JP2004036833A - 免震支持装置及びその免震支持方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下部構造に連動する基台系1と、その上に設置され水平移動をなす可動台系2と、該可動台系に載置され上部構造に連動する支持台系3とからなる免震支持装置において、前記基台系は剛性体の基台6と前記基台に対称を保って立設される少なくとも2本の柱部材7と前記柱部材の上部において該柱部材間に剛性を保って架け渡される拘束梁8とからなり、前記可動台系は、基台の上面にすべり可能に剛性体の可動台9が載置されるとともに、該可動台の上面は拘束梁によってすべり方向への移動のみが許容されて拘束され、柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構4が介装されてなる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、上部構造と下部構造との間に介装され、上部構造の荷重を支持するとともに地震動等の強制振動に対して上部構造の揺れを低減し免震する免震支持装置に関し、更に詳しくは、建造物、機械又は床構造等の上部構造に適用され、該上部構造を支持するとともに地震時における振動を吸収する機能を果たす免震支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
免震支持装置として、現在一般に、ゴム板と鋼薄板とを交互に積層してなる積層ゴム体を主体とし、適宜該積層ゴム体に鉛プラグの封入される積層ゴム支承が採用されているが、このものは比較的大きな載荷能力を発揮し、弾性復帰作用を有する利点があるものの、上部構造の変位に追従して一体的にせん断変形を受けるので、支持面積が変化し、不安定性を免れない。また、ゴム弾性に依存するので、地震動に対する敏感な応答性が得られない。
一方、すべり或いは転がり機能を有する免震支持装置では、地震動に対する敏感な応答性が得られるが、その移動に伴う敏感性から構造物に不安定性をもたらし、上部構造の転倒モーメントを受け易いという欠点がある。なお、すべり機能を有する免震支持装置にあっては、比較的支持面積の変化が小さく、載荷能力は安定している特長がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑み、すべり或いは転がり機能を有する免震支持装置(以下「すべり免震支持装置」という)の利点に鑑み、このすべり免震支持装置の欠点である構造物に不安定性を克服する新規な構造のすべり免震支持装置を得ることを目的とする。
本発明は更に、すべり免震機能を持つ新規な免震支持方法を提供することも他の目的とする。
本発明はこのため、下部構造に連動する基台系に対し上部構造に連動する可動系を一定範囲内で水平移動可能に支持し、可動系に生じる上揚力を基台系に連動して拘束するという新規な着想のもとにこの目的を達成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のすべり免震支持装置は、具体的には次の構成を採る。
基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系1と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系2とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系3を介して連動する免震支持装置において、
前記基台系は、剛性体の基台6と、前記基台に対称を保って立設される少なくとも2本の柱部材7と、前記柱部材の上部において該柱部材間に剛性を保って架け渡される拘束梁8とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり面を介してすべり可能に剛性体の可動台9が載置され、該可動台には、前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔18が開設され、かつ該可動台の上面は前記拘束梁との当接によってすべり方向への移動のみが許容されて拘束され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構4が介装されてなる、
ことを特徴とする。
本発明思想において、2本の柱部材の態様も含む。この態様においては、各柱部材は基台の中心点より対称位置に配され、該柱部材は可動台に形成した拘束孔内に遊隙を存して嵌装され、各柱部材に架け渡される拘束梁は可動台に形成された拘束溝に梁方向のみに移動可能に拘束されるものである。
また、本発明思想において3本の柱部材の態様も含む。この態様においては、各柱部材は基台の中心点より対称位置に配され、該柱部材は可動台に形成した拘束孔内に遊隙を存して嵌装され、各柱部材に架け渡される拘束梁は可動台に形成された拘束溝に梁方向かつ梁直角方向に移動可能に拘束されるものである。
本発明思想における4本の柱部材の態様は、以下の実施の形態で示されるが、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
本発明思想における5本以上の柱部材の態様は、正多角形は勿論、実質的に対称配置を採る態様も含む。
なお又、本発明思想において、基台と可動台との関係をすべり手段に替え、転がり手段によってもこの目的を達成しえるものである。
【0005】
上記構成において、
▲1▼拘束梁は可動台に凹設されたすべり方向への移動間隙を存して受け入れる拘束溝20内に配されること、
▲2▼拘束梁は可動台より突設された腕部の上位に配されること、
▲3▼支持台系は省略され、上部構造は可動台系に固設されること、
▲4▼柱部材7は矩形の角部の4か所に配されること、
▲5▼復帰機構のばね材に予圧縮力が導入されてなること、
▲6▼復帰機構は拘束孔内に配されること、
▲7▼柱部材と可動台との間には緩衝機構が介装されること、あるいは緩衝機構は拘束孔内に配されること、
▲8▼拘束梁と可動台との間にはロック機構28が介装される。
▲9▼支持台系は矩形平板状をなす支持台を主体とし、複数の脚を介して可動台に載置固定されること、
(10)支持台は弾性支持されること、
は上記発明に付加される事項である。
【0006】
本発明は上記発明思想と同一の課題の以下の免震支持装置を含む。
基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系を介して連動する免震支持装置において、
前記基台系は、剛性体の基台と、前記基台の中央部に立設される1本の柱部材と、前記柱部材の上部において剛性を保って張設される拘束部材とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり可能に剛性体の可動台が載置され、該可動台には、前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔が開設され、かつ該可動台の上面は前記拘束梁との当接によってすべり方向への移動のみが許容されて拘束され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構が介装されてなる、
ことを特徴とする。
本構成において、
▲1▼拘束部材は円板状もしくは片持ち梁の態様を採り、片持ち梁にあっては放射状に拝される。
▲2▼拘束部材は可動台に凹設されたすべり方向への移動間隙を存して受け入れる拘束溝内に配されること、
▲3▼拘束部材は可動台より突設された腕部の上位に配されること、
▲4▼支持台系は省略され、上部構造は可動台系に固設されること、
▲5▼復帰機構のばね材に予圧縮力が導入されてなること、
▲6▼復帰機構は拘束孔内に配されること、
▲7▼柱部材と可動台との間には緩衝機構が介装されること、あるいは緩衝機構は拘束孔内に配されること、
▲8▼拘束梁と可動台との間にはロック機構が介装される。
▲9▼支持台系は矩形平板状をなす支持台を主体とし、複数の脚を介して可動台に載置固定されること、
(10)支持台は弾性支持されること、
は上記発明に付加される事項である。
【0007】
本発明の免震支持方法は次の構成を採る。
基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系を介して連動する免震支持装置をもって上部構造を免震支持する方法において、
前記基台系は、剛性体の基台と、前記基台に対称を保って立設される1又は2以上柱部材と、前記柱部材の上部において剛性を有し該柱部材より張設される拘束梁とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり面を介してすべり可能に剛性体の可動台が載置され、該可動台には、前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔が開設され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構が介装され、
地震動に伴い前記基台と前記可動台とをすべり変位させ、前記可動台の上面を拘束梁によってすべり変位のみを許容して拘束してなる、
ことを特徴とする。
【0008】
(作用)
常時において、上部構造Gの荷重は支持台10、可動台9、基台6を介して下部構造Bに伝達され、支持される。本免震支持装置における支持面はすべり面であって、広い支持面を有し、かつ剛性体よりなるものであり、大きな載荷能力を有する。
このとき、風荷重が上部構造Gに作用したとしても、復帰機構4に予圧縮が導入されているときには予圧縮力により移動は阻止される。
地震等の強制振動力が作用したとき、本免震支持装置は基台6と可動台9とのすべり面6a,9aにおいて上下の接続が切れており、下部構造B及び基台1に生起する地震動は上部構造Gに殆ど伝播されない。
この間、上部構造Gと下部構造Bとの相対変位は、上部構造Gの荷重は可動台9を介して基台6に広い面積で支持されつつ、柱部材7と拘束孔18との間、及び拘束梁8と拘束溝20との間の所定の遊隙で吸収される。
また、上部構造Gと下部構造Bとの相対変位は、水平面の全方向に生じるが、柱部材7及び拘束梁8回りの遊隙はこの変位を許容し、拘束することはない。
そして、各柱部材に配された復帰機構4により0点(初期)位置に速やかに復帰させられる。
更にまた、この変位において、上部構造Gに連動する可動台9はその上面が拘束梁8により押圧拘束され、該可動台9の上揚力を封じ、上部構造Gに生じる転倒モーメントを阻止する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の免震支持装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5はその一実施形態(第1実施形態)の免震支持装置Sを示し、中層階建物への適用例を示す。すなわち、図1〜図3はその全体構成を示し、図4〜図5は各部分構成を示す。
本免震支持装置Sは、上部構造Gと下部構造Bとに介装設置され、上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bに伝達するとともに地震等の強制振動力より生起される上部構造Gの揺れに対して免震作用をなす。
【0010】
図1〜図3に示すように、本実施形態の免震支持装置Sは、基礎又は地盤に連動する基台系1と、該基台系1に所定の水平移動を許容して拘束される可動台系2と、該可動台系2に載置固定され上部構造物に連動する支持台系3とを含み、該基台系1と可動台系2とに介装される復帰機構4及び緩衝機構5を含む。
更に詳細には、基台系1は、上面が平滑面をなし実質的に矩形板状の基台6と、該基台6に立設される4本の柱部材7と、該柱部材7の上部において該柱部材7間に剛性を保って架け渡される拘束梁8とからなる。また、可動台系2は、基台1の上面にすべり可能に載置される可動台9を主体とし、柱部材7及び拘束梁8を該可動台9内に形成された孔及び溝をもって移動を許容して受け入れる。支持台系3は、矩形平板状をなす支持台10を主体とし、複数の脚11を介して可動台9に載置固定される。
なお、基台6には下部アンカー12が、支持台10には上部アンカー13が固設され、上部構造及び下部構造に連動される。
【0011】
以下、各部の細部の構造に付いて説明する。
(基台系1)
先ず、基台系1に付いて説明する。
基台6
基台6は、鋼製もしくはコンクリート製の剛性素材をもって形成され、上面6aが平滑面にされ、所定厚さの矩形板状(正方形もしくは長方形)をなす。
本実施形態において該基台6は後記する可動台の可動範囲を見込んで、該可動台よりも四方に広い面積を有するものであるが、その広さにおいて格別限定されるものではなく、場合によっては可動台と同一広さに形成されてもよい。
該基台6の下面には下部アンカー12が固設される。
【0012】
柱部材7
柱部材7は、鋼製もしくはコンクリート製の剛性素材をもって形成され、所定長の円柱状をなし、基台6の上面の4か所に立設される。4本の柱部材7は互いに矩形状の角部に配される。柱部材7が金属製(例えば鋼製)を採るとき、基台6に対して直接的に溶接固定されるか、その基部にねじ7aが螺設され、基台6に穿設されたねじ孔6bに螺合される。前者は図3の左部分に示され、後者は図3の右部分に示される。
【0013】
拘束梁8
拘束梁8は、剛性体よりなり、柱部材7の上部において該柱部材7間に剛結されるとともに同一水準を保って架け渡される。
拘束梁8の柱部材7への結合は、柱部材7の上部に被嵌される継手15を介して固定される。継手15は鋼製の円筒体よりなり、その高さは拘束梁8の高さに実質的に等しく円柱状の柱部材7の頭部に密着状に嵌合され、取付けボルト16をもって固定されるか、あるいは溶接により固定される。
以上の基台系1に付いて留意すべきは、該基台系1を構成する基台6・柱部材7・拘束梁8は剛性をもって一体に形成されるとともに一体に機能することである。
【0014】
(可動台系2)
可動台9
可動台9は、鋼製もしくはコンクリート製の剛性素材より形成され、平面形状において基台6と同一形状をなし、その厚さは柱部材7と同高をなす。そして、該可動台9の下面9aは平滑面をなし、基台6の上面6aにすべり可能に載置される。
これにより、可動台9と基台6とは剛性素材よりなり、ともに大きな面積で当接することになるので、大きな荷重を支持することができる。
可動台9には、柱部材7の各対応位置に上下に貫通して円形の拘束孔18が開設される。該拘束孔18の径は、柱部材7の径よりも十分に大きく、その遊隙量αは、可動台9の許容移動量を与えるが、実質的には後記する復帰機構4及び緩衝機構5が介装されるので、実質的移動量はαより小さくなる。
拘束孔18は上方部18Aと下方部18Bとからなり、下方部18Bは上方部18Aよりも拡径され、膨径状をなす。下方部18Bは後記するばね材、弾性輪が装着される。
【0015】
可動台9には更に、可動台9の上面に拘束孔18に連通して拘束溝20が凹設される。拘束溝20はそれぞれ所定の深さ並びに幅を有し、拘束梁8を受け入れる。
拘束溝20の深さは、拘束梁8の高さと同高とされ、拘束溝20の上面は拘束梁8の下面にすべり自在に当接する。
拘束溝20の幅は、拘束梁8の幅よりも十分に大きく、その遊隙量βは、前記した遊隙量αと実質的に等しい。これにより、可動台系2はこの遊隙量βの2倍の幅だけ移動可能となる。
【0016】
復帰機構4及び緩衝機構5は固定台系1の柱部材7と可動台系2の拘束孔18との間に介装される。
図4・図5を参照してその詳細構造を説明する。
(復帰機構4)
復帰機構4は、複数のコイルばね22が柱部材7及び拘束孔18の中間位置において、両端を固定して、所定間隔を保って放射状(本実施形態では45°間隔)に配される。このコイルばね22のばね係数は適宜に調整され、可動台9の許容移動量を制約しない。
柱部材7回りに回転を許容してリング部材23が固定され、コイルばね22の一端はこのリング部材23に係止され、コイルばね22の他端は可動台9の拘束孔18の孔壁に係止される。リング部材23は可動台9が移動してコイルばね22を圧縮・引張るとき、コイルばね22が折曲せず円滑にその作用は果たすことを保証する。しかし、該リング部材23は適宜省略されうる。
コイルばね22は放射状に均等(本実施形態では45°)に配され、▲1▼予圧縮力が導入される態様、▲2▼応力が0の態様、の2態様を採る。
▲1▼の圧縮力が導入される態様においては、可動台系2はコイルばね22を介して柱部材7から反力を受け、圧縮力に見合う大きさの外力が作用するまでは可動台系2は静止状態を保つ。
▲2▼の応力が0の態様においては、後記するロック機構と共働して所定の外力までは静止状態を保つが、地震力が検知されたときにはロック機構が解除され、当該コイルばね22に圧縮力と引張り力が交互に導入される。
当該復帰機構4のコイルばね22は復帰機能のみならず、減衰機能を有するが、特に大きな減衰力を必要とするときには、該コイルばね22に更に大きな圧縮力が導入される。
【0017】
(緩衝機構5)
緩衝機構5は、環状のゴム輪25が柱部材7の下方部において、かつ拘束孔18の下方膨径部18Bに臨んで、柱部材7回りに固定具26を介して取り付けられる。ゴム輪25は十分な強度と弾性を有し、中空、中実、いずれであってもよく、また、その断面も円形、角形を問わないが、中空断面においては円形を採る。ゴム輪25の柱部材7への固定は強固になされ、ゴム輪25が拘束孔18の孔壁に衝接したとき容易に脱落しないようにされる。
【0018】
(ロック機構28)
固定台系1と可動台系2との間には更に、拘束溝20に臨んで可動台9と拘束梁8との間にロック機構28が介装される。
本ロック機構28は、可動台9に凹設される出入孔29、該出入孔29内に出入自在に配されるロックピン30、該出入孔29に連通する流体(空気・油)通路31からなる。該ロック機構28は流体通路31を介して外部の駆動部に導かれる。
当該ロック機構28は、図7〜図10において更に詳しく示され、その機能は後述される。
【0019】
(支持台系3)
支持台10・脚11
支持台10は、所定厚の矩形平板状をなし、剛性素材をもって形成されるとともに、脚11を介して可動台9に載置固定される。
脚11は、剛性の短円柱状をなし、可動台9上に可及的均等に配されて固定され、支持台10上の上載される上部荷重Gを均等に可動台9に伝達する。本実施形態では、脚11は剛体よりなるが、後記するようにばね機構をもって支持台10を弾性支持する態様を採りうる。
【0020】
(本免震支持装置Sの組立て)
上記構成よりなる本免震支持装置Sは次の手順をもって組み立てられる。
(1) 基台6に柱部材7を立設する。柱部材7にゴム輪25、リング部材23、コイルばね22を順次装着する。柱部材7の頭部に継手15を固定する。
(2) 可動台9を、その拘束孔18を柱部材7に嵌装し基台6上に載置する。該可動台9にはロック機構28が装着されている。復帰機構4のコイルばね22を設置する。
(3) 基台6の柱部材7間に拘束梁8を取り付ける。拘束梁8の両端は柱部材7の金属継手15に溶接固定される。
(4) 可動台9の上面に支持台系3の脚11を固定し、更に該脚11上に支持台10を載置固定する。
なお、基台6には下部アンカー12が、支持台10には上部アンカー13が固定されるが、これらは本免震支持装置Sの取付けに供される。
【0021】
(本免震支持装置Sの取付け・配置)
本免震支持装置Sは、中層規模の鉄筋コンクリートもしくは鉄骨造の建造物Gに対して次のように配され、取り付けられる。
図6にその取付け・配置を示す。
地盤Eに対して適宜の基礎杭Pが打設され、該基礎杭Pの頭部をコンクリート基礎Bをもって剛結する。このコンクリート基礎Bの打設と同時に本免震支持装置Sの基台6が下部アンカー12とともに水準を保って設置される。
なお、基礎Bが固結後、はつりをもって下部アンカー12を埋設設置し、該アンカー12を介して基台6を設置してもよい。更には、基礎Bの打設時に予め別途アンカーボルトを埋設し、該基礎Bの固結後基台6を設置し、ナットをもって基台6を固定する態様も採り得る。
しかる後、上述した手順で本免震支持装置Sを組み立てる。
免震支持装置Sは、基礎Bに対称を保って均等に配される。4箇所を最少とするが、中層規模の建造物においては、それ以上の多数の免震支持装置Sが配される。本免震支持装置Sにあっては1基当たりの支持能力が高いので、比較的少なくてもよい。図6には示されていないが、場合によっては減衰装置Dがこれらの免震支持装置Sに併置して、又は独立して配されることもある。
建造物Gはこの免震支持装置S上に、支持台10に固設した上部アンカー13を介して構築される。建造物Gの骨組構造が鋼材であるとき、上部アンカー13は不要であり、直接的に支持台10に溶接固定される。
【0022】
(本免震支持装置Sの作用)
本免震支持装置Sは建造物すなわち上部構造Gとコンクリート基礎すなわち下部構造Bとの間に介装され、上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bひいては地盤Eに該荷重を伝達するとともに、地震動に対する免震作用を発揮する。
(A) 常時
常時において、上部構造Gの荷重は、支持台10、可動台9、基台6を介して下部構造Bに伝達され、支持される。本免震支持装置Sにおける支持面はすべり面6a(9a)であって、広い支持面を有し、かつ剛性体よりなるものであり、大きな載荷能力を有する。
この状態で強風が作用したとき、復帰機構4のコイルばね22には予圧力が導入されているので、この予圧力の範囲内で風荷重に対抗し、静止状態を保持する。
また、ロック機構28が作動しているときは、ロックピン30が拘束梁8に押し付けられ、可動台9は不動状態を保ち、風荷重に対抗する。
【0023】
(B) 地震時
地震時において、地盤Eが強制振動力を受けると、基礎Bは一体に振動するが、上部構造Gに生起する水平力はコイルばね22の付勢力よりも大きいので該付勢力に打ち勝ち、かつ、基台6と可動台9とのすべり面6a,9aにおいてすべりが生じ(換言すれば、上部構造Gと下部構造Bとの間に相対変位が生じる)、地震動の水平力は低減されて入力される。
入力された水平力により上部構造Gに揺動力Fを生じ、上部構造Gはその固有周期で揺れることになるが、復帰機構4のコイルばね22により0点(初期)位置に速やかに復帰させられる。このとき、コイルばね22は放射状に均等に配されているので、圧縮力と引張り力とが均等に作用し、いずれのコイルばね22も初期位置に戻る作用を発揮する。
また、すべりによって生じる上部構造Gと下部構造Bとの変位差は、許容量に近くなったとき緩衝機構5のゴム輪25が下部拘束孔18Bに衝接することになるが、該ゴム輪25の弾性により吸収される。
この移動において、上部構造Gに連動する可動台9は拘束梁8との当接によりその上揚力は拘束され、上部構造Gに生じる転倒モーメントを阻止する。
【0024】
(B−1) 地震動の持続
地震動が持続すると、本免震支持装置Sは基台6と可動台9とのすべり面6a,9aにおいて上下の接続が切れており、水平剛性はコイルばね22によって生じるだけであり、かつコイルばね22も釣り合い状態を保っているので、下部構造B及び基台1に生起する地震動は上部構造Gに殆ど伝播されない。
この間、上部構造Gと下部構造Bとの相対変位は、上部構造Gの荷重は可動台9を介して基台6に広い面積で支持されつつ、柱部材7と拘束孔18との間、及び拘束梁8と拘束溝20との間の所定の遊隙α、βで吸収される。
また、上部構造Gと下部構造Bとの相対変位は、水平面の全方向に生じるが、柱部材7及び拘束梁8回りの遊隙はこの変位を許容し、拘束することはない。
そして、放射状に均等に配された復帰機構4のコイルばね22の作用により、減衰機能を発揮し、0点(初期)位置に速やかに復帰させられる。
更にまた、この変位において、上部構造Gに連動する可動台9はその上面が拘束梁8により均等に4辺で押圧拘束され、該可動台9の上揚力を封じ、上部構造Gに生じる転倒モーメントを阻止する。
【0025】
(B−2) 強風時
ロック機構28を有する免震支持装置Sの場合、強風の際には、ロック機構28が作動しているが、この状態に地震動が生じたとき、後記する地震検知器より地震信号を検知し、この信号によりロック機構28に作動流体を送る流体通路を開放し、ロック機構28は速やかに解除される。
地震による強制振動力は風荷重より卓越するので、以後は地震力により上記した本免震支持装置Sの機能を発揮する。
【0026】
(本免震支持装置Sの効果)
本免震支持装置Sによれば、地震動に対し基台6と可動台9とのすべり面6a,9aをもって上部構造Gを下部構造Bの振動から遮断し、かつ、そのすべり面は広い支持面をなすばかりでなく、水平状をなすので地震動による変位中においても上部構造Gに何ら悪影響(例えば縦振動)を与えることなく、かつ広い支持面を保持したまま有効に支持する。また、本免震支持装置Sは剛性体よりなるので、支持面においても高い載荷能力を有し、小型化が図れる。
そして、地震動の変位は、本免震支持装置Sにおいて所定の移動空間を保持することにより水平面の全方向に対処できる。
特に留意すべきは、本免震支持装置Sでは、地震動の変位においても、上部構造Gに連動する可動台9はその上面が拘束梁8により均等(4辺)に押圧拘束され、該可動台9の上揚力を封じ、上部構造Gに生じる転倒モーメントを阻止し、免震機能とともに上揚力の阻止機能を共有する極めて有用なものとなっている。また、本免震支持装置S内の復帰機構4によれば、減衰機能を発揮し、地震変位中においても速やかに初期位置に復帰することができるが、該復帰機構4に予圧縮力を導入することにより、容易にトリガー機能を持たせることができる。
復帰機構4のみでトリガー機能が不足する場合には、他にトリガー式減衰装置Dを併置することにより、より万全な免震機構を実現することができる。
【0027】
また、ロック機構28を有する免震支持装置Sにおいては、本免震支持装置Sの設置の際の当初の位置決めにおいて該ロック機構28を作動させることにより、可動台9は容易かつ正確に初期位置に設置することができる。また、大きな風圧が作用するとき、該ロック機構28が作動し、確実に可動台9を不動状態となし、上部構造Gの揺れを阻止する。この場合、ロック機構28は常時作動される態様、あるいは風圧が作用したときのみに作動される態様、のいずれの態様を採ってもよい。また、この状態で地震動が作用したとき、該地震を検知してロックが解除され、叙上の作用をもって免震機能を発揮する。
【0028】
(他の態様)
図7〜図10に他の態様の免震支持装置S1を示す。
図において、先の態様と同等の部材に付いて同一の符号が附されている。
本免震支持装置S1においては、ロック機構28を有するとともに、拘束梁8及び支持台系3に改変が加えられる。
【0029】
ロック機構28
ロック機構28は、出入孔29、ロックピン30及び流体通路31は先に述べたように可動台9に配される。
出入孔29は、所定の径及び長さをもって可動台9に、かつ拘束梁8に臨んで凹設される。
ロックピン30は出入孔29内に気密/液密を保って出入自在に収納され、出入孔29の奥方の流体通路31から供給される圧縮作動流体(空気、油)により拘束梁8に向けて押し出される。
しかして、このロック機構28は、流体通路31を介して外部のロック制御機構33に導かれる。
【0030】
この制御機構33の一構成例を図10に示す。
図において、34は電磁駆動式の三方弁であり、駆動信号を受けて弁体34が回動され、作動流体の導通並びに開放動作をなす。
先ず、風圧系(33A)は、風圧検出器35、空気圧縮機もしくは油圧モータ36及びこの三方弁34よりなり、所定以上の風速があると、風圧検出器35はこの風圧を検知して空気圧縮器・油圧モータ36を駆動させ、かつ三方弁34を導通状態となし、作動流体を流体通路31を介してロック機構28に送る。
地震系(33B)は、地震検知器37及び該三方弁34よりなり、地震が発生すると地震検知器37はこの地震を検知し、三方弁34を開放状態にし、ロック機構28のロックを解除する。
【0031】
拘束梁8A
本免震支持装置S1の基台系2における拘束梁8Aは、剛性部材により四角枠体状に一体に形成され、柱部材7の頭部に載置され剛結される。本拘束梁8Aは、各辺部に継手を介して接合されるが、下面に凸部を形成しない条件のもとにその態様は自由である。
【0032】
支持台系3A
本免震支持装置S1における支持台系3Aは、支持台10と弾性脚部11Aとからなる。
弾性脚部11Aは、可動台9の上面より所定深さに穿設された立孔40、支持台12の下面に固定される立孔40内に挿入される所定長の長脚41、及び立孔40内に収納され長脚41を受けるコイルばね42、からなる。コイルばね42のばね定数は適宜に調整され、載荷される上部構造の荷重に適宜に対応する。
この構造によれば、下部構造Bから伝達される縦振動はコイルばね42により吸収され、支持台10を介して上部構造Gへの伝達を阻止することとなる。すなわち、免震床、嫌振動性の精密機械台にこの構造は好適なものとして適用される。
【0033】
(作用・効果)
この免震支持装置S1はその作用において先の免震支持装置Sと本質的な差異はない。
この免震支持装置S1はその用途として、小規模建造物、免震床、嫌振動性の精密機械の支持台、などに適用されて好適である。
本免震支持装置S1において、復帰機構4のコイルばね22に予圧縮力が導入されないとき、ロック機構28は常時作動状態とされる。この場合、流体通路31に一旦圧力流体を送れば、出入孔29は気密(液密)になっているのでロックピン30の押圧力を減じることはない。また、作動流体の漏れがある場合には圧力検知手段をもって圧力低下があればその都度空気圧縮機(油圧モータ)36を作動して圧力を一定に保持する。これにより、可動台9は定置状態を保持し、風圧に耐える。
地震が発生すると、先の免震支持装置Sについて述べたと同様、基台6と可動台9の両者はすべり面で変位が切れており、地震動の伝播は低減され、かつ両者の相対変位に伴う上揚力は拘束梁8Aで拘束され、上部構造Gの転倒モーメントは抑止される。
また、地震動に含まれる立振動成分に付いては、支持台系3Aの弾性脚部11Aにより当該振動は吸収され、上部構造Gへの伝播を阻止する。
この立振動阻止機能は免震床、嫌振動性の精密機械の支持台、において有用である。
【0034】
(更に他の態様)
本発明は叙上の実施形態に限定されない。
叙上の実施形態では、可動台9はその上面に凹設した拘束溝20内に拘束梁8を配してなるが、拘束溝を凹設することなく、直接的に拘束梁8を該可動台9の上面に当接してもよい。この態様において更に、可動台より上面が平滑な腕部材を延設し、該腕部材の上面を拘束梁8にて押圧する態様も採り得る。
本発明は更に、柱部材が1本の態様、更には2本、及び3本の態様も採り得ることは発明の基本思想で述べた。
柱部材を5角形以上の多角形に配する態様も同じく発明の基本思想で述べた。なお、柱部材が2本の態様において、拘束梁8は拘束溝20内に軸方向にのみ移動を許容して、軸直角方向には遊隙を存せず拘束されて嵌装される態様を採ることができる。これにより、1軸方向に移動を許容する免震支持装置並びに免震支持方法が実現できる。
【0035】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
▲1▼叙上の実施形態では緩衝機構5を備えたが、該緩衝機構5を省略してもよい。▲2▼叙上の実施形態では、柱部材7を矩形の角部に4本配し、かつ全方向移動可能としたが、相対する辺の拘束梁8と拘束溝20とを軸方向のみ移動自在とする態様を採ることができる。これにより、1軸方向に移動を許容する免震支持装置並びに免震支持方法が実現できる。
▲3▼叙上の実施形態では、基台6と可動台9とをすべり態様としたが、両者の間に鋼球などの転がり部材を介装させ、転がり態様としてもよい。
【0036】
【発明の効果】
本免震支持装置によれば、地震動に対し基台と可動台とのすべり面をもって上部構造を下部構造の振動から遮断し、かつ、そのすべり面は広い支持面をなすばかりでなく、水平状をなすので地震動による変位中においても上部構造に何ら悪影響(例えば縦振動)を与えることなく、かつ広い支持面を保持したまま有効に支持する。また、本免震支持装置は全体が剛性体よりなるので、支持面においても高い載荷能力を有し、小型化が図れる。
そして、地震動の変位は、本免震支持装置において所定の移動空間を保持することにより水平面の全方向に対処できる。
特に留意すべきは、本免震支持装置では、地震動の変位においても、上部構造に連動する可動台はその上面が拘束梁により均等に押圧拘束され、該可動台の上揚力を封じ、上部構造に生じる転倒モーメントを阻止し、免震機能とともに上揚力の阻止機能を共有する極めて有用なものとなっている。
また、本免震支持装置内の復帰機構により、減衰機能を発揮し、地震変位中においても速やかに初期位置に復帰することができるが、該復帰機構4に予圧縮力を導入することにより、容易にトリガー機能を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の免震支持装置の全体構成を示す一部側面一部垂直断面図(図2の1−1線側面・断面図)
【図2】同じく本免震支持装置の全体構成を示す一部平面一部水平断面図(図1の2−2線平面・断面図)
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】図3の部分拡大図。
【図5】図4の5−5線矢視図。
【図6】本免震支持装置の設置及び配置の例示図。
【図7】本実施形態の他の免震支持装置の態様を示す垂直断面図(図8の7−7線断面図)。
【図8】その一部平面一部断面図(図7の8−8線平面・断面図)。
【図9】図8の9−9線断面図。
【図10】ロック機構の模式図。
【符号の説明】
S,S1…免震支持装置、1…基台系、2…可動台系、3…支持台系、4…復帰機構、5…緩衝機構、6…基台、7…柱部材、8…拘束梁、9…可動台、10…支持台、18…拘束孔、20…拘束溝、22…コイルばね、25…ゴム輪、28…ロック機構
Claims (16)
- 基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系を介して連動する免震支持装置において、
前記基台系は、剛性体の基台と、前記基台に対称を保って立設される少なくとも2本の柱部材と、前記柱部材の上部において該柱部材間に剛性を保って架け渡される拘束梁とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり面を介してすべり可能に剛性体の可動台が載置され、該可動台には前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔が開設され、かつ該可動台の上面は前記拘束梁との当接によってすべり方向への移動のみが許容されて拘束され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構が介装されてなる、
ことを特徴とする免震支持装置。 - 拘束梁は可動台に凹設されたすべり方向への移動間隙を存して受け入れる拘束溝内に配される請求項1に記載の免震支持装置。
- 拘束梁は可動台より突設された腕部の上位に配される請求項1に記載の免震支持装置。
- 支持台系は省略され、上部構造は可動台系に固設される請求項1ないし3のいずれかに記載の免震支持装置。
- 柱部材は矩形の角部の4か所に配される請求項1ないし4のいずれかに記載の免震支持装置。
- 復帰機構のばね材に予圧縮力が導入されてなる請求項1ないし5のいずれかに記載の免震支持装置。
- 復帰機構は拘束孔内に配される請求項1ないし6のいずれかに記載の免震支持装置。
- 柱部材と可動台との間には緩衝機構が介装される請求項1ないし7のいずれかに記載の免震支持装置。
- 緩衝機構は拘束孔内に配される請求項8に記載の免震支持装置。
- 拘束梁と可動台との間にはロック機構が介装される請求項1ないし9のいずれかに記載の免震支持装置。
- 支持台系は矩形平板状をなす支持台を主体とし、複数の脚を介して可動台に載置固定される請求項1ないし3のいずれかに記載の免震支持装置。
- 支持台は弾性支持される請求項11に記載の免震支持装置。
- 請求項1の免震支持装置において、そのすべり移動を転がり移動に替えてなる免震支持装置。
- 転がり移動手段は複数の鋼球よりなり、基台と可動台との間に介装されてなる請求項13に記載の免震支持装置。
- 基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系を介して連動する免震支承において、
前記基台系は、剛性体の基台と、前記基台の中央部に立設される1本の柱部材と、前記柱部材の上部において剛性を保って張設される拘束部材とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり面を介してすべり可能に剛性体の可動台が載置され、該可動台には前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔が開設され、かつ該可動台の上面は前記拘束梁との当接によってすべり方向への移動のみが許容されて拘束され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構が介装されてなる、
ことを特徴とする免震支持装置。 - 基礎又は地盤等の下部構造に連動する基台系と、該基台系に水平移動を許容して設置される可動台系とからなり、建造物、機械又は床構造等の上部構造が前記可動台系に直接もしくは該可動台系に載置される支持台系を介して連動する免震支持装置をもって上部構造を免震支持する方法において、
前記基台系は、剛性体の基台と、前記基台に対称を保って立設される1又は2以上柱部材と、前記柱部材の上部において剛性を有し該柱部材より張設される拘束梁とからなり、
前記可動台系は、前記基台の上面にすべり面を介してすべり可能に剛性体の可動台が載置され、該可動台には、前記柱部材をすべり方向に移動間隙を存して受け入れる拘束孔が開設され、
前記柱部材と可動台との間にはばね材を主体とする復帰機構が介装され、
地震動に伴い前記基台と前記可動台とをすべり変位させ、前記可動台の上面を拘束梁によってすべり変位のみを許容して拘束してなる、
ことを特徴とする免震支持方法。
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