JP2004043102A - 塩化ビニル系樹脂の輸送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を輸送する際に、輸送中の破砕による粉体特性の悪化を改善することができる方法を提供する。
【解決手段】顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送するに際し、輸送空気圧力が50〜500KPa、輸送管の末端風速が5〜20m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が10〜150kg−樹脂/kg−空気の範囲で空気輸送することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の輸送方法。
【選択図】           選択図なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニル系樹脂の輸送方法に関するものであり、更に詳しくは顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気式輸送機で輸送するに際し、該樹脂の破砕が抑制され、輸送管内での樹脂による閉塞が防止できる顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の輸送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂は、乳化重合、微細懸濁重合、播種重合して得られる水性分散液を噴霧乾燥装置により乾燥した後、加工時の分散性を改良する目的でペースト塩化ビニル系樹脂粉体を粉砕処理後使用されてきた。このような方法により得られた従来の樹脂は粉砕により微粉末となるため、粉塵による作業環境の悪化や、流動性の低下、嵩比重の低下等により作業性が悪化するという問題があった。
【0003】
かかるペースト加工用塩化ビニル系樹脂の現状の問題点を解決するために粉砕することなしに顆粒状のペースト加工用塩化ビニル系樹脂を得る方法として、特開昭62−4726号公報には、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂ラテックスを乾燥する際に液状粘結剤を添加することで加工時の分散性に優れた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を製造する方法が提案され、また、特開平02−225529号公報には、乾燥機入口温度を100℃以下、乾燥機出口温度を53℃以下とすることでゾル中の未分散物の少ない顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を製造する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記に提案された技術は、何れも乾燥プロセス段階での顆粒状のペースト加工用塩化ビニル系樹脂を製造する技術範囲に留まっており、これらの方法によって乾燥段階では顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂が得られるものの、
このような顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂は、通常の粉体輸送等の衝撃によっても破砕されやすくその後の輸送等の工程により破砕が発生するため、最終的に得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂は粉塵や、流動性の低下、嵩比重の低下等という問題については未だ十分でないという課題を有していた。また、破砕を抑制するために低速で輸送した場合には、輸送システムが極端に大型化したり輸送中に機器内での粉体閉塞が発生する等の課題がある。
【0005】
そこで本発明では、乾燥段階で得られた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を輸送する方法において、該樹脂の破砕が抑制され、輸送機内での樹脂の閉塞が防止できる顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の輸送方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送する際に、特定の輸送空気圧力、輸送管の末端風速で、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気とを特定の混合比とすることにより、顆粒状ペースト塩化ビニル系樹脂の破砕が抑制でき、空気式輸送管内での樹脂による閉塞の防止に効果があることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送するに際し、輸送空気圧力が50〜500KPa、輸送管の末端風速が5〜20m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が10〜150kg−樹脂/kg−空気の範囲で空気輸送することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の輸送方法に関するものである。
【0008】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明における顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂は、界面活性剤及び重合開始剤の存在下、塩化ビニル単量体または塩化ビニル単量体を主体とする単量体混合物(以下、塩化ビニル系単量体と記す。)を水性媒体中で重合して得られる塩化ビニル系樹脂よりなるものであり、その重合方法としては、塩化ビニル系単量体を乳化重合法、微細懸濁重合法、シード乳化重合,シード微細懸濁重合等の播種重合法等で重合することが好ましく、特に播種重合法で、さらにシード微細懸濁重合で重合することが好ましい。この際、いずれの重合方法においても30〜80℃の温度範囲で重合することが好ましい。
【0010】
ここでいう塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体との混合物であり、塩化ビニル単量体と共重合し得るビニル単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;マレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1種以上で用いることが可能である。
【0011】
界面活性剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等が挙げられ、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0012】
重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド,p−クロロベンゾイルパーオキサイド等の芳香族ジアシルパーオキサイド、カプロイルパーオキサイド,ラウロイルパーオキサイド等の脂肪族ジアシルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトロリル,アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシピバレート等の有機酸のパーオキシジエステル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート,ジオクチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド等の油溶性重合開始剤が挙げられる。そして、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0013】
顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂とする際のペースト塩化ビニル系樹脂水性分散液の乾燥方法としては、乾燥時の熱劣化が緩和できることから、噴霧乾燥装置による噴霧乾燥方法を用いることが好ましい。この際の噴霧乾燥装置の種類に制限はなく、一般に使用されているものでよく、例えば「SPRAY DAYING HANDBOOK」(K.Master著、3版、1979年、George godwin Limitedより出版)の121頁第4.10図に記載されている各種のスプレー乾燥機が挙げられ、その運転条件としては一般に使用されている条件で問題はなく、例えば乾燥出口温度40〜90℃の範囲で運転され、好ましくは40〜70℃、特に好ましくは40〜65℃で乾燥される。乾燥入口温度としては70〜250℃の範囲で運転され、好ましくは80〜160℃、特に好ましくは80〜130℃で乾燥される。
【0014】
また、ペースト塩化ビニル系樹脂水性分散液を乾燥する際には、得られる顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂をペーストゾルとした際の分散性を改善するため適宜多価アルコール等の液状粘結剤を添加し乾燥することが好ましい。
【0015】
このようにして得られた乾燥後の顆粒状ペースト塩化ビニル系樹脂の平均粒径は、10〜200μmで、20μm以上の粒子比率が60wt%以上であることが好ましく、粉体特性と分散性のバランスに優れることから平均粒径は15〜80μmであることが好ましく、特に20〜70μmが好ましい。
【0016】
乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の平均粒径を上記のように調整する方法としては、特に制限はなく、例えば回転円盤型噴霧乾燥装置の場合には、Fridman、Herring等によって提案されているように、回転円盤の直径、噴霧液量、回転円盤の回転数を調整する方法が挙げられる。
【0017】
また、乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の粉体特性としては、安息角30〜40度、嵩比重0.45〜0.65の球状顆粒であることが好ましく、乾燥後の水分率としては、加工時の水泡発生抑制等の問題から通常0.05〜0.8wt%であることが好ましい。
【0018】
本発明は、上記のようにして製造された乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送する際に、輸送空気圧力が50〜500KPa、輸送管の末端風速が5〜20m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が10〜150kg−樹脂/kg−空気の範囲で空気輸送を行うものである。
【0019】
本発明でいう空気輸送とは、空気と粉体とを配管中に供給し主に空気の力で粉体を輸送する方式の輸送方法を示し、補助的にスクリュー等の機械的な力を用いる方式も含むものである。
【0020】
この際の輸送空気圧力は50〜500KPaであり、80〜300KPaが好ましく、更に90〜200KPaであることが好ましい。また輸送管の末端風速としては5〜20m/secであり、6〜18m/secが好ましく、更に8〜15m/secが好ましい。顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比としては10〜150kg−樹脂/kg−空気の範囲であり、20〜140kg−樹脂/kg−空気の範囲が好ましく、更に30〜120kg−樹脂/kg−空気の範囲が好ましい。
【0021】
ここで輸送空気圧力が50KPa未満である場合、輸送管の末端風速が5m/sec未満である場合、及び/又は、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が150kg−樹脂/kg−空気より大きい場合には、輸送中の輸送管内で顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂による管内の閉塞が発生する恐れがある。また、輸送空気圧力が500KPaより大きい場合、輸送管の末端風速が20m/secより大きい場合、及び/又は、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が10kg−樹脂/kg−空気未満の場合には、輸送中に輸送管内での輸送空気の衝撃により顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の破砕が発生し、得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂の粉体特性が悪化する。前記のように顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂は、顆粒状物が加工の際に微分散化できることが必須であるため、反面各種の衝撃で破砕されやすく、また球状である点などから圧密化も発生しやすいため、本発明の範囲を外れた場合には、破砕の進行や輸送管内での閉塞等の問題が発生する。
【0022】
また、輸送距離が長くなった場合は、輸送管の抵抗が大きくなるため、輸送空気圧力を上げる必要があるが、その場合においても輸送空気圧力を500KPaより大きくした場合は、輸送管途中で空気圧力により顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を圧縮させる恐れがあり逆に輸送管内で粉体の閉塞が発生するため、その際は、供給側の輸送空気圧力は本発明の範囲内とし、排出側から吸引ブロワー等で吸引する事で輸送管の末端風速を本発明の範囲内とすることが可能である。
【0023】
本発明の方法においては、輸送前後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の破砕率(輸送後の平均粒径÷輸送前の平均粒径)を0.7以上に維持することができるため、輸送工程を経た後でも、優れた粉体特性を維持できる。
【0024】
また、輸送中での顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の凝集力変化や品質低下を抑制するための輸送空気の条件としては、温度0〜40℃、且つ湿度0.17〜10g−水/m−空気とすることが好ましく、特に10〜35℃、且つ湿度0.3〜2g−水/m−空気とすることが好ましい。
【0025】
顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送するに際しては、輸送管中で安定した輸送を行うために、輸送管に供給する前に、該樹脂を圧力10〜500KPaの空気によるエアレーション等により流動化させておくことが好ましい。また、輸送管内での閉塞を抑制するために輸送管の一定長さ毎に空気を補助的に供給するバイパス空気配管を設置することも効果的である。
【0026】
さらに、輸送管や供給ホッパー等の付着防止等を目的に内面をバフ#100以上で内面研磨してもよい。
【0027】
本発明の方法は、従来の乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の輸送中の問題である輸送中の破砕による粉体特性の悪化を改善し、且つ輸送管内の閉塞を抑制して、安定的に粉体特性の優れた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂が得られるという効果が得られるものである。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
【0029】
〜平均粒径の測定〜
測定サンプルのレーザー透過率が75〜85%になるように濃度調整を行なった試料により、レーザー回析/散乱式粒径測定装置(堀場製作所(株)製、商品名LA−700)を用いて測定を行った。
【0030】
〜ペーストゾル中の未分散物の測定〜
得られた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部に対しフタル酸ジ−2−エチルヘキシル60重量部を配合し、デイゾルバー式ミキサー(TOKUSYU KIKA KOGYO(製)、商品名T.K.HOMO DISPER MODEL7C)を用い25℃、800rpmの条件で3分間混錬しペーストゾルを調整した。
【0031】
該ペーストゾルをつぶゲージのみぞに注ぎ込み、スクレーパーでしごき、みぞの中に厚さが250μmから0μmまで連続して変化するようにしてゾルの層を作成し、つぶが現れた部分の層の厚さを読んで、該ペーストゾル中の未分散物の大きさを測定した。
【0032】
〜顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の水分〜
得られた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を105℃で60分間加熱した際の揮発減量を測定し、含水率として測定した。
【0033】
調整例1(シード粒子の調整)
1000lオートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニル単量体300kg、重合開始剤として3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド3kg、15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液5.0kgを仕込んだ後、3時間ホモジナイザーを用いて均質化処理後、重合系内の温度を40℃にあげて重合を進めた。そして、重合圧力が低下した後、未反応塩化ビニル単量体を回収してシード粒子の水性分散液を得た。
【0034】
合成例1
1000lオートクレーブ中に脱イオン水350kg、塩化ビニル単量体400kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液2kg、シード粒子の水性分散液44kgを仕込んだ後、重合温度を64℃に昇温し重合を開始した。そして、重合開始から重合終了までの間、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液20kgを連続的に添加した。重合圧力が64℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時点で重合を停止し、未反応塩化ビニル単量体を回収しペースト塩化ビニル樹脂の水性分散液を得た。
【0035】
次いで、得られたペースト塩化ビニル樹脂の水性分散液を回転円盤式噴霧乾燥機(アシザワ・ニロアトマイザー(株)製、商品名S−25R)により乾燥機入口温度110℃、乾燥機出口温度50℃、円盤回転数20000r.p.m.で乾燥することにより、平均粒径42μm、含水率0.1wt%の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を得た。
【0036】
合成例2
合成例1で得られたラテックスを回転円盤式噴霧乾燥機(アシザワ・ニロアトマイザー(株)製、商品名S−25R)により乾燥機入口温度110℃、乾燥機出口温度50℃、円盤回転数15000r.p.m.で乾燥することにより、平均粒子径61μm、含水率0.2wt%の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を得た。
【0037】
実施例1
合成例1で得られた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を0.4mのホッパーに100kg投入し、輸送管径42.6mm、輸送管距離78mの輸送管を使用し空気輸送した。輸送条件として、輸送空気圧力が180KPa、輸送管の末端風速8m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が90kg−樹脂/kg−空気の条件で行った。輸送空気は温度35℃、湿度1.1g−水/m−空気を使用した。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0038】
実施例2
輸送条件として、輸送空気圧力が90KPa、輸送管の末端風速14m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が50kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0039】
実施例3
輸送条件として、輸送空気圧力が50KPa、輸送管の末端風速10m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が20kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0040】
実施例4
輸送空気として温度55℃、湿度1.1g−水/m−空気を使用した以外は実施例1と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0041】
実施例5
輸送空気として温度35℃、湿度2.4g−水/m−空気を使用した以外は実施例2と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0042】
実施例6
輸送空気として温度35℃、湿度12.1g−水/m−空気を使用した以外は実施例2と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0043】
実施例7
合成例2で得られた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂を使用した以外は実施例1と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0044】
比較例1
輸送条件として、輸送空気圧力が40KPa、輸送管の末端風速38m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が8kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。輸送後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂の平均粒径、ペーストゾル中の未分散物、水分の評価結果を表1に示す。
【0045】
輸送中の破砕による平均粒径の低下がみられ、粉体特性が悪化するものであった。
【0046】
比較例2
輸送条件として、輸送空気圧力が100KPa、輸送管の末端風速10m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が200kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。
【0047】
輸送途中に輸送管内に粉体による閉塞が発生し輸送できなかった。
【0048】
比較例3
輸送条件として、輸送空気圧力が60KPa、輸送管の末端風速25m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が10kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。
【0049】
輸送中の破砕による平均粒径の低下がみられ、粉体特性が悪化するものであった。
【0050】
比較例4
輸送条件として、輸送空気圧力が600KPa、輸送管の末端風速5m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が90kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。
【0051】
輸送途中に輸送量が変動し、安定に輸送できなかった。
【0052】
比較例5
輸送条件として、輸送空気圧力が180KPa、輸送管の末端風速3m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル樹脂と空気の混合比が90kg−樹脂/kg−空気の条件とした以外は実施例1と同様の方法で行った。
【0053】
輸送途中に輸送量が変動し、安定に輸送できなかった。
【0054】
【表1】
Figure 2004043102
【発明の効果】
本発明は、乾燥後の顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を輸送する際に、輸送中の破砕による粉体特性の悪化を改善し、且つ輸送管内の閉塞を抑制して、粉体特性の優れた顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を安定的に輸送するものである。

Claims (3)

  1. 顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を空気輸送するに際し、輸送空気圧力が50〜500KPa、輸送管の末端風速が5〜20m/sec、顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂と空気の混合比が10〜150kg−樹脂/kg−空気の範囲で空気輸送することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の輸送方法。
  2. 輸送空気温度が0〜40℃、且つ湿度0.17〜10g−水/m−空気であることを特徴とする請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂の輸送方法。
  3. 顆粒状ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の平均粒径が10〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の塩化ビニル系樹脂の輸送方法。
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