JP2004057074A - 容器入り緑茶飲料の製造方法 - Google Patents

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Yoshio Aoyama
青山 好男
Toshihiro Tanabe
田辺 利裕
Kaori Higuchi
樋口 香織
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

【課題】充分に無菌化されておりかつ色と風味に優れた容器入り緑茶飲料の製造方法を提供する。
【解決手段】緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて無菌化した後無菌雰囲気下で無菌水により抽出し、抽出液を無菌雰囲気下で容器に充填密封する。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱による品質劣化の少ない容器入り緑茶飲料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近容器詰め緑茶飲料の市場が拡大する傾向にあるが、従来の容器入り緑茶飲料は茶葉から茶液を抽出した後に抽出茶液に対して加熱殺菌が行われている。すなわち缶入り緑茶飲料においては、抽出した茶液を缶に充填・密封後121℃10分の加熱条件でレトルト殺菌し、ペットボトル詰め緑茶飲料や紙容器詰め緑茶飲料においては、茶液を抽出後熱交換機による高温短時間殺菌を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし緑茶の場合、一旦抽出した茶液を再び加熱すると色や風味が著しく劣化する性質があり、従来の方法により製造した容器入り緑茶飲料は、いずれも茶葉の抽出茶液を加熱殺菌するため、製品は日常家庭で茶葉に湯を注いで抽出して直ちに飲用する茶に比べて茶の色と風味が劣ることを免れない。本出願人は、特開2002−65165号公報において、コーヒー豆等の原料を焙煎した後無菌雰囲気下で必要により原料を粉砕した後無菌水により抽出し、抽出液を無菌雰囲気下で容器に充填密封することにより抽出液の加熱殺菌を省略し、これによって飲料の品質を向上する方法を提供している。しかし緑茶飲料の原料である茶葉(煎茶)は蒸し工程により製造するため、その熱履歴は精々100℃程度であり、多くの耐熱性菌が死滅せずに生存しているから、この茶葉を単に無菌雰囲気下で無菌水により抽出しても無菌の抽出液は得られない。したがって、上記特開2002−65165号公報記載の方法を容器入り緑茶飲料に適用することはできない。
【0004】
本発明は、容器入り緑茶飲料を製造する際の上記問題点にかんがみなされたものであって、充分に無菌化されている上に色と風味に優れた容器入り緑茶飲料の製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記本発明の目的を達成するため研究と実験を重ねた結果、
緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて殺菌すると、比較的に小さい熱履歴で必要な殺菌を達成することができ、こうして無菌化した茶葉を無菌水により抽出し、無菌雰囲気下で容器に充填すれば、抽出後の工程において抽出液を加熱殺菌する必要がなく、高品質の製品が得られることを発見し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明にかかる容器入り緑茶飲料の製造方法は、緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて無菌化した後無菌雰囲気下で無菌水により抽出し、抽出液を無菌雰囲気下で容器に充填密封することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
本発明によれば、緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて無菌化し、その後の工程を無菌雰囲気下で行いかつ抽出を無菌水により行うことにより、抽出液に対する殺菌のための加熱を一切必要とせず、高品質の容器入り緑茶飲料を製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明が適用される緑茶飲料は、煎茶すなわち生茶葉を90℃〜100℃程度の水蒸気または火熱で蒸した後揉んで形状を整え乾燥させた茶葉を原料とするものである。
【0009】
粉体、粒体等の食品を過熱水蒸気により殺菌する方法としては、撹拌式殺菌装置を使用する方法と気流式殺菌装置を使用する方法が公知であるが、本発明においては茶葉に加えられる熱履歴が少ない点で気流式殺菌装置を使用することが好ましい。以下気流式殺菌装置による茶葉の殺菌方法の一例について述べる。
【0010】
図1は公知の気流式殺菌装置の1例を示すフローシートである。図1の装置において、所定の高温、高圧に設定された過熱水蒸気は蒸気循環ブロワー8により気流管4中を高速(20〜30m/s)で流れ、系内を循環している。茶葉原料は、ホッパー付定量フイーダー1からホッパー2および圧力シール型の投入高圧ロータリーバルブ3を通して気流管4内に連続的に投入される。茶葉は過熱水蒸気の気流中を分散浮遊しながら移送され、サイクロン5で蒸気と分離される。サイクロン5で捕集された茶葉は、圧力シール型の排出高圧ロータリーバルブ6から加圧系外へ排出される。この間約4秒であり、この短時間の間に茶葉は過熱水蒸気に接触することにより殺菌される。一方サイクロン5で分離された過熱水蒸気は、茶葉に熱を奪われ温度が下がっているので、蒸気再加熱ヒーター7で再加熱され、蒸気循環ブロワー8を介して気流管4に戻る。
【0011】
排出高圧ロータリーバルブ6から排出された茶葉はいまだ多少の蒸気を伴っているので、この残存蒸気を蒸気分離用サイクロン12で分離する。蒸気分離用サイクロン12には蒸気分離用ブロワー9から蒸気分離用エアーヒーター10および蒸気分離用エアーフイルター11を介して蒸気分離用エアーが送られる。同サイクロン12から排出された原料は高温なので、冷却輸送用ブロワー13から冷却輸送用エアーヒーター14および冷却輸送用エアーフイルター15を介して送られる冷却用空気が流れる冷却輸送系を通って冷却輸送され、製品サイクロン16により回収され、無菌化された茶葉として排出される。
【0012】
気流式殺菌装置においては、茶葉の殺菌温度すなわち気流管4内において茶葉が到達する温度は過熱水蒸気の圧力に対応する飽和温度である。したがって、茶葉の殺菌温度は過熱水蒸気の設定圧力によって決定される。たとえば蒸気圧力0.2MPaに対応する水蒸気の飽和温度は133℃であるので、蒸気圧力を0.2MPaに設定すれば、133℃の殺菌温度が得られる。
【0013】
茶葉の無菌化以後の工程はすべて無菌的に行われる。すなわち茶葉の抽出工程はクリーンルーム内等の無菌雰囲気下で行われる。また抽出装置や使用器具は加熱処理(湿熱、乾熱)またはガス滅菌等、一般的に用いられる手段を適用して必要な商業的滅菌が達成される条件で処理される。商業的滅菌を達成した後、過熱水蒸気により無菌化した茶葉を無菌水で抽出する。抽出に用いる水は加熱処理またはろ過除菌により無菌処理する。緑茶飲料に添加される副原料がある場合は、その副原料についても加熱処理やろ過除菌により予め無菌化しておく。
【0014】
無菌雰囲気下で茶葉を無菌水により抽出した後の抽出液は無菌化したペットボトル、金属缶、パウチ、紙パック、プラスチックカップ等の包装容器に無菌的に充填密封して製品とする。無菌的に充填密封するために使用される装置としては、一般的な包装容器無菌充填装置を広く用いることができる。
【0015】
【実施例】
上記の過熱水蒸気による短時間殺菌原理を採用したキッコーマン株式会社製KPU−TL型気流式殺菌装置を使用して茶葉の無菌化を行い、こうして無菌化した茶葉から無菌的に茶液を抽出した。
【0016】
1.茶葉の無菌化処理
原料茶葉として、市販の宇治高級煎茶(一番茶)を無菌処理ずみのパウチに10kgずつ詰め4袋用意した。これらの中3袋をKPU−TL型気流式殺菌装置により、それぞれ蒸気圧力0.14MPa(殺菌温度=飽和温度約127℃)、0.18MPa(殺菌温度約130℃)、0.22MPa(殺菌温度約137℃)でそれぞれ4秒間殺菌処理し、残る1袋は未処理試料(対照)とした。
【0017】
こうして無菌化した茶葉の色と香りを財団法人東洋食品研究所の所員5名のパネルにより官能的に検査した。
【0018】
無菌化処理茶葉は、未処理茶葉にくらべてやや深緑色を呈しており、香りが極めて僅かではあるがほうじ茶的になっていた。3種の異なる圧力条件にも拘わらず、3種の無菌化処理茶葉の間に色と香りにおいて有意差は見出せなかった。
【0019】
2.茶液の抽出試験と抽出液の評価
無菌水を入れた無菌化処理済みステンレスビーカーを65℃にセットされた恒温槽に浸漬しておき、クリーンベンチ内で10分以上置いた。クリーンベンチ内で重量計により4種の茶葉につきそれぞれ15gを滅菌シャーレに秤り採った。65℃に達した無菌水に茶葉を入れ、滅菌したスパチュラでゆっくり撹拌した。5分経過した後滅菌した250メッシュのナイロン濾布で濾過して抽出液を得た。抽出条件は茶葉:水=1:100、65℃10分であった。
【0020】
4種の抽出液について,上記パネルにより官能試験を行った。またpHおよび色を測定した。
【0021】
無菌化処理茶葉抽出液と未処理茶葉抽出液との間には外観上の差はほとんどなかった。香り、味も両者との間にはほとんど差はなかったが、無菌化処理茶葉抽出液は未処理茶葉抽出液に比べて濁りが少なく、やや透明感があった。
抽出液のpHと色の測定結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 2004057074
【0023】
3.抽出液の微生物評価
抽出液中の微生物レベルを評価するため、ミリポアのメンブレンフイルター法で評価した。この方法はメンブレンフイルターを洗浄することにより緑茶飲料中の抗菌物質であるカテキンを除去することもでき、生菌数評価に対するカテキンの影響を除く効果がある。
【0024】
できるだけ濃厚な抽出液を得るため、5gの茶葉を用いて約250mlの抽出液をとり、その液すべてについてミリポアのメンブレンフイルターによる方法で微生物を捕捉し、ミリポア濾過微生物分析システムにより微生物評価を行った。メンブレンフイルターはセルロース混合エステル孔径22μm、直径47mm、滅菌済みのものを使用し、滅菌済みペトリパッドが装填された47mmペトリ皿にブラスチックアンプル入り培地(無菌用)を用いた。培養は30℃、48時間で行った。その結果を表2に示す。表2より、過熱水蒸気による無菌化処理抽出液は生菌数が未処理のものに比べて2桁減少していることが判る。
【0025】
【表2】
Figure 2004057074
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて無菌化し、その後の工程を無菌雰囲気下で行いかつ抽出を無菌水により行うことにより、抽出液に対する殺菌のための加熱を一切必要とせず、高品質の容器入り緑茶飲料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気流式殺菌装置を示すフローシートである。

Claims (1)

  1. 緑茶の茶葉を過熱水蒸気を用いて無菌化した後無菌雰囲気下で無菌水により抽出し、抽出液を無菌雰囲気下で容器に充填密封することを特徴とする容器入り緑茶飲料の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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