JP2004044453A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼室内での燃焼の不均一を抑制して、排気エミッションを向上させることが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】気筒の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、気筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁と、を有する。排気行程の終わりに第2燃料噴射弁から燃料を噴射した後、筒内燃料噴射弁によるVIGOM噴射を行い、次に第1燃料噴射弁から燃料を噴射し、その後、上死点または上死点近傍で気筒内の燃料噴射弁から燃料を噴射する
【選択図】図8
【解決手段】気筒の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、気筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁と、を有する。排気行程の終わりに第2燃料噴射弁から燃料を噴射した後、筒内燃料噴射弁によるVIGOM噴射を行い、次に第1燃料噴射弁から燃料を噴射し、その後、上死点または上死点近傍で気筒内の燃料噴射弁から燃料を噴射する
【選択図】図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンにおける燃料噴射弁は、吸気管内に燃料噴射する燃料噴射弁に比較して燃料圧力が高く、小噴射量から大噴射量までの広い範囲でこれを制御することは難しい。
【0003】
また、ディーゼルエンジンの出力は、排気中に排出される煤の量によって制限されてしまう。
【0004】
そこで、内燃機関の高負荷状態では、ピストンキャビティ内での空気利用率を向上させた燃焼が行えるようにして上記の問題を解決することが望まれる。その一例として、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と吸気管内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを、それぞれ別に備えた内燃機関が知られている。例えば、特開平11−294242号公報に開示されたものは、気筒内に燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、吸気通路内に燃料を噴射する第2燃料噴射弁とを備え、第2燃料噴射弁を一対の吸気バルブの各々に向けて分岐した吸気通路の分岐部上流側に配設し、分岐通路の一方に、この通気通路を開閉する吸気制御弁を設けたものである。このような構成によって、第2燃料噴射弁で燃料噴射をする際には、吸気制御弁を開いてから噴射をするようにしている。そして、吸気制御弁を開いてから第2燃料噴射弁による燃料噴射をするまでに遅れ時間を設けることで、吸気流速が充分に上昇してから噴射燃料を気流に乗せて気筒内に導くようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の燃料噴射制御装置では、高負荷時には、気筒内に第2燃料噴射弁から噴射をした後、第1燃料噴射弁から気筒内に燃料を噴射し、双方の燃料噴射弁から噴射された燃料が均一に混合されて気筒内で燃焼することになる。
【0006】
しかしながら、気筒内の内側と外側では温度差があり、通常、気筒内壁はエンジン冷却水の循環等による放熱で温度が低下するため、気筒内の外側は内側に比べて温度が低い。そのため、気筒内の内側温度に適合させて燃料噴射をすると外側での燃料の燃焼が不完全となり、煤が発生することがある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてされたもので、その課題は、燃焼室内での燃焼の不均一を抑制して、排気エミッションを向上させることが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の燃料噴射制御装置は、燃焼室キャビティ内には液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側には液滴小の燃料を配するものとした。通常、燃焼室キャビティ内では、燃焼室内の燃料液滴が外にあふれないことが要求されるので、液滴が大きいことが望ましく、他方、燃焼室の外側では、空気を有効に利用、すなわち燃料と空気を充分に混合することが要求されるので液滴が小さいことが好ましい。
【0009】
そこで、第1の発明は、気筒内内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、
気筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁と、を有する内燃機関であって、
排気行程の終わりに前記第2燃料噴射弁から燃料を噴射した後、前記筒内燃料噴射弁によるVIGOM噴射を行い、次に前記第1燃料噴射弁から燃料を噴射し、その後、上死点または上死点近傍で前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射する構成とした。
【0010】
このような構成により、最初に第2燃料噴射弁から噴射された粒径小の燃料を、気筒内においてVIGOM噴射することで外側に吹き飛ばす。続いて、第1燃料噴射弁から粒径大の燃料を噴射することで、粒径大の燃料が外側に大きく拡がらずに気筒内中央に保持された状態とすることが可能である。このようにして、燃焼室キャビティ内に液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側に液滴小の燃料を配してから主噴射を行う。
【0011】
VIGOM噴射とは、圧縮上死点の手前360度前後の行程でされる燃料噴射であり、その目的は吸気と燃料の予混合であるが、上述のように、ここでは第2燃料噴射弁から噴射された燃料を気筒内の外側に吹き飛ばすという作用がある。
【0012】
前記第1燃料噴射弁からの燃料噴射を複数回にわたり行う際には、それぞれの燃料噴射の後、前記気筒内噴射弁からのVIGOM噴射をそれぞれ実行することが好ましい。すなわち、第2燃料噴射弁からの燃料噴射がされたら、続けてVIGOM噴射をして、第2燃料噴射弁から燃料噴射がされる都度、噴射された燃料を外側に吹き飛ばす。
【0013】
なお、前記の第1燃料噴射弁、第2燃料噴射弁、気筒内噴射弁から噴射される燃料の合計が、ここで要求される総噴射量である。
【0014】
第2の発明は、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、
を有する内燃機関であって、
高負荷時は、前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射を多段噴射とする構成とした。
【0015】
すなわち、第2燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を微粒化するには、その噴射を多段噴射とすることが有効である。このとき、前記VIGOM噴射は前記第2燃料噴射弁の燃料の噴射信号に同期し、第2燃料噴射弁による噴射の後に続けて実行されるようにすることが好ましい。
【0016】
第3の発明は、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、
を有する内燃機関であって、
前記第2燃料噴射弁からの噴射される燃料がエマルジョン燃料であることを特徴とする。エマルジョン燃料とは、燃料中に水を微粒化させて分散、混合させた燃料であり、界面活性剤を添加することで燃料と水を均一化させたものである。このようなエマルジョン燃料をディーゼルエンジン等の燃焼に用いると、水の作用によって燃焼温度が低下し、煤及び窒素酸化物(NOx)の発生を低減させることができる。
【0017】
内燃機関の高負荷時には、前記エマルジョン燃料に含まれる水の割合を低下させることが好ましい。高負荷時には、出力を上昇させるために、本来の燃料が多量に燃焼することが要求されるからである。
【0018】
本発明の内燃機関、すなわち、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、気筒内の外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、を有するものでは、第2燃料噴射弁からの燃料噴射がされた後に、VIGOM噴射をして燃料を外側に吹き飛ばすこと、噴射される燃料の粒滴径を調整すること、及び第2燃料噴射弁から噴射される燃料としてエマルジョン燃料を使用することは、可能な限り組み合わせることができる。
【0019】
前記第1燃料噴射弁及び/又は第2燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径をコントロールするためには、次のような制御をすることが例示できる。
【0020】
前記噴射弁において、燃料を噴射する噴孔の径を変えることができる可変噴孔ノズルを用いて燃料粒滴の大きさをコントロールし、第1燃料噴射弁については、高負荷領域では噴孔径を大として燃料粒滴が大となるようにし、反対に低負荷領域では噴孔径を小として燃料粒滴を小とすることができる。
【0021】
また、前記燃料噴射弁からの噴射圧力を変化させ、第1燃料噴射弁については、低負荷領域では噴射圧力を大として燃料粒滴を小とし、高負荷領域では噴射圧力を小として燃料粒滴を大とすることができる。
【0022】
さらに、加熱の有無によって燃料粒滴の大きさをコントロールし、第1燃料噴射弁については、低負荷領域では加熱により気化を促進させて燃料粒滴を小とし、高負荷領域では非加熱とすることで燃料粒滴を大とすることができる。
【0023】
これらの噴射燃料の粒径のコントロールは、必要に応じて第2燃料噴射弁について実行することもできる。
【0024】
本発明では、噴射される燃料の粒径分布を内燃機関の運転状態に基づいてコントロールし、また煤の発生しにくいエマルジョン燃料を気気筒内の外周側に配すること等によって、内燃機関の燃焼室内での燃焼の不均一を抑制し、また燃焼効率を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。ここでは、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置を車両駆動用のディーゼル機関に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0026】
図1は、本実施の形態に係る燃料噴射制御装置を備えた内燃機関1の概略構成を示す図である。
【0027】
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0028】
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。この燃料噴射弁3は気筒2の中央部に噴射口を臨ませている。また、この内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポートを介して連通している。この気筒2には、2つの吸気ポートが接続されており、図3に示すように、一方の第1吸気ポート10は、気筒2内の中央へ吸気の流れを形成するものである。また、他方の第2吸気ポート11は、気筒2内の外側へ吸気の流れを形成する。この第1吸気ポート10内には、第1燃料噴射弁12が設けられ、これは粒滴が大きい燃料を噴射する。一方、第2吸気ポート11内には第2燃料噴射弁13設けられ、これは粒滴小の燃料を噴射する。
【0029】
したがって図4に示すように、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aが配され、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴が小さい燃料bが配されることになる。
【0030】
これらの第1燃料噴射弁12と第2燃料噴射弁13は、図1に示すように、前記燃料噴射弁3とともにコモンレール4に接続され、このコモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源として作動するポンプであり、この燃料ポンプ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられたクランクプーリ1aとベルト7を介して連結されている。
【0031】
このように構成された燃料噴射系では、クランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトからこの燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じた圧力で燃料を吐出する。
【0032】
前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3、第1燃料噴射弁12、第2燃料噴射弁13へそれぞれ分配される。そして、第1燃料噴射弁12,第2燃料噴射弁13、又は燃料噴射弁3に駆動電流が印加されると、各燃料噴射弁が開弁し、その結果、それぞれの燃料噴射弁から燃料が噴射される。
【0033】
一方、内燃機関1には、排気枝管21が接続され、排気枝管21の各枝管が排気ポート(図示省略)を介して各気筒2の燃焼室と連通し、排気は図示しない排気通路を通り、排気浄化装置等を通過して外部に排出される。
【0034】
次に、エマルジョン燃料の供給システムについて説明する。
【0035】
図5に示すシステムでは、内燃機関1の燃料である軽油を貯蔵する燃料タンク30と、水を貯蔵する水タンク31が設けられている。また、燃料中に水を分散させ、燃料と水を混合するための乳化剤を貯蔵する乳化剤タンク32が並設されている。これらの燃料タンク30,水タンク31,及び乳化剤タンク32は、それぞれエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33に接続されており、燃料タンク30とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間には、燃料タンク30から流出する燃料の量を調節するための第1バルブ36が設けられている。同様に、水タンク31とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間、及び乳化剤タンク32とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間にも、それぞれ各タンクからの水、及び乳化剤の流出量を調節するための第2バルブ37、及び第3バルブ38が設けられている。
【0036】
前記第1燃料噴射弁12は、前記燃料タンク30に接続されており、燃料である軽油のみを噴射するようになっている。他方、第2燃料噴射弁13は、エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33に接続されている。第1バルブ36、第2バルブ37及び第3バルブ38の開閉、または開度の調節によって、エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33には、軽油のみ、または軽油と水を所定の割合で混合したエマルジョン燃料が貯蔵され、これは第2燃料噴射弁13から噴射される。
【0037】
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
【0038】
図2に示すように、ECU35には、燃料噴射弁3、クランクポジションセンサ20、アクセル開度センサ9、等が電気配線を介して接続され、これらをECU35が制御することが可能になっている。
【0039】
ここで、ECU35は、双方向性バス350によって相互に接続された、CPU351と、ROM352と、RAM353と、バックアップRAM354と、入力ポート356と、出力ポート357とを備えるとともに、前記入力ポート356に接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備えている。
【0040】
前記入力ポート356は、クランクポジションセンサ20のようにデジタル信号形式の信号を出力するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
【0041】
前記入力ポート356は、コモンレール圧センサ4a、アクセル開度センサ9等のように、アナログ信号形式の信号を出力するセンサのA/D355を介して入力し、それらの出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
【0042】
前記出力ポート357は、燃料噴射弁3等と電気配線を介して接続され、CPU351から出力される制御信号を、燃料噴射弁3等へ送信する。
【0043】
前記ROM352は燃料噴射弁3等を制御するための燃料噴射制御ルーチン、等のアプリケーションプログラムを記憶している。
【0044】
前記ROM352は、上記したアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。前記制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と基本燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、等である。
【0045】
前記RAM353は、各センサからの出力信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機関回転数である。これらのデータは、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する都度、最新のデータに書き換えられる。
【0046】
前記バックアップRAM354は、内燃機関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリである。
【0047】
前記CPU351は、前記ROM352に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作して、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、等を実行する。
【0048】
次に、本発明の燃料噴射制御装置による噴射制御について説明する。
(実施形態1)
この実施形態1によれば、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央、すなわち燃焼室キャビティ内に粒滴が大きい燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴が小さい燃料bを供給するようになっている。
【0049】
先ず、この噴射制御では、排気行程の終わりに第2燃料噴射弁13から燃料を噴射する。それに続いて、気筒2内の燃料噴射弁3によるVIGOM噴射を実行する。第2燃料噴射弁13から噴射される燃料は、気筒2内の外側に噴射されるが、これに続いて行われるVIGOM噴射によって空気との予混合がされるとともに、気筒2内の中心に向かって拡がらないように、外側に吹き飛ばされる。
【0050】
続いて、第1燃料噴射弁12から燃料を噴射して、この燃料を気筒2内の中央に保持し、その後、上死点または上死点近傍、すなわち、−20度から+10度の間で、燃料噴射弁3から燃料を噴射する。
【0051】
ここで各燃料噴射弁による燃料噴射量の割合の一例を示せば、次の通りである。
【0052】
第1燃料噴射弁11からの噴射 1
第2燃料噴射弁13からの噴射 1
燃料噴射弁3によるVIGOM噴射 0.5〜1
燃料噴射弁3によるメイン噴射 1〜2
また、各燃料噴射弁からの噴射時期は次の通りである(クランクアングル)。
【0053】
第1燃料噴射弁11からの噴射 −300〜260度
第2燃料噴射弁13からの噴射 −380〜340度
燃料噴射弁3によるVIGOM噴射 −340〜300度
燃料噴射弁3によるメイン噴射 −20〜+10度
この場合の各燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を、図6に示す。
【0054】
また、上述した例では、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料は、一回の噴射により要求量が全て噴射されていた。しかし、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料をさらに微粒化して空気との混合を促進させるため、この噴射を複数回に分割して行うことができる。一般に、噴射を複数回に分割すると、短時間で噴射弁の噴射口の開閉動作をする必要があることから、噴射口を開閉するニードル弁のリフト量が小さくなる。すると燃料通路の中でニードル弁とノズルボディの間の空間が最も狭い箇所となり、この部分でキャビテーションが生じて燃料の微粒化がさらに促進される。このようなシートチョークと称される現象を利用して燃料の粒滴径をさらに微小化することができる。
【0055】
この場合の各燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を、図7に示す。ここでは、VIGOM噴射は、n回にわたる第2燃料噴射弁13の噴射信号に同期し、その噴射が実行されたら引き続きVIGOM噴射を行う。すなわち、分割された噴射がされる毎に続けてVIGOM噴射が実行される。
【0056】
しかしながら、第2燃料噴射弁13の噴射回数(n回)が増加し、かつ第2燃料噴射弁13の要求噴射終了時期が決定している場合には、第2燃料噴射弁13の一回あたりの噴射時間t1が、先の噴射開始から次の噴射開始までの時間t2に対して大きくなる。すなわち、t1とt2の関係が、t1>1/2t2となった場合には、n回に分割する噴射は実施しないこととして、第2燃料噴射弁13及びVIGOM噴射をする燃料噴射弁3による燃料噴射量をできる限り増加させるようにすることが好ましい。特に、最大の燃料噴射量が要求されるときは、分割することなく1回の燃料噴射をすることで要求燃料噴射量が満たされるようにする。
【0057】
次に、図8に従って上記の燃料噴射制御を説明する。図8は、燃料噴射制御装置の基本制御の流れを示すフローチャート図である。
【0058】
最初にS101では、ECU35が、内燃機関1に対する負荷が1/2以上であるか否かを判断する。ここでは負荷が1/2以上であれば高負荷状態であると判断し、S102に進み、一方、負荷が1/2以下であれば低負荷状態であると判断し、S103に進み通常制御とする。通常制御とは、気筒2内の燃料噴射弁3による燃料噴射のみとする場合である。ここで、負荷が1/2とは、経験値であって煤の発生量が1/2となるポイントである。
【0059】
次に、S102では、要求される燃料噴射量に基づいて第2燃料噴射弁の噴射回数(n)を決定すると共に、S104では、VIGOM噴射のフラグをセットする。
【0060】
S102で噴射回数(n)が決定したら、S105に進み、第2燃料噴射弁13の一回あたりの噴射時間t1と、先の噴射開始から次の噴射開始までの時間t2との間に、t1>1/2t2の関係が成立するか否かを判断する。
【0061】
S105でt1>1/2t2の関係が成立する判断されたときは、S106に進みVIGOM噴射の回数をn回としてS108でVIGOM噴射を実行する。
【0062】
一方で、t1>1/2t2の関係は成立しないと判断されたら、S107でVIGOM噴射の回数を1回として、S109でVIGOM噴射を実行する。次に、S110に進んで第1噴射弁11からの噴射を行い、その後、S111に進んで圧縮上死点付近で筒内噴射をする。
【0063】
なお、要求される全燃料噴射量は、内燃機関1の吸入空気量、アクセルペダル開度、及び機関回転数等によって、ECU35が算出する。
【0064】
本実施の形態では、内燃機関1の高負荷時に、このような制御を実施することで、気筒2内の混合気が温度が低い外側に燃料の粒滴径が小さいもの、また、中心の温度が比較的高い燃焼室キャビティ内に粒滴径が大きいものが配されるので、それぞれの部位において効率良い燃焼が行える。
【0065】
また、要求噴射量に応じて第2燃料噴射弁による燃料噴射を複数回に分割することで、燃料の粒滴の微小化を促進させることができる。したがって、内燃機関の出力を上昇させながら煤の発生を抑制することができる。
(実施形態2)
ここでは、図4のように第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴小の燃料bが配することが前提である。この場合に、第1燃料噴射弁11について、これを燃料を噴射する噴孔の径を変えることが可能な可変噴孔ノズルを用いて燃料粒滴の大きさをコントロールする例を示す。可変噴孔ノズルは、例えば、燃料の噴孔を、先端側では小径で、基端側では大径のものを配置してなり、ニードル弁の位置の変化によって開口する噴孔の大きさを変化させるもの等である。低負荷時には、ニードル弁のリフト量を少なくして先端の小径の噴孔のみから燃料噴射をする。また、高負荷時には、ニードルリフト量を大きくして大径の噴孔から燃料噴射をする。この場合は、ほとんどの燃料が大径の噴孔から噴射されて粒滴が大となる。
【0066】
或いは、ニードルリフト量の変化に伴って、噴孔の面積が変化する構造として噴射される燃料の粒滴の大きさをコントロールしてもよい。
【0067】
上記のように、第1燃料噴射弁11から噴射される燃料について、ECU35は、内燃機関1の高負荷領域では噴孔径を大として燃料粒滴が大となるようする一方で、低負荷領域では噴孔径を小として燃料粒滴を小とする調節を行う。具体的には、図9に示すフローチャートによって噴射制御を実行する。
【0068】
最初に、S201で内燃機関1の負荷が1/2以下であるか否かを判断する。負荷が1/2以下であれば、S202に進み、燃料噴射弁のニードル弁のリフト量の可変機構を作動させるEDU電流を小とし、ニードルのリフト量を少なくして燃料の噴孔径を小とする。
【0069】
S201で内燃機関1の負荷が1/2を超えていれば、S203に進み、前記EDU電流を大として、ニードルのリフト量を多くして噴孔径を小とする。その後、S204に進み、所定時期にそれぞれ燃料噴射を実行する。
【0070】
ここで、内燃機関1の負荷を示す値である「1/2」は、経験値であって、内燃機関1から排出される煤の量に基づいて定められる。すなわち、運転時に煤の量が半減するポイントを1/2として設定した。
【0071】
このようにすれば、要求燃料噴射量が増大する高負荷時に多量の燃料を短期間に噴射することができ、また、高負荷時には、気筒内の中央の燃料が燃焼室から外側に漏れる量が多くなり易いので、粒滴を大きくしてこれを抑制することができる。他方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が気筒2の中心に供給される。
【0072】
したがって、燃焼室キャビティ内から燃料液滴が外にあふれることが抑制され、効率的な燃焼が実現する。
(実施形態3)
実施形態2と同様に、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴小の燃料bが配する場合である。
【0073】
第1燃料噴射弁11について、燃料を噴射する際の圧力を変化させ、低負荷領域では噴射圧力を高くして燃料粒滴を小とし、高負荷領域では噴射圧力を低くして燃料粒滴を大とする。噴射の際の圧力が高ければ燃料粒滴の大きさが小さくなり、反対にこれが低ければ粒滴は大きくなる。
【0074】
このような制御は、ECU35によって実行されるが、図10に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、噴射圧力を最大にする。負荷と回転数が1/2を超えていれば、噴射圧力は最小とされる。負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、噴射圧力はそれぞれ1/2とされる。
【0075】
ECU35は、クランクポジションセンサ33からの信号によって機関回転数を演算し、また、アクセル開度センサ9からの信号によるアクセル開度等によって把握された運転状態に基づき、第1燃料噴射弁11の噴射圧力を上記のようにコントロールして所定圧で噴射される。
【0076】
このようにすれば、実施形態2と同様に、要求燃料噴射量が増大する高負荷時に多量の燃料を短期間に噴射することができ、また、高負荷時には、気筒内の中央の燃料が燃焼室から外側に漏れる量が多くなり易いので、粒滴を大きくしてこれを抑制することができる。他方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が気筒2の中心に供給される。
(実施形態4)
この実施形態では、第1燃料噴射弁11の噴射孔の周囲に電気ヒータを設けた加熱式のものを使用し、このヒータによる加熱の有無によって燃料粒滴の大きさをコントロールするものとした。この場合は、加熱により燃料の気化を促進させることで燃料粒滴を小とし、反対に、非加熱とすることで燃料粒滴を大とすることができる。
【0077】
このような制御は、ECU35によって実行されるが、図11に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、電気ヒータに印加する電圧値を大とする。この場合は、加熱によって燃料の粒滴が小となる。反対に、負荷と回転数が1/2を超えていれば、印加する電圧値を小とする。
【0078】
負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、電圧値はそれぞれ1/2とする。
【0079】
電圧値が高ければ電気ヒータによって燃料の粒滴が加熱されて気化するので、燃料の粒滴は小さくなり、電圧値が低くなるに従い粒滴は大きくなる。
【0080】
このようにすれば、高負荷時には、燃焼室キャビティに粒滴の大きな燃料が供給され、一方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が供給される。このようにして、燃焼室キャビティ内から燃料の粒滴が外にあふれることを抑制できる。
(実施形態5)
この実施形態では、第2燃料噴射弁13の噴射の制御を行う。
実施形態1で説明したように、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料をシートチョークを利用して、さらに微粒化して空気との混合を促進させるため、この噴射を複数回に分割して行う。
【0081】
その際、図12に示すように、第2燃料噴射弁13に対する燃料の噴射回数を、低負荷、低回転の領域では1回噴射とする。他方、高負荷、高回転の領域では、燃料噴射を多段とし、シートチョークによるキャビテーションを利用して燃料の微粒化を促進させる。
【0082】
負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、燃料噴射は、数回に分けて行い、燃料の微小化を促進させ、かつ必要な噴射量を確保する。
【0083】
このようにして、微小化した燃料を比較的低温である筒内の外側に配することによって、気化を促進させる。また、高負荷時には、微小化した燃料を外側に配するとともに、多段噴射を行いさらに噴射量を増大できるようにした。
(実施形態6)
この実施形態では、第2燃料噴射弁13の噴射の制御を行う。
【0084】
図5に示すエマルジョン燃料の供給システムによって生成されたエマルジョン燃料は、エマルジョン製造・貯蔵部33から第2燃料噴射弁13に到達し、所定量が噴射される。気筒2内の温度が低い外側に、エマルジョン燃料が噴射されることで、煤の発生が抑制される。エマルジョン燃料は、軽油に所定量の水を混合させたものであるので燃焼温度が低下し、煤が発生しやすい燃焼温度領域での燃焼は生じない。
【0085】
ここでは、エマルジョン燃料は、第1バルブ36,第2バルブ37、及び第3バルブ38の開度を調節して、軽油に対する水の含有量が10%から30%の範囲で使用する。図13に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、エマルジョン燃料の水の割合を大きくし、水の含有量を30重量%としたものをエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33にて生成する。このようなエマルジョン燃料を第2燃料噴射弁13から噴射する場合は、気筒2内の外側の温度が低くでも、水の含有量が多いために燃料の燃焼温度も低いので、煤の発生が有効に抑制される。
【0086】
一方、負荷と回転数が1/2を超えており高負荷状態であれば、エマルジョン燃料の水の割合を低負荷状態の場合より少なくして、水の含有量を10重量%としたエマルジョン燃料を生成する。この場合は、出力の上昇が求められるので要求される燃料量、すなわち内燃機関の駆動源となる燃焼に供される軽油をより多く噴射可能なように、水の割合を低くしてこれに対応する。
【0087】
また、負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、エマルジョン燃料中の水の量を15重量%とする。
【0088】
このように、燃焼時に煤の発生しにくいエマルジョン燃料を気筒2内の外周側に配することによって、燃焼状態を悪化させることなく、安定した燃焼を維持しながら燃焼室内での温度差による煤の発生を抑制することができる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態1から実施形態6において述べた制御は、可能な限り組み合わせて実施することができる。すなわち、第1燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径をコントロールしながら、第2噴射弁での噴射の回数を1回または複数回とすること、第2燃料噴射弁から噴射する燃料をエマルジョン燃料とすること、等を適宜組合せ、内燃機関1の運転状態に最も合致した燃料噴射を設定することができる。
【0089】
以上のように、本発明の燃料噴射弁の制御装置は、燃焼室キャビティ内の燃料を外側にあふれさせないようにして粒滴を大とし、また燃焼室外側では粒滴を小とすること、及びエマルジョン燃料を使用することで煤の発生を抑制させた燃焼を実現することができる。特に、ディーゼルエンジンにおいては、全体としてバランスが良く、空気利用率を上昇させた燃焼を行うことで、煤の発生を抑制しつつ出力を向上させることができる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼室キャビティ内には液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側には液滴小の燃料を配することで、燃焼室内での燃焼の不均一を抑制して、排気エミッションを向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射制御装置を備えた内燃機関の概略構成図である。
【図2】ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】2つの吸気ポートが接続された気筒の概略構成図である。
【図4】気筒内の燃焼室キャビティ内に粒滴の大きい燃料が供給され、気筒内の外側に粒滴の小さい燃料が供給される様子を示す概念図である。
【図5】エマルジョン燃料の製造システムを示す図である。
【図6】燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を示す図である。
【図7】第2燃料噴射弁からの燃料噴射を分割する場合の燃料噴射指令信号を示す図である。
【図8】実施形態1における燃料噴射制御のフローチャート図である。
【図9】実施形態2おける燃料噴射制御のフローチャート図である。
【図10】実施の形態3における燃料噴射制御の分布を示す図である。排気循環路を示す図である。
【図11】実施形態4における燃料噴射制御マップを示す図である。
【図12】実施形態5における燃料噴射制御マップを示す図である。
【図13】実施形態6における燃料噴射制御マップを示す図である。
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
1a・・・クランクプーリ
2・・・・気筒
3・・・・燃料噴射弁
4・・・・コモンレール
4a・・・コモンレール圧センサ
5・・・・燃料供給管
6・・・・燃料ポンプ
6a・・・ポンププーリ
8・・・・吸気枝管
9・・・・アクセル開度センサ
10・・・・第1吸気ポート
11・・・・第2吸気ポート
12・・・・第1燃料噴射弁
13・・・・第2燃料噴射弁
20・・・・クランクポジションセンサ
21・・・・排気枝管
30・・・・燃料タンク
31・・・・水タンク
32・・・・乳化剤タンク
33・・・・エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク
35・・・・ECU
36・・・・第1バルブ
37・・・・第2バルブ
38・・・・第3バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンにおける燃料噴射弁は、吸気管内に燃料噴射する燃料噴射弁に比較して燃料圧力が高く、小噴射量から大噴射量までの広い範囲でこれを制御することは難しい。
【0003】
また、ディーゼルエンジンの出力は、排気中に排出される煤の量によって制限されてしまう。
【0004】
そこで、内燃機関の高負荷状態では、ピストンキャビティ内での空気利用率を向上させた燃焼が行えるようにして上記の問題を解決することが望まれる。その一例として、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と吸気管内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを、それぞれ別に備えた内燃機関が知られている。例えば、特開平11−294242号公報に開示されたものは、気筒内に燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、吸気通路内に燃料を噴射する第2燃料噴射弁とを備え、第2燃料噴射弁を一対の吸気バルブの各々に向けて分岐した吸気通路の分岐部上流側に配設し、分岐通路の一方に、この通気通路を開閉する吸気制御弁を設けたものである。このような構成によって、第2燃料噴射弁で燃料噴射をする際には、吸気制御弁を開いてから噴射をするようにしている。そして、吸気制御弁を開いてから第2燃料噴射弁による燃料噴射をするまでに遅れ時間を設けることで、吸気流速が充分に上昇してから噴射燃料を気流に乗せて気筒内に導くようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の燃料噴射制御装置では、高負荷時には、気筒内に第2燃料噴射弁から噴射をした後、第1燃料噴射弁から気筒内に燃料を噴射し、双方の燃料噴射弁から噴射された燃料が均一に混合されて気筒内で燃焼することになる。
【0006】
しかしながら、気筒内の内側と外側では温度差があり、通常、気筒内壁はエンジン冷却水の循環等による放熱で温度が低下するため、気筒内の外側は内側に比べて温度が低い。そのため、気筒内の内側温度に適合させて燃料噴射をすると外側での燃料の燃焼が不完全となり、煤が発生することがある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてされたもので、その課題は、燃焼室内での燃焼の不均一を抑制して、排気エミッションを向上させることが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の燃料噴射制御装置は、燃焼室キャビティ内には液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側には液滴小の燃料を配するものとした。通常、燃焼室キャビティ内では、燃焼室内の燃料液滴が外にあふれないことが要求されるので、液滴が大きいことが望ましく、他方、燃焼室の外側では、空気を有効に利用、すなわち燃料と空気を充分に混合することが要求されるので液滴が小さいことが好ましい。
【0009】
そこで、第1の発明は、気筒内内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、
気筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁と、を有する内燃機関であって、
排気行程の終わりに前記第2燃料噴射弁から燃料を噴射した後、前記筒内燃料噴射弁によるVIGOM噴射を行い、次に前記第1燃料噴射弁から燃料を噴射し、その後、上死点または上死点近傍で前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射する構成とした。
【0010】
このような構成により、最初に第2燃料噴射弁から噴射された粒径小の燃料を、気筒内においてVIGOM噴射することで外側に吹き飛ばす。続いて、第1燃料噴射弁から粒径大の燃料を噴射することで、粒径大の燃料が外側に大きく拡がらずに気筒内中央に保持された状態とすることが可能である。このようにして、燃焼室キャビティ内に液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側に液滴小の燃料を配してから主噴射を行う。
【0011】
VIGOM噴射とは、圧縮上死点の手前360度前後の行程でされる燃料噴射であり、その目的は吸気と燃料の予混合であるが、上述のように、ここでは第2燃料噴射弁から噴射された燃料を気筒内の外側に吹き飛ばすという作用がある。
【0012】
前記第1燃料噴射弁からの燃料噴射を複数回にわたり行う際には、それぞれの燃料噴射の後、前記気筒内噴射弁からのVIGOM噴射をそれぞれ実行することが好ましい。すなわち、第2燃料噴射弁からの燃料噴射がされたら、続けてVIGOM噴射をして、第2燃料噴射弁から燃料噴射がされる都度、噴射された燃料を外側に吹き飛ばす。
【0013】
なお、前記の第1燃料噴射弁、第2燃料噴射弁、気筒内噴射弁から噴射される燃料の合計が、ここで要求される総噴射量である。
【0014】
第2の発明は、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、
を有する内燃機関であって、
高負荷時は、前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射を多段噴射とする構成とした。
【0015】
すなわち、第2燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を微粒化するには、その噴射を多段噴射とすることが有効である。このとき、前記VIGOM噴射は前記第2燃料噴射弁の燃料の噴射信号に同期し、第2燃料噴射弁による噴射の後に続けて実行されるようにすることが好ましい。
【0016】
第3の発明は、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、
を有する内燃機関であって、
前記第2燃料噴射弁からの噴射される燃料がエマルジョン燃料であることを特徴とする。エマルジョン燃料とは、燃料中に水を微粒化させて分散、混合させた燃料であり、界面活性剤を添加することで燃料と水を均一化させたものである。このようなエマルジョン燃料をディーゼルエンジン等の燃焼に用いると、水の作用によって燃焼温度が低下し、煤及び窒素酸化物(NOx)の発生を低減させることができる。
【0017】
内燃機関の高負荷時には、前記エマルジョン燃料に含まれる水の割合を低下させることが好ましい。高負荷時には、出力を上昇させるために、本来の燃料が多量に燃焼することが要求されるからである。
【0018】
本発明の内燃機関、すなわち、気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径噴霧の第1燃料噴射弁と、気筒内の外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径噴霧の第2燃料噴射弁と、を有するものでは、第2燃料噴射弁からの燃料噴射がされた後に、VIGOM噴射をして燃料を外側に吹き飛ばすこと、噴射される燃料の粒滴径を調整すること、及び第2燃料噴射弁から噴射される燃料としてエマルジョン燃料を使用することは、可能な限り組み合わせることができる。
【0019】
前記第1燃料噴射弁及び/又は第2燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径をコントロールするためには、次のような制御をすることが例示できる。
【0020】
前記噴射弁において、燃料を噴射する噴孔の径を変えることができる可変噴孔ノズルを用いて燃料粒滴の大きさをコントロールし、第1燃料噴射弁については、高負荷領域では噴孔径を大として燃料粒滴が大となるようにし、反対に低負荷領域では噴孔径を小として燃料粒滴を小とすることができる。
【0021】
また、前記燃料噴射弁からの噴射圧力を変化させ、第1燃料噴射弁については、低負荷領域では噴射圧力を大として燃料粒滴を小とし、高負荷領域では噴射圧力を小として燃料粒滴を大とすることができる。
【0022】
さらに、加熱の有無によって燃料粒滴の大きさをコントロールし、第1燃料噴射弁については、低負荷領域では加熱により気化を促進させて燃料粒滴を小とし、高負荷領域では非加熱とすることで燃料粒滴を大とすることができる。
【0023】
これらの噴射燃料の粒径のコントロールは、必要に応じて第2燃料噴射弁について実行することもできる。
【0024】
本発明では、噴射される燃料の粒径分布を内燃機関の運転状態に基づいてコントロールし、また煤の発生しにくいエマルジョン燃料を気気筒内の外周側に配すること等によって、内燃機関の燃焼室内での燃焼の不均一を抑制し、また燃焼効率を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。ここでは、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置を車両駆動用のディーゼル機関に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0026】
図1は、本実施の形態に係る燃料噴射制御装置を備えた内燃機関1の概略構成を示す図である。
【0027】
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0028】
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。この燃料噴射弁3は気筒2の中央部に噴射口を臨ませている。また、この内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポートを介して連通している。この気筒2には、2つの吸気ポートが接続されており、図3に示すように、一方の第1吸気ポート10は、気筒2内の中央へ吸気の流れを形成するものである。また、他方の第2吸気ポート11は、気筒2内の外側へ吸気の流れを形成する。この第1吸気ポート10内には、第1燃料噴射弁12が設けられ、これは粒滴が大きい燃料を噴射する。一方、第2吸気ポート11内には第2燃料噴射弁13設けられ、これは粒滴小の燃料を噴射する。
【0029】
したがって図4に示すように、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aが配され、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴が小さい燃料bが配されることになる。
【0030】
これらの第1燃料噴射弁12と第2燃料噴射弁13は、図1に示すように、前記燃料噴射弁3とともにコモンレール4に接続され、このコモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源として作動するポンプであり、この燃料ポンプ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられたクランクプーリ1aとベルト7を介して連結されている。
【0031】
このように構成された燃料噴射系では、クランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトからこの燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じた圧力で燃料を吐出する。
【0032】
前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3、第1燃料噴射弁12、第2燃料噴射弁13へそれぞれ分配される。そして、第1燃料噴射弁12,第2燃料噴射弁13、又は燃料噴射弁3に駆動電流が印加されると、各燃料噴射弁が開弁し、その結果、それぞれの燃料噴射弁から燃料が噴射される。
【0033】
一方、内燃機関1には、排気枝管21が接続され、排気枝管21の各枝管が排気ポート(図示省略)を介して各気筒2の燃焼室と連通し、排気は図示しない排気通路を通り、排気浄化装置等を通過して外部に排出される。
【0034】
次に、エマルジョン燃料の供給システムについて説明する。
【0035】
図5に示すシステムでは、内燃機関1の燃料である軽油を貯蔵する燃料タンク30と、水を貯蔵する水タンク31が設けられている。また、燃料中に水を分散させ、燃料と水を混合するための乳化剤を貯蔵する乳化剤タンク32が並設されている。これらの燃料タンク30,水タンク31,及び乳化剤タンク32は、それぞれエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33に接続されており、燃料タンク30とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間には、燃料タンク30から流出する燃料の量を調節するための第1バルブ36が設けられている。同様に、水タンク31とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間、及び乳化剤タンク32とエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33の間にも、それぞれ各タンクからの水、及び乳化剤の流出量を調節するための第2バルブ37、及び第3バルブ38が設けられている。
【0036】
前記第1燃料噴射弁12は、前記燃料タンク30に接続されており、燃料である軽油のみを噴射するようになっている。他方、第2燃料噴射弁13は、エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33に接続されている。第1バルブ36、第2バルブ37及び第3バルブ38の開閉、または開度の調節によって、エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33には、軽油のみ、または軽油と水を所定の割合で混合したエマルジョン燃料が貯蔵され、これは第2燃料噴射弁13から噴射される。
【0037】
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
【0038】
図2に示すように、ECU35には、燃料噴射弁3、クランクポジションセンサ20、アクセル開度センサ9、等が電気配線を介して接続され、これらをECU35が制御することが可能になっている。
【0039】
ここで、ECU35は、双方向性バス350によって相互に接続された、CPU351と、ROM352と、RAM353と、バックアップRAM354と、入力ポート356と、出力ポート357とを備えるとともに、前記入力ポート356に接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備えている。
【0040】
前記入力ポート356は、クランクポジションセンサ20のようにデジタル信号形式の信号を出力するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
【0041】
前記入力ポート356は、コモンレール圧センサ4a、アクセル開度センサ9等のように、アナログ信号形式の信号を出力するセンサのA/D355を介して入力し、それらの出力信号をCPU351やRAM353へ送信する。
【0042】
前記出力ポート357は、燃料噴射弁3等と電気配線を介して接続され、CPU351から出力される制御信号を、燃料噴射弁3等へ送信する。
【0043】
前記ROM352は燃料噴射弁3等を制御するための燃料噴射制御ルーチン、等のアプリケーションプログラムを記憶している。
【0044】
前記ROM352は、上記したアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。前記制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と基本燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、等である。
【0045】
前記RAM353は、各センサからの出力信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機関回転数である。これらのデータは、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する都度、最新のデータに書き換えられる。
【0046】
前記バックアップRAM354は、内燃機関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリである。
【0047】
前記CPU351は、前記ROM352に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作して、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、等を実行する。
【0048】
次に、本発明の燃料噴射制御装置による噴射制御について説明する。
(実施形態1)
この実施形態1によれば、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央、すなわち燃焼室キャビティ内に粒滴が大きい燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴が小さい燃料bを供給するようになっている。
【0049】
先ず、この噴射制御では、排気行程の終わりに第2燃料噴射弁13から燃料を噴射する。それに続いて、気筒2内の燃料噴射弁3によるVIGOM噴射を実行する。第2燃料噴射弁13から噴射される燃料は、気筒2内の外側に噴射されるが、これに続いて行われるVIGOM噴射によって空気との予混合がされるとともに、気筒2内の中心に向かって拡がらないように、外側に吹き飛ばされる。
【0050】
続いて、第1燃料噴射弁12から燃料を噴射して、この燃料を気筒2内の中央に保持し、その後、上死点または上死点近傍、すなわち、−20度から+10度の間で、燃料噴射弁3から燃料を噴射する。
【0051】
ここで各燃料噴射弁による燃料噴射量の割合の一例を示せば、次の通りである。
【0052】
第1燃料噴射弁11からの噴射 1
第2燃料噴射弁13からの噴射 1
燃料噴射弁3によるVIGOM噴射 0.5〜1
燃料噴射弁3によるメイン噴射 1〜2
また、各燃料噴射弁からの噴射時期は次の通りである(クランクアングル)。
【0053】
第1燃料噴射弁11からの噴射 −300〜260度
第2燃料噴射弁13からの噴射 −380〜340度
燃料噴射弁3によるVIGOM噴射 −340〜300度
燃料噴射弁3によるメイン噴射 −20〜+10度
この場合の各燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を、図6に示す。
【0054】
また、上述した例では、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料は、一回の噴射により要求量が全て噴射されていた。しかし、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料をさらに微粒化して空気との混合を促進させるため、この噴射を複数回に分割して行うことができる。一般に、噴射を複数回に分割すると、短時間で噴射弁の噴射口の開閉動作をする必要があることから、噴射口を開閉するニードル弁のリフト量が小さくなる。すると燃料通路の中でニードル弁とノズルボディの間の空間が最も狭い箇所となり、この部分でキャビテーションが生じて燃料の微粒化がさらに促進される。このようなシートチョークと称される現象を利用して燃料の粒滴径をさらに微小化することができる。
【0055】
この場合の各燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を、図7に示す。ここでは、VIGOM噴射は、n回にわたる第2燃料噴射弁13の噴射信号に同期し、その噴射が実行されたら引き続きVIGOM噴射を行う。すなわち、分割された噴射がされる毎に続けてVIGOM噴射が実行される。
【0056】
しかしながら、第2燃料噴射弁13の噴射回数(n回)が増加し、かつ第2燃料噴射弁13の要求噴射終了時期が決定している場合には、第2燃料噴射弁13の一回あたりの噴射時間t1が、先の噴射開始から次の噴射開始までの時間t2に対して大きくなる。すなわち、t1とt2の関係が、t1>1/2t2となった場合には、n回に分割する噴射は実施しないこととして、第2燃料噴射弁13及びVIGOM噴射をする燃料噴射弁3による燃料噴射量をできる限り増加させるようにすることが好ましい。特に、最大の燃料噴射量が要求されるときは、分割することなく1回の燃料噴射をすることで要求燃料噴射量が満たされるようにする。
【0057】
次に、図8に従って上記の燃料噴射制御を説明する。図8は、燃料噴射制御装置の基本制御の流れを示すフローチャート図である。
【0058】
最初にS101では、ECU35が、内燃機関1に対する負荷が1/2以上であるか否かを判断する。ここでは負荷が1/2以上であれば高負荷状態であると判断し、S102に進み、一方、負荷が1/2以下であれば低負荷状態であると判断し、S103に進み通常制御とする。通常制御とは、気筒2内の燃料噴射弁3による燃料噴射のみとする場合である。ここで、負荷が1/2とは、経験値であって煤の発生量が1/2となるポイントである。
【0059】
次に、S102では、要求される燃料噴射量に基づいて第2燃料噴射弁の噴射回数(n)を決定すると共に、S104では、VIGOM噴射のフラグをセットする。
【0060】
S102で噴射回数(n)が決定したら、S105に進み、第2燃料噴射弁13の一回あたりの噴射時間t1と、先の噴射開始から次の噴射開始までの時間t2との間に、t1>1/2t2の関係が成立するか否かを判断する。
【0061】
S105でt1>1/2t2の関係が成立する判断されたときは、S106に進みVIGOM噴射の回数をn回としてS108でVIGOM噴射を実行する。
【0062】
一方で、t1>1/2t2の関係は成立しないと判断されたら、S107でVIGOM噴射の回数を1回として、S109でVIGOM噴射を実行する。次に、S110に進んで第1噴射弁11からの噴射を行い、その後、S111に進んで圧縮上死点付近で筒内噴射をする。
【0063】
なお、要求される全燃料噴射量は、内燃機関1の吸入空気量、アクセルペダル開度、及び機関回転数等によって、ECU35が算出する。
【0064】
本実施の形態では、内燃機関1の高負荷時に、このような制御を実施することで、気筒2内の混合気が温度が低い外側に燃料の粒滴径が小さいもの、また、中心の温度が比較的高い燃焼室キャビティ内に粒滴径が大きいものが配されるので、それぞれの部位において効率良い燃焼が行える。
【0065】
また、要求噴射量に応じて第2燃料噴射弁による燃料噴射を複数回に分割することで、燃料の粒滴の微小化を促進させることができる。したがって、内燃機関の出力を上昇させながら煤の発生を抑制することができる。
(実施形態2)
ここでは、図4のように第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴小の燃料bが配することが前提である。この場合に、第1燃料噴射弁11について、これを燃料を噴射する噴孔の径を変えることが可能な可変噴孔ノズルを用いて燃料粒滴の大きさをコントロールする例を示す。可変噴孔ノズルは、例えば、燃料の噴孔を、先端側では小径で、基端側では大径のものを配置してなり、ニードル弁の位置の変化によって開口する噴孔の大きさを変化させるもの等である。低負荷時には、ニードル弁のリフト量を少なくして先端の小径の噴孔のみから燃料噴射をする。また、高負荷時には、ニードルリフト量を大きくして大径の噴孔から燃料噴射をする。この場合は、ほとんどの燃料が大径の噴孔から噴射されて粒滴が大となる。
【0066】
或いは、ニードルリフト量の変化に伴って、噴孔の面積が変化する構造として噴射される燃料の粒滴の大きさをコントロールしてもよい。
【0067】
上記のように、第1燃料噴射弁11から噴射される燃料について、ECU35は、内燃機関1の高負荷領域では噴孔径を大として燃料粒滴が大となるようする一方で、低負荷領域では噴孔径を小として燃料粒滴を小とする調節を行う。具体的には、図9に示すフローチャートによって噴射制御を実行する。
【0068】
最初に、S201で内燃機関1の負荷が1/2以下であるか否かを判断する。負荷が1/2以下であれば、S202に進み、燃料噴射弁のニードル弁のリフト量の可変機構を作動させるEDU電流を小とし、ニードルのリフト量を少なくして燃料の噴孔径を小とする。
【0069】
S201で内燃機関1の負荷が1/2を超えていれば、S203に進み、前記EDU電流を大として、ニードルのリフト量を多くして噴孔径を小とする。その後、S204に進み、所定時期にそれぞれ燃料噴射を実行する。
【0070】
ここで、内燃機関1の負荷を示す値である「1/2」は、経験値であって、内燃機関1から排出される煤の量に基づいて定められる。すなわち、運転時に煤の量が半減するポイントを1/2として設定した。
【0071】
このようにすれば、要求燃料噴射量が増大する高負荷時に多量の燃料を短期間に噴射することができ、また、高負荷時には、気筒内の中央の燃料が燃焼室から外側に漏れる量が多くなり易いので、粒滴を大きくしてこれを抑制することができる。他方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が気筒2の中心に供給される。
【0072】
したがって、燃焼室キャビティ内から燃料液滴が外にあふれることが抑制され、効率的な燃焼が実現する。
(実施形態3)
実施形態2と同様に、第1吸気ポート10及び第1の燃料噴射弁12により、気筒2の中央に粒滴大の燃料aを配し、第2吸気ポート11及び第2燃料噴射弁13によって、気筒2の外側に粒滴小の燃料bが配する場合である。
【0073】
第1燃料噴射弁11について、燃料を噴射する際の圧力を変化させ、低負荷領域では噴射圧力を高くして燃料粒滴を小とし、高負荷領域では噴射圧力を低くして燃料粒滴を大とする。噴射の際の圧力が高ければ燃料粒滴の大きさが小さくなり、反対にこれが低ければ粒滴は大きくなる。
【0074】
このような制御は、ECU35によって実行されるが、図10に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、噴射圧力を最大にする。負荷と回転数が1/2を超えていれば、噴射圧力は最小とされる。負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、噴射圧力はそれぞれ1/2とされる。
【0075】
ECU35は、クランクポジションセンサ33からの信号によって機関回転数を演算し、また、アクセル開度センサ9からの信号によるアクセル開度等によって把握された運転状態に基づき、第1燃料噴射弁11の噴射圧力を上記のようにコントロールして所定圧で噴射される。
【0076】
このようにすれば、実施形態2と同様に、要求燃料噴射量が増大する高負荷時に多量の燃料を短期間に噴射することができ、また、高負荷時には、気筒内の中央の燃料が燃焼室から外側に漏れる量が多くなり易いので、粒滴を大きくしてこれを抑制することができる。他方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が気筒2の中心に供給される。
(実施形態4)
この実施形態では、第1燃料噴射弁11の噴射孔の周囲に電気ヒータを設けた加熱式のものを使用し、このヒータによる加熱の有無によって燃料粒滴の大きさをコントロールするものとした。この場合は、加熱により燃料の気化を促進させることで燃料粒滴を小とし、反対に、非加熱とすることで燃料粒滴を大とすることができる。
【0077】
このような制御は、ECU35によって実行されるが、図11に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、電気ヒータに印加する電圧値を大とする。この場合は、加熱によって燃料の粒滴が小となる。反対に、負荷と回転数が1/2を超えていれば、印加する電圧値を小とする。
【0078】
負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、電圧値はそれぞれ1/2とする。
【0079】
電圧値が高ければ電気ヒータによって燃料の粒滴が加熱されて気化するので、燃料の粒滴は小さくなり、電圧値が低くなるに従い粒滴は大きくなる。
【0080】
このようにすれば、高負荷時には、燃焼室キャビティに粒滴の大きな燃料が供給され、一方、低負荷時には粒滴が小さい燃料が供給される。このようにして、燃焼室キャビティ内から燃料の粒滴が外にあふれることを抑制できる。
(実施形態5)
この実施形態では、第2燃料噴射弁13の噴射の制御を行う。
実施形態1で説明したように、第2燃料噴射弁13から噴射される燃料をシートチョークを利用して、さらに微粒化して空気との混合を促進させるため、この噴射を複数回に分割して行う。
【0081】
その際、図12に示すように、第2燃料噴射弁13に対する燃料の噴射回数を、低負荷、低回転の領域では1回噴射とする。他方、高負荷、高回転の領域では、燃料噴射を多段とし、シートチョークによるキャビテーションを利用して燃料の微粒化を促進させる。
【0082】
負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、燃料噴射は、数回に分けて行い、燃料の微小化を促進させ、かつ必要な噴射量を確保する。
【0083】
このようにして、微小化した燃料を比較的低温である筒内の外側に配することによって、気化を促進させる。また、高負荷時には、微小化した燃料を外側に配するとともに、多段噴射を行いさらに噴射量を増大できるようにした。
(実施形態6)
この実施形態では、第2燃料噴射弁13の噴射の制御を行う。
【0084】
図5に示すエマルジョン燃料の供給システムによって生成されたエマルジョン燃料は、エマルジョン製造・貯蔵部33から第2燃料噴射弁13に到達し、所定量が噴射される。気筒2内の温度が低い外側に、エマルジョン燃料が噴射されることで、煤の発生が抑制される。エマルジョン燃料は、軽油に所定量の水を混合させたものであるので燃焼温度が低下し、煤が発生しやすい燃焼温度領域での燃焼は生じない。
【0085】
ここでは、エマルジョン燃料は、第1バルブ36,第2バルブ37、及び第3バルブ38の開度を調節して、軽油に対する水の含有量が10%から30%の範囲で使用する。図13に示すように、内燃機関1の負荷と回転数が1/2以下であれば、エマルジョン燃料の水の割合を大きくし、水の含有量を30重量%としたものをエマルジョン燃料製造・貯蔵タンク33にて生成する。このようなエマルジョン燃料を第2燃料噴射弁13から噴射する場合は、気筒2内の外側の温度が低くでも、水の含有量が多いために燃料の燃焼温度も低いので、煤の発生が有効に抑制される。
【0086】
一方、負荷と回転数が1/2を超えており高負荷状態であれば、エマルジョン燃料の水の割合を低負荷状態の場合より少なくして、水の含有量を10重量%としたエマルジョン燃料を生成する。この場合は、出力の上昇が求められるので要求される燃料量、すなわち内燃機関の駆動源となる燃焼に供される軽油をより多く噴射可能なように、水の割合を低くしてこれに対応する。
【0087】
また、負荷が1/2を超え、回転が1/2以下であるとき、または回転が1/2を超え、負荷が1/2以下であるときは、エマルジョン燃料中の水の量を15重量%とする。
【0088】
このように、燃焼時に煤の発生しにくいエマルジョン燃料を気筒2内の外周側に配することによって、燃焼状態を悪化させることなく、安定した燃焼を維持しながら燃焼室内での温度差による煤の発生を抑制することができる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態1から実施形態6において述べた制御は、可能な限り組み合わせて実施することができる。すなわち、第1燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径をコントロールしながら、第2噴射弁での噴射の回数を1回または複数回とすること、第2燃料噴射弁から噴射する燃料をエマルジョン燃料とすること、等を適宜組合せ、内燃機関1の運転状態に最も合致した燃料噴射を設定することができる。
【0089】
以上のように、本発明の燃料噴射弁の制御装置は、燃焼室キャビティ内の燃料を外側にあふれさせないようにして粒滴を大とし、また燃焼室外側では粒滴を小とすること、及びエマルジョン燃料を使用することで煤の発生を抑制させた燃焼を実現することができる。特に、ディーゼルエンジンにおいては、全体としてバランスが良く、空気利用率を上昇させた燃焼を行うことで、煤の発生を抑制しつつ出力を向上させることができる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼室キャビティ内には液滴大の燃料を配し、燃焼室の外側には液滴小の燃料を配することで、燃焼室内での燃焼の不均一を抑制して、排気エミッションを向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射制御装置を備えた内燃機関の概略構成図である。
【図2】ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】2つの吸気ポートが接続された気筒の概略構成図である。
【図4】気筒内の燃焼室キャビティ内に粒滴の大きい燃料が供給され、気筒内の外側に粒滴の小さい燃料が供給される様子を示す概念図である。
【図5】エマルジョン燃料の製造システムを示す図である。
【図6】燃料噴射弁に対する燃料噴射指令信号を示す図である。
【図7】第2燃料噴射弁からの燃料噴射を分割する場合の燃料噴射指令信号を示す図である。
【図8】実施形態1における燃料噴射制御のフローチャート図である。
【図9】実施形態2おける燃料噴射制御のフローチャート図である。
【図10】実施の形態3における燃料噴射制御の分布を示す図である。排気循環路を示す図である。
【図11】実施形態4における燃料噴射制御マップを示す図である。
【図12】実施形態5における燃料噴射制御マップを示す図である。
【図13】実施形態6における燃料噴射制御マップを示す図である。
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
1a・・・クランクプーリ
2・・・・気筒
3・・・・燃料噴射弁
4・・・・コモンレール
4a・・・コモンレール圧センサ
5・・・・燃料供給管
6・・・・燃料ポンプ
6a・・・ポンププーリ
8・・・・吸気枝管
9・・・・アクセル開度センサ
10・・・・第1吸気ポート
11・・・・第2吸気ポート
12・・・・第1燃料噴射弁
13・・・・第2燃料噴射弁
20・・・・クランクポジションセンサ
21・・・・排気枝管
30・・・・燃料タンク
31・・・・水タンク
32・・・・乳化剤タンク
33・・・・エマルジョン燃料製造・貯蔵タンク
35・・・・ECU
36・・・・第1バルブ
37・・・・第2バルブ
38・・・・第3バルブ
Claims (7)
- 気筒内の内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、
気筒内の外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、
気筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁と、を有する内燃機関であって、
排気行程の終わりに前記第2燃料噴射弁から燃料を噴射した後、前記筒内燃料噴射弁によるVIGOM噴射を行い、次に前記第1燃料噴射弁から燃料を噴射し、その後、上死点または上死点近傍で前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射を分割して行う際には、それぞれの噴射の後、前記気筒内噴射弁からVIGOM噴射を実行する請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 気筒内内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、を有する内燃機関であって、
高負荷時は、前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射を多段噴射とすることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 低負荷時には、前記第1燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を小さくする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 気筒内内周へ流れを形成するように第1吸気ポートに設けた大粒径の燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、
気筒内外周へ流れを形成するように第2吸気ポートに設けた小粒径の燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、を有する内燃機関であって、
前記第2燃料噴射弁からの噴射される燃料がエマルジョン燃料であることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 高負荷時には、前記エマルジョン燃料に含まれる水の割合を低下させる請求項5に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 高負荷時には、前記第1燃料噴射弁から噴射される燃料の粒滴を大きくする請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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