JP2004039274A - 積層型電池の電極タブ取出し部構造 - Google Patents

積層型電池の電極タブ取出し部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】電池外部から電極タブを介して電池内部に入力される振動を抑制する。
【解決手段】正極板11Aと負極板11Bとの間にセパレータ11Cを介在させた発電要素11の両面をラミネートフィルム12,13で挟んで覆い、その周縁部を熱溶着で接合して密封する。正極板11Aおよび負極板11Bにそれぞれ電極リード11D,11Eの一端を接続し、電極リード11D,11Eの他端を正極タブ14および負極タブ15にそれぞれ接続する。正極タブ14および負極タブ15における接合部分16から外部に引き出した先端部にはバスバー17,18を接続し、その接続部P1,P2から電極リード11D,11Eの接続部Q1,Q2に至る間に、振動吸収部となる凸部20を設ける。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池の発電要素の外装にラミネートフィルムを用いて、その周縁部を熱溶着により接合するとともに、発電要素の正,負極板にそれぞれ接続したタブをラミネートフィルムの接合部分から外方に引き出すようにした積層型電池の電極タブ取出し部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の排ガスによる大気汚染が世界的な問題となっている中で、電気を動力源とする電気自動車やエンジンとモータを組み合わせて走行するハイブリッドカーが注目を集めており、これらに搭載する高エネルギ密度、高出力密度となる高出力型電池の開発が産業上重要な位置を占めている。
【0003】
このような高出力型電池としては例えばリチウムイオン電池があり、この場合、正極板と負極板との間にセパレータを介在させて巻回した円筒型電池や、平板状の正極板と負極板とをセパレータを介在させつつ積層した積層型電池がある。
【0004】
後者の積層型電池では、扁平状の発電要素の両面を一対のラミネートフィルムで挟み、その周縁部を熱溶着により接合して発電要素とともに電解液を密封している。このような積層型電池では、例えば特開2000−77044号公報に開示されているように、正極板および負極板にそれぞれ接続した電極タブを、前記ラミネートフィルムの接合部分から外方に引き出している。
【0005】
このとき、正極板および負極板をそれぞれの電極タブに接続するには、正,負各電極板から引き出した金属箔の電極リードを電極タブに直接溶接し、それぞれの電極タブには、バスバーや接続線などの導電体を接続して電気を取り出す必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記電池を振動発生条件下で用いる場合、例えば、電気自動車やハイブリッドカーに電池を搭載する場合には、車体振動が電気取出し用の導電体を介して電極タブに直接伝達される。
【0007】
電極タブに伝達された振動は、金属箔で形成した電極リードに入力されるため、電極リードの折損など、電池内部で機械的な破損を招く可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は、電極タブを介して外部から入力される振動を抑制することで、電池内部の機械的な破損を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層型電池の電極タブ取出し部構造は、正極板と負極板との間にセパレータを介在させて積層した発電要素の両面を金属層と樹脂層とを備えたラミネートフィルムで挟んで覆い、そのラミネートフィルムの周縁部を熱溶着により接合して前記発電要素を密封するとともに、前記正極板および負極板にそれぞれ電極リードを介して電気的に接続した正極タブおよび負極タブを、前記ラミネートフィルムの接合部分から外方に引き出し、これら正極タブおよび負極タブの先端部にそれぞれ接続した導電体を介して電気を取り出す積層型電池の電極タブ取出し部構造において、前記正極タブおよび前記負極タブの前記導電体への接続部から前記電極リードへの接続部に至る間に振動吸収部を設けた構成としてある。
【0010】
【発明の効果】
本発明の積層型電池の電極タブ取出し部構造によれば、導電体から正極タブおよび負極タブに伝達された振動は、この導電体の接続部から電極リードの接続部に至る間に設けた振動吸収部によって吸収するため、金属箔などの強度の低い材料で形成した電極リードに振動が入力されるのを防止もしくは効果的に抑制でき、電極リードの折損など電池内部での機械的な破損を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき説明する。
【0012】
図1〜図6は、本発明に係わる積層型電池の電極タブ取出し部構造の第1実施形態を示している。図1は電池の平面図、図2は図1中A−A線に沿った要部断面図、図3は図1中B−B線に沿った拡大断面図、図4は図1中C部の拡大断面図、図5は図3中D部の拡大断面図、図6は電極タブに設けた振動吸収部の機能を示す要部拡大断面図である。
【0013】
この第1実施形態の電極タブ取出し部構造が適用される積層型電池10は、図1に示すように発電要素としての扁平形状の積層電極11を、ラミネートフィルム12,13の中央部に配置し、これらラミネートフィルム12,13によって積層電極11の両面(図中、表裏方向)を挟むようにして覆ってある。
【0014】
そして、図2に示すようにラミネートフィルム12,13の周縁部を熱溶着により接合(接合部分16)することにより、これらラミネートフィルム12,13間に前記積層電極11とともに電解液を密封する。なお、ラミネートフィルム12,13は実際は薄肉に形成されるが、図中では誇張して厚肉表示するものとする。
【0015】
前記積層電極11は、図3に示すように複数枚の正極板11A,11A…および負極板11B,11B…を、それぞれセパレータ11C,11C…を介在しつつ順次積層して構成している。各正極板11A,11A…は金属箔で形成した正極リード11D,11D…を介して正極タブ14に接続するとともに、各負極板11B,11B…は同様に金属箔で形成した負極リード11E,11E…を介して負極タブ15に接続する。これら正極タブ14および負極タブ15を、前記ラミネートフィルム12,13の接合部分16から外方に引き出している。
【0016】
そして、前記接合部分16から外方に引き出した正極タブ14および負極タブ15の先端部には、導電体としてのバスバー(または接続線)17,18を、ろう付けや溶接などにより接続してあり、このバスバー17,18を介して積層型電池10から電気を取り出している。なお、本実施形態では、後述するように前記積層型電池10を二次電池として構成してあるので、充電時には前記バスバー17,18から電気が取り入れられる。
【0017】
また、前記ラミネートフィルム12,13は、図4に示すように外側から内側(接合部分16)に向かって樹脂層としてのナイロン層α、接着剤層β、金属層としてのアルミ箔層γ、樹脂層としてのPE(ポリエチレン)またははPP(ポリプロピレン)層δで構成される。
【0018】
このようにして構成される電池10としては、例えばリチウムイオン二次電池があり、この場合、正極板11A,11A,……を形成している正極の正極活物質として、リチウムニッケル複合酸化物、具体的には一般式LiNi1−xMxO(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Co,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物を含有する。
【0019】
また、正極はリチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質を含有することも可能である。リチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質としては、例えば一般式LiyMn2−zM’zO(但し、0.9≦y≦1.2、0.01≦z≦0.5であり、M’はFe,Co,Ni,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表される化合物であるリチウムマンガン複合酸化物が挙げられる。また、一般式LiCo1−xMxO(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Ni,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物であるリチウムコバルト複合酸化物を含有してもよい。
【0020】
リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物およびリチウムコバルト複合酸化物は、例えばリチウム、ニッケル、マンガン、コバルトなどの炭酸塩を組成に応じて混合し、酸素存在雰囲気中において600℃〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得られる。なお、出発原料は炭酸塩に限定されず、水酸化物、酸化物、硝酸塩、有機酸塩等からも同様に合成可能である。
【0021】
なお、リチウムニッケル複合酸化物やリチウムマンガン複合酸化物などの正極活物質の平均粒径は、30μm以下であることが好ましい。
【0022】
また、負極板11B,11B,……を形成している負極活物質としては、比表面積が0.05m/g以上、2m/g以下の範囲であるものを使用する。この範囲とすることにより、負極表面上におけるSEI(Solid Electrolyte Interface:固体電解質界面)の形成を充分に抑制することができる。
【0023】
負極活物質の比表面積が0.05m/g未満である場合、リチウムの出入り可能な場所が小さすぎるため、充電時において負極活物質中にドープされたリチウムが放電時において負極活物質中から充分に脱ドープされず、充放電効率が低下する。一方、負極活物質の比表面積が2m/gを越える場合、負極表面上におけるSEI形成を制御することができない。
【0024】
負極活物質としては、対リチウム電位が2.0V以下の範囲でリチウムをドープ・脱ドープすることが可能な材料であれば何れも使用可能であり、具体的には難黒鉛化性炭素材料、人造黒鉛、天然黒鉛、熱分解黒鉛類、ピッチコークスやニードルコークスや石油コークスなどのコークス類、グラファイト、ガラス状炭素類、フェノール樹脂やフラン樹脂などを適当な温度で焼成して炭化した有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭、カーボンブラックなどの炭素質材料を使用することが可能である。
【0025】
また、リチウムと合金を形成可能な金属、およびその合金も使用可能であり、具体的には、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化スズ等の比較的低電位でリチウムをドープ・脱ドープする酸化物やその窒化物、3B族典型元素の他、SiやSnなどの元素、または例えばMxSi、MxSn(但し、式中MはSi又はSnを除く1つ以上の金属元素を表す。)で表されるSiやSnの合金などを使用することができる。これらの中でも、特にSiまたはSi合金を使用することが好ましい。
【0026】
さらに、電解液としては、電解質塩を非水溶媒に溶解して調製される液状のものの他、電解質塩を非水溶媒に溶解した溶液を高分子マトリクス中に保持させたポリマーゲル電解質であってもよい。
【0027】
非水電解質としてはポリマーゲル電解質を用いる場合、使用する高分子材料として、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。
【0028】
非水溶媒としては、この種の非水電解質二次電池においてこれまで使用されている非水溶媒であれば何でも使用可能であり、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられる。なお、これらの非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0029】
特に、非水溶媒は不飽和カーボネートを含有することが好ましく、具体的には、ビニレンカーボネート、エチレンエチリデンカーボネート、エチレンイソプロプロピリデンカーボネート、プロピリデンカーボネートなどを含有することが好ましい。また、これらの中でも、ビニレンカーボネートを含有することが最も好ましい。非水溶媒として不飽和カーボネートを含有することにより、負極活物質に生成するSEIの性状(保護膜の機能)に起因する効果が得られ、耐過放電特性がより向上すると考えられる。
【0030】
また、この不飽和カーボネートは電解質中に0.05重量%以上、5重量%以下の割合で含有されることが好ましく、特に0.5重量%以上、3重量%以下の割合で含有されることが最も好ましい。不飽和カーボネートの含有量を上記範囲とすることで、初期放電容量が高く、エネルギ密度の高い非水二次電池となる。
【0031】
電解質塩としては、イオン伝導性を示すリチウム塩であれば特に限定されることはなく、例えばLiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiB(C、LiCl、LiBr、CHSOLi、CFSOLiなどが使用可能である。これらの電解質塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることも可能である。
【0032】
ここで本実施形態では、前記正極タブ14および前記負極タブ15の前記バスバー17,18への接続部P1,P2から、前記電極リード11D,11Eへの接続部Q1,Q2に至る間に、振動吸収部としての凸部20を、図中で上方へ向けて突出して形成してある。
【0033】
この凸部20は、前記ラミネートフィルム12,13の周縁部を熱溶着した接合部分16の内側に位置して、このラミネートフィルム12,13とともに正極タブ14および負極タブ15を、図3中で上方に向かってアーチ状に突設した形状となっている。
【0034】
つまり、前記凸部20に対応する位置のラミネートフィルム12,13は、図3に示すように正極タブ14および負極タブ15の上下両面に密着した状態で、前記凸部20の形状に沿って屈曲している。
【0035】
また、前記接合部分16には、図1,図3に示すように、正極タブ14および負極タブ15の表裏両面を覆い、これら正極タブ14および負極タブ15と接合部分16との間のシール性を確保する樹脂シート19を設けてある。
【0036】
樹脂シート19は、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)などの樹脂材料によって帯状に形成し、前記接合部分16を熱溶着する前に、この樹脂シート19を正極タブ14および負極タブ15にあらかじめ巻き付けておく。
【0037】
そして、樹脂シート19を巻き付けた後に接合部分16を熱溶着することにより、ラミネートフィルム12,13と、正極タブ14および負極タブ15の周縁部との密着性、ひいてはシール性を確保できる。本実施形態では、この樹脂シート19を、前記凸部20よりも電池外側(バスバー17,18側)に配置してある。
【0038】
また、図3,図5に示すように、前記凸部20は、その電池内方側基部Fを上方にほぼ直角に立ち上げることにより、前記電極リード11D,11Eの先端を突き当てる規制面30としてある。
【0039】
上記した本実施形態の積層型電池10の電極タブ取出し部構造では、積層型電池10を電気自動車やハイブリッドカーに搭載して車体が振動した場合に、その振動がバスバー17,18から正極タブ14および負極タブ15に伝達される。
【0040】
このとき、正極タブ14および負極タブ15には、前記バスバー17,18の接続部P1,P2から電極リード11D,11Eの接続部Q1,Q2に至る間に凸部20を形成してあるため、前記振動をこの凸部20によって効果的に吸収することができる。
【0041】
このため、前記正極タブ14および前記負極タブ15からの振動が金属箔などの強度の低い材料で形成した電極リード11D,11Eに入力されるのを防止もしくは効果的に抑制でき、ひいては、この電極リード11D,11Eが折損するなどの電池内部での機械的破損を防止することができる。これにより、電池性能の低下を防止して本来の電圧を維持することができる。
【0042】
ところで、本実施形態では、振動吸収部としての凸部20は、ラミネートフィルム12,13の周縁部を熱溶着した接合部分16の内側に位置して、ラミネートフィルム12,13とともに正極タブ14および負極タブ15を上方に向かって突設している。この場合図6に示すように、凸部20と下方のラミネートフィルム13との間を、積層電池10内で発生したガスを滞留させるガス溜部Sとして用いることができる。
【0043】
すなわち、ラミネートフィルム12,13内に積層電極11とともに密封した電解液は、これが分解することによりガスが発生し、また、内部に浸入した水分によって化学変化を起こしてガスが発生する。このようにして発生したガスは、ラミネートフィルム12,13間が密閉構造であるため逃げ場がなくなる。
【0044】
このため、前記積層電極11および電解液の収納空間に、上記発生したガスを収容する余剰空間を設けて、減圧条件下でラミネートフィルム12,13を密封する必要がある。ところがこの場合、余剰空間を設けることで、密封時にラミネートフィルム12,13に皺が発生しやく、この皺によって密封性が損なわれたり、ラミネートフィルム12,13のアルミ箔層γ(図4参照)が折損するなどの不具合が発生する可能性がある。
【0045】
これに対して本実施形態では、電池内部でガスが発生した場合、このガス圧により、正極タブ14および負極タブ15に密着した下部のラミネートフィルム13が剥がれ、ガスが凸部20における各タブ14,15とラミネートフィルム13との間に進入し、前記図6に示したガス溜部Sが形成される。
【0046】
したがって、本実施形態ではラミネートフィルム12,13相互間における積層電極11および電解液の収納空間に、ガス収容のための余剰空間を設ける必要がなく、ひいてはラミネートフィルム12,13の皺の発生を防止して、この皺に起因した不具合をなくすことができる。
【0047】
また、図3に示すように、正極タブ14および負極タブ15における接合部分16のシール性を確保する樹脂シート19を、前記凸部20よりも電池外側に配置したので、この樹脂シート19が障害となることなく内部で発生したガスを前記ガス溜部Sに案内できるとともに、このガス溜部Sの容積をより大きく取ることが可能となり、積層型電池10の長期信頼性を維持することができる。
【0048】
さらに、正極タブ14および負極タブ15に形成した前記凸部20の電池内方側基部Fを、電極リード11D,11Eの先端を突き当てる規制面30としたので、電極リード11D,11Eを正極タブ14および負極タブ15に溶接固定する際に、前記規制面30に電極リード11D,11Eの先端を単に突き当てることで、電極リード11D,11Eの正極タブ14および負極タブ15に対する位置決めを簡単に行うことができる。これにより、電池形状の均一化を図ることができる。
【0049】
図7および図8は、正極タブ14および負極タブ15に設けた振動吸収部の他の実施形態をそれぞれ示し、前記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0050】
すなわち、図7に示す振動吸収部は、電池内方側に設けた上方に突出する凸部20aと、同外方側に設けた下方に突出する凸部21とを連続形成することにより構成している。これら上方凸部20aと下方凸部21によって振動吸収を複数箇所で行うことが可能となり、振動吸収機能を高めることができる。
【0051】
もちろん、この場合にあっても、凸部20aの下方部分に、電池内部で発生したガスを導入するガス溜部Sが形成され、さらに凸部21の上方部分にもガス溜部Sが形成されるので、ガスの滞留容積を増大することができる。
【0052】
一方、図8に示す振動吸収部は、いずれも上方に突出する凸部20bおよび凸部20cを連続形成することにより構成している。この場合にあっても振動吸収を複数箇所で行うことが可能となって振動吸収機能を高めることができるとともに、2つの凸部20b,20cの下方部分にそれぞれガス溜め空間Sを形成することができ、ガスの滞留容積を増大することができる。
【0053】
また、前記各実施形態に示した凸部20,20a,20b,20cはアーチ状に形成した場合を開示したが、その形状は振動を吸収し、かつ、ガスの滞留を可能とする形状であればよく、例えば山形状、矩形などの多角形状もしくはΩ字状など各種形状を採用することができる。尚、本実施例においては、振動を吸収して、かつガスの滞留を可能とする為に凸部20を形成したが、振動の吸収のみを目的とする場合には、バスバー接続部P1,P2から電極リード11D,11Eの間に導電性部材(例えばCu,Ni,Fe等)から成るスプリング等の、別体の振動吸収部材を介在させても良い。
【0054】
ところで、本発明の積層型電池の電極タブ取出し部構造は、前記各実施形態に例を取って説明したが、もちろん、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採用することができる。例えば、積層型電池10としてはリチウムイオン二次電池に限ることなく、同様の構成となる他の電池にあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における電池の平面図である。
【図2】図1中A−A線に沿った要部断面図である。
【図3】図1中B−B線に沿った拡大断面図である。
【図4】図1中C部の拡大断面図である。
【図5】図3中D部の拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における電極タブに設けた振動吸収部の機能を示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態における振動吸収部の一変形例を示す要部断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態における振動吸収部の他の変形例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 積層型電池
11 積層電極(発電要素)
11A 正極板
11B 負極板
11C セパレータ
11D,11E 電極リード
12,13 ラミネートフィルム
14 正極タブ
15 負極タブ
16 接合部分
17,18 バスバー(導電体)
19 樹脂シート
20,20a,20b,20c 凸部(振動吸収部)
30 規制面
F 凸部の電池内方側基部
S ガス溜部

Claims (4)

  1. 正極板と負極板との間にセパレータを介在させて積層した発電要素の両面を金属層と樹脂層とを備えたラミネートフィルムで挟んで覆い、そのラミネートフィルムの周縁部を熱溶着により接合して前記発電要素を密封するとともに、前記正極板および負極板にそれぞれ電極リードを介して電気的に接続した正極タブおよび負極タブを、前記ラミネートフィルムの接合部分から外方に引き出し、これら正極タブおよび負極タブの先端部にそれぞれ接続した導電体を介して電気を取り出す積層型電池の電極タブ取出し部構造において、前記正極タブおよび前記負極タブの前記導電体への接続部から前記電極リードへの接続部に至る間に振動吸収部を設けたことを特徴とする積層型電池の電極タブ取出し部構造。
  2. 前記振動吸収部は、前記ラミネートフィルムの周縁部に位置して、ラミネートフィルムとともに正極タブおよび負極タブを、前記正極板および負極板の積層方向のうち少なくとも一方に向かって突出させた凸部を備えていることを特徴とする請求項1記載の積層型電池の電極タブ取出し部構造。
  3. 前記ラミネートフィルムの接合部分に位置して、この接合部分と正極タブおよび負極タブとの間のシール性を確保する樹脂シートを、前記凸部よりも電池外側に配置したことを特徴とする請求項2記載の積層型電池の電極タブ取出し部構造。
  4. 前記凸部は、その電池内方側基部を、前記電極リードの先端を突き当てる規制面としたことを特徴とする請求項2記載の積層型電池の電極タブ取出し部構造。
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