JP2004045912A - 投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロジェクタの電源投入時等、光源が明るくなるまでの間にフォーカス調整やズーム調整を可能にした投射型表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】プロジェクタに、フォーカス調整等の調整手段を有する投射レンズを備え、この投射レンズからスクリーンに向けて映像を投射するようにした投射型表示装置であって、前記調整手段によるフォーカス等の調整量を基に、投射レンズの焦点距離や投射画面サイズに関するデータを算出し、この算出データを利用して焦点距離や投射画面サイズの情報をプロジェクタに備えた表示手段に表示できるようにし、電源投入時等、光源がまだ十分な明るさに達する前であっても、プロジェクタのフォーカスやサイズ調整ができるようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】プロジェクタに、フォーカス調整等の調整手段を有する投射レンズを備え、この投射レンズからスクリーンに向けて映像を投射するようにした投射型表示装置であって、前記調整手段によるフォーカス等の調整量を基に、投射レンズの焦点距離や投射画面サイズに関するデータを算出し、この算出データを利用して焦点距離や投射画面サイズの情報をプロジェクタに備えた表示手段に表示できるようにし、電源投入時等、光源がまだ十分な明るさに達する前であっても、プロジェクタのフォーカスやサイズ調整ができるようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像をスクリーンに投射して表示するとともに、表示映像のズーム機能とフォーカス調整機能を有する投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、スクリーン上に大画面映像を表示する装置として、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置が普及している。このような投射型表示装置ではプロジェクタ自体の小型化が進み、プロジェクタを使用するたびに設置環境が変化するため、プロジェクタ本体とスクリーンまでの距離が一義的に定まらず、スクリーンとの距離が変わる度にフォーカスやズーム量の調整が必要である。
【0003】
このため、プロジェクタ本体にはスクリーン投射面で映像が結像するようにフォーカス調整機能が備わっている。また、投射する画面サイズを変更可能にするズーム機能も併用されているのが一般的である。このようなプロジェクタでは、プロジェクタとスクリーンの位置関係や投射サイズが変わるたびに、ユーザは表示された画面を見ながらこれらの調整を実施する必要がある。
【0004】
また、投射型表示装置では光源(ランプ)からの光を液晶等のライトバルブに照射し、そのライトバルブから出射した映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するようにしている。しかしながら、電源投入時には光源がある一定の明るさになるまでには時間がかかり、画面が正常な明るさで表示されるまではフォーカス調整やズーム量の調整はできない。したがって、光源が一定の明るさに達した時点で初めて表示画面のフォーカス状態が分かるため、その後でフォーカスを調整したり、ズームの状態を調整する必要があった。
【0005】
また、特開平11−264963号公報には、液晶プロジェクタ本体とスクリーン間の距離を測定する測距機構を設けるとともに、投射レンズにフォーカス調整機構を設け、前記測距機構から得られる距離情報をもとにフォーカス調整機構を駆動する駆動信号発生装置を有するオートフォーカス付のプロジェクタが記載されている。
【0006】
しかしながら、このようなオートフォーカス付のプロジェクタであっても、実際には多少のフォーカスずれが発生するため、フォーカスの微調整が必要であるし、その微調整も光源が一定の明るさに達して画面の状態が明確になるまで待つ必要があり、電源投入から所定時間が経過するまでは何も対処できないのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、従来の投射型表示装置では、プロジェクタ自体の小型化が進み、プロジェクタを使用するたびに設置環境が変化するため、その度にユーザはフォーカスの調整や、投射サイズの調整を行う必要があった。また、赤外線リモコンを使ってフォーカスやズーム状態を制御可能にしたものもあるが、プロジェクタとスクリーン間が離れているため、その調整は離れた位置関係にあるプロジェクタとスクリーンの双方を目で確認しながら操作を繰り返さねばならず、調整に時間がかかっていた。また、オートフォーカス付のプロジェクタもあるが、いずれの場合においても、その調整には光源がある程度の明るさに到達しない限りユーザは何もすることができないという不便さがあった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、電源投入時等、光源が明るくなるまでの期間に、調整に必要な情報をプロジェクタ本体に表示することでユーザがセッティングにかかる時間を短縮し、フォーカス調整やズーム調整を行いやすくした投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに少なくともフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0010】
また請求項5記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズを表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0011】
請求項1,5の発明によれば、プロジェクタに表示手段を設け、この表示手段に表示された焦点距離や投射画面サイズ情報を基に調整を行うことができ、ユーザによる調整をサポートすることができる。
【0012】
また請求項9記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によって設定されたフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と;前記算出手段で算出した焦点距離に関するデータと前記距離測定手段で生成した距離データとを比較し、その差分データを出力する制御手段と;前記プロジェクタ本体に設けられ、前記差分データを基に測定した距離と算出した焦点距離とのズレ量を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0013】
請求項9の発明によれば、スクリーンまでの実際の距離とプロジェクタの焦点距離との差(ズレ)を表す情報を表示できるため、その差をなくすように調整することで容易にフォーカス調整が可能となる。
【0014】
さらに、請求項11記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに投射画面のサイズを調整可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と;前記調整手段の調整量に基いて投射画面サイズを表すデータを算出する算出手段と;前記距離測定手段によって測定された距離データと、前記算出手段からの画面サイズデータを基に、前記光源の光量を制御する光量制御手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0015】
請求項11の発明によれば、距離測定手段からの距離データを基に光源の光量を制御することができ、スクリーンでの明るさを均一化できる。
【0016】
さらに、また請求項13記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータの少なくとも一方を算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段で算出したデータを利用して、前記プロジェクタに電源が投入され前記光源の明るさが所定の明るさレベルに達する前に前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズの少なくとも一方を表示可能な表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0017】
請求項13の発明によれば、電源投入時において、光源がまだ十分な明るさに達する前であっても、表示手段にプロジェクタの焦点距離や投射画面サイズを表示することができ、調整をすばやく行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の投射型表示装置を示すもので、例えば液晶プロジェクタである。
【0019】
図1において、11はプロジェクタ本体を示し、その前方にはスクリーン21が配置され、プロジェクタ11の投射レンズ12からの投射光がスクリーン21に投射される。また、プロジェクタ11の上面等には、操作部13及び表示部14が設けられ、操作部13には電源オンオフや明るさ調整等の操作キーが配置されている。また、表示部14は液晶表示パネル等で構成され、各種の調整状態等を表示できるようになっている。
【0020】
さらにプロジェクタ11のスクリーン21と対面する前面部には距離センサ15が設けられており、投射レンズ12とスクリーン21間の距離を測定可能にしている。なお、16はリモコン受光部、17は外部入力接続端子、18はフットアジャスタである。また、19は吸気孔、20は排気口であり、吸気孔19から排気口20へ冷却風を流すことでプロジェクタ11の冷却を行うようにしている。
【0021】
図2は本発明の投射型表示装置を示すもので、プロジェクタの内部構成を示すブロック図である。図2において、31は信号源であり、テレビジョン信号、パソコン情報等の映像信号を信号処理回路32に供給するものである。この信号処理回路32は、表示メモリ33を含み、入力された各種の映像信号をデジタル処理してメモリ33に書き込み、表示部である液晶パネルの表示画素数に合わせて圧縮・伸張してスケーリング処理等を行う。
【0022】
信号処理回路32からのデータは、液晶パネル等のライトバルブ34を駆動する表示ドライバ35に供給され、ライトバルブ34には映像が表示される。ライトバルブ34は光学ボックス36の中に配置され、光源37からの光がレンズ38を介して照射され、ライトバルブ34を透過した映像光は投射レンズ12によりスクリーン21に向けて投射される。
【0023】
尚、液晶プロジェクタがカラー表示装置の場合、ライトバルブ34はR(赤)、G(緑)、B(青)用の3枚の液晶パネルで構成され、光源37からの光がR,G,Bの三原色光に分光されて、R,G,B用の液晶パネルに照射され、各液晶パネルを透過した光はクロスプリズムにより再合成され、投射レンズ12に入射されるようになる。説明の便宜上、上記分光手段や再合成手段は図示を省略している。
【0024】
また、光源37はランプドライブ回路39によって点灯駆動され、このランプドライブ回路39は、マイクロコンピュータ40によって制御される。マイクロコンピュータ40は、プロジェクタ全体の動体を制御する制御回路を構成し、前記操作部13からのユーザ指令に応答して前記表示部14やメモリ33等の制御を行い、各種の動作を実行する。
【0025】
また、マイクロコンピュータ40は、前記操作部13からの指令のほかにリモコン41からの指令を受ける受光回路42が接続されており、マイクロコンピュータ40及び受光回路42には電源回路43から電源電圧Vccが供給されるようになっている。又、前記電源回路43は他の回路に電源電圧+Bを供給する。
【0026】
一方、前記投射レンズ12は、ライトバルブ34からの映像光をスクリーン21に投射するものであり、フォーカス調整機能やズーム機能を備えており、フォーカス調整やズーム量の調整を行った際に、この調整によって投射レンズ内のレンズの移動量が外部に伝わる構造を有している。この移動量は検出部44によって検出され、検出された移動量は変換部45で電気的な情報に変換され、マイクロコンピュータ40に伝達される。
【0027】
前記検出部44は、例えば投射レンズの周囲に歯車をつけ、光センサを使ってフォーカス調整やズーム調整時のレンズの回転量をカウンタでカウントして移動量に変換する方法や、フォーカス調整やズーム調整時のレンズの回転に伴って水平移動する移動手段を設け、この移動手段によりボリュームを可変し、ボリューム量をA/D変換して移動量を電気的な情報に変換する方法等がある。
【0028】
また、投射レンズ12の近傍には距離センサ15が設けられており、プロジェクタとスクリーン間の距離を測定し、距離情報をマイクロコンピュータ40に入力するようにしている。距離センサ15は、例えば発光手段と受光手段を内蔵し、発光手段からの光をスクリーン12に当て、スクリーン12からの反射光を受光手段で受光し、発光手段から発光した光を受光手段で受光するまでの時間情報をもとに距離を算出するようにしている。
【0029】
図3は、投射レンズ12を中心とした投射型表示装置の概略的な構成を示すものであり、外周にフォーカスリングとズームリング(図示せず)を備え、フォーカスリングを回転することにより軸方向に移動するフォーカスレンズ121を有し、このフォーカスレンズ121の移動可能な範囲を「レンズ移動量」として示し、このフォーカスレンズ121の移動による実際の焦点の移動範囲を「焦点移動量」として示している。またズームリングを回転することによりズームレンズ(図示せず)の位置を可変し、ズーム量(画面の拡大率)を制御可能にしている。
【0030】
ここで投射レンズ12は、光学設計の段階でフォーカスの調整範囲、ズーム調整範囲、焦点距離等が決定づけられており、各レンズの移動量に対応して焦点距離や、ズーム量(投射画面サイズ)が決まる。従って各レンズの移動量に対応した焦点距離及びズーム量に関するデータ(換算表)を予め記憶部46に保存しておくことにより、レンズの移動量を基にその移動量での大体の焦点距離とズーム量(投射画面サイズ)をマイクロコンピュータ40で算出することができる。また、前記距離センサ15からの距離情報と前記レンズの移動量を基に、レンズの移動量に対応した焦点距離と実際のスクリーンまでの距離との差分を算出することができる。
【0031】
このように本発明では、前記記憶部46の記憶データと、前記変換部45からの移動量データ、及び前記距離センサ15からの距離情報をマイクロコンピュータ40に取り込み、表示部14に焦点距離や投射サイズを表示したり、スクリーンまでの実際の距離と焦点距離との差を表す情報を表示する点に特徴がある。また、距離センサ15からの距離情報を基に光源37の光量を制御する点にも特徴がある。しかも電源投入時等、光源がまだ十分な明るさに達する前に上記表示及び光量制御をおこなうことができる。
【0032】
以下、上記特徴部分の動作を図4及び図5を参照して説明する。
【0033】
電源が投入されると、マイクロコンピュータ40は、投射レンズ12のフォーカスリング及びズームリングの移動量に関するデータを検出部44及び変換部45を介して取り込む。また距離センサ15によりプロジェクタとスクリーン21間の距離が測定され、マイクロコンピュータ40は、この距離情報を取り込む。前記検出部44及び距離センサ15は、光源37の光量に関係なく、電源投入とともに動作を開始するので、電源投入時にユーザが投射レンズ12のフォーカスリングやズームリングの回転量を調整した場合、その回転に応じてレンズの移動量を即座に検出することができる。同様にスクリーン21までの距離も即座に測定することができる。
【0034】
次にマイクロコンピュータ40は、記憶部46に記憶されたデータ(前述した換算表)に基いて、レンズの移動量に対応した焦点距離及び投影サイズに関するデータを読み出し、キャラクタゼネレータ401を駆動して、それらの距離、サイズを示す情報を表示部14に表示する。この表示状態を図4に示す。
【0035】
図4の例では、プロジェクタ本体の上に設けられた表示部14に、現時点のレンズの移動量に対応した焦点距離の情報141と画面の投影サイズの情報414が数値で表示されている。したがって、この表示内容をもとにユーザは、レンズの移動量を把握することができる。ユーザは予め用意されたスクリーンのサイズや本体との距離を目測で認識できるので、表示されたスクリーンサイズが実際のスクリーンサイズとほぼ等しければ、そのままで良いと判断できるし、実際のスクリーンサイズの方が大きければ投射レンズのズームリングを回転してズーム量を変え、表示された画面投影サイズが実際のスクリーンサイズと同程度になるよう調整すればよい。
【0036】
また焦点距離の調整についても同様に、スクリーンまでの距離が目測で分かるので、表示された焦点距離と実際のスクリーンまでの距離がほぼ等しければ、そのままで良いと判断できるし、実際のスクリーンまでの距離が遠ければフォーカスリングを回転して焦点距離を調節し、表示された焦点距離と実際のスクリーンまでの距離が同程度になるよう調整すればよい。このような表示を行うことにより、視力の弱いユーザであっても表示された内容をもとにフォーカス調整やズーム量の調整を行うことができる。
【0037】
なお、前記レンズの移動量を前記リモコン41又は操作部13からのキー入力指示により電気的に調整可能にした場合は、図4に示すように操作キーと同様のキーの図形を表示し、どのキーを操作すればよいかをユーザに知らせるようにしても良い。例えば図4の上下キー411,412は画面投影サイズの調整用キーを示し、左右キー413,414はフォーカス調整用のキーを示し、キー415は決定キーを示している。したがって、ユーザは表示部14に表示されたキー図形と距離及びサイズ情報141,142を見ながらキー操作することで、容易に各種の調整を行うことができる。
【0038】
また、図5は、他の表示例を示している。図5の例は、距離センサ15によりプロジェクタとスクリーン間の距離を実測することができるため、マイクロコンピュータ40によりこの距離情報と記憶部46の記憶情報とを比較して、現時点での投射レンズ12の移動量から算出した焦点距離と距離センサ15による計測距離との差(ズレ量)を表示するようにしたものである。
【0039】
例えば、図5のように投射レンズ12のフォーカスリング122の近傍にLEDによる表示部14を設置しておき、マイクロコンピュータ40によって算出したズレ量が、プラスかマイナスかを左右のマーク145又は146を点灯させて表示し、フォーカスリング122の回転方向をマーク145,146にてユーザに通知し、ピントがおよそ合ったと判断できた場合には中央の○マーク147を点灯させて、ユーザにフォーカスが合っていることを通知するようにしたものである。
【0040】
また、マイクロコンピュータ40は、距離センサ15からの距離情報を基に、ランプドライブ回路39を制御して、投影サイズ及び投射距離に合わせて光源37の光量を調整可能にしている。つまり、投射距離が近く、投影サイズが小さい場合は光量を低減し、投射距離が遠く、投影サイズが大きい場合は光量を増加してスクリーン21に表示される画面の明るさを一定に保つように制御することができる。
【0041】
このように本発明では、投射レンズのレンズの移動量と、記憶部46に保存されている情報を参照して、ユーザによって操作されたレンズ調整状態からフォーカスが合うと予測される距離等を算出し、表示部14に表示することができる。しかも、この表示は信号処理回路32からの映像信号の表示(通常の表示)とは独立しているので、スクリーン21に映像を投影させることなくユーザに通知できる。したがって、電源投入時のように光源37の明るさが十分でないときでもユーザに通知できるため、スクリーンに映像が正しい輝度で表示されるまでの間に、ある程度の調整が可能となり、ユーザサポートを実現することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、投射サイズの設定やフォーカス等のおおよその調整を、本来の映像を表示することなく行えるため、ユーザによるプロジェクタの調整作業時間を軽減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投射型表示装置の外観を示す斜視図。
【図2】本発明の投射型表示装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の投射型表示装置に使用する投射レンズを説明する構成図
【図4】本発明の投射型表示装置における表示部の表示例を示す説明図。
【図5】本発明の投射型表示装置における表示部の他の表示例を示す説明図。
【符号の説明】
11…プロジェクタ
12…投射レンズ
121…フォーカスレンズ
122…フォーカスリング
13…操作部
14…表示部
15…距離センサ
21…スクリーン
31…信号源
32…信号処理回路
33…メモリ
34…液晶パネル
35…LCDドライブ回路
36…光学ボックス
37…光源(ランプ)
38…レンズ
39…ランプドライブ回路
40…マイクロコンピュータ(制御回路)
41…リモコン
42…受光回路
43…電源回路
44…移動量検出回路
45…変換回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像をスクリーンに投射して表示するとともに、表示映像のズーム機能とフォーカス調整機能を有する投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、スクリーン上に大画面映像を表示する装置として、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置が普及している。このような投射型表示装置ではプロジェクタ自体の小型化が進み、プロジェクタを使用するたびに設置環境が変化するため、プロジェクタ本体とスクリーンまでの距離が一義的に定まらず、スクリーンとの距離が変わる度にフォーカスやズーム量の調整が必要である。
【0003】
このため、プロジェクタ本体にはスクリーン投射面で映像が結像するようにフォーカス調整機能が備わっている。また、投射する画面サイズを変更可能にするズーム機能も併用されているのが一般的である。このようなプロジェクタでは、プロジェクタとスクリーンの位置関係や投射サイズが変わるたびに、ユーザは表示された画面を見ながらこれらの調整を実施する必要がある。
【0004】
また、投射型表示装置では光源(ランプ)からの光を液晶等のライトバルブに照射し、そのライトバルブから出射した映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するようにしている。しかしながら、電源投入時には光源がある一定の明るさになるまでには時間がかかり、画面が正常な明るさで表示されるまではフォーカス調整やズーム量の調整はできない。したがって、光源が一定の明るさに達した時点で初めて表示画面のフォーカス状態が分かるため、その後でフォーカスを調整したり、ズームの状態を調整する必要があった。
【0005】
また、特開平11−264963号公報には、液晶プロジェクタ本体とスクリーン間の距離を測定する測距機構を設けるとともに、投射レンズにフォーカス調整機構を設け、前記測距機構から得られる距離情報をもとにフォーカス調整機構を駆動する駆動信号発生装置を有するオートフォーカス付のプロジェクタが記載されている。
【0006】
しかしながら、このようなオートフォーカス付のプロジェクタであっても、実際には多少のフォーカスずれが発生するため、フォーカスの微調整が必要であるし、その微調整も光源が一定の明るさに達して画面の状態が明確になるまで待つ必要があり、電源投入から所定時間が経過するまでは何も対処できないのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、従来の投射型表示装置では、プロジェクタ自体の小型化が進み、プロジェクタを使用するたびに設置環境が変化するため、その度にユーザはフォーカスの調整や、投射サイズの調整を行う必要があった。また、赤外線リモコンを使ってフォーカスやズーム状態を制御可能にしたものもあるが、プロジェクタとスクリーン間が離れているため、その調整は離れた位置関係にあるプロジェクタとスクリーンの双方を目で確認しながら操作を繰り返さねばならず、調整に時間がかかっていた。また、オートフォーカス付のプロジェクタもあるが、いずれの場合においても、その調整には光源がある程度の明るさに到達しない限りユーザは何もすることができないという不便さがあった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、電源投入時等、光源が明るくなるまでの期間に、調整に必要な情報をプロジェクタ本体に表示することでユーザがセッティングにかかる時間を短縮し、フォーカス調整やズーム調整を行いやすくした投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに少なくともフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0010】
また請求項5記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズを表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0011】
請求項1,5の発明によれば、プロジェクタに表示手段を設け、この表示手段に表示された焦点距離や投射画面サイズ情報を基に調整を行うことができ、ユーザによる調整をサポートすることができる。
【0012】
また請求項9記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によって設定されたフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と;前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と;前記算出手段で算出した焦点距離に関するデータと前記距離測定手段で生成した距離データとを比較し、その差分データを出力する制御手段と;前記プロジェクタ本体に設けられ、前記差分データを基に測定した距離と算出した焦点距離とのズレ量を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0013】
請求項9の発明によれば、スクリーンまでの実際の距離とプロジェクタの焦点距離との差(ズレ)を表す情報を表示できるため、その差をなくすように調整することで容易にフォーカス調整が可能となる。
【0014】
さらに、請求項11記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに投射画面のサイズを調整可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と;前記調整手段の調整量に基いて投射画面サイズを表すデータを算出する算出手段と;前記距離測定手段によって測定された距離データと、前記算出手段からの画面サイズデータを基に、前記光源の光量を制御する光量制御手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0015】
請求項11の発明によれば、距離測定手段からの距離データを基に光源の光量を制御することができ、スクリーンでの明るさを均一化できる。
【0016】
さらに、また請求項13記載の発明は、光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータの少なくとも一方を算出する算出手段と;前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段で算出したデータを利用して、前記プロジェクタに電源が投入され前記光源の明るさが所定の明るさレベルに達する前に前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズの少なくとも一方を表示可能な表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置である。
【0017】
請求項13の発明によれば、電源投入時において、光源がまだ十分な明るさに達する前であっても、表示手段にプロジェクタの焦点距離や投射画面サイズを表示することができ、調整をすばやく行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の投射型表示装置を示すもので、例えば液晶プロジェクタである。
【0019】
図1において、11はプロジェクタ本体を示し、その前方にはスクリーン21が配置され、プロジェクタ11の投射レンズ12からの投射光がスクリーン21に投射される。また、プロジェクタ11の上面等には、操作部13及び表示部14が設けられ、操作部13には電源オンオフや明るさ調整等の操作キーが配置されている。また、表示部14は液晶表示パネル等で構成され、各種の調整状態等を表示できるようになっている。
【0020】
さらにプロジェクタ11のスクリーン21と対面する前面部には距離センサ15が設けられており、投射レンズ12とスクリーン21間の距離を測定可能にしている。なお、16はリモコン受光部、17は外部入力接続端子、18はフットアジャスタである。また、19は吸気孔、20は排気口であり、吸気孔19から排気口20へ冷却風を流すことでプロジェクタ11の冷却を行うようにしている。
【0021】
図2は本発明の投射型表示装置を示すもので、プロジェクタの内部構成を示すブロック図である。図2において、31は信号源であり、テレビジョン信号、パソコン情報等の映像信号を信号処理回路32に供給するものである。この信号処理回路32は、表示メモリ33を含み、入力された各種の映像信号をデジタル処理してメモリ33に書き込み、表示部である液晶パネルの表示画素数に合わせて圧縮・伸張してスケーリング処理等を行う。
【0022】
信号処理回路32からのデータは、液晶パネル等のライトバルブ34を駆動する表示ドライバ35に供給され、ライトバルブ34には映像が表示される。ライトバルブ34は光学ボックス36の中に配置され、光源37からの光がレンズ38を介して照射され、ライトバルブ34を透過した映像光は投射レンズ12によりスクリーン21に向けて投射される。
【0023】
尚、液晶プロジェクタがカラー表示装置の場合、ライトバルブ34はR(赤)、G(緑)、B(青)用の3枚の液晶パネルで構成され、光源37からの光がR,G,Bの三原色光に分光されて、R,G,B用の液晶パネルに照射され、各液晶パネルを透過した光はクロスプリズムにより再合成され、投射レンズ12に入射されるようになる。説明の便宜上、上記分光手段や再合成手段は図示を省略している。
【0024】
また、光源37はランプドライブ回路39によって点灯駆動され、このランプドライブ回路39は、マイクロコンピュータ40によって制御される。マイクロコンピュータ40は、プロジェクタ全体の動体を制御する制御回路を構成し、前記操作部13からのユーザ指令に応答して前記表示部14やメモリ33等の制御を行い、各種の動作を実行する。
【0025】
また、マイクロコンピュータ40は、前記操作部13からの指令のほかにリモコン41からの指令を受ける受光回路42が接続されており、マイクロコンピュータ40及び受光回路42には電源回路43から電源電圧Vccが供給されるようになっている。又、前記電源回路43は他の回路に電源電圧+Bを供給する。
【0026】
一方、前記投射レンズ12は、ライトバルブ34からの映像光をスクリーン21に投射するものであり、フォーカス調整機能やズーム機能を備えており、フォーカス調整やズーム量の調整を行った際に、この調整によって投射レンズ内のレンズの移動量が外部に伝わる構造を有している。この移動量は検出部44によって検出され、検出された移動量は変換部45で電気的な情報に変換され、マイクロコンピュータ40に伝達される。
【0027】
前記検出部44は、例えば投射レンズの周囲に歯車をつけ、光センサを使ってフォーカス調整やズーム調整時のレンズの回転量をカウンタでカウントして移動量に変換する方法や、フォーカス調整やズーム調整時のレンズの回転に伴って水平移動する移動手段を設け、この移動手段によりボリュームを可変し、ボリューム量をA/D変換して移動量を電気的な情報に変換する方法等がある。
【0028】
また、投射レンズ12の近傍には距離センサ15が設けられており、プロジェクタとスクリーン間の距離を測定し、距離情報をマイクロコンピュータ40に入力するようにしている。距離センサ15は、例えば発光手段と受光手段を内蔵し、発光手段からの光をスクリーン12に当て、スクリーン12からの反射光を受光手段で受光し、発光手段から発光した光を受光手段で受光するまでの時間情報をもとに距離を算出するようにしている。
【0029】
図3は、投射レンズ12を中心とした投射型表示装置の概略的な構成を示すものであり、外周にフォーカスリングとズームリング(図示せず)を備え、フォーカスリングを回転することにより軸方向に移動するフォーカスレンズ121を有し、このフォーカスレンズ121の移動可能な範囲を「レンズ移動量」として示し、このフォーカスレンズ121の移動による実際の焦点の移動範囲を「焦点移動量」として示している。またズームリングを回転することによりズームレンズ(図示せず)の位置を可変し、ズーム量(画面の拡大率)を制御可能にしている。
【0030】
ここで投射レンズ12は、光学設計の段階でフォーカスの調整範囲、ズーム調整範囲、焦点距離等が決定づけられており、各レンズの移動量に対応して焦点距離や、ズーム量(投射画面サイズ)が決まる。従って各レンズの移動量に対応した焦点距離及びズーム量に関するデータ(換算表)を予め記憶部46に保存しておくことにより、レンズの移動量を基にその移動量での大体の焦点距離とズーム量(投射画面サイズ)をマイクロコンピュータ40で算出することができる。また、前記距離センサ15からの距離情報と前記レンズの移動量を基に、レンズの移動量に対応した焦点距離と実際のスクリーンまでの距離との差分を算出することができる。
【0031】
このように本発明では、前記記憶部46の記憶データと、前記変換部45からの移動量データ、及び前記距離センサ15からの距離情報をマイクロコンピュータ40に取り込み、表示部14に焦点距離や投射サイズを表示したり、スクリーンまでの実際の距離と焦点距離との差を表す情報を表示する点に特徴がある。また、距離センサ15からの距離情報を基に光源37の光量を制御する点にも特徴がある。しかも電源投入時等、光源がまだ十分な明るさに達する前に上記表示及び光量制御をおこなうことができる。
【0032】
以下、上記特徴部分の動作を図4及び図5を参照して説明する。
【0033】
電源が投入されると、マイクロコンピュータ40は、投射レンズ12のフォーカスリング及びズームリングの移動量に関するデータを検出部44及び変換部45を介して取り込む。また距離センサ15によりプロジェクタとスクリーン21間の距離が測定され、マイクロコンピュータ40は、この距離情報を取り込む。前記検出部44及び距離センサ15は、光源37の光量に関係なく、電源投入とともに動作を開始するので、電源投入時にユーザが投射レンズ12のフォーカスリングやズームリングの回転量を調整した場合、その回転に応じてレンズの移動量を即座に検出することができる。同様にスクリーン21までの距離も即座に測定することができる。
【0034】
次にマイクロコンピュータ40は、記憶部46に記憶されたデータ(前述した換算表)に基いて、レンズの移動量に対応した焦点距離及び投影サイズに関するデータを読み出し、キャラクタゼネレータ401を駆動して、それらの距離、サイズを示す情報を表示部14に表示する。この表示状態を図4に示す。
【0035】
図4の例では、プロジェクタ本体の上に設けられた表示部14に、現時点のレンズの移動量に対応した焦点距離の情報141と画面の投影サイズの情報414が数値で表示されている。したがって、この表示内容をもとにユーザは、レンズの移動量を把握することができる。ユーザは予め用意されたスクリーンのサイズや本体との距離を目測で認識できるので、表示されたスクリーンサイズが実際のスクリーンサイズとほぼ等しければ、そのままで良いと判断できるし、実際のスクリーンサイズの方が大きければ投射レンズのズームリングを回転してズーム量を変え、表示された画面投影サイズが実際のスクリーンサイズと同程度になるよう調整すればよい。
【0036】
また焦点距離の調整についても同様に、スクリーンまでの距離が目測で分かるので、表示された焦点距離と実際のスクリーンまでの距離がほぼ等しければ、そのままで良いと判断できるし、実際のスクリーンまでの距離が遠ければフォーカスリングを回転して焦点距離を調節し、表示された焦点距離と実際のスクリーンまでの距離が同程度になるよう調整すればよい。このような表示を行うことにより、視力の弱いユーザであっても表示された内容をもとにフォーカス調整やズーム量の調整を行うことができる。
【0037】
なお、前記レンズの移動量を前記リモコン41又は操作部13からのキー入力指示により電気的に調整可能にした場合は、図4に示すように操作キーと同様のキーの図形を表示し、どのキーを操作すればよいかをユーザに知らせるようにしても良い。例えば図4の上下キー411,412は画面投影サイズの調整用キーを示し、左右キー413,414はフォーカス調整用のキーを示し、キー415は決定キーを示している。したがって、ユーザは表示部14に表示されたキー図形と距離及びサイズ情報141,142を見ながらキー操作することで、容易に各種の調整を行うことができる。
【0038】
また、図5は、他の表示例を示している。図5の例は、距離センサ15によりプロジェクタとスクリーン間の距離を実測することができるため、マイクロコンピュータ40によりこの距離情報と記憶部46の記憶情報とを比較して、現時点での投射レンズ12の移動量から算出した焦点距離と距離センサ15による計測距離との差(ズレ量)を表示するようにしたものである。
【0039】
例えば、図5のように投射レンズ12のフォーカスリング122の近傍にLEDによる表示部14を設置しておき、マイクロコンピュータ40によって算出したズレ量が、プラスかマイナスかを左右のマーク145又は146を点灯させて表示し、フォーカスリング122の回転方向をマーク145,146にてユーザに通知し、ピントがおよそ合ったと判断できた場合には中央の○マーク147を点灯させて、ユーザにフォーカスが合っていることを通知するようにしたものである。
【0040】
また、マイクロコンピュータ40は、距離センサ15からの距離情報を基に、ランプドライブ回路39を制御して、投影サイズ及び投射距離に合わせて光源37の光量を調整可能にしている。つまり、投射距離が近く、投影サイズが小さい場合は光量を低減し、投射距離が遠く、投影サイズが大きい場合は光量を増加してスクリーン21に表示される画面の明るさを一定に保つように制御することができる。
【0041】
このように本発明では、投射レンズのレンズの移動量と、記憶部46に保存されている情報を参照して、ユーザによって操作されたレンズ調整状態からフォーカスが合うと予測される距離等を算出し、表示部14に表示することができる。しかも、この表示は信号処理回路32からの映像信号の表示(通常の表示)とは独立しているので、スクリーン21に映像を投影させることなくユーザに通知できる。したがって、電源投入時のように光源37の明るさが十分でないときでもユーザに通知できるため、スクリーンに映像が正しい輝度で表示されるまでの間に、ある程度の調整が可能となり、ユーザサポートを実現することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、投射サイズの設定やフォーカス等のおおよその調整を、本来の映像を表示することなく行えるため、ユーザによるプロジェクタの調整作業時間を軽減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投射型表示装置の外観を示す斜視図。
【図2】本発明の投射型表示装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の投射型表示装置に使用する投射レンズを説明する構成図
【図4】本発明の投射型表示装置における表示部の表示例を示す説明図。
【図5】本発明の投射型表示装置における表示部の他の表示例を示す説明図。
【符号の説明】
11…プロジェクタ
12…投射レンズ
121…フォーカスレンズ
122…フォーカスリング
13…操作部
14…表示部
15…距離センサ
21…スクリーン
31…信号源
32…信号処理回路
33…メモリ
34…液晶パネル
35…LCDドライブ回路
36…光学ボックス
37…光源(ランプ)
38…レンズ
39…ランプドライブ回路
40…マイクロコンピュータ(制御回路)
41…リモコン
42…受光回路
43…電源回路
44…移動量検出回路
45…変換回路
Claims (13)
- 光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに少なくともフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と、
前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報を表示する表示手段と、
を具備したことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記表示手段による前記焦点距離に関する情報の表示は、前記ライトバルブからの映像の表示とは独立して行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
- 前記算出手段は、前記フォーカス調整量と前記焦点距離に関するデータとを対応づけて記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されたデータを基にフォーカス調整量を焦点距離データに換算して出力する制御手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
- 前記調整手段は、前記投射レンズのフォーカス調整を行う調整リングを有し、前記算出手段は、前記調整リングの回転によるフォーカスレンズの移動量を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出した移動量を焦点距離データに変換する変換手段とを有してなることを特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
- 光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを算出する算出手段と、
前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段からの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータを利用して前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズを表示する表示手段と、
を具備したことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記表示手段による前記焦点距離及び画面サイズに関する情報の表示は、前記ライトバルブからの映像の表示とは独立して行うようにしたことを特徴とする請求項5記載の投射型表示装置。
- 前記算出手段は、前記フォーカス調整量と前記焦点距離に関するデータと、前記ズーム量と前記画面サイズに関するデータとをそれぞれ対応づけて記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された記憶データを基にフォーカス調整量を焦点距離データに換算し、ズーム量を画面サイズデータに換算して出力する制御手段とを具備したことを特徴とする請求項5記載の投射型表示装置。
- 前記調整手段は、前記投射レンズのフォーカス調整を行う第1の調整リングとズーム量を調整する第2の調整リングを有し、前記算出手段は、前記第1,第2調整リングの回転によるフォーカスレンズ及びズームリングの移動量を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出した移動量を焦点距離データ及び画面サイズデータに変換する変換手段とを有してなることを特徴とする請求項5記載の投射型表示装置。
- 光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によって設定されたフォーカス調整量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータを算出する算出手段と、
前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と、
前記算出手段で算出した焦点距離に関するデータと前記距離測定手段で生成した距離データとを比較し、その差分データを出力する制御手段と、
前記プロジェクタ本体に設けられ、前記差分データを基に測定した距離と算出した焦点距離とのズレ量を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記表示手段は、前記ズレ量を補正するため、前記調整手段の調整方向を示して表示するようにしたことを特徴とする請求項9記載の投射型表示装置。
- 光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズに投射画面のサイズを調整可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離を測定し距離データを生成する距離測定手段と、
前記調整手段の調整量に基いて投射画面サイズを表すデータを算出する算出手段と、
前記距離測定手段によって測定された距離データと、前記算出手段からの画面サイズデータを基に、前記光源の光量を制御する光量制御手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記光量制御手段は、前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離が近く、投射画面サイズが小さくなるほど光量を低減し、前記プロジェクタと前記スクリーン間の距離が遠く、投射画面サイズが大きくなるほど光量を増加するようにしたことを特徴とする請求項11記載の投射型表示装置。
- 光源からの光をライトバルブに入射し、このライトバルブによって変調された映像光を投射レンズを介してスクリーンに投射するプロジェクタを備え、前記投射レンズにフォーカス及びズーム量の調整を可能とする調整手段を有する投射型表示装置において、
前記調整手段の調整によるフォーカス調整量及びズーム量を基に、前記投射レンズの焦点距離に関するデータ及び投射画面サイズに関するデータの少なくとも一方を算出する算出手段と、
前記プロジェクタに設けられ、前記算出手段で算出したデータを利用して、前記プロジェクタに電源が投入され前記光源の明るさが所定の明るさレベルに達する前に前記投射レンズの焦点距離情報及び画面サイズの少なくとも一方を表示可能な表示手段とを具備したことを特徴とする投射型表示装置。
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