JP2004042627A - プリンタのヘッドギャップ調節装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャーシ110に支持されたキャリッジ軸150に沿って移動するキャリッジに装着された印刷ヘッドと用紙との間の距離を調節するプリンタのヘッドギャップ調節装置において,略水平方向の動きを略垂直方向の動きに変換及び伝達してキャリッジ軸を昇降させるキャリッジ軸昇降部130をシャーシに設けた。キャリッジ軸昇降部には,シャーシに形成されてキャリッジ軸の端部の上下動をガイドする垂直開口191と,キャリッジ軸を垂直開口内に弾性的に支持する弾性支持部材192と,略水平方向に移動することによりキャリッジ軸の端部を垂直開口内で弾性支持部材の弾性力に抗して上下に移動させる水平移動機構135,140,133とを設けた。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,プリンタのヘッドギャップ調節装置にかかり,さらに詳しくは簡単な操作でヘッドギャップの微調節が可能なプリンタのヘッドギャップ調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷ヘッドを備えるプリンタとしては,例えば,インクジェットプリンタが挙げられる。インクジェットプリンタは,図1に示すように,インクを噴射するノズル31を下部に備える印刷ヘッド30と,印刷ヘッド30を取り付けるキャリッジ20と,キャリッジ20の移動をガイドするキャリッジ軸50及びガイドレール11の両端を固定するシャーシ10とを含んで構成される。キャリッジ20は,キャリッジ軸50とガイドレール11に沿って左右に移動できるように,裏面に支持ブラケット51とガイドスライダ22を備える。
【0003】
このようなインクジェットプリンタにおいては,ピックアップローラー(図示せず)により給紙トレイまたはカセットからピックアップされた用紙40は,給紙ローラー60を経て印刷ヘッド30の下部を通過する。印刷ヘッド30は,キャリッジ20に取り付けられてキャリッジ軸50とガイドレール11に沿って左右に移動しながら,ノズル31からインクを噴射して下部を通過する用紙40に印刷を行う。
【0004】
このような印刷ヘッドを備える従来のプリンタはヘッドギャップが一定に固定されており,例えば,図1のインクジェットプリンタにおいてはヘッドギャップとしての印刷ヘッド30の下部のノズル31と用紙40との間の距離が一定に固定されていた。しかしこの場合,封筒やはがき等の一般用紙よりも厚い用紙に印刷を行う際に,ノズル31と用紙との間の距離が狭くなるか若しくは不規則になり,インクの滲みや広がりが発生して画質が劣化するという問題点があった。
【0005】
そこで,このような問題点を解決するために,図2に示すような,用紙40の厚さに応じて用紙40とノズル31との間の距離を調節可能なヘッドギャップ調節装置が設けられるようになった。
【0006】
従来のプリンタのヘッドギャップ調節装置90は,キャリッジ軸50の両端50a(図2では,一方の端だけを示す)にそれぞれ設けられる。ヘッドギャップ調節装置90は,垂直穴91と,弾性ばね92と,調節板93とからなる。垂直穴91は,シャーシ10の所定位置に形成されてキャリッジ軸50の端部50aを収容する。弾性ばね92は,キャリッジ軸50の端部50aを垂直穴91内に弾性的に支持して,キャリッジ20が印刷のために移動する際に遊動しないようにする。ヘッドギャップ調節板93は,キャリッジ軸50の端部50aを垂直穴91内で弾性ばね92の弾性力に抗して上下移動自在に支持してヘッドギャップを調節する。
【0007】
弾性ばね92の一端部92aは,シャーシ10に形成された第1支持突起16に支持されて支持穴14に挿入される。弾性ばね92の他端部92bは,シャーシ10に形成された第2支持突起18に支持され,キャリッジ軸50の端部50aを垂直穴91内で下へと押圧するように配置される。
【0008】
ヘッドギャップ調節板93は,回動軸94と,螺旋状カム穴95と,鋸歯部96と,ネジ部98と,ノブ99とを備える。回動軸94は,ヘッドギャップ調節板93の下部に形成され,ヘッドギャップ調節板93をシャーシ10に回動自在に支持する。螺旋状カム穴95は,ヘッドギャップ調節板93が回動軸94を中心にして矢印方向A,Bに回動する時,キャリッジ軸50の端部50aを弾性ばね92の弾性力に抗して上下に移動させる。鋸歯部96は,シャーシ10に形成された調節突起19と共にヘッドギャップ調節板93の回動角度を調節する。ネジ部98は,ヘッドギャップ調節板93を所望の位置に固定するためにシャーシ10に形成されたネジ穴(図示せず)にネジ止めされる。ノブ99は,ヘッドギャップ調節板93を回動させる際のつまみである。
【0009】
このように構成される従来のヘッドギャップ調節装置90の動作について説明する。例えば,封筒,はがき等を印刷するためにヘッドギャップを広くする場合には,先ず,ネジ部98を,ヘッドギャップ調節板93が回動軸94を中心として回動し,スライド穴97もネジ部98の左右を矢印方向A,Bに回動できるようになるまで緩める。
【0010】
ネジ部98を緩めたら,ノブ99を利用して,スライド穴97が矢印方向Bに移動する方向にヘッドギャップ調節板93を回動させる。螺旋状カム穴95は矢印方向A側(図面の左側)が高く形成されているので,ヘッドギャップ調節板93が矢印方向Bに移動すると,図2に示すように,キャリッジ軸50の端部50aを押し上げるようになる。この時,ヘッドギャップ調節板93の回動角度は,鋸歯部96と調節突起19により調節することができる。
【0011】
このようにしてヘッドギャップ調節板93を回動させてヘッドギャップの調節ができたら,ヘッドギャップ調節板93をその位置に固定するためにネジ部98を再びシャーシ10のネジ穴に締め付ける。
【0012】
一般用紙に印刷するために再びヘッドギャップを狭くする場合は,ヘッドギャップ調節板93を前述した方向と逆の方向に回動させれば,キャリッジ軸50を元の位置に下降させることができる。
【0013】
また,前述した従来のインクジェットプリンタのヘッドギャップ調節装置90の他に,印字ギャップの調整を行うための操作部材をダイヤル式にした印字ギャップの手動調整機構がある(例えば,特許文献1参照)。この印字ギャップの手動調整機構は,印字ギャップを調整するためのギャップ調整ダイヤルを紙送りノブと同心軸上に回転自在に軸支すると共に,ギャップ調整ダイヤルの回転動作を伝達して印字ヘッドの移動動作に変換する伝達変換機構を配設したものである。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−076733号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,前述したような従来のヘッドギャップ調節装置90においては,複雑な構造のヘッドギャップ調節板93を別途設けるために部品数や組立工程が増加して製造コストを上昇させ,また,ヘッドギャップを調節するための手順が煩雑で操作性が良くないという問題があった。
【0016】
また,従来のヘッドギャップ調節装置90は,ヘッドギャップを調節する際のヘッドギャップ調節板93の回転角度を鋸歯部96と調節突起19により調節しているが,ヘッドギャップ調節板93を弾性ばね92の弾性力に抗して定められた位置に保持するためには,調節突起19が掛かり止めされる鋸歯部96の鋸歯の大きさが一定の大きさ以上でなければならない。従って,ヘッドギャップは鋸歯の大きさに応じて段階的にしか調節することができず,様々な厚さの用紙に応じたヘッドギャップの微調節ができないという問題点があった。
【0017】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,ヘッドギャップの微細な調節が可能で且つその操作が容易なプリンタのヘッドギャップ調節装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,シャーシに支持されたキャリッジ軸に沿って移動するキャリッジに装着された印刷ヘッドと用紙との間の距離を調節するプリンタのヘッドギャップ調節装置において,前記シャーシに配置されて,略水平方向の動きを略垂直方向の動きに変換して前記キャリッジ軸に伝達して前記キャリッジ軸を昇降させるキャリッジ軸昇降部を備えること,を特徴とするプリンタのヘッドギャップ調節装置が提供される。
【0019】
このような本発明にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置によれば,前記キャリッジ軸昇降部を略水平方向に動かすことにより,キャリッジ軸が昇降して同時にキャリッジも昇降するので,前記キャリッジに装着された印刷ヘッドと用紙との間の距離を調節することができる。
【0020】
また,前記キャリッジ軸昇降部は,前記シャーシに形成されて前記キャリッジ軸の端部の上下動をガイドする垂直開口と,前記キャリッジ軸を前記垂直開口内に弾性的にする弾性支持部材と,略水平方向に移動することにより前記キャリッジ軸の端部を前記垂直開口内で前記弾性支持部材の弾性力に抗して上下に移動させる水平移動機構とを含む如く構成すれば,前記弾性部材は,前記キャリッジが前記キャリッジ軸に沿って水平移動して印刷を行う際に前記キャリッジ軸が遊動するのを防止する。また,ヘッドギャップを調節するためには,前記水平移動機構を略水平方向に移動することにより前記キャリッジ軸の端部が前記弾性支持部材の弾性力に抗して昇降される。このとき,前記キャリッジ軸の昇降は,前記垂直開口にガイドされながら行われる。
【0021】
このとき,前記弾性支持部材は弾性ばねを含み,前記弾性ばねは,その一端部が,前記シャーシに形成された第1支持突起に支持され,その他端部が,前記シャーシの垂直開口近傍に形成された第2支持突起に支持されて前記キャリッジ軸の端部を前記垂直開口内で下へ押圧するように配置されることが望ましい。
【0022】
また,前記水平移動機構は,前記キャリッジ軸の端部と当接して略水平方向に移動することにより前記キャリッジ軸の端部を上下に移動させる作動部と,前記作動部を前記キャリッジ軸の端部と当接するように支える固定部と,前記作動部の略水平方向の移動が漸進的に行われるようにする移動調節部とを含む如く構成すれば,前記水平移動機構の作動部は,前記固定部に支持されつつ前記移動調節部により漸進的に水平移動する。そして,前記作動部の漸進的な水平移動は,略垂直方向の動きとなって前記キャリッジ軸に伝達されて前記キャリッジ軸を漸進的に昇降させるので,印刷ヘッドも漸進的に上下移動してヘッドギャップの微細な調節が可能となる。
【0023】
このとき,前記作動部は,前記キャリッジ軸の端部と当接するように形成された切頭円錐部分を有するロッドを含む如く構成すれば,前記キャリッジ軸が当接する前記切頭円錐部分の位置によって,前記キャリッジ軸の垂直方向の位置が変化して,同時にヘッドギャップも変化する。そして,前記固定部は,前記ロッドを移動自在に支える固定ブラケットを含むことが望ましい。
【0024】
また,前記移動調節部は,前記ロッドの一端に形成されたネジ部と,前記固定ブラケットに形成されて前記ネジ部を収容するネジ穴と,前記ロッドの他端に形成された回しノブとを含む如く構成すれば,前記ロッドの回しノブを回すことによって,前記ロッドのネジ部が前記固定ブラケットのネジ穴に対して締められるか,または緩められて,前記ロッドが漸進的に略水平方向に移動して前記キャリッジ軸も漸進的に上昇または下降する。また,前記回しノブにドライバ溝を形成すば,前記ロッドをドライバで回すこともできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
図3は,本発明の実施の形態にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置100の斜視図である。ここでいうヘッドギャップとは,印刷ヘッドと用紙との距離を言う。例えば,図3の本実施形態にかかるプリンタはインクジェットプリンタであるが,この場合のヘッドギャップは,印刷ヘッドに設けられたノズルと用紙との距離になる。
【0027】
このようなヘッドギャップ調節装置100が適用されるインクジェットプリンタは,図1に示した従来の技術におけるインクジェットプリンタと同様に,用紙にインクを噴射して印刷を行う印刷ヘッド(図示せず)と,前記印刷ヘッドが装着されてキャリッジ軸150に沿って移動するキャリッジ(図示せず)と,インクジェットプリンタの両側面に設けられてキャリッジ軸150を上下移動可能に支持するシャーシ110とを備える。
【0028】
本実施形態にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置100は,インクジェットプリンタの両側面に位置するシャーシ110(図3では一方のみを示す)に設けられ,略水平方向の動きを略垂直方向の動きに切り換えてキャリッジ軸150に伝達することにより,キャリッジ軸150の両端150aを上昇または下降させてヘッドギャップを調節するキャリッジ軸昇降部130を含んで構成される。
【0029】
キャリッジ軸昇降部130は,垂直開口191と,弾性支持部材192と,水平移動機構135,140,133とからなる。垂直開口191は,シャーシ110に形成されてキャリッジ軸150の端部150aの上下移動をガイドする。弾性支持部材192は,キャリッジ軸150の端部150aを垂直開口191内に弾性的に支持して,キャリッジが印刷のために移動する際にキャリッジ軸150が遊動しないようにする。水平移動機構135,140,133は,略水平方向に移動することにより,キャリッジ軸150の端部150aを弾性支持部材192の弾性力に抗して垂直開口191内で上下に移動させる。
【0030】
弾性支持部材192は弾性ばねで構成され,その一端部192aはシャーシ110に形成された第1支持突起116に支持されて支持穴114に挿入され,他端部192bは垂直開口191の近傍でシャーシ110に形成された第2支持突起118に支持されて,キャリッジ軸150の端部150aを垂直開口191内で下方向に押圧するように配置される。
【0031】
水平移動機構135,140,133は,キャリッジ軸150の端部150aと当接するように配置されて略水平方向に移動することによりキャリッジ軸150の端部150aを上下に移動させる作動部135と,作動部135がキャリッジ軸150の端部150aと当接するように支える固定部140と,作動部135を漸進的に水平移動させることによりヘッドギャップを微調節する移動調節部133とを含む。
【0032】
作動部135は,小径部135a,大径部135c,及び小径部135aと大径部135cとの間に形成された切頭円錐部分135bを有する段差ロッドで構成される。
【0033】
固定部140は,作動部135を移動自在に支えるべく,シャーシ110に形成された第1突出固定板140a及び第2突出固定板140bとからなる固定ブラケットで構成されることが好ましい。第1突出固定板140aには,後述する移動調節部133のネジ部137を収容するネジ穴142が形成される。第2突出固定板140bには,段差ロッド135の大径部135cを収容し支持する支持開口144が形成される。
【0034】
移動調節部133は,段差ロッド135の小径部135aの端部に形成されたネジ部137と,第1突出固定板140bに形成されてネジ部137を収容するネジ穴142と,段差ロッド135の大径部135cの端部に形成された回しノブ134とからなる。回しノブ134には,ドライバ等でも段差ロッド135を回せるようにドライバ溝139を形成することもできる。
【0035】
このように構成される本実施形態にかかるヘッドギャップ調節装置100は,回しノブ134を回して作動部135を回転させることにより,作動部135の切頭円錐部分135bが左右に移動してキャリッジ軸150の端部150aが上昇または下降し,容易な操作でヘッドギャップを調節することができる。また,ヘッドギャップの幅が作動部135の切頭円錐部分135bにより調節されるので,微細な調節が可能となる。
【0036】
次に,本実施形態にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置100の作用を,図3,図4,及び図5を参照して詳細に説明する。
【0037】
図3は,キャリッジ軸150の端部150aが作動部135の小径部135aに載っている状態,即ちヘッドギャップが最も狭くなる“最小”位置となる状態を示す。図4は,キャリッジ軸150の端部150aが作動部135の切頭円錐部分135bに載っている状態,即ちヘッドギャップが“中間”位置となる状態を示す。図5は,キャリッジ軸150の端部150aが作動部135の大径部135cに載っている状態,即ちヘッドギャップが最も広くなる“最大”位置となる状態を示す。
【0038】
ヘッドギャップを,一般用紙に印刷する“最小”位置から,封筒やはがき等の若干厚い用紙に印刷する“中間”位置に調節する場合は,先ず,作動部135を回しノブ134を用いて,一方向,例えば時計回り方向に回す。作動部135が回転すると,移動調節部133のネジ部137が第1突出固定板140aのネジ穴142にねじ込まれていき,作動部135は矢印方向C,即ち左側に移動する。このようにして作動部135が左側に移動すると,作動部135の切頭円錐部分135bがキャリッジ軸150の端部150aを押し上げるようになり,キャリッジ軸150は,図4に示す,封筒やはがき等に印刷する“中間”位置に位置するようになる。
【0039】
次に,ヘッドギャップを,封筒やはがき等よりも更に厚い用紙に印刷する“最大”位置に調節する場合は,前述した方法と同じ方法で,回しノブ134を用いて作動部135を更に時計回り方向に回して左側に移動させる。これにより,キャリッジ軸150の端部150aは,図5に示すように,作動部135の大径部135c上に載って,最も厚い用紙に印刷する“最大”位置に位置するようになる。
【0040】
再び一般用紙に印刷する場合は,作動部135を前述した方向と逆の方向,即ち反時計回り方向に回すと,作動部135が右側に移動して,作動部135の切頭円錐部分135bがキャリッジ軸150の端部150aを下降させる。そして,キャリッジ軸150の端部150aは,図3に示すように,一般用紙に印刷する“最小”位置に位置するようになる。
【0041】
以上,添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0042】
例えば,本実施形態にかかるヘッドギャップ調節装置100では,ネジで構成された作動部135を回転させることにより移動調節部133を水平移動させて略水平方向の動きを略垂直方向の動きに変換してキャリッジ軸に伝達させたが,別の方法で略水平方向の動きを略垂直方向の動きに変換してキャリッジ軸に伝達させる他の構造,例えば,キャリッジ軸と当接する傾斜面を有するラック,及び回転調節ストッパを有するピニオンから構成される,ラック&ピニオン構造にすることもできる。
【0043】
また,本発明の実施の形態においては,プリンタのヘッドギャップ調節装置がインクジェットプリンタに適用される場合について述べたが,必ずしもこれに限定されるものではなく,サーマルプリンタ,インパクトプリンタ等に適用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば,略水平方向の動きを略垂直方向の動きに切り換えてキャリッジ軸を昇降させるキャリッジ軸昇降部を設けることにより,ヘッドギャップの微細な調節が可能で且つその操作が容易なプリンタのヘッドギャップ調節装置を提供を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプリンタの部分斜視図である。
【図2】従来のプリンタのヘッドギャップ調節装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるプリンタのヘッドギャップ調節装置の斜視図である。
【図4】同実施の形態におけるプリンタのヘッドギャップ調節装置の動作を示す斜視図である。
【図5】同実施の形態におけるプリンタのヘッドギャップ調節装置の動作を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,110 シャーシ
20 キャリッジ
50,150 キャリッジ軸
90,100 ヘッドギャップ調節装置
91,191 垂直開口
92 弾性ばね
93 ヘッドギャップ調節板
130 キャリッジ軸昇降部
133 移動調節部
135 作動部
140 固定部
192 弾性支持部材
Claims (8)
- シャーシに支持されたキャリッジ軸に沿って移動するキャリッジに装着された印刷ヘッドと用紙との間の距離を調節するプリンタのヘッドギャップ調節装置において,
前記シャーシに配置されて,略水平方向の動きを略垂直方向の動きに変換して前記キャリッジ軸に伝達して前記キャリッジ軸を昇降させるキャリッジ軸昇降部を備えること,
を特徴とするプリンタのヘッドギャップ調節装置。 - 前記キャリッジ軸昇降部は,
前記シャーシに形成されて前記キャリッジ軸の端部の上下動をガイドする垂直開口と,
前記キャリッジ軸を前記垂直開口内に弾性的に支持する弾性支持部材と,
略水平方向に移動することにより前記キャリッジ軸の端部を前記垂直開口内で前記弾性支持部材の弾性力に抗して上下に移動させる水平移動機構とを含むことを特徴とする請求項1に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。 - 前記弾性支持部材は弾性ばねを含み,前記弾性ばねは,
その一端部が,前記シャーシに形成された第1支持突起に支持され,
その他端部が,前記シャーシの垂直開口近傍に形成された第2支持突起に支持されて前記キャリッジ軸の端部を前記垂直開口内で下へ押圧するように配置されることを特徴とする請求項2に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。 - 前記水平移動機構は,
前記キャリッジ軸の端部と当接して略水平方向に移動することにより前記キャリッジ軸の端部を上下に移動させる作動部と,
前記作動部を前記キャリッジ軸の端部と当接するように支える固定部と,
前記作動部の略水平方向の移動が漸進的に行われるようにする移動調節部とを含むことを特徴とする請求項2に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。 - 前記作動部は,前記キャリッジ軸の端部と当接するように形成された切頭円錐部分を有するロッドを含むことを特徴とする請求項4に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。
- 前記固定部は,前記ロッドを移動自在に支える固定ブラケットを含むことを特徴とする請求項5に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。
- 前記移動調節部は,
前記ロッドの一端に形成されたネジ部と,
前記固定ブラケットに形成されて前記ネジ部を収容するネジ穴と,
前記ロッドの他端に形成された回しノブとを含むことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。 - 前記回しノブにはドライバ溝が形成されることを特徴とする請求項7に記載のプリンタのヘッドギャップ調節装置。
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