JP2004053943A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動ミラーを偏向器に用いた画像形成装置は、低騒音、省電力など利点を多く持っているが、環境変化の影響を受けやすく、共振振動数がずれて、振れ角が極端に減少するという問題点がある。本発明は、上記画像形成装置において、長期間安定した走査角を確保し、信頼性を向上することを目的としている。
【解決手段】基準クロックfは位相同期部908において、基準クロックfの1周期を1/n毎に遅延したクロックの中から同期検知センサ904より発生される同期検知信号と位相が合ったクロックを選択し、新たに基準クロックfとする位相同期を各走査毎に行う。同期検知センサ904と終端検知センサ905の出力の時間差が所定値より短い場合は基準クロックfを高める方向に補正し、画像幅を合わせる。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、デジタル複写機およびレーザプリンタ等の画像形成装置に用いられる光走査装置に関するものであり、光走査型のバーコード読み取り装置や3次元形状計測装置等へも応用が可能な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光走査装置においては光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられるが、より高解像度な画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
これに対し、近年シリコンマイクロマシニングを利用した光偏向器の研究がすすめられており、特許第2924200号公報や特許第3011144号公報に開示されるように、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した方式が提案されている。
【0003】
この方式によれば、共振を利用して往復振動をさせるので、高速動作が可能であるにもかかわらず、騒音が低いという利点がある。さらに、振動ミラーを回転する駆動力も小さくて済むので、消費電力も低く抑えられる。
【0004】
反面、環境温度変化に伴い、材料特性が変化し共振振動数がずれ、振れ角が極端に減少するという問題点があり、特開平7−49462号公報に開示されるように、温度を検出したり、特開2001−305471号公報に開示されるように、誘導起電力により振れ角を検出して、共振振動数のずれに追従して励振電流を印加する駆動周波数を可変したり、特許第2711158号公報に開示されるように、温度変動を所定範囲内に抑えて共振振動数を一定に保つ提案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、共振を利用して振動ミラーを駆動する方式においては、振動ミラー固有の共振周波数に合わせた周波数で駆動電圧を印加する必要がある。しかし、共振振動数自体、例えば、自己発熱や環境温度の変化に応じて変化してしまうため、これをポリゴンミラーやガルバノミラーの代わりに用いて画像記録を行う場合、走査速度の変化によって画像を形成する画素のドット間隔、および全体の画像幅が変化してしまう。
【0006】
図14は温度変化によって同じ駆動周波数において振れ角が変わることを説明するための図である。
図において、縦軸はミラー振れ角、横軸は走査周波数(駆動周波数)である。駆動周波数の増加に伴って、ミラー振れ角が0から急に立ち上がってミラーの共振振動数fに一致したとき最大値を示し、以後急に小さくなる。途中やや右肩下がりの緩い勾配を示し、ついには急激に0に下がってしまう。このグラフの存在範囲を便宜上共振振動帯域と呼ぶ。この帯域内で振動させることを共振振動もしくは共振駆動と呼ぶ。
いま、所定の角度5度振らせるため、基準温度25℃における振動ミラーに与えるべき駆動周波数fdを、後述の本発明の方法に従って図のように設定したとき、光走査装置の温度の10℃ないし50℃の温度変化によって、振れ角が図の矢印Aで示す範囲に変化してしまう。
【0007】
例えば、複数の光走査装置、感光体を転写体の移動方向に沿って配列し色重ねを行うタンデム方式の多色画像形成装置においては、各色画像の画素のドット位置が合わないため、色ずれや色変わりの要因となる。また、特開2001−228428号公報に提案されるように、複数の光走査装置を並列し、画像を主走査に分割して繋ぎ合わせる方式においては、各々の画像幅が合っていないと境界部において画像同士が重なったり、隙間が開いたりして繋ぎ目が目立ちやすくなるという課題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明では、発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、発光源からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーの駆動周波数を該振動ミラー固有の共振振動数に応じて可変である振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置において、前記光源駆動手段は、前記振動ミラーの駆動周波数に応じて、前記発光源を変調する画素クロックを変更することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光走査装置において、前記振動ミラーの振幅を検出する振幅検出手段を備えるとともに、該振幅が所定値以上を保持するように、前記振動ミラーの駆動周波数を変更することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の光走査装置において、前記振動ミラーの駆動周波数を前記振動ミラー固有の共振振動数から所定範囲ずらして設定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、発光源からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーを一定の駆動周波数で駆動する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置において、前記振動ミラー固有の共振振動数を可変とする共振振動数可変手段を備えるとともに、前記駆動周波数において振幅が所定値以上を保持するように、共振振動帯域を変更することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明では、請求項4記載の光走査装置において、前記共振振動数可変手段は、前記振動ミラー上に配備され、振動ミラーの温度を変更する温度可変手段よりなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項4記載の光走査装置において、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検出する検出手段を備えるとともに、該検出手段からの信号により前記振動ミラーの振幅を算出することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明では、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記振動ミラー駆動手段は、振動ミラーの駆動周波数fmとすると
0<t<1/(4・fm)
なる印加時間tの駆動電圧をパルス状に印加して振動ミラーを駆動することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明では、請求項7記載の光走査装置において、前記駆動電圧を振動ミラーの振幅ピークから振幅0に至る期間を超えない範囲で印加することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明では、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記光源駆動手段は、前記画素クロックの各画素に対応した発光パルスの位相が、振動ミラーの振動変位に応じて変更するように印加することを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明では、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検出する検出手段を備えるとともに、該検出信号と発光源を変調する画素クロックとの位相を、画素クロックの1/n(nは整数)ずつずらして遅らせた、いずれかの遅延クロックに同期するようにした位相同期手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明では、発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として共振振動し、光源手段からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーの駆動周波数を該振動ミラー固有の共振振動数に応じて変更する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置と、該光走査装置によって静電画像が形成される感光体と、該静電画像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
前記光源駆動手段は、発光源を変調する画素クロックを、振動ミラーの駆動周波数に応じて変更して画像記録を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明では、請求項11に記載の画像形成装置において、前記感光体の移動速度を変更する速度可変手段を備え、前記振動ミラーの駆動周波数に応じて、前記感光体の移動速度を変更して画像記録を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明では、発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、光源手段からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーを一定の駆動周波数で駆動する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置と、該光走査装置によって静電画像が形成される感光体と、該静電画像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
前記振動ミラー固有の共振周波数を可変とする共振周波数可変手段を備え、前記駆動周波数において振幅が所定値以上を保持するように、共振振動数を変更して画像記録を行うことを特徴とする。
【0019】
請求項14に記載の発明では、請求項11乃至13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、上記光走査装置を複数備え、各々の振動ミラーを共通の駆動周波数で共振振動させて画像記録を行うことを特徴とする。
【0020】
【実施例】
図1は本発明の光走査装置に用いる振動ミラーモジュールの詳細を示す分解斜視図である。
図1において、符号100は振動ミラーモジュール、101は支持基板、102は可動ミラー、103は可動電極、104はガラス窓、105はカバー、106はSi基板、107はSi基板枠、108はねじり梁、109は固定電極、110は固定枠、112はリード端子、113は絶縁基板、114は開口部、115及び116は対向ミラーチップ、117および118は反射面、119は可動ミラー裏側、120は窪みをそれぞれ示す。
【0021】
振動ミラーモジュール100は、ねじり梁208を回動軸とした1次振動モードを有する可動ミラー102を、焼結金属等で成形された支持基板101に装着し、キャップ状に成形されたカバー105により密封され、開口に配備されたガラス窓104を通じて光ビームが入出射される。
振動ミラー基板は、Si基板106とSi基板枠を、絶縁膜を介して接合して構成される。Si基板106は厚さ60μmのSi基板からなり、エッチングにより可動ミラー102およびそれを軸支する一対のねじり梁108を、両端の固定枠110との接続のみを残し、周囲を除去して形成する。ねじり梁108は副走査方向に平行に配列されている。
【0022】
ねじり梁108を挟んで可動ミラー102の長手方向の両端縁部の、固定枠110と近接する部位には、数μmのギャップを介して互いに噛み合うような形で、双方に櫛歯状の凹凸が形成されている。
可動ミラー102の表面、および固定枠110に形成した凹凸部にはAu等の金属被膜が蒸着されている。可動ミラー102表面の金属皮膜はレーザー光の反射面としての機能を有し、両端近傍の金属皮膜は電極としての機能を有する。可動ミラー102両端の凹凸部の金属皮膜103、103を第1、第2の可動電極、対向する固定枠110の両側の凹凸部の金属皮膜109、109を第1、第2の固定電極と呼ぶ。
【0023】
可動ミラー102は表裏で異なる形状をしており、若干の非対称性を持たせてあるので、無負荷状態で水平から若干傾いて保持され、可動電極と固定電極は数μmの段差を有している。したがって、固定電極109、109に電圧を印加すると、対向する可動電極との間で静電引力を生じ、ねじり梁108をねじって水平に戻るように回動される。周期的にパルス状の同位相の電圧を印加することで往復振動する。
尚、電極を櫛歯状としているのは、これにより外周長をできるだけ長くして電極長をかせぐためで、低電圧でより大きい静電トルクが得られるように配慮している。
【0024】
また、ねじり梁108と可動ミラー102の系を、走査装置として必要な主走査周期に見合った固有振動数になるよう、質量や幅や長さ、あるいは厚さ等を設計すれば、励振される振幅を拡大することができる。このように、共振振動数を駆動周波数に合わせることで、印加電流が微小で済み、消費電力を低減できる。しかし、上記したように、駆動周波数と共振振動数がわずかにずれるだけで振幅が低減してしまう。
【0025】
図14から分かるように、光走査装置の温度として、25℃において駆動周波数fdを共振振動数fに一致させておくと、光走査装置の温度が10℃になったときミラー振れ角が0になってしまい、使用できなくなってしまう。仮に温度を25℃に保つように管理したとしても、環境変化によって共振振動数は微妙にずれるものなので、fがfdより右になった途端ミラー振れ角が0になってしまうという現象が起こる。
【0026】
そのため、図に示すように、駆動周波数fdは共振振動数fより大きいほうへずらして設定するのがよい。ずらすべき程度としては、使用温度範囲、この例では10℃〜50℃、において、少なくともミラー振れ角が0にならない範囲で有ることが必要である。好ましくは、振れ角のグラフの曲線の勾配がなるべく緩やかな(絶対値が小さい)範囲になるようにする。例えば、図に示す値にfdを設定すれば、上記温度範囲の変化に対して、仮に駆動周波数fdが追随できなかった場合でも、ミラー振れ角は矢印Aで示す範囲に変動するものの、振れが止まってしまうようなことはなくなる。本発明ではミラー振れ角の検知によって、駆動周波数fdを変化させ、振れ角が5度になるよう常時補正をかける。それによって、駆動周波数fdは図の矢印Bの範囲で変化し得る。
【0027】
図14に示したように、共振振動帯域は温度変化に伴う共振振動数fの変動に応じてずれてしまい、可動ミラーの振れ角が変化してしまうため、
1)固定電極に印加する駆動電圧の周波数を共振振動数の変化に追従するように可変制御する
2)Si基板のばね定数を安定化して共振振動数の変動幅を微小に保つ
のいずれかの方策が必要となる。
【0028】
1)の実施例では、同期検知センサで走査される光ビームの走査速度を検出することで、振幅(光ビームの振れ角)を計測し、振れ角が維持されるように駆動周波数を定期的に見直し、再設定を行う。
図2は上記2)のばね定数を安定化させる実施例を示す図である。ねじり梁108に連結される固定枠110上に薄膜抵抗111を堆積形成し加熱することで、環境温度が低い時にもバネ定数を低く保ち、環境温度によらず共振振動帯域が安定化するようにしている。
【0029】
ここで、共振振動数について詳しく述べる。
いま、可動ミラーの寸法を、縦2a、横2b、厚さd、ねじり梁の長さをL、幅cとするとSiの密度ρ、材料定数Gを用いて、
慣性モーメントI=(4abρd/3)×a
バネ定数K={G/(2L)}×{cd(c+d)/12}
となり、共振振動数fは、
Figure 2004053943
となる。
【0030】
梁の長さLと振れ角θは比例関係にあるため、Aを定数として
θ=A/I f
であらわされ、振れ角θは慣性モーメントIに反比例し、共振振動数fを高めるには慣性モーメントを低減しないと振れ角θが小さくなってしまう。
そこで、実施例では可動ミラー裏側119の基板厚dを格子状に残し、それ以外をd/10以下の厚さまでエッチングにより肉抜きすることで、慣性モーメントを約1/5に低減している。
【0031】
一方、空気の誘電率ε、電極長さH、印加電圧V、電極間距離δとすると
電極間の静電力F=εHV/(2δ)
となり、Bを定数として、
振れ角θ=BF/I
とも表され、電極長さHが長いほど振れ角θが大きくなり、櫛歯状とすることで櫛歯数nに対して2n倍の駆動トルクが得られる。
反面、可動ミラーの速度υ、面積Eに対して、空気の密度ηとすると、Cを定数として、
空気の粘性抵抗P=Cηυ
が可動ミラーの回転に対向して働くため、カバーで密封し減圧状態に保持するのが好ましい。実施例では非蒸発型ゲッタを同梱し、外部からの加熱で活性化させて減圧状態にし、1torr以下としている。
【0032】
Si基板枠107は280μmのSi基板からなり、中央部を貫通してSi基板106の支持部に絶縁層を挟んで接合され、可動ミラーの揺動空間を形成している。上面には2枚のSi基板により構成し可動ミラーに対向した対向ミラーチップ115、116が架橋するよう接着される。
対向ミラーチップ116は結晶面方位<111>から、対向ミラーチップ115は結晶面方位<110>から各々約9°スライス角度を傾けたウエハを用い、エッチングにより<111>面を露出させ基板面より各々9°、26.3°傾けた傾斜面を形成して切り出され、この面を接合面となし、同面と連続した基板面に金属被膜を蒸着して反射面となす。2枚の対向ミラーチップは開口部114を挟み屋根状に144.7°の角度をなす第1の反射面117と第2の反射面118とを対で配備した構成となす。
【0033】
図3は振動ミラーモジュールの副走査断面のレイアウトを示す図である。半導体レーザ301から射出した光ビームは後述するようにカップリングレンズ302、シリンダミラー303を介して、可動ミラー102に対しねじり梁を含む副走査断面内で法線に対して副走査方向に約20°傾けて開口部より光ビームが入射され、反射した光ビームは第1の反射面117に入射され可動ミラーに戻され、さらに反射した光ビームは開口部114を超えて第2の反射面118に入射され、可動ミラーとの間で3往復しながら反射位置を副走査方向に移動させ、合計5回の可動ミラーでの反射により再度、開口部114から射出される。
【0034】
実施例ではこのように複数回反射を繰り返すことで、可動ミラーの小さい振れ角で大きな走査角が得られるようにしている。いま、可動ミラーでの総反射回数N、振れ角αとすると、走査角θは2Nαで表せるので、実施例ではN=5、α=5°であるから最大走査角は50°となりポリゴンミラーと同等の走査角が得られる。
【0035】
共振を利用することで印加電圧は微小で済み発熱も少ないが、上式から明らかなように記録速度、つまり共振周波数、が速くなるに従ってトーションバーのばね定数を高める必要があり振れ角がとれなくなってしまう。そこで、上記したように対向ミラーチップを設けることで走査角を拡大し、記録速度によらず必要十分な走査角が得られるようにしている。
【0036】
また、屋根状に対向して反射面を構成し、可動ミラーへの副走査方向での入射角度が繰り返し反射毎に正負(右向き、左向き)に振り分けられるようにすることで、斜入射に伴う被走査面での走査線の曲がりを抑え、直線性を維持するとともに、光軸と直交する面内での光束の回転が射出時にはもとの姿勢に戻るようにして結像性能の劣化がおきないよう配慮している。
【0037】
基板106は絶縁基板113上に積み重ねて接合され、支持基板101に固定される。絶縁基板113は中央部を貫通して可動ミラーの揺動空間が形成され、基板106に配備された固定電極と導通するパッド部113aを備える。リード端子112は絶縁材を介して支持基板101を貫通して挿入され、上側に突出した端部と上記パッド部とがワイヤーボンディングによって結線されて封止された内外の電気配線がなされる。
【0038】
カバー105は、支持基板101の外周に設けられた段差部にはめ込まれ、光ビームの射出開口にはガラス窓104がカバー内部から接合される。図中、120は上記ゲッタを入れる窪みであり、絶縁基板113が接合されて目隠しされる。
【0039】
上記実施例においては振動ミラーを静電力によって駆動する方式としたが、圧電素子を用いて励振する方式、可動ミラーに薄膜コイルを形成し電磁力を発生して駆動する方式でも同様である。
【0040】
図4、5は本発明の実施例における光走査装置の斜視図である。
図において、符号400は光源ユニット、401は半導体レーザ、402はホルダ部材、403は貫通穴、404は筒部、405は突起部、406はハウジング、408は取り付け面、409は斜面、410はカップリングレンズ、412はプリント基板、413は同期検知センサ、414はコネクタ、415はケーブル、416は第1の走査レンズ、417は第2の走査レンズ、418は接合面、419は平押面、420は突起、421は突起対、422は切欠、423は突起、424は端部、425は切欠、426は突起対、427は高輝アルミ板、428はミラー部、429は開口部、430は振動ミラーモジュール、431は開口、432は基準ピン、436はシリンダーミラー、438はカバー、439は開口、600は光走査装置をそれぞれ示す。
【0041】
光源である半導体レーザ401は、ホルダ部材402のハウジング406への当接面と反対側から、筒部404の貫通穴403に圧入され、当接面側に設けられた突起部405にはカップリングレンズ410が光軸を合わせ、その射出光束が平行光束となるように発光点との光軸方向の位置決めをして先端の半円筒部に接着、固定されて光源ユニット400が構成される。実施例の場合、3つの光源ユニットを用いるが、全て同一構成である。
【0042】
光源ユニット400は貫通穴と同軸に設けられた円筒部404を備えハウジング406のかん合穴407に各々係合して取付面408に当接されネジ固定される。
光源ユニットより射出した光ビームは取付面408と対向する斜面409に接合配備され、副走査方向に凹面の曲率を有するシリンダミラー436に入射され、副走査方向において可動ミラー面で集束する集束光束として振動ミラーモジュール430のガラス窓から入射される。
【0043】
シリンダミラー436は斜面409の開口431からミラー面を覗かせるように外側から当接され、斜面409に沿って、同面内での回転方向と副走査方向とを、光束の主走査方向が後述する走査レンズの焦線方向と合うように、また、走査位置が揃うように位置決めされ接着固定される。
【0044】
振動ミラーモジュール430はねじり梁の方向が各々平行となるように均等間隔で、実施例の場合3つが、同一のプリント基板412上に実装され、ハウジング下側開口をふさぐように基板上面を当接してネジ固定される。3個の振動ミラーモジュールに対応して、その他の各光学素子もすべて3組分用意されており、したがって、光走査手段として3組で、1個の光走査装置を形成している。
【0045】
被走査面において各振動ミラーモジュール430の走査線は、被走査面(感光体)の移動方向と直交する方向から所定角度(β)、実施例では走査終端側が走査開始側に対して2〜3°傾くように配置され、隣接する光走査手段との走査線が平行になるように実装される。
【0046】
プリント基板412には半導体レーザ401の駆動回路、可動ミラー102の駆動回路を構成する電子部品、および同期検知センサ413が実装されており、振動ミラーモジュール430はその支持基板の底面をプリント基板面に突き当て、下側に突出したリード端子をスルーホールに通して半田付けすることで回路接続がなされ、コネクタ414を介して外部回路との配線がなされる。一端をプリント基板に結線されたケーブル415は半導体レーザのリード端子と接続される。
【0047】
ハウジング406はある程度剛性が確保できるガラス繊維強化樹脂やアルミダイキャスト等からなり、ハウジング内部には結像手段を構成する第1の走査レンズ416、第2の走査レンズ417を主走査方向に配列して接合する接合面418が形成され、各レンズの副走査方向基準面を当接した際に、振動ミラーモジュール430から射出した光ビームと副走査方向の光軸高さが合うように配備されている。
【0048】
第1の走査レンズ416には副走査各面の中央に突出され主走査方向の位置決めを行う突起420、第1面側両端に光軸方向の突き当てを行う平押面419を備え、各接合面418に一体形成された切欠422に突起420を係合し、突起対421に平押面419を突き当てて各々相対的な配置を合わせて支持される。
【0049】
一方、第2の走査レンズ417は主走査に連結し枠体434に収められ樹脂にて一体的に形成されており、枠体434の第2面側中央部の突起423を接合面に一体形成された切欠425に係合し、枠体434の第1面側両端部424を突起対426に突き当てて支持される。
【0050】
同期検知センサ413(PINフォトダイオード)は、隣接する振動ミラーモジュール430で共用する中間位置と、両端位置に配置され、各光走査モジュール430の走査開始側と走査終端側とでビームが検出できるように計4箇所に実装される。第2の走査レンズ417の第2面側には各レンズの走査領域間に逆V字状のミラー部428を、走査領域に開口部429を形成した高輝アルミ板427が配備され、上記ミラー部428によって反射した光ビームが各々の同期検知センサ413へ導かれるよう隣接する走査開始側と走査終端側に対応した反射面が向かい合って配置されている。
【0051】
カバー438は光ビームが通過する開口439を形成し、ハウジング406上面を密閉するようネジ止めされる。高輝アルミ板427は第2の走査レンズとカバーとの間に挟み込まれて支持され、反射した光ビームは再度、走査レンズ427を通過してハウジング内に戻される。
【0052】
上記のように構成された光走査装置は、ハウジング406の主走査端に形成された鍔部433に設けられた基準ピン432により装置本体のフレームと位置決めを行い上面を基準に取付けられ、ネジ固定される。
尚、実施例では、3つの光走査手段を配列した例を示したが、配列数はいくつであっても同様である。
【0053】
図6は本発明をカラーレーザプリンタに適用した例を示す図である。
図において、符号601は転写ベルト、602は現像ローラ、603はトナーホッパ、604は感光体ドラム、605はセンサ、606は給紙コロ、607は給紙トレイ、608はクリーニング部、609は回転支持体、610はレジストローラ、611は2次転写装置、612は熱定着ローラ、613は排紙ローラ、614は排紙トレイをそれぞれ示す。
【0054】
図の例は光走査装置600によって1色ずつ画像形成され、転写ベルト601を4回転して回転毎に色重ねがなされるカラーレーザプリンタを示す。
転写ベルト601は駆動ローラと2本の従動ローラとで支持され、各色に対応したトナーを補給する現像ローラ602およびトナーホッパ603は回転支持体609上に一体的に配備され1/4ずつ回転しながら感光体ドラム604に対向させる。
【0055】
画像は、転写ベルト601端に形成されたレジストマークを検出するセンサ605の信号をトリガとして副走査方向の書出しタイミングをはかって記録され、現像部にてトナーがのせられて転写ベルト601に顕像が転写される。転写された後の残トナーは混色しないようにクリーニング部608で掻き取られ備蓄される。
これらの動作を各色毎に行うことで、順次画像を重ねていく。
【0056】
用紙は給紙トレイ607から給紙コロ606により供給され、4色目の画像形成にタイミングを合わせてレジストローラ610により送り出されて、転写部611にて転写ベルト601から4色同時に転写される。転写されたトナー像は定着ローラ612により定着され、排紙トレイ614に排出される。
【0057】
光走査装置600は上記したように複数の光走査手段の走査線をつなぎ合わせて1ラインを形成する。
図7は走査線のつなぎ合わせを説明するための概念図である。
1ラインの総ドット数Lを3分割し、画像始端から各々1〜L1、L1+1〜L2、L2+1〜Lドットを割り当てて印字するが、実施例では各走査領域が感光体上で数mm重なるようにオーバーラップ領域を設け、区切り位置の画素ナンバーL1、L2を固定せず各色で異なるようにすることで、同一ラインを構成する各色の走査線の継ぎ目が重ならないようにして走査領域の境界を目立ち難くしている。
【0058】
図8は書込データ処理の一部を示すブロック図である。
図において、符号801はビットマップメモリ、802はマルチプレクサ、803ないし805はバッファメモリ、806ないし808は書込制御部をそれぞれ示す。
画像データは、上記したように主走査方向に3分割され、各光走査手段毎にビットマップメモリ801に保存され、各振動ミラーモジュールの駆動周波数fdにより決定される副走査ピッチと、走査線の傾きβに応じたテンプレートでラスター展開がなされ、ラインデータとしてバッファ803ないし805に保存される。
そのため、各画像領域の副走査記録密度が微妙に異なっても各領域の終端を一致させることができる。保存されたラインデータは各同期検知信号をトリガとして読み出され画像記録が行われる。
【0059】
図6に戻るが、転写ベルト601は感光体ドラム604に所定のニップ幅をもって柔軟に接触しており、若干の速度差、実施例では速度差が±0.5%以下、があってもトナー像をスリップさせて転写することで、感光体ドラムの駆動周波数fpを可変しても副走査ピッチずれが生じないようにしている。
感光体ドラム604を駆動する図示しないステッピングモータ制御部において、上記可動ミラーの駆動周波数fdの可変情報に応じて駆動周波数fpを可変すれば、副走査方向の画像幅についても補正することができる。
【0060】
図9は、半導体レーザ、可動ミラーの駆動制御を表すブロック図である。
図において、符号901は駆動パルス生成部、902は可動ミラー駆動部、904は同期検知センサ、905は終端検知センサ、906はLD駆動部、907はクロックパルス生成部、908は位相同期部、909は倍率演算部、910は振幅演算部をそれぞれ示す。
【0061】
図10は可動ミラーの振幅と駆動パルスのタイミングチャートである。
駆動パルス生成部901は、基準クロックをプログラマブル分周器で分周し、図10に示すように可動ミラーの1/2周期に1回、かつ最大振幅時から水平となるまでの期間のみに、電圧パルスが印加されるように駆動周波数fd(=1/T)の2倍の周波数でデューティが50%以下のパルス列(T<T/4)を生成し、PLL回路により所定の位相遅れδを生じさせて駆動周波数fdとして可動ミラー駆動部902に与える。
【0062】
可動ミラーは走査角θを起点として−θに達するまでの往期間の内、θ〜−θの期間(0<θ<θ)、同一方向の走査時のみ画像記録を行い、走査角−θから+θの復期間には画像記録を行なわない、言い換えれば、駆動周波数fdの1周期毎に画像記録を行なう。ちなみにθ/θ=0.7とした。
【0063】
電源投入時、および待機状態から起動する際には、プログラマブル分周器で連続的に分周比を変えることで、駆動周波数fdを高周波側から可変して励振し、同期検知センサ904で光ビームが検出されるまで走査角が拡大したことをもって共振振動帯域であることを判断する。それと共に、走査開始側と走査終端側との時間差から走査角を算出し、可変ミラーの振れ角(振幅)が所定値となるように駆動周波数が設定される。
【0064】
この際、複数の振動ミラーモジュール各々でこの設定を行うため、振動ミラーモジュール間で若干の駆動周波数の差が生ずるが、実施例ではこれらのうち最小値を共通の駆動周波数fdとしてすべての振動ミラーモジュールに与え、所定値以上の振れ角を確保するようにしている。
なお、走査角のずれに伴い、画像領域の重複が若干拡大するが、後述する画素クロックの設定によって補正することができる。
前述の図2に示すような可動ミラーの共振振動帯域を一定に保つ実施例においては、同様な検出方法を判断基準として、薄膜抵抗を加熱し温度制御すれば良い。
【0065】
図11は走査ビームが同期検知センサを往復通過するときの出力を示す図である。
同期検知は走査角がθとなる近傍でなされるが、図11に示すようにセンサ904を通過する往復の検出信号間隔trを計測し、振幅演算部910で振幅を検出すれば、走査角θを所定値に合わせることができ、このチェックを起動時以外にも定期時間毎にかけることで、長期間使用後においても振れ角の安定性をより向上させることができる。
【0066】
実施例では、走査角−θとなる近傍においてもセンサ905を配備して走査終端のビームを検出しており、この終端検知信号と走査開始端の同期検知信号との時間差を計測して可動ミラーの走査速度変動や走査レンズの形状誤差に伴う画像記録幅の変化を検出している。
後述するように、この画像記録幅の変化は画素クロックを変更することで補正する。
実施例では3つの光走査手段から構成されるので、全ての振動ミラーモジュールでこの設定が終了した後に印字動作を可能とするよう制御している。
【0067】
図12は可動ミラーの走査角を示す図である。
可動ミラーは共振振動されるため、同図に示すようにsin波状に走査角θが変化する。
θ=θ・sin(2πfd・t)、
ただし、(−1/4)・fd<t<(1/4)・fd
一方、被走査面である感光体ドラム面では均一間隔で主走査ドットを印字する必要があり、上記した走査レンズの結像特性は、単位走査角あたりの走査距離dH/dθがsin−1θ/θに比例するように、つまり、画像中央で遅く周辺に行くにしたがって、加速度的に速くなるように光線の向きを補正しなければならないが、走査レンズ中央部から周辺部にかけて、結像点を遠ざけるようなパワー配分を行う必要があり、最大振幅θに対して、有効走査領域θを広げるには限界がある。
【0068】
図13は主走査方向の画像位置とパルス幅及び位相差を表す図である。
走査レンズのみでスポット径を均一に保つには、走査効率θ/θ<0.5となってしまうことから、実施例では図13に示すように、振幅による走査速度の変化に対抗して、各画素に対応する位相が記録開始から記録終端にかけて、進んだ状態から段階的に遅れるようにすると同時に、各画素のパルス幅が記録開始から画像中央に至る領域では長い状態から段階的に短くなるように、画像中央から記録終端に至る領域では長くなるような画素クロックfmをLD駆動部906に与え、θ/θ=0.7まで向上している。
【0069】
以下、画素クロックfmの可変方法について説明する。
クロックパルス生成部907は、可変データに基づいて基準クロックfをプログラマブル分周器で分周した、分周クロックをカウントしてkクロック分の長さのパルスを有するPLL基準信号faが形成され、PLL回路において可変データに基づいて基準クロックfとの位相を選択して画素クロックfkが発生される。
これを数十画素毎に繰り返し行なうことで、主走査に沿って任意な位置にドットが印字できる。
【0070】
基準クロックfは位相同期部908において、基準クロックfの1周期を1/n毎に遅延したクロックの中から同期検知センサ904より発生される同期検知信号と位相が合ったクロックを選択し、新たに基準クロックfとする位相同期を各走査毎に行うが、実施例では、この際に位相が異なったクロックを選択できるようにしており、クロック可変を開始するタイミングを、可動ミラーの水平な状態(θ=0)が画像記録の中央位置と確実に一致するように補正する。ちなみに、このタイミングがずれると、主走査方向のドット間隔が一方で縮み、もう一方で延びている歪んだ画像になってしまう。
【0071】
また、基準クロックfの分周比を可変することで、主走査方向の画像幅を合わせることができ、上記したように、終端検知信号と同期検知信号との時間差を倍率演算部909で計測し、時間差が所定値より短い場合は周波数を高める方向に、長い場合は低める方向に補正する。
【0072】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、共振振動数の経時変化に応じて駆動周波数を追従しても、主走査ピッチ変動、および画像幅の変動を生じないので、多色画像形成における色重ね精度や分割走査記録における継ぎ目精度の劣化を防ぎ、高品位な画像記録が行える。
【0073】
請求項2の発明によれば、様々な環境変化があっても振幅が確保できるので、長期間安定した画像形成が行え信頼性が向上できる。
請求項3の発明によれば、光走査装置を複数備える画像形成装置を構成する際、ここの共振振動数のバラツキによらず、共通の駆動周波数を設定することができるので、各々の走査ラインのピッチが均一化され、副走査方向の画像端においても継ぎ目精度が維持され、高品位な画像形成が行われる。
【0074】
請求項4の発明によれば、様々な環境変化があっても振幅が確保できるので、長期間安定した画像形成が行え信頼性が向上できる。また、分割走査記録のように、複数の振動ミラーを組み合わせる方式において、各々の駆動周波数を共通にできるので、副走査ピッチを揃えられ、複雑な画素データの並び替えを行わなくとも画像幅が合わせられ、高品位な画像記録が行える。
【0075】
請求項5の発明によれば、温度可変したい箇所を直接加熱するので応答性がよく、かつ確実に共振振動数をずらすことができるので、長期間安定した振幅を確保でき、信頼性が向上できる。
請求項6の発明によれば、光ビームの走査角を直接観測するので、振動ミラーの特性変化によらず確実に走査幅が得られ、信頼性が向上できる。
【0076】
請求項7の発明によれば、振動ミラーの進行に対して少なくとも対抗して回転力が生じるのを回避できるので、より小さい回転力で振動ミラーの振れ角を確保することができ、省電力化できる。
請求項8の発明によれば、振動ミラーの進行を加速する方向に回転力を働かせることができるので、より小さい回転力で振動ミラーの振れ角を確保することができ、省電力化できる。
【0077】
請求項9の発明によれば、振動ミラーを用いることによる走査速度の変化、画像中央で速く、周辺で遅くなり最大振幅θで0になるという特性、に対してより最大振幅に近い走査角θまで主走査ピッチの均一性を保つことができるので、多色画像形成における色重ね精度や、分割走査記録における継ぎ目精度の劣化を防ぎ、高品位な画像記録が行える。
請求項10の発明によれば、振動ミラーの振幅が駆動電圧と位相差をもっていても、この振幅に画素クロックの可変タイミングを確実に合わせることができるので、主走査全域にわたってピッチ変動のない高品位な画像記録が行える。
【0078】
請求項11の発明によれば、共振振動数の経時変化に応じて駆動周波数を追従しても、主走査ピッチ変動、および画像幅の変動を生じないので、多色画像形成における色重ね精度や、分割走査記録における継ぎ目精度の劣化を防ぎ、高品位な画像記録が行える。
請求項12の発明によれば、共振振動数の経時変化に応じて駆動周波数を追従しても、副走査ピッチ、および画像幅が合わせられ、高品位な画像記録が行える。
【0079】
請求項13の発明によれば、様々な環境変化があっても振幅が確保できるので、長期間安定した画像形成が行え、信頼性が向上できる。また、感光体や転写手段の移動速度に対して、振動ミラーの駆動周波数を最適な条件に合わせ込むことができるので、高品位な画像記録が行える。
請求項14の発明によれば、複数の光走査装置において共通の駆動周波数を設定することにより、各々の走査ラインのピッチが均一化され、副走査方向の画像端においても継ぎ目精度が維持され、高品位な画像形成が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光走査装置に用いる振動ミラーモジュールの詳細図である。
【図2】ばね定数を安定化させる実施例を示す図である。
【図3】振動ミラーモジュールの副走査断面のレイアウトを示す図である。
【図4】本発明の実施例における光走査装置の斜視図である。
【図5】本発明の実施例における光走査装置の斜視図である。
【図6】本発明をカラーレーザプリンタに適用した例を示す図である。
【図7】図7は走査線のつなぎ合わせを説明するための概念図である。
【図8】書込データ処理の一部を示すブロック図である。
【図9】半導体レーザ、可動ミラーの駆動制御を表すブロック図である。
【図10】可動ミラーの振幅と駆動パルスのタイミングチャートである。
【図11】走査ビームが同期検知センサを往復通過するときの出力を示す図である。
【図12】可動ミラーの走査角を示す図である。
【図13】主走査方向の画像位置とパルス幅及び位相差を表す図である。
【図14】温度変化によって同じ駆動周波数において振れ角が変わることを説明するための図である。
【符号の説明】
100   振動ミラーモジュール
102   可動ミラー
103   可動電極
108   ねじり梁
109   固定電極
117   第1の反射面
118   第2の反射面
301   半導体レーザ
400   光源ユニット
401   半導体レーザ
412   プリント基板
413   同期検知センサ
430   振動ミラーモジュール
600   光走査装置
601   転写ベルト
604   感光体ドラム
901   駆動パルス生成部
902   可動ミラー駆動部
906   LD駆動部
910   振幅演算部

Claims (14)

  1. 発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、発光源からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーの駆動周波数を該振動ミラー固有の共振振動数に応じて可変である振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置において、
    前記光源駆動手段は、前記振動ミラーの駆動周波数に応じて、前記発光源を変調する画素クロックを変更することを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、前記振動ミラーの振幅を検出する振幅検出手段を備えるとともに、該振幅が所定値以上を保持するように、前記振動ミラーの駆動周波数を変更することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2に記載の光走査装置において、前記振動ミラーの駆動周波数を前記振動ミラー固有の共振振動数から所定範囲ずらして設定することを特徴とする光走査装置。
  4. 発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、発光源からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーを一定の駆動周波数で駆動する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置において、
    前記振動ミラー固有の共振振動数を可変とする共振振動数可変手段を備えるとともに、前記駆動周波数において振幅が所定値以上を保持するように、共振振動帯域を変更することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項4記載の光走査装置において、前記共振振動数可変手段は、前記振動ミラー上に配備され、振動ミラーの温度を変更する温度可変手段よりなることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項4記載の光走査装置において、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検出する検出手段を備えるとともに、該検出手段からの信号により前記振動ミラーの振幅を算出することを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記振動ミラー駆動手段は、振動ミラーの駆動周波数fmとすると
    0<t<1/(4・fm)
    なる印加時間tの駆動電圧をパルス状に印加して振動ミラーを駆動することを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項7記載の光走査装置において、前記駆動電圧を振動ミラーの振幅ピークから振幅0に至る期間を超えない範囲で印加することを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記光源駆動手段は、前記画素クロックの各画素に対応した発光パルスの位相が、振動ミラーの振動変位に応じて変更するように印加することを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の光走査装置において、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検出する検出手段を備えるとともに、該検出信号と発光源を変調する画素クロックとの位相を、画素クロックの1/n(nは整数)ずつずらして遅らせた、いずれかの遅延クロックに同期するようにした位相同期手段とを備えることを特徴とする光走査装置。
  11. 発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、光源手段からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーの駆動周波数を該振動ミラー固有の共振振動数に応じて変更する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置と、該光走査装置によって静電画像が形成される感光体と、該静電画像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
    前記光源駆動手段は、発光源を変調する画素クロックを、振動ミラーの駆動周波数に応じて変更して画像記録を行うことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11に記載の画像形成装置において、前記感光体の移動速度を変更する速度可変手段を備え、前記振動ミラーの駆動周波数に応じて、前記感光体の移動速度を変更して画像記録を行うことを特徴とする画像形成装置。
  13. 発光源と、画像情報に応じて発光源を変調する光源駆動手段と、ねじり梁を回転軸として往復振動し、光源手段からの光ビームを走査する振動ミラーと、該振動ミラーを一定の駆動周波数で駆動する振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置と、該光走査装置によって静電画像が形成される感光体と、該静電画像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
    前記振動ミラー固有の共振振動数を可変とする共振振動数可変手段を備え、前記駆動周波数において振幅が所定値以上を保持するように、共振振動数を変更して画像記録を行うことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、上記光走査装置を複数備え、各々の振動ミラーを共通の駆動周波数で共振振動させて画像記録を行うことを特徴とする画像形成装置。
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