JPH07144847A - エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ - Google Patents
エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータInfo
- Publication number
- JPH07144847A JPH07144847A JP29342093A JP29342093A JPH07144847A JP H07144847 A JPH07144847 A JP H07144847A JP 29342093 A JP29342093 A JP 29342093A JP 29342093 A JP29342093 A JP 29342093A JP H07144847 A JPH07144847 A JP H07144847A
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- JP
- Japan
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- elevator
- roller
- elastic member
- spring
- guide device
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- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66B—ELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
- B66B7/00—Other common features of elevators
- B66B7/02—Guideways; Guides
- B66B7/04—Riding means, e.g. Shoes, Rollers, between car and guiding means, e.g. rails, ropes
- B66B7/046—Rollers
Landscapes
- Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
- Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡易な構成で乗りかごの横揺れを抑制するこ
とによって、乗り心地の良いエレベータを提供する。 【構成】 昇降路に設けられたガイドレールに沿って、
乗りかごの上下動を案内するエレベータのローラ7と、
該ローラを前記ガイドレールに押圧する第1の弾性部材
9を有し、減衰装置17と第2の弾性部材15を直列に
結合した部材を該第1の弾性部材に並列に設け、周波数
の低い範囲では、前記減衰装置が動作をしてエレベータ
の低い周波数の共振現象を防止して、周波数の高い範囲
では、第2の弾性部材が動作をして第2の弾性部材の比
較的柔らかい剛性でエレベータを支持する。 【効果】 簡易な構成で低い周波数成分と高い周波数成
分で同時に加振される乗りかごの横揺れを抑制でき、乗
り心地の良いエレベータを提供できる。
とによって、乗り心地の良いエレベータを提供する。 【構成】 昇降路に設けられたガイドレールに沿って、
乗りかごの上下動を案内するエレベータのローラ7と、
該ローラを前記ガイドレールに押圧する第1の弾性部材
9を有し、減衰装置17と第2の弾性部材15を直列に
結合した部材を該第1の弾性部材に並列に設け、周波数
の低い範囲では、前記減衰装置が動作をしてエレベータ
の低い周波数の共振現象を防止して、周波数の高い範囲
では、第2の弾性部材が動作をして第2の弾性部材の比
較的柔らかい剛性でエレベータを支持する。 【効果】 簡易な構成で低い周波数成分と高い周波数成
分で同時に加振される乗りかごの横揺れを抑制でき、乗
り心地の良いエレベータを提供できる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレベータの乗りかごの
制振を行うエレベータ用ローラガイド装置及びエレベー
タに係り、特に乗りかごの横揺れ及び横振動を低減する
に好適なエレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ
に関する。
制振を行うエレベータ用ローラガイド装置及びエレベー
タに係り、特に乗りかごの横揺れ及び横振動を低減する
に好適なエレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエレベータ用ローラガイド装置
には、種々の提案がなされている。その従来のエレベー
タ用ローラガイド装置は、図10に示すように、エレベ
ータのかご枠1の上端及び下端のそれぞれの端部に配設
され、ガイドレール2に沿って乗りかご3を案内する。
そのエレベータ用ローラガイド装置4の第1例として実
開昭61−119568号公報に開示のものでは、かご
枠1に取り付けられるローラガイド装置4は、かご枠1
に固定したベース5に一端をピンで揺動可能に支持され
た図示しない3個のレバーのそれぞれにローラ7が設け
られ、このローラ7はガイドレール2の正面及び両側面
にそれぞれ接触転動するようになっている。そして、ベ
ース5とレバーとの間に図示しないコイルばねを設け、
このコイルばねによりローラ7をガイドレール2に向け
て付勢するようにしている。
には、種々の提案がなされている。その従来のエレベー
タ用ローラガイド装置は、図10に示すように、エレベ
ータのかご枠1の上端及び下端のそれぞれの端部に配設
され、ガイドレール2に沿って乗りかご3を案内する。
そのエレベータ用ローラガイド装置4の第1例として実
開昭61−119568号公報に開示のものでは、かご
枠1に取り付けられるローラガイド装置4は、かご枠1
に固定したベース5に一端をピンで揺動可能に支持され
た図示しない3個のレバーのそれぞれにローラ7が設け
られ、このローラ7はガイドレール2の正面及び両側面
にそれぞれ接触転動するようになっている。そして、ベ
ース5とレバーとの間に図示しないコイルばねを設け、
このコイルばねによりローラ7をガイドレール2に向け
て付勢するようにしている。
【0003】また、ローラ7にダンピングを与えるた
め、レバーの上端部とベース5の上部に設けたプレート
との間に図示しない摩擦ダンパ(緩衝手段)を設けてい
る。また他の従来例は、第2例としてローラを付勢する
支持ばねと並列に設けた粘弾性体の内部摩擦によって乗
りかごの振動を抑制する特開平4−313584号公報
に開示のもの、第3例としてローラの一部に突条を設け
小荷重のときは突条のみが撓屈し、大荷重のときはロー
ラ全体で荷重を支持する実開昭58−154273号公
報に開示のもの、第4例としてローラの2種類の振動を
個別に受ける2つの装置を有しており、ガイドローラが
所定の値以上振れたときに第1の装置に換えて第2の装
置が支持動作を行う実公平5−20758号公報に開示
のもの等がある。
め、レバーの上端部とベース5の上部に設けたプレート
との間に図示しない摩擦ダンパ(緩衝手段)を設けてい
る。また他の従来例は、第2例としてローラを付勢する
支持ばねと並列に設けた粘弾性体の内部摩擦によって乗
りかごの振動を抑制する特開平4−313584号公報
に開示のもの、第3例としてローラの一部に突条を設け
小荷重のときは突条のみが撓屈し、大荷重のときはロー
ラ全体で荷重を支持する実開昭58−154273号公
報に開示のもの、第4例としてローラの2種類の振動を
個別に受ける2つの装置を有しており、ガイドローラが
所定の値以上振れたときに第1の装置に換えて第2の装
置が支持動作を行う実公平5−20758号公報に開示
のもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の技術にお
いては、次のような問題点がある。まずエレベータの乗
りかごは、ガイドレールの基準位置に対する誤差やロー
ラの偏芯によって横方向に振動を発生する。前記のガイ
ドレールの誤差は、ガイドレールを建物に据え付けると
きの曲がりを原因とする比較的大きな変形モードのもの
と、ガイドレールのつなぎ目に発生する段差等がある。
このガイドレールを建物に据え付けるときの曲がりは、
エレベータの乗りかごに低い周波数の横振動を起こし、
ガイドレールのつなぎ目に発生する段差はエレベータの
乗りかごに高い周波数の横振動を起こす。また一方、ロ
ーラの偏芯はエレベータの乗りかごに比較的高い周波数
の横振動を起こす。例えばエレベータの速度が540m
/分(9m/s)、ガイドレールの単位長さが5m、ロ
ーラ直径を300mmとして具体的に説明をする。前記
のガイドレールを建物に据え付けたときのレールの曲が
りは主としてレールの単位長さ毎に発生するので、その
加振周波数は1.8Hzと低く、その振幅も0.05m
mから0.5mmと大きい。一方、ローラの偏芯によっ
て加振される振動はローラの1回転毎に発生し、その周
波数は9.54Hzと高く、その振幅は0.05mm程
度と小さいことが一般的である。
いては、次のような問題点がある。まずエレベータの乗
りかごは、ガイドレールの基準位置に対する誤差やロー
ラの偏芯によって横方向に振動を発生する。前記のガイ
ドレールの誤差は、ガイドレールを建物に据え付けると
きの曲がりを原因とする比較的大きな変形モードのもの
と、ガイドレールのつなぎ目に発生する段差等がある。
このガイドレールを建物に据え付けるときの曲がりは、
エレベータの乗りかごに低い周波数の横振動を起こし、
ガイドレールのつなぎ目に発生する段差はエレベータの
乗りかごに高い周波数の横振動を起こす。また一方、ロ
ーラの偏芯はエレベータの乗りかごに比較的高い周波数
の横振動を起こす。例えばエレベータの速度が540m
/分(9m/s)、ガイドレールの単位長さが5m、ロ
ーラ直径を300mmとして具体的に説明をする。前記
のガイドレールを建物に据え付けたときのレールの曲が
りは主としてレールの単位長さ毎に発生するので、その
加振周波数は1.8Hzと低く、その振幅も0.05m
mから0.5mmと大きい。一方、ローラの偏芯によっ
て加振される振動はローラの1回転毎に発生し、その周
波数は9.54Hzと高く、その振幅は0.05mm程
度と小さいことが一般的である。
【0005】そこで従来の技術で、第1例の摩擦ダンパ
を使用しているものは、振幅が大きく低周波の振動に対
しては、摩擦ダンパの摩擦力が一定値であるため、ロー
ラの変位に対する減衰効果が小さく、横揺れや横振動が
大きくなる問題がある。また第2例の単に粘性ダンパと
支持ばねが並列に配置されているものは、前記の比較的
低い周波数で発生する共振現象は粘性ダンパの作用によ
って押さえることができるが、しかしレールの段差やロ
ーラの偏芯による高い周波数の振動に対しては粘性ダン
パの作用によって硬い支持系となるので、これらの外乱
を受けやすくなりごつごつした乗り心地になりやすい問
題があった。
を使用しているものは、振幅が大きく低周波の振動に対
しては、摩擦ダンパの摩擦力が一定値であるため、ロー
ラの変位に対する減衰効果が小さく、横揺れや横振動が
大きくなる問題がある。また第2例の単に粘性ダンパと
支持ばねが並列に配置されているものは、前記の比較的
低い周波数で発生する共振現象は粘性ダンパの作用によ
って押さえることができるが、しかしレールの段差やロ
ーラの偏芯による高い周波数の振動に対しては粘性ダン
パの作用によって硬い支持系となるので、これらの外乱
を受けやすくなりごつごつした乗り心地になりやすい問
題があった。
【0006】また、前記エレベータの乗りかごを加振す
る種々の周波数成分は、単独で存在することもあるが、
その多くの場合は同時に存在している。例えば長い周期
でガイドレールが曲がっている途中部分にガイドレール
のつなぎ目が存在することもあり、この場合にエレベー
タの乗りかごは低い周波数成分と高い周波数成分で同時
にを加振される。一方、ローラが回転すればエレベータ
の乗りかごはローラの偏芯によって高い周波数成分で加
振され、このときガイドレールが曲がっていればエレベ
ータの乗りかごは低い周波数成分と高い周波数成分で同
時に加振される。そこで従来の技術で、例えば第3、第
4例のローラ変位が所定の値以上になったときにガイド
ローラの支持状態を第1の状態から第2の状態に切り換
えるものは、前記のようにエレベータの乗りかごを加振
する周波数成分が低い成分と高い成分が同時に存在する
場合は効果が低くなる問題があった。
る種々の周波数成分は、単独で存在することもあるが、
その多くの場合は同時に存在している。例えば長い周期
でガイドレールが曲がっている途中部分にガイドレール
のつなぎ目が存在することもあり、この場合にエレベー
タの乗りかごは低い周波数成分と高い周波数成分で同時
にを加振される。一方、ローラが回転すればエレベータ
の乗りかごはローラの偏芯によって高い周波数成分で加
振され、このときガイドレールが曲がっていればエレベ
ータの乗りかごは低い周波数成分と高い周波数成分で同
時に加振される。そこで従来の技術で、例えば第3、第
4例のローラ変位が所定の値以上になったときにガイド
ローラの支持状態を第1の状態から第2の状態に切り換
えるものは、前記のようにエレベータの乗りかごを加振
する周波数成分が低い成分と高い成分が同時に存在する
場合は効果が低くなる問題があった。
【0007】本発明の目的は、簡易な構成で、低い周波
数成分と高い周波数成分で同時に加振される乗りかごの
横揺れを抑制可能にすることによって、乗り心地の良い
エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータを提供す
ることにある。
数成分と高い周波数成分で同時に加振される乗りかごの
横揺れを抑制可能にすることによって、乗り心地の良い
エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、昇降路に設けられたガイドレールと、この
レールに沿って乗りかごの上下動を案内するエレベータ
のローラとこのローラを軸支しかご枠に移動可能に支持
された支持体と、該支持体とかご枠との間に設けられ該
支持体を介して前記ローラを前記ガイドレールに押圧す
るように付勢する第1の弾性部材と、該第1の弾性部材
と並列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に直列に設
けた第2の弾性部材とから成るエレベータ用ローラガイ
ド装置を開示する。
に本発明は、昇降路に設けられたガイドレールと、この
レールに沿って乗りかごの上下動を案内するエレベータ
のローラとこのローラを軸支しかご枠に移動可能に支持
された支持体と、該支持体とかご枠との間に設けられ該
支持体を介して前記ローラを前記ガイドレールに押圧す
るように付勢する第1の弾性部材と、該第1の弾性部材
と並列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に直列に設
けた第2の弾性部材とから成るエレベータ用ローラガイ
ド装置を開示する。
【0009】更に本発明は、昇降路に設けられたガイド
レールと、このレールに沿って乗りかごの上下動を案内
するエレベータのローラと、このローラを軸支し一端が
かご枠にピン支持されたレバーと、該レバーとかご枠と
の間に設けられ該レバーを介して前記ローラを前記ガイ
ドレールに押圧するように付勢するコイルばねと、該コ
イルばねと並列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に
直列に設けた第2のばねとから成るエレベータ用ローラ
ガイド装置を開示する。
レールと、このレールに沿って乗りかごの上下動を案内
するエレベータのローラと、このローラを軸支し一端が
かご枠にピン支持されたレバーと、該レバーとかご枠と
の間に設けられ該レバーを介して前記ローラを前記ガイ
ドレールに押圧するように付勢するコイルばねと、該コ
イルばねと並列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に
直列に設けた第2のばねとから成るエレベータ用ローラ
ガイド装置を開示する。
【0010】
【作用】上記構成で、前記減衰装置による反力Fdは、
その減衰係数Cと変位速度Vに比例して、Fd=C・V
で表される。またレールの曲がりやローラの偏芯の変位
Xは、振幅A、角周波数ωと時間tによって表すとX=
A・sin(ω・t)であるので、前記減衰装置による
反力はFd=C・A・ω・cos(ω・t)で、すなわ
ち反力の絶対値|Fd|はC・ω・|X|に比例するの
で、その見掛け上の剛性は、C・ωとなり、振動の周波
数に比例する。一方、前記減衰装置に力学的に直列に設
けられた第2の弾性部材による反力Fsは、ばね定数K
と変位Xに比例して、Fs=K・Xで表され、その剛性
は振動の周波数に無関係で一定値Kとなる。
その減衰係数Cと変位速度Vに比例して、Fd=C・V
で表される。またレールの曲がりやローラの偏芯の変位
Xは、振幅A、角周波数ωと時間tによって表すとX=
A・sin(ω・t)であるので、前記減衰装置による
反力はFd=C・A・ω・cos(ω・t)で、すなわ
ち反力の絶対値|Fd|はC・ω・|X|に比例するの
で、その見掛け上の剛性は、C・ωとなり、振動の周波
数に比例する。一方、前記減衰装置に力学的に直列に設
けられた第2の弾性部材による反力Fsは、ばね定数K
と変位Xに比例して、Fs=K・Xで表され、その剛性
は振動の周波数に無関係で一定値Kとなる。
【0011】従って、構成は前記減衰装置に力学的に直
列に第2の弾性部材を設けたものであり、この場合に、
それぞれの部材に働く力は等しいので、全体の見掛け上
の剛性は2つ剛性のC・ωとKの小さなものがその剛性
を支配する近似値となる。つまり周波数の低い範囲で
は、前記減衰装置の見掛け上の剛性C・ωが第2の弾性
部材のものKより低いので前記減衰装置が全体の見掛け
上の剛性を支配するものになり、従ってエレベータの低
い周波数の共振現象は前記減衰装置によって防止でき
る。
列に第2の弾性部材を設けたものであり、この場合に、
それぞれの部材に働く力は等しいので、全体の見掛け上
の剛性は2つ剛性のC・ωとKの小さなものがその剛性
を支配する近似値となる。つまり周波数の低い範囲で
は、前記減衰装置の見掛け上の剛性C・ωが第2の弾性
部材のものKより低いので前記減衰装置が全体の見掛け
上の剛性を支配するものになり、従ってエレベータの低
い周波数の共振現象は前記減衰装置によって防止でき
る。
【0012】また周波数の高い範囲では、前記減衰装置
の見掛け上の剛性C・ωが第2の弾性部材のものKより
大きいので第2の弾性部材が全体の見掛け上の剛性を支
配するものになり、従って高い周波数で硬い支持系とな
らず、第2の弾性部材の比較的柔らかい剛性でエレベー
タを支持できるので、良好な乗り心地を保てる。
の見掛け上の剛性C・ωが第2の弾性部材のものKより
大きいので第2の弾性部材が全体の見掛け上の剛性を支
配するものになり、従って高い周波数で硬い支持系とな
らず、第2の弾性部材の比較的柔らかい剛性でエレベー
タを支持できるので、良好な乗り心地を保てる。
【0013】また前記のように周波数が低いもの高いも
のが同時に存在したときも、前記第3、第4例のように
変位の大きさで状態を切り換えていないために、それぞ
れ直列の減衰装置と第2の弾性部材がそれぞれの周波数
で同時に制御動作を行うので、簡易な構成で低い周波数
成分と高い周波数成分で同時に加振される乗りかごの横
揺れを抑制でき、乗り心地の良いエレベータを提供する
ことができる。
のが同時に存在したときも、前記第3、第4例のように
変位の大きさで状態を切り換えていないために、それぞ
れ直列の減衰装置と第2の弾性部材がそれぞれの周波数
で同時に制御動作を行うので、簡易な構成で低い周波数
成分と高い周波数成分で同時に加振される乗りかごの横
揺れを抑制でき、乗り心地の良いエレベータを提供する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図9により
説明する。図1は本発明によるエレベータ用ローラガイ
ド装置の第1の実施例を示す側面図である。なお各図面
を通じて同一符号は相当部分を示すものとする。またエ
レベータの構成は図10と同様である。図1において、
エレベータ用ローラガイド装置4の第2の弾性部材にコ
イルばねを用いた例を示している。かご枠1に取り付け
られるローラガイド装置4は、かご枠1に固定のベース
5に一端をピン14で揺動可能に支持された3個のレバ
ー6のそれぞれにローラ軸21が軸支されたローラ7が
設けられ、このローラ7は図10のガイドレール2の正
面及び両側面にそれぞれ接触転動するようになってい
る。そして、レバー6の中間位置に設けた横方向の孔に
挿通され、一端をベース5に固定の支柱20に固定され
た支持軸8の他端と、レバー6との間に第1の弾性部材
である第1のコイルばね9を設け、このコイルばね9を
付勢手段としてレバー6を付勢することにより、ローラ
7を図10のガイドレール2に向けて付勢するようにし
ている。また、ローラ7の横方向の変位を規制するた
め、レバー6の上端部に、横方向の孔に挿通され一端を
ベース5に固定の支柱20に固定したストッパ軸10の
他端と、レバー6との間にゴムストッパ11を設けてい
る。このように各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン
14を回転中心として第1の弾性部材である第1のコイ
ルばね9によって付勢されている。更に支柱20には第
1のコイルばね9と並列に、減衰装置としてオイルダン
パ17が結合されている。そして第2の弾性部材である
第2のコイルばね15は、レバー6のオイルダンパ17
に対面する位置に設けた横方向の孔に挿通され、一端を
オイルダンパ17に係合している支持軸18の他端と、
レバー6との間に設けられ、これにより減衰装置である
オイルダンパ17に力学的に直列に第2の弾性部材であ
る第2のコイルばね15が設けられるようにしてある。
またコイルばね15の両端部は、それぞれレバー6と支
持軸18に溶接やねじ止め等の手段によって固着されて
おり、図10のガイドレール2の変形やローラ7の偏芯
等の外乱がない状態では、コイルばね15は自然長とな
っている。
説明する。図1は本発明によるエレベータ用ローラガイ
ド装置の第1の実施例を示す側面図である。なお各図面
を通じて同一符号は相当部分を示すものとする。またエ
レベータの構成は図10と同様である。図1において、
エレベータ用ローラガイド装置4の第2の弾性部材にコ
イルばねを用いた例を示している。かご枠1に取り付け
られるローラガイド装置4は、かご枠1に固定のベース
5に一端をピン14で揺動可能に支持された3個のレバ
ー6のそれぞれにローラ軸21が軸支されたローラ7が
設けられ、このローラ7は図10のガイドレール2の正
面及び両側面にそれぞれ接触転動するようになってい
る。そして、レバー6の中間位置に設けた横方向の孔に
挿通され、一端をベース5に固定の支柱20に固定され
た支持軸8の他端と、レバー6との間に第1の弾性部材
である第1のコイルばね9を設け、このコイルばね9を
付勢手段としてレバー6を付勢することにより、ローラ
7を図10のガイドレール2に向けて付勢するようにし
ている。また、ローラ7の横方向の変位を規制するた
め、レバー6の上端部に、横方向の孔に挿通され一端を
ベース5に固定の支柱20に固定したストッパ軸10の
他端と、レバー6との間にゴムストッパ11を設けてい
る。このように各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン
14を回転中心として第1の弾性部材である第1のコイ
ルばね9によって付勢されている。更に支柱20には第
1のコイルばね9と並列に、減衰装置としてオイルダン
パ17が結合されている。そして第2の弾性部材である
第2のコイルばね15は、レバー6のオイルダンパ17
に対面する位置に設けた横方向の孔に挿通され、一端を
オイルダンパ17に係合している支持軸18の他端と、
レバー6との間に設けられ、これにより減衰装置である
オイルダンパ17に力学的に直列に第2の弾性部材であ
る第2のコイルばね15が設けられるようにしてある。
またコイルばね15の両端部は、それぞれレバー6と支
持軸18に溶接やねじ止め等の手段によって固着されて
おり、図10のガイドレール2の変形やローラ7の偏芯
等の外乱がない状態では、コイルばね15は自然長とな
っている。
【0015】このように本実施例では、第1のコイルば
ね9と、減衰装置としてのオイルダンパ17及びこれに
直列の第2のコイルばね15とが力学的に並列に配置さ
れている。ここに力学的に並列とは、第1のコイルばね
9とオイルダンパ17及び第2のコイルばね15とが、
幾何学的に平行に配置されていることを意味するのでは
なく、レバー6が変位したときにコイルばね9とオイル
ダンパ17及びコイルばね15とがそれぞれ力を分担し
あい、レバー6に作用する力はコイルばね9とオイルダ
ンパ17及びコイルばね15とに作用する力の和となる
ことを意味する。また減衰装置であるオイルダンパ17
と第2の弾性部材である第2のコイルばね15は力学的
に直列に設けられている。ここに力学的に直列とは幾何
学的に直線上に配置されているという意味でなく、レバ
ー6が変位したときに減衰装置であるオイルダンパ17
からの力が第2の弾性部材である第2のコイルばね15
にも直接に作用することを意味する。
ね9と、減衰装置としてのオイルダンパ17及びこれに
直列の第2のコイルばね15とが力学的に並列に配置さ
れている。ここに力学的に並列とは、第1のコイルばね
9とオイルダンパ17及び第2のコイルばね15とが、
幾何学的に平行に配置されていることを意味するのでは
なく、レバー6が変位したときにコイルばね9とオイル
ダンパ17及びコイルばね15とがそれぞれ力を分担し
あい、レバー6に作用する力はコイルばね9とオイルダ
ンパ17及びコイルばね15とに作用する力の和となる
ことを意味する。また減衰装置であるオイルダンパ17
と第2の弾性部材である第2のコイルばね15は力学的
に直列に設けられている。ここに力学的に直列とは幾何
学的に直線上に配置されているという意味でなく、レバ
ー6が変位したときに減衰装置であるオイルダンパ17
からの力が第2の弾性部材である第2のコイルばね15
にも直接に作用することを意味する。
【0016】次に本実施例の動作について説明する。前
記減衰装置であるオイルダンパ17による反力Fdは、
減衰係数Cと変位速度Vに比例して、Fd=C・Vで表
され、前記粘性減衰装置であるオイルダンパ17に直列
に設けられた第2の弾性部材であるコイルばね15によ
る反力Fsは、ばね定数Kと変位Xに比例して、Fs=
K・Xで表される。前記変位速度Vは変位Xを時間微分
したものであるから振動の角周波数をωとすると前記減
衰装置であるオイルダンパ17による反力の絶対値|F
d|はC・ω・|X|に比例し、その見掛け上の剛性は
C・ωとなり、振動の周波数に比例するものとなる。一
方、第2の弾性部材であるコイルばね15の剛性は振動
の周波数に無関係で一定値のばね定数Kである。この剛
性の異なるものが直列に結合している場合に、それらに
は同じ力が作用するので、全体の剛性は両者の剛性の小
さなものがその剛性を支配する近似値となる。つまり周
波数の低い範囲では、前記減衰装置であるオイルダンパ
17の見掛け上の剛性が第2の弾性部材であるコイルば
ね15のものより低いので前記減衰装置であるオイルダ
ンパ17が全体の見掛け上の剛性を支配し、周波数の高
い範囲では、前記減衰装置であるオイルダンパ17の見
掛け上の剛性が第2の弾性部材であるコイルばね15の
ものより大きいので第2の弾性部材であるコイルばね1
5が全体の見掛け上の剛性を支配するものになる。すな
わち実施例では直列に結合された減衰装置であるオイル
ダンパ17と第2の弾性部材であるコイルばね15は、
自動的に周波数の高い範囲では第2の弾性部材であるコ
イルばね15に機能上で等価になり、周波数の低い範囲
では減衰装置であるオイルダンパ17に機能上で等価に
なる。
記減衰装置であるオイルダンパ17による反力Fdは、
減衰係数Cと変位速度Vに比例して、Fd=C・Vで表
され、前記粘性減衰装置であるオイルダンパ17に直列
に設けられた第2の弾性部材であるコイルばね15によ
る反力Fsは、ばね定数Kと変位Xに比例して、Fs=
K・Xで表される。前記変位速度Vは変位Xを時間微分
したものであるから振動の角周波数をωとすると前記減
衰装置であるオイルダンパ17による反力の絶対値|F
d|はC・ω・|X|に比例し、その見掛け上の剛性は
C・ωとなり、振動の周波数に比例するものとなる。一
方、第2の弾性部材であるコイルばね15の剛性は振動
の周波数に無関係で一定値のばね定数Kである。この剛
性の異なるものが直列に結合している場合に、それらに
は同じ力が作用するので、全体の剛性は両者の剛性の小
さなものがその剛性を支配する近似値となる。つまり周
波数の低い範囲では、前記減衰装置であるオイルダンパ
17の見掛け上の剛性が第2の弾性部材であるコイルば
ね15のものより低いので前記減衰装置であるオイルダ
ンパ17が全体の見掛け上の剛性を支配し、周波数の高
い範囲では、前記減衰装置であるオイルダンパ17の見
掛け上の剛性が第2の弾性部材であるコイルばね15の
ものより大きいので第2の弾性部材であるコイルばね1
5が全体の見掛け上の剛性を支配するものになる。すな
わち実施例では直列に結合された減衰装置であるオイル
ダンパ17と第2の弾性部材であるコイルばね15は、
自動的に周波数の高い範囲では第2の弾性部材であるコ
イルばね15に機能上で等価になり、周波数の低い範囲
では減衰装置であるオイルダンパ17に機能上で等価に
なる。
【0017】本実施例によれば、減衰装置であるオイル
ダンパ17と第2の弾性部材であるコイルばね15の剛
性、すなわちC・ωとKが等しくなる角周波数ωc(r
ad/s)は、K/Cである。エレベータの横振動の固
有値は低次から高次のものまで有し、レール曲がりやロ
ーラ偏芯によってエレベータ全体が揺れる低次の固有振
動数以上の値に前記の角周波数ωcを設定するのが好ま
しい。それによって角周波数ωc以下の低い周波数のエ
レベータの共振現象は前記粘性減衰装置であるオイルダ
ンパ17によって防止でき、角周波数ωc付近から高い
周波数で発生するレール継ぎ目やローラ7の偏芯による
不愉快な振動も第2の弾性部材であるコイルばね15の
作用によって全体の支持剛性が適度の柔らかさになるの
で防止できる。
ダンパ17と第2の弾性部材であるコイルばね15の剛
性、すなわちC・ωとKが等しくなる角周波数ωc(r
ad/s)は、K/Cである。エレベータの横振動の固
有値は低次から高次のものまで有し、レール曲がりやロ
ーラ偏芯によってエレベータ全体が揺れる低次の固有振
動数以上の値に前記の角周波数ωcを設定するのが好ま
しい。それによって角周波数ωc以下の低い周波数のエ
レベータの共振現象は前記粘性減衰装置であるオイルダ
ンパ17によって防止でき、角周波数ωc付近から高い
周波数で発生するレール継ぎ目やローラ7の偏芯による
不愉快な振動も第2の弾性部材であるコイルばね15の
作用によって全体の支持剛性が適度の柔らかさになるの
で防止できる。
【0018】低い周波数成分と高い周波数成分の外乱が
同時に存在するときも、実施例は機能上で変位の振幅値
で区別しておらず、周波数で分けているためそれぞれの
周波数に自動的に前記粘性減衰装置であるオイルダンパ
17と第2の弾性部材であるコイルばね15に同時に作
用して、常に快適な乗り心地を確保できる効果が得られ
る。
同時に存在するときも、実施例は機能上で変位の振幅値
で区別しておらず、周波数で分けているためそれぞれの
周波数に自動的に前記粘性減衰装置であるオイルダンパ
17と第2の弾性部材であるコイルばね15に同時に作
用して、常に快適な乗り心地を確保できる効果が得られ
る。
【0019】尚、図1ではオイルダンパ17を支柱20
に固定し、第2のコイルばね15の一端をレバー6に固
定しているが、オイルダンパ17をレバー6に固定し、
第2のコイルばね15の一端を支柱20に固定するよう
に構成することもできる。
に固定し、第2のコイルばね15の一端をレバー6に固
定しているが、オイルダンパ17をレバー6に固定し、
第2のコイルばね15の一端を支柱20に固定するよう
に構成することもできる。
【0020】図2は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第2の実施例を示す側面図である。図2にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた例を示してい
る。各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン14を回転
中心として第1の弾性部材であるコイルばね9によって
付勢されている。また第2の弾性部材である板ばね15
1は、台座16によって下端が各レバー6に固定されて
いる。そして、支柱20には減衰装置として片効きオイ
ルダンパ171が結合されている。この片効きオイルダ
ンパ171の可動部はオイルダンパ171内部の図示さ
れていない弱い付勢手段によって反矢印A方向に付勢さ
れており、矢印Aで示したガイドレール方向に動くとき
に減衰作用が働き、可動部が反矢印A方向に動くときは
減衰作用が働かない片効きダンパとなっている。そして
片効きオイルダンパ171の一端は、前記のオイルダン
パ171内部の弱い付勢手段によっていつも板ばね15
1の上端と接触している。
イド装置の第2の実施例を示す側面図である。図2にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた例を示してい
る。各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン14を回転
中心として第1の弾性部材であるコイルばね9によって
付勢されている。また第2の弾性部材である板ばね15
1は、台座16によって下端が各レバー6に固定されて
いる。そして、支柱20には減衰装置として片効きオイ
ルダンパ171が結合されている。この片効きオイルダ
ンパ171の可動部はオイルダンパ171内部の図示さ
れていない弱い付勢手段によって反矢印A方向に付勢さ
れており、矢印Aで示したガイドレール方向に動くとき
に減衰作用が働き、可動部が反矢印A方向に動くときは
減衰作用が働かない片効きダンパとなっている。そして
片効きオイルダンパ171の一端は、前記のオイルダン
パ171内部の弱い付勢手段によっていつも板ばね15
1の上端と接触している。
【0021】本実施例においても、減衰装置である片効
きオイルダンパ171に直列に第2の弾性部材である板
ばね151を設けているので前記角周波数ωc以下の低
い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置である
片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周波数
ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目やロー
ラの偏芯による不愉快な振動も第2の弾性部材である板
ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔らかさに
なるので防止できる。さらに、本実施例によれば第2の
弾性部材を板ばね151で実施しているので、スペース
をとらず小型にできる効果がある。
きオイルダンパ171に直列に第2の弾性部材である板
ばね151を設けているので前記角周波数ωc以下の低
い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置である
片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周波数
ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目やロー
ラの偏芯による不愉快な振動も第2の弾性部材である板
ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔らかさに
なるので防止できる。さらに、本実施例によれば第2の
弾性部材を板ばね151で実施しているので、スペース
をとらず小型にできる効果がある。
【0022】なお、本実施例では片効きオイルダンパ1
71を用いているので、片側の動きにしか制振効果がな
いことになるが、図10のエレベータのローラガイド装
置4はかご枠1の左右前後に付いているので、エレベー
タの両方向の振動を制振できる。
71を用いているので、片側の動きにしか制振効果がな
いことになるが、図10のエレベータのローラガイド装
置4はかご枠1の左右前後に付いているので、エレベー
タの両方向の振動を制振できる。
【0023】図3は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第3の実施例を示す側面図である。図3にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用い該板ばねが支柱2
0を介してかご枠1に固定ベース5に固定されている例
を示している。各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン
14を回転中心として第1の弾性部材であるコイルばね
9によって付勢されている。また第2の弾性部材である
板ばね151は、台座16によって下端が支柱20に固
定され、該支柱20を介してかご枠1に固定のベース5
に固定されている。そして、レバー6には減衰装置とし
て片効きオイルダンパ171が結合されている。この片
効きオイルダンパ171の可動部は図2と同様に矢印A
方向に付勢されており、反矢印A方向、即ち反ガイドレ
ール方向に動くときに減衰作用が働き、可動部が矢印A
方向に動くときは減衰作用が働かない片効きダンパとな
っている。この片効きオイルダンパ171の一端は、い
つも板ばね151の上端と接触している。
イド装置の第3の実施例を示す側面図である。図3にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用い該板ばねが支柱2
0を介してかご枠1に固定ベース5に固定されている例
を示している。各レバー6は、ローラ7を軸支し、ピン
14を回転中心として第1の弾性部材であるコイルばね
9によって付勢されている。また第2の弾性部材である
板ばね151は、台座16によって下端が支柱20に固
定され、該支柱20を介してかご枠1に固定のベース5
に固定されている。そして、レバー6には減衰装置とし
て片効きオイルダンパ171が結合されている。この片
効きオイルダンパ171の可動部は図2と同様に矢印A
方向に付勢されており、反矢印A方向、即ち反ガイドレ
ール方向に動くときに減衰作用が働き、可動部が矢印A
方向に動くときは減衰作用が働かない片効きダンパとな
っている。この片効きオイルダンパ171の一端は、い
つも板ばね151の上端と接触している。
【0024】本実施例においても、減衰装置である片効
きオイルダンパ171に直列に第2の弾性部材である板
ばね151を設けているので低い周波数のエレベータの
共振現象は前記減衰装置である片効きオイルダンパ17
1によって防止でき、高い周波数で発生するレール継ぎ
目やローラの偏芯による不愉快な振動も第2の弾性部材
である片効きオイルダンパ171の作用によって適度の
柔らかさの支持剛性なるので防止できる。さらに、第2
の弾性部材を板ばね151で実施しているので、スペー
スをとらず小型にできる効果がある。
きオイルダンパ171に直列に第2の弾性部材である板
ばね151を設けているので低い周波数のエレベータの
共振現象は前記減衰装置である片効きオイルダンパ17
1によって防止でき、高い周波数で発生するレール継ぎ
目やローラの偏芯による不愉快な振動も第2の弾性部材
である片効きオイルダンパ171の作用によって適度の
柔らかさの支持剛性なるので防止できる。さらに、第2
の弾性部材を板ばね151で実施しているので、スペー
スをとらず小型にできる効果がある。
【0025】図4には本発明によるエレベータ用ローラ
ガイド装置の第4の実施例を示す側面図である。図4に
おいて、第2の弾性部材である板ばねにストッパを用い
て図3の実施例を改良した例を示している。図4に示す
ように、図3の実施例に比較して第2の弾性部材である
板ばね151の上端部に対面して隙間δを有するストッ
パ19が、支柱20に固定されている。こうすることに
よってガイドレールが非常に変形した場合等のやや異常
の事態に、第2の弾性部材である板ばね151がストッ
パ19に当接し、板ばね151の変形が停止してオイル
ダンパ171のみ作用するようになり、減衰作用が通常
の場合より大きく働くようになる。従って本実施例によ
れば、振動が早く収まり乗り心地が向上する効果や、板
ばね151に過度の応力が発生せず、板ばね151の破
損を防止でき信頼性が向上する効果がある。なお、図4
と同様のストッパ19を図2の実施例のレバー6に設け
てもよい。
ガイド装置の第4の実施例を示す側面図である。図4に
おいて、第2の弾性部材である板ばねにストッパを用い
て図3の実施例を改良した例を示している。図4に示す
ように、図3の実施例に比較して第2の弾性部材である
板ばね151の上端部に対面して隙間δを有するストッ
パ19が、支柱20に固定されている。こうすることに
よってガイドレールが非常に変形した場合等のやや異常
の事態に、第2の弾性部材である板ばね151がストッ
パ19に当接し、板ばね151の変形が停止してオイル
ダンパ171のみ作用するようになり、減衰作用が通常
の場合より大きく働くようになる。従って本実施例によ
れば、振動が早く収まり乗り心地が向上する効果や、板
ばね151に過度の応力が発生せず、板ばね151の破
損を防止でき信頼性が向上する効果がある。なお、図4
と同様のストッパ19を図2の実施例のレバー6に設け
てもよい。
【0026】図5は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第5の実施例を示す側面図である。図5にお
いて、第2の弾性部材である板ばねに非線形ばねを用い
て図3の実施例を改良した例を示している。図5に示す
ように、図3の実施例に比較して第2の弾性部材である
非線形板ばね152は長さの異なる板ばねが相互に微小
の隙間を有しながら積層されている。こうすることによ
ってレールが非常に変形した場合等のやや異常の事態
に、第2の弾性部材である非線形板ばね152の剛性が
徐々に大きくなるので、それにしたがってオイルダンパ
171が強く働くようになる。これによって本実施例に
おいては、減衰作用が通常の場合より大きく作用して、
振動が早く収まり乗り心地が向上する効果がある。なお
図2から図5の実施例の片効きオイルダンパを両効きオ
イルダンパに代え、該オイルダンパと板ばねを結合させ
るようにしてもよい。
イド装置の第5の実施例を示す側面図である。図5にお
いて、第2の弾性部材である板ばねに非線形ばねを用い
て図3の実施例を改良した例を示している。図5に示す
ように、図3の実施例に比較して第2の弾性部材である
非線形板ばね152は長さの異なる板ばねが相互に微小
の隙間を有しながら積層されている。こうすることによ
ってレールが非常に変形した場合等のやや異常の事態
に、第2の弾性部材である非線形板ばね152の剛性が
徐々に大きくなるので、それにしたがってオイルダンパ
171が強く働くようになる。これによって本実施例に
おいては、減衰作用が通常の場合より大きく作用して、
振動が早く収まり乗り心地が向上する効果がある。なお
図2から図5の実施例の片効きオイルダンパを両効きオ
イルダンパに代え、該オイルダンパと板ばねを結合させ
るようにしてもよい。
【0027】図6は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第6の実施例を示す側面図である。図6にお
いて、減衰装置として平行板型粘性ダンパを用いた例を
示す。図6に示すように、平行板型粘性ダンパ(緩衝手
段)172は、下端をかご枠1固定のベース5にピン1
4で支持された各レバー6の上端面と、ベース5の上部
に、ベース5に固定の支柱20の上端面に固定して設け
たプレート12との間にそれぞれ設けられる。そして、
櫛形の平行板(突出部材)30、上容器31、突出した
平行板34を櫛形に配置した下容器32、粘性液33、
上容器31と櫛形の平行板30をプレート12に沿って
水平に移動可能に支持するガイド手段35とから構成さ
れている。また、平行板30は粘性液33を注入した下
容器32の平行板34の間に接触しないように配置され
ている。上容器31は前記のようにプレート12に水平
に移動可能に支持されていて、上容器31の外側面とプ
レート12の間に第2の弾性部材であるコイルばね15
が両端で固定されている。下容器32はレバー6の上端
面にボルト36で固定して設けたブラケット46にボル
ト・ナット37で固定されている。
イド装置の第6の実施例を示す側面図である。図6にお
いて、減衰装置として平行板型粘性ダンパを用いた例を
示す。図6に示すように、平行板型粘性ダンパ(緩衝手
段)172は、下端をかご枠1固定のベース5にピン1
4で支持された各レバー6の上端面と、ベース5の上部
に、ベース5に固定の支柱20の上端面に固定して設け
たプレート12との間にそれぞれ設けられる。そして、
櫛形の平行板(突出部材)30、上容器31、突出した
平行板34を櫛形に配置した下容器32、粘性液33、
上容器31と櫛形の平行板30をプレート12に沿って
水平に移動可能に支持するガイド手段35とから構成さ
れている。また、平行板30は粘性液33を注入した下
容器32の平行板34の間に接触しないように配置され
ている。上容器31は前記のようにプレート12に水平
に移動可能に支持されていて、上容器31の外側面とプ
レート12の間に第2の弾性部材であるコイルばね15
が両端で固定されている。下容器32はレバー6の上端
面にボルト36で固定して設けたブラケット46にボル
ト・ナット37で固定されている。
【0028】本実施例よれば、減衰装置である平行板型
粘性ダンパ(緩衝手段)172と第2の弾性部材である
コイルばね15が直列に結合されており、しかも減衰装
置として平行板型粘性ダンパ172を用ているのでより
平滑な動作をして、より快適な乗り心地のエレベータを
提供できる効果がある。
粘性ダンパ(緩衝手段)172と第2の弾性部材である
コイルばね15が直列に結合されており、しかも減衰装
置として平行板型粘性ダンパ172を用ているのでより
平滑な動作をして、より快適な乗り心地のエレベータを
提供できる効果がある。
【0029】図7は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第7の実施例を示す側面図である。図7にお
いて、第2の弾性部材にゴムを用いて図3の実施例を簡
易化した例を示す。図7に示すように、各レバー6は、
ローラ7を軸支し、ピン14を回転中心として第1の弾
性部材であるコイルばね9によって付勢されている。第
2の弾性部材としてゴム153を用い、ゴム153は、
支柱20に固定されている。すなわち支柱20を介して
ベース5が固定のかご枠1に固定されている。そして、
レバー6には図3と同様に減衰装置として片効きオイル
ダンパ171が結合されており、この片効きオイルダン
パ171の可動部は矢印A方向に付勢されており、反矢
印A方向、即ち反ガイドレール方向に動くときに減衰作
用が働き、可動部が矢印A方向に動くときは減衰作用が
働かない片効きダンパとなっている。片効きオイルダン
パ171の一端は、いつもゴム153と接触している。
イド装置の第7の実施例を示す側面図である。図7にお
いて、第2の弾性部材にゴムを用いて図3の実施例を簡
易化した例を示す。図7に示すように、各レバー6は、
ローラ7を軸支し、ピン14を回転中心として第1の弾
性部材であるコイルばね9によって付勢されている。第
2の弾性部材としてゴム153を用い、ゴム153は、
支柱20に固定されている。すなわち支柱20を介して
ベース5が固定のかご枠1に固定されている。そして、
レバー6には図3と同様に減衰装置として片効きオイル
ダンパ171が結合されており、この片効きオイルダン
パ171の可動部は矢印A方向に付勢されており、反矢
印A方向、即ち反ガイドレール方向に動くときに減衰作
用が働き、可動部が矢印A方向に動くときは減衰作用が
働かない片効きダンパとなっている。片効きオイルダン
パ171の一端は、いつもゴム153と接触している。
【0030】本実施例においても、減衰装置171に直
列に第2の弾性部材のゴム153を設けているので、図
3の実施例と同様に低い周波数のエレベータの共振現象
も高い周波数で発生する不愉快な振動もそれぞれ防止で
きる。さらに、第2の弾性部材をゴムで、しかも減衰装
置として片効きダンパを用いているので、スペースをと
らず、より小型化にできる効果がある。
列に第2の弾性部材のゴム153を設けているので、図
3の実施例と同様に低い周波数のエレベータの共振現象
も高い周波数で発生する不愉快な振動もそれぞれ防止で
きる。さらに、第2の弾性部材をゴムで、しかも減衰装
置として片効きダンパを用いているので、スペースをと
らず、より小型化にできる効果がある。
【0031】図8は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第8の実施例を示す側面図である。図8にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた他の実施例を示
す。図8に示すように、各レバー6は、ローラ7を軸支
し、ピン14を回転中心として第1の弾性部材であるコ
イルばね9によって付勢されている。第2の弾性部材で
ある板ばね151は、下端がねじによって各レバー6に
固定されている。そして、プレート12には減衰装置と
して片効きオイルダンパ171がブラケット121を介
して結合されており、レバー6の最上部で第2の弾性部
材である板ばね151と対面している。また、レバー6
の最上部には延長部材61がねじによって板ばね151
との間に隙間を有して固定されている。片効きオイルダ
ンパ171の可動部は矢印A方向に付勢されており、可
動部が反矢印A方向に動くときは減衰作用が働き、可動
部が矢印Aで示したガイドレール方向に動くときに減衰
作用が働かない片効きダンパとなっている。そして片効
きオイルダンパ171の一端は、いつも板ばね151の
上端と接触している。また、過大な変位が発生した場合
は延長部材61がストッパとして板ばね151の変形を
防止する。
イド装置の第8の実施例を示す側面図である。図8にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた他の実施例を示
す。図8に示すように、各レバー6は、ローラ7を軸支
し、ピン14を回転中心として第1の弾性部材であるコ
イルばね9によって付勢されている。第2の弾性部材で
ある板ばね151は、下端がねじによって各レバー6に
固定されている。そして、プレート12には減衰装置と
して片効きオイルダンパ171がブラケット121を介
して結合されており、レバー6の最上部で第2の弾性部
材である板ばね151と対面している。また、レバー6
の最上部には延長部材61がねじによって板ばね151
との間に隙間を有して固定されている。片効きオイルダ
ンパ171の可動部は矢印A方向に付勢されており、可
動部が反矢印A方向に動くときは減衰作用が働き、可動
部が矢印Aで示したガイドレール方向に動くときに減衰
作用が働かない片効きダンパとなっている。そして片効
きオイルダンパ171の一端は、いつも板ばね151の
上端と接触している。また、過大な変位が発生した場合
は延長部材61がストッパとして板ばね151の変形を
防止する。
【0032】この構成で、レールの変形やローラ偏芯等
の外乱がない状態では、板ばね151は、片効きオイル
ダンパ171内部の弱い付勢手段による力と静的に釣合
い状態にある。またレールの変形やローラ偏芯等の外乱
がある状態では、コイルばね9と減衰装置としての片効
きオイルダンパ171が力学的に並列に配置されてお
り、レバー6が変位したときにコイルばね9と片効きオ
イルダンパ171がそれぞれ力を分担しあい、レバー6
に作用する力はコイルばね9と片効きオイルダンパ17
1に作用する力の和となり、一方で減衰装置である片効
きオイルダンパ171と第2の弾性部材である板ばね1
51は力学的に直列に設けられており、レバー6が変位
したときに減衰装置である片効きオイルダンパ171か
らの力が第2の弾性部材である板ばね151にも同時に
作用するようにしているので、前記角周波数ωc以下の
低い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置であ
る片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周波
数ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目やロ
ーラの偏芯による不愉快な振動は、第2の弾性部材であ
る板ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔らか
さになるので防止できる。
の外乱がない状態では、板ばね151は、片効きオイル
ダンパ171内部の弱い付勢手段による力と静的に釣合
い状態にある。またレールの変形やローラ偏芯等の外乱
がある状態では、コイルばね9と減衰装置としての片効
きオイルダンパ171が力学的に並列に配置されてお
り、レバー6が変位したときにコイルばね9と片効きオ
イルダンパ171がそれぞれ力を分担しあい、レバー6
に作用する力はコイルばね9と片効きオイルダンパ17
1に作用する力の和となり、一方で減衰装置である片効
きオイルダンパ171と第2の弾性部材である板ばね1
51は力学的に直列に設けられており、レバー6が変位
したときに減衰装置である片効きオイルダンパ171か
らの力が第2の弾性部材である板ばね151にも同時に
作用するようにしているので、前記角周波数ωc以下の
低い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置であ
る片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周波
数ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目やロ
ーラの偏芯による不愉快な振動は、第2の弾性部材であ
る板ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔らか
さになるので防止できる。
【0033】本実施例によれば、第2の弾性部材を板ば
ね151で実施しているので、スペースをとらず小型に
できる。さらに、片効きオイルダンパ171を用いてい
るので、ダンパの可動部での係合手段が不必要であり、
構造が簡単になる。また片効きオイルダンパ171が、
レバー6の最上部で第2の弾性部材である板ばね151
と対面しているので、レバー6の回転による変位が大き
く、このため片効きオイルダンパ171の形状を小さく
できるなどの効果がある。
ね151で実施しているので、スペースをとらず小型に
できる。さらに、片効きオイルダンパ171を用いてい
るので、ダンパの可動部での係合手段が不必要であり、
構造が簡単になる。また片効きオイルダンパ171が、
レバー6の最上部で第2の弾性部材である板ばね151
と対面しているので、レバー6の回転による変位が大き
く、このため片効きオイルダンパ171の形状を小さく
できるなどの効果がある。
【0034】図9は本発明によるエレベータ用ローラガ
イド装置の第9の実施例を示す側面図である。図9にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた更に他の例を示
す。図9に示すように、各レバー6は、ローラ7を軸支
し、ピン14を回転中心として第1の弾性部材であるコ
イルばね9によって付勢されている。第2の弾性部材で
ある板ばね151は、L字状に曲げられていて、その一
辺はねじによってプレート12に固定されており、板ば
ね151の他の一辺には減衰装置としての片効きオイル
ダンパ171が固定されていて、この片効きオイルダン
パ171を弾性的に支持している。レバー6の最上部に
は延長部材61がねじによって固定されており、片効き
オイルダンパ171の可動部と対面しながら接触してい
る。片効きオイルダンパ171の可動部は矢印A方向に
付勢されており、その可動部が反矢印A方向に動くとき
は減衰作用が働き、また可動部が矢印Aで示したガイド
レール方向に動くときに減衰作用が働かない片効きダン
パとなっている。片効きオイルダンパ171の一端は、
内部の弱い付勢手段によっていつも延長部材61と接触
している。
イド装置の第9の実施例を示す側面図である。図9にお
いて、第2の弾性部材に板ばねを用いた更に他の例を示
す。図9に示すように、各レバー6は、ローラ7を軸支
し、ピン14を回転中心として第1の弾性部材であるコ
イルばね9によって付勢されている。第2の弾性部材で
ある板ばね151は、L字状に曲げられていて、その一
辺はねじによってプレート12に固定されており、板ば
ね151の他の一辺には減衰装置としての片効きオイル
ダンパ171が固定されていて、この片効きオイルダン
パ171を弾性的に支持している。レバー6の最上部に
は延長部材61がねじによって固定されており、片効き
オイルダンパ171の可動部と対面しながら接触してい
る。片効きオイルダンパ171の可動部は矢印A方向に
付勢されており、その可動部が反矢印A方向に動くとき
は減衰作用が働き、また可動部が矢印Aで示したガイド
レール方向に動くときに減衰作用が働かない片効きダン
パとなっている。片効きオイルダンパ171の一端は、
内部の弱い付勢手段によっていつも延長部材61と接触
している。
【0035】この構成で、レールの変形やローラ偏芯等
の外乱がない状態では、板ばね151は、片効きオイル
ダンパ171内部の弱い付勢手段による力と静的に釣合
い状態にある。またレールの変形やローラ偏芯等の外乱
がある状態では、コイルばね9と減衰装置としての片効
きオイルダンパ171が力学的に並列に配置されてお
り、レバー6が変位したときにコイルばね9と片効きオ
イルダンパ171がそれぞれ力を分担しあい、レバー6
に作用する力はコイルばね9と片効きオイルダンパ17
1に作用する力の和となり、一方で減衰装置である片効
きオイルダンパ171と第2の弾性部材である板ばね1
51は力学的に直列に設けられており、レバー6が変位
したときに減衰装置である片効きオイルダンパ171か
らの力が第2の弾性部材である板ばね151にも同時に
作用するようにしているので、前記の角周波数ωc以下
の低い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置で
ある片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周
波数ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目や
ローラの偏芯による不愉快な振動は、第2の弾性部材で
ある板ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔ら
かさになるので防止できる。
の外乱がない状態では、板ばね151は、片効きオイル
ダンパ171内部の弱い付勢手段による力と静的に釣合
い状態にある。またレールの変形やローラ偏芯等の外乱
がある状態では、コイルばね9と減衰装置としての片効
きオイルダンパ171が力学的に並列に配置されてお
り、レバー6が変位したときにコイルばね9と片効きオ
イルダンパ171がそれぞれ力を分担しあい、レバー6
に作用する力はコイルばね9と片効きオイルダンパ17
1に作用する力の和となり、一方で減衰装置である片効
きオイルダンパ171と第2の弾性部材である板ばね1
51は力学的に直列に設けられており、レバー6が変位
したときに減衰装置である片効きオイルダンパ171か
らの力が第2の弾性部材である板ばね151にも同時に
作用するようにしているので、前記の角周波数ωc以下
の低い周波数のエレベータの共振現象は前記減衰装置で
ある片効きオイルダンパ171によって防止でき、角周
波数ωc付近から高い周波数で発生するレール継ぎ目や
ローラの偏芯による不愉快な振動は、第2の弾性部材で
ある板ばね151の作用によって支持剛性が適度の柔ら
かさになるので防止できる。
【0036】本実施例によれば、第2の弾性部材である
板ばね151によって片効きオイルダンパ171を弾性
的に支持しているので、スペースをとらず小型にでき
る。さらに、片効きオイルダンパ171を用いているの
で、ダンパの可動部での係合手段が不必要であり、構造
が簡単になる。また片効きオイルダンパ171が、レバ
ー6の最上部で第2の弾性部材である板ばね151と対
面しているので、レバー6の回転による変位が大きく、
このため片効きオイルダンパ171の形状を小さくでき
る効果がある。なお、本実施例で片効きオイルダンパ1
71を板ばね151によって弾性的に支持したがこれに
限らず、コイルばねやゴムのブッシュ等でも支持可能で
ある。
板ばね151によって片効きオイルダンパ171を弾性
的に支持しているので、スペースをとらず小型にでき
る。さらに、片効きオイルダンパ171を用いているの
で、ダンパの可動部での係合手段が不必要であり、構造
が簡単になる。また片効きオイルダンパ171が、レバ
ー6の最上部で第2の弾性部材である板ばね151と対
面しているので、レバー6の回転による変位が大きく、
このため片効きオイルダンパ171の形状を小さくでき
る効果がある。なお、本実施例で片効きオイルダンパ1
71を板ばね151によって弾性的に支持したがこれに
限らず、コイルばねやゴムのブッシュ等でも支持可能で
ある。
【0037】以上本発明の実施例について具体的に説明
してきたが、多くの変形が可能である。減衰装置として
粘性ダンパについてのみ説明したが、例えば図6の平行
板型粘性ダンパを摩擦ダンパに置き換えても良い。これ
により前述した実施例と同様の効果が得られ摩擦ダンパ
の過渡的な摩擦力の発生が第2の弾性部材の干渉的な作
用によって緩和され乗り心地が向上する。また、第2の
弾性部材として板ばねあるいはコイルばねを用いるか、
または他の種類のばねを用いるか、第2の弾性部材を垂
直に設置するか水平に設置するか、あるいは減衰装置を
本実施例のように水平に設置するか、レバー6の形を例
えばL字型にして垂直に設置するか、等の種々の変形が
実施例可能である。またローラをレバーで軸支する実施
例について説明したが、ローラをレバー以外の他の支持
体で軸支する構成にすることも実施可能である。
してきたが、多くの変形が可能である。減衰装置として
粘性ダンパについてのみ説明したが、例えば図6の平行
板型粘性ダンパを摩擦ダンパに置き換えても良い。これ
により前述した実施例と同様の効果が得られ摩擦ダンパ
の過渡的な摩擦力の発生が第2の弾性部材の干渉的な作
用によって緩和され乗り心地が向上する。また、第2の
弾性部材として板ばねあるいはコイルばねを用いるか、
または他の種類のばねを用いるか、第2の弾性部材を垂
直に設置するか水平に設置するか、あるいは減衰装置を
本実施例のように水平に設置するか、レバー6の形を例
えばL字型にして垂直に設置するか、等の種々の変形が
実施例可能である。またローラをレバーで軸支する実施
例について説明したが、ローラをレバー以外の他の支持
体で軸支する構成にすることも実施可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、エレベータに低周波数
の横揺れを起こすレール曲がりと、エレベータに高周波
数の横揺れを起こすレール段差やローラ偏芯とが同時に
生じても、乗りかごの横揺れを低減でき乗心地をよくす
ることができる効果がある。
の横揺れを起こすレール曲がりと、エレベータに高周波
数の横揺れを起こすレール段差やローラ偏芯とが同時に
生じても、乗りかごの横揺れを低減でき乗心地をよくす
ることができる効果がある。
【図1】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第1
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図2】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第2
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図3】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第3
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図4】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第4
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図5】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第5
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図6】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第6
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図7】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第7
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図8】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第8
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図9】本発明のエレベータ用ローラガイド装置の第9
の実施例を示す側面図である。
の実施例を示す側面図である。
【図10】従来のエレベータ用ローラガイド装置の一例
を示す側面図である。
を示す側面図である。
1 かご枠 2 ガイドレール 3 乗りかご 4 ローラガイド装置 5 ベース 6 レバー 7 ローラ 9 コイルばね 12 プレート 15 コイルばね 17 オイルダンパ 19 ストッパ 151 板ばね 152 非線形板ばね 171 片効きオイルダンパ 172 平行板型粘性ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 簀河原 準 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (72)発明者 中村 一朗 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内
Claims (13)
- 【請求項1】 昇降路に設けられたガイドレールと、こ
のレールに沿って乗りかごの上下動を案内するエレベー
タのローラと、このローラを軸支しかご枠に移動可能に
支持された支持体と、該支持体とかご枠との間に設けら
れ該支持体を介して前記ローラを前記ガイドレールに押
圧するように付勢する第1の弾性部材と、該第1の弾性
部材と並列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に直列
に設けた第2の弾性部材とから成るエレベータ用ローラ
ガイド装置。 - 【請求項2】 昇降路に設けられたガイドレールと、こ
のレールに沿って乗りかごの上下動を案内するエレベー
タのローラと、このローラを軸支し一端がかご枠にピン
支持されたレバーと、該レバーとかご枠との間に設けら
れ該レバーを介して前記ローラを前記ガイドレールに押
圧するように付勢するコイルばねと、該コイルばねと並
列に設けられた減衰装置と、該減衰装置に直列に設けた
第2のばねとから成るエレベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項3】 前記減衰装置の可動部に第2のばねの自
由端部が当接している請求項2記載のエレベータ用ロー
ラガイド装置。 - 【請求項4】 前記減衰装置の可動部に第2のばねの一
端が係合し、第2のばねの他端が前記レバーまたは前記
かご枠に固定されている請求項2記載のエレベータ用ロ
ーラガイド装置。 - 【請求項5】 前記第2のばねの撓みを制限するストッ
パを前記レバーまたは前記かご枠に設けた請求項3また
は4記載のエレベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項6】 前記第2のばねのばね定数が撓みに応じ
て変化する非線形ばねとした請求項3または4記載のエ
レベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項7】 前記減衰装置をオイルダンパとした請求
項1から6のいずれか1項に記載のエレベータ用ローラ
ガイド装置。 - 【請求項8】 前記オイルダンパを片効きオイルダンパ
とした請求項7記載のエレベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項9】 前記オイルダンパを平行板型粘性ダンパ
とした請求項7記載のエレベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項10】 前記第2のばねをコイルばねとした請
求項4記載のエレベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項11】 前記第2のばねを板ばねとしたことを
特徴とする請求項2から8のいずれか1項に記載のエレ
ベータ用ローラガイド装置。 - 【請求項12】 前記第2の弾性部材をゴムとしたこと
を特徴とする請求項1記載のエレベータ用ローラガイド
装置。 - 【請求項13】 請求項1から12のいずれか1項に記
載のエレベータ用ローラガイド装置を具備するエレベー
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29342093A JPH07144847A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29342093A JPH07144847A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07144847A true JPH07144847A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=17794540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29342093A Pending JPH07144847A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | エレベータ用ローラガイド装置及びエレベータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07144847A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010260677A (ja) * | 2009-05-01 | 2010-11-18 | Toshiba Elevator Co Ltd | 磁気ガイド装置 |
WO2013028184A1 (en) * | 2011-08-24 | 2013-02-28 | Otis Elevator Company | Elevator roller guide |
JP2018030711A (ja) * | 2016-08-26 | 2018-03-01 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ装置 |
JP2021046264A (ja) * | 2019-09-16 | 2021-03-25 | アイカム株式会社 | 搬送装置 |
-
1993
- 1993-11-24 JP JP29342093A patent/JPH07144847A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010260677A (ja) * | 2009-05-01 | 2010-11-18 | Toshiba Elevator Co Ltd | 磁気ガイド装置 |
WO2013028184A1 (en) * | 2011-08-24 | 2013-02-28 | Otis Elevator Company | Elevator roller guide |
US9725281B2 (en) | 2011-08-24 | 2017-08-08 | Otis Elevator Company | Elevator roller guide |
JP2018030711A (ja) * | 2016-08-26 | 2018-03-01 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ装置 |
JP2021046264A (ja) * | 2019-09-16 | 2021-03-25 | アイカム株式会社 | 搬送装置 |
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