JP2004191421A - 画像読取装置 - Google Patents

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伸和 鈴木
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Abstract

【課題】画像読取装置の移動光学ユニットの移動速度が急激に変わることによって、読み取った画像に不具合の起きない画像読取装置を提供する。
【解決手段】原稿3に対して光学ユニット4を移動させ、原稿3の画像を走査することで原稿画像を読み取る。光学ユニット4の移動速度を制御する手段と、光学ユニット4の読取基準位置からの読取位置までの距離を検出する手段とを備え、読取基準位置および前記読取位置間の距離に応じて、読取位置またはその手前位置で光学ユニット4の移動速度を変えて、画像読取を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿として読み取った画像を、電気的な画像信号に変換するイメージセンサにて読み取り、それをA/D変換器にてデジタル化した画像信号を外部装置に転送することが可能な画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像読取装置において、ユーザが画像の読取エリアをクロピングして、その位置に画像読取装置の移動光学ユニットを移動させることにより、画像の読取を行っていた。そして、画像読取装置の基準位置から画像読取位置の距離に応じて、画像読取装置の移動光学ユニットの移動速度を変化させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように従来の装置では画像読取装置の基準位置から画像読取位置の距離に応じて、画像読取装置の移動光学ユニットの移動速度を変化させる。しかしながら、この移動速度が高速になり、そして画像読取の速度が非常に低速になる場合には、画像読取装置の移動光学ユニットの移動速度が急激に変わることになり、読み取った画像に不具合が生じることがあった。
【0004】
本発明の目的は上述のような点に鑑みて、画像読取装置の移動光学ユニットの移動速度が急激に変わることによって、読み取った画像に不具合の起きない画像読取装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像読取装置は、原稿に対して光学ユニットを移動させ、該原稿の画像を走査することで原稿画像を読み取るようにした画像読取装置であって、前記光学ユニットの移動速度を制御する手段と、前記光学ユニットの読取基準位置からの読取位置までの距離を検出する手段とを備え、前記読取基準位置および前記読取位置間の距離に応じて、前記読取位置またはその手前位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、その典型的態様においてユーザが画像の読取エリアをクロピングして、その位置に光学ユニットを移動させることにより、画像の読取を行う画像読取装置において、画像の読取装置の基準位置から読取位置までの距離に応じて、光学ユニットの移動速度を変化させ、その移動距離と移動速度をそれぞれ検知する。特に高速で光学ユニットが移動する場合には、画像読取エリアの手前から画像読取を行うための速度に変化させて画像の読取を行う。このように光学ユニットの移動速度を変化制御することで、つねに適正な画像読取を行なうことが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による画像読取装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に関わる画像読取システムに用いられる画像読取装置の一つの例を示すものであり、その画像読取装置の断面図である。図1において、1は装置本体であるスキャナ、2は透過原稿ユニット、3は読取原稿である。
【0008】
スキャナ1は、図示しないインタフェースケーブルによりホストコンピュータ(以下、ホストという)に接続されている。さらに、スキャナ1は移動光学ユニット4、原稿台ガラス5、電気基板6、パルスモータ7、無端ベルト8、プーリ9,10、ギア列11、ガイドレール12、白色基準板13を有している。
【0009】
白色基準板13の中には黒マーク36が有り、本スキャナはこの黒マーク36を基準にして読取エリアを決めて画像を読み取っている。光学ユニット4とパルスモータ7はそれぞれ図示しないケーブルにより電気的に接続されている。また、光学ユニット4は、ガイドレール12に載置手段14により摺動可能に載置されている。また、載置手段14は無端ベルト8に固着されている。そして、移動光学ユニット4は、反射原稿用光源15、複数の反射ミラー16,17,18、結像レンズ19、撮像手段であるラインセンサ20から構成されている。
【0010】
ここで、スキャナ1の反射原稿の画像読取動作を簡単に説明する。スキャナ1における読取動作の開始は、ホストからの読取命令コマンドによる。スキャナ1は、光学ユニット4の反射原稿用光源15を点灯させ、その反射光を複数のミラー16,17,18により反射させ、結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読み取る。また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。
これにより無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は、矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像読取動作を繰り返す。
【0011】
スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス5全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取コマンドの内容に応じて、原稿台ガラス5上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読取画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニット4の移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。
【0012】
次に、スキャナ1の透過原稿画像読取動作を簡単に説明する。スキャナ1は光学ユニット4の反射原稿用光源15を消灯し、透過原稿用光源35を点灯させる。そして光学ユニット4を透過原稿読取用の位置に移動させて、透過原稿用光源35の反射光を複数のミラー16,17,18により反射させ、結像レンズ19を介してセンサ20に結像することで主走査方向1ライン分の画像を読み取る。
また、パルスモータ7の動力をギア列11によりプーリ9を回転させることで、無端ベルト8を駆動する。これにより無端ベルト8に対して載置手段14により固着される光学ユニット4は、矢印Xの副走査方向にガイドレール上を移動する。スキャナ1は、光学ユニット4を副走査方向に移動しつつ、前述の主走査方向のライン画像の読取を繰り返す。
【0013】
スキャナ1は、図1の光学ユニット4を点線で示す位置まで読取り動作をしながら移動させることで、原稿台ガラス5全面のスキャンが可能となる。但し、ホストからの読取コマンドの内容に応じて、原稿台ガラス5上の原稿の部分画像を読むことが可能である。その場合には、ホストが指定する読取画像範囲に対して、主走査方向にはセンサ出力のうち採用する画素範囲を、また副走査方向には光学ユニット4の移動範囲を電気基板上の後述の制御手段で規定することにより実現する。また、副走査方向に光学ユニット4を移動させる場合には、予め決められた何種類かの速度があり、ホストが指定する画像読取の設定により、システムコントローラ26が適正な速度を選択し、画像の読取を行っている。
【0014】
次に図2を参照して、それぞれの機能ブロックの実施形態を説明する。
先ず、光学ユニット4において、24は反射原稿用光源15と透過原稿用光源35を点灯するための光源点灯回路であり、この中に光源の光量検知を行うための検知手段が含まれている。反射原稿用光源15と透過原稿用光源35に冷陰極管を用いた場合には、いわゆるインバータ回路となる。
【0015】
電気基板6において、25はパルスモータ7用のモータ駆動回路であり、スキャナ1のシステム制御手段であるシステムコントローラ26からの信号によりパルスモータ7の励磁切替信号を出力する。27R,27G,27Bはアナログゲイン調整器であり、ラインセンサ20から出力されたアナログ画像信号を可変増幅することが可能な構成である。28はA/D変換器であり、可変アナログゲイン調整器27から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
【0016】
29は画像処理手段であり、デジタル信号化された画像信号に対してオフセット補正、シェーディング補正、デジタルゲイン調整、カラーバランス調整、マスキング、主・副走査方向の解像度変換を画像圧縮等の画像処理を行う。30はラインバッファであり、画像データを一時的に記憶する部分であり、汎用のランダムアクセスメモリで実現している。31はインタフェイス部であり、ホスト15と通信するためのものである。ここではUSBインタフェイスで実現しているが、セントロニクスやIEEE1394等別のインタフェースも採用することも可能である。
【0017】
また、32は画像処理を行う際のワーキングエリアとして用いられるオフセットRAMである。このオフセットRAM32は、ラインセンサ20がRGB用ラインセンサを各々所定のオフセットを以って平行に配置されているので、そのRGBライン間オフセットの補正用として用いられる。また、オフセットRAMは、シェーディング補正等の各種データの一時記憶も行う。ここでは汎用のランダムアクセスメモリで実現している。33はガンマカーブを記憶し、ガンマ補正を行うためのガンマRAMである。26はフィルムスキャナ全体のシーケンスを記憶したシステムコントローラであり、ホスト21からの命令にしたがって各種制御を行う。34はシステムコントローラ26と画像処理手段29とラインバッファ30とインタフェイス部31とオフセットRAM32とガンマRAM33をつなぐシステムバスであり、アドレスパスとデータバスによって構成されている。
【0018】
次に図3を使って、本発明に係る読取動作の制御方法について説明する。
本発明は、システムコントローラ26によって、モータ駆動回路25にモータ7の速度を変える信号を送ることによって、モータ7の速度を変えるものである。画像読取装置の電源をONする(ステップS1)。この時、画像読取装置の画像読取基準位置を決める等の初期化をすることで、画像の読取が可能な状態になっている。そして、ホストから画像読取が指定され、画像読取の速度に関係なく、画像の読取位置が基準位置から600ステップ以下(本画像読取装置は1ステップ5μmであるので、この場合は3mm以下となる)の場合には(ステップS2)、300dpiの速度で画像読取位置まで移動ユニットを移動させる(ステップS3)。
【0019】
本画像読取装置は100dpi−10秒、200dpi−20秒、300dpi−30秒、400dpi−40秒、600dpi−60秒、1200dpi−120秒でA4フルサイズを読むことが可能である。
【0020】
読取位置への移動後、光学ユニット4の速度を画像読取の速度に変えて(ステップS4)、画像の読取を開始する(ステップS5)。それ以外の場合は、100dpiの速度で(ステップS6)、画像読取位置の50ステップ前まで移動し(ステップS7)、光学ユニット4の速度を画像読取の速度に変えて(ステップS8)、画像読取を開始する(ステップS9)。そして、画像読取終了後は、100dpiのスピードで画像読取基準位置に戻り、画像読取の可能な状態にする。
【0021】
ここで、上記様々な実施形態に示した各機能ブロックおよび処理手順は、ハードウェアにより構成しても良いし、CPUあるいはMPU、ROMおよびRAM等からなるマイクロコンピュータシステムによって構成し、その動作をROMやRAMに格納された作業プログラムに従って実現するようにしても良い。また、上記各機能ブロックの機能を実現するように当該機能を実現するためのソフトウェアのプログラムをRAMに供給し、そのプログラムに従って上記各機能ブロックを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0022】
この場合、上記ソフトウェアのプログラム自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体、及びそのプログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムを記憶する記憶媒体としては、上記ROMやRAMの他に例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−I、CD−R、CD−RW、DVD、zip、磁気テープ、あるいは不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0023】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等の共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0024】
さらに、供給されたプログラムがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0025】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
(実施態様1)
原稿に対して光学ユニットを移動させ、該原稿の画像を走査することで原稿画像を読み取るようにした画像読取装置であって、前記光学ユニットの移動速度を制御する手段と、前記光学ユニットの読取基準位置からの読取位置までの距離を検出する手段とを備え、前記読取基準位置および前記読取位置間の距離に応じて、前記読取位置またはその手前位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする。
【0026】
(実施態様2)
前記読取基準位置および前記読取位置間の距離が所定距離以下の場合には、前記読取位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする実施態様1に記載の画像読取装置。
【0027】
(実施態様3)
前記読取基準位置および前記読取位置間の距離が所定距離以上の場合には、前記読取位置の手前で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする実施態様1に記載の画像読取装置。
【0028】
(実施態様4)
原稿に対して光学ユニットを移動させ、該原稿の画像を走査することで原稿画像を読み取るようにした画像読取装置の制御方法であって、前記光学ユニットの移動速度を制御するとともに、前記光学ユニットの読取基準位置からの読取位置までの距離を検出し、前記読取基準位置および前記読取位置間の距離に応じて、前記読取位置またはその手前位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする。
【0029】
(実施態様5)
前記読取基準位置および前記読取位置間の距離が所定距離以下の場合には、前記読取位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする実施態様4に記載の画像読取装置の制御方法。
【0030】
(実施態様6)
前記読取基準位置および前記読取位置間の距離が所定距離以上の場合には、前記読取位置の手前で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする実施態様4に記載の画像読取装置の制御方法。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の画像読取装置において読取基準位置および読取位置間の距離に応じて、読取位置またはその手前位置で光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことでつねに適正な画像読取を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置の実施形態における構成例を示す図である。
【図2】本発明の画像読取装置の実施形態における構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の画像読取装置の実施形態における作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 透過原稿ユニット
3 読取原稿
4 光学ユニット
5 原稿台ガラス
6 電気基板
7 パルスモータ
8 無端ベルト
9,10 プーリ
11 ギア列
12 ガイドレール
13 白色基準板
14 載置手段
15 反射原稿用光源
19 結像レンズ
20 ラインセンサ
24 光源点灯回路
25 モータ駆動回路
28 A/D変換器
29 画像処理手段
30 ラインバッファ
31 インタフェイス部
32 オフセットRAM
33 ガンマRAM

Claims (1)

  1. 原稿に対して光学ユニットを移動させ、該原稿の画像を走査することで原稿画像を読み取るようにした画像読取装置であって、
    前記光学ユニットの移動速度を制御する手段と、前記光学ユニットの読取基準位置からの読取位置までの距離を検出する手段とを備え、
    前記読取基準位置および前記読取位置間の距離に応じて、前記読取位置またはその手前位置で前記光学ユニットの移動速度を変えて、画像読取を行うことを特徴とする画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008306581A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Ricoh Co Ltd 画像読取装置および画像形成装置

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