JP5230541B2 - おから茶飲料の量産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生おからを特定条件下で乾燥、焙煎し、該焙煎おからを水又は熱水で特定条件下で抽出濾過し、得られるおから茶を容器に充填するおから茶飲料を量産する方法に関する。
おからは、卯の花、豆腐粕と称され、豆乳製造時の粕として産生するものであり、炭水化物、蛋白質、油脂等を含有し、且つ炭水化物の3割以上が食物繊維である。そのため、おかずや菓子類、おから茶等に利用され、優れた機能食品の一つである。現在おからは、大豆より豆腐を生産する過程で半分以上残渣として捨てられ、日本では年間50万トン以上廃棄されている。豆腐製造直後の生のおからは納豆菌やその他の雑菌により、すぐに腐敗するため、産業廃棄物として、取り扱いに苦慮している。このように半分以上廃棄されているおからを豆腐製造直後に乾燥し、より多くの量を有効に利用することが望まれている。
おからを利用したおから茶の製造には、種々の問題点があり、以下に示す点が挙げられる。
〔1〕おからを焙煎して水や湯に通し、おから茶水を得ることになるが、このとき、おからは直接焙煎するか、焙煎前に適宜乾燥することが行われる。おからは豆腐製造時の副産物であることから、おからの製造は、通常、計画的に行うことができない。その結果、おからの含有水分のコントロールが出来ず、腐敗し易いか、または焙煎に適さない場合が多い。
〔2〕焙煎は、おからが元来大豆の粉という性格上、高温で発火し易く、焙煎中に燃えてしまうことが多く、焙煎の温度をコントロールし難い。
〔3〕おから茶用の茶葉として焙煎後残った焙煎おからも、今度は粒子が細かすぎて、通常の茶葉用などのフィルターを使用する方法では、粉が漏れてしまうなどコントロールし難い。したがって、ペットボトルなどに入れて販売する場合、大量に生産できない。
従来から、おから茶やおから製品に利用するため、生おからに乾燥処理を施して乾燥おからを製造する技術があり、例えば、予めその含水率を可能な限り低くした生おからを解砕混合し、解砕混合した生おからを波長5.6〜1000μmの範囲の遠赤外線放射管の下部に供給し、別途に設けられた熱風発生装置によって約150〜300℃の熱風を前記遠赤外線放射管の下部に気流法式で約10m/sec以上の速度で放出して遠赤外線放射管経路内を通過させながら遠赤外線放射線と熱風に乱流接触させて生おからを瞬間乾燥させてなる乾燥おから末の製造方法(例えば、特許文献1参照)や、生のおからを80〜95℃の温度に所定時間保ち含水率を40〜50重量%に減少させる前乾燥工程と、前記工程により水分を減少させた含水率40〜50重量%のおからを55〜80℃の温度に所定時間保ち含水率11重量%以下に乾燥する後乾燥工程とを含むおからの乾燥方法(例えば、特許文献2参照)や、乾燥室内に、原料おからを収容する乾燥容器を設け、該乾燥容器を回転させながら、乾燥室内に循環供給される熱媒体ガスからの伝熱により、原料おからの水分除去及び殺菌の操作を行う乾燥おからの製造方法であって、乾燥開始前に、乾燥室内の空気を水蒸気90%(体積率)以上に置換し、乾燥開始から原料おからの保有水を70〜90%除去するまでの期間(定率乾燥期間)を、水蒸気濃度が90%(体積率)以上であり、且つ120〜250℃の常圧過熱水蒸気で乾燥を行った後、原料おからの残留水分の仕上げ乾燥期間を、水蒸気濃度が50%(体積率)以下であり、且つ150℃以下の空気で乾燥を行う乾燥おからの製造方法(例えば、特許文献3参照)や、原料おからの水分除去及び殺菌の操作を連続的に行う乾燥おからの製造方法であって、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、原料おからを少なくとも30分以上の平均滞留時間で乾燥させた後、外気に触れることなく搬送された該常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、空気を主体とする熱風乾燥系で乾燥させる乾燥おからの製造方法(例えば、特許文献4参照)や、湿潤おからを、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥して得られた乾燥おから(例えば、特許文献5参照)が知られている。
また、おから茶の製造技術としては、おからを低温除湿乾燥装置等を用いて乾燥処理する工程と、乾燥後のおからを平釜使用による直火加熱、オーブン使用による200℃程度の焙煎処理する工程を備えたおから茶の製造方法(例えば、特許文献6参照)や、おからを乾燥させた後、一旦パウダー状の微粉末とし、前記微粉末粉を焙煎処理するおからパウダー茶の製造方法(例えば、特許文献7参照)や、おからを時間をかけ焙煎して小粒子とすることにより、おからの変質を防いだ香気ある煎茶とするおから煎茶の製造法(例えば、特許文献8参照)や、豆乳を絞り終えた直後に釜煎りで焙煎されたオカラからなるオカラ茶(例えば、特許文献9参照)が知られている。
さらに、おから茶飲料の生理活性を改良した技術として、低温除湿乾燥機等を用いて乾燥し、100℃以上の加熱可能な平釜等により焙煎したおから及び焙煎した大豆胚軸を含有するおから茶(例えば、特許文献10参照)や、焙煎したおからの抽出液に、イソフラボンを添加したおから茶(例えば、特許文献11参照)や、焙煎したおからの抽出液に、セルロース、キチン、グルコマンナン等の食物繊維を添加したおから茶飲料(例えば、特許文献12参照)が知られている。
一方、生のおからを、100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程と、得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程と、焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルになるように調整する調整工程と、調整工程で得られた調整液を200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程と、得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、前記抽出濾過工程が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程;又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程である、おから茶飲料の量産方法は知られていなかった。
特開平06−217727号公報 特開2000−004817号公報 特開2002−300855号公報 特開2002−330717号公報 特開2002−355002号公報 特公平4−12702号公報 特開2003−116501号公報 特開2004−313115号公報 特開2006−141280号公報 特開2003−210146号公報 特開2005−40002号公報 特開2006−25660号公報
生おからの乾燥条件、焙煎条件における温度、含有水分を最適な範囲とし、抽出濾過条件を特定することにより、効率的におから茶飲料を製造し、容器に充填して、一定の香り、コクを有するおから茶飲料を量産する方法を提供するものである。
本発明者は、おから茶の基本的製造工程である、生おからの乾燥工程及び乾燥おからの焙煎工程における温度条件、含水率、時間等について仔細に実験を繰り返して、おから茶飲料として一定の香り、コクを有し、効率的に量産し得る方法を検討し、また、抽出濾過工程では、量産的、且つ効率的に製造するため、濾過用袋又はフィルターのメッシュサイズなどについて鋭意検討した結果、生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする工程、乾燥おからを140〜250℃で焙煎して水分を10重量%以下にする工程、焙煎おからを100〜200メッシュの袋又は20〜200メッシュのフィルターにより濾過する工程を採用し、濾過後の抽出液を200〜400メッシュのフィルターでさらに濾過し、得られたおから飲料を容器に充填することにより所望の風味を有するおから茶飲料を量産することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎工程で得られた焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルになるように調整する調整工程(D)と、調整工程で得られた調整液を200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);であることを特徴とするおから茶飲料の量産方法に関する。
また本発明は、(2)生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られた清澄液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルに調整する調整工程(D)と、調整工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);であることを特徴とするおから茶飲料の量産方法に関する。
さらに、(3)乾燥おからの水分が5〜10重量%であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のおから茶飲料の量産方法や、(4)乾燥おからを焙煎する温度が140〜210℃であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法や、(5)熱水が90℃以上であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法や、(6)容器が、ペットボトル、缶、及び飲料用紙パックのいずれかであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法に関する。
本発明により、一定の香り、コクを有する容器入りおから茶飲料を量産化することを可能としたものである。
おから茶飲料を量産する方法としては、生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎工程で得られた焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルになるように調整する調整工程(D)と、調整工程で得られた調整液を200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);である方法(以下、おから茶飲料の量産方法[1]という)や、生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られた清澄液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルに調整する調整工程(D)と、調整工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);である方法(以下、おから茶飲料の量産方法[2]という)であれば、特に制限されるものではなく、上記生おからについては、豆腐生産の直後にできた生おからを腐敗が起こらないよう直ちに、あるいは、長くても5分以内に乾燥機に入れることが好ましい。
先ず、本発明のおから茶飲料の量産方法[1]を説明すると、生おからの乾燥工程(A)においては、乾燥機により、温度100〜110℃の雰囲気下で生おからを乾燥し、水分を5〜40重量%以内に抑えるが、できるだけ短時間、例えば、5〜10分間で乾燥することが好ましい。乾燥後のおからの水分を5重量%以下にすると焙煎時に発火するなど、焙煎に支障をきたすため、水分は5重量%以上とすることが必要である。また、40重量%以上の水分は雑菌による腐敗が起こるため、焙煎用の乾燥おからとしては用いることができない。即ち、温度100〜110℃で乾燥し、水分5〜40重量%とすると、乾燥おからは、焦げ臭や、大豆臭を伴わず、また、後の焙煎を効率的に行うことができる。好ましくは、乾燥後のおからの水分を5〜30重量%、より好ましくは、水分を5〜10重量%とする。本発明で用いる乾燥機は、種類、規模等は特に制限がなく、熱風又は温風乾燥(トンネル、ロータリー、透気、気流、棚式、ベルト式)、皮膜乾燥(ドラム、ベルト)、電磁波(高周波、マイクロ波、遠赤外線)による乾燥装置等の1又は2以上を組み合わせて乾燥処理することができる。
より具体的には、熱風発生装置からの熱風と遠赤外線放射管からの遠赤外線放射線の併用による乾燥装置(例えば、特許文献1参照)、乾燥ドラム内に撹拌混合可能な撹拌羽根が取り付けられた熱風乾燥装置(例えば、特許文献2参照)、熱媒体による乾燥室、原料おからとホグシ媒体を入れる乾燥容器、乾燥容器回転手段、水蒸気供給手段、循環ファン、空気吸入口、制御部、及び過熱水蒸気の一部を凝縮する凝縮器を備える乾燥おから製造装置(例えば、特許文献3参照)、連続式常圧過熱水蒸気乾燥機と熱風乾燥機によるおからの乾燥装置(例えば、特許文献5参照)、加熱しながら回転する円筒横置ローラーの表面へ加圧ローラーで、おからを均一に薄板状に圧着し乾燥させるローラー式加熱乾燥処理装置(例えば、特開2001−27479号公報参照)、おからを熱風乾燥するための乾燥装置であって、軸線方向に延在するパドルスクリューを備えた乾燥炉と、熱風機とを有し、前記乾燥炉は入口部に前記湿潤原料の供給口と、前記熱風機に連通する熱風送入口とが設けられており、出口部に乾燥した原料を熱風とともに排出するための排出口が設けられており、前記パドルスクリューの羽根の少なくとも一部が戻り羽根である乾燥装置(例えば、特開2002−350057号公報参照)等を例示することができる。本発明では、例えば、乾燥ドラム内に撹拌混合可能な撹拌羽根が取り付けられた熱風又は温風乾燥装置を用いることが好ましい。
乾燥おからの焙煎工程(B)においては、乾燥おからを140〜250℃の条件下で焙煎して水分を少なくとも10重量%以下にさらに減少させる。140℃以下の焙煎では香ばしさが出ず、おから茶として不適であり、250℃以上では乾燥おからは燃えてしまうおそれがある。より好ましくは、140〜210℃である。焙煎機の種類については、ランニングコストの少ない熱風式、或いは半熱風式の焙煎機が良い。更に、焙煎時の加熱ムラをなくすために、遠赤外線タイプにすることが好ましい。例えば、連続式遠赤外線焙煎機、回分型直火焙煎機、熱風式直火焙煎機、ドラム式熱風焙煎機、ガス回転釜など各種の焙煎機が使用可能である。焙煎機の大きさについては、焙煎したおからは、長期保存により酸化し、味や、香りに問題が出るため、おから茶としての抽出工程に見合う少量の焙煎量が処理できる、焙煎能力5kg程度以上の焙煎機で良く、このような小型の焙煎機であれば、焙煎回数を増やすことにより、必要量の焙煎おからを製造することができる。更に、大量の焙煎おからを必要とする場合には、連続式や大型の焙煎機を使用することができる。
次に、前記抽出濾過工程(C)においては、次の2通りの方法、即ち、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2)があり、前記抽出濾過する工程(C−1)の袋を用いて行う場合、100〜200メッシュのものがよく、この範囲外では、おから茶が抽出し難いか(抽出効率低下)又はおから茶の粒子が混入する(固形分混入)おそれがある。また、焙煎おからをフィルターによる場合(C−2)についても、用いるフィルターとして100〜200メッシュの範囲外のもので行うと、おから茶が抽出し難いか(抽出効率低下)又はおから茶の粒子が混入する(固形分混入)おそれがある。また、抽出に際し、熱水を用いる場合は、90℃以上であることが好ましい。
さらに、抽出濾過液を調整する調整工程(D)においては、抽出濾過液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルになるように調整するが、焙煎おから1kgに対して水分量が40リットル以下では、おから茶飲料として濃い味の感があり、或いは、焙煎したおからの匂いが強く、また、200リットルを越えると、おから茶飲料として、薄すぎ、おから茶特有の風味を呈しない。
続く清澄濾過する清澄濾過工程(E)においては、調整工程で得られた調整液を200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過するが、ここでの清澄濾過は、仕上げとして、懸濁物質等の不純物を除くために行う手段である。
最終工程の充填工程(F)においては、清澄濾過工程で得られたおから茶飲料を容器に充填するが、通常の飲料を容器に充填する充填方法を採用できる。容器として、ペットボトル、缶、紙パック等を例示することができ、ペットボトル、缶が好ましく、ペットボトルがより好ましい。
前記おから茶飲料の量産方法[2]は、おから茶飲料の量産方法[1]における、調整工程(D)と清澄濾過工程(E)の順を、清澄濾過工程(E)と調整工程(D)の順とするものであり、おからの懸濁具合等をみておから茶の量産方法[1]と量産方法[2]を適宜に変更できるが、おから茶飲料の量産方法[1]及び[2]のどちらの場合においても、水分量を調整する工程(D)で、おから茶飲料の液量が明確となる。したがって、必要に応じてあらかじめ添加されるビタミンC等の酸化防止剤、イソフラボン、食物繊維等の各種添加剤の濃度を規定の濃度に調整することができる。また、おから茶飲料の量産方法[2]のように、おから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の直前の工程で溶液の水分量を調整する場合には、調整に使用する溶液についても、200〜400メッシュのフィルターで濾過された清澄溶液に相当する溶液を使用することが特に好ましい。
本発明のおから茶飲料の量産方法として、例えば、焙煎おから36kgを、100〜200メッシュの袋に入れ、6000リットルの、水又はお湯に2〜3分通すか、容器内に収容して抽出後、100〜200メッシュのフィルターで濾過し、さらに、仕上げとして、300メッシュのフィルターで濾過しておから茶飲料を得る。このようにして得られたおから茶飲料を、通常の方法により容器に充填する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
水分約80重量%の生おからを温風乾燥機で、100℃の温風で水分8重量%程度まで乾燥した。乾燥おから2kgを、焙煎能力5kgの半熱風式焙煎機に投入して、約170℃で約5分間の焙煎を行い、水分は、4〜6重量%程度含まれていた。約1.7kgの焙煎おからを得た。前記焙煎おから5kgを100〜200メッシュ程度の袋に詰め、その袋を抽出用の容器に入れ、約92℃の熱水200リットルを加えて約10分間抽出し、400メッシュのフィルターで濾過して、おから茶飲料を得た。水分量を200リットルに調整して、100ml缶に充填し、缶入りおから茶を得た。得られた缶入りおから茶飲料、1890個のうちランダムに10個選んで試飲すると、いずれも一定の香り、コクを有するものであった。
水分約80重量%の生おからを温風乾燥機で、100℃の温風で水分8重量%程度まで乾燥した。乾燥おから2kgを、焙煎能力5kgの半熱風式焙煎機に投入して、約170℃で約5分間の焙煎を行い、水分は、4〜6重量%程度含まれていた。約1.7kgの焙煎おからを得た。前記焙煎おから5kgを100〜200メッシュ程度の袋に詰め、その袋を抽出用の容器に入れ、約20℃の水200リットルを加えて約30分間抽出し、水分量を調整することにより、200リットルのおから茶飲料を製造した。製造したおから茶飲料を200メッシュのフィルターで濾過して、100ml缶に充填し、缶入りおから茶を得た。得られた缶入りおから茶飲料、1870個のうちランダムに10個選んで試飲すると、いずれも一定の香り、コクを有するものであった。
水分約75重量%の生おからを温風乾燥機で、110℃の温風で水分6重量%程度まで乾燥した。乾燥おから20kgを、焙煎能力60kgの熱風式焙煎機に投入して、約150℃で約15分間の焙煎を行ない、水分は、4〜6重量%程度含まれていた。約16kgの焙煎おからを得た。この焙煎おから10kgを100〜200メッシュ程度の袋に詰め、その袋を抽出用の容器に入れ、約90℃の熱水400リットルで約2分間抽出し、その後、水分量を調整することにより、2000リットルのおから茶飲料を製造した。製造したおから茶を300メッシュのフィルターで濾過した後、製造したおから茶を1000mlの飲料用紙パックに充填し、飲料用紙パック入りおから茶を得た。得られた飲料用紙パック入り1760本のうちランダムに20本選んで試飲すると、いずれも一定の香り、コクを有するものであった。
水分80重量%の生おからを温風乾燥機で、100℃の温風で水分10重量%程度まで乾燥した。乾燥おから200kgを、焙煎能力500kgの連続式遠赤外線焙煎機に投入して、約210℃で約2分間の焙煎を行い、水分は、4〜6重量%程度含まれていた。約180kgの焙煎おからを得た。この焙煎おから20kgを抽出用の容器に入れ、95℃の熱水600リットルで約3分間抽出し、抽出液を100メッシュのフィルターで濾過した。その後、製造したおから茶を200メッシュのフィルターで濾過した後、水分量を調整することにより、3000リットルのおから茶飲料を製造した。製造したおから茶を500mlのペットボトルに充填し、ペットボトル入りおから茶を5670本得た。そのうちランダムに30本選んで試飲すると、いずれも一定の香り、コクを有するものであった。
水分80重量%の生おからを温風乾燥機で、100℃の温風で水分10重量%程度まで乾燥した。乾燥おから200kgを、焙煎能力500kgの連続式遠赤外線焙煎機に投入して、約210℃で約2分間の焙煎を行い、水分は、4〜6重量%程度含まれていた。約180kgの焙煎おからを得た。この焙煎おから20kgを抽出用の容器に入れ、90℃の熱水600リットルで約5分間抽出し、抽出液を20メッシュのフィルターで濾過し、更に150メッシュのフィルターで濾過した。30℃以下に冷却し、冷却後6,000rpmの速度で遠心分離を行った。その後、水分量を調整することにより、3000リットルのおから茶飲料を製造した。製造したおから茶を300メッシュのフィルターで濾過した後、2000mlのペットボトルに充填し、ペットボトル入りおから茶を1320本得た。そのうちランダムに30本選んで試飲すると、いずれも一定の香り、コクを有するものであった。

Claims (6)

  1. 生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎工程で得られた焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルになるように調整する調整工程(D)と、調整工程で得られた調整液を200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、
    前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);であることを特徴とするおから茶飲料の量産方法。
  2. 生おからを100〜110℃で乾燥して水分を5〜40重量%にする生おからの乾燥工程(A)と、乾燥工程で得られた乾燥おからを140〜250℃で焙煎する乾燥おからの焙煎工程(B)と、焙煎おからを水又は熱水で抽出して濾過する抽出濾過工程(C)と、抽出濾過工程で得られた抽出濾過液を、200〜400メッシュのフィルターで清澄濾過する清澄濾過工程(E)と、清澄濾過工程で得られた清澄液を、焙煎おから1kgに対して水分量が40〜200リットルに調整する調整工程(D)と、調整工程で得られたおから茶飲料を容器に充填する充填工程(F)の各工程を順次備えたおから茶飲料の量産方法であって、
    前記抽出濾過工程(C)が、焙煎おからを100〜200メッシュの袋に詰め、その袋を抽出用の容器に収容して水又は熱水で抽出濾過する工程(C−1);又は、焙煎おからを容器に収容して水又は熱水で抽出し、20〜200メッシュのフィルターで濾過する工程(C−2);であることを特徴とするおから茶飲料の量産方法。
  3. 乾燥おからの水分が5〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のおから茶飲料の量産方法。
  4. 乾燥おからを焙煎する温度が140〜210℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法。
  5. 熱水が90℃以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法。
  6. 容器が、ペットボトル、缶、及び飲料用紙パックのいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のおから茶飲料の量産方法。
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