JP2004035163A - エレベータのガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、かごのあらゆる横揺れを安定して効果的に減衰させることを目的とするものである。
【解決手段】かごの横揺れによる振動を検出する振動センサ61をかごに搭載し、振動センサ61からの出力に基づいて制動力調整部60により摩擦減衰機構16による摩擦制動力を変化させるようにした。摩擦減衰機構16は、アーム12に摩擦接触する摩擦部材17を有している。制動力調整部60は、摩擦部材17を変位させる電磁アクチュエータ19と、電磁アクチュエータ19を制御する制御部24とを有している。
【選択図】 図3
【解決手段】かごの横揺れによる振動を検出する振動センサ61をかごに搭載し、振動センサ61からの出力に基づいて制動力調整部60により摩擦減衰機構16による摩擦制動力を変化させるようにした。摩擦減衰機構16は、アーム12に摩擦接触する摩擦部材17を有している。制動力調整部60は、摩擦部材17を変位させる電磁アクチュエータ19と、電磁アクチュエータ19を制御する制御部24とを有している。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、かごの水平方向振動を低減するエレベータのガイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、建物の高層化に伴い、高速・高揚程のエレベータが開発されている。このような高速・高揚程のエレベータでは、乗り心地の改善が技術的課題として挙げられている。特に、かごの横揺れ(水平方向振動)の低減は、重要な課題の一つである。かごの横揺れの要因としては、ガイドレールの真直性、ワイヤロープの横揺れ、かご走行時の風圧変動等があるが、いずれの要因も高速・高揚程になる程顕在化する。
【0003】
このような水平方向振動を低減する装置として、例えば特開平4−235884号公報には、かごに搭載されたガイドローラをばねによりガイドレールに押し付けるとともに、ガイドローラの振動を摩擦部材による摩擦減衰力で減衰させ、乗り心地を改善する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のエレベータのガイド装置においては、摩擦制動力が常に一定であるので、常に安定した減衰効果を得ることが難しかった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、あらゆる横揺れを安定して効果的に減衰させることができるエレベータのガイド装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのガイド装置は、かごに搭載されている往復変位可能な変位部材、変位部材に支持され、かごの昇降を案内しガイドレールに沿って転動されるガイドローラ、ガイドレールに接する方向へガイドローラを付勢し、かごの横揺れを緩衝する付勢手段、かごに搭載され、かごの横揺れによる振動を検出する振動センサ、変位部材を摩擦制動し、かごの横揺れによる振動を減衰させる摩擦減衰機構、及び振動センサからの出力に基づいて摩擦減衰機構による摩擦制動力を変化させる制動力調整部を備えたものである。
また、摩擦減衰機構は、変位部材に摩擦接触する摩擦部材を有し、制動力調整部は、振動センサからの出力に基づいて摩擦部材の変位部材への押付力を変化させるアクチュエータと、アクチュエータの駆動力を拡大して摩擦部材に伝達する揺動可能なてこ部材とを有している。
さらに、制動力調整部は、振動センサからの出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域での振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる制御部を有している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータのかごを示す正面図である。図において、昇降路1内には、一対のガイドレール2が設置されている。かご3は、ガイドレール2に案内されて昇降路1内を昇降される。
【0008】
かご3は、かご枠4と、このかご枠4に支持されているかご室5とを有している。かご枠4は、一対の縦柱6と、縦柱6の下端部間に固定されている下梁7と、縦柱6の上端部間に固定されている上梁8とを有している。上梁8には、主策9が接続されている。また、下梁7及び上梁8には、ガイド装置(ローラガイド装置)10が2組ずつ搭載されている。ガイド装置10は、ガイドレール2に係合してかご3の昇降を案内するとともに、かご3の振動を低減する。
【0009】
図2は図1のガイド装置10を示す正面図である。フレーム11は、下梁7又は上梁8に固定されている。フレーム11には、変位部材としての3本のアーム12が取り付けられている。各アーム12は、フレーム11に設けられた軸13を中心として往復変位可能(揺動可能)になっている。
【0010】
各アーム12には、かご3の昇降を案内するガイドローラ14が支持されている。ガイドローラ14は、かご3の昇降時にガイドレール2に沿って転動される。また、各ガイドローラ14は、付勢手段としての押しばね15によりガイドレール2に接する方向へ付勢されている。かご3の横揺れ(水平方向振動)は、押しばね15により緩衝される。
【0011】
フレーム11とアーム12との間には、アーム12を摩擦制動し、かご3の横揺れによる振動を減衰させる摩擦減衰機構16が設けられている。ガイドレール2の曲がり、主策9の横揺れ、又はかご3の走行時の風圧変動等により、かご3に横揺れが生じた場合、押しばね15により緩衝される。しかし、押しばね15のみではかご3の横揺れが減衰されないので、摩擦減衰機構16によりアーム12に摩擦制動力が付与され、これによりかご3の横揺れが減衰される。
【0012】
図3は図2の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構16は、アーム12に接離する方向へ往復変位可能な摩擦部材17と、摩擦部材17をアーム12に押し付ける押しばね18とを有している。摩擦部材17の先端部には、アーム12に接する接触部17aが設けられている。
【0013】
摩擦減衰機構16による摩擦制動力、即ち摩擦部材17のアーム12への押付力は、電磁アクチュエータ19によって変化される。電磁アクチュエータ19は、摩擦部材17に固定された可動鉄心20と、可動鉄心20を駆動する電磁石21とを有している。電磁石21は、可動鉄心20を囲繞する固定鉄心22と、固定鉄心22の内側に固定されたコイル23とを有している。
【0014】
コイル23には、制御電流を供給する制御部24が接続されている。制動力調整部60は、電磁アクチュエータ19及び制御部24を有している。制御部24には、かご3の水平方向振動を検出する振動センサ61が接続されている。振動センサ61は、かご3に搭載されている。制御部24は、振動センサ24からの出力信号に基づいて最適な減衰定数を演算し、演算された制御電流をコイル23に供給する。これにより、可動鉄心20には押しばね18の下向きの力を相殺する力が作用し、摩擦減衰機構16による摩擦制動力が変化される。
【0015】
このようなガイド装置10では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0016】
なお、最適な減衰定数の求めの方としては、例えばKarnoppにより提案された方法(「Vibration Control Using Semi−Active Force Generators, Journal ofEngineering for Industry, Transaction of ASME (1974)」(D. Karnopp et al.)619〜626ページ参照)、Rakhejaにより提案された方法(「Vibrationand Shock Isolation Performance of a Semi−Active On−Off Damper, ASME Journal of Vibration, Acoustics, Stress, and Reliability in Design, Vol. 107, 1985」(S. Rakheja et al.)398〜403ページ参照)、又はKrasnickiにより提案された方法(「The Experimental Performance of An On−Off ActiveDamper, Shock and Vibration Bulletin, No. 51, May, 1981」(E. J. Krasnicki)125〜131ページ参照)を用いることができる。
【0017】
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構25は、ねじ孔が設けられた円筒部26と、円筒部26のねじ孔に螺合された摩擦部材27とを有している。摩擦部材27の外周部には、ねじ孔に螺合するねじ部が設けられている。また、摩擦部材27の先端部には、アーム12に接する接触部27aが設けられている。
【0018】
制動力調整部60は、摩擦部材27を回転駆動するサーボモータ28と、サーボモータ28に制御電流を供給する制御部24とを有している。サーボモータ28により摩擦部材27に回転駆動力が与えられ、これにより摩擦部材27に上下方向への推力が発生し、摩擦部材27のアーム12への押付力が変化される。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0019】
このようなガイド装置では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0020】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構29は、アーム12に接離する方向へ往復変位可能な摩擦部材30を有している。摩擦部材30の先端部には、アーム12に接する接触部30aが設けられている。
【0021】
制動力調整部60は、摩擦部材30を変位させるリニアモータ部31と、リニアモータ部31に制御電流を供給する制御部24とを有している。リニアモータ部31は、フレーム11に対して固定されているケーシング32と、ケーシング32と摩擦部材30との間に設けられている第1及び第2のばね33a,33bと、第1及び第2のばね33a,33b間で摩擦部材30に固定されている一次コイル34と、一次コイル34に対向してケーシング32に固定されている二次導体35とを有している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0022】
このようなガイド装置では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0023】
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。この例では、摩擦部材17がアーム12の側部に摩擦接触している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0024】
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態5によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。この例では、アーム12の揺動軸66の外周面に摩擦部材17が摩擦接触している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0025】
図6及び図7に示すようなガイド装置によっても、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。即ち、摩擦部材17の取付位置は、アーム12に制御力を付与できる位置であればよく、実施の形態1で示した位置に限定されるものではない。
【0026】
実施の形態6.
次に、図8はこの発明の実施の形態6によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。上記の例では、1個のアーム12に対して独立して摩擦制動力を付与したが、実施の形態6では、2個のアーム12に対して同時に摩擦制動力が付与される。即ち、摩擦減衰機構36は、2個のアーム12に摩擦接触する摩擦部材37と、摩擦部材37をアーム12に押し付ける押しばね18とを有している。摩擦部材37は、第1及び第2の接触部37a,37bを有している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0027】
このようなガイド装置によれば、1台の電磁アクチュエータ19により2個のアーム12に対する摩擦制動力を同時に調整することができるので、部品点数を削減して経済性を向上させることができる。
【0028】
実施の形態7.
次に、図9はこの発明の実施の形態7によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。図において、制動力調整部38は、電磁アクチュエータ19と、電磁アクチュエータ19の駆動力を拡大して摩擦部材17に伝達する揺動可能なてこ部材39とを有している。てこ部材39には電磁アクチュエータ19の可動鉄心部39aと摩擦部材17とが一体に設けられている。
【0029】
てこ部材39は、フレーム11に固定された支持部40に揺動軸41を介して支持されている。揺動軸41から可動鉄心部39aまでの距離L1は、揺動軸41から摩擦部材17までの距離L2よりも大きく設定されている(L1>L2)。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0030】
このようなガイド装置では、電磁アクチュエータ19の駆動力がてこ部材39により拡大される(L1/L2)ので、電磁アクチュエータ19を小形化することができ、経済性を向上させることができる。
【0031】
実施の形態8.
上記のように、最適な減衰定数の求めの方としては、Karnoppにより提案された方法、Rakhejaにより提案された方法、又はKrasnickiにより提案された方法を用いることも可能であるが、次のような方法によっても可能である。
【0032】
図10は図1のガイドレール2、かご3及びガイド装置10の簡易モデルを示す説明図、図11は図10のガイドレール2の曲がりに対してかご3の振動がどの程度生じるのかを示した関係図である。また、図11の横軸はレール曲がりによる加振周波数を示し、縦軸は(レール曲がりによって生じるかご3の振動の大きさ)/(レール曲がりの大きさ)を示している。
【0033】
図11において、減衰小と示された線は、図10の摩擦減衰機構16が無い場合(又は殆ど無い場合)の特性を示している。つまり、減衰が殆ど無い場合、かご3は、かご3の自重と押しばね15の剛性とによって決まる特定周波数、即ち固有振動数f0で加振されたときに大きく振動する。
【0034】
これに対して、摩擦減衰機構16により減衰を大きくすると、振動の特性は、図11で減衰大と示された線(破線)に変化する。つまり、減衰を大きくすることにより、かご3は固有振動数f0でも大きく振動しなくなる。しかし、減衰を大きくすると、押しばね15により吸収されていた高い周波数帯の振動が生じ易くなってしまう。即ち、一定の摩擦制動力(摩擦減衰力)を加えた場合、摩擦制動力を加えない場合と比べて、高い周波数の振動が伝わり易くなり、急激な加振力により横揺れが大きくなる。
【0035】
従って、ガイドレール2の曲がりなどによる外乱の周波数特性に対応して、それぞれ最適な減衰の大きさが存在することになる。しかし、外乱は時間とともに変化するので、最適な減衰も変化する。
【0036】
そこで、この実施の形態8によるガイド装置の制御部では、適宜設定された境界周波数fxを境界として、振動センサ61の出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域毎の振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる。図11に示す例では、振動センサ61の出力を、境界周波数fxを境界として、固有振動数f0を含む低周波数帯域とそれよりも高い高周波数帯域との2つの周波数帯域に分割している。実際のエレベータは複雑な系を有し、固有振動数が多数存在するため、周数帯域の分割数や分割方法は複雑になる。
【0037】
図12はこの発明の実施の形態8によるエレベータのガイド装置の制御部を示すブロック図である。図において、制御部は、第1及び第2のバンドパスフィルタ51,52、絶対値演算手段53,54、重み補正手段55,56、バイアス設定手段57、及び加算機58を有している。
【0038】
第1のバンドパスフィルタ51は、低周波数帯域の振動信号のみを通過させる。第2のバンドパスフィルタ52は、高周波数帯域の振動信号のみを通過させる。絶対値演算手段53,54は、バンドパスフィルタ51,52からの出力信号を受け、所定の時間内の絶対値の平均を計算する。重み補正手段55,56は、絶対値演算手段53,54からの出力信号を受け、低周波数帯域及び高周波数帯域に対応した正定数(重み定数)W1,W2を掛ける。
【0039】
バイアス設定手段57は、予め設定された押し付け力Pに対応するバイアス信号を出力する。加算機58は、バイアス設定手段57からのバイアス信号と低周波成分の絶対値に正定数W1を掛けた信号とをプラスとし、高周波成分の絶対値に正定数W2を掛けた信号をマイナスとして加算する。そして、加算機58での加算結果が制御押し付け力として電磁アクチュエータに出力される。また、P、W1、W2などの定数は、エレベータの特性により予め設定される。
【0040】
このようなガイド装置では、振動の高周波成分が大きい場合に、押し付け力が一定値Pよりも小さくされ、高周波振動が吸収される。また、低周波成分(主に固有振動数)が大きい場合には、押し付け力を大きくして摩擦制動力を大きくし、固有モードの振動を取り除くことができる。さらに、高周波振動と低周波振動とは同時に発生するが、どちらの成分がより大きいかによって押し付け力を大きくするか小さくするかが制御部で判断される。
【0041】
従って、加振力の周波数が高い場合も低い場合も、振動を安定して減衰させることができ、かご3の振動を常に低く抑えることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのガイド装置は、かごの横揺れによる振動を検出する振動センサをかごに搭載し、振動センサからの出力に基づいて制動力調整部により摩擦減衰機構による摩擦制動力を変化させるようにしたので、あらゆる横揺れを安定して効果的に減衰させることができる。
また、アクチュエータの駆動力をてこ部材により拡大することにより、アクチュエータを小形化することができ、経済性を向上させることができる。
さらに、制動力調整部には、振動センサからの出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域での振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる制御部を設けたので、加振力の周波数が高い場合も低い場合も、安定して減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータのかごを示す正面図である。
【図2】図1のガイド装置を示す正面図である。
【図3】図2の要部断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。
【図6】この発明の実施の形態4によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態5によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態6によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態7によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図10】図1のガイドレール、かご及びガイド装置の簡易モデルを示す説明図である。
【図11】図10のガイドレールの曲がりに対してかごの振動がどの程度生じるのかを示した関係図である。
【図12】この発明の実施の形態8によるエレベータのガイド装置の制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 ガイドレール、3 かご、12 アーム(変位部材)、14 ガイドローラ、15 押しばね(付勢手段)、16 摩擦減衰機構、17 摩擦部材、18押しばね、19 電磁アクチュエータ、24 制御部、39 てこ部材、60制動力調整部、61 振動センサ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、かごの水平方向振動を低減するエレベータのガイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、建物の高層化に伴い、高速・高揚程のエレベータが開発されている。このような高速・高揚程のエレベータでは、乗り心地の改善が技術的課題として挙げられている。特に、かごの横揺れ(水平方向振動)の低減は、重要な課題の一つである。かごの横揺れの要因としては、ガイドレールの真直性、ワイヤロープの横揺れ、かご走行時の風圧変動等があるが、いずれの要因も高速・高揚程になる程顕在化する。
【0003】
このような水平方向振動を低減する装置として、例えば特開平4−235884号公報には、かごに搭載されたガイドローラをばねによりガイドレールに押し付けるとともに、ガイドローラの振動を摩擦部材による摩擦減衰力で減衰させ、乗り心地を改善する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のエレベータのガイド装置においては、摩擦制動力が常に一定であるので、常に安定した減衰効果を得ることが難しかった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、あらゆる横揺れを安定して効果的に減衰させることができるエレベータのガイド装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのガイド装置は、かごに搭載されている往復変位可能な変位部材、変位部材に支持され、かごの昇降を案内しガイドレールに沿って転動されるガイドローラ、ガイドレールに接する方向へガイドローラを付勢し、かごの横揺れを緩衝する付勢手段、かごに搭載され、かごの横揺れによる振動を検出する振動センサ、変位部材を摩擦制動し、かごの横揺れによる振動を減衰させる摩擦減衰機構、及び振動センサからの出力に基づいて摩擦減衰機構による摩擦制動力を変化させる制動力調整部を備えたものである。
また、摩擦減衰機構は、変位部材に摩擦接触する摩擦部材を有し、制動力調整部は、振動センサからの出力に基づいて摩擦部材の変位部材への押付力を変化させるアクチュエータと、アクチュエータの駆動力を拡大して摩擦部材に伝達する揺動可能なてこ部材とを有している。
さらに、制動力調整部は、振動センサからの出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域での振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる制御部を有している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータのかごを示す正面図である。図において、昇降路1内には、一対のガイドレール2が設置されている。かご3は、ガイドレール2に案内されて昇降路1内を昇降される。
【0008】
かご3は、かご枠4と、このかご枠4に支持されているかご室5とを有している。かご枠4は、一対の縦柱6と、縦柱6の下端部間に固定されている下梁7と、縦柱6の上端部間に固定されている上梁8とを有している。上梁8には、主策9が接続されている。また、下梁7及び上梁8には、ガイド装置(ローラガイド装置)10が2組ずつ搭載されている。ガイド装置10は、ガイドレール2に係合してかご3の昇降を案内するとともに、かご3の振動を低減する。
【0009】
図2は図1のガイド装置10を示す正面図である。フレーム11は、下梁7又は上梁8に固定されている。フレーム11には、変位部材としての3本のアーム12が取り付けられている。各アーム12は、フレーム11に設けられた軸13を中心として往復変位可能(揺動可能)になっている。
【0010】
各アーム12には、かご3の昇降を案内するガイドローラ14が支持されている。ガイドローラ14は、かご3の昇降時にガイドレール2に沿って転動される。また、各ガイドローラ14は、付勢手段としての押しばね15によりガイドレール2に接する方向へ付勢されている。かご3の横揺れ(水平方向振動)は、押しばね15により緩衝される。
【0011】
フレーム11とアーム12との間には、アーム12を摩擦制動し、かご3の横揺れによる振動を減衰させる摩擦減衰機構16が設けられている。ガイドレール2の曲がり、主策9の横揺れ、又はかご3の走行時の風圧変動等により、かご3に横揺れが生じた場合、押しばね15により緩衝される。しかし、押しばね15のみではかご3の横揺れが減衰されないので、摩擦減衰機構16によりアーム12に摩擦制動力が付与され、これによりかご3の横揺れが減衰される。
【0012】
図3は図2の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構16は、アーム12に接離する方向へ往復変位可能な摩擦部材17と、摩擦部材17をアーム12に押し付ける押しばね18とを有している。摩擦部材17の先端部には、アーム12に接する接触部17aが設けられている。
【0013】
摩擦減衰機構16による摩擦制動力、即ち摩擦部材17のアーム12への押付力は、電磁アクチュエータ19によって変化される。電磁アクチュエータ19は、摩擦部材17に固定された可動鉄心20と、可動鉄心20を駆動する電磁石21とを有している。電磁石21は、可動鉄心20を囲繞する固定鉄心22と、固定鉄心22の内側に固定されたコイル23とを有している。
【0014】
コイル23には、制御電流を供給する制御部24が接続されている。制動力調整部60は、電磁アクチュエータ19及び制御部24を有している。制御部24には、かご3の水平方向振動を検出する振動センサ61が接続されている。振動センサ61は、かご3に搭載されている。制御部24は、振動センサ24からの出力信号に基づいて最適な減衰定数を演算し、演算された制御電流をコイル23に供給する。これにより、可動鉄心20には押しばね18の下向きの力を相殺する力が作用し、摩擦減衰機構16による摩擦制動力が変化される。
【0015】
このようなガイド装置10では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0016】
なお、最適な減衰定数の求めの方としては、例えばKarnoppにより提案された方法(「Vibration Control Using Semi−Active Force Generators, Journal ofEngineering for Industry, Transaction of ASME (1974)」(D. Karnopp et al.)619〜626ページ参照)、Rakhejaにより提案された方法(「Vibrationand Shock Isolation Performance of a Semi−Active On−Off Damper, ASME Journal of Vibration, Acoustics, Stress, and Reliability in Design, Vol. 107, 1985」(S. Rakheja et al.)398〜403ページ参照)、又はKrasnickiにより提案された方法(「The Experimental Performance of An On−Off ActiveDamper, Shock and Vibration Bulletin, No. 51, May, 1981」(E. J. Krasnicki)125〜131ページ参照)を用いることができる。
【0017】
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構25は、ねじ孔が設けられた円筒部26と、円筒部26のねじ孔に螺合された摩擦部材27とを有している。摩擦部材27の外周部には、ねじ孔に螺合するねじ部が設けられている。また、摩擦部材27の先端部には、アーム12に接する接触部27aが設けられている。
【0018】
制動力調整部60は、摩擦部材27を回転駆動するサーボモータ28と、サーボモータ28に制御電流を供給する制御部24とを有している。サーボモータ28により摩擦部材27に回転駆動力が与えられ、これにより摩擦部材27に上下方向への推力が発生し、摩擦部材27のアーム12への押付力が変化される。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0019】
このようなガイド装置では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0020】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。図において、摩擦減衰機構29は、アーム12に接離する方向へ往復変位可能な摩擦部材30を有している。摩擦部材30の先端部には、アーム12に接する接触部30aが設けられている。
【0021】
制動力調整部60は、摩擦部材30を変位させるリニアモータ部31と、リニアモータ部31に制御電流を供給する制御部24とを有している。リニアモータ部31は、フレーム11に対して固定されているケーシング32と、ケーシング32と摩擦部材30との間に設けられている第1及び第2のばね33a,33bと、第1及び第2のばね33a,33b間で摩擦部材30に固定されている一次コイル34と、一次コイル34に対向してケーシング32に固定されている二次導体35とを有している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0022】
このようなガイド装置では、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。
【0023】
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。この例では、摩擦部材17がアーム12の側部に摩擦接触している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0024】
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態5によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。この例では、アーム12の揺動軸66の外周面に摩擦部材17が摩擦接触している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0025】
図6及び図7に示すようなガイド装置によっても、振動センサ61により検出された振動の状態に応じて、ガイドローラ14を支持するアーム12に付与される摩擦力を変化させることができる。これにより、摩擦減衰定数が最適に制御されるので、かご3の横揺れを効果的に低減することができる。即ち、摩擦部材17の取付位置は、アーム12に制御力を付与できる位置であればよく、実施の形態1で示した位置に限定されるものではない。
【0026】
実施の形態6.
次に、図8はこの発明の実施の形態6によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。上記の例では、1個のアーム12に対して独立して摩擦制動力を付与したが、実施の形態6では、2個のアーム12に対して同時に摩擦制動力が付与される。即ち、摩擦減衰機構36は、2個のアーム12に摩擦接触する摩擦部材37と、摩擦部材37をアーム12に押し付ける押しばね18とを有している。摩擦部材37は、第1及び第2の接触部37a,37bを有している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0027】
このようなガイド装置によれば、1台の電磁アクチュエータ19により2個のアーム12に対する摩擦制動力を同時に調整することができるので、部品点数を削減して経済性を向上させることができる。
【0028】
実施の形態7.
次に、図9はこの発明の実施の形態7によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。図において、制動力調整部38は、電磁アクチュエータ19と、電磁アクチュエータ19の駆動力を拡大して摩擦部材17に伝達する揺動可能なてこ部材39とを有している。てこ部材39には電磁アクチュエータ19の可動鉄心部39aと摩擦部材17とが一体に設けられている。
【0029】
てこ部材39は、フレーム11に固定された支持部40に揺動軸41を介して支持されている。揺動軸41から可動鉄心部39aまでの距離L1は、揺動軸41から摩擦部材17までの距離L2よりも大きく設定されている(L1>L2)。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0030】
このようなガイド装置では、電磁アクチュエータ19の駆動力がてこ部材39により拡大される(L1/L2)ので、電磁アクチュエータ19を小形化することができ、経済性を向上させることができる。
【0031】
実施の形態8.
上記のように、最適な減衰定数の求めの方としては、Karnoppにより提案された方法、Rakhejaにより提案された方法、又はKrasnickiにより提案された方法を用いることも可能であるが、次のような方法によっても可能である。
【0032】
図10は図1のガイドレール2、かご3及びガイド装置10の簡易モデルを示す説明図、図11は図10のガイドレール2の曲がりに対してかご3の振動がどの程度生じるのかを示した関係図である。また、図11の横軸はレール曲がりによる加振周波数を示し、縦軸は(レール曲がりによって生じるかご3の振動の大きさ)/(レール曲がりの大きさ)を示している。
【0033】
図11において、減衰小と示された線は、図10の摩擦減衰機構16が無い場合(又は殆ど無い場合)の特性を示している。つまり、減衰が殆ど無い場合、かご3は、かご3の自重と押しばね15の剛性とによって決まる特定周波数、即ち固有振動数f0で加振されたときに大きく振動する。
【0034】
これに対して、摩擦減衰機構16により減衰を大きくすると、振動の特性は、図11で減衰大と示された線(破線)に変化する。つまり、減衰を大きくすることにより、かご3は固有振動数f0でも大きく振動しなくなる。しかし、減衰を大きくすると、押しばね15により吸収されていた高い周波数帯の振動が生じ易くなってしまう。即ち、一定の摩擦制動力(摩擦減衰力)を加えた場合、摩擦制動力を加えない場合と比べて、高い周波数の振動が伝わり易くなり、急激な加振力により横揺れが大きくなる。
【0035】
従って、ガイドレール2の曲がりなどによる外乱の周波数特性に対応して、それぞれ最適な減衰の大きさが存在することになる。しかし、外乱は時間とともに変化するので、最適な減衰も変化する。
【0036】
そこで、この実施の形態8によるガイド装置の制御部では、適宜設定された境界周波数fxを境界として、振動センサ61の出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域毎の振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる。図11に示す例では、振動センサ61の出力を、境界周波数fxを境界として、固有振動数f0を含む低周波数帯域とそれよりも高い高周波数帯域との2つの周波数帯域に分割している。実際のエレベータは複雑な系を有し、固有振動数が多数存在するため、周数帯域の分割数や分割方法は複雑になる。
【0037】
図12はこの発明の実施の形態8によるエレベータのガイド装置の制御部を示すブロック図である。図において、制御部は、第1及び第2のバンドパスフィルタ51,52、絶対値演算手段53,54、重み補正手段55,56、バイアス設定手段57、及び加算機58を有している。
【0038】
第1のバンドパスフィルタ51は、低周波数帯域の振動信号のみを通過させる。第2のバンドパスフィルタ52は、高周波数帯域の振動信号のみを通過させる。絶対値演算手段53,54は、バンドパスフィルタ51,52からの出力信号を受け、所定の時間内の絶対値の平均を計算する。重み補正手段55,56は、絶対値演算手段53,54からの出力信号を受け、低周波数帯域及び高周波数帯域に対応した正定数(重み定数)W1,W2を掛ける。
【0039】
バイアス設定手段57は、予め設定された押し付け力Pに対応するバイアス信号を出力する。加算機58は、バイアス設定手段57からのバイアス信号と低周波成分の絶対値に正定数W1を掛けた信号とをプラスとし、高周波成分の絶対値に正定数W2を掛けた信号をマイナスとして加算する。そして、加算機58での加算結果が制御押し付け力として電磁アクチュエータに出力される。また、P、W1、W2などの定数は、エレベータの特性により予め設定される。
【0040】
このようなガイド装置では、振動の高周波成分が大きい場合に、押し付け力が一定値Pよりも小さくされ、高周波振動が吸収される。また、低周波成分(主に固有振動数)が大きい場合には、押し付け力を大きくして摩擦制動力を大きくし、固有モードの振動を取り除くことができる。さらに、高周波振動と低周波振動とは同時に発生するが、どちらの成分がより大きいかによって押し付け力を大きくするか小さくするかが制御部で判断される。
【0041】
従って、加振力の周波数が高い場合も低い場合も、振動を安定して減衰させることができ、かご3の振動を常に低く抑えることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのガイド装置は、かごの横揺れによる振動を検出する振動センサをかごに搭載し、振動センサからの出力に基づいて制動力調整部により摩擦減衰機構による摩擦制動力を変化させるようにしたので、あらゆる横揺れを安定して効果的に減衰させることができる。
また、アクチュエータの駆動力をてこ部材により拡大することにより、アクチュエータを小形化することができ、経済性を向上させることができる。
さらに、制動力調整部には、振動センサからの出力を複数の周波数帯域に分割し、各周数帯域での振動の大きさに応じて摩擦制動力を変化させる制御部を設けたので、加振力の周波数が高い場合も低い場合も、安定して減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータのかごを示す正面図である。
【図2】図1のガイド装置を示す正面図である。
【図3】図2の要部断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるエレベータのガイド装置の要部断面図である。
【図6】この発明の実施の形態4によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態5によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態6によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態7によるエレベータのガイド装置の要部を示す構成図である。
【図10】図1のガイドレール、かご及びガイド装置の簡易モデルを示す説明図である。
【図11】図10のガイドレールの曲がりに対してかごの振動がどの程度生じるのかを示した関係図である。
【図12】この発明の実施の形態8によるエレベータのガイド装置の制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 ガイドレール、3 かご、12 アーム(変位部材)、14 ガイドローラ、15 押しばね(付勢手段)、16 摩擦減衰機構、17 摩擦部材、18押しばね、19 電磁アクチュエータ、24 制御部、39 てこ部材、60制動力調整部、61 振動センサ。
Claims (3)
- かごに搭載されている往復変位可能な変位部材、
上記変位部材に支持され、上記かごの昇降を案内しガイドレールに沿って転動されるガイドローラ、
上記ガイドレールに接する方向へ上記ガイドローラを付勢し、上記かごの横揺れを緩衝する付勢手段、
上記かごに搭載され、上記かごの横揺れによる振動を検出する振動センサ、
上記変位部材を摩擦制動し、上記かごの横揺れによる振動を減衰させる摩擦減衰機構、及び
上記振動センサからの出力に基づいて上記摩擦減衰機構による摩擦制動力を変化させる制動力調整部
を備えていることを特徴とするエレベータのガイド装置。 - 上記摩擦減衰機構は、上記変位部材に摩擦接触する摩擦部材を有し、上記制動力調整部は、上記振動センサからの出力に基づいて上記摩擦部材の上記変位部材への押付力を変化させるアクチュエータと、上記アクチュエータの駆動力を拡大して上記摩擦部材に伝達する揺動可能なてこ部材とを有していることを特徴とする請求項1記載のエレベータのガイド装置。
- 上記制動力調整部は、上記振動センサからの出力を複数の周波数帯域に分割し、上記各周数帯域での振動の大きさに応じて上記摩擦制動力を変化させる制御部を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのガイド装置。
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