JP2008017128A - 画像読取装置および初期化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 省電力状態からの復帰時間を短縮することができる画像読取装置を提供する。
【解決手段】 本発明の画像読取装置は、原稿を照射する光源と原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、入射された反射光を画像情報としての電気信号に変換するイメージセンサと、読取開始位置を含む所定範囲内に位置する走行体を検知可能な検知手段400と、検知手段400からの走行体を検知できないとの入力に応答して、走行体を移動させ、読取開始位置に配置させる制御手段700と、読取開始位置に配置された走行体に対向して配設される白基準体とを含む。この画像読取装置は、スタンバイ状態から省電力状態に移行する際、検知手段400が非検知な位置に走行体を移動させる。
【選択図】 図7
【解決手段】 本発明の画像読取装置は、原稿を照射する光源と原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、入射された反射光を画像情報としての電気信号に変換するイメージセンサと、読取開始位置を含む所定範囲内に位置する走行体を検知可能な検知手段400と、検知手段400からの走行体を検知できないとの入力に応答して、走行体を移動させ、読取開始位置に配置させる制御手段700と、読取開始位置に配置された走行体に対向して配設される白基準体とを含む。この画像読取装置は、スタンバイ状態から省電力状態に移行する際、検知手段400が非検知な位置に走行体を移動させる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、走行体を移動させて画像情報を読み取る画像読取装置およびその画像読取装置において省電力状態からの復帰時間を短縮させるための初期化処理方法に関する。
近年、石油資源の大量消費等による環境汚染の問題が深刻化しており、各種産業において、環境保護を考慮した省エネルギー設計を行う努力が続けられている。複写機の設計においても、アメリカ環境保護局(EPA)が推進する電気機器の省電力化プログラム(エナジースター)や、待機時のエネルギー消費電力ゼロを目指す考え方のZESM(ゼロ・エナジー・スタンバイ・モード)等の省エネルギーを目標として提唱されている規格に適合させるための努力が続けられている。これらの規格は、待機状態(すなわち、主電源がONにされ、使用されない状態が所定時間経過したときに、一部の電源供給を停止し、復帰指令を待つ状態)にあるとき、消費電力に制限を設け、省エネルギーを達成することを目的とするものである。
複写機に設けられている待機時における省エネルギーモードでは、消費電力の大きい定着ヒータや操作パネル等の電源をOFFにしたり、低電力運転への切り換えを実施している。また、画像読取部においては、電源を一括してOFFにすることが一般的である。このような電源OFF状態あるいは待機状態にある複写機を使用する場合、電源ON状態に戻し、また、低電力運転から通常運転状態に戻し、使用可能な状態になるまでユーザは待機しなければならなかった。この待ち時間は、ユーザにとって実際以上に長く感じられ、ユーザにストレスを与えていた。
従来の複写機では、主電源をONにした時や、低電力状態(例えば、シャットダウン状態)から復帰する時、初期化処理が実行される(例えば、特許文献1〜6参照)。初期化処理では、複写機が備える画像読取装置(例えば、スキャナ)において、ホーミング(キャリッジの初期化処理)と、読取画像の信号処理特性の調整処理とが行われる。ホーミングは、キャリッジをスキャン制御の基準となるホームポジションに位置付ける操作(画像読取装置の原稿の読取開始位置を決定する操作)である。キャリッジは、光源やミラーを含んで構成される。なお、画像読取装置の画像読取部は、このキャリッジのほか、レンズユニット、イメージセンサを含む。
読取画像の信号処理特性の調整処理では、画像の光電変換を行うイメージセンサ(一般にはCCDリニアイメージセンサ)のアナログ信号処理部の処理特性を調整し、出力レベルを一定化している。この調整は、光源の劣化や環境の変動を考慮し、初期化処理において無条件に行われている。アナログ信号処理部の処理特性の調整処理では、輝度0%のレベルを調整する黒レベル調整と、輝度100%のレベルを調整する白レベル調整とが行われる。具体的には、黒レベル調整は、外光を遮断する等して読み取った黒レベル信号を設定値として調整し、白レベル調整は、光を白基準板に照射して読み取った白レベル信号(一般に白レベル信号のピーク値)を設定値として調整する。
ここで、図11に示す初期化フローチャートを参照して、従来の複写機の電源投入時あるいはシャットダウン状態といった省電力状態(S1100)から復帰する際の初期化処理をさらに説明する。まず、ユーザの入力に応答して、初期値の設定を行う(S1101)。この初期値の設定により、読取走査や読取画像信号の処理に必要な初期値が設定される。次に、ホーミング、すなわちキャリッジの初期化処理を実行する(S1102)。上述したように、キャリッジをホームポジションに位置付ける操作を実行する。
キャリッジの初期化処理の後、照明ランプから光を照射させ(S1103)、白基準板に反射した光を受光し、白レベル信号を生成させるため、キャリッジをホームポジションから白基準板が位置する方向へ移動させる(S1104)。イメージセンサは、常時、読み取った画像を光電変換し、画像信号出力を行っている。このため、上記移動途中に、イメージセンサの一部に設けたOPB(Optical Black)部、すなわち外光を遮断した画素部分からの画像信号出力を読み取り、この画素部分からの出力信号を黒レベル信号として検出し、黒レベル調整を実行する(S1105)。この黒レベル調整では、検出した黒レベル信号から設定値を決定し、その設定値をアナログ信号処理部でクランプレベルを調整する値として設定する。設定値は、画像信号出力の読み取り、黒レベルの検出、先に検出された黒レベルとの比較を繰り返すフィードバックループ動作によりピーク値を求め、そのピーク値が設定値として決定される。
キャリッジを白基準板に移動した後、画像信号出力を読み取り、この出力信号を白レベル信号として検出し、白レベル調整を実行する(S1106)。この白レベル調整では、読み取った白レベル信号から設定値を決定し、その値をアナログ信号処理部でアンプのゲインを調整する値として設定する。この設定値も黒レベル調整と同様、フィードバックループ動作により決定される。調整処理を終了後、光源からの光の照射を停止し(S1107)、キャリッジをホームポジションに移動させ(S1108)、初期化処理を終了し、スタンバイ状態に入る(S1109)。
上述したように、画像読取装置において電源OFF状態から電源ON状態にする場合や待機状態から復帰する場合に、使用可能な状態であるスタンバイ状態になるまで長時間を要している。この問題に鑑み、例えば、スタンバイ状態から省電力状態に移行するときに、走行体を白基準板(白い板)の下部に移動させておき、復帰処理を行う際、直ちに白基準板から白レベル信号を得ることができるようにした画像読取装置が提案されている(例えば、特許文献7参照)。この装置は、復帰の際、すでに走行体が白基準板の下部にあるため、省電力状態からの復帰時間を短縮することができる。
特開2002−112027号公報
特開2002−135588号公報
特開2002−176540号公報
特開2002−271620号公報
特開平7−298049号公報
特開平6−326866号公報
特開2004−109639号公報
しかしながら、上記画像読取装置は、一般的に、省電力状態において電源がOFFにされているため、その間に装置に振動が与えられると、キャリッジが移動してしまい、復帰した際、正しい白レベル信号を得ることができないといった問題があった。また、正しい白レベル信号を得ることができたとしても、スタンバイ状態になるまでの間に、キャリッジをホームポジションに移動させなければならず、復帰時間がかかるといった問題もあった。
したがって、復帰した際に、正しい白レベル信号を得ることができ、省電力状態からの復帰時間を短縮することができる画像読取装置の提供が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑み、電源ONの際、常に、キャリッジが読取開始位置(ホームポジション)に近隣した所定の位置から移動させ、また、読取開始位置に白基準体を配設して、移動途中に黒レベル調整等を行い、読取開始位置に到達したところで白レベル調整を行えるようにした装置およびその処理方法を提供する。この装置は、常にキャリッジを所定の位置から移動させるため、電源OFF時に振動が与えられ、キャリッジが移動したとしても、正しい白レベル信号を得ることができ、また、白レベル調整後に走行体を移動させる必要がなくなり、復帰時間を短縮することができる。
すなわち、本発明によれば、原稿を走査し、画像情報として読み取る画像読取装置であって、
前記原稿を照射する光源と該原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、
入射された前記反射光を画像情報としての電気信号に変換する前記イメージセンサと、
読取開始位置を含む所定範囲内に位置する前記走行体を検知可能な検知手段と、
前記検知手段からの前記走行体を検知できないとの入力に応答して、前記走行体を移動させ、前記読取開始位置に配置させる制御手段と、
前記読取開始位置に配置された前記走行体に対向して配設される白基準体とを含む、画像読取装置が提供できる。
前記原稿を照射する光源と該原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、
入射された前記反射光を画像情報としての電気信号に変換する前記イメージセンサと、
読取開始位置を含む所定範囲内に位置する前記走行体を検知可能な検知手段と、
前記検知手段からの前記走行体を検知できないとの入力に応答して、前記走行体を移動させ、前記読取開始位置に配置させる制御手段と、
前記読取開始位置に配置された前記走行体に対向して配設される白基準体とを含む、画像読取装置が提供できる。
上記イメージセンサは、走行体が読取開始位置に位置する場合に白基準体からの反射光を受光して、白基準の設定値となる白レベル信号を生成する。
本発明では、画像読取装置の電源がOFFにされたことに応答して、制御手段が上記範囲外の所定位置まで走行体を移動させることが好ましい。
画像読取装置の電源がONにされたことに応答して、検知手段は、走行体が上記範囲内に位置するか否かに応じた検出信号を出力し、制御手段は、検出信号に応じて前記走行体の移動方向を決定することができる。具体的には、上記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、制御手段は、読取開始位置に向けて走行体を移動させる。また、上記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、制御手段は、上記範囲外の所定位置まで走行体を移動させた後、検知手段からの範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、読取開始位置に向けて走行体を移動させる。
本発明では、上記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、制御手段は、上記範囲外の所定位置まで走行体を移動させ、検知手段からの上記範囲内に位置するとの検出信号の入力を受けた場合に、走行体の移動を停止させ、表示部にエラーメッセージを表示させる処理を実行するエラー処理実行手段をさらに含むことができる。
また、上記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、走行体は、光源から光を照射させ、光を照射させつつ制御手段が読取開始位置に向けて走行体を移動させることもできる。
さらに、原稿を給紙し、読取処理後、原稿を排紙させるフィーダをさらに含むことができる。イメージセンサが生成した白レベル信号から得られる読み取りデータは、原稿の読取処理において実行されるシェーディング補正のシェーディングデータとして使用することができる。
上記白基準体は、読取開始位置において走行体に対向して配設される第1白基準体と、原稿の読取処理において実行されるシェーディング補正のシェーディングデータとして使用する読み取りデータを取得するために、原稿を載置するための原稿台上に設置される第2白基準体とから構成することができる。
本発明では、原稿を走査し、画像情報として読み取る画像読取装置において、省電力状態から復帰する際に実行される初期化処理方法も提供できる。この方法は、画像読取装置の電源がONにされたことに応答して、検知手段により走行体が上記範囲内に位置しているか否かに応じた検出信号を出力するステップと、上記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、制御手段により走行体を移動させ、読取開始位置に配置させるステップと、イメージセンサにより白基準体からの反射光を受光し、白基準の設定値となる白レベル信号を生成するステップとを含む。
また、上記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、制御手段により前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させるステップをさらに含むことができる。このステップ後に、上記読取開始位置に配置させるステップを実行することができる。
制御手段により上記範囲外の所定位置まで走行体を移動させるステップの後、検知手段からの上記範囲内に位置するとの検出信号の入力を受けた場合に、走行体の移動を停止させ、表示部にエラーメッセージを表示させる処理を実行するステップをさらに含むことができる。
本発明の画像読取装置および初期化処理方法を提供することにより、省電力状態からの復帰時間を短縮することが可能となる。
本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明は図面に示される実施形態に限定されるものではない。まず、図1を参照して、画像読取装置の全体構成を説明する。図1に例示した装置は、原稿を画像情報として読み取る画像読取部100と、原稿を給紙し、画像読取後、排紙するシートドキュメントフィーダ(SDF)200とから構成されている。
画像読取部100は、原稿台として原稿を載置するコンタクトガラス101と、原稿に光を照射する照明ランプ102と第1反射ミラー103とからなる第1キャリッジ104と、第2反射ミラー105および第3反射ミラー106とからなる第2キャリッジ107と、CCDリニアイメージセンサ(以下、CCDと略す。)108に接続されるレンズユニット109と、CCD108を搭載するセンサボード110と、読み取り光学系等による各種の歪みを補正するための白基準板111と、白基準のレベルを調整するための白基準板112とを含んで構成されている。本発明の画像読取装置における光源は照明ランプ102、反射ミラーは第1反射ミラー103、走行体は第1キャリッジ104、イメージセンサはCCD108、白基準体は白基準板112に相当するものである。
透明なコンタクトガラス101上に原稿を載置し、それを固定して読み取る場合には、第1キャリッジ104が一定の速度で矢線Aに示す方向に移動し、かつ、第2キャリッジ107が第1キャリッジ104の約1/2の速度で第1キャリッジ104に追従して移動することにより、コンタクトガラス101上の原稿が光学的に走査される。原稿読み取り終了後、第1キャリッジ104および第2キャリッジ107は、矢線Bに示す方向に移動し、読取開始位置であるホームポジションに戻る。すなわち、読取処理中、第1キャリッジ104および第2キャリッジ107は往復動する。
読取処理は、照明ランプ102から原稿に光を照射し、原稿において反射した光を、第1反射ミラー103、第2反射ミラー105、第3反射ミラー106の順に反射させ、レンズユニット109で集光し、CCDリニアイメージセンサ108に入射させることにより行われる。CCDリニアイメージセンサ108では、その入射光を電気信号にアナログ変換する。
画像読取装置では、装置電源OFFの省電力状態から復帰する際、初期化処理が行われる。この初期化処理で黒レベル調整、白レベル調整が行われ、輝度0%のレベルである黒レベル信号、輝度100%のレベルである白レベル信号が得られる。これらの信号を基準とし、上記で得られた電気信号が白基準でどのレベルにあるかを得ることができ、これにより、濃淡を伴った画像を生成させることができる。なお、初期化処理については以下で詳細に説明する。
SDF200は、原稿201を積載する原稿トレイ202と、原稿トレイ202から原稿201を拾い上げるピックアップローラ203と、原稿201を一枚ずつ分離して給紙する、フィードローラ204と分離ローラ205とからなる分離部と、コンタクトガラス101、113上へと搬送する、搬送ドラム206と複数の従動コロ207とからなる搬送部と、読取処理が終了した後に排出される排紙トレイ208と、排紙トレイ208へと排出させる排紙ローラ対209とを含んで構成されている。
原稿トレイ202には複数枚の原稿201が積載可能である。ピックアップローラ203は原則一枚の原稿201を拾い上げるが、複数枚拾い上げる場合もある。分離部では、このように複数枚拾い上げた原稿201を一枚ずつに分離し、上から順に給紙する。
図2を参照して、画像読取装置をさらに詳細に説明する。図2(a)は第1キャリッジ104の第1反射ミラー103が読取開始位置であるホームポジションHの位置にある場合、図2(b)は読取位置Yにある場合を示している。すなわち、図2(a)は初期化処理における白レベル調整時、図2(b)は画像読取処理時をそれぞれ示している。
図2(a)、(b)に示すように、コンタクトガラスはコンタクトガラス101と、コンタクトガラス113とに分離しており、コンタクトガラス101上に各種の歪みを補正するための白基準板111が設置され、コンタクトガラス113上に白基準のレベルを調整するための白基準板112が配設されている。また、搬送部によって搬送された原稿201がコンタクトガラス113上に適切に配置されるようにガイド板210が設けられている。このガイド板210は、コンタクトガラス113の上面からわずかに離間して設けられ、コンタクトガラス113の上面に平行な平坦面を備えている。ここで、コンタクトガラス113とガイド板210の平坦面との間の隙間は、少なくとも一枚の原稿201が搬送可能な隙間とされる。この平坦面によって、読み取りたい部分の原稿201と第1キャリッジ104との距離が一定となり、原稿201を正確に読み取ることができる。
画像読取装置の初期化処理では、図2(a)に示すように、第1キャリッジ104および第2キャリッジ107を矢線Bに示す方向に移動させ、ホームポジションHで停止させる。この移動およびホームポジションHで停止させる処理が、ホーミングとなる。本発明では、このホームポジションHに白基準板112が配設されているため、ホーミングに続いて白基準板112に光を照射し、白レベル調整を行うことができる。また、白レベル調整後も、その位置がホームポジションHであるため、従来のようにホームポジションに移動させるステップが不要となる。
画像読取処理では、図2(b)に示すように、第1キャリッジ104および第2キャリッジ107を矢線Aに示す方向に移動させ、読取位置Yで停止させる。第1キャリッジ104は、照明ランプ102を常に点灯し、原稿201からの反射光を受光する。原稿201は、搬送部によって一定速度で搬送され、コンタクトガラス113とガイド板210との隙間を通して排紙ローラ対209によって排出される。このようにして連続して原稿201を読み取ることができる。また、図2(b)に示すように、コンタクトガラス101上には白基準板111が設置されており、原稿201を読み取る前に、この白基準板111に光を照射し、白基準板111に反射した光から白レベル信号を生成して読み取りデータとし、この読み取りデータをシェーディング補正におけるシェーディングデータとして使用することができる。シェーディング補正は、照明ランプ102の光量分布のむらを補正するものである。
ここで、初期化処理後の原稿の読取処理を図3に示すブロック図を参照して説明する。図3に示す画像形成装置は、画像読取装置300と、画像処理装置310と、印刷装置330とから構成される。この画像形成装置は、例えば、複写機とすることができる。画像読取装置300は、上記の画像読取部100を備えるが、ここでは、CCD108と、アナログ処理回路301、A/Dコンバータ302とを含む構成とされている。
CCD108は、例えば、光の三原色であるRGBのカラーフィルタで覆われたCCDセンサが3列に並ぶカラー3ラインCCDとすることができる。CCD108は、反射光をアナログ信号に変換し、アナログ処理回路301へと出力する。アナログ処理回路301では、アナログ波形の信号部分をサンプリングするとともに、内蔵する増幅器で信号のゲイン(増幅率)を調整する。アナログ処理回路301は増幅された信号をA/Dコンバータ302に出力し、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色のアナログ信号を8ビットのカラーデジタル信号に変換し、画像処理装置310に出力する。
CCD108がカラー3ラインCCDである場合、そのCCD108から出力される信号は等倍時の画像で4ライン間隔の位置ずれが存在する。R−B間では8ライン間隔の位置ずれが存在する。このため、A/Dコンバータ302から出力されたデジタル信号は、ライン間補正部311へ出力され、このライン間補正部311で位置ずれ補正を行う。具体的には、R信号を8ライン、G信号を4ラインほど保持し、遅延させることでライン間の位置ずれを補正する。
レベル変換部312では、初期化処理における白基準板112の読み取り時のレベルと、原稿読み取り時における白基準板111の読み取り時のレベルを変換し、目標値である設定値になるようにレベル補正係数を調整する。シェーディング補正部313では、光学系の濃度むら、CCD108の感度のばらつきに関する補正を各RGB信号に対して行う。ドット補正部314では、変倍にすると、ライン間補正部311における補正のみでは位置ずれを補正できない場合があり、1ライン以下の位置ずれを周囲の画素を参照して補正する。スキャナγ部315では、反射率に関してリニア特性を有するデータを、色補正部318で色補正の補正精度が向上するように変換する。像域分離部316では、画像が文字領域であるか絵柄領域であるかを判定する。フィルタ317では、文字領域は画像をシャープにするためにエッジを強調する処理を行い、絵柄領域に対しては滑らかにするために平滑化処理を行う。
色補正部318では、CCD108で読み取ったR、G、Bの各信号をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の信号に変換する。CCD108の感度、インクの特性は理想とは異なるため、複写機においては、原稿201との差を補正するように色補正パラメータが調整される。変倍部319では、主走査方向(例えば、一行の行方向)の変倍処理を行う。例えば、画像を滑らかにしたり、シャープにしたりすることができるコンボリューション(畳み込み演算)法を使用することで、読み取り光学系のMTF(Modulation
Transfer Function)を保持したままで変倍処理を行うことができ、画像データの解像度を維持することができる。ここで、MTFは、レンズ性能を評価する指標のひとつで、レンズの結像性能を知るために、被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを空間周波数特性として表現したものである。また、副走査方向(例えば、列方向)に対しては、副走査方向の走査速度を制御することにより行う。
Transfer Function)を保持したままで変倍処理を行うことができ、画像データの解像度を維持することができる。ここで、MTFは、レンズ性能を評価する指標のひとつで、レンズの結像性能を知るために、被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを空間周波数特性として表現したものである。また、副走査方向(例えば、列方向)に対しては、副走査方向の走査速度を制御することにより行う。
プリンタγ部320では、原稿201とコピー濃度を一致させる。原稿201とトナーの分光特性の差、グレーバランス、トップ濃度が適正になるように処理を行う。階調処理部321では、8ビットの濃度情報を2値化あるいは多値化する。例えば、文字領域では2値化または多値化し、絵柄領域ではディザ処理あるいは誤差拡散処理を行い、印刷装置330に出力する。印刷装置330では、LD書込部331がC、M、Y、Bの画像データを用紙に印字する。
図4は、画像形成装置における画像読取装置の物理的構成を例示した斜視図である。画像読取装置は、走行体に相当する第1キャリッジ104と、図示しないイメージセンサと、ホームポジションから所定範囲内に位置する第1キャリッジ104を検知可能な検知手段400と、検知手段400からの第1キャリッジ104を検知できないとの入力に応答して、第1キャリッジ104を移動させ、ホームポジションに配置させる制御手段と、図1および図2に示すような白基準体とを含んで構成される。白基準体は、ホームポジションにおいて第1キャリッジ104に対向して配設される。
詳細には、第1キャリッジ104は、その両端が2本の対称に張られたワイヤ401に固定されていて、ワイヤ401の移動に伴って往復動可能にされている。また、第2キャリッジ107は、その両端に第1キャリッジ104が固定されたワイヤ401が掛け渡されている。ワイヤ401は、プーリ402、駆動軸403の両端に設けられるプーリ404に掛け渡されており、プーリ404はタイミングベルト405を介してモータ406に接続されている。
画像形成装置の電源スイッチをONにすると、まず、検知手段400が、第1キャリッジ104がホームポジションから所定範囲内に位置するか検知する。第1キャリッジ104には検出部407が設けられ、検知手段400は、この検出部407を検出することにより、第1キャリッジ104が上記範囲内に位置していることを検知することができる。範囲内に位置している場合、ホーミングのために一度、矢線Aに示すフォワード方向に所定位置まで移動させ、その後、ホームポジションに向けて矢線Bに示すリターン方向に移動させる。具体的には、モータ406が始動し、タイミングベルト405を介してその駆動力がプーリ404に伝達され、駆動軸403がモータ406の回転方向と同じ方向に回転する。これに伴って、ワイヤ401が移動し、ワイヤ401に固定された第1キャリッジ104が矢線Aに示すフォワード方向に向けて移動する。また、第2キャリッジ107が第1キャリッジ104の約1/2の速度で同じフォワード方向に向けて移動する。第1キャリッジ104、第2キャリッジ107は、所定位置まで移動すると、モータ406は回転方向を逆にし、第1キャリッジ104、第2キャリッジ107は矢線Bに示すリターン方向に向けて移動する。検知手段400は第1キャリッジ104が再び所定範囲内に入ったことを検知し、さらに、第1キャリッジ104がホームポジションに到達したことを検知すると、モータ406が停止し、第1キャリッジ104の移動も停止する。これらの制御は、後述する制御手段によって行うことができる。
図5は、図4に示したモータ406を制御するモータ駆動制御部500を例示した図である。モータ駆動制御部500は、図示しないモータ信号生成部からモータ駆動クロック(CL)、正逆転信号(RS)、駆動電流切替信号(SS)、マイクロステップ駆動を制御する分割数切替信号(DS)を受け取り、これらの信号に基づき、モータ406の各相に流れる駆動電流を制御し、モータ406の駆動制御を行う。クロック周波数が高ければモータ406の回転が速くなり、反対にクロック周波数が低ければ回転が遅くなる。このように駆動クロック周波数を制御することで、第1キャリッジ104および第2キャリッジ107の移動速度を変えることができる。駆動電流は、加速時、減速時、読み取り動作時、リターン時、待機時等の各状態によって切替制御される。
図6は、画像読取装置のキャリッジの走行制御に用いられる速度線図を示したものである。モータ406は、速度線図にしたがって駆動制御することができる。この線図では、まず、モータの回転を加速させ、移動速度を加速させる加速期間を経て、一定速度となる。原稿201の読み取りはこの一定速度で走行させる期間に行われる。このため、この間は速度を安定させなければならない。原稿201の読み取りが完了すると、モータの回転を減速させ、移動速度を減速させる減速期間に入る。これら加速期間、一定速度期間、減速期間を含む期間が、図4に示す矢線Aの方向にキャリッジを移動させるフォワード期間である。次に、移動させたキャリッジをホームポジションに戻すリターン期間に入る。このため、モータ406の回転方向は逆となる。また、短時間で戻すため、キャリッジは高速移動される。このリターン期間が終了すると、停止期間(すなわち、待機期間)に入り、次の読み取り指示を受け取るまでキャリッジは停止した状態とされる。
図6では、検知手段400の検出信号の値、クロックカウンタのカウンタ値が速度線図とともに時系列で示されているが、これらについては後述する。
図7は、本発明の画像読取装置の具体的構成を例示した図である。本発明の画像読取装置は、第1キャリッジ104と、イメージセンサであるCCD108と、検知手段400と、制御手段700と、白基準板112とを含む。第1キャリッジ104、イメージセンサ108、白基準板112についてはすでに詳述したので、ここでは、検出手段400および制御手段700について詳述する。図7に示す実施形態では、制御手段700が、クロックカウンタ701、検知位置設定・比較回路702、モータ信号生成部703、モータ駆動制御部704、プロセッサ705、FGATE生成部706から構成されている。制御手段700は、第1キャリッジ104を移動させ、ホームポジションに配置させるものであるが、モータ406に指示して走行および停止させることにより、これらの制御を行うことができる。
まず、検知手段400について詳細に説明すると、検知手段400は、第1キャリッジ104、第2キャリッジ107の位置を検知する。ここでは、第1キャリッジ104の位置を検知する。第1キャリッジ104には、図4に示すような検出部407が設けられており、検知手段400は検出部407を検出することにより、所定範囲内に位置するとして、例えば「1」、所定範囲外に位置する場合には「0」という検出信号を、クロックカウンタ701および検知位置設定・比較回路702に出力する。例えば、第1キャリッジ104の検出部407が、第1キャリッジ104の移動に伴い、検知手段400の真下に位置したとき、検知手段400は、検出部407から応答信号を受けるなどして、検出信号「1」を生成し、これを制御手段700に出力することができる。その信号を受けない場合には、検出信号「0」を生成し、これを制御手段700に出力することができる。具体的には、検知手段400から連続的に発信する信号に応答がなければ、検知手段400は検出信号「0」を生成して出力し、応答があり、応答信号を受けることにより検出信号「1」を生成して出力することができる。反対に、検出部407が連続的に発信する信号を検知手段400が検出しなければ、検出信号「0」を生成して出力し、検出した場合に検出信号「1」を生成して出力することができる。
モータ信号生成部703は、モータ駆動クロック(CL)を生成し、モータ駆動制御部704に出力するとともに、クロックカウンタ701にも出力する。モータ406は、CLの立ち上がりエッジ(デジタル信号において、電位がLowレベルからHighレベルへ遷移することを指す)で1ステップだけ回転する。この1ステップでの回転角度が一定である場合、モータクロック周波数に関係なく、CL数によってのみ回転角度が決定され、このモータ406の回転角度によって第1キャリッジ104の走行距離あるいは位置を決定することができる。
クロックカウンタ701は、モータ信号生成部703から入力されるCLをカウントし、CLが入力されるごとにそのカウンタ値を増加する。検知手段400から検出信号「1」が出力されると、クロックカウンタ701は、そのカウンタ値を初期値にセットする。画像読取装置の電源がONにされた場合、初期化処理において第1キャリッジ104のホーミングが行われる。このとき、第1キャリッジ104が所定範囲内に位置し、検知手段400が検出信号「1」を出力すると、クロックカウンタ701は、カウンタ値を初期値にセットする。ここで再び図6を参照すると、図6に示すように、カウンタ値は、原稿読み取り時であるフォワード期間で増加し、第1キャリッジ104を戻すリターン期間で減少し、第1キャリッジ104がホームポジションに戻ると、原稿読み取り開始時と同じカウンタ値となる。
再び図7を参照して、FGATE生成部706は、画像有効信号(FGATE)の開始位置、終了位置を設定するとともに、クロックカウンタ701のカウンタ値を受けて画像有効信号を生成する。このFGATE生成部706は、それぞれの位置をクロックカウンタ701のカウント値と対応させた情報として保持している。例えば、カウンタ値が1000(Hex)で開始し、5000(Hex)で終了するといった情報を保持している。Hexは16進法を意味する。
図6に示すように、検知手段400の検出信号は、フォワード期間において「1」から「0」に切り替わり、リターン期間において「0」から「1」に切り替わる。検知位置設定・比較回路702は、このように検知手段400の検出信号が切り替わる位置におけるCL数を設定値として保持している。原稿を読み取るために第1キャリッジ104をホームポジションから移動させると、検知手段400は、検出信号が「1」から「0」に切り替わる。検知位置設定・比較回路702は、常時、検知手段400から検出信号が入力され、また、クロックカウンタ701からカウンタ値が入力されるため、この切り替わる位置におけるCL数を取得することができる。検知位置設定・比較回路702は、この取得したCL数と、予め保持しているCL数とを比較し、一致するか、あるいは予め設定された範囲内にあるときに正常であると判定し、読み取り動作を継続させる。範囲外で正常でないと判定した場合には、モータ406を停止させ、エラーを通知することができる。なお、エラーは、画像読取装置に設けられる操作パネルにエラーメッセージとして表示させることができる。
プロセッサ705は、ユーザからの入力を受けて、検知位置設定・比較回路702に設定値としてCL数を設定し、FGATE生成部706に開始位置、終了位置を設定し、モータ信号生成部703に信号の生成を停止させる命令を実行することができる。また、クロックカウンタ701のカウンタ値を初期値にセットする制御を行うこともできる。
図8は、使用可能なスタンバイ状態から省電力状態に移行する処理を示したフローチャートである。画像読取装置は、ユーザによって予め設定された時間に基づき、スタンバイ状態から省電力状態に移行する。読み取り操作が行われない場合には、スタンバイ状態となる(S800)。そのスタンバイ状態で所定時間が経過したか否かを判定する(S801)。この所定時間は、上記のユーザによって設定された時間である。所定時間が経過していない場合、この判定は任意の時間間隔で行うことができ、その任意の時間が経過後、再び、所定時間が経過したか否かを判定する。S801で、所定時間が経過していると判定した場合、キャリッジの移動を開始させる(S802)。キャリッジは、検知手段400が検知できない範囲外となる位置まで移動する。すなわち、ホームポジションから離間するフォワード方向(図1、図2、図4に示す矢線Aの方向)に移動する。検知手段400がキャリッジを検知できないか判定する(S803)。検知手段400がまだキャリッジを検知できる、すなわち検出信号「1」を出力する場合には、S802に戻り、キャリッジの移動を継続させる。検知手段400がキャリッジを検知できないと判定した場合、すなわち検出信号「0」を出力した場合、キャリッジの移動を停止する(S804)。このキャリッジの停止によって省電力状態に入る(S805)。これにより、復帰する際、初期化処理が、キャリッジをホームポジションに移動させるのみとなる。
図9は、省電力状態からスタンバイ状態に復帰する処理のフローチャートである。原稿を原稿トレイにセットしたり、電源をONにしたりして省電力状態からの復帰指示があったか否かを判定する(S901)。復帰指示がない場合、省電力状態(S900)が保持される。復帰指示があった場合、初期値の設定を行う(S902)。初期値の設定は、読取走査や読取画像信号の処理に必要な初期値を設定するものである。例えば、図7に示す検知位置設定・比較回路702に設定されるCL数、FGATE生成部706に設定されるカウント値の開始、終了情報等である。
キャリッジの照明ランプを点灯し(S903)、ホームポジションに向けてキャリッジの移動を開始させる(S904)。すなわち、リターン方向(図1、図2、図4に示す矢線Bの方向)に向けて移動させる。この移動は、キャリッジをホームポジションに位置づける操作であり、この操作がホーミングである。この移動の間、黒レベル調整を行う(S905)。黒レベル調整は、上記のように、CCDの一部にOPBを設け、外光を遮断した画素部分からの画像信号出力を読み取ることにより黒レベル信号を生成する。生成された黒レベル信号のピーク値を設定値として決定することができる。
次に、検知手段400がキャリッジを検知したか判定する(S906)。すなわち、検出手段400が検出信号「1」を出力したか否かにより判定することができる。検知しない場合には再び検知したか否かを判定する。検知手段400がキャリッジを検知したと判定した場合、具体的には、検知手段400が検出信号「1」を検出した場合、キャリッジの移動を停止する(S907)。このとき、キャリッジは、ほぼホームポジションに位置づけられている。ホームポジションには、キャリッジが位置づけられた場合にそのキャリッジに対向して白基準板112が配設されている。このため、続けて白基準板112の読み取りを行い、白レベル信号を生成し、その白レベル信号のピーク値を白基準の設定値として決定する白レベル調整を行う(S908)。白レベル調整が終了後、照明ランプを消灯し(S909)、スタンバイ状態(S910)に入る。
図10は、省電力状態にあるときにキャリッジの位置がずれた場合の、省電力状態からスタンバイ状態に復帰する処理のフローチャートである。原稿を原稿トレイにセットしたり、電源をONにしたりして省電力状態からの復帰指示があったか否かを判定する(S1001)。復帰指示がない場合、省電力状態(S1000)が保持される。復帰指示があった場合、初期値の設定を行う(S1002)。初期値の設定は、読取走査や読取画像信号の処理に必要な初期値を設定するものである。上述したように、図7に示す検知位置設定・比較回路702に設定されるCL数、FGATE生成部706に設定されるカウント値の開始、終了情報等である。
キャリッジの照明ランプを点灯し(S1003)、ホームポジションに向けてキャリッジの移動を開始させるが、ここで、検知手段400がキャリッジを検知したか否かを判定する(S1004)。省電力状態にあるとき、振動等によりキャリッジの位置がずれ、検知手段400が検知できる位置にキャリッジがある場合、検知手段400が検知できない位置まで一度移動させる(S1005)。この検知できない位置は、検知手段400により検出される検出信号が「1」から「0」に切り替わる位置であってもよいし、その位置までの距離が予め設定されている場合にはその距離ほど移動した位置とすることができる。本発明では切り替わった位置に限らず、検知できない位置であればいかなる位置であってもよい。ここでは、検知できない位置までの所定距離としてL(mm)移動したか否かを判定する(S1006)。キャリッジがLほど移動したか否かを常時判定し、移動したと判定した場合、検知手段400がキャリッジを検知できないか否かを判定する(S1007)。Lほど移動させれば、検知手段400はキャリッジを検知できないはずであるが、何らかの原因で検知される場合がある。したがって、S1007で判定を行う。検知された場合は、エラーが発生していることを示しており、このため、モータ406の駆動を停止し、操作パネル等にエラーメッセージを表示させ、エラー処理を行う(S1008)。
検知されない場合は、ホームポジションに向けてキャリッジの移動を開始させる(S1009)。この移動は、キャリッジをホームポジションに位置づける操作であり、この操作がホーミングである。この移動の間、黒レベル調整を行う(S1010)。黒レベル調整は、上記のように、CCDの一部にOPBを設け、外光を遮断した画素部分からの画像信号出力を読み取ることにより黒レベル信号を生成する。生成された黒レベル信号のピーク値を設定値として決定することができる。
次に、検知手段400がキャリッジを検知したか否かを判定する(S1011)。検知しない場合には再び検知したか否かを判定する。検知手段400がキャリッジを検知したと判定した場合、具体的には、検知手段400が検出信号「1」を検出した場合、キャリッジの移動を停止する(S1012)。このとき、キャリッジは、ほぼホームポジションに位置づけられている。ホームポジションには、キャリッジが位置づけられた場合にそのキャリッジに対向して白基準板112が配設されている。このため、白基準板112の読み取りを行い、白レベル信号を生成し、その白レベル信号のピーク値を白基準の設定値として決定する白レベル調整を行う(S1013)。白レベル調整が終了後、照明ランプを消灯し(S1014)、スタンバイ状態(S1015)に入る。
図1および図2に示す実施形態では、初期化処理における白レベル調整を白基準板112で、シェーディング補正を白基準板111で行うが、これら白基準板111、112の材質は同じものであっても、異なるものであってもよい。また、本発明では、シェーディング補正を白基準板112で行うことにより、白基準板111を設置しなくてもよい。なお、白基準板111を削除することで、コストおよびスペースを削減することができる。
これまで本発明を図面に示した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100…画像読取部、101、113…コンタクトガラス、102…照明ランプ、103…第1反射ミラー、104…第1キャリッジ、105…第2反射ミラー、106…第3反射ミラー、107…第2キャリッジ、108…CCDリニアセンサ、109…レンズユニット、110…センサボード、111、112…白基準板、200…シートドキュメントフィーダ、201…原稿、202…原稿トレイ、203…ピックアップローラ、204…フィードローラ、205…分離ローラ、206…搬送ドラム、207…従動コロ、208…排紙トレイ、209…排紙ローラ対、210…ガイド板、300…画像読取装置、301…アナログ処理回路、302…A/Dコンバータ、310…画像処理装置、311…ライン間補正部、312…レベル変換部、313…シェーディング補正部、314…ドット補正部、315…スキャナγ部、316…像域分離部、317…フィルタ、318…色補正部、319…変倍部、320…プリンタγ部、321…階調処理部、330…印刷装置、331…LD書込部、400…検知手段、401…ワイヤ、402、404…プーリ、403…駆動軸、405…タイミングベルト、406…モータ、407…検出部、500…モータ駆動制御部、700…制御手段、701…クロックカウンタ、702…検知位置設定・比較回路、703…モータ信号生成部、704…モータ駆動制御部、705…プロセッサ、706…FGATE生成部
Claims (13)
- 原稿を走査し、画像情報として読み取る画像読取装置であって、
前記原稿を照射する光源と該原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、
入射された前記反射光を画像情報としての電気信号に変換する前記イメージセンサと、
読取開始位置を含む所定範囲内に位置する前記走行体を検知可能な検知手段と、
前記検知手段からの前記走行体を検知できないとの入力に応答して、前記走行体を移動させ、前記読取開始位置に配置させる制御手段と、
前記読取開始位置に配置された前記走行体に対向して配設される白基準体とを含む、画像読取装置。 - 前記イメージセンサは、前記走行体が前記読取開始位置に位置する場合に前記白基準体からの反射光を受光して、白基準の設定値となる白レベル信号を生成する、請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記画像読取装置の電源がOFFにされたことに応答して、前記制御手段は、前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させる、請求項1または2に記載の画像読取装置。
- 前記画像読取装置の電源がONにされたことに応答して、前記検知手段は、前記走行体が前記範囲内に位置するか否かに応じた検出信号を出力し、前記制御手段は、前記検出信号に応じて前記走行体の移動方向を決定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、前記制御手段は、前記読取開始位置に向けて前記走行体を移動させる、請求項4に記載の画像読取装置。
- 前記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、前記制御手段は、前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させた後、前記検知手段からの前記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、前記読取開始位置に向けて前記走行体を移動させる、請求項4に記載の画像読取装置。
- 前記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、前記制御手段は、前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させ、前記検知手段からの前記範囲内に位置するとの検出信号の入力を受けた場合に、前記走行体の移動を停止させ、表示部にエラーメッセージを表示させる処理を実行するエラー処理実行手段をさらに含む、請求項4に記載の画像読取装置。
- 前記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、前記走行体は、前記光源から光を照射させ、前記光を照射させつつ前記制御手段が前記読取開始位置に向けて前記走行体を移動させる、請求項4に記載の画像読取装置。
- 前記原稿を給紙し、読取処理後、前記原稿を排紙させるフィーダをさらに含み、前記イメージセンサが生成した前記白レベル信号から得られる読み取りデータを、前記原稿の読取処理において実行されるシェーディング補正のシェーディングデータとして使用する、請求項2に記載の画像読取装置。
- 前記白基準体は、前記読取開始位置において前記走行体に対向して配設される第1白基準体と、前記原稿の読取処理において実行されるシェーディング補正のシェーディングデータとして使用する読み取りデータを取得するために、前記原稿を載置するための原稿台上に設置される第2白基準体とから構成される、請求項1に記載の画像読取装置。
- 原稿を走査し、画像情報として読み取る画像読取装置において、前記画像読取装置の電源がOFFにされた省電力状態から復帰する際に実行される初期化処理方法であって、
前記画像読取装置は、前記原稿を照射する光源と該原稿からの反射光をイメージセンサに入射させる反射ミラーとを備える往復動可能な走行体と、入射された前記反射光を画像情報としての電気信号に変換する前記イメージセンサと、読取開始位置を含む所定範囲内に位置する前記走行体を検知可能な検知手段と、前記走行体を移動させ、前記読取開始位置に配置させる制御手段と、前記読取開始位置に配置された前記走行体に対向して配設される白基準体とを含み、
前記画像読取装置の電源がONにされたことに応答して、前記検知手段により前記走行体が前記範囲内に位置しているか否かに応じた検出信号を出力するステップと、
前記範囲内に位置しないとの検出信号の入力に応答して、前記制御手段により前記走行体を移動させ、前記読取開始位置に配置させるステップと、
前記イメージセンサにより前記白基準体からの反射光を受光し、白基準の設定値となる白レベル信号を生成するステップとを含む、初期化処理方法。 - 前記範囲内に位置するとの検出信号の入力に応答して、前記制御手段により前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させるステップをさらに含み、前記範囲外の所定位置まで移動させるステップ後に、前記読取開始位置に配置させるステップを実行する、請求項11に記載の初期化処理方法。
- 前記制御手段により前記範囲外の所定位置まで前記走行体を移動させるステップの後、前記検知手段からの前記範囲内に位置するとの検出信号の入力を受けた場合に、前記走行体の移動を停止させ、表示部にエラーメッセージを表示させる処理を実行するステップをさらに含む、請求項12に記載の初期化処理方法。
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