JP2004055153A - 積層型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電要素の収納部の周囲を密封する封止部分の一部を他の電池構造部と共有させることにより、電池内に浸入する全体の水分量を抑制する。
【解決手段】発電要素13をアルミ箔層αの内側に樹脂層βを設けたラミネートフィルム11,12で外装して、発電要素13の収納部14の周囲で封止し、発電要素13とともに電解液を密封して電池構造部10aを構成する。ラミネートフィルム11,12に発電要素13の収納部14を複数設け、それぞれの収納部14の周囲を個々に封止して複数の電池構造部10aを構成する。互いに隣接する電池構造部10a間で、ラミネートフィルム11,12の封止部分17aを共有させることにより、この共有した封止部分17aで樹脂層βが外部に露出するのを防止して水分が収納部14に浸入するのを防止する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電要素を一対のラミネートフィルム間に収納して、その周縁部を熱溶着などにより封止して密封するようにした積層型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の排ガスによる大気汚染が世界的な問題となっている中で、電気を動力源とする電気自動車やエンジンとモータとを組み合わせて走行するハイブリッドカーが注目を集めており、これらに搭載する高エネルギ密度、高出力密度となる高出力型電池の開発が産業上重要な位置を占めている。
【0003】
このような高出力型電池としては例えばリチウムイオン電池があり、この場合、正極板と負極板との間にセパレータを介在させて巻回した円筒型電池や、平板状の正極板と負極板とをセパレータを介在させつつ積層した積層型電池がある。
【0004】
後者の積層型電池では、例えば特開2000−200585号公報に開示されるように、前述した正極板、負極板およびセパレータなどで構成した発電要素を、電解液とともに外装材となる一対のラミネートフィルム間に収納して電池構造部を構成し、この収納部の周囲を熱溶着により封止して密封している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、発電要素を外装するラミネートフィルムは、アルミ箔層などの金属箔層の両面に樹脂層を設けて構成したもので、特に金属箔層の内側面(相手フィルムに封止される側)は、PE(ポリエチレン)またはPP(ポリプロピレン)層となっている。
【0006】
ところが、このPEまたはPPは、高分子材料の分子間の隙間より水分が透過する性質がある。このため、PEまたはPP層を金属箔層の内側に設けるにしても、ラミネートフィルムを熱溶着した封止部分の外周側の端面では、このPEまたはPP層が露出することになり、この露出部から長時間のうちに除々に水分が浸入して電池内部で副反応を起こし、ひいては、電池性能の劣化を引き起こす可能性がある。
【0007】
また、前記PEまたはPP層を通して浸入する水分の量は、前記封止部分に位置するPEまたはPP層の断面積の大きさに比例して増大し、かつ、発電要素収容部から外周側端部までの封止部分における溶着部長さが長くなることに反比例して減少することになる。このため、水分の浸入量を減少するためには、PEまたはPP層をより薄肉化するとともに、封止部分の溶着部長さをより長く取ることが望ましい。
【0008】
ところが、PEまたはPP層の厚さは、熱溶着する際の溶着機能を確保するためにある程度の厚さが必要となるため、必然的に溶着部長さを大きく取らざるを得ず、これによって、外装したラミネートフィルムの周縁部が外方に大きく突出して積層型電池の大型化を招くこととなる。
【0009】
そこで、本発明は、発電要素の収納部の周囲を密封する封止部分の一部を他の電池構造部と共有させることにより、電池内に浸入する全体の水分量を抑制することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層型電池は、正極板と負極板との間にセパレータを介在しつつ積層した発電要素を、金属層の少なくとも内側に樹脂層を設けたラミネートフィルムで外装し、このラミネートフィルムを、発電要素を収納する収納部の周囲で封止することにより、発電要素とともに電解液を密封して電池構造部を構成した積層型電池において、前記ラミネートフィルムに前記収納部を複数設けるとともに、それぞれの収納部に前記発電要素と電解液を収納して周囲を個々に封止することによって複数の前記電池構造部を構成し、隣接する前記電池構造部間でラミネートフィルムの封止部分を共有させてある。
【0011】
【発明の効果】
本発明の積層型電池によれば、ラミネートフィルムに発電要素の収納部を複数設けてそれぞれに電池構造部を構成したことにより、それぞれの収納部の周囲を個々に封止したラミネートフィルムの封止部分が、互いに隣接する電池構造部間で共有されることになり、この封止部分の共有部分ではラミネートフィルムの内側に設けた樹脂層が外部に露出するのを防止できる。
【0012】
したがって、前記共有した封止部分から水分が発電要素の収納部に浸入するのを防止し、ひいては、この収納部に浸入する全体の水分量を減少できるため、積層型電池の性能劣化を抑制できるとともに、小型化を達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1〜図5は、本発明に係わる積層型電池の第1実施形態を示している。図1は積層型電池の平面図、図2は図1の拡大したA−A断面図、図3は図1の拡大したB−B断面図、図4はラミネートフィルムの拡大した断面図、図5は樹脂層溶着部の断面積または溶着長さと水分浸入量との相関グラフである。
【0015】
図1に示すように、この実施形態の積層型電池10は、2つの電池構造部10aを並設することにより2連式構造として構成してあり、これら2つの電池構造部10a,10aを、共通の第1,第2ラミネートフィルム11,12によって外装してある。
【0016】
すなわち、前記電池構造部10aは、図2,図3に示すように、発電要素としての矩形状の積層電極13を、一方の第1ラミネートフィルム11に形成した収納部としての凹部14に電解液とともに収納する。そして、この凹部14を覆うように平坦に形成した他方の第2ラミネートフィルム12を配置して、これら両方の第1,第2ラミネートフィルム11,12を前記凹部14の周囲で熱溶着して密封することにより構成してある。
【0017】
前記積層電極13は、図2に示すように複数枚の正極板13A,13A…および負極板13B,13B…を、それぞれセパレータ13C,13C…を介在しつつ順次積層して構成している。各正極板13A,13A…および各負極板13B,13B…は、正極リード13Dおよび負極リード13Eを介して正極タブ15および負極タブ16に接続し、これら正極タブ15および負極タブ16を、第1,第2ラミネートフィルム11,12を熱溶着する周縁部11a,12aの封止部分17から外方に引き出している。
【0018】
前記第1,第2ラミネートフィルム11,12は、図4に示すように金属層としてのアルミ箔層αを基材とし、このアルミ箔層αの熱溶着側となる内側に、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)などの樹脂層βをコーティングしてある。また、前記アルミ箔層αの外側には、ナイロン保護層γを接着することにより形成してある。
【0019】
したがって、本実施形態の積層型電池10では、1枚の第1ラミネートフィルム11に、図1および図3中で左右2箇所の凹部14,14を適宜間隔を設けて形成するとともに、それぞれの凹部14,14の周囲を個々に封止して2つの電池構造部10a,10aを構成している。そして、この隣接する電池構造部10a,10a間で、第1,第2ラミネートフィルム11,12の封止部分17aを共有させてある。
【0020】
もちろん、前記凹部14,14には、それぞれ積層電極13および電解液を収納して、それぞれの凹部14,14を1枚の第2ラミネートフィルム12で覆った後、これら凹部14,14の周囲に設けた封止部分17,17aを熱溶着している。
【0021】
前記周縁部11a,12aの封止部分17の幅をK1とするとともに、2つの電池構造部10a,10a間に挟まれた中央部の封止部分17aの幅をK2とし、この中央部の幅K2を周縁部の幅K1よりも小さくしてある。
【0022】
このとき、前記周縁部の幅K1は、図5に示す相関グラフから決定される。このグラフは、横軸に時間(day)、縦軸に水分透過量(ppm)をそれぞれ示している。水分透過量とは、樹脂層βの切断端面から入り込む水分の透過量である。
【0023】
ここで、実線で示した透過量特性mは、樹脂層βの所定断面積Aまたは封止部分17の所定溶着部長さL(図3のK1に相当)における水分透過量を示している。一方、破線で示した透過量特性nは、樹脂層βの上記所定断面積Aの2倍の断面積A×2または封止部分17の上記所定溶着部長さの1/2の溶着部長さL/2における水分透過量を示している。これによれば、水分の透過量は、樹脂層βの断面積の大きさに比例し、溶着部長さに反比例していることが理解される。
【0024】
前記積層型電池10としては、例えばリチウムイオン二次電池があり、この場合、正極板13A,13A,……を形成している正極の正極活物質として、リチウムニッケル複合酸化物、具体的には一般式LiNi1−xMxO(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Co,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物を含有する。
【0025】
また、正極はリチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質を含有することも可能である。リチウムニッケル複合酸化物以外の正極活物質としては、例えば一般式LiyMn2−zM’zO(但し、0.9≦y≦1.2、0.01≦z≦0.5であり、M’はFe,Co,Ni,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表される化合物であるリチウムマンガン複合酸化物が挙げられる。また、一般式LiCo1−xMxO(但し、0.01≦x≦0.5であり、MはFe,Ni,Mn,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの少なくとも一つである。)で表せる化合物であるリチウムコバルト複合酸化物を含有してもよい。
【0026】
リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物およびリチウムコバルト複合酸化物は、例えばリチウム、ニッケル、マンガン、コバルトなどの炭酸塩を組成に応じて混合し、酸素存在雰囲気中において600℃〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得られる。なお、出発原料は炭酸塩に限定されず、水酸化物、酸化物、硝酸塩、有機酸塩等からも同様に合成可能である。
【0027】
なお、リチウムニッケル複合酸化物やリチウムマンガン複合酸化物などの正極活物質の平均粒径は、30μm以下であることが好ましい。
【0028】
また、負極板13B,13B,……を形成している負極活物質としては、比表面積が0.05m/g以上、2m/g以下の範囲であるものを使用する。この範囲とすることにより、負極表面上におけるSEI(Solid Electrolyte Interface:固体電解質界面)の形成を充分に抑制することができる。
【0029】
負極活物質の比表面積が0.05m/g未満である場合、リチウムの出入り可能な場所が小さすぎるため、充電時において負極活物質中にドープされたリチウムが放電時において負極活物質中から充分に脱ドープされず、充放電効率が低下する。一方、負極活物質の比表面積が2m/gを越える場合、負極表面上におけるSEI形成を制御することができない。
【0030】
負極活物質としては、対リチウム電位が2.0V以下の範囲でリチウムをドープ・脱ドープすることが可能な材料であれば何れも使用可能であり、具体的には難黒鉛化性炭素材料、人造黒鉛、天然黒鉛、熱分解黒鉛類、ピッチコークスやニードルコークスや石油コークスなどのコークス類、グラファイト、ガラス状炭素類、フェノール樹脂やフラン樹脂などを適当な温度で焼成して炭化した有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭、カーボンブラックなどの炭素質材料を使用することが可能である。
【0031】
また、リチウムと合金を形成可能な金属、およびその合金も使用可能であり、具体的には、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化スズ等の比較的低電位でリチウムをドープ・脱ドープする酸化物やその窒化物、3B族典型元素の他、SiやSnなどの元素、または例えばMxSi、MxSn(但し、式中MはSi又はSnを除く1つ以上の金属元素を表す。)で表されるSiやSnの合金などを使用することができる。これらの中でも、特にSiまたはSi合金を使用することが好ましい。
【0032】
さらに、電解液としては、電解質塩を非水溶媒に溶解して調製される液状のものの他、電解質塩を非水溶媒に溶解した溶液を高分子マトリクス中に保持させたポリマーゲル電解質であってもよい。
【0033】
非水電解質としてはポリマーゲル電解質を用いる場合、使用する高分子材料として、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。
【0034】
非水溶媒としては、この種の非水電解質二次電池においてこれまで使用されている非水溶媒であれば何でも使用可能であり、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられる。なお、これらの非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0035】
特に、非水溶媒は不飽和カーボネートを含有することが好ましく、具体的には、ビニレンカーボネート、エチレンエチリデンカーボネート、エチレンイソプロプロピリデンカーボネート、プロピリデンカーボネートなどを含有することが好ましい。また、これらの中でも、ビニレンカーボネートを含有することが最も好ましい。非水溶媒として不飽和カーボネートを含有することにより、負極活物質に生成するSEIの性状(保護膜の機能)に起因する効果が得られ、耐過放電特性がより向上すると考えられる。
【0036】
また、この不飽和カーボネートは電解質中に0.05重量%以上、5重量%以下の割合で含有されることが好ましく、特に0.5重量%以上、3重量%以下の割合で含有されることが最も好ましい。不飽和カーボネートの含有量を上記範囲とすることで、初期放電容量が高く、エネルギ密度の高い非水二次電池となる。
【0037】
電解質塩としては、イオン伝導性を示すリチウム塩であれば特に限定されることはなく、例えばLiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiB(C、LiCl、LiBr、CHSOLi、CFSOLiなどが使用可能である。これらの電解質塩は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることも可能である。
【0038】
上記した構成による第1実施形態の積層型電池10にあっては、第1,第2ラミネートフィルム11,12間に発電要素13を収納する2つの凹部14,14を設けて、それぞれの凹部14,14に電池構造部10a,10aを構成したことにより、第1,第2ラミネートフィルム11,12を、凹部14,14の周囲で熱溶着した封止部分17のうち、中央部の封止部分17aが2つの電池構造部10a,10a間で共有されることになる。
【0039】
このため、各電池構造部10a,10aで共有する中央部の封止部分17aでは、アルミ箔層αの内側に設けたPEまたはPPからなる樹脂層βが外部に露出することがなく、この共有した封止部分17aから凹部14内に水分が浸入するのを防止することができる。
【0040】
したがって、電池構造部10a,10aを設けた積層型電池10では、凹部14,14周囲の封止部分17,17a全体から浸入する水分量を減少できることになり、積層型電池10の性能劣化を抑制できる。
【0041】
ところで、本実施形態の積層型電池10では、前記中央部の封止部分17aから水分が浸入するのを防止できることにより、この封止部分17aの幅K2を周縁部11a,12aの封止部分17の幅K1よりも小さくしている。その小さくした分、第1,第2ラミネートフィルム11,12の幅方向の寸法W(図1参照)を短くでき、ひいては、積層型電池10を小型化できるとともに、第1,第2ラミネートフィルム11,12の使用量が減少してコストダウンを図ることができる。
【0042】
なお、本実施形態では2つの電池構造部10aを並設した場合を示したが、3つ以上の電池構造部10aを並設してもよく、この場合は両側の電池構造部10aに挟まれた中央側の電池構造部10aの水分浸入量をさらに低減することができる。
【0043】
図6,図7は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0044】
図6は2つの電池構造部10a,10aを設けた積層型電池10の折り畳み途中を示す斜視図、図7は折り畳んだ積層型電池10の両面に均圧板を配置した状態を示す斜視図である。
【0045】
この第2実施形態の積層型電池10は、前記第1実施形態に示した積層型電池10を中央部から折り畳むようにしたもので、2つの電池構造部10a間の封止部分17aに、この封止部分17aを境に対向配置される1対の電池構造部10a,10aが線対称となるように折り目部としての折れ線18を設けてある。
【0046】
したがって、上記折れ線18を中心線として左右の電池構造部10a,10aを、図6に示すように平坦な第2ラミネートフィルム12が内側となるように折り畳むと、2つの電池構造部10a,10aは相互に重なり合うことになる。
【0047】
折り畳んだ積層型電池10の両面には、図7に示すように均圧板20,20を配置し、これら均圧板20,20によって、重ねた電池構造部10a,10aに定圧荷重を付加した状態で挟み込む。これにより、電池構造部10a,10aの正極板13Aと負極板13Bとを圧接して、電池性能が低下するのを防止する。
【0048】
したがって、この第2実施形態の積層型電池10では、中央部の封止部分17aに設けた折れ線18で折り返すことにより、左右の電池構造部10a,10aが互いに重なり合った状態で折り畳まれるため、均圧板20,20で荷重を付加した際に両方の電池構造部10a,10aに均等に荷重を作用させることができる。
【0049】
また、両方の電池構造部10a,10aは折れ線18によって連結されているため、均圧板20,20で加圧した際に双方の電池構造部10a,10aがずれるのを防止して、それぞれに均等に荷重をさせる状態を維持でき、ひいては、加圧不足や加圧部分の偏りによる電池性能の低下を避けることができる。特に、自動車などの移動体に本積層型電池10を搭載する場合には、振動入力があっても、電池構造部10a,10a相互の位置ずれを防止でき、極めて有効である。
【0050】
図8は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0051】
図8は積層型電池の平面図である。この第3実施形態の積層型電池10は、電池構造部10aを、図中で左右方向および上下方向にそれぞれ2つずつ設けることにより4連式として構成してある。この場合、第1ラミネートフィルム11に4個の凹部14,14…を形成して、それぞれに積層電極13および電解液を収納し、凹部14,14…を平坦な第2ラミネートフィルム12で覆って、各凹部14,14…の周囲を熱溶着する。
【0052】
各電池構造部10a,10a…は、図中左側が正極、同右側が負極となるように配列し、図中左側の2つの電池構造部10aに設けた正極タブ15を図中左辺の封止部分17から外方に引き出すとともに、図中右側の2つの電池構造部10aに設けた負極タブ16を図中右辺の封止部分17から外方に引き出してある。
【0053】
そして、左右方向に沿って並設した2つの電池構造部10a,10a同士は、中央部の封止部分17aに配置した連結タブ21を介してそれぞれの負極と正極とを接続してある。
【0054】
したがって、この第3実施形態の積層型電池10では、前記第1実施形態と同様の機能を奏するのはもちろんのこと、さらに、第1,第2ラミネートフィルム11,12間に、縦横2つずつ全部で4つの電池構造部10a,10a…を行列配置したので、各電池構造部10a,10a…には樹脂層βが露出しない封止部分17aが2辺ずつ設けられることになり、1つの電池構造部10aについて考慮した場合に、凹部14内に浸入する水分量をさらに低減することができる。
【0055】
また、この第3実施形態にあっても、図中で左右方向に延びる中央部の封止部分17aに、図中で上下方向の2つの電池構造部10aが対称となるように折れ線18を設けて折り畳むことにより、前記第2実施形態と同様の機能を奏することができる。
【0056】
ところで、本発明の積層型電池は、前記第1〜第3実施形態に例を取って説明したが、これに限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採用することができ、例えば、各積層型電池10に設けた電池構造部10aの数は各実施形態に示したものに限ることなく、任意の数の電池構造部10aを設けることができる。
【0057】
また、積層型電池10としてはリチウムイオン二次電池に限ることなく、同様の構成となる他の電池にあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す積層型電池の平面図である。
【図2】図1の拡大したA−A断面図である。
【図3】図1の拡大したB−B断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に用いたラミネートフィルムの拡大した断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態における樹脂層の断面積または溶着部長さと水分浸入量との相関グラフである。
【図6】本発明の第2実施形態における積層型電池の折り畳み途中を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態における折り畳んだ積層型電池の両面に均圧板を配置した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す積層型電池の平面図である。
【符号の説明】
10 積層型電池
10a 電池構造部
11 第1ラミネートフィルム
12 第2ラミネートフィルム
13 積層電極(発電要素)
13A 正極板
13B 負極板
13C セパレータ
14 凹部(収納部)
17,17a 封止部分
18 折れ線(折り目部)

Claims (4)

  1. 正極板と負極板との間にセパレータを介在しつつ積層した発電要素を、金属層の少なくとも内側に樹脂層を設けたラミネートフィルムで外装し、このラミネートフィルムを、発電要素を収納する収納部の周囲で封止することにより、発電要素とともに電解液を密封して電池構造部を構成した積層型電池において、前記ラミネートフィルムに前記収納部を複数設けるとともに、それぞれの収納部に前記発電要素と電解液を収納して周囲を個々に封止することによって複数の前記電池構造部を構成し、隣接する前記電池構造部間でラミネートフィルムの封止部分を共有させたことを特徴とする積層型電池。
  2. 前記複数の電池構造部間の封止部分の幅を、前記ラミネートフィルムの周縁部に設けた封止部分の幅よりも小さくしたことを特徴とする請求項1記載の積層型電池。
  3. 前記複数の電池構造部間の封止部分で前記ラミネートフィルムを折り畳み、この折り畳んだ封止部分の両側の前記電池構造部相互を重ね合わせたことを特徴とする請求項1または2記載の積層型電池。
  4. 前記電池構造部間の封止部分におけるラミネートフィルムの折り畳み部に、折り目部を設けたことを特徴とする請求項3記載の積層型電池。
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