JP2004353464A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸気ポート4に燃料Fが噴射され、吸気バルブ6が開いたときに少なくとも前記燃料の一部が筒内に流入される内燃機関の制御装置であって、ピストン2が下死点に達する前に前記吸気バルブが閉じ、前記吸気バルブが閉じた直後に燃料が噴射されるように制御する。吸気バルブの閉弁時期を早くすることで、吸気バルブが閉じてから次に開くまでの時間が一層長くなり、閉弁直後に噴射された燃料が吸気バルブから受熱する時間を長くとることができる。これにより燃料の気化が促進される。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポート噴射エンジンでは、特にリーン燃焼や冷間始動時などの条件下で、燃焼室全体に均質な混合気を形成することが難しい。燃料噴射弁から噴霧された燃料が吸気ポート、吸気バルブ、シリンダ壁に干渉・付着し、燃料の偏在が生じるからである。
【0003】
特許第3213902号公報(特許文献1)には、暖期中には、吸気弁が下死点で閉じた直後に燃料を噴射し、次に吸気弁が開くまでの時間を長くとることで、燃料の霧化を促進することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3213902号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ポート噴射エンジンにおいて、燃焼室全体に、より均質な混合気を確実に形成するためには、上記公報の方法よりも、燃料の気化がより促進されることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、ポート噴射エンジンにおいて、燃焼室全体に、より均質な混合気を確実に形成することのできる内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明の他の目的は、ポート噴射エンジンにおいて、噴射された燃料が吸気バルブから受熱する作用を効率良く利用することのできる内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、ポート噴射エンジンにおいて、燃焼室全体に、より均質な混合気を確実に形成することができ、筒内の体積効率を向上させることのできる内燃機関の制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の制御装置は、吸気ポートに燃料が噴射され、吸気バルブが開いたときに少なくとも前記燃料の一部が筒内に流入される内燃機関の制御装置であって、ピストンが下死点に達する前に前記吸気バルブが閉じ、前記吸気バルブが閉じた直後に燃料が噴射されるように制御する。
【0008】
本発明によれば、吸気バルブの閉弁時期を早くすることで、吸気バルブが閉じてから次に開くまでの時間が一層長くなり、閉弁直後に噴射された燃料が吸気バルブから受熱する時間を長くとることができる。これにより燃料の気化が促進される。吸気行程が終了した後に、ピストンが下死点に達する前に燃料が噴射されることにより、噴射された燃料が次に吸気バルブが開くまでの間に吸気バルブから受熱する時間を長くとることができる。
【0009】
本発明において、前記内燃機関には、可変バルブタイミング・リフトシステムが用いられ、前記可変バルブタイミング・リフトシステムを用いて、希薄燃焼モードの運転がなされるときに、前記ピストンが下死点に達する前に前記吸気バルブが閉じ、前記吸気バルブが閉じた直後に燃料が噴射されるように制御する。
【0010】
本発明の内燃機関の制御装置において、更に、前記吸気バルブが閉じる前の吸気工程中にも燃料が噴射されるように制御する。
【0011】
本発明によれば、吸気工程中に噴射され筒内に流入した燃料の気化潜熱により体積効率が向上する。吸気工程の前半に燃料を噴射した場合には、吸気の流速が速いため、筒内で燃料の混合が良好に行われる。
【0012】
本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関には、可変バルブタイミング・リフトシステムが用いられ、希薄燃焼モードのときには、均質燃焼モードのときよりも、吸気行程でのリフト量が小さくなるように制御する。
【0013】
本発明によれば、吸気行程でのリフト量を小さくすることで、吸気の流速を上げて、更なる気化の向上と均質度の向上を図ることができる。短期間に勢い良く微粒化させながら筒内に燃料を導けるので、シリンダへの付着も無い。
【0014】
本発明の内燃機関の制御装置において、前記燃料を噴射する燃料噴射弁は、前記吸気ポートの断面の下側の前記吸気バルブの近傍に取り付けられ、噴霧した燃料の概ね全てが閉じた状態の前記吸気バルブに直接的に当たるような噴霧形状を形成するように構成されている。
【0015】
本発明によれば、上記噴霧形状により、燃料が吸気ポート壁に付着することがなく、閉じた状態の吸気バルブから確実に受熱することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関の制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
第1実施形態は、ポート噴射エンジンにおいて、燃料噴射弁を吸気バルブの近傍に配置し、吸気バルブの閉じタイミングを下死点前の早閉じとし、燃焼噴射を吸気バルブの閉弁直後に行う。燃料は吸気バルブからの熱を受けて十分に気化した後、筒内に供給されるので均質度が向上し、リーン燃焼や冷機始動時などでも良好な燃焼が可能となる。また、燃料の一部を吸気バルブが閉じる前に噴射することにより、筒内の体積効率が向上し、ポンプロスの低減を図ることができる。
【0018】
図1に示すように、シリンダ1には、ピストン2が往復移動可能に設けられている。ピストン2とシリンダ1とシリンダヘッドによって燃焼室3が形成されている。シリンダ1には、吸気ポート4と、排気ポート5が連通している。吸気ポート4と排気ポート5のそれぞれの先端部は、二つに分岐され、それぞれ二つに分岐された吸気ポート4と排気ポート5に対応して、二つの吸気バルブ6と二つの排気バルブ7とが配設されている。吸気バルブ6によって、シリンダ1と吸気ポート4との間が開閉される。また、排気バルブ7によってシリンダ1と排気ポート5との間が開閉される。
【0019】
燃料噴射弁8は、吸気ポート4に開口し燃料Fを噴射する噴射口8aを有している。シリンダ1の上部には、燃焼室3内の混合気に点火する点火プラグ9が設けられている。燃料噴射弁8は、その噴射口8aが吸気ポート4の断面の下側に位置し、噴射口8aから噴射された燃料Fが、吸気バルブ6の傘部に過不足なく当たるような、吸気バルブ6の近傍に配置されている。燃料噴射弁8は、吸気ポート4の内部に突出しないように設けられている。燃料噴射弁8は、図2に示すように、二つに分岐された吸気ポート4のそれぞれに設けられ、各燃料噴射弁8は、吸気バルブ6の傘部に向けて燃料Fを噴射する。
【0020】
本実施形態では、図3に示すように、低負荷、低回転領域での希薄燃焼モードと、高負荷、高回転領域での均質燃焼運転モードの2つの運転モードがある。希薄燃焼モードは、低負荷、低回転時において燃費の向上を図るための希薄燃焼時や冷間始動時や暖機中のために設けられている。
【0021】
本実施形態では、可変バルブタイミング・リフト方式を採用している。可変バルブタイミング・リフト方式は、カムシャフトの作用角、リフト、中心角のすべてを可変とするシステムである。
【0022】
図4は、バルブのリフトカーブを示している。図4の吸気行程において、破線で示すカーブは、均質燃焼運転モードの吸気行程を示しており、実線で示すカーブは、希薄燃焼モードの吸気行程を示している。図4に示す排気行程のリフトカーブは、希薄燃焼モードのものである。均質燃焼運転モードの排気行程のリフトカーブについては、本実施形態の特徴部分ではないため、図示を省略する。
【0023】
図4に示すように、本実施形態の可変バルブタイミング・リフト方式を用いて、希薄燃焼モードの吸気行程では、均質燃焼運転モードに比べて、リフト及び作用角を小さくしている。これにより、希薄燃焼モードでは、後述するように、吸気バルブ6の閉じるタイミングが下死点(BDC)より前の早閉じとされる(大進角側に設定される)。本実施形態では、上記のように、希薄燃焼モードでの吸気行程でのリフトを後述する理由から小さくしているが、本発明では、必ずしも小さくする必要は無く、排気行程と同じであってもよい。
【0024】
本実施形態において、均質燃焼運転モードにおける動作については、通常一般の運転時と同様である。即ち、排気行程と吸気行程のリフト量は概ね同じである。吸気バルブ6の閉じるタイミングも通常一般と同様に、下死点を過ぎた後である。また、燃料Fの噴射についても通常一般の場合と同様に、排気行程の中後期において、燃料Fの噴射が行われ、閉じた状態の吸気バルブ6の傘部吸気側に燃料Fが衝突することで分散するとともに吸気バルブ6から受熱して気化し、吸気ポート4内に吸入された空気と良好に混合される。吸気行程において、吸気バルブ6が開くと、気流に乗って混合気が筒内に流入し、筒内にほぼ均一な混合気が広がる。
【0025】
次に、本実施形態の特徴である、希薄燃焼モードにおける吸気行程について説明する。排気行程については、本実施形態の特徴ではないため、その説明を省略する。
【0026】
図4の符号(2)に示すように、下死点よりも前に吸気バルブ6が閉じる。すると、図4の(1)に示すように、その吸気バルブ6が閉じた直後に燃料Fの噴射が開始される。この場合、燃料Fの噴射が開始される時期は、下死点よりも前である。
【0027】
図5は、図4の(1)の時点での状態を示している。ここで、噴射された燃料Fは、(3)に示すように、次のサイクルでシリンダ1内に吸入されて使用されるため、それが次サイクルで使用されるまでの時間を十分に長くととることができる。これにより、加熱した吸気バルブ6から吸気ポート4内で燃料Fが受熱する時間を長くとることができ、十分な気化が行われる。
【0028】
図4の(4)に示すように、希薄燃焼モードにおける吸気行程では、リフト及び作用角を小さくしている。図6は、その吸気行程において、吸気バルブ6が開いた直後のシリンダ1内の状態を示している。この吸気行程では、リフト及び作用角が小さくされたことにより、吸気ポート4内の燃料Fは、短期間に勢い良く微粒化されながらシリンダ1内に導かれ、更に気化が向上するとともに、シリンダ1への付着も防止することができ、混合気の均質度を向上させることができる。
【0029】
更に、本実施形態では、図4の(5)及び図7に示すように、燃料噴射弁8から噴射されるべき燃料Fの一部が吸気バルブ6が閉じる前に噴射される。筒内に燃料Fが入ることで、そのサイクルにて気化潜熱効果により体積効率が向上し、またポンプロスが低減する。図7(a)に示すように、吸気行程前半のリフト量が最大になる少し前の吸気量が最大の時期に、燃料噴射弁8から燃料Fの一部が噴射される。これは、いわゆる吸気同期噴射と同時期であり、この時期に燃料Fの一部が筒内に流入されることで、図7(b)に示すように、混合が良好に行われる。図7(b)に示すような純均質状態は点火時期まで保たれる。
【0030】
この場合、吸気バルブ6が閉じる前に噴射された燃料Fの一部が筒内に入る時期(図7の状態)と、前のサイクルにて吸気バルブ6が閉じた後に噴射された燃料Fが吸気バルブ6から熱を受けた後、吸気バルブ6が開くとともに筒内に入る時期(図6の状態)とは、共通の時期であってもよい。
【0031】
なお、燃料Fの一部が吸気バルブ6が閉じる前に噴射される時期は、吸気行程の前半に代えて、後半であってもよい。
【0032】
本実施形態において、吸気バルブ6が閉じる前に噴射される燃料F(図4の(5)及び図7)と、吸気バルブ6が閉じた後に噴射される燃料F(図4の(1)及び図5)の量の割合は、後者が大半を占めており、例えば、前者と後者の量の比は、3:7〜1:9程度である。なお、本発明においては、吸気バルブ6が閉じる前に燃料Fを噴射する工程(上記前者)は省略することが可能である。
【0033】
次に、図2、図5、図8及び図9を参照して、燃料噴射弁8の取付位置及び燃料噴射弁8から噴霧される燃料Fの噴霧形状について説明する。なお、図2は、図5の矢視の矢印方向に対応する図である。
【0034】
まず、燃料噴射弁8の取付位置について説明する。
【0035】
通常一般には、ポート噴射型エンジンの燃料噴射弁は、吸気ポートの断面の上部に取り付けられることが多い。これに対し、本実施形態では、図5に示すように、燃料噴射弁8は、吸気バルブ6の傘部に確実に過不足なく燃料Fを当てるために、吸気ポート4の断面の下部に取り付けられる。
【0036】
燃料噴射弁が吸気ポートの断面の上部に取り付けられると、その噴射口から噴霧されて広がった燃料が吸気ポートの内壁に付着したり、液滴として吸気ポートの内部に残るものが懸念されるからである。また、吸気ポートの断面の上部側から吸気バルブの傘部の位置までの間には、吸気バルブの傘部に向かう燃料にとって、障害となる物体が存在するため、燃料が吸気バルブの傘部に確実には当たらないからである。
【0037】
また、本実施形態において、燃料噴射弁8は、吸気バルブ6の近傍に設けられている。これにより、吸気バルブ6から近い分だけ、燃料噴射弁8から噴射された燃料Fは、吸気バルブ6の傘部以外の箇所に付着してロスする分が少ない。また、燃料噴射弁8と吸気バルブ6とが近いので、燃料噴射弁8から噴射された燃料Fの流れが吸気ポート4の気流に影響されることが少ない。
【0038】
次に、燃料噴射弁8から噴霧される燃料Fの噴霧形状について説明する。
【0039】
燃料噴射弁8は、吸気バルブ6の真円状に形成された傘部に対して、斜め上方から燃料Fを噴霧する。燃料噴射弁8は、斜め下方の吸気バルブ6の傘部に対して、噴射口8aから噴霧された燃料Fの全てを当てるとともに、傘部の中で燃料Fが当たらない箇所が無いような噴霧形状で、燃料Fを噴霧する。即ち、噴霧形状は、吸気バルブ6の全面に到達するような形とする。図2及び図8に示すように、燃料噴射弁8からの噴霧形状は、噴霧方向(燃料噴射弁8の軸線方向)に対して横長の楕円とする。本実施形態では、燃料噴射弁8からの燃料Fは一方向に噴霧されているが、二方向に噴霧されることができる。
【0040】
また、図2に示すように、各シリンダ1に二つの吸気バルブ6がある場合には、それぞれに対応するように燃料噴射弁8も二つ用意される。これにより、燃料Fは、吸気バルブ6からより効果的に受熱することができ、また、吸気バルブ6以外の箇所に燃料Fが付着するおそれを少なくすることができる。
【0041】
以上のことから、燃料噴射弁8から噴射された燃料Fの全てが、高温の吸気バルブ6の傘部に確実に当たり、かつ、傘部に燃料Fが満遍なく当たるので、より気化され易い。燃料噴射弁8が吸気バルブ6の近傍に配置されるので、燃料Fが吸気ポート4に付着せず、高温の傘部に向けて確実に噴射することができる。また、吸気中の噴射であっても気流の影響を受け難く、常に正確な方向に噴射することができる。燃料噴射弁8が筒内から近いため、図4の(1)や(5)のタイミングを精度良く制御することができる。
【0042】
本実施形態では、図3に示すように、破線で示す従来に比べて、希薄燃焼モードをより高回転域側まで延ばすことができる。本実施形態の希薄燃焼モードでは、噴射された燃料Fの受熱時間を十分に長くとることができるからである。
【0043】
次に、図10を参照して、第2実施形態について説明する。
【0044】
第2実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、燃料噴射弁8から燃料Fが噴射される時期である。それ以外の点については、上記第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0045】
図10に示すように、希薄燃焼モードにおける吸気行程のリフトカーブは、図4に示した第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態での2回の燃料噴射(図4の(1)及び(5))に代えて、1回の燃焼噴射のみを行う。これにより、燃料噴射の動作・制御がより簡便になる。
【0046】
燃焼噴射を吸気バルブ6が閉じる直前に開始し、そこで噴射された燃料F(噴射されるべき燃料Fの一部のみ)をそのサイクルで筒内に吸入し、その残りの燃料Fを吸気バルブ6が閉じた直後から行う。吸気バルブ6が閉じた後に噴射された燃料Fは、吸気バルブ6に当てて十分に気化させた後に次のサイクルで吸入させる。
【0047】
第2実施形態において、吸気バルブ6が閉じた状態で噴射される燃料Fの量と、吸気バルブ6が開いた状態(閉じる直前の状態)で噴射される燃料Fの量の比は、上記第1実施形態と同様にすることができる。
【0048】
以上に述べた第1及び第2実施形態は、吸気ポートに燃料を噴射するとともに、吸気バルブが開いたときに少なくとも燃料の一部が筒内に流入するようにされた内燃機関において、吸気バルブの閉じタイミングが下死点よりも前とされ、かつ吸気バルブが閉じた直後(下死点よりも前)に燃料噴射が開始される。
【0049】
この構成によれば、吸気バルブの閉じ時期を早くすることで、吸気バルブが閉じて次に開くまでの時間が一層長くなり、噴射された燃料の吸気バルブからの受熱時間を長くとれる。これによって、燃料の気化が促進される。即ち、閉じた吸気バルブの手前(筒内に入る前)で十分に燃料の混合及び気化が行われるため、次に吸気バルブが開いたときには、筒内に流入する混合気の均一度が向上する。また、吸気ポートに付着して残る燃料がなくなることで、よりリーンな燃焼が実現され、また、冷間始動時の運転が可能となる。
【0050】
この場合、更に、吸気バルブが閉じる前に燃料が噴射されることが有効である。吸気バルブが閉じる前に噴射された燃料の気化潜熱により体積効率も向上する。
【0051】
また、燃料の微粒化をさらに促進させるべきときには、リフト量を小さくすることが有効である。リフト量が小さくして吸気の流速を上げて、微粒化を促進することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、ポート噴射エンジンにおいて、燃焼室全体に、より均質な混合気を確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置が適用される内燃機関の断面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置が適用される内燃機関の燃料噴射弁からの噴霧状態を説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における回転数、負荷マップを示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における希薄燃焼モード時のリフトカーブを示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における希薄燃焼モード時のピストンが下死点に至る途中の段階で、吸気行程が終了した直後に燃料が噴射された状態を示す図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における希薄燃焼モード時の吸気行程にて吸気バルブが開いた直後に吸気ポートから筒内に混合気が流入する状態を示す図である。
【図7】図7(a)は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における希薄燃焼モード時の吸気行程にて燃料が噴射された状態を示す図であり、図7(b)は、筒内での良好な混合状態を説明する図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置が適用される内燃機関の燃料噴射弁から噴霧される燃料の噴霧形状を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置が適用される内燃機関の燃料噴射弁から燃料が吸気バルブに噴霧された状態を説明するための図であり、図5の矢印に対応した矢視図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態の内燃機関の制御装置における希薄燃焼モード時の他のリフトカーブを示す図である。
【符号の説明】
1 シリンダ
2 ピストン
3 燃焼室
4 吸気ポート
5 排気ポート
6 吸気バルブ
7 排気バルブ
8 燃料噴射弁
8a 噴射口
9 点火プラグ
F 燃料
Claims (4)
- 吸気ポートに燃料が噴射され、吸気バルブが開いたときに少なくとも前記燃料の一部が筒内に流入される内燃機関の制御装置であって、
ピストンが下死点に達する前に前記吸気バルブが閉じ、前記吸気バルブが閉じた直後に燃料が噴射されるように制御する
内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
更に、
前記吸気バルブが閉じる前の吸気工程中にも燃料が噴射されるように制御する
内燃機関の制御装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関には、可変バルブタイミング・リフトシステムが用いられ、
希薄燃焼モードのときには、均質燃焼モードのときよりも吸気行程でのリフト量が小さくなるように制御する
内燃機関の制御装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記燃料を噴射する燃料噴射弁は、前記吸気ポートの断面の下側の前記吸気バルブの近傍に取り付けられ、噴霧した燃料の概ね全てが閉じた状態の前記吸気バルブに直接的に当たるような噴霧形状となるように構成されている
内燃機関の制御装置。
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JP2003148934A JP2004353464A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2003148934A JP2004353464A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 内燃機関の制御装置 |
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- 2003-05-27 JP JP2003148934A patent/JP2004353464A/ja active Pending
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