JP2004039706A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化した構成でピックアップに要する時間を短縮した搬送装置を実現する。
【解決手段】検査対象デバイスを摘み上げるための吸着手段を有する複数のピックアップユニットを備えた搬送装置において、各ピックアップユニットに設けられた係合部材と、この係合部材が係合される係合溝が切られていて移動可能な共通部材とを有し、共通部材の移動に伴ってピックアップユニットが移動し、吸着手段の間隔が変わることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】検査対象デバイスを摘み上げるための吸着手段を有する複数のピックアップユニットを備えた搬送装置において、各ピックアップユニットに設けられた係合部材と、この係合部材が係合される係合溝が切られていて移動可能な共通部材とを有し、共通部材の移動に伴ってピックアップユニットが移動し、吸着手段の間隔が変わることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドラ、マウンタ等のピックアップ部に用いられる搬送装置に関するものである。さらに詳しくは、ピックアップ動作にかかる時間を短縮し、しかも構成を小型化するための改良を施した搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は搬送装置が用いられるハンドラの概略構成図である。
図4で、トレイ11には検査前のデバイス12が収納されている。テストボード13には検査するデバイス14が配置される。テストボード13上で検査が行われる。ピックアップ部15は、4個のピックアップユニット16a〜16dを有する。各ピックアップユニット16a〜16dには、デバイスを吸着するためのピックアップノズル(図示せず)がそれぞれ設けられている。ピックアップ部15は、これらのピックアップノズルを用いてトレイ11にあるデバイスを摘み上げて搬送し、テストボード13上に配置する。
トレイ11に収納されるデバイス12の配列ピッチP1と、テストボード13上に配置されるデバイス14の配列ピッチP2は異なる。
【0003】
図5は従来における搬送装置の構成例を示した図である。
図5の搬送装置は図4のピックアップ部15に相当する。図5で(a)はピックアップ部の正面図、(b)は側面図である。
ハンドベース20には4個のエアシリンダ21a〜21dが設けられている。各エアシリンダ21a〜21dにはピックアップノズル22a〜22dがそれぞれ設けられている。エアシリンダ21a〜21dはピックアップノズル22a〜22dを上下方向に移動させる。この移動によりデバイスを摘み上げたり、デバイスを検査位置に配置したりする。ピックアップノズル22a〜22dには、真空圧が供給され、この真空圧でデバイスを吸着する。
検査対象となるデバイス30a〜30dはピックアップノズルの下方に配列されている。
図5に示す装置は搬送機構(図示せず)により移動させられる。これによって、搬送装置はトレイやテストボードの位置に位置決めされる。
【0004】
図6は図5の搬送装置の動作説明図である。
図6の(a)に示すように、ピックアップノズル22aはデバイス30aの上方に位置決めされる。
次に、(b)に示すように、エアシリンダ21aがピックアップノズル22aを降下させてデバイス30aに当てる。ここで、ピックアップノズル22aはデバイス30aを吸着する。吸着した状態でエアシリンダ21aがピックアップノズル22aを上昇させる。
【0005】
次に、(c)に示すように、ピックアップノズル22bがデバイス30bの上方にくるようにハンドベース20をA方向に移動する。エアシリンダ21bがピックアップノズル22bを降下させてデバイス30bに当て、ピックアップノズル22bはデバイス30bを吸着する。吸着した状態でエアシリンダ21bがピックアップノズル22bを上昇させる。
【0006】
以下、同様にしてピックアップノズル22cがデバイス30cを吸着する。
このようにしてハンドベース20を移動させ、デバイスを配列順に従って摘み上げていく。
【0007】
図5の搬送装置では、ピックアップノズルの配列ピッチとデバイスの配列ピッチが異なるため、4個のデバイスを吸着するのに、4回の上下動作と、4回の吸着動作と、3回の移動動作を必要とする。このため、ピックアップに要する時間が長くなるという問題点があった。
【0008】
このような問題点を解決するための搬送装置として、従来、図7に示す搬送装置があった。
図7で、エアシリンダ23aと23dはベルト24に取り付けられている。ベルト24はプーリ25と26に巻き掛けられている。エアシリンダ23bと23cはベルト27に取り付けられている。ベルト27はプーリ28と29に巻き掛けられている。プーリ25と26はプーリ28と29よりも半径が大きい。
【0009】
図8は図7の搬送装置の動作説明図である。
モータ(図示せず)により、プーリ25,26,28,29がプーリ上方から見て半時計まわりに回転駆動されると、ピックアップノズル22aと22bはA方向に移動し、ピックアップノズル22cと22dはB方向に移動する。ピックアップノズル22a,22dとピックアップノズル22b,22cはそれぞれ半径の異なるプーリに掛ったベルトで移動させられるため、プーリの回転によってピックアップノズル22a〜22dのピッチが変化する。
このため、ピックアップノズルの配列ピッチとデバイスの配列ピッチを合わせることができる。これによって、1回の上下動作と吸着動作で4個のデバイスを同時に吸着できる。
【0010】
しかし、図7の従来例ではプーリとベルトを用いた機構になっているため、機構が大きくなるという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、ピックアップユニットをカム部材で移動させることによって、小型化した構成でピックアップに要する時間を短縮した搬送装置を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のとおりの構成になった搬送装置である。
【0013】
(1)検査対象デバイスを摘み上げるための吸着手段を有する複数のピックアップユニットを備えた搬送装置において、
各ピックアップユニットに設けられた係合部材と、
この係合部材が係合される係合溝が切られていて移動可能な共通部材と、
を有し、前記共通部材の移動に伴ってピックアップユニットが移動し、吸着手段の間隔が変わることを特徴とする搬送装置。
【0014】
(2)吸着手段を有するピックアップユニットを複数個設け、これらのピックアップユニットは吸着手段を用いて検査対象のデバイスを摘み上げる搬送装置において、
前記複数のピックアップユニットを移動自在に支持する支持手段と、
各ピックアップユニットにそれぞれ設けられた係合部材と、
側面に螺旋状の係合溝が複数個切られ、各係合溝にはピックアップユニットの係合部材が挿入されているカム部材と、
このカム部材を回転駆動する駆動手段と、
を有し、前記駆動手段がカム部材を回転駆動すると、前記係合部材はカム部材の係合溝に倣って移動し、係合部材の移動に追従してピックアップユニットが移動し、ピックアップユニットどうしの間隔が変わることを特徴とする搬送装置。
【0015】
(3)前記カム部材が回転したときに、各吸着手段はそれぞれ等間隔を保持しながら移動するように係合溝が切られていることを特徴とする(2)に記載の搬送装置。
【0016】
(4)カム部材の圧力角が所定の角度を超えないようなカム部材の回転角とカム部材の太さが設定されていることを特徴とする(2)または(3)に記載の搬送装置。
【0017】
(5)前記吸着手段のピッチを前記デバイスの配列ピッチに合わせるようにカム部材の回転角を制御する回転制御手段を有することを特徴とする(2)乃至(4)のいずれかに記載の搬送装置。
【0018】
(6)前記カム部材の回転角とピックアップユニットの変位が比例するように係合溝が切られていることを特徴とする(2)乃至(5)のいずれかかに記載の搬送装置。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。図1で(a)は正面図、(b)は上面図(c)は側面図である。
この実施例では8個のピックアップノズル41a〜41hが設けられている。ピックアップノズル41a〜41hにはエアシリンダ42a〜42hがそれぞれ設けられている。ピックアップノズルとエアシリンダでピックアップユニット43a〜43h(43b〜43gは図示せず)を構成する。
【0020】
ハウジング44には支持手段45,46が設けられている。支持手段45,46は、ピックアップユニット43a〜43hを移動自在に支持する。支持手段45,46は、断面が凹形の部材と、この部材の凹部に挿入されるレール部材で構成される。断面が凹形の部材は、ピックアップユニット43a〜43hに取り付けられている。断面が凹形の部材がレール部材の長さ方向に移動自在になっていることによって、各ピックアップユニット43a〜43hはレール部材の長さ方向(B−B’方向)に移動自在になっている。
カムフォロワ47は、各ピックアップユニット43a〜43hにそれぞれ設けられている。
【0021】
円筒カム48は、円筒形に構成され、側面には螺旋状にカム溝49が切られている。カム溝49はピックアップユニット43a〜43hに対応する数だけ設けられている。各カム溝49には対応するピックアップユニットのカムフォロワ47が挿入されている。図の例では円筒カム48の3/4回転(270°の回転角)分にわたってカム溝が形成されている。円筒カム48は、軸受481によってハウジング44に回転自在に支持されている。
駆動手段50は、円筒カム48を回転駆動する。回転制御手段51は、円筒カムの回転角を制御する。
なお、図ではピックアップユニットを8個設けた場合を示しているが、ピックアップユニットはこれ以外の数だけ設けてもよい。
【0022】
図1の実施例の動作を説明する。
駆動手段50が円筒カム48を回転駆動すると、カムフォロワ47は円筒カム48のカム溝49に倣って移動し、これに追従してピックアップユニット43a〜43hがB−B’方向に移動し、ピックアップノズル41a〜41h相互の間隔が変わる。
図2はピックアップノズル41a〜41hが移動した状態を示した図である。図2の例では、円筒カム48が回転したときに、ピックアップノズル41a〜41hはそれぞれ等間隔を保持しながら移動するようにカム溝49が切られている。
【0023】
回転制御手段51は、ピックアップノズル41a〜41hのピッチをデバイスの配列ピッチに合わせるように円筒カムの回転角を制御する。これによって、1回の動作で複数のデバイスを吸着することができる。
円筒カム48の回転角とピックアップノズル41a〜41hの変位が比例するようにカム溝が切られている。これによって、ピックアップノズル41a〜41hのピッチ制御が容易になる。
【0024】
図3は円筒カムのカム線図の例を示した図である。
図3のカム線図で、縦軸に回転角度、横軸にピックアップノズルのピッチをとっている。図にある8個のグラフは、それぞれピックアップノズル41a〜41hの変位である。
円筒カムの回転角度が0°から270°の範囲では、回転角度に比例してピックアップノズルのピッチが15mmから30mmまで変化する。回転角度が270°から360°の範囲では、カム溝が切られていないため、円筒カムは回転できない。
カム溝の設計により様々な移動範囲を設定することができる。この時、円筒カムの圧力角が所定の角度、例えば30°を超えないように、円筒カムの回転角と直径を設定する。
【0025】
なお、実施例ではピックアップノズルとカム溝が1:1に対応する場合について説明したが、これに限らない。例えば、1つのピックアップユニットに複数のピックアップノズルが装着されていて、ピックアップノズルとカム溝がN:1に対応していてもよい。また、真ん中に位置するピックアップユニットは固定されていて、その左右にあるピックアップユニットが移動する構成になっていてもよい。この場合は、移動するピックアップユニットにはカム溝を設け、固定されたピッアアップユニットにはカム溝は設けない。
【0026】
また、実施例では円筒カムを用いた場合について説明したが、これ以外の形状のカム部材、例えば柱状のカム部材を用いてもよい。カム部材は回転運動するものに限らず直進運動してもよい。カム溝に限らず係合溝であればよい。
また、カムフォロワに限らず係合溝に係合する係合部材であればよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果が得られる。
【0028】
請求項1及び請求項2記載の発明では、カム部材を用いてピックアップユニットを移動させているため、簡単で小型化された構成で多数のピックアップユニットのピッチを任意に変えることができる。これによって、構成の小型化とピックアップ動作時間の短縮を両立した。
【0029】
請求項3記載の発明では、カム部材が回転したときに、各吸着手段はそれぞれ等間隔を保持しながら移動するように係合溝が切られている。これによって、トレイに配列されたデバイス等のように等間隔で配列されたデバイスを一度に複数個ピックアップできる。
【0030】
請求項4記載の発明では、カム部材の圧力角が所定の角度を超えないようなカム部材の回転角とカム部材の太さに設定されている。これによって、カム部材を回転させるのに要するトルクが過大になることを防止した。
【0031】
請求項5記載の発明では、吸着手段のピッチをデバイスの配列ピッチに合わせるようにカム部材の回転角を制御している。これによって、1回の動作で複数のデバイスを吸着することができる。
【0032】
請求項6記載の発明では、カム部材の回転角とピックアップユニットの変位が比例するように係合溝が切られているため、吸着手段のピッチ制御が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の動作説明図である。
【図3】円筒カムのカム線図である。
【図4】ハンドラの概略構成図である。
【図5】従来における搬送装置の構成例を示した図である。
【図6】図5の搬送装置の動作説明図である。
【図7】従来における搬送装置の構成例を示した図である。
【図8】図7の搬送装置の動作説明図である。
【符号の説明】
41a〜41h ピックアップノズル
42a〜42h エアシリンダ
43a〜43h ピックアップユニット
45,46 支持手段
47 カムフォロワ
48 円筒カム
49 カム溝
50 駆動手段
51 回転制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドラ、マウンタ等のピックアップ部に用いられる搬送装置に関するものである。さらに詳しくは、ピックアップ動作にかかる時間を短縮し、しかも構成を小型化するための改良を施した搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は搬送装置が用いられるハンドラの概略構成図である。
図4で、トレイ11には検査前のデバイス12が収納されている。テストボード13には検査するデバイス14が配置される。テストボード13上で検査が行われる。ピックアップ部15は、4個のピックアップユニット16a〜16dを有する。各ピックアップユニット16a〜16dには、デバイスを吸着するためのピックアップノズル(図示せず)がそれぞれ設けられている。ピックアップ部15は、これらのピックアップノズルを用いてトレイ11にあるデバイスを摘み上げて搬送し、テストボード13上に配置する。
トレイ11に収納されるデバイス12の配列ピッチP1と、テストボード13上に配置されるデバイス14の配列ピッチP2は異なる。
【0003】
図5は従来における搬送装置の構成例を示した図である。
図5の搬送装置は図4のピックアップ部15に相当する。図5で(a)はピックアップ部の正面図、(b)は側面図である。
ハンドベース20には4個のエアシリンダ21a〜21dが設けられている。各エアシリンダ21a〜21dにはピックアップノズル22a〜22dがそれぞれ設けられている。エアシリンダ21a〜21dはピックアップノズル22a〜22dを上下方向に移動させる。この移動によりデバイスを摘み上げたり、デバイスを検査位置に配置したりする。ピックアップノズル22a〜22dには、真空圧が供給され、この真空圧でデバイスを吸着する。
検査対象となるデバイス30a〜30dはピックアップノズルの下方に配列されている。
図5に示す装置は搬送機構(図示せず)により移動させられる。これによって、搬送装置はトレイやテストボードの位置に位置決めされる。
【0004】
図6は図5の搬送装置の動作説明図である。
図6の(a)に示すように、ピックアップノズル22aはデバイス30aの上方に位置決めされる。
次に、(b)に示すように、エアシリンダ21aがピックアップノズル22aを降下させてデバイス30aに当てる。ここで、ピックアップノズル22aはデバイス30aを吸着する。吸着した状態でエアシリンダ21aがピックアップノズル22aを上昇させる。
【0005】
次に、(c)に示すように、ピックアップノズル22bがデバイス30bの上方にくるようにハンドベース20をA方向に移動する。エアシリンダ21bがピックアップノズル22bを降下させてデバイス30bに当て、ピックアップノズル22bはデバイス30bを吸着する。吸着した状態でエアシリンダ21bがピックアップノズル22bを上昇させる。
【0006】
以下、同様にしてピックアップノズル22cがデバイス30cを吸着する。
このようにしてハンドベース20を移動させ、デバイスを配列順に従って摘み上げていく。
【0007】
図5の搬送装置では、ピックアップノズルの配列ピッチとデバイスの配列ピッチが異なるため、4個のデバイスを吸着するのに、4回の上下動作と、4回の吸着動作と、3回の移動動作を必要とする。このため、ピックアップに要する時間が長くなるという問題点があった。
【0008】
このような問題点を解決するための搬送装置として、従来、図7に示す搬送装置があった。
図7で、エアシリンダ23aと23dはベルト24に取り付けられている。ベルト24はプーリ25と26に巻き掛けられている。エアシリンダ23bと23cはベルト27に取り付けられている。ベルト27はプーリ28と29に巻き掛けられている。プーリ25と26はプーリ28と29よりも半径が大きい。
【0009】
図8は図7の搬送装置の動作説明図である。
モータ(図示せず)により、プーリ25,26,28,29がプーリ上方から見て半時計まわりに回転駆動されると、ピックアップノズル22aと22bはA方向に移動し、ピックアップノズル22cと22dはB方向に移動する。ピックアップノズル22a,22dとピックアップノズル22b,22cはそれぞれ半径の異なるプーリに掛ったベルトで移動させられるため、プーリの回転によってピックアップノズル22a〜22dのピッチが変化する。
このため、ピックアップノズルの配列ピッチとデバイスの配列ピッチを合わせることができる。これによって、1回の上下動作と吸着動作で4個のデバイスを同時に吸着できる。
【0010】
しかし、図7の従来例ではプーリとベルトを用いた機構になっているため、機構が大きくなるという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、ピックアップユニットをカム部材で移動させることによって、小型化した構成でピックアップに要する時間を短縮した搬送装置を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のとおりの構成になった搬送装置である。
【0013】
(1)検査対象デバイスを摘み上げるための吸着手段を有する複数のピックアップユニットを備えた搬送装置において、
各ピックアップユニットに設けられた係合部材と、
この係合部材が係合される係合溝が切られていて移動可能な共通部材と、
を有し、前記共通部材の移動に伴ってピックアップユニットが移動し、吸着手段の間隔が変わることを特徴とする搬送装置。
【0014】
(2)吸着手段を有するピックアップユニットを複数個設け、これらのピックアップユニットは吸着手段を用いて検査対象のデバイスを摘み上げる搬送装置において、
前記複数のピックアップユニットを移動自在に支持する支持手段と、
各ピックアップユニットにそれぞれ設けられた係合部材と、
側面に螺旋状の係合溝が複数個切られ、各係合溝にはピックアップユニットの係合部材が挿入されているカム部材と、
このカム部材を回転駆動する駆動手段と、
を有し、前記駆動手段がカム部材を回転駆動すると、前記係合部材はカム部材の係合溝に倣って移動し、係合部材の移動に追従してピックアップユニットが移動し、ピックアップユニットどうしの間隔が変わることを特徴とする搬送装置。
【0015】
(3)前記カム部材が回転したときに、各吸着手段はそれぞれ等間隔を保持しながら移動するように係合溝が切られていることを特徴とする(2)に記載の搬送装置。
【0016】
(4)カム部材の圧力角が所定の角度を超えないようなカム部材の回転角とカム部材の太さが設定されていることを特徴とする(2)または(3)に記載の搬送装置。
【0017】
(5)前記吸着手段のピッチを前記デバイスの配列ピッチに合わせるようにカム部材の回転角を制御する回転制御手段を有することを特徴とする(2)乃至(4)のいずれかに記載の搬送装置。
【0018】
(6)前記カム部材の回転角とピックアップユニットの変位が比例するように係合溝が切られていることを特徴とする(2)乃至(5)のいずれかかに記載の搬送装置。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例を示す構成図である。図1で(a)は正面図、(b)は上面図(c)は側面図である。
この実施例では8個のピックアップノズル41a〜41hが設けられている。ピックアップノズル41a〜41hにはエアシリンダ42a〜42hがそれぞれ設けられている。ピックアップノズルとエアシリンダでピックアップユニット43a〜43h(43b〜43gは図示せず)を構成する。
【0020】
ハウジング44には支持手段45,46が設けられている。支持手段45,46は、ピックアップユニット43a〜43hを移動自在に支持する。支持手段45,46は、断面が凹形の部材と、この部材の凹部に挿入されるレール部材で構成される。断面が凹形の部材は、ピックアップユニット43a〜43hに取り付けられている。断面が凹形の部材がレール部材の長さ方向に移動自在になっていることによって、各ピックアップユニット43a〜43hはレール部材の長さ方向(B−B’方向)に移動自在になっている。
カムフォロワ47は、各ピックアップユニット43a〜43hにそれぞれ設けられている。
【0021】
円筒カム48は、円筒形に構成され、側面には螺旋状にカム溝49が切られている。カム溝49はピックアップユニット43a〜43hに対応する数だけ設けられている。各カム溝49には対応するピックアップユニットのカムフォロワ47が挿入されている。図の例では円筒カム48の3/4回転(270°の回転角)分にわたってカム溝が形成されている。円筒カム48は、軸受481によってハウジング44に回転自在に支持されている。
駆動手段50は、円筒カム48を回転駆動する。回転制御手段51は、円筒カムの回転角を制御する。
なお、図ではピックアップユニットを8個設けた場合を示しているが、ピックアップユニットはこれ以外の数だけ設けてもよい。
【0022】
図1の実施例の動作を説明する。
駆動手段50が円筒カム48を回転駆動すると、カムフォロワ47は円筒カム48のカム溝49に倣って移動し、これに追従してピックアップユニット43a〜43hがB−B’方向に移動し、ピックアップノズル41a〜41h相互の間隔が変わる。
図2はピックアップノズル41a〜41hが移動した状態を示した図である。図2の例では、円筒カム48が回転したときに、ピックアップノズル41a〜41hはそれぞれ等間隔を保持しながら移動するようにカム溝49が切られている。
【0023】
回転制御手段51は、ピックアップノズル41a〜41hのピッチをデバイスの配列ピッチに合わせるように円筒カムの回転角を制御する。これによって、1回の動作で複数のデバイスを吸着することができる。
円筒カム48の回転角とピックアップノズル41a〜41hの変位が比例するようにカム溝が切られている。これによって、ピックアップノズル41a〜41hのピッチ制御が容易になる。
【0024】
図3は円筒カムのカム線図の例を示した図である。
図3のカム線図で、縦軸に回転角度、横軸にピックアップノズルのピッチをとっている。図にある8個のグラフは、それぞれピックアップノズル41a〜41hの変位である。
円筒カムの回転角度が0°から270°の範囲では、回転角度に比例してピックアップノズルのピッチが15mmから30mmまで変化する。回転角度が270°から360°の範囲では、カム溝が切られていないため、円筒カムは回転できない。
カム溝の設計により様々な移動範囲を設定することができる。この時、円筒カムの圧力角が所定の角度、例えば30°を超えないように、円筒カムの回転角と直径を設定する。
【0025】
なお、実施例ではピックアップノズルとカム溝が1:1に対応する場合について説明したが、これに限らない。例えば、1つのピックアップユニットに複数のピックアップノズルが装着されていて、ピックアップノズルとカム溝がN:1に対応していてもよい。また、真ん中に位置するピックアップユニットは固定されていて、その左右にあるピックアップユニットが移動する構成になっていてもよい。この場合は、移動するピックアップユニットにはカム溝を設け、固定されたピッアアップユニットにはカム溝は設けない。
【0026】
また、実施例では円筒カムを用いた場合について説明したが、これ以外の形状のカム部材、例えば柱状のカム部材を用いてもよい。カム部材は回転運動するものに限らず直進運動してもよい。カム溝に限らず係合溝であればよい。
また、カムフォロワに限らず係合溝に係合する係合部材であればよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果が得られる。
【0028】
請求項1及び請求項2記載の発明では、カム部材を用いてピックアップユニットを移動させているため、簡単で小型化された構成で多数のピックアップユニットのピッチを任意に変えることができる。これによって、構成の小型化とピックアップ動作時間の短縮を両立した。
【0029】
請求項3記載の発明では、カム部材が回転したときに、各吸着手段はそれぞれ等間隔を保持しながら移動するように係合溝が切られている。これによって、トレイに配列されたデバイス等のように等間隔で配列されたデバイスを一度に複数個ピックアップできる。
【0030】
請求項4記載の発明では、カム部材の圧力角が所定の角度を超えないようなカム部材の回転角とカム部材の太さに設定されている。これによって、カム部材を回転させるのに要するトルクが過大になることを防止した。
【0031】
請求項5記載の発明では、吸着手段のピッチをデバイスの配列ピッチに合わせるようにカム部材の回転角を制御している。これによって、1回の動作で複数のデバイスを吸着することができる。
【0032】
請求項6記載の発明では、カム部材の回転角とピックアップユニットの変位が比例するように係合溝が切られているため、吸着手段のピッチ制御が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の動作説明図である。
【図3】円筒カムのカム線図である。
【図4】ハンドラの概略構成図である。
【図5】従来における搬送装置の構成例を示した図である。
【図6】図5の搬送装置の動作説明図である。
【図7】従来における搬送装置の構成例を示した図である。
【図8】図7の搬送装置の動作説明図である。
【符号の説明】
41a〜41h ピックアップノズル
42a〜42h エアシリンダ
43a〜43h ピックアップユニット
45,46 支持手段
47 カムフォロワ
48 円筒カム
49 カム溝
50 駆動手段
51 回転制御手段
Claims (6)
- 検査対象デバイスを摘み上げるための吸着手段を有する複数のピックアップユニットを備えた搬送装置において、
各ピックアップユニットに設けられた係合部材と、
この係合部材が係合される係合溝が切られていて移動可能な共通部材と、
を有し、前記共通部材の移動に伴ってピックアップユニットが移動し、吸着手段の間隔が変わることを特徴とする搬送装置。 - 吸着手段を有するピックアップユニットを複数個設け、これらのピックアップユニットは吸着手段を用いて検査対象のデバイスを摘み上げる搬送装置において、
前記複数のピックアップユニットを移動自在に支持する支持手段と、
各ピックアップユニットにそれぞれ設けられた係合部材と、
側面に螺旋状の係合溝が複数個切られ、各係合溝にはピックアップユニットの係合部材が挿入されているカム部材と、
このカム部材を回転駆動する駆動手段と、
を有し、前記駆動手段がカム部材を回転駆動すると、前記係合部材はカム部材の係合溝に倣って移動し、係合部材の移動に追従してピックアップユニットが移動し、ピックアップユニットどうしの間隔が変わることを特徴とする搬送装置。 - 前記カム部材が回転したときに、各吸着手段はそれぞれ等間隔を保持しながら移動するように係合溝が切られていることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
- カム部材の圧力角が所定の角度を超えないようなカム部材の回転角とカム部材の太さが設定されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の搬送装置。
- 前記吸着手段のピッチを前記デバイスの配列ピッチに合わせるようにカム部材の回転角を制御する回転制御手段を有することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記カム部材の回転角とピックアップユニットの変位が比例するように係合溝が切られていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかかに記載の搬送装置。
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