JP2000313226A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2000313226A
JP2000313226A JP11125826A JP12582699A JP2000313226A JP 2000313226 A JP2000313226 A JP 2000313226A JP 11125826 A JP11125826 A JP 11125826A JP 12582699 A JP12582699 A JP 12582699A JP 2000313226 A JP2000313226 A JP 2000313226A
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JP
Japan
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refrigerant
cold storage
evaporator
air conditioner
air
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JP11125826A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Shimonosono
均 下野園
Minoru Shibata
実 柴田
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器を追加すること無く、蓄冷装置によ
る空調を行うことが可能な自動車用空気調和装置を提供
すること。 【解決手段】 空調用ダクト2内に配置されたエバポレ
ータ1で液相冷媒が蒸発することによって、その気化潜
熱で空調風を冷却する。気化した気相冷媒はコンプレッ
サ3に吸引されて圧縮され、高温高圧ガスとなってコン
デンサ4へ流入し、外気へ放熱することによって凝縮液
化する。液化した冷媒は、リキッドタンク5に一旦貯留
された後、液相のみが可変膨張弁6へ至り、急激に膨張
して低温低圧となり、蓄液タンク10を経由してエバポ
レータ1へ還流し、再び蒸発して吸熱する、というサイ
クルを繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用空気調和装
置、より具体的には、停車中のアイドル時などに、コン
プレッサを作動させずに空調を効かせ、走行燃費を向上
させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用空気調和装置としては、
車両走行中の減速時などにおける余剰動力を利用して蓄
冷材に蓄冷し、停車時にはこの蓄冷熱を利用して空調を
行う技術が知られている。
【0003】例えば、特開平10−157499号公報
に開示されている技術では、エアコンサイクルにおい
て、車室空調用のエバポレータと並列に、蓄冷用のエバ
ポレータを設け、これにより蓄冷材を冷却して、停車時
の空調(この例では、トラック乗務員の寝台冷却)を行
っている。
【0004】また、特開平7−76208号公報に開示
されている技術では、蓄冷熱タンクを設け、そこに車室
空調用の冷媒を通流させて蓄冷し、第2の冷媒を、この
蓄冷熱タンクと、空調ダクト内に設けられた第2の熱交
換器との間で通流させて空調を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術にあっては、車室空調用のエバポレータとは別
に熱交換器が必要となり、スペース的に余裕の無いダッ
シュ周りに配置するにはレイアウト上問題がある。ま
た、重量増になる。さらに、蓄冷する場合、第2の冷媒
を介して熱の授受を行うため、熱交換効率が悪い、とい
う問題点があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、エアコンサイクルによる吸熱を行
うエバポレータを、コンプレッサ停止時の空調用熱交換
器として利用することで、熱交換器を追加すること無
く、蓄冷装置による空調を行うことが可能な、自動車用
空気調和装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、冷媒の蒸発潜熱を利用してエバポレータ
により空調風の冷却を行うエアコンサイクルにおいて、
蓄冷装置と循環ポンプと流路切り替え手段とを備える蓄
冷配管系を、エバポレータと並列に接続するとともに、
該蓄冷配管系の流路容積を満たす容量をもつ蓄液タンク
を、エバポレータ入口側に配置し、通常走行中や、空調
性能が要求される場合には上記蓄冷配管系へ冷媒を通流
させないが、減速時など動力に余裕があり、かつ、空調
負荷が要求されない条件では、冷媒を上記蓄冷配管系へ
通流させて蓄冷装置に蓄冷させ、停車時などには、エア
コンサイクル用のコンプレッサを停止させて、上記蓄液
タンク内の液相冷媒を、上記循環ポンプにより上記蓄冷
装置内へ通流させて冷却した後、上記エバポレータに循
環させることにより車室内の空気調和を可能とするよう
に構成する。
【0008】以下、本発明の作用を説明する。エアコン
サイクルによる吸熱を行うエバポレータを、コンプレッ
サ停止時の空調用熱交換器としても利用するので、熱交
換器を追加すること無く、蓄冷装置による空調を行うこ
とができる。また、循環ポンプを用いた液相冷媒の強制
還流を行う案では、蒸気溜りや高低差等を気にすること
無く、自由な配管レイアウトが可能である。また、蓄液
タンクは、通常使用するエアコンサイクル内に配置され
ているため、蓄冷装置内に冷媒が貯留してサイクル内冷
媒量が変動することを回避できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明による自動車用空気
調和装置の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明
する。
【0010】(第1の実施の形態)図1に、本発明によ
る自動車用空気調和装置の第1の実施の形態のシステム
図を示す。まず、構成を説明する。空調用ダクト2内に
配置されたエバポレータ1で液相冷媒が蒸発することに
よって、その気化潜熱で空調風を冷却する。気化した気
相冷媒はコンプレッサ3に吸引されて圧縮され、高温高
圧ガスとなってコンデンサ4へ流入し、外気へ放熱する
ことによって凝縮液化する。液化した冷媒は、リキッド
タンク5に一旦貯留された後、液相のみが膨張弁6へ至
り、急激に膨張して低温低圧となり、蓄液タンク10を
経由してエバポレータ1へ還流し、再び蒸発して吸熱す
る、というサイクルを繰り返す。
【0011】さらに、内部に蓄冷材(例えば、水を蓄え
たカプセルなど)を保持した蓄冷タンク7が、還流ポン
プ8と、二方電磁弁9とともに、エバポレータ1と並列
に配管されている。これら還流ポンプ8と、二方電磁弁
9は、コントローラ13により、蓄冷タンク7内の蓄冷
状態をモニタする蓄冷材温度センサ11と、車室への空
調吹き出し温度センサ12と、エアコン設定温度と、車
速と、アクセル開度と、IGN信号を入力として、制御
され、蓄冷配管系へ冷媒を流入させたり、エバポレータ
1との間で冷媒を還流させる働きをする。
【0012】ここで、蓄冷タンク7は、二方電磁弁9よ
りも、コンプレッサ3側に配置されている。二方電磁弁
9と還流ポンプ8の位置関係は、どちらが上流にあって
も差し支えない。また、還流ポンプ8は、例えば遠心ポ
ンプのように、停止時には抵抗なく冷媒が通流する形式
のものである。
【0013】次に、第1の実施の形態の作用を説明す
る。図2〜4に、各作動状態における冷媒の通流状態を
示す説明図を示す。また、図5に、制御のフローチャー
トを示す。
【0014】まず、空調吹き出し温度が設定値以上の場
合(ステップS101:NO)は、空調性能が要求され
ているため、蓄冷するよりも、エバポレータ1での吸熱
を優先させなくてはならない。すなわち、二方電磁弁9
を閉じ、還流ポンプ8は停止させ、蓄冷タンク7への冷
媒流入をさせない(ステップS102)。したがって、
エアコンサイクルは、通常のサイクルとまったく変わら
ない状態となる。この状態における冷媒通流状態を、図
2に、通常モードとして示す。
【0015】ここで、蓄冷タンク7に包含されている蓄
冷材は、例えば水のように、その凝固・融解熱を利用し
たものであって、膨張弁6出口のエアコンサイクル用冷
媒温度よりも高い相変化温度をもつとともに、蓄冷タン
ク7は、二方電磁弁9よりもコンプレッサ3側に位置す
るため、低圧に保たれ、蓄冷タンク7内に液相冷媒が滞
留することによる、エアコンサイクル内の冷媒量不足の
状態は、ほとんど無い。
【0016】次に、空調吹き出し温度が設定値以下の場
合(ステップS101:YES)は、空調に余裕があ
る。しかしながら、車速が加速中の場合は、動力性能が
要求されるため、コンプレッサ3による動力消費を最小
限に抑えたい。このため、上記通常モードと同じ状態
(ステップS104)とし、空調負荷の余裕分は、コン
プレッサ3の負荷を下げることにより、車両の動力性能
に余裕を持たせる。
【0017】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が減速状態である場合は、空調負荷と、車両
の動力ともに余裕がある。そこで、蓄冷タンク7に設け
られた蓄冷材温度センサ11により、蓄冷状態を判断
し、蓄冷が完了していれば(ステップS105:YE
S)上記通常モードとする(ステップS104)が、蓄
冷が完了していなければ(ステップS105:NO)、
二方電磁弁9を開とし、冷媒を蓄冷タンク7内へ通流さ
せる(ステップS106)。このため、液相冷媒の気化
が蓄冷タンク7内で起こり、その気化潜熱によって蓄冷
材への蓄冷が行われる。ここで、還流ポンプ8は、停止
状態でも冷媒が通流する形式のものであり、作動させる
必要が無く、無用な電力を消費することはない。この状
態における冷媒通流状態を、図3に、蓄冷モードとして
示す。
【0018】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が停止直後の場合は、コンプレッサ3を停止
させて、無用な動力消費を防ぐ。しかしながら、当然空
調吹き出し温度が徐々に上昇してくるので、何らかの空
調が必要になる。そこで、二方電磁弁9を開とし、還流
ポンプ8を作動させ、蓄液タンク10内の液相冷媒を蓄
冷タンク7へ圧送する(ステップS107)。
【0019】ここで、蓄液タンク10内に貯留された冷
媒量は、蓄冷配管系内の流路容積以上に設定しているの
で、還流ポンプ8は常に液相冷媒を還流させることがで
きる。したがって、エバポレータ1では、最初気化が起
きて系内の冷媒圧力が上昇するが、蓄冷タンク7で冷却
されるため、やがては液相冷媒が圧縮液となり、気化が
止んで気化潜熱による吸熱が無くなる。しかしながら、
上記のとおり常に液相冷媒が還流するため、エバポレー
タ1で液相冷媒の顕熱として蓄えられた熱量が蓄冷タン
ク7で放熱されることになり、空調性能は長時間にわた
って確保される。この状態における冷媒通量通流状態
を、図4に、アイドルストップモードとして示す。
【0020】このように、熱量の移動媒体としてエアコ
ン用の冷媒を用いているため、第2のブラインを必要と
せず、熱交換効率が高い。また、蓄冷放出用熱交換器は
エバポレータ1で兼ねることができる。また、コンプレ
ッサ3を作動させること無く、空調風が得られるので、
エンジンを停止させることができ、燃費が向上する。
【0021】(第2の実施の形態)図6に、第2の実施
の形態のシステム図を示す。エバポレータ1と、コンプ
レッサ3と、コンデンサ4と、リキッドタンク5と、膨
張弁6と、蓄冷タンク7と、還流ポンプ8と、二方電磁
弁9と、蓄液タンク10の構成は、第1の実施の形態と
同一である。
【0022】ここで、蓄冷タンク7の出口に三方電磁弁
14を設け、蓄冷タンク7からコンプレッサ3あるいは
エバポレータ1へ至る経路と、蓄冷タンク7からリキッ
ドタンク5へ至る経路16とを切り替えられるようにし
ている。さらに、二方電磁弁9は、還流ポンプ8よりも
膨張弁6側に位置し、二方電磁弁9と、還流ポンプ8の
間に三方電磁弁15を設け、膨張弁6から蓄冷タンク7
へ至る経路と、蓄冷タンク7から還流ポンプ8を介して
リキッドタンク5へ至る経路17とを切り替えられるよ
うにしている。
【0023】次に、第2の実施の形態の作用を説明す
る。図7〜10に、各モードにおける冷媒の通流状態を
示す説明図を示す。また、図11に、制御のフローチャ
ートを示す。
【0024】まず、空調吹き出し温度が設定値以下でな
い場合(ステップS201:NO)、空調性能が不足し
ており、第1の実施の形態と同じく、エバポレータ1へ
の冷媒通流を優先させる。ここで、空調吹き出し温度が
設定値とそれほど外れていない場合(ステップS20
2:NO)は、二方電磁弁9を閉、三方電磁弁14の通
路を蓄冷タンク7→コンプレッサ3側、三方電磁弁15
の通路を膨張弁6→蓄冷タンク7側とし、通常のエアコ
ンサイクルと変わらないサイクルを構成して空調を行う
(ステップS203)。この状態における冷媒通流状態
を、図7に、通常モードとして示す。
【0025】しかしながら、空調吹き出し温度が設定値
よりも大幅に(例えばα℃)高い場合(ステップS20
2:YES)は、空調性能を補足することが必要とな
る。そこで、三方電磁弁14を蓄冷タンク7→リキッド
タンク5側、三方電磁弁15の通路をリキッドタンク5
→蓄冷タンク7側として、還流ポンプ8を作動させる
(ステップS204)。これにより、リキッドタンク5
内の高温冷媒が蓄冷タンク7内で放熱して低温となり、
再びリキッドタンク5へ還流する。したがって、膨張弁
6へ流入する冷媒のサブクール度が確保でき、エアコン
のサイクル効率が向上することになる。この状態におけ
る冷媒通流状態を、図10に、サブクール確保モードと
して示す。
【0026】次に、空調吹き出し温度が設定値以下の場
合(ステップS201:YES)は、空調に余裕があ
る。しかしながら、車両が加速中の場合は、動力性能が
要求されるため、コンプレッサ3による動力消費を最小
限に抑えたい。このため、上記通常モードと同じ状態
(ステップS206)とし、空調負荷の余裕分は、コン
プレッサ3の負荷を下げることにより、車両の動力性能
に余裕を持たせる。
【0027】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が減速状態である場合は、空調負荷と、車両
の動力ともに余裕がある。そこで、蓄冷タンク7に設け
られた蓄冷材温度センサ11により、蓄冷状態を判断
し、蓄冷が完了していれば(ステップS207:YE
S)上記通常モードとする(ステップS206)が、蓄
冷が完了していなければ(ステップS207:NO)、
二方電磁弁9を開とし、三方電磁弁14の通路を蓄冷タ
ンク7→コンプレッサ3、三方電磁弁15の通路を膨張
弁6→蓄冷タンク7とし、膨張弁6を通過した冷媒を蓄
冷タンク7内へ通流させる(ステップS208)。この
ため、液相冷媒の気化が蓄冷タンク7内で起こり、その
気化潜熱によって蓄冷材への蓄冷が行われる。この状態
における冷媒通流状態を、図8に、蓄冷モードとして示
す。
【0028】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が停止直後の場合は、二方電磁弁9を開と
し、三方電磁弁14の通路を蓄冷タンク7→エバポレー
タ1、三方電磁弁15の通路を膨張弁6→蓄冷タンク7
とし、還流ポンプ8を作動させ、蓄液タンク10内の液
相冷媒を蓄冷タンク7へ圧送する(ステップS20
9)。
【0029】ここでも、蓄液タンク10内に貯留された
冷媒量は、蓄冷配管系内の流路容積以上に設定している
ので、還流ポンプ8は常に液相冷媒を還流させることが
できる。この状態における冷媒通流状態を、図9に、ア
イドルストップモードとして示す。
【0030】(第3の実施の形態)図12に、第3の実
施の形態のシステム図を示す。エバポレータ1と、コン
プレッサ3と、コンデンサ4と、リキッドタンク5と、
膨張弁6と、蓄冷タンク7と、還流ポンプ8と、二方電
磁弁9と、蓄液タンク10の構成は、第1の実施の形態
と同一である。
【0031】ここで、二方電磁弁9は、還流ポンプ8よ
りも膨張弁6側に位置し、二方電磁弁9と還流ポンプ8
の間に三方電磁弁18を設け、膨張弁6から蓄冷タンク
7へ至る経路と、蓄冷タンク7から還流ポンプ8を介し
てリキッドタンク5へ至る経路19とを切り替えられる
ようにしている。
【0032】ここで、還流ポンプ8は、正転・逆転が切
り替えられる形式のものであって、正転では蓄冷タンク
7へ冷媒を圧送する方向へ、逆転では蓄冷タンク7から
冷媒を吸い出す方向へ作動する。
【0033】次に、第3の実施の形態の作用を説明す
る。図13〜16に、各モードにおける冷媒の通流状態
を示す説明図を示す。また、図17に、制御のフローチ
ャートを示す。
【0034】まず、空調吹き出し温度が設定値以下でな
い場合(ステップS301:NO)、空調性能が不足し
ており、第1の実施の形態と同じく、エバポレータ1へ
の冷媒通流を優先させる。ここで、空調吹き出し温度が
設定値とそれほど外れていない場合(ステップS30
2:NO)は、二方電磁弁9を閉、三方電磁弁18の通
路を膨張弁6→蓄冷タンク7側とし、通常のエアコンサ
イクルと変わらないサイクルを構成して空調を行う(ス
テップS303)。この状態における冷媒通流状態を、
図13に、通常モードとして示す。
【0035】しかしながら、空調吹き出し温度が設定値
よりも大幅に(例えばα℃)高い場合(ステップS30
2:YES)は、空調性能を補足することが必要とな
る。そこで、三方電磁弁18を蓄冷タンク7→リキッド
タンク5側として、還流ポンプ8を逆転させる(ステッ
プS305)。これにより、エバポレータ1で気化した
冷媒は、一部はコンプレッサ3へ吸引されてコンデンサ
4で凝縮する経路をたどるが、一部は蓄冷タンク7へ流
入して冷却されて凝縮液化し、還流ポンプ8で圧送され
てリキッドタンク5へ流入する。すなわち、コンデンサ
4の負荷を低減することができ、エアコンのサイクル効
率が向上する。この状態における冷媒通流状態を、図1
6に、コンデンサ補助モードとして示す。
【0036】次に、空調吹き出し温度が設定値以下の場
合(ステップS301:YES)は、空調に余裕があ
る。しかしながら、車両が加速中の場合は、動力性能が
要求されるため、コンプレッサ3による動力消費を最小
限に抑えたい。このため、上記通常モードと同じ状態
(ステップS307)とし、空調負荷の余裕分は、コン
プレッサ3の負荷を下げることにより、車両の動力性能
に余裕を持たせる。
【0037】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が減速状態である場合は、空調負荷と、車両
の動力ともに余裕がある。そこで、蓄冷タンク7に設け
られた蓄冷材温度センサ11により、蓄冷状態を判断
し、蓄冷が完了していれば(ステップS308:YE
S)上記通常モードとする(ステップS307)が、蓄
冷が完了していなければ(ステップS308:NO)、
二方電磁弁9を開とし、膨張弁6を通過した冷媒を蓄冷
タンク7内へ通流させる(ステップS309)。このた
め、液相冷媒の気化が蓄冷タンク7内で起こり、その気
化潜熱によって蓄冷材への蓄冷が行われる。この状態に
おける冷媒通流状態を、図14に、蓄冷モードとして示
す。
【0038】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が停止直後の場合は、二方電磁弁9を開と
し、三方電磁弁18の通路を膨張弁6→蓄冷タンク7と
し、還流ポンプ8を作動させ、蓄液タンク10内の液相
冷媒を蓄冷タンク7へ圧送する(ステップS310)。
【0039】ここでも、蓄液タンク10内に貯留された
冷媒量は、蓄冷配管系内の流路容積以上に設定している
ので、還流ポンプ8は常に液相冷媒を還流させることが
できる。この状態における冷媒通量通流状態を、図15
に、アイドルストップモードとして示す。
【0040】(第4の実施の形態)図18に、第4の実
施の形態のシステム図を示す。エバポレータ1と、コン
プレッサ3と、コンデンサ4と、リキッドタンク5と、
膨張弁6と、蓄冷タンク7と、還流ポンプ8と、二方電
磁弁9と、蓄液タンク10の構成は、第1の実施の形態
と同一である。
【0041】ここで、蓄液タンク10は、エバポレータ
1よりも高い位置に配置されており、かつ、蓄液タンク
10からエバポレータ1へ至る配管は、蓄液タンク10
よりも高い位置へくることが無いよう配管されている。
また、還流ポンプ8は、蓄液タンク10と、エバポレー
タ1との間に配置されている。また、蓄液タンク10内
の冷媒温度をモニタするため、蓄液タンク内温度センサ
20が追加されている。
【0042】次に、第4の実施の形態の作用を説明す
る。図19〜22に、各モードにおける冷媒の通流状態
を示す説明図を示す。また、図23に、制御のフローチ
ャートを示す。
【0043】まず、空調吹き出し温度が設定値以下でな
い場合(ステップS401:NO)、空調性能が不足し
ており、第1の実施の形態と同じく、エバポレータ1へ
の冷媒通流を優先させる。そこで、二方電磁弁9を閉と
し、通常のエアコンサイクルと変わらないサイクルを構
成して空調を行う(ステップS402)。この状態にお
ける冷媒通流状態を、図19に、通常モードとして示
す。
【0044】次に、空調吹き出し温度が設定値以下の場
合(ステップS401:YES)は、空調に余裕があ
る。しかしながら、車両が加速中の場合は、動力性能が
要求されるため、コンプレッサ3による動力消費を最小
限に抑えたい。このため、上記通常モードと同じ状態
(ステップS404)とし、空調負荷の余裕分は、コン
プレッサ3の負荷を下げることにより、車両の動力性能
に余裕を持たせる。
【0045】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が減速状態である場合は、空調負荷と、車両
の動力ともに余裕がある。そこで、蓄冷タンク7に設け
られた蓄冷材温度センサ11により、蓄冷状態を判断
し、蓄冷が完了していれば(ステップS405:YE
S)上記通常モードとする(ステップS404)が、蓄
冷が完了していなければ(ステップS405:NO)、
二方電磁弁9を開とし、膨張弁6を通過した冷媒を蓄冷
タンク7内へ通流させる(ステップS406)。このた
め、液相冷媒の気化が蓄冷タンク7内で起こり、その気
化潜熱によって蓄冷材への蓄冷が行われる。この状態に
おける冷媒通流状態を、図20に、蓄冷モードとして示
す。
【0046】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が停止直後の場合は、まず、蓄液タンク10
内の冷媒温度を温度センサ20でモニタし、氷点以下の
場合(ステップS407:YES)、水を蓄冷材とした
蓄冷タンク7よりも蓄液タンク10内冷媒の方が低温と
判断し、還流ポンプ8を作動させない。このとき、二方
電磁弁9を開とすることにより、蓄液タンク10とエバ
ポレータ1との高低差による自然落下により、蓄液タン
ク10内液相冷媒がエバポレータ1内へ流入する(ステ
ップS408)。この場合、エバポレータ1内で冷媒の
気化が起こり、その蒸発潜熱で空調風の吸熱が行われ
る。この状態における冷媒通流状態を、図21に、アイ
ドルストップモード(初期)として示す。
【0047】しかし、気化が進むと、系内の圧力が上昇
するので、エバポレータ1内冷媒温度も上昇してくる。
これを蓄液タンク内温度センサ20でモニタし、氷点以
下になれば、蓄冷タンク7の方が低温と判断して、還流
ポンプ8を作動させる(ステップS409)。これによ
り、第1の実施の形態と同様に、蓄液タンク10内の液
相冷媒が蓄冷タンク7へ圧送される。ここでも、蓄液タ
ンク10内に貯留された冷媒量は、蓄冷配管系内の流路
容積以上に設定しているので、還流ポンプ8は常に液相
冷媒を還流させることができる。この状態における冷媒
通流状態を、図22に、アイドルストップモード(後
期)として示す。
【0048】(第5の実施の形態)図24に、第5の実
施の形態のシステム図を示す。エバポレータ1と、コン
プレッサ3と、コンデンサ4と、リキッドタンク5と、
蓄冷タンク7と、還流ポンプ8と、二方電磁弁9と、蓄
液タンク10の構成は、第1の実施の形態と同一であ
る。
【0049】膨張弁6は、外部制御による可変制御が可
能な形式である。また、コンプレッサ入口温度センサ2
1が追加されている。また、蓄液タンク10の手前に、
二方電磁弁22が配置されている。
【0050】次に、第5の実施の形態の作用を説明す
る。図25〜28に、各モードにおける冷媒の通流状態
を示す説明図を示す。また、図29に、制御のフローチ
ャートを示す。
【0051】まず、空調吹き出し温度が設定値以下でな
い場合(ステップS501:NO)、空調性能が不足し
ており、第1の実施の形態と同じく、エバポレータ1へ
の冷媒通流を優先させる。そこで、二方電磁弁9を閉と
し、二方電磁弁22を開とし、可変膨張弁6は、コンプ
レッサ3の入口温度が、通常の過熱度(コンプレッサ3
に液相で流入せず、かつ、エバポレータ1が凍結しな
い)となるよう、開度が調整される。これにより、通常
のエアコンサイクルと変わらないサイクルを構成して空
調を行う(ステップS502)。この状態における冷媒
通流状態を、図25に、通常モードとして示す。
【0052】次に、空調吹き出し温度が設定値以下の場
合(ステップS501:YES)は、空調に余裕があ
る。しかしながら、車両が加速中の場合は、動力性能が
要求されるため、コンプレッサ3による動力消費を最小
限に抑えたい。このため、上記通常モードと同じ状態
(ステップS504)とし、空調負荷の余裕分は、コン
プレッサ3の負荷を下げることにより、車両の動力性能
に余裕を持たせる。
【0053】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が減速状態である場合は、空調負荷と、車両
の動力ともに余裕がある。そこで、蓄冷タンク7に設け
られた蓄冷材温度センサ11により、蓄冷状態を判断
し、蓄冷が完了していれば(ステップS505:YE
S)上記通常モードとする(ステップS504)。
【0054】一方、蓄冷が完了していなければ(ステッ
プS505:NO)、まず、蓄冷材温度センサ11の信
号により、蓄冷状態が、蓄冷目標温度とどのくらい乖離
しているかを判断し、大きく乖離している場合(ステッ
プS506:YES)は、二方電磁弁9を開とし、二方
電磁弁22を閉じ、冷媒を全量蓄冷タンク7に通流させ
る。このとき、可変膨張弁6の開度は、コンプレッサ入
口温度センサ21が、氷点よりもある値(β)だけ低く
なるよう設定し、効率よく蓄冷材への蓄冷が行われるよ
うに調整する(ステップS507)。この状態における
冷媒通流状態を、図26に、蓄冷モード(強)として示
す。
【0055】次に、空調吹き出し温度が設定値以下であ
り、車両が減速状態であって、蓄冷タンク7の蓄冷状態
が目標温度との乖離が小さい場合(ステップS506:
NO)、二方電磁弁9を開とし、二方電磁弁22も開と
し、エバポレータ1と蓄冷タンク7の両方に冷媒を通流
させる。この場合、可変膨張弁6の開度は、コンプレッ
サ入口温度センサ21が、通常の過熱度よりも少し低め
となるよう(−γ)、開き気味にする(ステップS50
8)。これにより、エバポレータ1の冷力を保持しつ
つ、蓄冷を迅速に行う。この状態における冷媒通流状態
を、図27に、蓄冷モード(弱)として示す。
【0056】次に、空調吹き出し温度が設定値以下で、
かつ、車両が停止直後の場合は、二方電磁弁9を開き、
二方電磁弁22も開とし、また、可変膨張弁6を全閉と
して、還流ポンプ8を作動させる(ステップS50
9)。これにより、第1の実施の形態と同様に、蓄液タ
ンク10内の液相冷媒が蓄冷タンク7へ圧送される。こ
こでも、蓄液タンク10内に貯留された冷媒量は、蓄冷
配管系内の流路容積以上に設定しているので、還流ポン
プ8は常に液相冷媒を還流させることができる。この状
態における冷媒通流状態を、図28に、アイドルストッ
プモードとして示す。
【0057】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、その構成を、冷媒の蒸発潜熱を利用してエバポ
レータにより空調風の冷却を行うエアコンサイクルにお
いて、蓄冷装置と循環ポンプと流路切り替え手段とを備
える蓄冷配管系を、エバポレータと並列に接続するとと
もに、該蓄冷配管系の流路容積を満たす容量をもつ蓄液
タンクを、エバポレータ入口側に配置し、通常走行中
や、空調性能が要求される場合には上記蓄冷配管系へ冷
媒を通流させないが、減速時など動力に余裕があり、か
つ、空調負荷が要求されない条件では、冷媒を上記蓄冷
配管系へ通流させて蓄冷装置に蓄冷させ、停車時などに
は、エアコンサイクル用のコンプレッサを停止させて、
上記蓄液タンク内の液相冷媒を、上記循環ポンプにより
上記蓄冷装置内へ通流させて冷却した後、上記エバポレ
ータに循環させることにより車室内の空気調和を可能と
するように構成することにより、エアコンサイクルによ
る吸熱を行うエバポレータを、コンプレッサ停止時の空
調用熱交換器としても利用するので、熱交換器を追加す
ること無く、蓄冷装置による空調を行うことができる。
また、循環ポンプを用いた液相冷媒の強制還流を行う案
では、蒸気溜りや高低差等を気にすること無く、自由な
配管レイアウトが可能である。また、蓄液タンクは、通
常使用するエアコンサイクル内に配置されているため、
蓄冷装置内に冷媒が貯留してサイクル内冷媒量が変動す
ることを回避できる。
【0058】また、第2の実施の形態では、蓄冷装置に
コンデンサ出口のリキッドタンク内冷媒を還流させるよ
うに構成したので、熱的に厳しい条件でも、膨張弁入口
でのサブクール度が確保でき、空調性能が向上する。
【0059】また、第3の実施の形態では、エバポレー
タ出口の冷媒蒸気を、蓄冷タンクを通流させた後、コン
デンサ出口のリキッドタンクへ導いているので、コンデ
ンサ負荷が減少し、熱的に厳しい条件でも、空調性能が
確保できる。
【0060】また、第4の実施の形態では、車両停止直
後の冷媒温度が低い条件では、落差による循環により低
温冷媒をエバポレータに供給できるので、構成部品を追
加すること無く、アイドルストップ時間を延長すること
ができる。
【0061】さらに、第5の実施の形態では、蓄冷装置
のみに冷媒を供給するモードを実現できるので、急速で
効率的な蓄冷が可能である。また、冷媒通流経路に応じ
て膨張弁開度を調整するので、車室の空調性能を損なう
こと無く、迅速で効率的な蓄冷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用空気調和装置の第1の実
施の形態のシステム構成図である。
【図2】第1の実施の形態の冷媒通流説明図(通常モー
ド)である。
【図3】第1の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モー
ド)である。
【図4】第1の実施の形態の冷媒通流説明図(アイドル
ストップモード)である。
【図5】第1の実施の形態の制御を説明するフローチャ
ートである。
【図6】第2の実施の形態のシステム構成図である。
【図7】第2の実施の形態の冷媒通流説明図(通常モー
ド)である。
【図8】第2の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モー
ド)である。
【図9】第2の実施の形態の冷媒通流説明図(アイドル
ストップモード)である。
【図10】第2の実施の形態の冷媒通流説明図(サブク
ール確保モード)である。
【図11】第2の実施の形態の制御を説明するフローチ
ャートである。
【図12】第3の実施の形態のシステム構成図である。
【図13】第3の実施の形態の冷媒通流説明図(通常モ
ード)である。
【図14】第3の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モ
ード)である。
【図15】第3の実施の形態の冷媒通流説明図(アイド
ルストップモード)である。
【図16】第3の実施の形態の冷媒通流説明図(コンデ
ンサ補助モード)である。
【図17】第3の実施の形態の制御を説明するフローチ
ャートである。
【図18】第4の実施の形態のシステム構成図である。
【図19】第4の実施の形態の冷媒通流説明図(通常モ
ード)である。
【図20】第4の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モ
ード)である。
【図21】第4の実施の形態の冷媒通流説明図(アイド
ルストップモード(初期))である。
【図22】第4の実施の形態の冷媒通流説明図(アイド
ルストップモード(後期))である。
【図23】第4の実施の形態の制御を説明するフローチ
ャートである。
【図24】第5の実施の形態のシステム構成図である。
【図25】第5の実施の形態の冷媒通流説明図(通常モ
ード)である。
【図26】第5の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モ
ード(強))である。
【図27】第5の実施の形態の冷媒通流説明図(蓄冷モ
ード(弱))である。
【図28】第5の実施の形態の冷媒通流説明図(アイド
ルストップモード)である。
【図29】第5の実施の形態の制御を説明するフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 エバポレータ 2 空調ダクト 3 コンプレッサ 4 コンデンサ 5 リキッドタンク 6 膨張弁 7 蓄冷タンク 8 還流ポンプ 9 二方電磁弁 10 蓄液タンク 11 蓄冷材温度センサ 12 空調吹き出し温度センサ 13 コントローラ 14 三方電磁弁 15 三方電磁弁 16 経路 17 経路 18 三方電磁弁 19 経路 20 蓄液タンク内温度センサ 21 コンプレッサ入口温度センサ 22 二方電磁弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンで駆動され、冷媒を圧縮して吐
    出するコンプレッサと、 前記コンプレッサから吐出された冷媒ガスを冷却して凝
    縮させるコンデンサと、 前記コンデンサで凝縮した液冷媒を一時貯留するリキッ
    ドタンクと、 前記リキッドタンクに貯留している液冷媒が流入して減
    圧・膨張する膨張弁と、 前記膨張弁で減圧・膨張した冷媒を蒸発させるエバポレ
    ータとを備えるエアコンサイクル装置において、 蓄冷装置と循環ポンプと流路切り替え手段とを備える蓄
    冷配管系を、前記エバポレータと並列に接続し、また、
    この蓄冷配管の冷媒通路容量以上の容量をもつ蓄液タン
    クを前記エバポレータの入口側に設け、車両が走行中で
    あって、かつ、冷房能力に余裕がある場合は、前記エバ
    ポレータと、前記蓄冷装置の両方に冷媒を通流させて、
    前記蓄冷装置への蓄冷を行うとともに、停車時には、エ
    アコンサイクル用の前記コンプレッサを停止させて、前
    記蓄液タンク内の冷媒を、前記循環ポンプにより前記蓄
    冷装置内へ通流させて冷却した後、前記エバポレータに
    循環させることにより車室内の空気調和を可能とするよ
    うに構成することを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用空気調和装置
    において、 前記蓄冷装置に用いられる蓄冷材は、エアコンサイクル
    用冷媒の前記膨張弁出口温度よりも高い相変化温度をも
    つ材料であるとともに、前記蓄冷配管系への冷媒流入を
    制御する流路切り替え手段は、前記コンプレッサにとっ
    て、前記蓄冷装置よりも上流側に配置されており、前記
    流路切り替え手段が閉止されている状態では、前記蓄冷
    タンク内冷媒は蒸発しており、液相の冷媒は貯留しない
    ように構成することを特徴とする自動車用空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の自動車用空気調和装置
    において、 前記循環ポンプの下流側に前記蓄冷装置が配管されると
    ともに、該蓄冷装置の出口から分岐して、前記リキッド
    タンクへ連通する配管と、該リキッドタンクから、前記
    循環ポンプの入口に連通される配管を備えており、通常
    の車両走行中は、前記蓄冷装置に前記膨張弁で減圧され
    た冷媒を通流させ、蓄冷を行う一方、空調負荷が大きい
    条件では、前記リキッドタンク内の液相冷媒を前記循環
    ポンプで吸引して前記蓄冷装置内を通流させて再び前記
    リキッドタンクへ還流させることにより、前記膨張弁入
    口での冷媒サブクール度を確保するように構成すること
    を特徴とする自動車用空気調和装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の自動車用空気調和装置
    において、 前記還流ポンプは、正転・逆転可能な形式のものである
    とともに、該還流ポンプは、前記蓄冷配管系への流路切
    り替え手段と前記蓄冷装置との間に配置され、また、前
    記還流ポンプの入口側で分岐されて前記リキッドタンク
    へ連通する配管を備えており、通常の車両走行中は、前
    記蓄冷装置に前記膨張弁で減圧された冷媒を通流させ、
    蓄冷を行う一方、空調負荷が大きい条件では、前記還流
    ポンプを逆転させて、前記エバポレータから流出した冷
    媒ガスの一部を前記蓄冷装置に通流させて凝縮させた
    後、前記リキッドタンクへ還流させることにより、冷媒
    ガスの凝縮能力を増大させるように構成することを特徴
    とする自動車用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の自動車用空気調和装置
    において、 前記エバポレータ手前の蓄液タンクが、該エバポレータ
    よりも鉛直方向高位に配置されるとともに、前記還流ポ
    ンプが、前記蓄液タンクと前記エバポレータとの間に配
    置されており、通常の車両走行中は、前記蓄冷装置に前
    記膨張弁で減圧された冷媒を通流させ、蓄冷を行う一
    方、エンジン停止時には、落差により前記蓄液タンク内
    冷媒が前記エバポレータ内へ流入するよう構成し、前記
    還流ポンプを作動させること無く、空調を行わせ、冷媒
    温度が蓄冷温度以上になったときに、前記還流ポンプを
    作動させて、前記蓄冷タンクへ冷媒を通流させて空調を
    行うよう構成することを特徴とする自動車用空気調和装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の自動車用空気調和装置
    において、 前記蓄冷配管系を開閉する第1の開閉弁と、前記エバポ
    レータへの通流を開閉する第2の開閉弁とを備え、前記
    膨張弁通過後の冷媒の通流を、前記エバポレータのみの
    経路と、前記蓄冷配管系のみの経路と、前記エバポレー
    タと前記蓄冷配管系の両方の経路との3つに選択して行
    わせるよう構成するとともに、前記コンプレッサ入口の
    冷媒温度を検知する温度センサを備え、前記膨張弁は、
    外部信号によって可変制御される可変膨張弁であって、
    前記エバポレータのみの経路に設定されているときは、
    前記コンプレッサの入口冷媒ガス温度が通常の過熱度と
    なるように前記膨張弁の開度を設定するが、前記蓄冷配
    管系のみの経路の場合、前記コンプレッサ入口冷媒ガス
    温度が前記蓄冷材の相変化温度近傍の温度となるように
    前記膨張弁の開度を設定し、前記エバポレータと前記蓄
    冷配管系の両方の経路の場合は、前記エバポレータのみ
    の経路の場合よりも前記膨張弁の開度を大きくするよう
    に構成することを特徴とする自動車用空気調和装置。
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