JP2004055467A - 積層型電池の密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電要素および電解液を密封した金属複合フィルムの封止部分を積極的に密着方向に締め付けておくことにより、この封止部分が剥離して密封した電解液が漏液するのを防止するようにした積層型電池の密封構造を提供する。
【解決手段】発電要素11を挟むように覆った金属複合フィルム12、13の周縁部12a、13aで密着させて封止するとともに、発電要素11にそれぞれ接続した電極端子14、15を、金属複合フィルム12、13の封止部分17から外方に引き出して積層型電池10を構成し、封止部分17に金属複合フィルム12,13を貫通して密着方向に締め付ける締結手段20を設けることにより、封止部分17で金属複合フィルム12、13が剥離するのを回避して液漏れを防止することができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正極板と負極板とが、順次セパレータを介在して積層された発電要素を金属複合フィルムで覆い、その周縁部を密着させて封止するようにした積層型電池の密封構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の排ガスによる大気汚染が世界的な問題となっている中で、電気を動力源とする電気自動車やエンジンとモータを組み合わせて走行するハイブリッドカーが注目を集めており、これらに搭載する高エネルギー密度、高出力密度となる高出力型電池の開発が産業上重要な位置を占めている。
【0003】
このような高出力型電池としては、例えばりチウムイオン電池があり、なかでも平板状の正極板と負極板とをセパレータを介在させつつ積層した積層型電池がある。
【0004】
この積層型電池は、例えば特開2000−200585号公報に開示されるように、前述した正極板、負極板およびセパレータ等で構成した発電要素を電解液とともに金属複合フィルムである1対のラミネートシート間に収納し、これらラミネートシートの周縁部(すなわち、発電要素および電解液を収納した収納部の周囲)を熱融着等により封止して形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の積層型電池では、エンジンルーム等の高温状態に晒される過酷な条件下で封止部分の密着性が低下した場合や、封入した電解液で発生するガスにより内圧が上昇した場合に、前記ラミネートシートの封止部分が剥離する場合があり、このように剥離した場合には封入した電解液が漏液して電池性能の劣化を招くおそれがある。
【0006】
そこで、本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、発電要素および電解液を密封した金属複合フィルムの封止部分を積極的に密着方向に締め付けておくことにより、この封止部分が剥離して漏液するのを防止するようにした積層型電池の密封構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明の積層型電池の密封構造にあっては、正極板と負極板とが、順次セパレータを介在して積層された発電要素と、電解液とを金属複合フィルムで覆い、この金属複合フィルムの周縁部を密着させて封止するとともに、上記発電要素の正極板および負極板にそれぞれ接続した電極端子を、上記金属複合フィルムの封止部分から外方に引き出して積層型電池を構成し、前記金属複合フィルムの封止部分に、当該金属複合フィルムを貫通して上記密着方向に締め付ける結合手段を設けるようにした。
【0008】
【発明の効果】
かかる構成により、本発明の積層型電池の密封構造にあっては、金属複合フィルムの封止部分を、これを貫通する結合手段によって密着方向に締め付けたので、積層型電池を温度変化の激しい条件下に晒して前記封止部分の密着性が低下した場合や、収納した発電要素によって内圧が上昇した場合にあっても、前記結合手段によって前記封止部分で金属複合フィルムが開く方向に変形、つまり剥離するのを回避することができるため、電解液の液漏れを防止して電池性能の劣化を長期に亘って抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1〜図7は本発明にかかる積層型電池の密封構造の第1実施形態を示し、図1は積層型電池の平面図、図2は積層型電池の正面図、図3は積層型電池の側面図、図4は図1中A−A線に沿った拡大断面図、図5は金属複合フィルムの拡大断面図、図6は結合手段の取付け状態を示す要部斜視図、図7は図4中B部の拡大断面図である。
【0011】
本実施形態の密封構造が適用される積層型電池10は、例えば図1に示すように、発電要素としての積層電極11を、金属複合フィルムとしての第1、第2ラミネートシート12、13の中央部間に配置し、図2〜図4にも示すように、これら1対の第1、第2ラミネートシート12、13によって積層電極11の両面(図1中、表裏方向)を挟むように覆っている。
【0012】
前記積層電極11は、図4に示すように、複数枚の正極板11Aおよび負極板11Bをセパレータ11Cを介在しつつ順次積層して構成し、各正極板11Aは正極リード11Dを介して一方の電極端子としての正極タブ14と接続されるとともに、各負極板11Bは負極リード11Eを介して他方の電極端子としての負極タブ15と接続されている。
【0013】
積層電極11の両面を覆う一方の第1ラミネートシート12は、積層電極11を収納する凹部16を設けてカップ状に形成され、他方の第2ラミネートシート13は前記凹部16の開口部を覆うように平坦に形成されている。
【0014】
そして、積層型電池10を組付ける際には、第1ラミネートシート12の凹部16に積層電極11を収納した後、第2ラミネートシート13で凹部16を覆って、これら第1、第2ラミネートシート12、13を凹部16の周囲(本実施形態では第1、第2ラミネートシート12、13の周縁部12a、13a)のいずれか3辺を熱融着して密封し、そして、熱融着しなかった1辺から凹部16内に電解液を充填した後にその1辺を熱融着して、前記凹部16に積層電極11および電解液を密封するようになっている。
【0015】
前記正極タブ14および前記負極タブ15は、図4に示すように、第1、第2ラミネートシート12、13の周縁部12a、13aを熱融着した接合部分17から外方に引き出されている。
【0016】
前記第1、第2ラミネートシート12、13は、図5に示すように、金属層となるアルミ層αを基材とし、このアルミ層αの熱融着側となる内側にPE(ポリエチレン)またはPP(ポリプロピレン)等の高分子樹脂層βをコーティングし、かつ前記アルミ層αの外側にナイロン保護層γを接着して構成している。
【0017】
このようにして構成される積層型電池10としては、例えばりチウムイオン二次電池があり、この場合、正極板11Aを形成している正極の正極活物質として、リチウムニッケル複合酸化物、具体的には一般式LiNi1−xMxO2(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Co,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物を含有する。
【0018】
また、正極はリチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質を含有することも可能である。リチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質としては、例えば一般式LiyMn2−zM’zO4(但し、0.9≦y≦1.2、0.01≦z≦0.5であり、M’はFe,Co,Ni,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表される化合物であるリチウムマンガン複合酸化物等が挙げられる。
【0019】
また、一般式LiCo1−xMxO2(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Ni,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物を含有する。
【0020】
リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物リチウムコバルト複合酸化物等は、例えばりチウム、ニッケル、マンガン、コバルト等の炭酸塩を組成に応じて混合し、酸素存在雰囲気中において600〔℃〕〜1000〔℃〕の温度範囲で焼成することにより得られる。なお、出発原料は炭酸塩に限定されず、水酸化物、酸化物、硝酸塩、有機酸塩等からも同様に合成可能である。
【0021】
なお、リチウムニッケル複合酸化物やリチウムマンガン複合酸化物等の正極活物質の平均粒径は、30μm以下であることが好ましい。
【0022】
また、負極板11Bを形成している負極活物質としては、比表面積が0.05〔m/g〕以上、2〔m/g〕以下の範囲であるものを使用する。負極活物質の比表面積が0.05〔m/g〕以上、2〔m/g〕以下の範囲であることにより、負極表面上におけるSEI層の形成を十分に抑制することができる。
【0023】
負極活物質の比表面積が0.05〔m/g〕未満である場合、リチウムの出入り可能な場所が小さすぎるため、充電時において負極活物質中にドープされたリチウムが放電時において負極活物質中から十分に脱ドープされず、充放電効率が低下する。一方、負極活物質の比表面積が2〔m/g〕を越える場合、負極表面上におけるSEI層の形成を制御することが困難である。
【0024】
具体的な負極活物質としては、対リチウム電位が2.0V以下の範囲でリチウムをドープ・脱ドープすることが可能な材料であれば何れも使用可能であり、具体的には難黒鉛化性炭素材料、人造黒鉛、天然黒鉛、熱分解黒鉛類、ピッチコークスやニードルコークスや石油コークス等のコークス類、グラファイト、ガラス状炭素類、フェノール樹脂やフラン樹脂等を適当な温度で焼成して炭化した有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭、カーボンブラック等の炭素質材料を使用することが可能である。
【0025】
また、リチウムと合金を形成可能な金属、およびその合金も使用可能であり、具体的には、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化スズ等の比較的低電位でリチウムをドープ・脱ドープする酸化物やその窒化物、3B族典型元素の他、SiやSn等の元素、または例えばMxSi、MxSn(但し、式中MはSiまたはSnを除く1つ以上の金属元素を表す。)で表されるSiやSnの合金等を使用することができる。これらの中でも、特にSiまたはSi合金を使用することが好ましい。
【0026】
さらに、電解液に用いる電解質としては、電解質塩を非水溶媒に溶解して調製される液状のいわゆる電解液であってもよいし、電解質塩を非水溶媒に溶解した溶液を高分子マトリクス中に保持させたポリマーゲル電解質であってもよい。
【0027】
非水電解質としてはポリマーゲル電解質を用いる場合、使用する高分子材料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。
【0028】
非水溶媒としては、この種の非水電解質二次電池においてこれまで使用されている非水溶媒であれば何でも使用可能であり、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられる。なお、これらの非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0029】
特に、非水溶媒は不飽和カーボネートを含有することが好ましく、具体的には、ビニレンカーボネート、エチレンエチリデンカーボネート、エチレンイソプロプロピリデンカーボネート、プロピリデンカーボネート等を含有することが好ましい。また、これらの中でも、ビニレンカーボネートを含有することが最も好ましい。非水溶媒として不飽和カーボネートを含有することにより、負極活物質に生成するSEI層の性状に起因する効果が得られ、耐過放電特性がより向上すると考えられる。
【0030】
また、この不飽和カーボネートは電解質中に0.05重量%以上、5重量%以下の割合で含有されることが好ましく、0.5重量%以上、3重量%以下の割合で含有されることが最も好ましい。不飽和カーボネートの含有量を上記範囲とすることで、初期放電容量が高く、エネルギー密度の高い非水二次電池となる。
【0031】
電解質塩としては、イオン伝導性を示すリチウム塩であれば特に限定されることはなく、例えばLiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiB(C6H5)4、LiCl、LiBr、CH3SO3Li、CF3SO3Li等が使用可能である。これらの電解質塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることも可能である。
【0032】
本実施形態の積層型電池10では、前記凹部16の周囲を密着した封止部分17に、第1、第2ラミネートシート12、13を貫通するとともに、正極タブ14および負極タブ15の配置部分ではこれら正極タブ14および負極タブ15を貫通して、第1、第2ラミネートシート12、13を密着方向に締め付ける結合手段としての縫合糸20を設けている。
【0033】
また、この縫合糸20は、全体的に引っ張り強度の大きな絶縁性材料を用いて形成するが、少なくとも正極タブ14および負極タブ15を貫通する部分が絶縁性材料で形成してあればよい。
【0034】
縫合糸20が貫通する第1、第2ラミネートシート12、13や正極タブ14および負極タブ15には、図6、図7に示すように、前記封止部分17を熱融着する前、すなわち本実施形態では第1、第2ラミネートシート12、13を加工する段階で予め挿通穴21、21aを形成しておくようにしている。
【0035】
なお、挿通穴21は第1、第2ラミネートシート12、13に形成したもの、挿通穴21aは正極タブ14および負極タブ15に形成したものである。
【0036】
従って、図1に示すように前記挿通穴21は、第1、第2ラミネートシート12、13の周縁部12a、13aに沿って凹部16を取り囲むように無数に形成されているとともに、正極タブ14および負極タブ15の挿通穴21aは前記挿通穴21の位置に一致させて形成されており、前記封止部分17を熱融着した後、前記挿通穴21、21aに縫合糸20を緊張力を付加した状態で順次挿通して縫合することにより、第1、第2ラミネートシート12、13を密着方向に締め付けるようになっている。
【0037】
前記挿通穴21、21aは、これの形成時に穴周囲に発生するばりを完全に除去しておくことが望ましいが、少なくとも、挿通穴21は、これを第1、第2ラミネートシート12、13に形成する際に、それぞれの第1、第2ラミネートシート12、13が対向する内側(高分子樹脂層β)から外方(ナイロン保護層γ)に向かって穿設されるようになっている。
【0038】
ここで、前述したばりとは、穴加工の際に正規の形状の外にはみ出した薄いひれ状の部分を意味し、以下同様である。
【0039】
また、この第1実施形態の挿通穴21、21aは、図7に示すように、正極タブ14および負極タブ15に形成した挿通穴21aの穴径d1を、第1、第2ラミネートシート12、13に形成した挿通穴21の穴径d0よりも大きくしている。
【0040】
以上の構成により、本実施形態の積層型電池10の密封構造では、積層電極11および電解液を収納した凹部16の周囲で熱融着した第1、第2ラミネートシート12、13の封止部分17を、これらラミネートシート12、13や正極タブ14および負極タブ15を貫通させて縫合糸20で縫合するようにしたので、封止部分17は縫合糸20の緊張力により第1、第2ラミネートシート12、13を密着させる方向に締め付けることができる。
【0041】
このため、積層型電池10をエンジンルーム等の温度変化の激しい条件下に晒して封止部分17の熱融着による密着性が低下した場合や、収納した積層電極11や電解液からのガス発生により凹部16内の内圧が上昇した場合にあっても、封止部分17で第1、第2ラミネートシート12、13が開く方向に変形、つまり剥離するのを防止できるため、液漏れを無くして電池性能の劣化を長期に亘って抑制することができる。
【0042】
また、前記縫合糸20を絶縁性材料で形成したので、正極タブ14および負極タブ15部分で短絡するのを防止、つまり正極タブ14と負極タブ15が縫合糸20を介して短絡するのを防止することができる。
【0043】
なお、縫合糸20は正極タブ14および負極タブ15を配置した以外の部分、つまり第1、第2ラミネートシート12、13のみの部分では、必ずしも絶縁性材料を用いる必要はない。
【0044】
さらに、前記縫合糸20が貫通する第1、第2ラミネートシート12、13および正極タブ14および負極タブ15には、封止部分17を熱融着により密着させる前に、予め挿通穴21、21aを形成しておくようにしたので、第1、第2ラミネートシート12、13や正極タブ14および負極タブ15の加工時に同時に挿通穴21、21aを形成できるとともに、穴加工時の振動や衝撃等が積層電極11に作用するのを防止することができる。
【0045】
また、前記挿通穴21、21aは、これの形成時に発生するばりを除去しておくことにより、第1、第2ラミネートシート12、13のアルミ箔層αや正極タブ14および負極タブ15の金属系ばりによって、正極と負極が短絡するのを防止することができる。
【0046】
さらに、挿通穴21、21aを第1、第2ラミネートシート12、13に形成する際に、それぞれの内側から外方に向かって形成したので、ばりを完全に除去しきれない場合にあってもラミネートシート12、13のアルミ箔層αのばりが正極タブ14および負極タブ15に接触するのを防止することができる。
【0047】
さらにまた、挿通穴21、21aは、正極タブ14および負極タブ15に形成した穴径d1を、ラミネートシート12、13に形成した穴径d0よりも大きくしたので、ばりを完全に除去しきれない場合にあっても、正極タブ14または負極タブ15のばりがラミネートシート12、13のアルミ箔層αに接触するのを防止することができる。
【0048】
図8、図9は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0049】
図8は積層型電池を積層した組電池の分解斜視図、図9は積層した組電池の正面図である。
【0050】
この第2実施形態の積層型電池の密封構造は、図8に示すように、積層型電池10aをその扁平面に対して垂直方向に2段積みして構成する組電池1に適用したもので、図9に示すように、相互に積層する積層型電池10aは、それぞれの平坦となった第2ラミネートシート13を互いに面方向に突き合わせて積層されている。
【0051】
なお、この実施形態では組電池1を構成した各層の積層型電池10aは、1枚の第1ラミネートシート12に2つの凹部16を並設して、これら凹部16にそれぞれ積層電極11および電解液を収納した後に、1枚の平坦な第2ラミネートシート13で覆って、それぞれの凹部16の周囲を熱融着して封止部分17を設けた2連式として構成している。
【0052】
そして、この第2実施形態ではそれぞれ2連式となった2枚の積層型電池10aを積層して組電池1を構成する際に、積層した各積層型電池10aの接合部分17を互いに重ね合わせ、この重ね合わせた接合部分17をまとめて縫合糸20で縫合するようにしている。
【0053】
勿論、この実施形態にあっても第1実施形態と同様に、縫合糸20を貫通する挿通穴21、21aは、封止部分17を熱融着する前にあって、第1、第2ラミネートシート12、13や正極タブ14および負極タブ15の加工時に同時に形成しておくようになっている。
【0054】
従って、この第2実施形態の積層型電池の密封構造にあっては、2枚の積層型電池10aを積層して組電池1を構成した場合にあっても、前記第1実施形態と同様に積層型電池10aの封止部分17の剥離を防止できるとともに、積層した積層型電池10aを縫合糸20によって強固に連結できるため、振動や衝撃の入力によっても各積層型電池10aのずれを防止して断線や接触不良を無くし、安定した電池性能を確保することができる。
【0055】
なお、この実施形態では2層式の組電池1を示したが、3層以上の積層型電池10aを積層してもよく、また2連式の積層型電池10aに限ることなく第1実施形態に示したように、単一の積層型電池10、若しくは図示省略したが3連以上の積層型電池を積層して組電池1を構成した場合にあっても本発明を適用することができる。
【0056】
ところで、本発明の積層型電池の密封構造は第1、第2実施形態に例を取って説明したが、これに限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採用することができ、例えば結合手段を貫通する挿通穴21、21aの形状は円形に限ることなく任意な形状とすることができる。
【0057】
また、上述した第1、第2実施形態では、結合手段を積層型電池10における第1、第2ラミネートシート12、13の周縁部12a、13a全周に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば正、負極タブ14、15の配置部分を除いた前記周縁部12a、13aに設けるようにしてもよい。この場合、正、負極タブ14、15に挿通穴21aを設ける必要がない分、結合作業工程を簡易化することができる上、電気的な短絡防止を気にすることなく種々の材料からなる結合手段を用いることができる。
【0058】
さらに、上述した第1、第2実施形態では、結合手段として縫合糸20を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限ることなく、結合手段としてはボルトやナット、またはリベット等を適用してもよく、勿論、この場合にあってもそれら締結手段は、正極タブ14および負極タブ15の配置部分では絶縁性材料で形成することになり、また、特に組電池1では結合手段の取付け状態で、この結合手段の突出量を積層電極11を収納した凹部16の突出量よりも小さくなる範囲内に収める必要がある。
【0059】
さらに、積層型電池としてリチウムイオン二次電池を示したが、これに限ることなく同様の構成となる他の電池にあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における積層型電池の平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態における積層電池の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態における積層電池の側面図である。
【図4】図1中A−A線に沿った拡大断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態における金属複合フィルムの拡大断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態における結合手段の取付け状態を示す要部斜視図である。
【図7】図4中B部の拡大断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態における積層型電池を積層した組電池の分解斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態における積層した組電池の正面図である。
【符号の説明】
1   組電池
10  積層型電池
10a 積層型電池
11  積層電極(発電要素)
11A 正極板
11B 負極板
11C セパレータ
12  第1ラミネートシート(金属複合フィルム)
13  第2ラミネートシート(金属複合フィルム)
14  正極タブ(電極端子)
15  負極タブ(電極端子)
16  凹部
17  封止部分
20  縫合糸(結合手段)
21  挿通穴
21a 挿通穴

Claims (8)

  1. 正極板と負極板とが、順次セパレータを介在して積層された発電要素と、電解液とを金属複合フィルムで覆い、この金属複合フィルムの周縁部を密着させて封止するとともに、上記発電要素の正極板および負極板にそれぞれ接続した電極端子を、上記金属複合フィルムを密着させて封止した封止部分から外方に引き出してなる積層型電池の密封構造において、
    上記金属複合フィルムの封止部分に、当該金属複合フィルムを貫通して上記密着方向に締め付ける結合手段を設けた
    ことを特徴とする積層型電池の密封構造。
  2. 上記結合手段は、少なくとも上記電極端子を貫通する部分が絶縁性材料でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層型電池の密封構造。
  3. 上記金属複合フィルムには、封止前に、上記結合手段が貫通する貫通部分に、予め複数の挿通穴が穿設されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電池の密封構造。
  4. 上記挿通穴の穿設時に、当該挿通穴に発生するばりを除去する
    ことを特徴とする請求項3に記載の積層型電池の密封構造。
  5. 上記挿通穴は、対向する上記金属複合フィルムの内側から外方に向かって穿設される
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の積層型電池の密封構造。
  6. 上記挿通穴のうち、上記電極端子に穿設された挿通穴の穴径を、上記金属複合フィルムに穿設された他の挿通穴の穴径よりも大きく形成したことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の積層型電池の密封構造。
  7. 上記積層型電池を複数積層して組電池を構成する場合、当該積層した各積層型電池の上記封止部分を重ね合わせ、この重ね合わせた封止部分にまとめて上記結合手段を設ける
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の積層型電池の密封構造。
  8. 上記結合手段は、絶縁材料からなる縫合糸である
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の積層型電池の密封構造。
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