JP2004060730A - 弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造を簡略化し、製造を容易化することによって、キャビテーションの発生を確実に抑制することができる弁を提供する。
【解決手段】たとえば、弁箱1と、弁体2および弁棒3を備え、弁体2が弁棒3とともに該弁棒3の軸まわりに回転できるように弁箱1に収容されているバタフライ弁において、弁体2の表面と弁箱1の内面には、多数の突起部5,5…を設けて、流れ(流体)をはく離させ、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体2の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】たとえば、弁箱1と、弁体2および弁棒3を備え、弁体2が弁棒3とともに該弁棒3の軸まわりに回転できるように弁箱1に収容されているバタフライ弁において、弁体2の表面と弁箱1の内面には、多数の突起部5,5…を設けて、流れ(流体)をはく離させ、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体2の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、、簡単な構造によりキャビテーションの発生を確実に抑制できるように工夫した弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、バタフライ弁は、図4,図5および図6に示すように、弁箱1と、弁体2および弁棒3を備え、弁棒3を取付けた弁体2が弁箱1の軸方向にのびる中心線(第1軸線)C1に直交する縦軸線(第2軸線)C2を有して、弁棒3とともに該弁棒3の軸まわりに回転できるように弁箱1に収容され、弁体2の回転によって弁体2の弁体シ−ト(外周シ−ト部)2Aが弁箱1の内面、詳しくは弁箱シート(内面シート部)1Aに接離して開閉を行うように構成されている。弁箱1の内面は一様な内径を有して軸方向にのび、その断面形状は正円形を呈している。また、弁箱1の内面と弁体2の表面は、ともに平滑に形成されている。
【0003】
このように構成されたバタフライ弁では、弁体2を図6の実線で示す弁閉位置から二点鎖線で示す全開位置にかけて反時計まわりに回転させると、弁体2の回転角の拡大に伴って弁箱1の内面シート1Aと弁体2の外周シ−ト2Aの回転軌跡上の間隔が大きくなり、流体の流下断面積が拡大されて流量を増大させることができる。また、二点鎖線で示す全開位置から実線で示す弁閉位置にかけて時計まわりに回転させると、弁体2の回転角の縮小に伴って弁箱1の内面シート1Aと弁体2の外周シ−ト2Aの回転軌跡上の間隔が小さくなり、流体の流下断面積が縮小されて流量を減少もしくは0にすることができる。したがって、弁体2を回転角0゜の実線で示す弁閉位置に位置決めした流量0の状態から、回転角90゜の二点鎖線で示す全開位置に位置決めした最大流量の範囲内で弁体の回転角に応じて流量を調整することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、弁箱1の内面と弁体2の表面がともに平滑である従来のバタフライ弁では、弁体2をたとえば図6の一点鎖線で示す開度θが15度〜30度程度の小開度域で保持した状態で水を通過させると、流下断面積が縮小される縮流部4での流速が高くなつて圧力を低下させる。流体が水の場合には、圧力がその時の水温における蒸気圧以下になると、水が蒸発したり、水中の溶存空気が分離して気泡(キャビテーション)を発生させ、圧力が回復する下流側で、気泡がつぶされて消滅する際に大きい騒音や振動を発生させるとともに、このような状態を継続するとキャビテーションに晒された部分(管壁の内面)に、特有のキャビテーション壊食を発生させることになる。このことは、弁体1を小開度域で保持した絞り運転での使用のみならず、弁体2を中間度で保持した運転時にも言及できる。
【0005】
このため、図7で示すように、弁体2の外周シ−ト2Aに隣接して櫛歯状の溝7を設け、弁体2の開度が15度〜30度程度の小開度域において水流の通過を櫛歯状の溝7にも分散し、水の通過断面積を櫛歯状の溝7の面積分に相当して拡大することにより、縮流部4での流速を抑え、圧力がその時の水温における蒸気圧以下になるのを防止することで、キャビテーションの発生を抑制するように工夫したバタフライ弁が提供されている。ところが、弁体2の外周シ−ト2Aに隣接して櫛歯状の溝7を別途設ける必要があるため、構造が複雑になり、それだけ製造が困難になるので経済的に不利である。しかも、弁体2の厚さが大きくなりかつ重量も増大するので、高重量の弁体2を開閉させる大型の開閉機を付設しなければならないなどの難点を有している。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構造を簡略化し、製造を容易化することによって、キャビテーションの発生を確実に抑制することができる弁を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る弁は、弁箱と、この弁箱を開閉する弁体とを備えた弁において、前記弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に多数の突起部を設けたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明のように、前記突起部は一体成形または付着によって設けられている。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に設けた多数の突起部により、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を抑制することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、多数の突起部を設けるための製造が容易になるとともに、弁体の厚さを小さく抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明をバタフライ弁に適用した一実施の形態であり、バタフライ弁の一部を破断して示す斜視図である。なお、従来例で説明したバタフライ弁と同一部分には同一符号を付して、重複する構造と作用の説明は省略する。
【0012】
図1において、弁体2の表面と弁箱1の内面には、多数の突起部5,5…を設けてある。これらの突起部5,5…は、たとえば、弁体2と弁箱1が鋳造品であれば、図2のように、鋳ばらしの状態で弁体2の表面と弁箱1の内面に既に多数の突起部5,5…が一体成形によって設けられることになる。このため、弁体2の表面および弁箱1の内面仕上げを不要にすることができるとともに、弁体2の表面および弁箱1の内面に突起部5,5…を設けるための突起をわざわざ鋳型側に形成しなくてもよい。したがって、弁体2と弁箱1の製作およびこれらを鋳造するための鋳型の製作に余分な手間がかかることがないので製造が容易になる。また、弁体2の表面と弁箱1の内面に塗装が施される場合には、塗装の実行時に、図3のように、その塗装膜6に多数の凹部と凸部を形成する簡単な手法によって、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を付着によって設けることができるので、多数の突起部5,5…を設けるための製造が容易になる。
【0013】
前記構成のように、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を設けていることで、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4(図6参照)の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体2の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
【0014】
一方、弁体2の表面には、前述のように、鋳造後の鋳ばらし状態による一体成形または塗装膜6に多数の凹凸を形成する付着によって多数の突起部5,5…を設けているので、弁体2の厚さが大きくならず、したがって重量も増大しない。このため、大型の開閉機を付設する必要はなくなり、この点からも経済的な有利性を導くことができる。
【0015】
前記実施の形態では、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を設けた構造で説明しているが、弁体2の表面のみに多数の突起部5,5…を設けた構造であっても、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制し、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。弁箱1の内面のみに多数の突起部5,5…を設けた構造であっても、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制し、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
【0016】
また、弁体2の表面と弁箱1の内面に鋳ばらしの状態で多数の突起部5,5…を一体成形によって設けた構造で説明しているが、鋳ばらしのみに限定されるものではなく、ショットブラストや機械加工によって多数の突起部5,5…を一体成形によって設けてもよい。さらに、弁体2の表面と弁箱1の内面に塗装が施される場合には、塗装の実行時において、その塗装膜6に多数の凹凸形成する手法によって、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を付着によって設けた構造で説明しているが、予め、多数の突起部5,5…を形成したライニング材を容易し、このライニング材を弁体2の表面と弁箱1の内面に張り付けることで、多数の突起部5,5…を付着によって設けてもよい。
【0017】
さらに、本発明は、前記実施の形態で説明したバタフライ弁のみに限らず、他の種類の弁にも当然適用可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る弁は構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に多数の突起部を設けた簡単な構造により、流れ(流体)をはく離させ、流下断面積が縮小される縮流部の下流側に発生する渦の成長を抑制することにより、弁体の背圧を軽減してキャビテーションの発生を確実に抑制することができるので経済的に有利である。
【0020】
また、請求項2に記載の発明によれば、多数の突起部を設けるための製造が容易になるとともに、弁体の厚さが大きくならず、したがって重量も増大しないので、大型の開閉機を付設する必要はなくなり、この点からも経済的な有利性を導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をバタフライ弁に適用した一実施の形態であって、バタフライ弁の一部を破断して示す斜視図である。
【図2】突起部が一体成形によって設けられた状態を部分的に拡大して示す断面図である。
【図3】突起部が付着によって設けられた状態を部分的に拡大して示す断面図である。
【図4】従来例の正面図である。
【図5】図4の縦断側面図である。
【図6】図4のA−A線断面図である。
【図7】従来の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 弁箱
1A 弁箱シート(内面シート部)
2 弁体
2A 弁体シート(外周シート部)
5 突起部
C1 第1軸線
C2 第2軸線
【発明の属する技術分野】
本発明は、、簡単な構造によりキャビテーションの発生を確実に抑制できるように工夫した弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、バタフライ弁は、図4,図5および図6に示すように、弁箱1と、弁体2および弁棒3を備え、弁棒3を取付けた弁体2が弁箱1の軸方向にのびる中心線(第1軸線)C1に直交する縦軸線(第2軸線)C2を有して、弁棒3とともに該弁棒3の軸まわりに回転できるように弁箱1に収容され、弁体2の回転によって弁体2の弁体シ−ト(外周シ−ト部)2Aが弁箱1の内面、詳しくは弁箱シート(内面シート部)1Aに接離して開閉を行うように構成されている。弁箱1の内面は一様な内径を有して軸方向にのび、その断面形状は正円形を呈している。また、弁箱1の内面と弁体2の表面は、ともに平滑に形成されている。
【0003】
このように構成されたバタフライ弁では、弁体2を図6の実線で示す弁閉位置から二点鎖線で示す全開位置にかけて反時計まわりに回転させると、弁体2の回転角の拡大に伴って弁箱1の内面シート1Aと弁体2の外周シ−ト2Aの回転軌跡上の間隔が大きくなり、流体の流下断面積が拡大されて流量を増大させることができる。また、二点鎖線で示す全開位置から実線で示す弁閉位置にかけて時計まわりに回転させると、弁体2の回転角の縮小に伴って弁箱1の内面シート1Aと弁体2の外周シ−ト2Aの回転軌跡上の間隔が小さくなり、流体の流下断面積が縮小されて流量を減少もしくは0にすることができる。したがって、弁体2を回転角0゜の実線で示す弁閉位置に位置決めした流量0の状態から、回転角90゜の二点鎖線で示す全開位置に位置決めした最大流量の範囲内で弁体の回転角に応じて流量を調整することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、弁箱1の内面と弁体2の表面がともに平滑である従来のバタフライ弁では、弁体2をたとえば図6の一点鎖線で示す開度θが15度〜30度程度の小開度域で保持した状態で水を通過させると、流下断面積が縮小される縮流部4での流速が高くなつて圧力を低下させる。流体が水の場合には、圧力がその時の水温における蒸気圧以下になると、水が蒸発したり、水中の溶存空気が分離して気泡(キャビテーション)を発生させ、圧力が回復する下流側で、気泡がつぶされて消滅する際に大きい騒音や振動を発生させるとともに、このような状態を継続するとキャビテーションに晒された部分(管壁の内面)に、特有のキャビテーション壊食を発生させることになる。このことは、弁体1を小開度域で保持した絞り運転での使用のみならず、弁体2を中間度で保持した運転時にも言及できる。
【0005】
このため、図7で示すように、弁体2の外周シ−ト2Aに隣接して櫛歯状の溝7を設け、弁体2の開度が15度〜30度程度の小開度域において水流の通過を櫛歯状の溝7にも分散し、水の通過断面積を櫛歯状の溝7の面積分に相当して拡大することにより、縮流部4での流速を抑え、圧力がその時の水温における蒸気圧以下になるのを防止することで、キャビテーションの発生を抑制するように工夫したバタフライ弁が提供されている。ところが、弁体2の外周シ−ト2Aに隣接して櫛歯状の溝7を別途設ける必要があるため、構造が複雑になり、それだけ製造が困難になるので経済的に不利である。しかも、弁体2の厚さが大きくなりかつ重量も増大するので、高重量の弁体2を開閉させる大型の開閉機を付設しなければならないなどの難点を有している。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構造を簡略化し、製造を容易化することによって、キャビテーションの発生を確実に抑制することができる弁を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る弁は、弁箱と、この弁箱を開閉する弁体とを備えた弁において、前記弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に多数の突起部を設けたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明のように、前記突起部は一体成形または付着によって設けられている。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に設けた多数の突起部により、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を抑制することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、多数の突起部を設けるための製造が容易になるとともに、弁体の厚さを小さく抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明をバタフライ弁に適用した一実施の形態であり、バタフライ弁の一部を破断して示す斜視図である。なお、従来例で説明したバタフライ弁と同一部分には同一符号を付して、重複する構造と作用の説明は省略する。
【0012】
図1において、弁体2の表面と弁箱1の内面には、多数の突起部5,5…を設けてある。これらの突起部5,5…は、たとえば、弁体2と弁箱1が鋳造品であれば、図2のように、鋳ばらしの状態で弁体2の表面と弁箱1の内面に既に多数の突起部5,5…が一体成形によって設けられることになる。このため、弁体2の表面および弁箱1の内面仕上げを不要にすることができるとともに、弁体2の表面および弁箱1の内面に突起部5,5…を設けるための突起をわざわざ鋳型側に形成しなくてもよい。したがって、弁体2と弁箱1の製作およびこれらを鋳造するための鋳型の製作に余分な手間がかかることがないので製造が容易になる。また、弁体2の表面と弁箱1の内面に塗装が施される場合には、塗装の実行時に、図3のように、その塗装膜6に多数の凹部と凸部を形成する簡単な手法によって、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を付着によって設けることができるので、多数の突起部5,5…を設けるための製造が容易になる。
【0013】
前記構成のように、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を設けていることで、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4(図6参照)の下流側に発生する渦の成長を抑制する。このため、弁体2の背圧が軽減される。つまり、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
【0014】
一方、弁体2の表面には、前述のように、鋳造後の鋳ばらし状態による一体成形または塗装膜6に多数の凹凸を形成する付着によって多数の突起部5,5…を設けているので、弁体2の厚さが大きくならず、したがって重量も増大しない。このため、大型の開閉機を付設する必要はなくなり、この点からも経済的な有利性を導くことができる。
【0015】
前記実施の形態では、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を設けた構造で説明しているが、弁体2の表面のみに多数の突起部5,5…を設けた構造であっても、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制し、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。弁箱1の内面のみに多数の突起部5,5…を設けた構造であっても、流れ(流体)がはく離して、流下断面積が縮小される縮流部4の下流側に発生する渦の成長を抑制し、背圧値が小さくなることでキャビテーションの発生を確実に抑制することができる。
【0016】
また、弁体2の表面と弁箱1の内面に鋳ばらしの状態で多数の突起部5,5…を一体成形によって設けた構造で説明しているが、鋳ばらしのみに限定されるものではなく、ショットブラストや機械加工によって多数の突起部5,5…を一体成形によって設けてもよい。さらに、弁体2の表面と弁箱1の内面に塗装が施される場合には、塗装の実行時において、その塗装膜6に多数の凹凸形成する手法によって、弁体2の表面と弁箱1の内面に多数の突起部5,5…を付着によって設けた構造で説明しているが、予め、多数の突起部5,5…を形成したライニング材を容易し、このライニング材を弁体2の表面と弁箱1の内面に張り付けることで、多数の突起部5,5…を付着によって設けてもよい。
【0017】
さらに、本発明は、前記実施の形態で説明したバタフライ弁のみに限らず、他の種類の弁にも当然適用可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る弁は構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に多数の突起部を設けた簡単な構造により、流れ(流体)をはく離させ、流下断面積が縮小される縮流部の下流側に発生する渦の成長を抑制することにより、弁体の背圧を軽減してキャビテーションの発生を確実に抑制することができるので経済的に有利である。
【0020】
また、請求項2に記載の発明によれば、多数の突起部を設けるための製造が容易になるとともに、弁体の厚さが大きくならず、したがって重量も増大しないので、大型の開閉機を付設する必要はなくなり、この点からも経済的な有利性を導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をバタフライ弁に適用した一実施の形態であって、バタフライ弁の一部を破断して示す斜視図である。
【図2】突起部が一体成形によって設けられた状態を部分的に拡大して示す断面図である。
【図3】突起部が付着によって設けられた状態を部分的に拡大して示す断面図である。
【図4】従来例の正面図である。
【図5】図4の縦断側面図である。
【図6】図4のA−A線断面図である。
【図7】従来の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 弁箱
1A 弁箱シート(内面シート部)
2 弁体
2A 弁体シート(外周シート部)
5 突起部
C1 第1軸線
C2 第2軸線
Claims (2)
- 弁箱と、この弁箱を開閉する弁体とを備えた弁において、前記弁体の表面と弁箱の内面の少なくともいずれか一方に多数の突起部を設けたことを特徴とする弁。
- 前記突起部は一体成形または付着によって設けられている請求項1に記載の弁。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002218148A JP2004060730A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002218148A JP2004060730A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004060730A true JP2004060730A (ja) | 2004-02-26 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004060730A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101591375B1 (ko) * | 2014-09-16 | 2016-02-03 | 동아대학교 산학협력단 | 버터플라이밸브 및 그 작동방법 |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218148A patent/JP2004060730A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101591375B1 (ko) * | 2014-09-16 | 2016-02-03 | 동아대학교 산학협력단 | 버터플라이밸브 및 그 작동방법 |
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