JP2004063858A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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深田 広
Masaki Suzuki
鈴木 正樹
Katsuhiro Mitsui
三井 勝広
Daisuke Ono
小野 大輔
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Abstract

【課題】スラリーの再利用に際して、フィルタを用いることなく、凝集砥粒、切削屑などの不要物の除去が行えるようにする。
【解決手段】CMP装置などの研磨装置から排出される使用済みスラリーを、濃度調整処理、粒径調整処理、PH調整処理によりリサイクルする。粒径調整処理は、超音波照射処理などによる凝集砥粒破砕処理部40と、スラリーを非均質温度に制御することにより凝集砥粒などを、正常砥粒と分離する温度分離処理部50と、分離した凝集砥粒などの廃棄処理を行う凝集砥粒廃棄処理部60とを有する粒径調整処理部32で処理する。これにより、フィルタを用いることなく凝集砥粒などの不要物を使用済みスラリー中から分離して粒径の正常な砥粒を含むスラリーを回収する。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、研磨工程におけるスラリーの再生処理に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下に説明する技術は、本発明を研究、完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。
【0003】
現在、半導体装置におけるスラリーを使用したCMP装置の加工コストは、他の前工程設備と比較して高価と言われている。中でも、CMP研磨に使用するスラリーは、加工コストの約30%を占めている。
【0004】
そこで、スラリーの有効利用が強く求められている。かかる要請に応えるものとして、廃棄スラリーを少なくして、スラリーの再利用を図ることが行われている。スラリーの再利用技術においては、再生スラリー中の異物、凝集砥粒をどのようにして確実に除去できるかが、大きな技術的課題として挙げられている。
【0005】
CMP研磨により発生した研磨屑、あるいは使用済みスラリー中の凝集砥粒が、再生スラリー中から除去されず残存する場合には、再生スラリーの使用による研磨面のスクラッチが発生する。
【0006】
かかる凝集砥粒、研磨屑の除去は、使用済みスラリー(廃液)をフィルタに通すことで除去する方法が一般的に採用されている。しかし、フィルタを用いる方法では、どうしてもフィルタの目詰まりが発生し、定期的なフィルタ交換が必要となる。
【0007】
CMP装置からの使用済みスラリーのフィルタ濾過では、短時日にフィルタの目詰まりが発生するため、スラリー再利用技術におけるフィルタ交換は頻繁に行わなければならない。そのため、スラリーリサイクル装置のダウンタイム、フィルタ交換費用の増大など、スラリー再利用システムの稼働効率、稼働コストに及ぼすフィルタメンテナンスのコスト負担は大きな問題となり、かかる点の解決技術の提案が以下のように幾つかなされている。
【0008】
例えば、特開平11−347940号公報には、複数のフィルタに使用済みの研磨スラリーを選択的に供給して、一方のフィルタで処理を行いつつ、他方のフィルタを止めてフィルタ交換、目詰まり除去などのフィルタメンテナンスを行う研磨システムが開示されている。
【0009】
かかる研磨システムでは、それまでとは異なり、メンテナンスの都度、研磨装置の稼働を停止させることなく、すなわち、研磨装置を稼働させながら、併せてフィルタのメンテナンス作業が行えることとなり、スラリーリサイクル装置のダウンタイムの解消が図れる。
【0010】
特開平11−277434号公報には、CMP装置で使用したスラリーを流しながら、超音波エネルギーにより凝集スラリーを分散させ、使用前の分散状態に近づけた状態でスラリーの再利用を図る構成が開示されている。
【0011】
特開平11−10540号公報には、CMP装置で使用されたスラリーを、粒径10ミクロン以上の異物を除去する濾過手段で、研磨パッドのコンタミネーション、研磨クズなどを除去して粗く濾過した状態で、PH調整、スラリー濃度調整を行い、さらに粒径10ミクロン未満の異物を除去する濾過手段で凝集砥粒を除去して精密濾過し、精密濾過後のスラリーをスラリー供給装置からCMP装置に供給するスラリーリサイクルの構成が開示されている。
【0012】
特開2002−11664号公報には、CMPマシンの研磨部で飛散する排スラリーを回収し、濾過手段で研磨屑などを除去し、さらに膜分離手段などにより塩類や有機物などの不純物を除去し、希釈洗浄後に濃縮し、さらに濃度調整などを行ってスラリー回収を行い、回収スラリーの再利用を図る構成が開示されている。
【0013】
特開2000−308967号公報には、回収したスラリーの再分散を図ってスラリーの再利用を図る構成が開示されている。すなわち、通常の研磨等により生ずる高濃度の不純物を含んだスラリー廃液である高濃度廃液から、研磨特性に悪影響を及ぼすもので研磨粒子以外の粗大不純物をフィルタにより先ず除去し、さらに精密濾過膜によって研磨中に劣化した微小な研磨粒子や微小不純物を除去する。
【0014】
その後、熱交換槽で温度制御を行った状態で、研磨粒子の凝集が生じない温度で分散媒と、分散媒のPH調整用の分散媒調整剤とを入れて分散媒の濃度を調整し、分散剤、電磁気、あるいは超音波で濃度調整後のスラリー中の粗大粒子を1次粒子あるいは2次粒子にまで再分散して、スラリーの再利用を図っている。
【0015】
特開2000−263441号公報には、回収スラリーの濃度測定結果に基づき、回収スラリーに水、あるいは未使用の研磨剤スラリーを加えて所定濃度に調整して再利用を図る構成が開示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記スラリーの再生処理技術においては、以下の課題があることを、本発明者は見出した。
【0017】
すなわち、上記それぞれの提案技術を用いることにより、再生スラリー中における凝集砥粒の解消、研磨屑などの異物除去を有効に行うことができるが、しかし、未だ完全とは言い難い。凝集スラリー、研磨屑の存在は、スクラッチの発生に繋がるため、かかる懸念が十分に払拭できるまでに技術の信頼性を向上させなければならない。スラリー再利用技術の実効性を確保するには、現状は、未だ不十分な状態と言える。
【0018】
一方、凝集スラリー、研磨屑の除去にフィルタを用いる構成では、目詰まりに基づくフィルタメンテナンスが必要である。そのため、かかるフィルタメンテナンスに伴うダウンタイムなどの問題を避けて通ることはできない。
【0019】
一方、複数のフィルタを設けて、フィルタメンテナンスと並行して、フィルタ作業を行う方法も前述の如く提案されてはいるが、しかし、ダウンタイムの問題は解消し得ても、目詰まり処理、フィルタ交換などに係るフィルタメンテナンス作業までも完全になくすことができる訳ではない。
【0020】
依然として手間と工数のかかるフィルタメンテナンス業務は残ることとなる。かかる観点からは、フィルタを用いない凝集砥粒、切削屑の除去技術の開発が好ましい。
【0021】
本発明の目的は、スラリーの再利用に際して、フィルタを用いることなく、凝集スラリーの解消、切削屑の除去が行えるようにすることにある。
【0022】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0024】
すなわち、本発明では、凝集砥粒を超音波照射などにより破砕処理し、凝集砥粒と正常砥粒との分離を、非均質温度制御、沈殿処理により行い、フィルタを用いることなく粒径の正常な砥粒を含むスラリーを回収する。
【0025】
かかる構成では、使用済みスラリー中の凝集砥粒を破砕処理で正常な砥粒に再生している。例えば、CMP( Chemical Mechanical Polishing )装置などの研磨装置から排出された使用済みスラリーに、超音波照射などの砥粒破砕手段を適用することにより、使用済みスラリー中の凝集砥粒を破砕して、使用可能な正常砥粒とすることができるのである。
【0026】
一方、かかる破砕処理を行ってもスラリー中に残存する凝集砥粒は、スラリーを流しながら、スラリーの流路上方側を高温に、流路下方側を低温に温度制御することにより、すなわち、流路内を流れるスラリーの上方と下方とを異なる温度で非均質に温度調整することにより、凝集砥粒を流路下方に集約させて、スラリー中で凝集砥粒と非凝集砥粒との分離を促進することができる。
【0027】
そのため、流路上方を流れるスラリーは凝集砥粒を含まない、すなわち、再利用可能な非凝集砥粒である正常砥粒を含む回収用のスラリーとなり、流路下方を流れるスラリーは凝集砥粒を高濃度に含む廃棄用のスラリーとなる。
【0028】
凝集砥粒を高濃度に含む廃棄用のスラリーは、上記回収用のスラリーとは別に処理して、例えば、適宜凝集剤などを添加して凝集させることにより沈殿を促進して廃棄することができる。
【0029】
廃棄用のスラリーから凝集砥粒を分離した上澄液は、そのまま再利用スラリーとして使用せずに、再度、上記超音波処理側に還流することで、凝集砥粒の除去を確実にして再利用を図る。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
【0031】
本実施の形態では、先ず、本発明に係る半導体装置の製造方法で使用するCMP装置に設けるスラリーの再利用システムについて説明する。
【0032】
図1は、本発明の半導体装置の製造方法における研磨工程で使用するCMP装置のスラリー再利用システムを示す説明図である。図2は、CMP装置の要部を示す説明図である。
【0033】
図3(a)は、図1に示すスラリーリサイクル装置の粒径処理部を模式的に示す要部断面説明図であり、(b)は超音波照射による凝集砥粒の破砕作用を示す説明図である。図4は、図3に示す構成の粒径処理部を模式的に示す要部平面説明図である。
【0034】
スラリー再利用システム10は、図1に示すように、平坦化の研磨工程で使用される例えばCMP装置20aなどの研磨装置20と、スラリーリサイクル装置30とから構成され、スラリーリサイクル装置30からリサイクルスラリーがCMP装置20aに供給されるようになっている。
【0035】
CMP装置20a(20)では、図2に示すように、モータ21により回転させられる定盤22に研磨パッド23が設けられている。研磨パッド23表面に対して、モータ24により回転するウエハキャリア25に、キャリアパッド26を介して設けられたウエハWの研磨面が対面配置されている。
【0036】
併せて、研磨パッド23表面に向けて、図示しないスラリー供給装置に配管接続されたノズル27が設けられ、ノズル27から研磨剤としてのスラリーS1が供給されるようになっている。
【0037】
このようにして研磨パッド23表面に供給されたスラリーS1を用いて、研磨パッド23の研磨面に対面配置されたウエハWの研磨面を互いに回転させながら、ウエハWの研磨面の平坦化を行う。
【0038】
一方、スラリーリサイクル装置30は、図1に示すように、濃度調整処理部31と、粒径調整処理部32と、PH調整処理部33とから構成されている。
【0039】
濃度調整処理部31は、CMP装置20aからの使用済みスラリーS2を流入させる調整槽(図示しない)が設けられ、調整槽では、混合純水分離を行ってスラリーS2を濃縮して、次の粒径調整処理部32に送る。
【0040】
粒径調整処理部32は、スラリーリサイクル処理技術においてスラリー品質に大きな影響を及ぼす工程で、図3(a)に示すように、濃縮された使用済みスラリーS2を流す流路32aに形成されている。流路32a内には、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50と、凝集砥粒廃棄処理部60とが、下流側に向けて順次構成されている。
【0041】
なお、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50とは、図3(a)では両矢印でその範囲を示しているが、実際上は、両処理部の境界部分は厳密に区分できるものではなく、境界部分では凝集砥粒破砕処理と温度分離処理とが多少オーバーラップされた状態で処理が行われている。
【0042】
凝集砥粒破砕処理部40では、流路32aの壁面には、発振器などから構成させる超音波発振装置41に接続した振動子42が設けられている。振動子42を振動させることにより、流路32a内を流れる濃縮された使用済みのスラリーS2に、超音波を照射するようになっている。
【0043】
超音波照射により、スラリー中にキャビテーションバブル(気泡)を多数発生させ、発生させた多数のキャビテーションバブルがはじける際のエネルギーで、すなわち衝撃マイクロ波でスラリー中に存在する凝集砥粒の凝集状態を破砕し、生成した正常砥粒を拡散させようとするものである。かかる様子を、図3(b)に模式的に示した。
【0044】
なお、図中、スラリーS2中に含まれる凝集シリカなどの凝集砥粒をXで、正常なシリカ粒子などの凝集していない正常な砥粒をYで示した。併せて、パッド屑、脱落ダイヤ、リテーナ屑などの加工屑をZで示した。
【0045】
温度分離処理部50では、流路底面51側は、下流側へ向けて斜め下方に傾斜した傾斜面に形成されて、分岐部に至る。このように勾配を設けておくことにより、流れ易くすることができる。分岐部では、上方に非凝集砥粒である正常砥粒Yを含む使用済みスラリーS2a(S2)が流れる回収用流路52と、下方には凝集砥粒Xを高濃度に含む使用済みスラリーS2b(S2)が流れる廃棄用流路53とが設けられている。
【0046】
温度分離処理部50では、高さ方向に非均質に温度制御できる温調機能が設けられている。流路上方側には、例えば、流路天井54側にはヒータ55が設けられ、使用済みスラリーS2の温度を、例えば100〜120℃などの高温にヒータ温調により温度制御できるようになっている。
【0047】
一方、流路底面51側には、使用済みのスラリーS2を凍結しない程度に冷却するチラーユニット56が設けられ、スラリーS2を例えば0〜10℃などの低温にチラー温調にて温度制御できるようになっている。
【0048】
また、上記構成の温度分離処理部50は、一体に形成した流路32a内に、特段の仕切などを設けることなく、凝集砥粒破砕処理部40と連続的に設けられているため、かかる構成を採用しない場合に比べて、凝集砥粒破砕処理部40で照射された超音波の影響が温度分離処理部50にも多少なりとも及んで流路壁面への凝集砥粒Xの付着防止の促進が図れる。
【0049】
回収用流路52には、回収スラリー流量調整手段71として流量調整バルブ71a、粒度測定手段72として粒度測定器72aが設けられ、粒度測定器72aの下流側は、例えば、図1に示すPH調整処理部33などのリサイクル次処理へ繋がっている。
【0050】
廃棄用流路53には、凝集砥粒回収流量調整手段73として、流量調整バルブ73aが設けられている。流量調整バルブ73aより下流側は、図3(a)に示すように、凝集砥粒沈殿槽81に接続されている。凝集砥粒沈殿槽81の上方には、流入した使用済みスラリーS2b(S2)から凝集砥粒Xを沈殿させた上澄液(実質的には、砥粒濃度が小さいスラリーと見做すことができる)S2cを前記凝集砥粒破砕処理部40に還流させる上澄液排出口82が設けられている。
【0051】
凝集砥粒沈殿槽81の下方には、凝集砥粒排出口83が設けられ、上澄液S2cと沈殿により分けられた凝集砥粒Xを高濃度に含むスラリーS2dが廃棄されるようになっている。
【0052】
凝集砥粒沈殿槽81には、所定深度に液面センサ84が設けられ、かかる液面センサ84からの信号により自動開閉する自動バルブ85が、凝集砥粒排出口83の上流側に設けられている。凝集砥粒排出口83を閉じた状態で、流入するスラリーS2b中の凝集砥粒X、加工屑Zなどの沈殿処理を行い、一方、上澄液S2cを、上記のように凝集砥粒破砕処理部40などの使用済みスラリーの再処理部に還流させておく。
【0053】
凝集砥粒X、加工屑Zは上澄液S2cから分離されて凝集砥粒沈殿槽81内に沈殿して溜まっていくが、凝集砥粒X、加工屑Zなどを高濃度に含有する廃棄対象のスラリーS2dが所定量に達したことが液面センサ84により検知され、自動バルブ85が開口されて、貯留されていた凝集砥粒Xなどが廃棄スラリーS2dとして廃棄される。
【0054】
廃棄後は、自動バルブ85が自動で閉じられて、上記のように流入するスラリーS2bの凝集砥粒と上澄液S2cとの分離が行われ、これを繰り返すことにより、凝集砥粒X、加工屑Zの廃棄処理を行う。
【0055】
PH調整処理部33では、図示しないが、PH調整槽が設けられ、かかるPH調整槽内に向けて超純水を流入させる超純水添加部と、正常砥粒を高濃度に含むスラリーを添加する砥粒添加部と、液性調整用の薬液などを必要に応じて添加する薬液添加部とが設けられている。
【0056】
PH調整槽内に流入した回収スラリーS2aに対して、砥粒濃度および液性が所定のPHとなるように、超純水、スラリー、薬液などがそれぞれ必要量添加されリサイクルスラリーが調製される。このようにして、PH調整処理部33で処理が終了したスラリーS2aは、リサイクルスラリーとして、CMP装置20aに供給される。
【0057】
CMP装置20aには、図示しないが、新規スラリーの供給装置が設けられ、新規スラリーとリサイクルスラリーとが合流した状態で、CMP装置20aへのスラリー供給が行われる。
【0058】
上記説明では、流路32aを、図3、4に示すように、断面角形に形成した場合を示したが、流路32aの断面形状は、かかる角形以外に、スラリーが円滑に流れる形状であれば、特に形状限定をする必要はない。図3、4では、断面略角形に形成して、超音波発振用の振動子42を流路32aを流れるスラリーを間に挟むように両側壁に設けているが、かかる構成では、超音波照射が有効に行え、衝撃マイクロ波などが、均等に照射されて減衰しないように、例えば、流路幅を高さ方向より小さくしておくのが好ましい。
【0059】
流路の高さに関しては、凝集砥粒X、加工屑Zと、正常砥粒Yとの分離性を高めるためには、少しでも高い方が好ましい。すなわち、断面略角形の流路では、振動子42を設ける流路側面を高くして断面縦長の角形に構成することが好ましい。
【0060】
一方、流路長に関して言えば、凝集砥粒X、加工屑Zと、正常砥粒Yとの重力による自然分離を考えれば、少しでも長い方が好ましい。
【0061】
図3、4に示す場合には、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50と、凝集砥粒廃棄処理部60とが、下流に向けて順次形成される構成を示したが、凝集砥粒X、加工屑Zと、正常砥粒Yとの分離を促進するためには、上記説明のように流路長を長く設定することが好ましい。
【0062】
すなわち、凝集砥粒破砕処理部40、温度分離処理部50とも流路長をできるだけ確保できる構成が望まれる。しかし、一方では、かかる流路長を長く設定することは、半導体製造装置の小型化、省スペース化という技術的要請の流れには反することとなる。
【0063】
そこで、本発明者は、図5に示すように、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50とを重複適用させることにより、それぞれの破砕処理、温度分離処理のそれぞれの両処理部を足した流路長で行わせることができることに気付いた。すなわち、図3、4に示す場合と同様の流路長でありながら、実質的には、凝集砥粒破砕処理、温度分離処理の処理流路長を伸ばすことができるのである。
【0064】
図5に示す場合には、流路32aは、分岐部に向けて一様に流路底面51が斜め下方に向けた傾斜面に形成されている。流路天井54側にはヒータ55が分岐部側に向けて設けられ、流路32a内を流れるスラリーS2の上方側を、例えば、100〜120℃にヒータ温調で高温に制御することができるようになっている。
【0065】
流路底面51側には、チラーユニット56が分岐部側に向けて設けられ、流路32a内を流れるスラリーS2の流路下方側を、例えば0〜10℃にチラー温調により温度制御できるようになっている。分岐部以降の構成は、図3に示す場合と同様である。
【0066】
かかる構成では、図5の両矢印に示すように、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50とが、同一範囲内に設定されている。そのため、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50とが順次構成されている場合とは異なり、図3に示す凝集砥粒破砕処理部40の流路長と、温度分離処理部50の流路長とを合わせた合計流路長で、凝集砥粒の破砕処理が行える。また、破砕処理された凝集砥粒と正常砥粒との温度分離もかかる合計流路長内で行われることとなる。
【0067】
すなわち、破砕処理と、温度分離処理とが並行して合計流路長内で行われていることとなる。そのため、図3に示す構成の場合のように、破砕処理と、温度分離処理とを順に行う場合に比べて、破砕処理に委ねる時間を多くすることができ、その分破砕処理が促進される。また、温度分離処理に委ねる時間も多くすることができ、分離がその分促進される。
【0068】
かかる破砕処理の促進と、分離処理の促進とが相まって、使用済みスラリーからの正常砥粒の再生、凝集砥粒との分離性が促進され、かかる構成を採用しない場合に比べて、凝集砥粒Xの混在しない正常砥粒Yを高濃度に含むスラリーS2aの回収が効率的に行える。
【0069】
また、温度分離処理部50を個別に設ける場合には、流路内壁面に凝集砥粒Xが付着するおそれが発生するが、超音波処理を行う凝集砥粒破砕処理部40と併用することにより、超音波による凝集砥粒Xの壁面付着が防止される。併せて、破砕処理と重力沈殿処理とが並行して行われる。
【0070】
次に、上記構成のスラリーのリサイクル処理システムを用いて、スラリーを再利用する技術について、図6に沿って説明する。以下の説明では、スラリーとして、シリカを砥粒とする場合を例示する。
【0071】
図1に示すように、CMP装置から排出された使用済みスラリーは、濃度調整処理部31に流入する。濃度調整処理部31では、スラリー中の純水が除去され濃縮される。例えば、所定濃度まで、砥粒のシリカ濃度を調整する。
【0072】
このようにして濃度調整処理部31で濃縮されたスラリーS2は、図1に示すように、廃液スラリーとして粒径調整処理部32に流入する。粒径調整処理部32では、流入したスラリーS2は流路32a内を流れて行く。
【0073】
なお、本説明では、流路32a内の構成は、例えば、図3に示すように、凝集砥粒破砕処理部40と、温度分離処理部50とが、順次設けられている構成を例に挙げて説明する。
【0074】
スラリーS2の流入量は、流量調整バルブ71a、73aの開閉調節により行う。流路32a内に流入したスラリーS2には、流れている間に、流路32aの側壁に設けられた振動子42を介して超音波が照射される。
【0075】
かかる超音波照射によりスラリーS2中に無数のキャビテーションバブルが生じ、かかるキャビテーションバブルがはじける際に、衝撃マイクロ波が発生して、そのエネルギーにより凝集シリカ(凝集砥粒)が、それぞれのシリカ粒子に破砕され、非凝集の正常シリカ粒子が再生される。図6では、かかる状況を凝集シリカ破砕としてステップS110で示した。
【0076】
すなわち、スラリーS2では、流路32aの凝集砥粒破砕処理部40を流れながら、このようにして凝集シリカの破砕と、それに伴う正常シリカの再生とが行われて、次の温度分離処理部50内に流れて行く。
【0077】
温度分離処理部50内では流路内を流れるスラリーS2の上方側が、流路天井54に設けたヒータ55により、例えば、100〜120℃の高温に加熱されることとなる。一方、スラリーS2の下方側は、流路底面51に設けたチラーユニット56により例えば、0〜10℃の低温に冷却される。
【0078】
このように流路32aの温度分離処理部50内を流れるスラリーS2では、流路上方と流路下方とで、温度差が設けられた非均質温度制御が行われる。かかる非均質加熱されたスラリーS2では、凝集シリカ、加工屑、正常シリカなどの固体粒子と液体分子とが衝突する際の反跳速度の総和が低温領域に向かうことを利用して、凝集シリカ、加工屑と、正常シリカとの分離が、重力沈殿に基づく分離と併せて行われる。
【0079】
すなわち、超音波照射による凝集砥粒破砕処理でも十分に破砕処理されなかった残存凝集シリカ、加工屑は、廃液スラリーとしてのスラリーS2の上記非均質加熱により、流路32a下方に集約され、流路上方に分散して流れてゆく正常シリカと分離されることとなる。流路上方には、このようにして正常シリカを砥粒として含む正常なスラリーS2aが生成される。かかる状況を、図6では、正常スラリーと固体粒子の分離として、ステップS120で示した。
【0080】
流路下方に集約された凝集シリカ、加工屑、一部正常シリカを含むスラリーS2bは、分岐部から廃棄用流路53内に流入して、凝集砥粒沈殿槽81内に流れ込む。かかる状況を、図6では、固体粒子(残凝集シリカ+加工屑)+一部正常シリカスラリーとして、ステップS130で示す。
【0081】
かかる凝集シリカを高濃度で含むスラリーS2bは、流量調整バルブ73aを調整してゆっくりと凝集砥粒沈殿槽81内に流すことで、凝集砥粒沈殿槽81内で、凝集シリカ、加工屑を沈殿させて、上澄液から分離する。かかる状況を、図6では、ステップS140、ステップS150でそれぞれ示す。
【0082】
ステップS140に示す上澄液S2cは、上澄液排出口82から、凝集砥粒破砕処理部40内に還流される。かかる上澄液S2cは、凝集砥粒沈殿槽81内に流入した凝集シリカスラリーに混じっていた一部の正常シリカが分散された正常シリカスラリーである。
【0083】
上澄液S2cは、図6に示すように、凝集砥粒破砕処理部40に送られる。上澄液S2cは、凝集シリカを高濃度に含むスラリーS2bから沈殿処理により凝集シリカを分離してなるスラリーであるため、凝集シリカの除去が不十分な場合も考えられる。そこで、図6の矢印で示すルートRにより、上澄液S2cを凝集砥粒破砕処理部40に送り、上澄液S2cに混在している可能性のある凝集シリカの破砕処理を行う。
【0084】
一方、ステップS150で示す凝集砥粒沈殿槽81内に沈殿させられた残存凝集シリカ、加工屑などの沈殿物は、スラリーS2dの状態で、ステップS160に示すように凝集砥粒排出口83から廃液として廃棄されることとなる。
【0085】
かかる廃棄に際しては、凝集砥粒沈殿槽81に設けた液面センサ84により、所定濃度の凝集シリカのスラリーS2dが所定深度まで溜まった状態で、自動バルブ85を開けて、必要に応じて定期的に自動排出すればよい。
【0086】
また、分岐部で流路上方に設けた回収用流路52に流入したスラリーS2aは、温度分離処理部50で既に凝集シリカ、加工屑が除かれ、非凝集の正常シリカを含む状態で流入することとなる。かかるスラリーS2aは、回収用流路52に設けた流量調整バルブ71aにて、正常スラリーが最も多く流れるように流量調整される。かかる状況を、図6では、正常シリカスラリーとしてステップS170で示す。
【0087】
ステップS170で示す正常シリカスラリーは、上記説明でも分かるように、使用済みのスラリーS2に超音波処理して凝集砥粒Xの破砕処理を施し、温度制御により凝集砥粒Xの分離を促進するため、分散剤、沈殿促進剤などの薬液を用いないで済む。
【0088】
このように、上記説明の構成では、スラリー成分の濃度変化は生ずるものの、スラリー成分は変化しないため、薬液分の除去などの面倒な処理を行う必要はなく、リサイクルスラリーの調整は、粒径調整、濃度調整、PHなどの比較的簡単な液性調整でリサイクルスラリーを形成することができる。
【0089】
また、薬液を使用しないため、凝集砥粒の廃棄においても、薬液廃棄による周囲環境への汚染の心配がない。
【0090】
流量調整バルブ71aで流量調整されて回収用流路52に入った正常シリカスラリーは、途中、粒度測定器72aで、正常シリカスラリー中のシリカ粒子の粒度チェックが行われ、凝集シリカが含まれないように監視される。
【0091】
粒度測定結果に基づき、粒度が大きい、あるいは粒度が大きくなる傾向が検知された場合には、粒度測定器72aからの信号に基づき、流量調整バルブ71a、73aを閉じ加減に調整して、廃液スラリーの凝集砥粒破砕処理部40、温度分離処理部50における滞在時間を長くするなどで、凝集砥粒破砕処理の促進と、凝集シリカなどの固体粒子と、正常シリカとの分離促進を図る。
【0092】
併せて、粒度測定結果は、凝集砥粒破砕処理部40にフィードバックされ、発振超音波を強くして、凝集砥粒の破砕処理を強化させる。
【0093】
粒度測定により、回収スラリー中に凝集砥粒が混在していることが確認された場合には、リアルタイムに流量調整バルブ71aを締め、回収スラリーの次リサイクル処理であるPH調整処理部33への送りを中断する。併せて、前記の如く、超音波強度、振動数、ヒータ温度、チラー温度、流量調整バルブの再調整を行って、凝集砥粒が回収スラリーに含まれないようにする。
【0094】
このように粒度測定器をインラインで設けることにより、回収スラリー中の砥粒の粒径、個数管理を行うことができ、回収スラリーの品質管理を行って信頼性の高いリサイクルスラリーの供給を行うことができる。
【0095】
また、凝集シリカの混在がこのようにしてチェックされ、十分に使用できる状態の正常シリカスラリーは、図1に示すPH調整処理部33に送られ、スラリー中のシリカ濃度、スラリーの液性のPH調整などがされることとなる。かかる状況を、図6では、リサイクル次処理としてステップS180で示す。リサイクル処理が終了したスラリーは、図1に示すように、CMP装置20aにリサイクルスラリーとして供給され、研磨に使用される。
【0096】
以上説明した構成は、上記説明からも明らかなように、使用済みスラリーから凝集砥粒を単に正常砥粒と分離するものではなく、凝集砥粒を破砕処理することにより、一旦正常砥粒を再生して、かかる再生した正常砥粒を残存する凝集砥粒と分離するものである。それまでは処理方法がなく廃棄対象となっていた凝集砥粒からの正常砥粒の再生処理を行っているため、かかる処理を行わないそれまでの場合に比べて、正常砥粒の再利用率を高くすることができる。
【0097】
このためスラリーコストも、かかる構成を採用しない場合に比べて半分以下に抑えられ、スラリーコストの低減が積極的に図られる。
【0098】
以上の説明から明らかなように、本発明の構成では、フィルタを用いることなく、使用済みスラリーから凝集砥粒、加工屑を、正常砥粒から分離することができるため、フィルタの目詰まりなどのフィルタメンテナンスが全く不要である。
【0099】
そのため、前記スラリーコストの低減化とも併せて、結果的として、CMP工程などの研磨工程の全体的なランニングコストの低減に繋がる。
【0100】
以上、廃棄スラリーのリサイクルシステムについて、図3に示す構成を例にして説明したが、かかるリサイクルシステムの流れは、基本的には、図5に示す構成でも同様であり、凝集シリカ破砕処理と、温度分離処理とが並行して行われる点が異なるものである。
【0101】
半導体装置の製造方法という観点からは、上記説明のスラリーのリサイクルシステムは、CMP装置などのスラリーを使用する研磨工程において適用することができる。例えば、半導体装置の一連の製造工程における層間絶縁膜の平坦化工程、トレンチ分離形成工程、埋め込み金属配線工程などのCMP研磨による平坦化工程で使用することができる。
【0102】
例えば、ロジックULSIの層間絶縁膜の平坦化に適用する場合を説明する。ウエハ基板上に下地トランジスタを形成し、その上にCVD(Chemical Vapor Deposition)でSiOを堆積させて層間絶縁膜を形成する。層間絶縁膜の凹凸を、SiOを砥粒とするスラリーを用いてCMP研磨により平坦化する。平坦化に際して使用されたスラリーは、使用済みスラリーとして、例えば、図1に示すスラリー再利用システムに送られる。
【0103】
スラリー再利用システムでは、濃度調整処理部31、粒径調整処理部32、PH調整処理部33を経て、リサイクルスラリーとして再生されて、CMP装置に供給され再利用される。なお、濃度調整処理部31、粒径調整処理部32、PH調整処理部33での処理内容は、前記説明のように行えばよく、再度の説明を省略する。
【0104】
上記要領で、リサイクルシステムを利用してスラリーの再利用を行うCMP研磨工程で平坦化された層間絶縁膜上に、Al膜をスパッタ法などで堆積する。さらに、フォトリソグラフィーによるパターニングし、反応性イオンエッチングによるパターンニングを行う。このようにして形成された配線上に、CVD法でSiOを堆積させて再度、層間絶縁膜を形成する。かかる層間絶縁膜を、上記説明と同様のCMP工程で、スラリーのリサイクルを図りながら平坦化を行う。
【0105】
かかる工程を必要回数繰り返すことにより、スラリーのリサイクル工程を有するCMP研磨による平坦化が行われた層間絶縁膜を有するロジックULSI構造の半導体装置の製造を行うことができる。
【0106】
また、本発明に係る前記説明の構成は、かかる平坦化工程に限定することなく、例えば、ウエハのシリコン結晶などの結晶研磨用スラリーのリサイクルに適用することもできる。さらには、液体中に分散させた固体と、その凝集固体との分離技術にも、有効に適用することができる。
【0107】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0108】
例えば、前記実施の形態では、凝集砥粒廃棄処理部60で、沈殿処理された固体粒子と分離された上澄液を、凝集砥粒破砕処理部40に還流する場合を説明したが、例えば、凝集砥粒沈殿81の上澄液排出口82の前に、粒度測定器を設けておき、凝集シリカの混在が見られた場合にのみルートRで凝集砥粒破砕処理部40に送るようにする構成も考えられる。凝集シリカの混在が見られない場合には、正常シリカ粒子スラリーに合流させることができ、一律に凝集砥粒破砕処理部に還流させる場合に比べて効率的である。
【0109】
前記実施の形態では、粒径調整処理部において、フィルタを用いない構成を示したが、粒径調整処理部の手前の濃度調整処理部では、例えば、限界濾過膜(UF膜)を使用しても構わない。かかる限界濾過膜を使用すれば、廃液スラリーから純水を分離して濃縮することができ、スラリーと純水との双方をリサイクルすることができる。
【0110】
また、リサイクルシステムは廃液スラリーの処理量に応じて、複数設けるようにしても構わない。あるいは、粒径処理部を、濃度調整処理部に対して複数設置するようにして構わない。
【0111】
本発明の構成は、フィルタを用いない構成を採用することで、フィルタの目詰まりなどに係るフィルタメンテナンスを不要としたものであるが、しかし、フィルタとの併用を必ずしも排除するものではない。例えば、膜フィルタと本発明のシステムとを併用することにより、膜フィルタのメンテナンスは発生するものの、高品質のスラリーリサイクルを図ることができる。
【0112】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0113】
研磨工程から排出される使用済みスラリーから、フィルタを用いることなく、凝集砥粒、加工屑などの不要物を除き、正常砥粒のスラリーを回収して、リサイクルスラリーとして再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の研磨工程で使用するCMP装置のスラリー再利用システムにおける処理の一例を示すフロー図である。
【図2】CMP装置の要部を示す説明図である。
【図3】(a)は図1に示すスラリーリサイクル装置の粒径処理部を模式的に示す要部断面説明図であり、(b)は超音波処理による凝集砥粒の破砕作用を示す説明図である。
【図4】図3に示す構成の粒径処理部を模式的に示す要部平面説明図である。
【図5】粒径調整処理部で、凝集砥粒破砕処理と温度分離処理とを重複適用できるようにした構成を示す説明図である。
【図6】粒径処理部の処理手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
10  スラリー再利用システム
20  研磨装置
20a CMP装置
21  モータ
22  定盤
23  研磨パッド
24  モータ
25  ウエハキャリア
26  キャリアパッド
27  ノズル
30  スラリーリサイクル装置
31  濃度調整処理部
32  粒径調整処理部
32a 流路
33  PH調整処理部
40  凝集砥粒破砕処理部
41  超音波発振装置
42  振動子
50  温度分離処理部
51  流路底面
52  回収用流路
53  廃棄用流路
54  流路天井
55  ヒータ
56  チラーユニット
60  凝集砥粒廃棄処理部
71  回収スラリー流量調整手段
71a 流量調整バルブ
72  粒度測定手段
72a 粒度測定器
73  凝集砥粒回収流量調整手段
73a 流量調整バルブ
81  凝集砥粒沈殿槽
82  上澄液排出口
83  凝集砥粒排出口
84  液面センサ
85  自動バルブ
R   ルート
S1  スラリー
S2  スラリー
S2a スラリー
S2b スラリー
S2c 上澄液
S2d スラリー

Claims (5)

  1. 研磨工程で使用されたスラリーの再利用工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記再利用工程では、前記研磨工程で使用された前記スラリーに、
    前記スラリー中の凝集砥粒の凝集破砕を行う破砕処理と、
    前記スラリー中の凝集砥粒と非凝集砥粒との分離を、前記スラリーの温度制御により行う温度分離処理とを適用して、
    前記非凝集砥粒を含むスラリーを回収することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 研磨工程で使用されたスラリーの再利用工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記再利用工程では、前記研磨工程で使用された前記スラリーに、
    前記スラリー中の凝集砥粒の凝集破砕を行う破砕処理と、
    前記スラリー中の凝集砥粒と非凝集砥粒との分離を、前記スラリーの温度制御により行う温度分離処理とを適用して、前記非凝集砥粒を含むスラリーを回収し、
    前記温度分離処理により分離された前記凝集砥粒を含むスラリーに、沈殿処理を適用して、沈殿させた前記凝集砥粒を廃棄することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 研磨工程で使用されたスラリーの再利用工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記再利用工程では、前記研磨工程で使用された前記スラリーに、
    前記スラリー中の凝集砥粒を超音波により凝集破砕する破砕処理と、
    前記スラリーの下方側を上方側より低温となるように前記スラリーの非均質温度制御を行うことにより前記凝集砥粒と非凝集砥粒とを分離して、前記非凝集砥粒を含むスラリーを回収することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 研磨工程で使用されたスラリーの再利用工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記再利用工程では、
    前記研磨工程で使用された前記スラリーの濃縮スラリーを流しながら、凝集砥粒破砕処理部で超音波を照射して前記濃縮スラリーに含まれる凝集砥粒を破砕し、
    前記濃縮スラリーの流路上方側の温調を、流路下方側のチラー温調より高温に制御する非均質温度制御で、非凝集砥粒から残存凝集砥粒を流路下方側に分離し、
    前記非凝集砥粒を含む濃縮スラリーを流量調整してスラリー回収側に流し、濃度調整およびPH調整してリサイクルスラリーとして前記研磨工程に供給し、
    流路下方側に分離された前記残存凝集砥粒を含む濃縮スラリーを沈殿処理側に流量調整して流し、沈殿させた前記残存凝集砥粒を廃棄し、前記残存凝集砥粒から分離された上澄液を、前記凝集砥粒破砕処理部へ流入させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 研磨工程で使用されたスラリーの再利用工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記研磨工程で使用された前記スラリーを流す流路間に設けられ、
    前記スラリー中の凝集砥粒の凝集破砕を超音波で行う凝集砥粒破砕処理部と、
    前記流路の上方と下方とに設けられ、流路上方側の温度を流路下方側の温度より高温にする温度調節手段を有する温度分離処理部と、
    前記温度分離処理部の下流側に設けられた分岐部に、回収スラリー流量調整手段、粒度測定手段を介して通じるスラリー回収部と、
    前記凝集砥粒破砕処理部へ上澄液を送る上澄液排出口と、沈殿した凝集砥粒を排出する凝集砥粒排出口とを設けた沈殿槽を、前記分岐部に、凝集砥粒回収流量調整手段を介して有する凝集砥粒廃棄処理部とを有するスラリー再利用システムを用いて、
    前記粒度測定手段で回収スラリー中の砥粒粒度を測定して、前記回収スラリー中に凝集砥粒の流入、または流入危険があると判断した場合には、前記回収スラリー流量調整手段、前記凝集砥粒回収流量調整手段により流量を抑制して、使用済みスラリーの前記凝集砥粒破砕処理部、前記温度分離処理部における滞在時間を長くすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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