JP2004044126A - 小屋裏収納部付き建物 - Google Patents
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Abstract
【課題】小屋裏スペース(小屋裏収納空間)の使い勝手を良好にするとともに、それを安全かつ快適に有効利用することのできる小屋裏収納部付き建物を提供することを目的とする。
【解決手段】建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とした。
【選択図】 図1
【解決手段】建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発現は、建物内に小屋裏収納部を設けた小屋裏収納部付き建物に関する。
【0002】
【背景の技術】
建物内に小屋裏収納部(小屋裏スペース)を設けた住宅は、従来から広く知られている。 この小屋裏スペースは、例えば上階である二階の天井裏に相当する小屋裏部分に設けられる。この小屋裏スペースは、以下の条件に該当するものについては、建築基準法の規定の適用に当たっては、階とみなさないとされている。
【0003】
▲1▼ 小屋裏スペースの部分の水平投影面積は、直下の階の床面積の1/2以下であること。
▲2▼ 小屋裏スペースの天井の最高の高さは1.4m以下であること。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、住宅のような建物の設計・建築においては、延べ床面積が問題となることが多い。この問題は、特に、敷地面積に対する建物の建ぺい率や容積率との関係において重要である。
【0005】
例えば、近年において、3階建ての戸建て住宅の建築も多く見られるが、敷地面積が十分でない場合には、建ぺい率や容積率との関係で床面積を抑制する必要性が生じる。 しかし、可能な限り大きな物置や収納などを建物内に設けることは、建物の使い勝手の点で効果的である。
【0006】
この点、小屋裏スペースは、上記▲1▼〜▲2▼に該当する場合、階とみなさないため、延べ床面積に算入されない。 したがって、建物内に収納として利用できる大型の物置が存在するものの、実質的に延べ床面積が抑制され、容積率制限等を受けにくい利点が得られる。
【0007】
しかしながら、この小屋裏スペースの場合、人の出入りや物の出し入れの際に天井が1. 4mに設定されているため、通常の大人が作業等を行うには、使い勝手が悪く、効率的に物の出し入れ等を行うことができない問題があった。しかも、従来、この小屋裏スペースに物等を運ぶ場合には、小屋裏スペースに向けて梯子を掛けたり、専用の折畳み階段を設けたりしなければならず、この種の梯子、折畳み階段では、足場が安定せず、小屋裏スペースを荷物の運搬という点で、十分活用できていないという問題点があった。
【0008】
本発明の課題は、小屋裏スペース(小屋裏収納空間)の使い勝手を良好にするとともに、それを安全かつ快適に有効利用することのできる小屋裏収納部付き建物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1. 4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とした。
【0010】
このような発明によれば、小屋裏収納部に直接直階段を使って昇降することができ、 小屋裏収納空間内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0011】
また、 前記小屋裏収納部の外側に勾配屋根を配置し、この勾配屋根の下側を前記設置階に連通する吹抜け空間とすることが好ましい。このように形成した場合、設置階の一部を勾配天井の吹抜け空間のある居室とすることができ、設置階の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居室部分と、通常の天井高さの居室部分とに区分してめりはりのある間取り空間を設計することができる。
【0012】
さらに、 前記設置階に、吹抜け空間との間を仕切る間仕切壁を設けるとともに、この間仕切壁を挟んで吹抜け空間に面する居間と、小屋裏収納部に面する居室と、前記直階段を備えた階段室とを配置することが好ましい。このように配置した場合、家族全員が集まるような居間は、天井の高い広々とした吹抜け空間とされ、また、この吹抜け空間は、他の居室部分とは、間仕切壁により仕切られるために、共有スペースとプライベートスペースとが天井高の違いで区分けできる利点もある。
【0013】
また、本発明では、階数3階の建物であって、3階に物品の保管、貯蔵のための小屋裏収納部を設け、かっこの小屋裏収納部を、自身の床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積が2階の1/2未満の床面積とし、 しかも前記小屋裏収納部と2階との間に、小屋裏収納部に続く直階段を設ける構造とした。
【0014】
このような発明によれば、小屋裏収納部と2階との間を、直接直階段を使って昇降することができ、小屋裏収納空間内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手も良好となる。
【0015】
前記建物の屋根の形状を勾配屋根とし、この勾配屋根の下側を、2階に連通する吹抜け空間とすることが望ましい。このように形成した場合、2階の一部を勾配天井の吹抜け空間のある居室として使用することができ、また、2階の一部の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居室部分として設計することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる住宅と小屋裏収納空間を示す断面図である。
この実施の形態では、本発明を切り妻屋根の勾配天井を備えた木質パネル住宅に適用した例を示す。
【0017】
この建物1は、小屋裏収納部(小屋裏収納空間)Sを有する切り妻形状の屋根を備えた3階建の戸建て住宅で、1階および2階には、それぞれ1階から2階、2階から小屋裏収納部Sにそれぞれつながる直階段2,3が配置されている。
【0018】
建物1の居住空間は、1階にリビングルーム5, キツチンルーム6が設けられるとともに、リビングルームに連通して和室7が配置され、また2階には、階段室8を挟んで、左右に寝室9,10が配置され、さらに、間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間に面する居間11が配置されている。
【0019】
小屋裏収納部Sは2階の寝室9,10のほぼ真上に位置しており、階段室8に配置された作り付けの直階段3により2階との間を行き来できるようになっている。
このため、小屋裏収納部Sは直階段3を使って自由に行き来することが可能になって荷物の運搬等の使い勝手が良好となる。
さらに小屋裏収納部Sの床20から天井21までの高さHは1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積は設置階の1/2未満の床面積に設定されているため、階とみなされず、床面積にも算入されない。したがって、住宅内に大型の収納空間を確保することが可能になり、小屋裏収納部Sを有効利用することができる。
【0020】
また、実施例では、小屋裏収納部Sの外側に勾配屋根30が配置され、この勾配屋根30の下側は、前記2階に連通する吹抜け空間S1とされている。より具体的には、2階には、吹抜け空間S1との間を仕切る間仕切壁Wが設けられ、この間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間に面する居間11と、天井が小屋裏収納部Sとされた寝室9,10とが配置されている。
【0021】
さらに、2階には前記居間11に面してバルコニー15が設けられ、このバルコニー15には、2つのサッシ16, 16を通って居間より出入りできるようになっている。そして、この2階居間11の両側には収納部17,17が設けられている。
なお、1階の北側には西入りの玄関25が設けられるとともに、1階階段室26の奥には、洗面所27とバスルーム28とが配置されている。
【0022】
上記実施例によれば、2階の一部を勾配天井の吹抜け空間S1のある居間11とすることができ、2階の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居間11部分と、通常の天井高さの居室部分(実施例では寝室9,10)とに区分してめりはりのある間取り空間を設計することができる。
【0023】
つまり実施例では、前記2階に、吹抜け空間S1との間を仕切る間仕切壁Wを設けるとともに、この間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間S1に面する居間11と、小屋裏収納部に位置して通常天井高の寝室9,10と、前記直階段3を備えた階段室8とが配置されるため、家族全員が集まるような居間11は、天井の高い広々とした吹抜け空間S1となり、また、この吹抜け空間S1は、他の居室部分(寝室9,10)とは、間仕切壁Wにより仕切られるために、共有スペースとプライベートスペースとが天井高の違いで区分けできるものである。
【0024】
また、実施例では、階数3階の建物であって、3階に物品の保管、貯蔵のための小屋裏収納部Sを設け、かっこの小屋裏収納部Sを、自身の床面から天井面までの高さHが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積が2階の1/2未満の床面積とし、しかも前記小屋裏収納部Sと2階との間に、 小屋裏収納部Sに続く直階段3を設ける構造としているため、 小屋裏収納部Sと2階との間を、直接直階段3を使って昇降することができ、小屋裏収納空間S内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
【0025】
また、この直階段3で出入りする小屋裏収納部Sは、床面から天井面までの高さが1. 4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手も良好となるものである。
【0026】
なお、上記実施の形態では、本発明を小屋裏収納部Sを有する木質パネル住宅に適用した例を示したが、本発明のこのような実施例に限定されるものではなく、 発明の要旨を変更しない限りにおいては、在来軸組の住宅、2X4住宅、ユニット住宅等種均の工法にも適用できることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、 小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とすることで、小屋裏収納部に直接直階段を使って昇降することが可能になり、 小屋裏収納空間への出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、直階段を使って効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る住宅を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る住宅の1階を示す平面間取図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る住宅の2階を示す平面間取図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る住宅の小屋裏収納部を示す平面間取図である。
【符号の説明】
1 建物
2,3 直階段
5 リビングルーム
6 キツチンルーム
7 和室
8 階段室
9,10 寝室
11 居間
20 床
21 天井
30 勾配屋根
W 間仕切壁
S 小屋裏収納部(小屋裏収納空間)
S1 吹抜け部
【発明の属する技術分野】
本発現は、建物内に小屋裏収納部を設けた小屋裏収納部付き建物に関する。
【0002】
【背景の技術】
建物内に小屋裏収納部(小屋裏スペース)を設けた住宅は、従来から広く知られている。 この小屋裏スペースは、例えば上階である二階の天井裏に相当する小屋裏部分に設けられる。この小屋裏スペースは、以下の条件に該当するものについては、建築基準法の規定の適用に当たっては、階とみなさないとされている。
【0003】
▲1▼ 小屋裏スペースの部分の水平投影面積は、直下の階の床面積の1/2以下であること。
▲2▼ 小屋裏スペースの天井の最高の高さは1.4m以下であること。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、住宅のような建物の設計・建築においては、延べ床面積が問題となることが多い。この問題は、特に、敷地面積に対する建物の建ぺい率や容積率との関係において重要である。
【0005】
例えば、近年において、3階建ての戸建て住宅の建築も多く見られるが、敷地面積が十分でない場合には、建ぺい率や容積率との関係で床面積を抑制する必要性が生じる。 しかし、可能な限り大きな物置や収納などを建物内に設けることは、建物の使い勝手の点で効果的である。
【0006】
この点、小屋裏スペースは、上記▲1▼〜▲2▼に該当する場合、階とみなさないため、延べ床面積に算入されない。 したがって、建物内に収納として利用できる大型の物置が存在するものの、実質的に延べ床面積が抑制され、容積率制限等を受けにくい利点が得られる。
【0007】
しかしながら、この小屋裏スペースの場合、人の出入りや物の出し入れの際に天井が1. 4mに設定されているため、通常の大人が作業等を行うには、使い勝手が悪く、効率的に物の出し入れ等を行うことができない問題があった。しかも、従来、この小屋裏スペースに物等を運ぶ場合には、小屋裏スペースに向けて梯子を掛けたり、専用の折畳み階段を設けたりしなければならず、この種の梯子、折畳み階段では、足場が安定せず、小屋裏スペースを荷物の運搬という点で、十分活用できていないという問題点があった。
【0008】
本発明の課題は、小屋裏スペース(小屋裏収納空間)の使い勝手を良好にするとともに、それを安全かつ快適に有効利用することのできる小屋裏収納部付き建物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1. 4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とした。
【0010】
このような発明によれば、小屋裏収納部に直接直階段を使って昇降することができ、 小屋裏収納空間内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手が良好となる。
【0011】
また、 前記小屋裏収納部の外側に勾配屋根を配置し、この勾配屋根の下側を前記設置階に連通する吹抜け空間とすることが好ましい。このように形成した場合、設置階の一部を勾配天井の吹抜け空間のある居室とすることができ、設置階の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居室部分と、通常の天井高さの居室部分とに区分してめりはりのある間取り空間を設計することができる。
【0012】
さらに、 前記設置階に、吹抜け空間との間を仕切る間仕切壁を設けるとともに、この間仕切壁を挟んで吹抜け空間に面する居間と、小屋裏収納部に面する居室と、前記直階段を備えた階段室とを配置することが好ましい。このように配置した場合、家族全員が集まるような居間は、天井の高い広々とした吹抜け空間とされ、また、この吹抜け空間は、他の居室部分とは、間仕切壁により仕切られるために、共有スペースとプライベートスペースとが天井高の違いで区分けできる利点もある。
【0013】
また、本発明では、階数3階の建物であって、3階に物品の保管、貯蔵のための小屋裏収納部を設け、かっこの小屋裏収納部を、自身の床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積が2階の1/2未満の床面積とし、 しかも前記小屋裏収納部と2階との間に、小屋裏収納部に続く直階段を設ける構造とした。
【0014】
このような発明によれば、小屋裏収納部と2階との間を、直接直階段を使って昇降することができ、小屋裏収納空間内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手も良好となる。
【0015】
前記建物の屋根の形状を勾配屋根とし、この勾配屋根の下側を、2階に連通する吹抜け空間とすることが望ましい。このように形成した場合、2階の一部を勾配天井の吹抜け空間のある居室として使用することができ、また、2階の一部の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居室部分として設計することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる住宅と小屋裏収納空間を示す断面図である。
この実施の形態では、本発明を切り妻屋根の勾配天井を備えた木質パネル住宅に適用した例を示す。
【0017】
この建物1は、小屋裏収納部(小屋裏収納空間)Sを有する切り妻形状の屋根を備えた3階建の戸建て住宅で、1階および2階には、それぞれ1階から2階、2階から小屋裏収納部Sにそれぞれつながる直階段2,3が配置されている。
【0018】
建物1の居住空間は、1階にリビングルーム5, キツチンルーム6が設けられるとともに、リビングルームに連通して和室7が配置され、また2階には、階段室8を挟んで、左右に寝室9,10が配置され、さらに、間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間に面する居間11が配置されている。
【0019】
小屋裏収納部Sは2階の寝室9,10のほぼ真上に位置しており、階段室8に配置された作り付けの直階段3により2階との間を行き来できるようになっている。
このため、小屋裏収納部Sは直階段3を使って自由に行き来することが可能になって荷物の運搬等の使い勝手が良好となる。
さらに小屋裏収納部Sの床20から天井21までの高さHは1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積は設置階の1/2未満の床面積に設定されているため、階とみなされず、床面積にも算入されない。したがって、住宅内に大型の収納空間を確保することが可能になり、小屋裏収納部Sを有効利用することができる。
【0020】
また、実施例では、小屋裏収納部Sの外側に勾配屋根30が配置され、この勾配屋根30の下側は、前記2階に連通する吹抜け空間S1とされている。より具体的には、2階には、吹抜け空間S1との間を仕切る間仕切壁Wが設けられ、この間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間に面する居間11と、天井が小屋裏収納部Sとされた寝室9,10とが配置されている。
【0021】
さらに、2階には前記居間11に面してバルコニー15が設けられ、このバルコニー15には、2つのサッシ16, 16を通って居間より出入りできるようになっている。そして、この2階居間11の両側には収納部17,17が設けられている。
なお、1階の北側には西入りの玄関25が設けられるとともに、1階階段室26の奥には、洗面所27とバスルーム28とが配置されている。
【0022】
上記実施例によれば、2階の一部を勾配天井の吹抜け空間S1のある居間11とすることができ、2階の間取りを勾配天井の吹抜け空間のある居間11部分と、通常の天井高さの居室部分(実施例では寝室9,10)とに区分してめりはりのある間取り空間を設計することができる。
【0023】
つまり実施例では、前記2階に、吹抜け空間S1との間を仕切る間仕切壁Wを設けるとともに、この間仕切壁Wを挟んで吹抜け空間S1に面する居間11と、小屋裏収納部に位置して通常天井高の寝室9,10と、前記直階段3を備えた階段室8とが配置されるため、家族全員が集まるような居間11は、天井の高い広々とした吹抜け空間S1となり、また、この吹抜け空間S1は、他の居室部分(寝室9,10)とは、間仕切壁Wにより仕切られるために、共有スペースとプライベートスペースとが天井高の違いで区分けできるものである。
【0024】
また、実施例では、階数3階の建物であって、3階に物品の保管、貯蔵のための小屋裏収納部Sを設け、かっこの小屋裏収納部Sを、自身の床面から天井面までの高さHが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積が2階の1/2未満の床面積とし、しかも前記小屋裏収納部Sと2階との間に、 小屋裏収納部Sに続く直階段3を設ける構造としているため、 小屋裏収納部Sと2階との間を、直接直階段3を使って昇降することができ、小屋裏収納空間S内に出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、効率良くしかも安全に行うことができる。
【0025】
また、この直階段3で出入りする小屋裏収納部Sは、床面から天井面までの高さが1. 4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手も良好となるものである。
【0026】
なお、上記実施の形態では、本発明を小屋裏収納部Sを有する木質パネル住宅に適用した例を示したが、本発明のこのような実施例に限定されるものではなく、 発明の要旨を変更しない限りにおいては、在来軸組の住宅、2X4住宅、ユニット住宅等種均の工法にも適用できることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物において、前記小屋裏収納部の設置階に、 小屋裏収納部に続く直階段を備え付ける構造とすることで、小屋裏収納部に直接直階段を使って昇降することが可能になり、 小屋裏収納空間への出入りおよび荷物の出し入れ作業等を行う際に、直階段を使って効率良くしかも安全に行うことができる。
また、この直階段で出入りする小屋裏収納部は、床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされているため、この部分での容積率制限等は受けない。したがって、建物内に大型の収納空間を確保することが可能となり、使い勝手が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る住宅を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る住宅の1階を示す平面間取図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る住宅の2階を示す平面間取図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る住宅の小屋裏収納部を示す平面間取図である。
【符号の説明】
1 建物
2,3 直階段
5 リビングルーム
6 キツチンルーム
7 和室
8 階段室
9,10 寝室
11 居間
20 床
21 天井
30 勾配屋根
W 間仕切壁
S 小屋裏収納部(小屋裏収納空間)
S1 吹抜け部
Claims (5)
- 建物内に小屋裏収納部を設け、この小屋裏収納部の床面から天井面までの高さを1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積を設置階の1/2未満の床面積とされた建物であって、前記小屋裏収納部の設置階には小屋裏収納部に続く直階段が備えられていることを特徴とする小屋裏収納部付き建物。
- 請求項1記載の小屋裏収納部付き建物において、小屋裏収納部の外側には勾配屋根が配置され、この勾配屋根の下側は前記設置階に連通する吹抜け空間となっていることを特徴とする小屋裏収納部付き建物。
- 請求項2記載の小屋裏収納部付き建物において、設置階には、吹抜け空間との間を仕切る間仕切壁が設けられるとともに、この問仕切壁を挟んで吹抜け空間に面する居間と、小屋裏収納部に面する居室と、前記直階段を備えた階段室とが配置されていることを特徴とする小屋裏収納部付き建物。
- 階数3階の建物であって、3階に物品の保管、貯蔵のための小屋裏収納部が設けられ、かつこの小屋裏収納部は、自身の床面から天井面までの高さが1.4m以下であってかつ小屋裏収納部の床面積が2階の1/2未満の床面積とされ、しかも前記小屋裏収納部と2階との間には、小屋裏収納部に続く直階段が設けられていることを特徴とする小屋裏収納部付き建物。
- 請求項4記載小屋裏収納部付き建物であって、建物の屋根の形状は勾配屋根であって、この勾配屋根の下側は、2階に連通する吹抜け空間となっていることを特徴とする小屋裏収納部付き建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199956A JP2004044126A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 小屋裏収納部付き建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199956A JP2004044126A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 小屋裏収納部付き建物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004044126A true JP2004044126A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31706954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002199956A Pending JP2004044126A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 小屋裏収納部付き建物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004044126A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015203294A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | ミサワホーム株式会社 | 住宅 |
JP2022125397A (ja) * | 2021-02-17 | 2022-08-29 | 積水ハウス株式会社 | 建築物 |
-
2002
- 2002-07-09 JP JP2002199956A patent/JP2004044126A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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