、デジタルゲイン調整、カラーバランス調整、マスキング、主・副走査方向の解像度変換を画像圧縮等の画像処理を行う。30はラインバッファであり、画像データを一時的に記憶する部分であり、汎用のランダムアクセスメモリで実現している。31はインタフェース部であり、ホスト15と通信するためのものである。ここではUSBインタフェースで実現しているが、IEEE1394等別のインタフェースも採用することも可能である。
【0022】
32は画像処理を行う際のワーキングエリアとして用いられるオフセットRAMである。このオフセットRAM32は、ラインセンサ20がRGB用ラインセンサを各々所定のオフセットを持って平行に配置されているので、そのRGBライン間オフセットの補正用として用いられる。また、オフセットRAMは、シェーディング補正等の各種データの一時記憶も行う。ここでは汎用のランダムアクセスメモリで実現している。
【0023】
33はガンマカーブを記憶し、ガンマ補正を行うためのガンマRAMである。26はスキャナ全体のシーケンスを記憶したシステムコントローラであり、ホスト21からの命令にしたがって各種制御を行う。34はシステムコントローラ26と画像処理手段29とラインバッファ30とインタフェース部31とオフセットRAM32とガンマRAM33をつなぐシステムバスであり、アドレスバスとデータバスによって構成されている。
【0024】
次に図3を参照して、透過原稿読み取りガイドの実施形態を説明する。
先ず、37は透過原稿読み取りガイドであり、原稿台上の所定位置に載置して使用されるものであり、透過原稿の読み取りエリアをユーザに簡単に認識させるために使用される。また、これは35mmスリーブフィルム用を読み取るための透過原稿読み取りガイドであり、他にも透過原稿の種類に応じて、4X5用、ブローニ用、35mmマウントフィルム用等がある。38は透過原稿用光源35のシェーディング補正を行うためのスリットである。39は35mmスリーブフィルムを置くためのスリットであり、この部分に35mmスリーブフィルムを置いて画像の読み取りを行う。40は読み取りを行う際、原稿台に置かれている原稿の種類を判別するために読み取るエリアで、このエリアの画像情報を元にして、原稿の種類を判別し、原稿を読み取る方法を切り替える。
【0025】
次に、本実施形態に係る読み取り動作の制御方法について、図4を使って説明する。本実施形態は、透過原稿読み取りガイド37を画像読取装置の原稿台においたときの読み取りエリア40の画像を読み取り、この画像情報を元に画像読取装置の読み取り方法を切り替えるものである。
【0026】
先ず、画像読取装置の電源をONにする(ステップ1)。この時、画像読取装置の画像読み取り基準位置を決める等、画像読取装置の初期化をして、画像読取装置が画像の読み取りが可能な状態となる。スキャナ1をコントロールしているホスト21の操作画面より、ユーザが画像を読み取るためのボタン等を押して画像の読み取りを行おうとしたとき(ステップ2)、スキャナ1は画像読み取りエリア40の画像を読み取る(ステップ3)。ここで、画像読み取りエリア40は、図3に示されるように、スリット38形成領域に該当する原稿台上の領域を一部含むエリアである。
【0027】
画像読み取りエリア40の画像の先端から連続して10ライン白と認識された場合はステップ5に進み、それ以外の場合はステップ7に進む(ステップ4)。画像読み取りエリア40の画像の後端から連続して10ライン黒と認識された場合はステップ6に進み、それ以外の場合はステップ7に進む(ステップ5)。ステップ6では、スキャナ1は透過原稿読み取り用の読み取り方法に切り替えを行う。ステップ7では、スキャナ1は反射原稿読み取り用の読み取り方法に切り替えを行う。そして判別された結果に基づいて原稿の読み取りを行う(ステップ8)。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、画像読取装置が画像読取装置の原稿台に透過原稿読み取りガイドが置かれているかを判別することにより、自動的に画像の読み取り方法を判別し、画像の読み取り方法の切り替えを行うことにより、ユーザの外部装置での読み取り方法の選択に頼ることなく、読み取り方法の切り替えを行うことが可能となる。更に、本実施形態に係る画像読取装置は、図4に示す処理を実行するのみで所期の目的を果たすことができるため、従来の画像読取装置の構成の殆どを変更する必要がない。従って、この種の画像読取装置を始めて使用するユーザでも戸惑うことなく使いこなすことができ、しかも構成の変更が殆どないため生産のコストアップを回避することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、原稿台上に透過原稿読み取りガイドが載置されているか否かを判断し、その結果に基づいて画像読取手段による画像読み取り動作を切り替えるように構成したので、ユーザによる画像読み取り方法の選択操作に頼ることなく、透過原稿読み取りガイドの有無を自動的に判断し、適切な画像読み取り動作に切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取システムに用いられる画像読取装置の一例を示すものであり、その画像読取装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の機能ブロックを示した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像読取装置に適用可能な透過原稿読み取りガイドを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像読取装置の動作の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 透過原稿ユニット
3 読み取り原稿
4 移動光学ユニット
5 原稿台ガラス
6 電気基板
7 パルスモータ
8 無端ベルト
9、10 プーリ
11 ギア列
12 ガイドレール
13 白色基準板
14 載置手段
15 反射原稿用光源
16、17、18 反射ミラー
19 結像レンズ
20 ラインセンサ
21 ホスト
24 光源点灯回路
25 モータ駆動回路
26 システムコントローラ
27 アナログゲイン調整器
28 A/D変換器
29 画像処理手段
30 ラインバッファ
31 インタフェース部
32 オフセットRAM
33 ガンマRAM
34 システムバス
35 透過原稿用光源
36 黒マーク
37 透過原稿読み取りガイド
38、39 スリット
40 判別用画像読み取りエリア
Claims (8)
- 原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段と、
前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替える切替手段とを有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記判断手段は、前記画像読取手段によって読み取られた所定領域の画像情報に基づいて、前記原稿台上に前記透過原稿読み取りガイドが載置されているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記判断手段は、前記画像読取手段により前記所定領域の画像情報として複数の色情報が読み取られた場合に、前記原稿台上に前記透過原稿読み取りガイドが載置されていると判断することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
- 前記所定領域は、予め定められた前記原稿台上における前記透過原稿読み取りガイドの載置領域に含まれる領域であり、且つ、前記透過原稿読み取りガイドのスリット形成領域に該当する前記載置領域内の領域を一部含む領域であることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 前記他の画像読み取り動作は、反射原稿用の画像読み取り動作であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 原稿台上に載置された物体の画像情報を読み取る画像読取手段を有する画像読取装置の制御方法であって、
前記原稿台上に載置された透過原稿に記録される画像情報を前記画像読取手段に読み取らせる際に使用される透過原稿読み取りガイドが前記原稿台上に載置されているか否かを、判断手段にて判断するステップと、
切替手段が、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記画像読取手段を透過原稿用の画像読み取り動作又は他の画像読み取り動作に切り替えるステップとを含むことを特徴とする画像読取装置の制御方法。 - 請求項6に記載の画像読取装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002218530A JP2004064332A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002218530A JP2004064332A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体 |
Publications (1)
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JP2004064332A true JP2004064332A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31939693
Family Applications (1)
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JP2002218530A Pending JP2004064332A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 画像読取装置、その制御方法、プログラム及び記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004064332A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009016888A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Canon Inc | 画像処理装置 |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218530A patent/JP2004064332A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009016888A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Canon Inc | 画像処理装置 |
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