JP2004036587A - ダイレクト作動方式のバイスタータにおけるシール構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】手動レバー7の上方への操作により始動弁2が上方に作動され、これにより始動用吸気通路1cが開口され、該吸気通路1cの開口により内燃機関が始動されるようになされており、前記始動弁2の前記上方への作動時における始動弁2の摺動空間2f内の圧力上昇に伴う気体の流動はスタータ10上部に装着された蛇腹状ブーツ5の容積拡大により吸収される。
また、前記始動弁2がばね部材6の作用で下降するときには、前記摺動空間2f内の圧力が減少し前記圧力減少による気体の流動は前記蛇腹状ブーツ5の容積縮小により吸収され、前記スタータ10内部への外気や水等の流入が防止される。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はダイレクト作動方式のバイスタータにおけるシ−ル構造に関し、特に該スタータの始動弁の移動に伴い生じる前記スタータ内部における圧力変動に基づく該スタータ内部への水等の液体浸入による弊害を防止するための前記スタータにおけるシール構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
内燃機関の始動に際し、スタータの始動弁を作動させて内燃機関始動用の吸気通路を開口して、該通路を介して吸気を行い、該吸気に伴う負圧を利用してジェットニードルを介して燃料を吸引供給し、前記吸気と前記燃料による特別濃い混合気を作り、該混合気を内燃機関の燃焼室に送り込み該機関の始動を容易にするスタータは、その一例が特開平10−30501号および実開昭63−71458号に示されるように従来良く知られている。
【0003】
そして、前記内燃機関のスタータとして、自動的に始動弁を作動させるもの、すなわち、温度依存性のあるワックスを用いて自動的に前記始動弁を作動させるものがよく知られており、また、一方、手動レバーの操作により前記始動弁を作動させる方式のダイレクト方式のバイスタータも既に知られている。
【0004】
前記ダイレクト作動方式のバイスタータ010は、その作動状態が図6に図示されるようなものであり、その構造は略図として示され、気化器本体に設けられた摺動孔構造01aと、該摺動孔構造01a内を図示しない手動レバーの操作で上下動する始動弁02と、前記始動弁02の下部に取付けられたジェットニードル02g等を備え、前記手動レバー操作で前記始動弁02をばね部材(図示せず)に抗して上方へ移動させることで、該始動弁02による始動用吸気通路01cの開口がなされ、該始動用吸気通路01cの開口時の吸気により前記ジェットニードル2gを介して燃料が該吸気通路01c内に吸引供給され、前記吸気と燃料の混合気が作られ、該混合気が内燃機関の燃焼室に送気される。
【0005】
ところで、前記ダイレクト作動方式のバイスタータ010は、その始動弁軸部02aの上部延出軸部02bが前記スタータ010の本体部から外方に延出しており、前記始動弁02の上下移動に伴いその軸部02a上部の前記延出軸部02bが前記スタータ010本体部に対してシール部材05のシール部05aを介して摺動する構造になされている。
【0006】
そして、前記手動レバー(図示せず)操作による前記始動弁02の上方への引上げ(図6(b)参照)、もしくは前記ばね部材の作用による前記始動弁02の下方への移動(図6(a),(c)参照)に基づく前記スタータ内部作動空間の容積変化に伴う圧力変動の発生、すなわち、前記スタータ内部の前記始動弁の摺動空間02fにおける該始動弁02上昇時(図6(b)参照)の該摺動空間02fの容積縮小による圧力の上昇と、該摺動空間02fにおける前記始動弁02下降時(図6((a),(b))参照)の該空間02fの容積拡大による圧力の低下が生じ、前記摺動空間02fの容積変化に基づく圧力の変動により前記スタータ内部からの気体の外部への流出(図6(b)参照)と外部気体のスタータ内部への流入(図6(c)参照)現象が起こる。
【0007】
前記気体の外部からの流入と外部への流出は、前記スタータ010の前記延出軸部02bに摺接する前記シール部材05によるシール部05aを介してなされている。
【0008】
前記構造のダイレクト作動方式のスタータ010は、前記のような始動弁02の上下作動に基づくスタータ010内部の圧力変動による該スタータ010内部への外部気体(外気)の流入もしくは該スタータ010内部からの外部への気体の流出が繰り返し発生することから、特にスタータ010内部の気体流出時に前記シール部材05のシール部05aの端部が流出圧力により開き、前記シール部05aに隙間が生じ、該シール部05aの隙間を介して雨水等が浸入する恐れがあり、また、スタータ010内部への湿気の多い外気の流入が繰り返されると、該外気に含まれた水等の液体が前記スタータ010内部に溜まることになる。
【0009】
そして、前記のようなスタータ010内部に滞留した水等の液体は容易に外部へ排出されることがないので、該滞留した水等の液体により前記スタータ010内部の前記始動弁02や始動弁摺動空間02f等に錆が発生し、前記始動弁02の円滑な作動に支障をきたすことになり、また、冬季等には前記スタータ010内部に滞留した前記水等の液体が凍結して、前記始動弁02の手動レバーによる作動が不可能になる恐れがあり、内燃機関のスタータとしての十分な機能を発揮することができないという問題がある。
【0010】
したがって、前記ダイレクト作動方式のバイスタータ010における前記始動弁02の作動に基づく該スタータ010内部の圧力変動に起因する前記スタータ010における気体の流入と流出、また雨水等の浸入現象の発生等は放置できない問題であり、前記現象の発生防止のための対策は欠くことができないものであり、該視点から前記問題解決のための前記スタータ010におけるシール構造05の改良の良策が求められていた。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、前記問題点を解決するための前記ダイレクト作動方式のバイスタータの改良に関し、特に前記スタータにおけるその始動弁の移動に伴うスタータ内部における圧力変動により生じる前記スタータ内部への雨水等の浸入の防止を図るためのシール部の改良に関するものであり、スタータ本体部と、該本体部に対して操作手段の操作により摺動可能な状態に挿入された始動弁と、からなり、前記操作手段の操作に基づく前記始動弁の作動で始動用吸気通路が開口されて、該吸気通路における吸気に伴う燃料供給により内燃機関が始動されるバイスタータにおけるシール構造において、前記始動弁の作動に基づく前記スタータ内部の圧力変化による気体の流動がその内部容積が拡大縮小する機能を具備する手段により吸収されることで、前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動が外気と無関係に調整されることを特徴とするものである。
【0012】
請求項1に記載の発明においては、スタータ本体部と、該本体部に対して操作手段の操作により摺動可能な状態に挿入された始動弁と、からなり、前記操作手段の前記操作に基づく前記始動弁の作動で始動用吸気通路が開口されて該吸気通路における吸気に伴う燃料供給により内燃機関が始動されるバイスタータにおけるシール構造において、前記始動弁の作動に基づく前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動がその内部容積の拡大縮小する機能を具備する手段により、吸収されることで、前記スタータ内部の圧力変化による気体の流動が外気と無関係に調整されるものとしたから、前記スタータ内部の気体が外部へ流出することがなく、また、外部の気体が該スタータ内部へ流入することがないので、前記スタータ内部への水等の液体の浸入はほぼ完全に阻止され、該スタータ内部に滞留した水により前記スタータ内部や始動弁に錆が発生することはなく、また、冬季等にスタータ内部に滞留した水等の液体が凍結して前記始動弁の作動が不可能になるという問題は完全に解消される。
【0013】
請求項2に記載の発明においては、前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動が吸収されるその内部容積が拡大縮小する機能を具備する手段が、前記始動弁の作動軸部とスタータ本体部間に設けられた伸縮自在な蛇腹状ブーツであるから、簡単な構造変更により、前記請求項1記載の発明の前記効果に加えて、前記始動弁の作動に基づくスタータ内部の圧力変動に基づく気体の流動が前記蛇腹状ブーツの伸縮による該蛇腹状ブーツの内部容積の拡大縮小により吸収され、しかも前記始動弁の作動軸部と前記スタータの本体部との間に前記蛇腹状ブーツが設けられているから、前記始動弁の上下作動に伴い前記蛇腹状ブーツが伸縮して該蛇腹状ブーツの内部容積の拡大縮小がなされ、気体の流動が強制的になされることで、前記始動弁の作動に基づくスタータ内部の作動空間の圧力変動が抑制されるので、結果として前記スタータ内部の圧力の上昇が抑制されて前記スタータにおけるシール効果が高められる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図4に基づいて本発明の実施形態について説明する。
【0015】
まず、図1ないし図3に基づき本発明の前記ダイレクト作動方式のバイスタータ10の構造の概要を説明する。
【0016】
前記バイスタータ10は図1および図3に図示されるように、気化器本体1の一部に直接設けられており、前記スタータ10の本体部の主要部を構成する摺動孔構造1aは気化器本体1に直接開口させられた孔として形成され、該摺動孔構造1aの開口部1bには、前記摺動孔構造1aと共にスタータ10の本体部を構成する保持体3が嵌入固定されている。
前記摺動孔構造1a内には、始動弁2が摺動自在に嵌入され、前記始動弁2の軸部2aが前記保持体3の摺動孔3aを摺動可能に貫通しており、該軸部2aの上部は延出軸部2bとして前記摺動孔3aの外部に延出している。
【0017】
前記保持体3は、前記始動弁2の前記摺動孔構造1aからの抜け止めと該始動弁2の所定の作動を保証するための重要な部材であり、また、前記保持体3には、前記始動弁2の軸部2aが貫通摺動する前記摺動孔3aに連続して該摺動孔3aよりも大径でかつ該摺動孔3aと同心の大径孔3bが設けられ、該大径孔3bの上部端3b1と前記始動弁2の上部間にはばね部材6が介設され、該ばね部材6により前記始動弁2はその上部が常に下方へ押圧されるようになされている。
【0018】
したがって、前記バイスタータ10の不作動時には常に前記始動弁2はその下降位置へ、すなわち前記始動弁2は図1において破線で図示された始動用吸気通路1cを常に閉じるように押圧されている。そして、該図1は前記スタータ10の不作動時の状態が示されている。
【0019】
前記始動弁2の軸部2aの前記保持体3から延出した延出軸部2bは、その先端部が細径部2cとして構成され、該細径部2cには2つの鍔状のフランジ部2d,2eが所定の間隔をおいて設けられており、該フランジ部2d,2e間に手動レバー7のその枢着部7cからやや離れた部分7bが支持されており、これにより、前記手動レバー7は前記始動弁2の前記軸部2aに対して作動的に連結されている。
そして、前記手動レバー7の前記枢着部7cは気化器本体1の構造部の適宜位置設けられ、前記手動レバー7は前記枢着部7cを介して回動自在に枢着支持されている。
【0020】
したがって、前記手動レバー7の前記枢着部7cから最も離れたレバー端部7aを手動により上方向へ作動することで、該レバー7は前記枢着部7cを中心として上方へ回動し、該レバー7の作動力で前記始動弁2はその上部延出軸部2bの前記鍔状フランジ部2dとの連結を介して前記ばね部材6の押圧力に抗して上方へ引上げられ、これにより、前記始動弁2による前記始動用吸気通路1cの開口がなされる。
【0021】
また、前記始動弁2の延出軸部2bには、蛇腹状ブーツ5が装着されており、該蛇腹状ブーツ5は、図2から明らかなように、その上方の一端部5aが前記始動弁2の前記延出軸部2bの細径部下部フランジ部2eと該延出軸部2bの段部2b1との間で挟圧状態において装着され、また、その下方の他端部5bが前記保持体3の上部3cに圧接するような関係において、前記保持体3の上部3cを覆うキャップ状部材4により押さえ込まれることで装着保持され、前記蛇腹状ブーツ5の前記装着保持は気密状態においてなされている。
【0022】
したがって、前記蛇腹状ブーツ5は、前記始動弁2の上部延出軸部2bと前記保持体3の上部3c間を実質的に覆うように装着されており、前記始動弁2の延出軸部2bと前記保持体3の上部3cは該蛇腹状ブーツ5によりほぼ完全に外気と遮断されている。
【0023】
前記始動弁2は、前記スタータ10の不作動状態においては、上記のように前記ばね部材6による下方への押圧作用により常時前記始動用吸気通路1cを閉じており、前記始動用吸気通路1cの開口は前記手動レバー7の上方への作動による前記始動弁2の前記ばね部材6に抗した摺動空間2f内における上方移動によりなされる。
【0024】
そして、前記始動弁2の下部にはジェットニードル2gが保持されており、該ジェットニードル2gは、燃料の供給通路1eに対峙しており、前記手動レバー7の操作で前記始動弁2が前記ばね部材6に抗して上方へ作動されて前記始動用吸気通路1cが開口されることで、該吸気通路1cを介した吸気に伴い前記燃料供給通路1eから適量の燃料が供給されるように制御する働きをなすものである。
【0025】
なお、図3における、1d,1fは、それぞれ気化器の主吸気通路とフロートチャンバを示している。
【0026】
次に、本発明の上記実施形態における作動の状況を従来例との対比において図4の略図を用いて説明する。
【0027】
前記内燃機関のバイスタータ10においては、該スタータ10の不作動時には、図4(a)に図示されるように前記ばね部材6(図1参照、略図である図4には図示されていない。)の押圧作用により始動弁2が下方へ押し下げられており、該始動弁2により始動用吸気通路1cは閉じられており、始動弁2の摺動空間2fは前記始動弁2の下降により拡大した状態にある。
【0028】
内燃機関始動のため前記始動弁2の軸部2a上部先端に設けられた図示しない手動レバーが上方へ作動されると、図4(b)に図示されるように、前記始動弁2がその軸部2aを介して前記ばね部材6に抗して上方へ引上げられ、これに伴い該始動弁2が前記摺動空間2f内を上昇し、該始動弁2の上昇に伴い前記摺動空間2f内の容積は徐々に縮小され、該始動弁2が前記保持体3に当接する最上昇位置に達して該始動弁2は停止される。
前記図4(b)は、始動弁2が前記最上昇位置に達した前記状態を示している。
【0029】
そして、この図4(b)に図示される状態において、前記始動用吸気通路1cは完全に開口され、該状態における前記摺動空間2fの内部容積の縮小は、具体的な一例によれば、たとえば、0.245cm3である。
【0030】
前記始動弁2の上昇による前記摺動空間2f内の容積の減少は、当然該空間2f内の圧力の上昇を招き、該空間2f内の気体は前記始動弁2の軸部2aと前記保持体3の摺動孔3a間の隙間を介して始動弁2の軸部2a上部へと流出するが、前記流出気体は前記始動弁2の前記延出軸部2bを覆うように設けられた蛇腹状ブ−ツ5の膨張による吸引作用により吸収される。
【0031】
すなわち、前記蛇腹状ブーツ5はその上部一端部5aが前記始動弁2の前記上部延出軸部2b先端部に取付けられていることから、前記始動弁2の上昇に伴い前記蛇腹状ブーツ5の上部一端部5aが引上げられ、該蛇腹状ブーツ5が延伸され膨張してその内部容積が拡大され、前記始動弁2の軸部2aと前記保持体3の摺動孔3aおよび大径孔3b(略図である図4においては、摺動孔3aと同径に示されている。)間の隙間を介して前記摺動空間2f内の気体が前記蛇腹状ブーツ5の膨張に伴う吸引作用により吸引され、前記摺動空間2fからの流出気体は前記蛇腹状ブーツ5の膨張による内部容積の拡大により吸収される。
【0032】
従来のシール構造においては、既述のように、前記流出気体は前記シール部05aを介して外部に排出されるから(図6(b)参照)前記シール部05aからの外部への気体の流出時に前記シール部材05のシール部05a端部が開き、前記始動弁02の延出軸部02bに雨水等の水滴が付着していると、該水滴が前記シール部材05によるシール部05aから浸入するという問題が発生したが、前記本発明実施形態の前記蛇腹状ブーツ5採用のシール構造においては前記問題が発生することはない。
【0033】
また、内燃機関が始動され、前記図示しない手動レバーが不作動状態におかれると、前記ばね部材6の押圧作用により前記始動弁2は下方へ押し下げられ該始動弁2弁は下降し、図4(c)に図示の状態となり、前記摺動空間2fは始動弁2の下降とともにその容積を拡大して、該摺動空間2f内の圧力は一時的に低下するが、該圧力の低下は直ちに前記蛇腹状ブーツ5の収縮によるその内部容積の縮小作用で該蛇腹状ブーツ5内からの流出気体の送入により抑制される。
【0034】
すなわち、前記始動弁2の前記延出軸部2bの先端部に前記蛇腹状ブーツ5の上部一端部5aが取付けられており、前記始動弁2の下降と共に前記蛇腹状ブーツ5は強制的に収縮され、該延伸膨張した状態であった該蛇腹状ブーツ5内の気体が前記始動弁2の軸部2aと前記保持体3の摺動孔部3aおよび拡大孔3b間の隙間を介して前記摺動空間2f内へ半ば強制的に戻されることになり、前記摺動空間2f内の圧力の低下は急速に抑制されることになり、前記摺動空間2f内の実質的な圧力の低下は避けられることになる。
【0035】
そして、前記従来のシール構造においては、既述のように、前記摺動空間02f内に、前記始動弁02の上部の前記延出軸部02bの前記シール部05aから侵入した外気が吸入され(図6(c)参照)、時には、前記外気と共に雨水が入りこむことになるという問題が発生したが、前記本発明実施形態の前記蛇腹状ブーツ5採用のシール構造においては前記問題が発生することはない。
【0036】
以上のように、前記従来のシール構造によるスタータ内部への水等の液体の浸入による問題点、すなわち、一旦スタータ内部に侵入した水等の液体は、その構造からして外部へ排出されず、前記スタータの内部に滞留することになり、該水等液体の滞留によりスタータ内部に錆等の発生が招来され始動弁の円滑な作動に支障をきたし、また、冬季には前記スタータ内部における凍結等の現象が引き起こされ、前記始動弁の作動が不能になるなどの不具合が生じる等の問題点は、前記本発明の実施形態における前記蛇腹状ブーツ5採用のシール構造によりほぼ完全に解消される。
【0037】
図1ないし図4に図示の本発明の実施形態は前記のように構成されるので、実質的に前記摺動空間2f内で作動する前記始動弁2の前記スタータ10作動時の上方への移動、もしくは前記始動弁2のスタータ10不作動時の下方への移動に伴う該スタータ内部の気体の流動は、実質的に前記始動弁2のための摺動空間2f内と、前記始動弁2の上部の延出軸部2bを覆う前記蛇腹状ブーツ5内部との間の流動となり、しかも前記摺動空間2fと前記蛇腹状ブーツ5は互いに一方が縮小(容積減少)すれば他方が拡大(容積増大)し、一方が拡大(容積増大)すれば他方が縮小(容積減少)するという関係にあるから、前記スタータ内部における前記始動弁2の作動に起因する圧力変動そのものが抑制されることになる。
【0038】
したがって、前記結果として、前記スタータ10内部の圧力の上昇が抑制され、該スタータ10におけるシール効果が高まることになり、また、前記始動弁2の作動時においても前記蛇腹状ブーツ5の取付部等に無理な力が作用するはなく、該取付部の損傷が防止され、該蛇腹状ブーツ5の耐久性が向上される。
【0039】
前記実施形態に換えて以下の実施形態が考えられる。
【0040】
前記実施形態における蛇腹状ブーツ5の装着に換えて、図5に図示された装着手段を採用することができ、該図5に図示される蛇腹状ブーツ5の装着は、前記蛇腹状ブーツ5の前記上方の一端部5aにおける装着が前記実施形態における装着と同様であるからその説明は省略するが、該蛇腹状ブーツの他方の端部5bにおける装着は、該他方の端部5bのその装着のために供される筒状の延出部5b1によりなされ、該延出部5b1外周部に形成された該外周部締付け手段Aのための環状凹部5b2を利用してなされる。
【0041】
そして、前記蛇腹状ブーツ5の前記他方の端部5bにおける具体的な装着は、該蛇腹状ブーツ5の前記他方端部5bの前記筒状延出部5b1内周を前記保持体3の上部3cに延出する環状ボス部3c1外周に嵌入させ、該蛇腹状ブーツ5の前記延出部5b1の外周環状凹部5b2において適宜締付け手段Aを用いて締付けることによりなされる。
なお、前記締付け手段Aとしては、適宜締付けバンドやリングカラー等が用いられる。
【0042】
前記蛇腹状ブーツ5の装着によれば、前記実施形態において用いた前記キャップ状部材4が不要となり、前記蛇腹状ブーツ5の装着構造を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイスタータの全体構造を示す図である。
【図2】本発明の主要構造部を示す拡大図である。
【図3】本発明のバイスタータが装備された気化器を示す図である。
【図4】本発明のバイスタータの作動を説明するための説明図である。
【図5】本発明の主要構造部を示す図であり、図2における構造部の別の実施形態を示す拡大図である。
【図6】従来のバイスタータの作動を説明するための説明図であり、図4に対応する図である。
【符号の説明】
1・・・気化器本体、1a・・・摺動孔構造、1b・・・開口部、1c・・・始動用吸気通路、1d・・・主吸気通路、1e・・・燃料供給通路、1f・・・フロートチャンバ、2・・・始動弁、2a・・・軸部、2b・・・延出軸部、2b1・・・段部、2c・・・細径部、2d,2e・・・フランジ部、2f・・・始動弁摺動空間、2g・・・ジェットニードル、3・・・保持体、3a・・・摺動孔、3b・・・拡大孔、3b1・・・上端部、3c・・・保持体上部、3c1・・・環状ボス部、4・・・キャップ状部材、5・・・蛇腹状ブーツ、5a・・・蛇腹状ブーツの一端部、5b・・・蛇腹状ブーツの他端部、5b1・・・延出部、5b2・・・環状凹部、6・・・ばね部材、7・・・手動レバー、7a・・・レバー端部、7b・・・、7c・・・レバー枢着部、10・・・バイスタータ
Claims (2)
- スタータ本体部と、該本体部に対して操作手段の操作により摺動可能な状態に挿入された始動弁と、からなり、
前記操作手段の前記操作に基づく前記始動弁の作動で始動用吸気通路が開口されて、該吸気通路における吸気に伴う燃料供給により内燃機関が始動されるダイレクト作動方式のバイスタータにおけるシ−ル構造において、
前記始動弁の作動に基づく前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動がその内部容積が拡大縮小する機能を具備する手段により吸収されることで、前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動が外気と無関係に調整されることを特徴とするダイレクト作動方式のバイスタータにおけるシール構造 - 前記スタータ内部の圧力変動による気体の流動が吸収されるその内部容積が拡大縮小する機能を具備する手段が、前記始動弁の作動軸部の端部とスタータ本体部間に設けられた伸縮自在な蛇腹状ブーツであることを特徴とする前記請求項1記載のダイレクト作動方式のバイスタータにおけるシール構造。
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