JP2003083394A - 転がり支承系免震部材 - Google Patents
転がり支承系免震部材Info
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- JP2003083394A JP2003083394A JP2001277618A JP2001277618A JP2003083394A JP 2003083394 A JP2003083394 A JP 2003083394A JP 2001277618 A JP2001277618 A JP 2001277618A JP 2001277618 A JP2001277618 A JP 2001277618A JP 2003083394 A JP2003083394 A JP 2003083394A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼球の転がり面を比較的に小さくしながら該
鋼球の安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴム等と
の協働によって減衰,復元動作を行わせる、動作に安全
性がありコンパクトな転がり支承系免震部材を提供す
る。 【解決手段】 下部構造と上部構造との間で下部構造側
に取り付けられた下部鋼球軌道盤6と上部構造側に取り
付けられた上部鋼球軌道盤9の各中心部の間に転がり支
承材である鋼球10を配置した支承系免震部材におい
て、上・下部各鋼球軌道盤に形成した鋼球の転がり止め
11の外側四隅で上下部のフランジ鋼板4,2間に積層
ゴム7,7…を立設し、該各積層ゴム7の中央端をガイ
ド鋼板13に接続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球
の水平方向中心位置を保持するガイドホ―ル15を形成
し、前記上・下部各鋼球軌道盤の中心部に形成したトリ
ガ―の役割を果たすポジションホ―ル17,16と前記
ガイドホ―ルによって鋼球を保持させるようにした転が
り支承系免震部材。
鋼球の安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴム等と
の協働によって減衰,復元動作を行わせる、動作に安全
性がありコンパクトな転がり支承系免震部材を提供す
る。 【解決手段】 下部構造と上部構造との間で下部構造側
に取り付けられた下部鋼球軌道盤6と上部構造側に取り
付けられた上部鋼球軌道盤9の各中心部の間に転がり支
承材である鋼球10を配置した支承系免震部材におい
て、上・下部各鋼球軌道盤に形成した鋼球の転がり止め
11の外側四隅で上下部のフランジ鋼板4,2間に積層
ゴム7,7…を立設し、該各積層ゴム7の中央端をガイ
ド鋼板13に接続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球
の水平方向中心位置を保持するガイドホ―ル15を形成
し、前記上・下部各鋼球軌道盤の中心部に形成したトリ
ガ―の役割を果たすポジションホ―ル17,16と前記
ガイドホ―ルによって鋼球を保持させるようにした転が
り支承系免震部材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物躯体や商品ケ―ス
や展示台等の上部構造と基礎部材等の下部構造との間に
介装される転がり支承系免震部材に関するものである。
や展示台等の上部構造と基礎部材等の下部構造との間に
介装される転がり支承系免震部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来におけるこの種,転がり支承系免震
部材としては、図7に示すような下部構造と上部構造と
の間で、下部構造側のフランジ鋼板101に取り付けら
れた下部球軌道盤102と上部構造側のフランジ鋼板1
03に取り付けられた上部鋼球軌道盤104の各中心部
の間に転がり支承材である鋼球105を配置し、該鋼球
105が前記上下部の鋼球軌道盤104,102にそれ
ぞれ形成した中央部が窪んだ皿状の転がり面107,1
06に沿って転動できるようにしたものがある(以下,
前者という)。なお、108は前記上下部の鋼球軌道盤
104,102の外周に設けられた養生幕である。
部材としては、図7に示すような下部構造と上部構造と
の間で、下部構造側のフランジ鋼板101に取り付けら
れた下部球軌道盤102と上部構造側のフランジ鋼板1
03に取り付けられた上部鋼球軌道盤104の各中心部
の間に転がり支承材である鋼球105を配置し、該鋼球
105が前記上下部の鋼球軌道盤104,102にそれ
ぞれ形成した中央部が窪んだ皿状の転がり面107,1
06に沿って転動できるようにしたものがある(以下,
前者という)。なお、108は前記上下部の鋼球軌道盤
104,102の外周に設けられた養生幕である。
【0003】また、図8に示すような下部構造と上部構
造との間で、下部構造側のフランジ鋼板111に取り付
けられた鋼球軌道盤112と上部構造側のフランジ鋼板
113に取り付けられたベアリング114に鋼球115
を配置し、該鋼球115が前記鋼球軌道盤112に形成
した中央部が窪んだ皿状の転がり面116に沿って転動
できるようにしたものがある(以下,後者という)。な
お、117は前記ベアリング114に配置されたボ―ル
であり、118は前記上部構造側の接合用ベ―スプレ―
ト113と鋼球軌道盤112の外周に設けられた養生幕
である。
造との間で、下部構造側のフランジ鋼板111に取り付
けられた鋼球軌道盤112と上部構造側のフランジ鋼板
113に取り付けられたベアリング114に鋼球115
を配置し、該鋼球115が前記鋼球軌道盤112に形成
した中央部が窪んだ皿状の転がり面116に沿って転動
できるようにしたものがある(以下,後者という)。な
お、117は前記ベアリング114に配置されたボ―ル
であり、118は前記上部構造側の接合用ベ―スプレ―
ト113と鋼球軌道盤112の外周に設けられた養生幕
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
の前者の場合、転がり支承系免震部材が転がり支承材で
ある鋼球105と上下部の鋼球軌道盤104,102と
によって形成され、支承材と復元材の機能は果たしてい
るが地震エネルギ―を吸収する減衰機能は全くなく、減
衰作用は別個の減衰材に委ねている状態であり、また、
鋼球105は上下部の鋼球軌道盤104,102に単に
挟まれた無防備状態にあるので、該鋼球105の配置部
位に安定性が欠き、鋼球105の正確な動作が望めな
い、という問題がある。
の前者の場合、転がり支承系免震部材が転がり支承材で
ある鋼球105と上下部の鋼球軌道盤104,102と
によって形成され、支承材と復元材の機能は果たしてい
るが地震エネルギ―を吸収する減衰機能は全くなく、減
衰作用は別個の減衰材に委ねている状態であり、また、
鋼球105は上下部の鋼球軌道盤104,102に単に
挟まれた無防備状態にあるので、該鋼球105の配置部
位に安定性が欠き、鋼球105の正確な動作が望めな
い、という問題がある。
【0005】一方,前記従来例の後者の場合、鋼球11
5の上部をベアリング114に回転可能に取付け保持し
ているため鋼球115の配置部位に安定性はあるが、該
鋼球115の転がり面116は下部に配置された鋼球軌
道盤112にのみ形成せざるを得ないことから、該転が
り面116の広さは、前者のような上下の鋼球軌道盤を
鋼球がフリ―に転がるものに比して約4倍の面積を必要
とする。そのため、前者の約4倍の鋼球軌道盤112を
養生する養生幕118も鋼球115の移動の妨げとなら
ないように装備しなければならず、全体の規模が大型化
すると共に、小規模の建造物の免震部材としては甚だ不
向きである。
5の上部をベアリング114に回転可能に取付け保持し
ているため鋼球115の配置部位に安定性はあるが、該
鋼球115の転がり面116は下部に配置された鋼球軌
道盤112にのみ形成せざるを得ないことから、該転が
り面116の広さは、前者のような上下の鋼球軌道盤を
鋼球がフリ―に転がるものに比して約4倍の面積を必要
とする。そのため、前者の約4倍の鋼球軌道盤112を
養生する養生幕118も鋼球115の移動の妨げとなら
ないように装備しなければならず、全体の規模が大型化
すると共に、小規模の建造物の免震部材としては甚だ不
向きである。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、鋼球の転が
り面を比較的に小さくしながら該鋼球の安定した誘導を
行わせ、且つ周辺の積層ゴム等との協働によって減衰,
復元動作を行わせる、動作に安全性がありコンパクトな
転がり支承系免震部材を提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、鋼球の転が
り面を比較的に小さくしながら該鋼球の安定した誘導を
行わせ、且つ周辺の積層ゴム等との協働によって減衰,
復元動作を行わせる、動作に安全性がありコンパクトな
転がり支承系免震部材を提供することにある。
【0007】また、小規模の建造物にも適用し易い転が
り支承系免震部材を提供することにある。
り支承系免震部材を提供することにある。
【0008】また、組み付け,分解も容易な転がり支承
系免震部材を提供することにある。
系免震部材を提供することにある。
【0009】さらに、確実・充分な減衰動作も行える転
がり支承系免震部材を提供することにある。
がり支承系免震部材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における転がり支承系免震部材は、下部構造
と上部構造との間で下部構造側に取り付けられた下部球
軌道盤と上部構造側に取り付けられた上部球軌道盤の各
中心部の間に転がり支承材である鋼球を配置した支承系
免震部材において、上・下部各鋼球軌道盤に形成した鋼
球の転がり止めの外側四隅で上下のフランジ鋼板間に積
層ゴムを立設し、各積層ゴムの中央端をガイド鋼板に接
続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球の水平方向中心
位置を保持するガイドホ―ルを形成し、前記上・下部各
鋼球軌道盤の中心部に形成したトリガ―の役割を果たす
ポジションホ―ルと前記ガイドホ―ルによって鋼球を保
持させるようにしたことを特徴とするものである。
に、本発明における転がり支承系免震部材は、下部構造
と上部構造との間で下部構造側に取り付けられた下部球
軌道盤と上部構造側に取り付けられた上部球軌道盤の各
中心部の間に転がり支承材である鋼球を配置した支承系
免震部材において、上・下部各鋼球軌道盤に形成した鋼
球の転がり止めの外側四隅で上下のフランジ鋼板間に積
層ゴムを立設し、各積層ゴムの中央端をガイド鋼板に接
続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球の水平方向中心
位置を保持するガイドホ―ルを形成し、前記上・下部各
鋼球軌道盤の中心部に形成したトリガ―の役割を果たす
ポジションホ―ルと前記ガイドホ―ルによって鋼球を保
持させるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】また、前記鋼球を直列奇数段に分割したこ
とを特徴とするものである。
とを特徴とするものである。
【0012】また、下部鋼球軌道盤が接続された下部フ
ランジ鋼板が下部構造側に、上部鋼球軌道盤が接続され
た上部フランジ鋼板が上部構造側に、各積層ゴムの上端
が上部フランジ鋼板に、各積層ゴムの下端が下部フラン
ジ鋼板に、各積層ゴムの中央端がガイド鋼板に、それぞ
れボルトにより接合されていることを特徴とするもので
ある。
ランジ鋼板が下部構造側に、上部鋼球軌道盤が接続され
た上部フランジ鋼板が上部構造側に、各積層ゴムの上端
が上部フランジ鋼板に、各積層ゴムの下端が下部フラン
ジ鋼板に、各積層ゴムの中央端がガイド鋼板に、それぞ
れボルトにより接合されていることを特徴とするもので
ある。
【0013】また、シリンダ―と、該シリンダ―の内面
を摺動するピストンと、該ピストンの下面に下拡がりの
ラッパ状に形成された弁と、前記ピストンと弁とを貫通
する流体移動孔と、を備えた流体系ダンパ―を下部構造
側と上部構造側との間に併設したことを特徴とするもの
である。
を摺動するピストンと、該ピストンの下面に下拡がりの
ラッパ状に形成された弁と、前記ピストンと弁とを貫通
する流体移動孔と、を備えた流体系ダンパ―を下部構造
側と上部構造側との間に併設したことを特徴とするもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して本発明の実施
例について説明する。図1及び図2は本発明の第1実施
例であり、図1及び図2において、1は下部構造(図示
せず)との接合用ベ―スプレ―トであり、該ベ―スプレ
―ト1には下部フランジ鋼板2が取付られている。ま
た、3は上部構造(図示せず)との接合用ベ―スプレ―
トであり、該ベ―スプレ―ト3には上部フランジ鋼板4
が取付られている。
例について説明する。図1及び図2は本発明の第1実施
例であり、図1及び図2において、1は下部構造(図示
せず)との接合用ベ―スプレ―トであり、該ベ―スプレ
―ト1には下部フランジ鋼板2が取付られている。ま
た、3は上部構造(図示せず)との接合用ベ―スプレ―
トであり、該ベ―スプレ―ト3には上部フランジ鋼板4
が取付られている。
【0015】前記下部フランジ鋼板2には、マットゴム
5を介した下部鋼球軌道盤6と、減衰・復元材である積
層ゴム7,7…の各一端とが取付られている。また、上
部フランジ鋼板4には、マットゴム8を介した上部鋼球
軌道盤9と、前記積層ゴム7,7…の各他端とが取付ら
れている。
5を介した下部鋼球軌道盤6と、減衰・復元材である積
層ゴム7,7…の各一端とが取付られている。また、上
部フランジ鋼板4には、マットゴム8を介した上部鋼球
軌道盤9と、前記積層ゴム7,7…の各他端とが取付ら
れている。
【0016】前記下部鋼球軌道盤6の外周には鋼球10
の転がり止め11が形成され、上部鋼球軌道盤9の外周
にも鋼球10の転がり止め12が形成されている。
の転がり止め11が形成され、上部鋼球軌道盤9の外周
にも鋼球10の転がり止め12が形成されている。
【0017】前記積層ゴム7,7…は、鋼球軌道盤6,
9の転がり止め11,12の外側位置の四隅で前記上下
のフランジ鋼板2,4間に立設されており、また、各積
層ゴム7の中央端にはガイド鋼板13への装着フランジ
14が形成されており、該フランジ14,14…により
各積層ゴム7の中央端はガイド鋼板13に接続されてい
る。
9の転がり止め11,12の外側位置の四隅で前記上下
のフランジ鋼板2,4間に立設されており、また、各積
層ゴム7の中央端にはガイド鋼板13への装着フランジ
14が形成されており、該フランジ14,14…により
各積層ゴム7の中央端はガイド鋼板13に接続されてい
る。
【0018】前記ガイド鋼板13の中心部には、前記鋼
球10の水平方向中心位置を保持するガイドホ―ル15
が形成されている。また、前記鋼球軌道盤6,9の中心
部には、トリガ―の役割を果たすポジションホ―ル1
6,17が形成されている。したがって、両鋼球軌道盤
6,9間に配置された鋼球10は、前記ポジションホ―
ル16,17とガイドホ―ル15によって保持されるこ
とになる。
球10の水平方向中心位置を保持するガイドホ―ル15
が形成されている。また、前記鋼球軌道盤6,9の中心
部には、トリガ―の役割を果たすポジションホ―ル1
6,17が形成されている。したがって、両鋼球軌道盤
6,9間に配置された鋼球10は、前記ポジションホ―
ル16,17とガイドホ―ル15によって保持されるこ
とになる。
【0019】なお、前記上部及び下部のフランジ鋼板
4,2の外周間は養生幕18で覆われており、また上下
のベ―スプレ―ト3,1間には、地震エネルギ―吸収用
の流体ダンパ―(図示せず)が取付られるようになって
いる。
4,2の外周間は養生幕18で覆われており、また上下
のベ―スプレ―ト3,1間には、地震エネルギ―吸収用
の流体ダンパ―(図示せず)が取付られるようになって
いる。
【0020】以上のような構成からなる転がり支承系免
震部材において、平常時の例えば風速30m/s程度の
風圧や震度の小さい(例えば震度3以下)場合には、鋼
球10が前記ポジションホ―ル16,17に安定して納
まっており、上部構造を支持すると共に周辺の積層ゴム
7,7…の水平移動を抑制している。そして、震度が大
きくなると(例えば震度3以上)、鋼球10がポジショ
ンホ―ル16,17から抜け出して移動し、周辺の積層
ゴム7,7…の水平変位を許容すると共に、鋼球10は
なお上部構造を支持するものである。
震部材において、平常時の例えば風速30m/s程度の
風圧や震度の小さい(例えば震度3以下)場合には、鋼
球10が前記ポジションホ―ル16,17に安定して納
まっており、上部構造を支持すると共に周辺の積層ゴム
7,7…の水平移動を抑制している。そして、震度が大
きくなると(例えば震度3以上)、鋼球10がポジショ
ンホ―ル16,17から抜け出して移動し、周辺の積層
ゴム7,7…の水平変位を許容すると共に、鋼球10は
なお上部構造を支持するものである。
【0021】そして、地震振動が終息すると各積層ゴム
7の復元力で全積層ゴム7,7…が略元の状態に戻ると
共に鋼球10は前記ポジションホ―ル16,17に戻
り、転がり支承系免震部材を完全に元の状態とする。
7の復元力で全積層ゴム7,7…が略元の状態に戻ると
共に鋼球10は前記ポジションホ―ル16,17に戻
り、転がり支承系免震部材を完全に元の状態とする。
【0022】このように、鋼球10の周辺に分割された
各積層ゴム7を備えた転がり支承系免震部材では、分割
された積層ゴム7,7…により小さな水平剛性を形成し
ながら、地震時に発生する大きな水平変形に対しても各
積層ゴム7と鋼球10が協働して偏心圧力に充分耐え得
るものとなる。
各積層ゴム7を備えた転がり支承系免震部材では、分割
された積層ゴム7,7…により小さな水平剛性を形成し
ながら、地震時に発生する大きな水平変形に対しても各
積層ゴム7と鋼球10が協働して偏心圧力に充分耐え得
るものとなる。
【0023】そして、本発明に係る転がり支承系免震部
材では、鋼球10の転がり面を上下に配して比較的に小
さな転がり面としながら該鋼球10をガイド鋼板13に
より安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴム7,7
…との協働によって減衰,復元動作を行わせることか
ら、動作に安全性がありコンパクトな転がり支承系免震
部材となる。
材では、鋼球10の転がり面を上下に配して比較的に小
さな転がり面としながら該鋼球10をガイド鋼板13に
より安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴム7,7
…との協働によって減衰,復元動作を行わせることか
ら、動作に安全性がありコンパクトな転がり支承系免震
部材となる。
【0024】図3ないし図5は本発明の第2実施例であ
り、前記第1実施例とは、上部及び下部の鋼球軌道盤間
に配置された鋼球、及び該鋼球の格納に相違があり、そ
の余の構成は実質的に同一であるので、同一部品につい
て図面には同一符号を付してその説明を省略する。
り、前記第1実施例とは、上部及び下部の鋼球軌道盤間
に配置された鋼球、及び該鋼球の格納に相違があり、そ
の余の構成は実質的に同一であるので、同一部品につい
て図面には同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】この実施例においては、鋼球30,31,
32が上部及び下部の鋼球軌道盤6,9間に上下方向に
直列に3段に分割して配置され、これらの鋼球30,3
1,32は鋼球格納鋼管33内に納められ、該鋼球格納
鋼管33がガイド鋼板13のガイドホ―ル15に嵌装さ
れている。なお、鋼球は必ずしも3段に分割することす
ることなく、例えば5段分割のような奇数段であればよ
い。
32が上部及び下部の鋼球軌道盤6,9間に上下方向に
直列に3段に分割して配置され、これらの鋼球30,3
1,32は鋼球格納鋼管33内に納められ、該鋼球格納
鋼管33がガイド鋼板13のガイドホ―ル15に嵌装さ
れている。なお、鋼球は必ずしも3段に分割することす
ることなく、例えば5段分割のような奇数段であればよ
い。
【0026】そして、この実施例における鋼球30,3
1,32は全体として前記第1実施例における鋼球10
と実質的に同一動作を行うので、震度が大きくなった時
の転がり支承系免震部材の状態は図5に示すようにな
り、その説明も省略する。
1,32は全体として前記第1実施例における鋼球10
と実質的に同一動作を行うので、震度が大きくなった時
の転がり支承系免震部材の状態は図5に示すようにな
り、その説明も省略する。
【0027】また、この実施例の図面には、一例として
上下のベ―スプレ―ト3,1間に地震エネルギ―吸収用
の流体ダンパ―34が取付け板35,36を介して立設
されていることを明示している。
上下のベ―スプレ―ト3,1間に地震エネルギ―吸収用
の流体ダンパ―34が取付け板35,36を介して立設
されていることを明示している。
【0028】以上のように、上部及び下部の鋼球軌道盤
9,6間に配置される鋼球が3段,5段分割のような奇
数段に構成されると、両鋼球軌道盤6,9間の間隔に対
して比較的に小径の鋼球が採用されることになって、転
がり支承系免震部材の小型化が可能となり、小規模の建
造物にも適用し易い転がり支承系免震部材となる。
9,6間に配置される鋼球が3段,5段分割のような奇
数段に構成されると、両鋼球軌道盤6,9間の間隔に対
して比較的に小径の鋼球が採用されることになって、転
がり支承系免震部材の小型化が可能となり、小規模の建
造物にも適用し易い転がり支承系免震部材となる。
【0029】次に、上下部の鋼球軌道盤9,6の上部構
造側および下部構造側への接続、上下部のフランジ鋼板
4,2間に立設される積層ゴム7の上下部フランジ鋼板
4,2への接続、及び該積層ゴム7の中央端のガイド鋼
板13への接続手段についの実施例を詳述する。
造側および下部構造側への接続、上下部のフランジ鋼板
4,2間に立設される積層ゴム7の上下部フランジ鋼板
4,2への接続、及び該積層ゴム7の中央端のガイド鋼
板13への接続手段についの実施例を詳述する。
【0030】41は上部の鋼球軌道盤9と上部のフラン
ジ鋼板4とを上部構造側のベ―スプレ―ト3へ連結接続
する複数のボルトであり、42は下部の鋼球軌道盤6と
下部のフランジ鋼板2とを下部構造側のベ―スプレ―ト
1へ連結接続する複数のボルトであり、43は各積層ゴ
ム7の上端と上部フランジ鋼板4とを連結接続する複数
のボルトであり、44は各積層ゴム7の下端と下部フラ
ンジ鋼板2とを連結接続する複数のボルトであり、45
は各積層ゴム7の中央端に形成された前記フランジ14
とガイド鋼板13とを連結接続する複数のボルトであ
る。
ジ鋼板4とを上部構造側のベ―スプレ―ト3へ連結接続
する複数のボルトであり、42は下部の鋼球軌道盤6と
下部のフランジ鋼板2とを下部構造側のベ―スプレ―ト
1へ連結接続する複数のボルトであり、43は各積層ゴ
ム7の上端と上部フランジ鋼板4とを連結接続する複数
のボルトであり、44は各積層ゴム7の下端と下部フラ
ンジ鋼板2とを連結接続する複数のボルトであり、45
は各積層ゴム7の中央端に形成された前記フランジ14
とガイド鋼板13とを連結接続する複数のボルトであ
る。
【0031】このように、下部鋼球軌道盤6と下部のフ
ランジ鋼板2が下部構造側に、上部鋼球軌道盤9と上部
のフランジ鋼板4が上部構造側に、各積層ゴム7の上端
が上部フランジ鋼板4に、各積層ゴム7の下端が下部フ
ランジ鋼板2に、各積層ゴム7の中央端がガイド鋼板1
3に、それぞれボルト41ないし45により接合されて
いる場合には、上記それぞれの部材を現地組立すること
が可能となると共に点検整備時には分解して持ち運びで
きることから、狭い床下での作業が容易にできるものと
なる。
ランジ鋼板2が下部構造側に、上部鋼球軌道盤9と上部
のフランジ鋼板4が上部構造側に、各積層ゴム7の上端
が上部フランジ鋼板4に、各積層ゴム7の下端が下部フ
ランジ鋼板2に、各積層ゴム7の中央端がガイド鋼板1
3に、それぞれボルト41ないし45により接合されて
いる場合には、上記それぞれの部材を現地組立すること
が可能となると共に点検整備時には分解して持ち運びで
きることから、狭い床下での作業が容易にできるものと
なる。
【0032】図6は本発明に係る転がり支承系免震部材
の下部構造側と上部構造側との間に併設するのに適した
流体系ダンパ―51の断面図であり、図中,52はシリ
ンダ―であって、該シリンダ―52内にはその内面を摺
動するピストン53が配置されており、該ピストン53
には上方に延びたピストンロッド54が形成されている
と共にその下面には下拡がりのラッパ状に形成された弁
55が取付られている。そして、該ピストン53と弁5
5にはこれらを貫通する流体移動孔56が形成されてい
る。
の下部構造側と上部構造側との間に併設するのに適した
流体系ダンパ―51の断面図であり、図中,52はシリ
ンダ―であって、該シリンダ―52内にはその内面を摺
動するピストン53が配置されており、該ピストン53
には上方に延びたピストンロッド54が形成されている
と共にその下面には下拡がりのラッパ状に形成された弁
55が取付られている。そして、該ピストン53と弁5
5にはこれらを貫通する流体移動孔56が形成されてい
る。
【0033】また、前記シリンダ―52の底板57は接
続部材58を介して回転ヒンジ59と接続しており、該
ヒンジ59が取付けられた取付板60はボルト61によ
って下部構造側の例えばベ―スプレ―ト1に取付られて
いる。また、前記ピストンロッド54の先端には接続部
材62が形成されており、流体系ダンパ―51の上部側
は接続部材62を介して回転ヒンジ63と接続してお
り、該ヒンジ63が取付けられた取付板64はボルト6
5によって上部構造側の例えばベ―スプレ―ト3に取付
られている。
続部材58を介して回転ヒンジ59と接続しており、該
ヒンジ59が取付けられた取付板60はボルト61によ
って下部構造側の例えばベ―スプレ―ト1に取付られて
いる。また、前記ピストンロッド54の先端には接続部
材62が形成されており、流体系ダンパ―51の上部側
は接続部材62を介して回転ヒンジ63と接続してお
り、該ヒンジ63が取付けられた取付板64はボルト6
5によって上部構造側の例えばベ―スプレ―ト3に取付
られている。
【0034】また、前記シリンダ―52の上板66の下
面にはクッションストッパ―67が取付られており、前
記ピストン53の最大上昇時における緩衝材を構成して
いる。そして、上板66とクッションストッパ―67に
はこれらを貫通するシリンダ―内圧調整用の通気孔68
が形成されている。さらに、シリンダ―52の上板66
の上面には該上板66の上面側を覆うシリンダ―52の
内圧を調整する内圧調整伸縮幕69が設けられている。
面にはクッションストッパ―67が取付られており、前
記ピストン53の最大上昇時における緩衝材を構成して
いる。そして、上板66とクッションストッパ―67に
はこれらを貫通するシリンダ―内圧調整用の通気孔68
が形成されている。さらに、シリンダ―52の上板66
の上面には該上板66の上面側を覆うシリンダ―52の
内圧を調整する内圧調整伸縮幕69が設けられている。
【0035】以上のような系ダンパ―51が本発明に係
る転がり支承系免震部材の下部構造と上部構造との間に
併設されて免震構造を構成するものである。そして、免
震構造体には建物躯体によって鉛直方向の荷重が掛かっ
ているので、地震により水平力が発生すると、積層ゴム
7,7…は水平変位し、それと共にダンパ―51は、回
転ヒンジ59を支点として前記水平力の発生する方向に
地震エネルギ―に対応して傾斜する。この傾斜の過程で
ピストンロッド54はシリンダ―52から延びてピスト
ン53をシリンダ―52内で順次上昇させ、このピスト
ン53の上昇に伴い弁55も萎みながら上昇し、シリン
ダ―52内のピストン53の上部にある流体は、弁55
の外周及び前記流体移動孔56からシリンダ―52内の
ピストン53の下部に流出されると共に、前記通気孔6
8からシリンダ―52内にあるエア―が内圧調整伸縮幕
69に噴出されて、シリンダ―52内の流体圧力の異常
な上昇を防止しながら該流体系ダンパ―51により前記
地震エネルギ―を多少吸収するものである。
る転がり支承系免震部材の下部構造と上部構造との間に
併設されて免震構造を構成するものである。そして、免
震構造体には建物躯体によって鉛直方向の荷重が掛かっ
ているので、地震により水平力が発生すると、積層ゴム
7,7…は水平変位し、それと共にダンパ―51は、回
転ヒンジ59を支点として前記水平力の発生する方向に
地震エネルギ―に対応して傾斜する。この傾斜の過程で
ピストンロッド54はシリンダ―52から延びてピスト
ン53をシリンダ―52内で順次上昇させ、このピスト
ン53の上昇に伴い弁55も萎みながら上昇し、シリン
ダ―52内のピストン53の上部にある流体は、弁55
の外周及び前記流体移動孔56からシリンダ―52内の
ピストン53の下部に流出されると共に、前記通気孔6
8からシリンダ―52内にあるエア―が内圧調整伸縮幕
69に噴出されて、シリンダ―52内の流体圧力の異常
な上昇を防止しながら該流体系ダンパ―51により前記
地震エネルギ―を多少吸収するものである。
【0036】そして、地震振動により前記水平力が逆方
向に作用する過程では、積層ゴム7,7…の復元力によ
り流体系ダンパ―51は回転ヒンジ59を支点として元
の直立した状態に戻ろうとする。この復帰の過程でピス
トンロッド54はシリンダ―52内に順次納められてピ
ストン53をシリンダ―52内で順次下降させ、このピ
ストン53の下降に伴い弁55は拡径されながら下降
し、シリンダ―52内のピストン53の下部にある流体
は前記流体移動孔56からシリンダ―52内のピストン
53の上部に流出されると共に、内圧調整伸縮幕69内
に収納された前記エア―は前記通気孔68からシリンダ
―52内のピストン53の上部に流入されて、シリンダ
―52内の流体圧力の異常な負圧を防止しながら該流体
系ダンパ―51により前記地震エネルギ―を強く吸収す
るものである。
向に作用する過程では、積層ゴム7,7…の復元力によ
り流体系ダンパ―51は回転ヒンジ59を支点として元
の直立した状態に戻ろうとする。この復帰の過程でピス
トンロッド54はシリンダ―52内に順次納められてピ
ストン53をシリンダ―52内で順次下降させ、このピ
ストン53の下降に伴い弁55は拡径されながら下降
し、シリンダ―52内のピストン53の下部にある流体
は前記流体移動孔56からシリンダ―52内のピストン
53の上部に流出されると共に、内圧調整伸縮幕69内
に収納された前記エア―は前記通気孔68からシリンダ
―52内のピストン53の上部に流入されて、シリンダ
―52内の流体圧力の異常な負圧を防止しながら該流体
系ダンパ―51により前記地震エネルギ―を強く吸収す
るものである。
【0037】このような流体系ダンパ―51のピストン
53の上下部間の流体の移動の過程を複数回繰り返しな
がらダンパ―51は地震エネルギ―を吸収し続ける。そ
して地震が終息すると、積層ゴム7,7…の復元力によ
りダンパ―51は回転ヒンジ59を支点としてほぼ元の
直立した状態に戻る。
53の上下部間の流体の移動の過程を複数回繰り返しな
がらダンパ―51は地震エネルギ―を吸収し続ける。そ
して地震が終息すると、積層ゴム7,7…の復元力によ
りダンパ―51は回転ヒンジ59を支点としてほぼ元の
直立した状態に戻る。
【0038】しかしながら、前記積層ゴム7,7…の復
元力は免震構造の中心に近付くにつれ減少し、ダンパ―
51の復元速度が低下する。ところが、時間の経過とと
もに最終的には、前記減少した積層ゴム7,7…の復元
力と上部荷重とによりピストン53を徐々に下降させて
ダンパ―51を鉛直向きに近付け遂には該ダンパ―51
を完全に元の状態に復帰させる。
元力は免震構造の中心に近付くにつれ減少し、ダンパ―
51の復元速度が低下する。ところが、時間の経過とと
もに最終的には、前記減少した積層ゴム7,7…の復元
力と上部荷重とによりピストン53を徐々に下降させて
ダンパ―51を鉛直向きに近付け遂には該ダンパ―51
を完全に元の状態に復帰させる。
【0039】そして、前記流体移動孔56の径によって
ピストン53の上下動速度は調整されえるものであるこ
とから、ダンパ―51の傾動が積層ゴム7,7…の傾動
に同調され易いものであるが、特に本発明に適用される
流体系ダンパ―51の弁55を下拡がりのラッパ状に形
成することによって、流体系ダンパ―51の傾きが大き
くなるにつれてピストンロッド54が延びる工程では、
該弁55が萎んで流体の移動を容易にしてピストン力が
小さくても、ダンパ―51の傾きを容易にする。またピ
ストンロッド54が縮む工程では、該弁55が拡径され
て流体の移動を阻止しようとしてピストン力を大きくす
る。そしてこの弁55による力の作用現象は積層ゴム
7,7…の変形作用力と力が逆作用であることから、流
体系ダンパ―51は地震エネルギ―をよりよく吸収し
て、より効果的な減衰作用を発揮できるものとなる。
ピストン53の上下動速度は調整されえるものであるこ
とから、ダンパ―51の傾動が積層ゴム7,7…の傾動
に同調され易いものであるが、特に本発明に適用される
流体系ダンパ―51の弁55を下拡がりのラッパ状に形
成することによって、流体系ダンパ―51の傾きが大き
くなるにつれてピストンロッド54が延びる工程では、
該弁55が萎んで流体の移動を容易にしてピストン力が
小さくても、ダンパ―51の傾きを容易にする。またピ
ストンロッド54が縮む工程では、該弁55が拡径され
て流体の移動を阻止しようとしてピストン力を大きくす
る。そしてこの弁55による力の作用現象は積層ゴム
7,7…の変形作用力と力が逆作用であることから、流
体系ダンパ―51は地震エネルギ―をよりよく吸収し
て、より効果的な減衰作用を発揮できるものとなる。
【0040】なお、前記流体系ダンパ―51を転がり支
承系免震部材と併用するのに上記の実施例では、転がり
支承系免震部材の上下部フランジ鋼板4,2間に流体系
ダンパ―51を取付けたものを示したが、該流体系ダン
パ―51は下部構造と上部構造との間であれば、転がり
支承系免震部材の近傍で他の部材に取付けて該転がり支
承系免震部材と併用するようにしてもよい。
承系免震部材と併用するのに上記の実施例では、転がり
支承系免震部材の上下部フランジ鋼板4,2間に流体系
ダンパ―51を取付けたものを示したが、該流体系ダン
パ―51は下部構造と上部構造との間であれば、転がり
支承系免震部材の近傍で他の部材に取付けて該転がり支
承系免震部材と併用するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明は上・下部各鋼球軌道盤に形成し
た鋼球の転がり止めの外側四隅で上下部のフランジ鋼板
間に積層ゴムを立設し、該各積層ゴムの中央端をガイド
鋼板に接続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球の水平
方向中心位置を保持するガイドホ―ルを形成し、前記上
・下部各鋼球軌道盤の中心部に形成したトリガ―の役割
を果たすポジションホ―ルと前記ガイドホ―ルによって
鋼球を保持させるようにしたので、鋼球の周辺に分割さ
れた各積層ゴムを備えた転がり支承系免震部材では、分
割された積層ゴムにより小さな水平剛性を形成しなが
ら、地震時に発生する大きな水平変形に対しても各積層
ゴムと鋼球が協働して偏心圧力に充分耐え得るものとな
る。
た鋼球の転がり止めの外側四隅で上下部のフランジ鋼板
間に積層ゴムを立設し、該各積層ゴムの中央端をガイド
鋼板に接続し、該ガイド鋼板の中心部に前記鋼球の水平
方向中心位置を保持するガイドホ―ルを形成し、前記上
・下部各鋼球軌道盤の中心部に形成したトリガ―の役割
を果たすポジションホ―ルと前記ガイドホ―ルによって
鋼球を保持させるようにしたので、鋼球の周辺に分割さ
れた各積層ゴムを備えた転がり支承系免震部材では、分
割された積層ゴムにより小さな水平剛性を形成しなが
ら、地震時に発生する大きな水平変形に対しても各積層
ゴムと鋼球が協働して偏心圧力に充分耐え得るものとな
る。
【0042】そして、鋼球の転がり面を上下に配して比
較的に小さな転がり面としながら該鋼球をガイド鋼板に
より安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴムとの協
働によって減衰,復元動作を行わせることから、動作に
安全性がありコンパクトな転がり支承系免震部材とな
る。
較的に小さな転がり面としながら該鋼球をガイド鋼板に
より安定した誘導を行わせ、且つ周辺の積層ゴムとの協
働によって減衰,復元動作を行わせることから、動作に
安全性がありコンパクトな転がり支承系免震部材とな
る。
【0043】そして、前記鋼球を直列奇数段に分割した
場合には、両鋼球軌道盤間の間隔に対して比較的に小径
の鋼球が採用されることになって、転がり支承系免震部
材の小型化が可能となり、小規模の建造物にも適用し易
い転がり支承系免震部材となる。
場合には、両鋼球軌道盤間の間隔に対して比較的に小径
の鋼球が採用されることになって、転がり支承系免震部
材の小型化が可能となり、小規模の建造物にも適用し易
い転がり支承系免震部材となる。
【0044】また、下部鋼球軌道盤が下部構造側に、上
部鋼球軌道盤が上部構造側に、各積層ゴムの上端が上部
フランジ鋼板に、各積層ゴムの下端が下部フランジ鋼板
に、各積層ゴムの中央端がガイド鋼板に、それぞれボル
トにより接合されている場合には、上記それぞれの部材
を現地組立することが可能となると共に点検整備時には
分解して持ち運びできることから、狭い床下での作業が
容易にできる転がり支承系免震部材となる。
部鋼球軌道盤が上部構造側に、各積層ゴムの上端が上部
フランジ鋼板に、各積層ゴムの下端が下部フランジ鋼板
に、各積層ゴムの中央端がガイド鋼板に、それぞれボル
トにより接合されている場合には、上記それぞれの部材
を現地組立することが可能となると共に点検整備時には
分解して持ち運びできることから、狭い床下での作業が
容易にできる転がり支承系免震部材となる。
【0045】また、シリンダ―と、該シリンダ―の内面
を摺動するピストンと、該ピストンの下面に下拡がりの
ラッパ状に形成された弁と、前記ピストンと弁とを貫通
する流体移動孔と、を備えた流体系ダンパ―を下部構造
側と上部構造側との間に併設した場合には、流体系ダン
パ―の弁を下拡がりのラッパ状に形成することによっ
て、ピストンロッドが延びる工程では該弁が萎んで流体
の移動を容易にしてピストン力を小さくし、ピストンロ
ッドが縮む工程では該弁が拡径されて流体の移動を阻止
してピストン力を大きくする。そしてこの弁による力の
作用現象は積層ゴムの変形作用力と力が逆作用であるこ
とから、流体系ダンパ―は地震エネルギ―をよりよく吸
収して、より効果的な減衰作用を発揮できるものとな
る。
を摺動するピストンと、該ピストンの下面に下拡がりの
ラッパ状に形成された弁と、前記ピストンと弁とを貫通
する流体移動孔と、を備えた流体系ダンパ―を下部構造
側と上部構造側との間に併設した場合には、流体系ダン
パ―の弁を下拡がりのラッパ状に形成することによっ
て、ピストンロッドが延びる工程では該弁が萎んで流体
の移動を容易にしてピストン力を小さくし、ピストンロ
ッドが縮む工程では該弁が拡径されて流体の移動を阻止
してピストン力を大きくする。そしてこの弁による力の
作用現象は積層ゴムの変形作用力と力が逆作用であるこ
とから、流体系ダンパ―は地震エネルギ―をよりよく吸
収して、より効果的な減衰作用を発揮できるものとな
る。
【図1】図1は本発明に係る転がり支承系免震部材の平
面配列図である。
面配列図である。
【図2】図2は図1のA―A断面図である。
【図3】図3は本発明に係る転がり支承系免震部材の他
の実施例の平面配列図である。
の実施例の平面配列図である。
【図4】図4は図3のB―B断面図である。
【図5】図5は図4の作動説明用の断面図である。
【図6】図6は本発明に係る転がり支承系免震部材に併
用される流体系ダンパ―の縦断面図である。
用される流体系ダンパ―の縦断面図である。
【図7】図7は従来例の転がり支承系免震部材の断面図
である。
である。
【図8】図8は他の従来例の転がり支承系免震部材の断
面図である。
面図である。
2,4 フランジ鋼板
6,9 鋼球軌道盤
7 積層ゴム
10,30,31,32 鋼球
11,12 鋼球の転がり止め
13 ガイド鋼板
15 ガイドホ―ル
16,17 ポジションホ―ル
41,42,43,44,45 ボルト
51 流体系ダンパ―
52 シリンダ―
53 ピストン
55 弁
56 流体移動孔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
E04H 9/02 351 E04H 9/02 351
F16F 9/19 F16F 9/19
15/023 15/023 A
Claims (4)
- 【請求項1】 下部構造と上部構造との間で下部構造側
に取り付けられた下部鋼球軌道盤と上部構造側に取り付
けられた上部鋼球軌道盤の各中心部の間に転がり支承材
である鋼球を配置した支承系免震部材において、上・下
部各鋼球軌道盤に形成した鋼球の転がり止めの外側四隅
で上下部のフランジ鋼板間に積層ゴムを立設し、該各積
層ゴムの中央端をガイド鋼板に接続し、該ガイド鋼板の
中心部に前記鋼球の水平方向中心位置を保持するガイド
ホ―ルを形成し、前記上・下部各鋼球軌道盤の中心部に
形成したトリガ―の役割を果たすポジションホ―ルと前
記ガイドホ―ルによって鋼球を保持させるようにしたこ
とを特徴とする転がり支承系免震部材。 - 【請求項2】 前記鋼球を直列奇数段に分割したことを
特徴とする請求項1記載の転がり支承系免震部材。 - 【請求項3】 下部鋼球軌道盤が接続された下部フラン
ジ鋼板が下部構造側に、上部鋼球軌道盤が接続された上
部フランジ鋼板が上部構造側に、各積層ゴムの上端が上
部フランジ鋼板に、各積層ゴムの下端が下部フランジ鋼
板に、各積層ゴムの中央端がガイド鋼板に、それぞれボ
ルトにより接合されていることを特徴とする請求項1記
載の転がり支承系免震部材。 - 【請求項4】 シリンダ―と、該シリンダ―の内面を摺
動するピストンと、該ピストンの下面に下拡がりのラッ
パ状に形成された弁と、前記ピストンと弁とを貫通する
流体移動孔と、を備えた流体系ダンパ―を下部構造側と
上部構造側との間に併設したことを特徴とする請求項1
記載の転がり支承系免震部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277618A JP2003083394A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 転がり支承系免震部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277618A JP2003083394A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 転がり支承系免震部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003083394A true JP2003083394A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=19102119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001277618A Pending JP2003083394A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 転がり支承系免震部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003083394A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052665A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-03-15 | Ohbayashi Corp | 免振装置 |
JP2013024298A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | Ohbayashi Corp | 免震装置 |
CN104775358A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-07-15 | 天津大学 | 一种新型自复位隔震支座 |
CN106763475A (zh) * | 2015-11-24 | 2017-05-31 | 成都奇航系统集成有限公司 | 阵列单元型隔振器 |
CN110857718A (zh) * | 2018-08-23 | 2020-03-03 | 张家铭 | 几何非线性隔振系统 |
CN112727976A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 广东石油化工学院 | 一种多材料复合滚动隔震装置 |
CN112879486A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-06-01 | 之江实验室 | 一种基于仿人机器人的踝部缓冲系统 |
-
2001
- 2001-09-13 JP JP2001277618A patent/JP2003083394A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013024298A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | Ohbayashi Corp | 免震装置 |
JP2012052665A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-03-15 | Ohbayashi Corp | 免振装置 |
CN104775358A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-07-15 | 天津大学 | 一种新型自复位隔震支座 |
CN106763475A (zh) * | 2015-11-24 | 2017-05-31 | 成都奇航系统集成有限公司 | 阵列单元型隔振器 |
CN110857718A (zh) * | 2018-08-23 | 2020-03-03 | 张家铭 | 几何非线性隔振系统 |
CN110857718B (zh) * | 2018-08-23 | 2021-06-04 | 张家铭 | 几何非线性隔振系统 |
CN112727976A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 广东石油化工学院 | 一种多材料复合滚动隔震装置 |
CN112879486A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-06-01 | 之江实验室 | 一种基于仿人机器人的踝部缓冲系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
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