JP2014177154A - 車両用冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の動力増加を抑制しつつ蓄冷が可能であり、かつ、圧縮機再稼働時の冷房性能の低下を抑制できる車両用冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】冷媒を圧縮し冷凍サイクル内を循環させる圧縮機2と、室外空気と熱交換して冷媒を冷却する凝縮器3と、冷媒の圧力を減退する減圧器4と、室内ユニット内に配置され、空調空気を冷却する蒸発器5とが環状に接続された車両用冷凍サイクル装置において、前記減圧器4の後流に回路切替手段7を備え、前記回路切替手段7と前記蒸発器5との間に分流路10を配し、前記分流路中10に蓄冷器6が配置され、分流された冷媒は、前記蓄冷器6を介し、前記蒸発器5の前で合流する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒で冷却可能な蓄冷材を備えた蓄冷器を有し、冷凍サイクル停止時にその蓄冷材の冷熱を利用して冷房可能な車両用冷凍サイクル装置に関する。
車両の一部には、信号待ちなどの車両の一旦停止時にエンジンを停止することで燃費の向上を図る、いわゆるアイドルストップ機能が設けられた車両がある。
このような車両にあっては、空調装置を作動していると、アイドルストップ機能によりエンジンが一旦停止することから、エンジンの動力により駆動されている冷凍サイクル装置の圧縮機の駆動も停止する。そうすると、そのサイクルで使用されている冷媒の循環も停止し、冷房能力が発揮されなくなる。
そこで、エンジンが一旦停止中であっても冷気を車室内に供給可能にするため、蓄冷材を備えた蓄冷器と冷媒との間で熱交換可能にして蓄冷材に冷熱を蓄えておき、アイドルストップ時に蓄冷材の冷熱を冷房に利用するようにした冷凍サイクル装置が用いられる。このような従来の冷凍サイクル装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。
この特許文献1の従来の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器が順次環状に接続され、蒸発器が室内ユニット内に配設されており、蒸発器で、圧縮機から圧縮吐出され、凝縮器、減圧器を経た冷媒に、室内ユニット内を流通する空調空気から吸熱させることで空調空気を冷却する車両用冷凍サイクル装置において、内部に蓄冷材を有し、冷媒によって予め蓄冷材に蓄冷しておき、圧縮機の停止時に蓄冷された蓄冷材から冷媒に対して放冷する蓄冷熱交換器を備えると共に、蓄冷熱交換器は、室内ユニットの外部で、且つ、蒸発器と圧縮機との間に配置されている。
また、特許文献2には、特許文献1の冷凍サイクル装置に対して、蒸発器から流出された冷媒を、蓄冷熱交換器を迂回させて、圧縮機の冷媒吸入側に流すバイパス経路と、バイパス経路を流れる冷媒の流量を調整する流量調整手段と、蓄冷熱交換器内の冷媒流れによる冷媒の圧力損失量に関する物理量を検出する検出手段と、圧縮機の駆動時に、検出手段が検出した物理量と所定しきい値とを比較し、その比較結果に基づいて、バイパス経路を流れる冷媒の流量を増大させる制御を流量調整手段に対して行う制御手段とを備えている。
特開2007−1485号公報 特開2009−6920号公報
しかしながら、特許文献1の車両用冷凍サイクル装置においては、蒸発器と蓄冷熱交換器をサイクル内で直列に配置しているため、圧縮機稼働時に、冷媒が蓄冷熱交換器を通過する際の抵抗分の圧力損失が発生し、その結果、圧縮機の動力を上昇させる必要があった。
特許文献2の車両用冷凍サイクル装置においては、上記課題を解決するため、蓄冷熱交換器を迂回するバイパス経路と、バイパス経路を流れる冷媒の流量を調整する流量調整手段とを配置し、圧力損失量に関する物理量と所定のしきい値を比較し、その結果に基づいて、パイパスした冷媒の流量を調整しているが、蓄冷熱交換器に冷媒が流れている状態では、特許文献1と同様に圧縮機の動力を上昇させる必要がある。
また、特許文献1、特許文献2共に、蒸発器の冷媒流れ後流に蓄冷熱交換器が配置され、かつ、それらが直列に配置されているため、冷媒が蓄冷熱交換器を通過する状況においては、蓄冷熱交換器側で冷媒の圧力損失が増大することに伴い、蓄冷器入口の冷媒圧力も上昇してしまい、蓄冷器温度が上昇してしまうという問題もある。
さらに、特許文献1、特許文献2共に、アイドルストップが終了し圧縮機が再稼働した時点では、冷媒は蓄冷熱交換器に貯留されている状態にあるが、蓄冷熱交換器が蒸発器の冷媒流れ後流に配置されているため、蓄冷熱交換器に溜まった冷媒が、圧縮機、凝縮器、受液タンク、膨張弁の順に通過し、再度蒸発器に流入するまで時間が掛り、圧縮機再稼働時の冷房性能が低下してしまう問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の目的は、圧縮機の動力増加を抑制しつつ蓄冷が可能であり、かつ、圧縮機再稼働時の冷房性能の低下を抑制できる車両用冷凍サイクル装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮し冷凍サイクル内を循環させる圧縮機と、室外空気と熱交換して冷媒を冷却する凝縮器と、冷媒の圧力を減退する減圧器と、室内ユニット内に配置され、空調空気を冷却する蒸発器とが環状に接続された車両用冷凍サイクル装置において、減圧器の後流に回路切替手段を備え、回路切替手段と蒸発器との間に分流路を配し、分流路中に蓄冷器が配置され、分流された冷媒は、蓄冷器を介し、蒸発器の前で合流することを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、回路切替手段の後流に気液分離器を配置したことを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、減圧器と回路切替手段の間に、ポンプ機構を配置し、蓄冷器内に存在する液相冷媒を回路切替手段の上流に戻すように、蓄冷器とポンプ機構とを接続したことを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、回路切替手段後の分流された流路の少なくとも一方に絞り弁を設けたことを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、絞り弁が流量可変機能を備えていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、圧縮機の停止時に、減圧器を迂回する迂回手段を備えたことを特徴としている。
請求項7に記載の発明では、減圧器後の分流部には、回路切替手段が配置され、回路切替手段は、圧縮機の稼働時に、減圧器通過後の冷媒が、蒸発器および蓄冷器、圧縮機の順に冷媒が流れる回路とし、圧縮機の停止時に、減圧器通過後の冷媒が、蒸発器、蓄冷器の順に冷媒が流れる回路とすることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、減圧器通過後の冷媒を分流路で分流させ、蓄冷器を介して、蒸発器の前に合流させることにより、蒸発器に直接流入する冷媒は、蓄冷器通過の際の抵抗を受けていないため、圧縮機の動力増加を抑制でき、かつ、蓄冷器入口の冷媒圧力が上昇することがないため、蓄冷器の温度も上昇することがなく、蓄冷を効率的に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、気液分離器により、液相比率の高い冷媒を蒸発器、および蓄冷器へと送り込むことができるため、冷房効率、蓄冷効率が向上する。また、液相比率の高い冷媒と気相比率の高い冷媒とを、蒸発器、蓄冷器のそれぞれに選択的に送り込むように配設できるため、冷凍サイクル装置としての要求性能に応じて、冷房効率と蓄冷効率のどちらかを優先するようにしたシステムの設計が可能になる。
請求項3に記載の発明によれば、減圧器と回路切替手段の間に、ポンプ機構を配置し、蓄冷器内の液相冷媒を吸引することにより、圧縮機停止時に、減圧器を介した冷媒と共に、蓄冷器内にある液相冷媒も再度蒸発器に送り込むことが可能になり、冷房性能をより向上することができる。ポンプ機構としては、例えば流体ポンプが好適である。
請求項4に記載の発明によれば、回路切替手段後の分流された流路の少なくとも一方に絞り弁を設けたことにより、蓄冷器と蒸発器に流入する冷媒の量を任意に設定することができるため、蓄冷と冷房効率とのバランスを調整することができる。また、減圧器で減圧された冷媒が、さらに絞り弁により減圧され、乾き度の低い状態の冷媒を蓄冷器ないし蒸発器に供給することになり、減圧時のエネルギーロスを低減することができるため、システム全体の効率が向上する。
請求項5に記載の発明によれば、絞り弁が流量可変機能を備えていることにより、冷凍サイクルの運転状況に応じて、蓄冷器と蒸発器に流入する冷媒の量を任意に変更し、蓄冷と冷房効率とのバランスを調整することができる。また、蓄冷器に蓄冷が完了した時点や、アイドルストップ時の冷房が不要な場合の時に、分流路側へ流れる冷媒を停止し、冷媒が蓄冷器を通過する際の抵抗を無くした状態で冷房運転が可能になる。
請求項6に記載の発明によれば、減圧器を迂回する迂回手段を備えたことにより、圧縮機停止時に、より積極的に蓄冷器および蒸発器に冷媒を流すことができる。また、減圧器を迂回する冷媒量を任意に設定することができるため、圧縮機停止時の冷房性能を調整することができる。
請求項7に記載の発明によれば、回路切替手段により、圧縮機の稼働時に減圧器通過後の冷媒が、蒸発器および蓄冷器、圧縮機の順に冷媒が流れる回路とすることで、蓄冷を行いつつ室内の冷房を行い、圧縮機の停止時に、減圧器通過後の冷媒が、蒸発器、蓄冷器の順に冷媒が流れる回路とすることにより、減圧器から流入してきた冷媒によって、蒸発器は室内に供給する空気を冷房し、蒸発器で蒸発した冷媒は、蓄冷器に流入することによって、予め蓄えられた冷熱によって冷却、凝縮されることで圧縮機停止時の蒸発器側の蒸発圧力が低圧に維持され、室内の冷房を維持できる。また、圧縮機再稼働時には、蓄冷器内の冷媒は液相冷媒として貯留されており、かつ、蒸発器の蒸発圧力が低下した状態であるため、圧縮機の吸引により蓄冷器内の液相冷媒が蒸発器に速やかに流れ込み、圧縮機再稼働時の冷房性能の低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置の要部を示す模式図であり、(a)は冷凍サイクル稼働時、すなわち通常の冷房運転時および蓄冷時を示し、(b)は冷凍サイクル停止時、すなわちアイドルストップ時を示し、(c)は冷凍サイクル再稼働時、すなわちアイドルストップからの復帰時を示したものである。 本発明の第2実施形態における車両用冷凍サイクル装置の要部を示す模式図であり、(a)は冷凍サイクル稼働時、すなわち通常の冷房運転時および蓄冷時を示し、(b)は冷凍サイクル停止時、すなわちアイドルストップ時を示し、(c)は冷凍サイクル再稼働時、すなわちアイドルストップからの復帰時を示したものである。 本発明の第3実施形態における車両用冷凍サイクル装置の要部を示す模式図であり、(a)は冷凍サイクル稼働時、すなわち通常の冷房運転時および蓄冷時を示し、(b)は冷凍サイクル停止時、すなわちアイドルストップ時を示し、(c)は冷凍サイクル再稼働時、すなわちアイドルストップからの復帰時を示したものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。以下の実施形態は、例えば、信号待ちなどのようにエンジンがアイドリング状態で一旦停車した際に、エンジンを停止し燃費の向上を図る、いわゆるアイドルストップ機能を有する車両に適用される。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置1の全体構成を示す模式図であり、冷媒を圧縮し冷凍サイクル内を循環させる圧縮機2と、室外空気と熱交換して冷媒を冷却する凝縮器3と、冷媒の圧力を減退する減圧器4と、室内ユニット内に配置され、空調空気を冷却する蒸発器5とが環状に接続された車両用冷凍サイクル装置において、減圧器4の後流に回路切替手段7を備え、回路切替手段7と蒸発器5との間に分流路10を配し、分流路10中に蓄冷器6が配置され、分流された冷媒は、蓄冷器6を介し、蒸発器5の前で合流する構成となっている。また、分流されたそれぞれの流路に絞り弁11を配置している。
(1)通常冷房・蓄冷時
図2(a)は冷凍サイクル稼働時、すなわち通常の冷房時および蓄冷時を示す模式図である。図2では圧縮機2、凝縮器3は省略している。なお、図中の矢印は、冷媒の流れ方向を示している。
乗員からの冷房運転の要求があると、図示しないエンジンを駆動源として圧縮機2が作動し、圧縮機2は冷媒を圧縮し、凝縮器3へ高温・高圧の冷媒を送り込む。凝縮器3はエンジンルームなどに配置され、凝縮器3に流入した冷媒は、車室外の空気により冷却され凝縮・液化される。受液タンク13は、凝縮器3により凝縮・液化された冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、液相冷媒は減圧器4に流入する。
減圧器4は、流入した液相冷媒を減圧・膨張させる。減圧・膨張された冷媒は、回路切替手段7を介し、冷媒が、直接蒸発器5に流入する流路と、蓄冷器6を介して蒸発器5に流入する分流路10とに分岐し、それぞれに流入する。またそれぞれの流路に絞り弁11を配置し、分流された冷媒は再度減圧され、蒸発器5および蓄冷器6に流入する。
蓄冷器6は、内部に蓄冷材を有し、流入してきた冷媒と熱交換し、蓄冷材が冷却されることで冷熱を貯留することができる。蓄冷器6を通過した冷媒は、蒸発器5に直接流入する流路を流れる冷媒と合流し、蒸発器5に流入する。
蒸発器5は、車室内の配置される空調ユニットの内部に配置され、空調ユニット内に送り込まれた室内に供給する空調空気と熱交換を行い、蒸発器5に流入した冷媒は空調空気から吸熱することで蒸発し、空調空気を冷却する。蒸発器5を通過した気相冷媒は、再度圧縮機2に流入し、圧縮される。
(2)アイドルストップ時
信号待ちなどで車両が一旦停止すると、アイドルストップ機能が働き、エンジンが停止され、エンジンを動力源とする圧縮機2も停止する。圧縮機2が停止した直後は、凝縮器3が高圧側、蒸発器5が低圧側となる残圧差が発生している状態にあるため、高圧側の凝縮器3から低圧側の蒸発器5へ、減圧器4を介して液相冷媒が流れることになる。この際、回路切替手段7が作動し、図2(b)に示すように、減圧器4を通過した冷媒が蒸発器5、蓄冷器6の順に流れる回路を形成する。
蒸発器5に流入した液相冷媒は、通常冷房・蓄冷時と同様に、空調空気と熱交換を行い、空調空気から吸熱することで蒸発し、空調空気を冷却する。蒸発器5によって蒸発した冷媒は、蓄冷器6に流入し、予め貯留されていた冷熱によって冷却・凝縮され、蓄冷器6内に液相冷媒として滞留する。
(3)アイドルストップからの復帰時
車両の一旦停止が終了し、エンジンがアイドルストップから復帰すると、停止していた圧縮機2が再稼働する。この際、回路切替手段7が再度、図2(c)に示すように、冷媒が、直接蒸発器5に流入する流路と、蓄冷器6を介して蒸発器5に流入する分流路10とに流れるように回路を形成する。そして、圧縮機2は蒸発器5側の冷媒を吸引して圧縮するため、アイドルストップ時に蓄冷器6内に滞留していた液相冷媒が蒸発器5に流入し、空調空気から吸熱することで蒸発し、空調空気を冷却する。同時に、圧縮機2の稼働による凝縮器3側からの冷媒の流れも再開され、通常冷房・蓄冷時に移行する。
以上の説明から分るように、第1実施形態の車両用冷凍サイクル装置1にあっては、以下の効果を有する。すなわち、減圧器4通過後の冷媒を分流路10に分流させ、蓄冷器6を介して、蒸発器5の前に合流させることにより、蒸発器5に直接流入する冷媒は、蓄冷器6通過の際の抵抗を受けていないため、圧縮機2の動力増加を抑制でき、かつ、蓄冷器6入口の冷媒圧力が上昇することがない為、蓄冷器6の温度も上昇することがなく、蓄冷を効率的に行うことができる。
また、回路切替手段7により、圧縮機2の稼働時に減圧器4通過後の冷媒が、蒸発器5および蓄冷器6、圧縮機2の順に冷媒が流れる回路とすることで、蓄冷を行いつつ室内の冷房を行い、圧縮機2の停止時に、減圧器4通過後の冷媒が、蒸発器5、蓄冷器6の順に冷媒が流れる回路とすることにより、減圧器4から流入してきた冷媒によって蒸発器5は室内に供給する空気を冷房し、蒸発器5で蒸発した冷媒は、蓄冷器6に流入することによって、予め蓄えられた冷熱によって冷却、凝縮されることで圧縮機2停止時の蒸発器5側の蒸発圧力が低圧に維持され、室内の冷房を維持できる。圧縮機2再稼働時には、蓄冷器6内の冷媒は液相冷媒として貯留されており、かつ、蒸発器5の蒸発圧力が低下した状態であるため、圧縮機2の吸引により蓄冷器6内の液相冷媒が蒸発器5に速やかに流れ込み、圧縮機2再稼働時の冷房性能の低下を抑制できる。
さらに、分流後の流路のそれぞれに絞り弁11を設けた事により、蓄冷器6と蒸発器5に流入する冷媒の量を任意に設定することができるため、蓄冷と冷房効率とのバランスを調整することができる。また、減圧器4で減圧された冷媒が、絞り弁11でさらに減圧されるため、その分蓄冷効率、冷房効率が向上する。なお、絞り弁11は、分岐した流路のそれぞれに設ける必要は無く、冷凍サイクル装置としての要求性能に応じて、一方のみに設ける、あるいは両方に設けないようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る車両用冷凍サイクル装置について、図3を用いて説明する。
第2実施形態の車両用冷凍サイクル装置は、第1実施形態に対して回路切替手段7後の分流部に気液分離器8を設けている。気液分離器8は、減圧器4通過により減圧された状態の冷媒をさらに気液分離し、液相冷媒を蒸発器5、および蓄冷器6へと送り込む。
このように構成した第2実施形態の車両用冷凍サイクル装置にあっては、気液分離器8により、より液相比率の高い冷媒を蒸発器5、および蓄冷器6へと送り込むことができるため、冷房効率、蓄冷効率が向上する。また、液相比率の高い冷媒と気相比率の高い冷媒とを、蒸発器5、蓄冷器6のそれぞれに選択的に送り込むように配設できるため、冷凍サイクル装置としての要求性能に応じて、冷房効率と蓄冷効率のどちらかを優先するようにしたシステムの設計が可能になる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る車両用冷凍サイクル装置について、図4を用いて説明する。
第3実施形態の車両用冷凍サイクル装置は、第1実施形態に対して、減圧器4と回路切替手段7の間に、ポンプ機構としてジェットポンプ9を配置し、減圧器4から回路切替手段7へと流れる冷媒が発生させる負圧によって、蓄冷器6内の冷媒を吸引できるように蓄冷器6とジェットポンプ9とを接続している。また、圧縮機2の停止時に、減圧器4を迂回する迂回手段12を備えている。
このように構成した第3実施形態の車両用冷凍サイクル装置にあっては、減圧器4と回路切替手段7の間に、ジェットポンプ9を配置し、蓄冷器6内の冷媒を吸引することにより、圧縮機2停止時に、減圧器4を介した冷媒と共に、蓄冷器6内にある液相冷媒も再度蒸発器5に送り込むことが可能になり、冷房性能をより向上することができる。また、減圧器4を迂回する迂回手段12を備えたことにより、圧縮機2停止時に、より積極的に蓄冷器6および蒸発器5に冷媒を流すことができる。さらに、減圧器4を迂回する冷媒量を任意に設定することができるため、圧縮機2停止時の冷房性能を調整することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の車両用冷凍サイクル装置は、第1実施形態に対して、絞り弁11が流量可変機能を備えている点が異なる。蒸発器5温度、蓄冷器6温度、室内外の温度などから判断した冷凍サイクルの運転状況に応じて、図示しない制御装置により、絞り弁11の絞り量を制御し、蓄冷器6と蒸発器5に流入する冷媒の量を任意に変更する。
このように構成した第4実施形態の車両用冷凍サイクル装置にあっては、冷凍サイクルの運転状況に応じて、蓄冷と冷房効率とのバランスを調整することができる。また、蓄冷器に蓄冷が完了した時点や、アイドルストップ時の冷房が不要な場合の時に、分流路10側へ流れる冷媒を停止し、冷媒が蓄冷器6を通過する際の流通抵抗を無くした状態で冷房運転が可能になる。
(他の実施形態)
以上、本発明を上記各実施形態に基づき説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱いない範囲で設計変更があった場合でも、本発明に含まれる。また、上記各実施形態は、アイドルストップ機能を有する車両に適用した実施形態であるが、本発明の適用は、アイドルストップ機能を有する車両に限定されるものではない。
例えば、アイドルストップ時ではなく、エンジンが稼働中の通常冷房・蓄冷時であっても、圧縮機2を停止し、回路切替手段7を作動させ、冷媒が蒸発器5、蓄冷器6の順に流れる回路を形成してもよい。これにより、エンジン稼働中でも本発明の効果が得られ、エンジンに対して圧縮機2稼働分の負荷を与えることなく室内の冷房が可能になり、結果としてエンジンの燃費を向上することができる。その後、蒸発器5温度、蓄冷器6温度、室内の温度などから冷凍サイクルの稼働が必要と判断した場合には、再度回路切替手段7を作動させ、回路を通常冷房・蓄冷時の状態に戻し、冷凍サイクルによる冷房と蓄冷とを再開すればよい。
また、圧縮機2が、エンジンを動力源とせず、モータなどにより稼働するいわゆる電動コンプレッサを使用している車両の場合でも、冷房運転中、常時圧縮機2を稼動させなくともよいため、消費電力を抑制することができる。
1 車両用冷凍サイクル装置
2 圧縮機
3 凝縮器
4 減圧器
5 蒸発器
6 蓄冷器
7 回路切替手段
8 気液分離器
9 ジェットポンプ
10 分流路
11 絞り弁
12 迂回手段

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮し冷凍サイクル内を循環させる圧縮機(2)と、
    室外空気と熱交換して冷媒を冷却する凝縮器(3)と、
    冷媒の圧力を減退する減圧器(4)と、
    室内ユニット内に配置され、空調空気を冷却する蒸発器(5)とが
    環状に接続された車両用冷凍サイクル装置において、
    前記減圧器(4)の後流に回路切替手段(7)を備え、
    前記回路切替手段(7)と前記蒸発器(5)との間に分流路(10)を配し、
    前記分流路中(10)に蓄冷器(6)が配置され、
    分流された冷媒は、前記蓄冷器(6)を介し、前記蒸発器(5)の前で合流することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
  2. 前記回路切替手段(7)の後流に気液分離器8を配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  3. 前記減圧器(4)と前記回路切替手段(7)の間に、ポンプ機構(9)を配置し、前記蓄冷器(6)内に存在する液相冷媒を前記回路切替手段(7)の上流に戻すように、前記蓄冷器(6)と前記ポンプ機構(9)とを接続したことを特徴とする請求項1に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  4. 前記回路切替手段(7)後の分流された流路の少なくとも一方に、絞り弁(11)を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  5. 前記絞り弁(11)が、流量可変機能を備えていることを特徴とする請求項4に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  6. 前記圧縮機(2)の停止時に、前記減圧器(4)を迂回する迂回手段(12)を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  7. 前記減圧器(4)後の分流部には、回路切替手段(7)が配置され、
    前記回路切替手段(7)は、
    前記圧縮機(2)の稼働時に、
    前記減圧器(4)通過後の冷媒が、前記蒸発器(5)および前記蓄冷器(6)、
    前記圧縮機(2)の順に冷媒が流れる回路とし、
    前記圧縮機(2)の停止時に、
    前記減圧器(4)通過後の冷媒が、前記蒸発器(5)、前記蓄冷器(6)の順に冷媒が流れる回路とすることを特徴とする
    請求項1から6のいずれかに記載の車両用冷凍サイクル装置。
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