JP2019180284A - 浸出飲料、ティーバッグ及び浸出飲料用素材 - Google Patents
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Abstract
【課題】ニンニク水蒸気爆砕物の新規な用途を提供する。【解決手段】ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の水抽出物を含む浸出飲料である。浸出飲料は、例えば、ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を浸出用袋体に収容したティーバッグの形態にすることにより、手軽に準備される。【選択図】図1
Description
本発明は、ニンニク水蒸気爆砕物の新規な用途に関する。
ニンニクにはポリフェノール系の抗酸化物質が含まれていることが知られている。このような抗酸化物質を多く含むニンニクを食した場合には、ニンニクの抗酸化物質が体内のフリーラジカルを消失させることにより、動脈硬化症をはじめとする各種生活習慣病を予防することが期待されている。
従来、生ニンニクを酵素の働きにより熟成醗酵させることにより得られる黒色化した熟成ニンニク(黒ニンニクと称されている)が知られている。このような黒ニンニクは、生ニンニクよりも抗酸化物質を多く含むことが知られている。
例えば、下記特許文献1は、生ニンニクを温度55〜80℃、湿度70〜95%の条件で8〜30日間、醗酵・熟成させて製造された醗酵黒ニンニク抽出液を開示する。
黒ニンニクを製造するためには、長い熟成期間を経る必要があり、生産性が低いという問題があった。このような問題を解決するために、例えば、下記特許文献2は、可撓性を有する袋体に内挿し密封した、生ニンニク、及びセルラーゼを含む酵素またはセルラーゼを含む酵素と水を、50〜200MPaの圧力で30〜80℃の範囲内に制御した状態で2〜6日、好ましくは3〜4日保持することにより、熟成ニンニクエキスを調製する方法を開示する。しかしながら、特許文献2に開示された方法によっても、2〜6日間程度もの熟成期間が必要であった。
また、下記特許文献3は、熟成発酵させたニンニクとは異なるニンニク加工物として、ニンニクを水蒸気爆砕処理して得られたニンニク破砕物を開示する。このようなニンニク水蒸気爆砕物は、多くの抗酸化物質を含有する。
本発明は、ニンニク水蒸気爆砕物の新規な用途を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の水抽出物を含む浸出飲料である。ニンニク水蒸気爆砕物は多くの抗酸化物質を含有し、また、生ニンニク本来の臭いがなく、生ニンニクには含まれない褐色物質に由来するコクのある薬草のような香りや心地の良い苦みを呈する。このようなニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物から水で抽出した抽出液は浸出飲料として茶の代替品として用いることができる。また、このような浸出飲料は、ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を浸出用袋体に収容したティーバッグの形態にすることにより、手軽に準備される。
本発明によれば、ニンニク水蒸気爆砕物の新規な用途を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を詳しく説明する。本実施形態におけるニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の水抽出物は、例えば、ニンニクを水蒸気爆砕処理して得られるニンニク水蒸気爆砕物を乾燥して得られる乾燥物を、水、好ましくは熱水で抽出することにより得られる。
ニンニク水蒸気爆砕物の製造方法については、本件出願人が先に出願した特開2013−118855号公報に詳しく記載されているが、以下に簡単に説明する。
ニンニク水蒸気爆砕物は、生ニンニクを水蒸気爆砕処理することにより得られる。例えば図1に示すように、水蒸気爆砕処理に用いられる水蒸気爆砕処理装置10は、水蒸気発生器1、ヒータ3を備えた耐圧容器2、水蒸気導入管4、生成物受器5、凝集器6、及びバルブV1、V2を備える。
水蒸気爆砕処理は、はじめに、例えば、外皮に包まれたままの生ニンニク、または、外皮が剥かれて房をばらされた生ニンニクの複数粒を温度コントロールされた耐圧容器2内に収容する。そして、バルブV2を閉、バルブV1を開にして、水蒸気発生器1に接続された水蒸気導入管4から耐圧容器2の内部に所定の圧力及び温度の水蒸気を導入した後、バルブV1を閉にする。これにより、耐圧容器2内の圧力を飽和水蒸気により上昇させ、そのまま所定の時間維持する。このとき、ニンニクの組織内に高圧状態の水が浸入する。そして、この状態で所定の時間維持して生ニンニクを蒸煮した後、密閉された耐圧容器2内の内圧を、バルブV2を開にして、例えば、大気圧に開放して減圧することにより、その圧力差により、生ニンニクの組織内に侵入した水が気化して一気に膨張する。そして、その膨張力で生ニンニクが爆砕されてジュース状になる。そして、その爆砕されたジュース状のニンニク破砕物が耐圧容器2に接続された生成物受器5により受けられる。耐圧容器2から生成物受器5に排出された水蒸気は凝集器6で冷却されて生成物受器5で受けられる。そして、生成物受器5にニンニク破砕物が残る。
水蒸気爆砕処理としては、飽和水蒸気圧が、0.5〜10MPa、さらに好ましくは1〜8MPa程度であることが好ましい。飽和水蒸気圧が低すぎる場合には、温度が充分に上がらないために抗酸化物質の生成に時間がかかったり、ニンニクが充分に破砕されなくなかったりする傾向があり、飽和水蒸気圧が高すぎる場合にはエネルギーコストが高くなる傾向がある。なお、飽和水蒸気圧と温度は換算できる。すなわち、飽和水蒸気圧が0.5〜10MPaの場合には温度は151〜310℃、飽和水蒸気圧が1〜8MPaの場合には温度は180〜295℃程度である。
処理時間は、処理される飽和水蒸気圧により適宜調整されることが好ましい。例えば、1〜60分間、さらには1〜30分間保持して蒸煮処理した後、急激に減圧することが好ましい。なお、水蒸気爆砕処理においては、ある程度、強度の厳しい蒸煮条件が選択されることが好ましい。
このようにして得られるニンニク水蒸気爆砕物はジュース状である。このジュース状のニンニク破砕物を乾燥させることにより、褐色のニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物が得られる。乾燥方法はとくに限定されず、熱風乾燥、フリーズドライ(凍結乾燥)、天日干し等、適宜選択できる。これらの中では、とくに、フリーズドライによる乾燥物を粉末化したものが、熱劣化しないために苦みが強くならず、また、表面積が増えることにより抽出性が向上する点から特に好ましい
このようにして得られたニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を水、好ましくは熱水で抽出することにより、ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の水抽出物である浸出飲料が得られる。
ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を抽出する水の温度は特に限定されないが、例えば、50〜100℃の範囲で好みの味に抽出される程度の時間放置することにより、水抽出物が得られる。このようにして得られる水抽出物は、ほうじ茶や麦茶のように、褐色を帯びている。
ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物から水抽出物を得る方法としては、日常の嗜好品として飲用する場合には、茶をお湯出しする場合と同様に急須などの茶器を用いて抽出したり、または、例えば不織布製の浸出用袋体にニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を収容したティーバッグの形態で抽出してもよい。
抽出に用いるニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の量は好みに応じて適宜調整されるが、例えば、100mlの水を用いて抽出する場合、0.1g〜3g程度、さらには0.1〜1g程度であることが好ましい。また、ティーバッグにおける浸出用袋体に収容する量としては、0.1g〜3g程度、さらには0.2〜1g程度であることが好ましい。
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲は実施例の内容により、何ら限定されるものではない。
図1に示すような、水蒸気発生器、耐圧容器、水蒸気導入管、生成物受器、凝集器等を備えた水蒸気爆砕装置を用いて、生ニンニクを水蒸気爆砕処理した。なお、水蒸気爆砕処理条件は、飽和水蒸気圧2.0MPa(温度212℃)、処理時間10分間、で行った。このようにして、ジュース状のニンニク水蒸気爆砕物を得た。そして、ジュース状のニンニク水蒸気爆砕物を凍結乾燥器により乾燥させ、粉砕することにより、ニンニク水蒸気爆砕物のパウダー状の乾燥物を得た。
そして、ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物0.3gを不織布製の市販の浸出用袋体に収容してティーバッグを作成した。そして、ティーバッグを陶器製のカップに入れて、95℃のお湯を150ml注いで水抽出物を得た。
そして、得られた水抽出物を健康な成人男女16人のモニターに飲用させ、各モニターに「苦み」「甘味」「酸味」を評価させた。さらに、「香り」「旨み」「後味」「飲みやすさ」「体に良さそうか」「常用できるか」の各項目について、各自が常用している飲料に比べて、「良い」「普通(同等)」「悪い」の3段階の判定のアンケートを実施し、以下の回答を得た。なお、飲用の際には、新たな飲料の提案である旨を説明したが、原材料については明かさずに提供した。結果を下記表1及び表2に示す。
表1を参照すれば、その味は苦みの強い味わいであった。また、表2を参照すれば、「香り」「旨み」「後味」「飲みやすさ」「体に良さそうか」「常用できるか」の各項目について、何れも、「普通」「良い」の合計が「悪い」を上回っていることが分かる。これらの結果から、ニンニクを原料とする水抽出物であるにもかかわらず、ニンニクの臭いによる嫌悪感が残らない浸出飲料として、茶やコーヒー等の嗜好飲料の代替品として常用できると思われる。また、ニンニク水蒸気爆砕物には水溶性の抗酸化物質が豊富に含まれているために、このような浸出飲料によれば、抗酸化物質を手軽に採取できると考えられる。
1 水蒸気発生器
2 耐圧容器
3 ヒータ
4 水蒸気導入管
5 生成物受器
6 凝集器
10 水蒸気爆砕処理装置
V1,V2 バルブ
2 耐圧容器
3 ヒータ
4 水蒸気導入管
5 生成物受器
6 凝集器
10 水蒸気爆砕処理装置
V1,V2 バルブ
Claims (4)
- ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物の水抽出物を含むことを特徴とする浸出飲料。
- ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を浸出用袋体に収容したことを特徴とするティーバッグ。
- 前記乾燥物はフリーズドライ粉末である請求項2に記載のティーバッグ。
- ニンニク水蒸気爆砕物の乾燥物を含むことを特徴とする浸出飲料用素材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018074237A JP2019180284A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | 浸出飲料、ティーバッグ及び浸出飲料用素材 |
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Publications (1)
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ID=68337529
Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020251053A1 (ja) | 2019-06-12 | 2020-12-17 | キヤノン株式会社 | カートリッジ、アタッチメント、及び装着キット |
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-
2018
- 2018-04-06 JP JP2018074237A patent/JP2019180284A/ja active Pending
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