JP2004034864A - 空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行時や減速時と、加速時、アイドル時又はアイドルストップ時とで冷凍サイクルの状態を変化させることで、空調使用時の車両の実用燃費を向上させることができる空調装置を提供する。
【解決手段】空調装置は、圧縮機10、凝縮器20、第1、第2膨脹弁31,32、内部に熱交換器51をもつ蓄冷器50及び蒸発器40とで構成され、第1膨脹弁で減圧され蓄冷器に溜まった気液2層の冷媒を、蓄冷器から第2膨脹弁を経て熱交換器を通る冷媒で冷却して蓄冷する。加速時やアイドル時では、この蓄冷冷媒の利用と2つの膨脹弁の制御とにより、圧縮機を低熱負荷サイクルで運転させ、空調使用時の車両の実用燃費の低減を図ることができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、改良した冷凍サイクルを利用した空調装置に関し、特に車両用に好適な空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、冷凍サイクルは、圧縮機、凝縮器、膨脹弁(又はキャピラリーチューブ)及び蒸発器の4つから成る。この冷凍サイクルをモリエル線図(p−i線図)に表わすと図1(b)のようになる。即ち、蒸発器40で蒸発を完了した過熱蒸気の冷媒ガスは、圧縮機10に吸い込まれて圧縮され、A−Bの状態で示されるように実質的にモリエル線図上で等エントロピ線上で変化する。この圧縮された過熱蒸気は、次いで凝縮器20で圧力一定のもとで凝縮し過冷却液となる。これがモリエル線図上でB−Cの状態である定圧変化で示される。次いでこの過冷却液は膨脹弁30でエンタルピ一定のもとで絞り膨脹され飽和液となる。これがモリエル線図上でC−Gの状態である定エンタルピ変化で示される。最後に飽和液は蒸発器40で圧力一定のもとで蒸発し過熱蒸気となる。これがモリエル線図上でG−Aの状態である定圧変化で示される。
【0003】
従来より、車両用空調装置においても上記した冷凍サイクルを使用している。そのため、走行時やアイドル時、加減速時、アイドルストップ時などの車両の特殊状態によって、圧縮機の運転状態を変えたり、熱交換器の風量を調整したりする制御によってこれらに対応していた。例えば、特開平6−249524号公報に示された車両用空調装置においては、空調用絞り及び蒸発器に対して並列に蓄冷器を介装することによって、エンジンが停止した停車時には、この蓄冷器を利用した放冷作用によって、車室内を冷房するものである。
【0004】
しかしながら、これらの従来技術は上記した冷凍サイクルをそのまま用いるものであり、冷凍サイクルそのものの状態変化を利用した制御は行われていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、車両の定常走行時や減速時と、車両の加速時、アイドル時又はアイドルストップ時とで、冷凍サイクルそのものの状態を変化させることで、空調装置使用時の車両の実用燃費を向上させた空調装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の空調装置を提供する。
請求項1に記載の空調装置は、凝縮器から出た高圧の冷媒を減圧する第1膨脹弁と、この減圧された気液2相の冷媒を溜め、内部に熱交換器を有した蓄冷器と、蓄冷器から出た冷媒をさらに減圧する第2膨脹弁とを備えていて、減圧された冷媒が蓄冷器内部の熱交換器を通った後に蒸発器で蒸発されるように構成したものである。これにより、第1膨脹弁及び第2膨脹弁の開度に応じて、冷凍サイクルをモリエル線図上で移動させることができ、車両の走行状態に合わせて、圧縮機の駆動力の低減を図ることができ、実用燃費の向上が可能である。
【0007】
請求項2の空調装置は、第1膨脹弁後の気液2層の冷媒を圧縮機に戻すラインを追加したものであり、請求項3の空調装置は、蓄冷器からの冷媒を減圧する第3膨脹弁を更に備え、第3膨脹弁で減圧した冷媒を蒸発器後の冷媒と合流するようにして戻したものであり、両者共、蓄冷した分に応じ、膨脹弁の開度を制御することで低負荷のサイクルにすることができ、同様圧縮機の動力を低減できる。
【0008】
請求項4の空調装置は、第1膨脹弁を凝縮器のサブクールを一定に保つように制御される膨脹弁としたものであり、これにより、第2膨脹弁だけを電気式などの制御弁にすればよく、低コスト化を図れる。
請求項5の空調装置は、第2膨脹弁を蒸発器のスーパーヒートを一定に保つように制御される膨脹弁としたものであり、これにより、第1膨脹弁だけを電気式などの制御弁にすればよく、低コスト化を図れる。
【0009】
請求項6の空調装置は、車両の走行時には、蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドル時に蓄冷した冷媒を用いるように第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、圧縮機の動力を低減するようにしたものであり、これにより、車両の実用燃費の向上が図れる。
請求項7の空調装置は、アイドルストップする車両の走行時には、蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドルストップ時に蓄冷した冷媒を用いるように第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、圧縮機の動力を低減するようにしたものであり、これにより、アイドルストップする車両においても実用燃費の向上が図れる。
【0010】
請求項8の空調装置は、車両の定常走行時と減速時には、蓄冷器で蓄冷し、アイドル時と加速時に蓄冷した冷媒を用いるように第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、圧縮機の動力を低減するようにしたものであり、また請求項9の空調装置は、アイドルストップする車両の定常走行時と減速時には、蓄冷器で蓄冷し、アイドルストップ時と加速時に蓄冷した冷媒を用いるように第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、圧縮機の動力を低減するようにしたものである。これにより、アイドルストップする車両及びアイドルストップしない車両のいずれの車両においても、その実用燃費の向上が図れる。
【0011】
請求項10の空調装置は、圧縮機として可変容量圧縮機を用い、圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけ圧縮機の容量を低下させて運転するようにしたものであり、これにより、圧縮機を小容量で駆動することができ、車両の実用燃費が一層改善される。
請求項11の空調装置は、圧縮機としてモータ駆動の圧縮機を用い、圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけモータ投入電力を低下させて運転するようにしたものであり、これにより、同じく車両の実用燃費が一層改善される。
【0012】
請求項12の空調装置は、圧縮機として可変容量圧縮機を用い、圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけ圧縮機の容量を低下させて運転するのに加え、車両の定常走行時及び減速時に圧縮機の容量を増大させて運転するようにしたものであり、請求項13の空調装置は、圧縮機としてモータ駆動の圧縮機を用い、圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけモータ投入電力を低下させて運転するのに加え、車両の定常走行時及び減速時にモータ投入電力を増大させて運転するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の空調装置について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。符号10は、エンジンでもモータでも駆動できる圧縮機であり、低圧、低温の冷媒蒸気を蒸発器側から吸入し、これを圧縮して高圧、高温の蒸気にして吐出する。圧縮機10における冷媒の圧縮は、周囲との熱の出入はないものとして考え、モリエル線図上でA−Bの状態で示されるように等エントロピ線上で示される。
【0014】
圧縮機10より吐出された高圧、高温の冷媒蒸気は、水又は空気によって冷却される凝縮器20に入り、熱を水又は空気中に放出しながら高温高圧の蒸気(過熱蒸気)→飽和蒸気→湿り蒸気(凝縮)→高圧、高温の飽和液と状態を変化して凝縮される。この凝縮器20内における冷媒の凝縮は、圧力一定のもとで行われる変化であり、モリエル線図上でB−Cの状態で示されるように水平線で示される。
【0015】
凝縮器20で凝縮された冷媒は、第1膨脹弁31で絞り膨脹が行われ、第1膨脹弁31前の圧力に対し、低温低圧の気液2層になる。この第1膨脹弁31での冷媒の変化をモリエル線上で示すとC−Dの状態の等エンタルピ線、即ち垂直線で示される。第1膨脹弁31を出た気液2層の冷媒は、蓄冷器50に送り込まれる。
【0016】
蓄冷器50は、図2に示されるように、その内部に熱交換器51を有しており、第1膨脹弁31より送り込まれた気液2層の冷媒は、蓄冷器50内でガス冷媒と液冷媒として分離される。蓄冷器50内では、冷媒は圧力一定のもとで変化するので、モリエル線図上でD−Eの状態で示されるように水平線で示される。
【0017】
蓄冷器50で分離された液冷媒は、第2膨脹弁32を通すことで減圧され低温の冷媒とされる。この第2膨脹弁32での冷媒の変化をモリエル線図上で示すとE−Fの状態で示されるように等エンタルピ線、即ち垂直線で示される。第2膨脹弁32を出た低温の冷媒は、蓄冷器50内の熱交換器51を通り、蓄冷器内部のガス冷媒と熱交換して、これを液冷媒にして蓄冷させる。
【0018】
熱交換器51を出た冷媒は、蒸発器40に送り込まれる。蒸発器40に入った低圧、低温の冷媒は、図示しないファンにより送り込まれる空気から熱を奪いながら蒸発し、液から蒸気に変わり、飽和蒸気又は過熱蒸気となって圧縮機10に送り込まれる。ファンによって送り込まれた空気は、熱を奪われ冷気となって車室内に送られ、車室内を冷房する。この熱交換器51内及び蒸発器40内の冷媒の変化は、定圧変化であり、モリエル線図上でF−Aの状態で示されるように水平線で示される。
このようにして、冷媒は空調装置内を循環し冷凍サイクルを形成している。このとき、モリエル線図上で示されるC(D)点とE(F)点のエンタルピ差が蓄冷熱量である。
【0019】
次に、図3を用いて本発明の第1実施形態の作用効果について説明する。同図において、細線が図1で説明した冷凍サイクル(蓄冷サイクル)であり、アイドルストップする車両が走行しているときは、この細線で示したサイクルで蓄冷を行う。太線はこの車両のアイドルストップ時のサイクル線である。この太線で示すように、アイドルストップ時には第1膨脹弁31を開くことで、J点が蓄冷量と第1膨脹弁31、第2膨脹弁32の開度に応じ熱バランスする点までモリエル線図上を移動し、高圧が低下したサイクル(低熱負荷サイクル)に変化する。ここで、圧縮機10の動力は通常走行時はA点とB点のエンタルピ差で表されるが、アイドルストップ時はH点からI点のエンタルピ差になり、B点とI点のエンタルピ差分だけ圧縮機10の動力が低減できる。従って、圧縮機10がモータ駆動するのであれば投入電力を低減させることができるし、可変容量型の圧縮機であれば小容量で駆動することができるので、車両の実用燃費が向上できる。
【0020】
なお、図1(b)に示す従来のアイドルストップ車両対応の空調装置においても、アイドルストップ時は定常走行時に対し、圧縮機10の容量制御し小容量で駆動したり、モータへの投入電力を低減させたりして、圧縮機10の駆動力低減を図り、実用燃費の向上を図っていた。しかしながら、従来の空調装置では、サイクルそのものの状態変化を利用したものではない。
本発明においては、蓄冷サイクルから低熱負荷サイクルにサイクルの状態を変えることによって、B点とI点のエンタルピ差分、圧縮機10の動力を低減でき、従来のアイドルストップ時よりも更に車両の実用燃費を向上できる。
【0021】
また、アイドルストップしない車両においても、その走行時に蓄冷し、アイドル時に放冷することで、アイドルストップする車両と同様にアイドル時の圧縮機10の駆動力を低減でき、実用燃費の向上が図れることは言うまでもない。
【0022】
図4は、本発明の第2実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。本実施形態では、アイドルストップする車両の定常走行時と減速時に蓄冷し、加速時とアイドルストップ時に放冷するようにしたものである。作動は、図3で説明したものと同じであるがその効果は、エネルギを回生するに等しい減速時の蓄冷とエンジン効率の悪い加速時の放冷とにより、前述した以上の動力の低減効果が得られる。
また、エンジン効率のよい定常走行時とエネルギの回生に等しい減速時に、圧縮機10の能力を上昇させ蓄冷熱量を増大させても効果的である。この場合、圧縮機10の能力を上昇させるとは、圧縮機10が可変容量型の圧縮機ならばその容量を増大させることを、圧縮機10がモータで駆動する圧縮機ならばモータ投入電力を増大させることを意味している。
なお、アイドルストップしない車両においても、アイドルストップ時をアイドル時に置き換えることで圧縮機10の駆動力を低減できることは言うまでもない。
【0023】
図5は、本発明の第3実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。本実施形態では、凝縮器20のサブクール(過冷却)を一定に保つように、第1膨脹弁31として温度自動膨脹弁を使用している。この温度自動膨脹弁31は感温筒31aを有しており、この感温筒31aを凝縮器20の出口配管に固定することで、凝縮器20の出口の冷媒温度に基づいて感温筒31a内のガス圧が変化してこの膨脹弁31の弁開度を変えることができる。他の構成については、先の実施形態と同様であるので説明を省略する。このように第1膨脹弁31を温度自動膨脹弁とすることにより、第2膨脹弁32だけを電気式などの制御弁にすればよいので低コスト化が図れる。この第3実施形態の作用については、先の実施形態と同様である。
【0024】
図6は、本発明の第4実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。本実施形態では、蒸発器40のスーパーヒート(過熱度)を一定に保つように、第2膨脹弁32として温度自動膨脹弁を使用している。この温度自動膨脹弁32も感温筒32aを有しており、これを蒸発器40の出口配管に固定することで、蒸発器40出口の冷媒ガスの過熱度によって膨脹弁32の弁開度が制御される。他の構成については、第1、第2実施形態と同様であるので説明を省略する。このように第2膨脹弁32を温度自動膨脹弁とすることにより、第1膨脹弁31だけを電気式などの制御弁にすればよいので低コスト化が図れる。この第4実施形態の作用については、先の実施形態と同様である。
【0025】
図7は、本発明の第5実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。本実施形態では、第1膨脹弁31後の気液2層の冷媒を圧縮機10に戻すライン60を追加した2段圧縮サイクルを使用している。図7において、細線は蓄冷時のサイクル線(蓄冷サイクル)であり、太線が蓄冷した冷媒を放冷しサイクル状態を変化させた線(低熱負荷サイクル)である。これまでと同じく、第1膨脹弁31で減圧した冷媒を内部に熱交換器51をもつ蓄冷器50に送り、ここから第2膨脹弁32で減圧し低圧低温状態の冷媒を熱交換器51に通すことで、蓄冷するようになっている。そのため蓄冷した蓄冷熱量に応じ、第1、第2膨脹弁31,32の開度を制御することで、太線で示すような低負荷のサイクルにすることができる。
【0026】
ここで、蓄冷時の圧縮機10の動力は、図7に示すA点とA′点のエンタルピ差とI点とI′点のエンタルピ差にそれぞれの流量をかけた値となる。放冷時は、H点とH′点のエンタルピ差をB点とB′点のエンタルピ差に流量をかけた値となるが、高圧を蓄冷した分、低圧に制御できるので前述のサイクルと同様に圧縮機10の動力を低減できる。
【0027】
図8は、本発明の第6実施形態の空調装置の冷凍サイクルをモリエル線図上で表した図である。本実施形態では、第1膨脹弁31後の気液2層の冷媒を蒸発器40の後の冷媒に戻すライン70を追加し、このライン70に更に第3膨脹弁33を設けている。従って、第1膨脹弁31によって減圧された冷媒の一部は、第3膨脹弁33によって更に減圧され、蒸発器40後の冷媒に戻される。図8中の細線が蓄冷時のサイクル線(蓄冷サイクル)であり、太線が蓄冷した冷媒を放冷しサイクル状態を変化させた線(低熱負荷サイクル)である。
【0028】
これまでと同じく、第1膨脹弁31で減圧した冷媒を内部に熱交換器51をもつ蓄冷器50に送り、第2膨脹弁32で減圧し低圧低温状態の冷媒を熱交換器51を通すことで、蓄冷するようになっている。そのため、蓄冷した蓄冷熱量に応じ、第1、第2及び第3膨脹弁31,32,33の開度を制御することで低負荷のサイクルにすることができる。ここで、蓄冷時の圧縮機10の動力は、図8に示す点Bと点A′のエンタルピ差で、また放冷時の圧縮機10の動力は点Iと点H′のエンタルピ差で表わされ、高圧を蓄冷した分、低圧に制御できるので、前述までのサイクルと同様に圧縮機10の動力を低減できる。
【0029】
以上説明したように、本発明においては、第1、第2膨脹弁を有し、高段側の第1膨脹弁後に内部に熱交換器を持ち合わせた蓄冷器を配し、蓄冷器に溜まった気液2層の冷媒を、低段側の第2膨脹弁を出た冷媒で熱交換器を通して冷却し蓄冷するようにし、この蓄冷冷媒と第1、第2膨脹弁の制御によって圧縮機を低熱負荷サイクルで運転させるようにしており、これによって、車両での空調装置の使用時の実用燃費の低減を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態の空調装置の系統をモリエル線図上で表した図であり、(b)は従来の空調装置の系統をモリエル線図上で表した図である。
【図2】本発明の空調装置に使用される蓄冷器の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の空調装置の作用を説明する図である。
【図4】本発明の第2実施形態の空調装置の系統及び作用をモリエル線図上で表した図である。
【図5】本発明の第3実施形態の空調装置の系統をモリエル線図上で表した図である。
【図6】本発明の第4実施形態の空調装置の系統をモリエル線図上で表した図である。
【図7】本発明の第5実施形態の空調装置の系統と作用をモリエル線図上で表した図である。
【図8】本発明の第6実施形態の空調装置の系統と作用をモリエル線図上で表した図である。
【符号の説明】
10…圧縮機
20…凝縮器
31…第1膨脹弁
32…第2膨脹弁
33…第3膨脹弁
40…蒸発器
50…蓄冷器
51…熱交換器
60,70…ライン

Claims (13)

  1. 冷媒を吸入・圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器から出た高圧の冷媒を減圧する第1膨脹弁と、
    前記第1膨脹弁で減圧された気液2相の冷媒を溜め、内部に熱交換器を有する蓄冷器と、
    前記蓄冷器から出た冷媒をさらに減圧する第2膨脹弁と、
    前記第2膨脹弁で減圧された冷媒と、前記蓄冷器の気液2相の冷媒とを熱交換させる前記熱交換器と、
    前記第2膨脹弁で減圧され、前記熱交換器で熱交換した後の冷媒を蒸発する蒸発器と、
    で構成されることを特徴とする空調装置。
  2. 前記第1膨脹弁後の気液2層の冷媒を前記圧縮機に戻すラインを更に追加したことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記蓄冷器からの冷媒を減圧する第3膨脹弁を更に具備し、前記第3膨脹弁からの冷媒と前記蒸発器後の冷媒とを合流させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  4. 前記第1膨脹弁が、前記凝縮器のサブクールを一定に保つように制御される膨脹弁であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の空調装置。
  5. 前記第2膨脹弁が、前記蒸発器のスーパーヒートを一定に保つように制御される膨脹弁であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の空調装置。
  6. 車両の走行時には、前記蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドル時に蓄冷した冷媒を用いるように前記第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、前記圧縮機の動力を低減させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調装置。
  7. アイドルストップする車両の走行時には、前記蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドルストップ時に蓄冷した冷媒を用いるように前記第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、前記圧縮機の動力を低減させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調装置。
  8. 車両の定常走行時と減速時には、前記蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドル時と加速時に蓄冷した冷媒を用いるように前記第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、前記圧縮機の動力を低減させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調装置。
  9. アイドルストップする車両の定常走行時と減速時には、前記蓄冷器で冷媒に蓄冷し、アイドルストップ時と加速時に蓄冷した冷媒を用いるように前記第1及び第2膨脹弁を制御して熱負荷を変化させ、前記圧縮機の動力を低減させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調装置。
  10. 前記圧縮機が可変容量圧縮機であり、前記圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけ前記圧縮機の容量を低下させて運転することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の空調装置。
  11. 前記圧縮機がモータ駆動の圧縮機であり、前記圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけモータ投入電力を低下させて運転することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の空調装置。
  12. 前記圧縮機が可変容量圧縮機であり、前記圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけ前記圧縮機の容量を低下させて運転するのに加え、車両の定常走行時及び低減時に前記圧縮機の容量を増大させて運転することを特徴とする請求項8又は9に記載の空調装置。
  13. 前記圧縮機がモータ駆動の圧縮機であり、前記圧縮機が動力を低減させて運転する際は、動力低減分だけモータ投入電力を低下させて運転するのに加え、車両の定常走行時及び低減時にモータ投入電力を増大させて運転することを特徴とする請求項8又は9に記載の空調装置。
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