JP2018155452A - 冷凍装置 - Google Patents

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岡本 哲也
Tetsuya Okamoto
哲也 岡本
安尾 晃一
Koichi Yasuo
晃一 安尾
柯壁 陳
Kebi Chen
柯壁 陳
修二 藤本
Shuji Fujimoto
修二 藤本
拓哉 中尾
Takuya Nakao
拓哉 中尾
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Abstract

【課題】蓄熱運転を行う冷凍装置の小型化を図る。【解決手段】空気調和機20は、室外ユニット23、蓄熱ユニット24および室内ユニット25にわたって形成される冷媒の回路と、蓄熱槽60の中に固定される蓄熱部材61と、制御部とを備える。蓄温熱運転では、回路における冷媒の流れが切り換えられ、蓄熱部材61が、蓄熱槽60の貯留水60aを介して冷媒から温熱を奪って蓄える。また、蓄熱部材61は、複合蓄熱材であり、主材料と、複数の副材料とを含み、蓄温熱運転において外形を保ちつつ相変化する。【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍装置、特に蓄熱運転を行う冷凍装置に関する。
従来から、蓄熱を行うことができる冷凍装置が提案されている。例えば、特許文献1(特開2014−236581号公報)に示される暖房装置では、ヒートポンプである室外機の熱交換器において冷媒が蒸発し、そこで外気から奪った温熱が冷媒によって室内機に運ばれる。そして、室内機の熱交換器において冷媒から温熱を奪った水が、暖房ユニットに運ばれて室内空間を暖める。室内機と暖房ユニットとを循環する水の回路には、蓄熱タンクが設けられており、蓄熱タンクに高温の水を蓄える蓄熱運転を行うことができる。
この特許文献1の暖房装置では、上位の制御装置から電力調整要求があったときに、蓄熱タンクに蓄えられた温熱を利用して、いわゆるデマンドレスポンスを実現している。
このように、従来から蓄熱運転を行う冷凍装置が提案されているが、蓄熱タンクに高温の水を蓄えるといった構成を採る場合、十分な蓄熱量を確保するためには大量の水が必要となり、タンクのサイズが肥大化する。
本発明の課題は、蓄熱運転を行う冷凍装置の小型化を図ることにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、熱媒体を流す回路と、蓄熱部材と、制御部とを備えている。制御部は、蓄熱運転を行う。蓄熱運転では、回路における熱媒体の流れが切り換えられ、蓄熱部材が熱媒体から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。蓄熱部材は、回路を流れる熱媒体と、直接的あるいは間接的に熱交換する。蓄熱部材は、複合蓄熱材である。複合蓄熱材は、主材料と、1又は複数の副材料とを含み、蓄熱運転において外形を保ちつつ相変化する。
ここでは、冷媒や水といった熱媒体と、蓄熱部材とが、直接的あるいは間接的に熱交換する。蓄熱運転においては、蓄熱部材が熱媒体から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。これにより、本発明に係る冷凍装置では、蓄熱部材の蓄えた熱を有効利用することが可能となり、例えば、上述のデマンドレスポンスの実現も容易になる。
また、ここでは、蓄熱部材として、蓄熱運転において外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材を用いている。この複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、蓄熱運転を行う冷凍装置の小型化が図られる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、複合蓄熱材は、主材料として、熱を吸収する蓄熱あるいは熱を放出する放熱の際に相変化を伴う材料を含む。また、複合蓄熱材は、副材料として、主材料が相変化しても形状を維持させるための材料を含む。
ここでは、複合蓄熱材が、主材料が相変化しても形状を維持させるための材料(副材料)を含む。これにより、相変化時の蓄熱部材の外形を保つことができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点に係る冷凍装置であって、複合蓄熱材は、副材料として、熱伝導性を向上させるための材料を含む。
ここでは、例えば、グラファイト、あるいは、カーボン系ナノ粒子といった、熱伝導性を向上させるための材料を主材料に添加させることで、複合蓄熱材を生成している。このため、蓄熱部材の熱伝導性が向上し、冷凍装置における蓄熱運転を効率的に行わせることができる。
なお、主材料としては、例えば、パラフィン系材料、あるいは、エリトリトールを用いることが好ましい。
また、主材料が相変化しても形状を維持させるために主材料に添加する副材料としては、比重が0.94以上の高密度ポリエチレン、あるいは、セラミックの少なくとも一方を用いることが好ましい。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、熱媒体は冷媒である。回路は、蓄熱部材を収容する収容室と、圧縮機とを有する。圧縮機は、低圧の冷媒を圧縮して高圧にして吐出する。制御部は、蓄熱運転において、高圧の冷媒を収容室に流して冷媒から温熱を蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の冷媒を収容室に流して冷媒から冷熱を蓄熱部材へと移す。
ここでは、冷媒が流れる回路に収容室を設け、その収容室に蓄熱部材を配置している。このため、蓄熱部材は、直接的に冷媒と熱交換することができ、熱交換の効率が高くなる。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、蓄熱部材を水中で保持する貯水部を更に備えている。熱媒体は、冷媒である。回路は、熱交換部と、圧縮機とを有している。熱交換部は、貯水部の水と、冷媒とを、熱交換させる。圧縮機は、低圧の冷媒を圧縮して高圧にして吐出する。制御部は、蓄熱運転において、高圧の冷媒を熱交換部に流して冷媒から温熱を蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の冷媒を熱交換部に流して冷媒から冷熱を蓄熱部材へと移す。
ここでは、蓄熱部材を貯水部の中に配置し、貯水部の水を介して蓄熱部材が冷媒から冷熱あるいは温熱を奪う構成を採用している。このため、蓄熱部材は、耐水性を備えていればよく、冷媒に対する耐性を備えている必要がなくなる。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、熱媒体は冷媒である。回路は、周囲が蓄熱部材で覆われる蓄熱用伝熱管と、圧縮機とを有している。圧縮機は、低圧の冷媒を圧縮して高圧にして吐出する。制御部は、蓄熱運転において、高圧の冷媒を蓄熱用伝熱管に流して冷媒から温熱を蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の冷媒を蓄熱用伝熱管に流して冷媒から冷熱を蓄熱部材へと移す。
ここでは、蓄熱部材を、回路の蓄熱用伝熱管の周囲に配置し、蓄熱用伝熱管を介して冷媒と蓄熱部材との熱交換をさせている。したがって、蓄熱部材が冷媒に対する耐性を備えている必要がなくなる。
なお、上述のいずれの観点に係る冷凍装置であっても、冷凍装置が建物内の空間の冷房および暖房を行う空気調和機である場合、蓄熱部材は、冷房のためにも暖房のためにも利用できることが好ましい。このため、複合蓄熱材の相変化温度は、10℃〜30℃の範囲にあることが好ましく、その場合には、冷房運転においても暖房運転においても複合蓄熱材の潜熱を利用することが容易となる。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、ヒートポンプ装置と、水循環装置と、蓄熱部材とを備えている。ヒートポンプ装置は、冷媒循環回路を含み、外気から熱を奪う。水循環装置は、水循環回路を含み、冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って水循環回路を流れる水を加熱する。蓄熱部材は、冷媒循環回路を流れる冷媒と、直接的あるいは間接的に熱交換する。そして、蓄熱部材は、主材料と1又は複数の副材料とを含み、外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材である。
ここでは、蓄熱部材が冷媒と熱交換をして、温熱を蓄えたり放出したりすることができるため、蓄熱部材の蓄えた熱を有効利用することが可能となり、例えば、上述のデマンドレスポンスの実現も容易になる。また、複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、冷凍装置の小型化が図られる。
本発明の第8観点に係る冷凍装置は、第7観点に係る冷凍装置であって、複合蓄熱材は、主材料として、熱を吸収する蓄熱あるいは熱を放出する放熱の際に相変化を伴う材料を含む。また、複合蓄熱材は、副材料として、主材料が相変化しても形状を維持させるための材料、および/又は、熱伝導性を向上させるための材料、を含む。
本発明の第9観点に係る冷凍装置は、第7観点又は第8観点に係る冷凍装置であって、ヒートポンプ装置は、圧縮機と、蓄熱用熱交換器と、室外熱交換器と、切換装置とを有している。蓄熱用熱交換器は、冷媒と蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる。室外熱交換器は、冷媒と外気との間で熱交換を行わせる。切換装置は、蓄熱用熱交換器を通過せずに冷媒が循環する状態と、蓄熱用熱交換器を通過して冷媒が循環する状態と、を切り換える。
ここでは、切換装置によって、例えば、蓄熱部材に温熱を蓄えたり蓄熱部材の温熱を利用したりする運転と、蓄熱用熱交換器を迂回して冷媒を循環させる運転とを、それぞれ行うことが可能になる。
本発明の第10観点に係る冷凍装置は、第7観点又は第8観点に係る冷凍装置であって、ヒートポンプ装置は、圧縮機と、蓄熱用熱交換器と、室外熱交換器と、切換装置とを有している。蓄熱用熱交換器は、冷媒と蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる。室外熱交換器は、冷媒と外気との間で熱交換を行わせる。切換装置は、室外熱交換器を通過せず蓄熱用熱交換器を通過して冷媒が循環する状態と、前記蓄熱用熱交換器を通過せず室外熱交換器を通過して冷媒が循環する状態と、を切り換える。
ここでは、切換装置によって、例えば、蓄熱用熱交換器によって蓄熱部材の温熱を利用する運転と、蓄熱用熱交換器を迂回して冷媒を循環させる運転とを、それぞれ行うことが可能になる。
本発明の第11観点に係る冷凍装置は、第7観点又は第8観点に係る冷凍装置であって、ヒートポンプ装置は、圧縮機と、蓄熱用熱交換器と、室外熱交換器と、切換装置とを有している。蓄熱用熱交換器は、冷媒と蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる。室外熱交換器は、冷媒と外気との間で熱交換を行わせる。切換装置は、室外熱交換器を通過せず蓄熱用熱交換器を通過して冷媒が循環する状態と、蓄熱用熱交換器を通過せず室外熱交換器を通過して冷媒が循環する状態と、室外熱交換器および蓄熱用熱交換器の両方を通過して冷媒が循環する状態と、を切り換える。
ここでは、切換装置によって、例えば、蓄熱用熱交換器によって蓄熱部材の温熱を利用する運転と、蓄熱用熱交換器を迂回して冷媒を循環させる運転と、蓄熱部材に温熱を蓄えながら水循環回路を流れる水を加熱する運転とを、それぞれ行うことが可能になる。
本発明の第12観点に係る冷凍装置は、第7観点又は第8観点に係る冷凍装置であって、制御部をさらに備える。制御部は、冷媒循環回路における冷媒の流れを切り換えて、蓄熱部材が冷媒から温熱を奪って蓄える蓄熱運転を行う。制御部は、蓄熱運転として、蓄熱・水加熱同時運転を行うことができる。蓄熱・水加熱同時運転において、制御部は、蓄熱部材への温熱の蓄熱に加えて、水循環回路を流れる水の加熱を同時に実施する。そして、蓄熱・水加熱同時運転において、冷媒は、室外熱交換器で外気から温熱を奪い、蓄熱部材は、蓄熱用熱交換器で冷媒から熱を奪って温熱を蓄え、水循環回路を流れる水は、冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って加熱される。
ここでは、蓄熱部材への温熱の蓄熱と、水循環回路を流れる水の加熱とを、同時に行うことができる。この蓄熱・水加熱同時運転は、加熱した水の熱量の一部だけが利用され、比較的高温の水が循環して戻ってくる水循環装置を備える冷凍装置において、特に有効となる。第12観点に係る冷凍装置によれば、圧縮機の仕事量を、水の加熱だけではなく、蓄熱部材への温熱の蓄熱にも回すことが可能になるからである。
本発明の第13観点に係る冷凍装置は、第12観点に係る冷凍装置であって、制御部は、蓄熱運転として、通常蓄熱運転をさらに行うことができる。通常蓄熱運転は、水循環回路を流れる水の加熱を実施せずに、蓄熱部材への温熱の蓄熱を実施する。通常蓄熱運転において、冷媒は、室外熱交換器で外気から温熱を奪い、蓄熱部材は、蓄熱用熱交換器で冷媒から熱を奪って温熱を蓄える。
ここでは、蓄熱・水加熱同時運転に加えて、制御部は、通常蓄熱運転をさらに行うことができる。第13観点に係る冷凍装置において、水の加熱を同時に行う前者の運転では蓄熱部材への急速な温熱の蓄熱は難しいが、通常蓄熱運転を行うことで急速な蓄熱部材への蓄熱が可能となっている。
本発明の第14観点に係る冷凍装置は、第12観点又は第13観点に係る冷凍装置であって、制御部は、蓄熱利用運転をさらに行うことができる。蓄熱利用運転では、蓄熱運転によって温熱を蓄えた蓄熱部材を利用して、水循環回路を流れる水を加熱する。蓄熱利用運転において、冷媒は、蓄熱用熱交換器で蓄熱部材から温熱を奪い、水循環回路を流れる水は、冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って加熱される。
ここでは、蓄熱利用運転を行うことによって、例えば、室外熱交換器で外気から温熱を奪うことなく圧縮機の仕事量を抑えて水を加熱することができる。
本発明に係る冷凍装置によれば、冷凍装置の小型化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る冷凍装置である空気調和機を含む電力ネットワークの概念図。 空気調和機の構成図。 空気調和機の制御ブロック図。 空気調和機の冷房通常運転時の冷媒の流れを示す図。 空気調和機の蓄冷熱運転時の冷媒の流れを示す図。 空気調和機の冷房カット運転時の冷媒の流れを示す図。 空気調和機の暖房通常運転時の冷媒の流れを示す図。 空気調和機の蓄温熱運転時の冷媒の流れを示す図。 空気調和機の暖房カット運転時の冷媒の流れを示す図。 第1実施形態の変形例1Cに係る空気調和機の構成図。 第2実施形態に係る空気調和機の構成図。 蓄熱容器における蓄熱部材の配置を示す概念図。 第2実施形態の変形例2Aに係る蓄熱容器内の蓄熱部材の配置を示す図。 第2実施形態の変形例2Bに係る蓄熱モジュールを示す図。 第3実施形態に係る冷凍装置である暖房・給湯システムの構成図。 暖房・給湯システムの通常暖房運転を示す図。 暖房・給湯システムの通常蓄熱運転を示す図。 暖房・給湯システムの蓄熱利用給湯運転を示す図。 暖房・給湯システムの蓄熱/暖房同時運転を示す図。 暖房・給湯システムの通常冷房運転を示す図。 暖房・給湯システムの蓄熱/冷房同時運転を示す図。 暖房・給湯システムの制御ブロック図。 第3実施形態の変形例4Aに係る暖房・給湯システムの構成図。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る冷凍装置である空気調和機20を含むデマンドレスポンスシステム100を、図1に示す。図1には、デマンドレスポンスシステム100を含む電力ネットワーク1が示されている。
(1)電力ネットワークの概要
電力ネットワーク1は、電力需要者としての複数の住宅3と、複数の住宅3に電力を供給する電力供給者としての電力会社2とを含む。ここでは、電力需要者として住宅3だけを示したが、電力需要者には、例えばビルや商業施設等が含まれていてもよい。また、ここでは、電力供給者として電力会社2だけを示したが、電力会社2は複数存在していてもよい。
デマンドレスポンスシステム100は、複数の住宅3に設置された空気調和機20と、複数の空気調和機20の電力使用量の調整を行うアグリゲータ10と、を備える。アグリゲータ10は、電力会社2からの電力調整要求(電力使用量の調整要求)を受け付け、受け付けた電力調整要求を実現するよう、後述する空気調和機20のコントローラ21に各種指令を送信する。空気調和機20には、電力会社2から電力が供給されている。
電力会社2は、自ら発電した電力、及び/又は、他者が発電した電力を、複数の住宅3に供給する。住宅3に供給された電力は、空気調和機20や、図示されていない各種機器に使用される。
電力会社2は、図1のように、管理装置2aを有している。管理装置2aは、図1のように、アグリゲータ10と通信回線により接続されている。
管理装置2aは、電力会社2の供給可能な電力供給量と、電力需要者の電力需要量等に基づいて、電力供給量と電力需要量とがバランスしているかの分析を行う。電力供給量と電力需要量とがバランスしているか否かの分析には、将来の予想を含む。管理装置2aは、分析結果に基づき、必要に応じてアグリゲータ10に電力調整要求を送信する。言い換えれば、管理装置2aは、分析結果に基づいて、電力供給量と電力需要量とをバランスさせるため、アグリゲータ10に対し、電力使用量の抑制又は促進を要求する。管理装置2aは、アグリゲータ10に対して抑制又は促進を要求する電力調整要求を送信する際に、電力使用量の調整要求期間(いつ電力使用量を抑制又は促進するか)、電力使用量の目標調整量(電力使用量をどれだけ抑制又は促進するか)を併せて送信する。
アグリゲータ10は、住宅3に設置されている複数の空気調和機20のコントローラ21を統括して制御する。アグリゲータ10は、主に、管理装置2aの電力調整要求に応じ、管理装置2aから送信された電力使用量の調整要求期間に、空気調和機20全体で、電力使用量が管理装置2aから送信された電力使用量の目標調整量だけ調整されるように、空気調和機20のコントローラ21に各種制御指令を送信する。
空気調和機20は、電力会社2から供給される電力により駆動されるヒートポンプ式の冷凍装置である。各空気調和機20は、その空気調和機20を制御するコントローラ21を有する。
(2)空気調和機の構成
空気調和機20は、図2および図3に示すように、室外ユニット23と、蓄熱ユニット24と、複数の室内ユニット25と、それらのユニットの各機器を制御するコントローラ21と、を有する。蓄熱ユニット24は、室外ユニット23とともに家の外に設置され、室内ユニット25は、家の中の室内空間に設置される。蓄熱ユニット24と室内ユニット25とは、連絡配管27,28によって接続される。
(2−1)室外ユニット
室外ユニット23は、主として、圧縮機31と、室外四路切換弁32と、室外熱交換器33と、室外電動弁34とを有している。また、室外ユニット23は、それぞれ蓄熱ユニット24と接続される第1〜第3室外ポート23a,23b,23cを有している。冷媒を膨張させる役割を果たす室外電動弁34は、第1ポート23aと室外熱交換器33とを結ぶ配管に設けられている。また、室外四路切換弁32と室外熱交換器33とを結ぶ配管に、室外第1開閉弁36が設けられている。そして、室外四路切換弁32と室外第1開閉弁36とを結ぶ配管からは、第3室外ポート23cに向かって配管が延びており、この配管に室外第2開閉弁37が設けられている。
圧縮機31は、インバータ制御により容量可変である。圧縮機31は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧となったガス冷媒を吐出する。
室外四路切換弁32は、圧縮機31の吐出管と室外熱交換器33とが連通し且つ圧縮機31の吸入管と第2室外ポート23bとが連通する第1状態と、圧縮機31の吐出管と第2室外ポート23bとが連通し且つ圧縮機31の吸入管と室外熱交換器33とが連通する第2状態と、を切り換える弁である。後述する冷房通常運転等においては、室外四路切換弁32が第1状態となり、暖房通常運転等においては、室外四路切換弁32が第2状態となる。
室外熱交換器33は、内部を流れる冷媒と、周囲を流れる室外空気との間で熱交換を行わせ、室外空気から冷熱あるいは温熱を奪って冷媒に与える機器である。後述する冷房通常運転等においては、室外熱交換器33は冷媒の凝縮器として機能し、暖房通常運転等においては、室外熱交換器33が冷媒の蒸発器として機能する。
室外電動弁34は、冷媒を減圧するための膨張機構として機能する弁であり、開度調整が可能である。
(2−2)蓄熱ユニット
蓄熱ユニット24は、室外ユニット23に隣接配置されて、室外ユニット23とともに熱源として機能するユニットであり、熱源の熱を利用する室内ユニット25と連絡配管27,28を介して接続される。蓄熱ユニット24は、室外ユニットの第1〜第3室外ポート23a,23b,23cとそれぞれ接続される第1〜第3蓄熱側ポート24a,24b,24cと、室内ユニット25側の連絡配管27,28と接続される第4、第5蓄熱側ポート24d,24eを有している。また、蓄熱ユニット24は、蓄熱槽60と、四路切換弁49と、第1蓄熱側ポート24aと第4蓄熱側ポート24dとを結ぶ第1配管41と、第2蓄熱側ポート24bと四路切換弁49とを結ぶ第2配管42と、第3蓄熱側ポート24cと四路切換弁49とを結ぶ第3配管43とを有している。第1配管41には、蓄熱用第1開閉弁46が設けられている。さらに、蓄熱ユニット24は、第1蓄熱側ポート24aと蓄熱用第1開閉弁46の間の第1配管41から分岐して蓄熱槽60へと延びる第4配管44と、蓄熱槽60と四路切換弁49とを結ぶ第5配管45とを有している。第4配管44には、蓄熱用第2開閉弁47と、電動弁48とが設けられている。
四路切換弁49は、第2蓄熱側ポート24bと第5蓄熱側ポート24eとが連通し且つ蓄熱槽60の伝熱管60bと第3蓄熱側ポート24cとが連通する第1状態と、第2蓄熱側ポート24bと蓄熱槽60の伝熱管60bとが連通し且つ第3蓄熱側ポート24cと第5蓄熱側ポート24eとが連通する第2状態とを切り換える。
蓄熱槽60は、その内部に、水60aが貯められているとともに、その水60aの中に複数の蓄熱部材61が配置され固定された水槽である。また、蓄熱槽60は、水60aおよび水60aを介して蓄熱部材61と熱交換を行う伝熱管60bを有している。伝熱管60bは、複数の蓄熱部材61の間を蛇行するように設けられており、冷媒が中を流れる。伝熱管60bは、第1〜第5配管41〜45と同じく銅管であり、その一端が第4配管44に接続され、その他端が第5配管45に接続される。伝熱管60b内を流れる冷媒は、貯留された水60aおよび蓄熱部材61と熱交換する。
(2−2−1)蓄熱部材
蓄熱槽60の中に固定されている蓄熱部材61は、複合蓄熱材であり、主材料と、1又は複数の副材料とを含んでいる。この複合蓄熱材は、後述する蓄熱運転(蓄冷熱運転91b、蓄温熱運転92b)において外形を保ちつつ相変化する。
具体的には、相変化するパラフィンやエリトリトールに、熱伝導性を向上させるためのナノグラファイト粒子やナノカーボン粒子を添加剤として混ぜられ、さらに、形状維持のために、高濃度ポリエチレン(HDPE)やセラミック粒子が混ぜられ、複合蓄熱材が生成される。
例えば、相変化材料として溶融温度が20℃あるいは60℃であるパラフィンを採用し、パラフィンの相変化時の形状を維持するために高濃度ポリエチレンを用いて、更にグラファイトやカーボン粒子を熱伝導性アップのために数%〜20%だけ添加して、固形の複合蓄熱材を生成することができる。
なお、本実施形態においては、冷房のためにも暖房のためにも蓄熱を行うため、固形の複合蓄熱材(蓄熱部材61)の相変化温度を10℃〜30℃の範囲に設定することが好ましい。
複数の蓄熱部材61は、円柱状に生成されており、図4に示すように、それぞれ上下方向に長く延びるように配置されている。蓄熱槽60の形状も円柱状であり、蓄熱部材61は、蓄熱槽60の円柱状の内部空間に、互いの隙間が小さくなるように密に配置されている。
(2−3)室内ユニット
室内ユニット25は、主として、室内熱交換器53と、室内電動弁54と、室内ファン59とを有している。室内熱交換器53の一端は、連絡配管28と接続される。室内熱交換器53の他端は、室内電動弁54の一端と接続される。室内電動弁54の他端は、連絡配管27と接続される。
室内熱交換器53は、内部を流れる冷媒と、周囲を流れる室内空気との間で熱交換を行わせ、室内空気を冷やしたり暖めたりする。後述する冷房通常運転等においては、室内熱交換器53は冷媒の蒸発器として機能し、暖房通常運転等においては、室内熱交換器53が冷媒の凝縮器として機能する。
室内電動弁54は、冷媒を減圧したり、冷媒の流量を調整したりする弁であり、開度調整が可能である。
(2−4)コントローラ
コントローラ21は、空気調和機20それぞれに設けられ、空気調和機20それぞれを制御する。コントローラ21は、アグリゲータ10を介して上位側の管理装置2aから電力調整要求を受け、電力調整要求に応じて空気調和機20を制御する。
コントローラ21は、図3に示すように、主に、送受信部95と、制御部90とを有する。
(2−4−1)送受信部
送受信部95は、アグリゲータ10の送受信部と通信回線により接続されている。送受信部95は、アグリゲータ10からの制御指令を受信する。また、送受信部95は、アグリゲータ10に各種情報を送信する。例えば、送受信部95は、アグリゲータ10に、空気調和機20の電力使用量を送信する。
(2−4−2)制御部
制御部90は、主にCPUからなり、RAM、ROM、及びハードディスク等からなるメモリ(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することで各種処理を実行する。制御部90は、図3に示すように、空気調和機20の各ユニット23,24,25の各部品、例えば、圧縮機31、室外四路切換弁32、室外電動弁34、などと接続されている。また、図示しない冷媒温度センサや水温センサなども、制御部90に接続されている。
制御部90は、図3に示すように、冷房通常運転91a、蓄熱部材61に冷熱を蓄えさせる蓄冷熱運転91b、蓄熱部材61の冷熱を用いて省電力で冷房を行う冷房カット運転91c、暖房通常運転92a、蓄熱部材61に温熱を蓄えさせる蓄温熱運転92b、蓄熱部材61の温熱を用いて省電力で暖房を行う暖房カット運転92c、などを行う。
(3)空気調和機の運転
各ユニット23,24,25に、冷房通常運転91a、蓄冷熱運転91b、冷房カット運転91c、暖房通常運転92a、蓄温熱運転92b、暖房カット運転92cのいずれを行わせるのかは、空気調和機20のコントローラ21の制御部90が、アグリゲータ10からの指令や、ユーザーの運転設定に基づいて決定する。これらの各運転において、空気調和機20は、以下のように制御される。
(3−1)冷房通常運転
制御部90は、冷房通常運転91aを実施するときには、蓄熱ユニット24の蓄熱槽60には冷媒を流さず、図4に示すように、冷媒が、圧縮機31、室外熱交換器33、室外電動弁34、蓄熱用第1開閉弁46、室内電動弁54、室内熱交換器53を順に流れ、そのまま圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第1状態にし、室外第1開閉弁36を開け、室外第2開閉弁37を閉め、蓄熱用第1開閉弁46を開け、蓄熱用第2開閉弁47を閉め、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第1状態にする。これにより、室外熱交換器33で外気から熱を奪って冷媒が凝縮し、室内熱交換器53で冷媒が蒸発して室内空気を冷やし、室内の冷房が為される。
(3−2)蓄冷熱運転
制御部90は、蓄冷熱運転91bを実施するときには、室内ユニット25には冷媒を流さず、図5に示すように、冷媒が、圧縮機31、室外熱交換器33、室外電動弁34、蓄熱用第2開閉弁47、蓄熱ユニット24の電動弁48、蓄熱槽60の伝熱管60bを順に流れ、その後に圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第1状態にし、室外第1開閉弁36を開け、室外第2開閉弁37を閉め、蓄熱用第1開閉弁46を閉め、蓄熱用第2開閉弁47を開け、蓄熱ユニット24の電動弁48を所定の開度にして冷媒を減圧させ、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第2状態にする。これにより、室外熱交換器33で外気から熱を奪って冷媒が凝縮し、蓄熱槽60の伝熱管60bを流れる間に冷媒が蒸発して貯留水60aを介して蓄熱部材61を冷やし、蓄熱部材61に冷熱が蓄えられていく。
(3−3)冷房カット運転
制御部90は、冷房通常運転91aを行っているときに、電力使用量を抑える調整要求に基づく制御指令をアグリゲータ10から受けると、使用電力をカットするために、冷房カット運転91cに移行する。制御部90は、冷房カット運転91cを実施するときには、室外熱交換器33には冷媒を流さず、図6に示すように、冷媒が、圧縮機31、蓄熱槽60の伝熱管60b、蓄熱ユニット24の電動弁48、室内電動弁54、室内熱交換器53を順に流れ、そのまま圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第2状態にし、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第2状態にし、蓄熱用第1開閉弁46および蓄熱用第2開閉弁47を開け、蓄熱ユニット24の電動弁48や室内電動弁54を所定の開度にして冷媒を減圧させ、室外第2開閉弁37を開け、室外第1開閉弁36を閉める。これにより、蓄熱槽60の伝熱管60bを流れる間に冷媒が蓄熱部材61から冷熱を奪って凝縮し、室内熱交換器53で冷媒が蒸発して室内空気を冷やし、室内の冷房が為される。この冷房カット運転91cは、蓄熱槽60の蓄熱部材61に蓄えられている冷熱が無くなるまで行うことが可能である。なお、冷房カット運転91cでは、高圧を上げて室外熱交換器33に冷媒を流して外気から冷熱を奪う必要がなくなるため、吐出圧力が下がり、冷房通常運転91aに較べて圧縮機31の仕事量を減らすことができ、省電力の運転になる。
(3−4)暖房通常運転
制御部90は、暖房通常運転92aを実施するときには、蓄熱ユニット24の蓄熱槽60には冷媒を流さず、図7に示すように、冷媒が、圧縮機31、室内熱交換器53、室内電動弁54、蓄熱用第1開閉弁46、室外電動弁34、室外熱交換器33を順に流れて圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第2状態にし、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第1状態にし、蓄熱用第1開閉弁46を開け、蓄熱用第2開閉弁47を閉め、室外第1開閉弁36を開け、室外第2開閉弁37を閉める。これにより、室内熱交換器53で冷媒が凝縮して室内空気を暖め、室外熱交換器33で外気から温熱を奪って冷媒が蒸発し、室内の暖房が為される。
(3−5)蓄温熱運転
制御部90は、蓄温熱運転92bを実施するときには、室内ユニット25には冷媒を流さず、図8に示すように、冷媒が、圧縮機31、蓄熱槽60の伝熱管60b、蓄熱ユニット24の電動弁48、蓄熱用第2開閉弁47、室外電動弁34、室外熱交換器33を順に流れ、その後に圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第2状態にし、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第2状態にし、蓄熱用第1開閉弁46を閉め、蓄熱用第2開閉弁47を開け、蓄熱ユニット24の電動弁48および室外電動弁34を所定の開度にして冷媒を減圧させ、室外第1開閉弁36を開け、室外第2開閉弁37を閉める。これにより、蓄熱槽60の伝熱管60bを流れる間に冷媒が凝縮して貯留水60aを介して蓄熱部材61が温められ、室外熱交換器33では外気から熱を奪って冷媒が蒸発する。これにより、蓄熱槽60の蓄熱部材61に温熱が蓄えられていく。
(3−6)暖房カット運転
制御部90は、暖房通常運転92aを行っているときに、電力使用量を抑える調整要求に基づく制御指令をアグリゲータ10から受けると、使用電力をカットするために、暖房カット運転92cに移行する。制御部90は、暖房カット運転92cを実施するときには、室外熱交換器33には冷媒を流さず、図9に示すように、冷媒が、圧縮機31、室内熱交換器53、室内電動弁54、蓄熱ユニット24の電動弁48、蓄熱槽60の伝熱管60bを順に流れ、その後に圧縮機31に戻るように、各弁を制御する。すなわち、室外四路切換弁32を第2状態にし、蓄熱ユニット24の四路切換弁49を第1状態にし、蓄熱用第1開閉弁46および蓄熱用第2開閉弁47を開け、室外第2開閉弁37を開け、室外第1開閉弁36を閉め、蓄熱ユニット24の電動弁48や室内電動弁54を所定の開度にして冷媒を減圧させる。これにより、室内熱交換器53で冷媒が凝縮して室内空気を暖め、蓄熱槽60の伝熱管60bを流れる間に冷媒が蓄熱部材61から温熱を奪って蒸発し、室内の暖房が為される。この暖房カット運転92cは、蓄熱槽60の蓄熱部材61に蓄えられている温熱が無くなるまで行うことが可能である。なお、暖房カット運転92cでは、高低差圧を大きくして室外熱交換器33で外気から温熱を奪う必要がなくなるため、吸入圧力が上がり、暖房通常運転92aに較べて圧縮機31の仕事量を減らすことができ、省電力の運転になる。
(4)空気調和機の特徴
本実施形態に係る空気調和機20は、熱媒体である冷媒を流す回路が、室外ユニット23、蓄熱ユニット24および室内ユニット25にわたって形成されている。また、空気調和機20は、蓄熱槽60の中に固定されている蓄熱部材61と、コントローラ21の制御部90とを備えている。制御部90は、蓄冷熱運転91bや蓄温熱運転92bを行わせる。これらの蓄冷熱運転91bや蓄温熱運転92bでは、回路における冷媒の流れが切り換えられ、蓄熱部材61が、蓄熱槽60の貯留水60aを介して冷媒から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。また、蓄熱部材61は、複合蓄熱材であり、主材料と、複数の副材料とを含み、蓄冷熱運転91bや蓄温熱運転92bにおいて外形を保ちつつ相変化する。制御部90は、蓄温熱運転92bにおいて、圧縮機31から吐出された高圧の冷媒を蓄熱槽60に流して冷媒から温熱を蓄熱部材61へと移す。また、制御部90は、蓄冷熱運転91bにおいて、低圧の冷媒を蓄熱槽60に流して冷媒から冷熱を蓄熱部材61へと移す。
ここでは、蓄冷熱運転91bや蓄温熱運転92bにおいて、蓄熱部材61が冷媒から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。これにより、蓄熱部材61の蓄えた熱を有効利用する冷房カット運転91cや暖房カット運転92cが可能となり、デマンドレスポンスの実現ができている。
また、ここでは、蓄熱部材61として、熱を蓄える蓄冷熱運転91bや蓄温熱運転92bにおいて外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材を用いている。この複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材61のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、蓄熱運転を行う空気調和機20の小型化が図られている。
(5)変形例
以下に第1実施形態の変形例を示す。なお、互いに矛盾しない範囲で、複数の変形例を適宜組み合わせてもよい。
(5−1)変形例1A
本発明を、冷房運転を行わない暖房専用あるいは給湯専用の冷凍サイクルを持つ冷凍装置に適用することも可能である。この場合には、蓄熱部材61に用いる相変化材料の溶融温度を高い温度に設定することが有利になる。
例えば、相変化材料として溶融温度が120℃程度であるエリトリトールの中に、熱伝導率を向上させるための添加剤(ナノカーボン粒子)や、エリトリトールの相変化時の形状を維持するためのサポート添加剤(セラミック粒子)を含有させた複合蓄熱材を採用することができる。
(5−2)変形例1B
上記の第1実施形態では、室外ユニット23と蓄熱ユニット24とを分けているが、これらを一体とした蓄熱機能付きの室外ユニットを室外設置することも可能である。
(5−3)変形例1C
上記の第1実施形態では、水60aが貯められた蓄熱槽60の中に蓄熱部材61を配置し、貯まっている水60aを介して冷媒と蓄熱部材61との間の熱交換を行わせているが、さらに熱交換を促進させるために、水を循環させてもよい。
すなわち、図2に示す蓄熱ユニット24に代えて、図10に示す蓄熱ユニット124を採用してもよい。
図10に示す空気調和機120は、図2に示す空気調和機20と同じ室外ユニット23、室内ユニット25を用いつつ、蓄熱ユニット124を蓄熱ユニット24の代わりに採用したものである。蓄熱ユニット124は、図2の蓄熱ユニット24の蓄熱槽60に代えて、蓄熱槽160および熱交換器170を採用した点を除き、蓄熱ユニット24と同じ構成である。以下、相違点を中心に説明を行う。
蓄熱ユニット124は、蓄熱槽160と、熱交換器170と、水循環回路165と、ポンプ166とを有している。また、蓄熱ユニット24は、第1蓄熱側ポート24aと蓄熱用第1開閉弁46の間の第1配管41から分岐して熱交換器170へと延びる第4配管44と、熱交換器170と四路切換弁49とを結ぶ第5配管45とを有している。
四路切換弁49は、第2蓄熱側ポート24bと第5蓄熱側ポート24eとが連通し且つ熱交換器170と第3蓄熱側ポート24cとが連通する第1状態と、第2蓄熱側ポート24bと熱交換器170とが連通し且つ第3蓄熱側ポート24cと第5蓄熱側ポート24eとが連通する第2状態とを切り換える。
蓄熱槽160は、その内部に、水160aが貯められているとともに、その水160aの中に複数の蓄熱部材161が配置され固定された水槽である。蓄熱槽160では、水160aと蓄熱部材161との熱交換が行われる。
水循環回路165およびポンプ166は、上述の蓄冷熱運転91b、冷房カット運転91c、蓄温熱運転92b、暖房カット運転92cのいずれかを行う際に、蓄熱槽160と熱交換器170との間で水160aを循環させる。すなわち、蓄熱部材161に冷熱や温熱を蓄えさせるとき、蓄熱部材161に蓄えられた冷熱や温熱を冷媒に供給させるときに、制御部90からの指令に応じてポンプ166が駆動する。
熱交換器170は、水160aと冷媒との間で熱交換を行わせる熱交換器である。四路切換弁49と蓄熱用第2開閉弁47との間を冷媒が流れ、水循環回路165を水160aが流れているときに、冷媒と水160aとの間で熱交換が為される。
蓄熱部材161については、流れる水160aの中に配置されるため、蓄熱ユニット24の蓄熱部材61よりも設置環境が厳しくなるが、基本的には蓄熱部材61と同様のものを採用すればよい。
このような蓄熱ユニット124を採用した空気調和機120においても、第1実施形態と同様に、蓄冷熱運転や蓄温熱運転において、循環する水160aを介して間接的に蓄熱部材161が冷媒から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。これにより、蓄熱部材161の蓄えた熱を有効利用する冷房カット運転や暖房カット運転が可能となり、デマンドレスポンスの実現ができる。
また、変形例1Cにおいても、蓄熱部材161として、熱を蓄える蓄冷熱運転や蓄温熱運転において外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材を用いている。この複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材161のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、蓄熱運転を行う空気調和機120の小型化が図られる。
<第2実施形態>
上記の第1実施形態では、水60aを介して冷媒と蓄熱部材61とが間接的に熱交換を行う蓄熱槽60を蓄熱ユニット24内に設けているが、水60aを介在させている分だけ、蓄熱槽60や蓄熱ユニット24のサイズが大きい。
第2実施形態では、水を介在させずに、冷媒と蓄熱部材とを直接的に熱交換させる空気調和機について説明をする。
(1)空気調和機の構成
第2実施形態に係る冷凍装置としての空気調和機220は、図11に示すように、図2に示す空気調和機20と同じ室外ユニット23、室内ユニット25を用いつつ、蓄熱ユニット224を蓄熱ユニット24の代わりに採用したものである。蓄熱ユニット224は、図2の蓄熱ユニット24の蓄熱槽60に代えて、蓄熱容器260を採用した点を除き、蓄熱ユニット24と同じ構成である。以下、相違点を中心に説明を行う。
蓄熱ユニット224は、蓄熱容器260を有している。蓄熱容器260は、第1蓄熱側ポート24aと蓄熱用第1開閉弁46の間の第1配管41から分岐して延びる第4配管44と、四路切換弁49から延びる第5配管との間に配置される容器であり、その内部に複数の蓄熱部材261が固定されている。冷媒は、第4配管44から蓄熱容器260の一端の近傍空間に入り、蓄熱容器260の他端の近傍空間から第5配管45に流れていく。また、別の運転においては、冷媒は、第5配管45から蓄熱容器260内に入り、反対側から第4配管44に流れていく。蓄熱容器260内において、冷媒は、複数の蓄熱部材261の間の隙間を通って流れる。
図12に、蓄熱容器260内における蓄熱部材261の配置を示す概念図を示す。図12では、蓄熱容器260の円筒状の胴体部分だけを示し、蓋部分を取り除いたものを示している。
複数の蓄熱部材261は、それぞれ細長い円柱形状に成形されており、僅かな隙間を空けて近接配置されている。蓄熱部材261同士の隙間も、蓄熱部材261と蓄熱容器260の胴体部分の内面との間の隙間も、同じぐらいの寸法である。
蓄熱部材261は、流れる冷媒の中に固定されるため、蓄熱ユニット24の蓄熱部材61よりも設置環境が厳しくなるが、基本的には蓄熱部材61と同様のものを採用すればよい。
(2)空気調和機の運転
第2実施形態に係る空気調和機220においても、蓄熱部材261に冷熱を蓄えさせる蓄冷熱運転、蓄熱部材261の冷熱を利用して省電力で冷房を行う冷房カット運転、蓄熱部材261に温熱を蓄えさせる蓄温熱運転、蓄熱部材261の温熱を利用して省電力で暖房を行う暖房カット運転は、それぞれ、第1実施形態の空気調和機20の蓄冷熱運転91b、冷房カット運転91c、蓄温熱運転92b、暖房カット運転92cと同様に冷媒の流れが制御される。
(3)空気調和機の特徴
本実施形態に係る空気調和機220は、熱媒体である冷媒を流す回路が、室外ユニット23、蓄熱ユニット224および室内ユニット25にわたって形成されている。また、空気調和機220は、蓄熱容器260の中に固定されている蓄熱部材261を備えている。蓄冷熱運転や蓄温熱運転において、蓄熱部材261は、蓄熱容器260内を流れる冷媒の中に配置されているため、冷媒から直接的に冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。また、蓄熱部材261は、複合蓄熱材であり、主材料と、複数の副材料とを含み、蓄冷熱運転や蓄温熱運転において外形を保ちつつ相変化する。蓄温熱運転においては、圧縮機31から吐出された高圧の冷媒が蓄熱容器260へと流れ、冷媒から温熱が蓄熱部材261へと移る。また、蓄冷熱運転においては、低圧の冷媒が蓄熱容器260を流れ、冷媒から冷熱が蓄熱部材261へと移る。
ここでは、蓄冷熱運転や蓄温熱運転において、蓄熱部材261が冷媒から直接的に冷熱あるいは温熱を奪って蓄える。これにより、蓄熱部材261の蓄えた熱を有効利用する冷房カット運転や暖房カット運転が可能となり、デマンドレスポンスの実現ができている。
また、ここでは、蓄熱部材261として、熱を蓄える蓄冷熱運転や蓄温熱運転において外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材を用いている。この複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材261のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、蓄熱運転を行う空気調和機220の小型化が図られている。
(4)変形例
(4−1)変形例2A
上記の第2実施形態では、蓄熱部材261を円柱形状に成形して、それらの長手方向を冷媒の流れる方向に合わせて複数の蓄熱部材261を蓄熱容器260内に配置しているが、図13に示すような蓄熱容器360を代わりに採用してもよい。
蓄熱容器360内には、多数の球状の蓄熱部材361が、互いが接触する状態で詰められる。蓄熱部材361がそれぞれ球状であるため、蓄熱容器360内に形成される冷媒の流路は、自然と蛇行する流路になり、冷媒と蓄熱部材361との熱交換が促進される。
なお、図13における矢印は、冷媒の流れの一例を示しているが、冷媒が逆向きに流れる運転も存在することは上述のとおりである。
(4−2)変形例2B
上記の第2実施形態では、複数の蓄熱部材261を蓄熱容器260内に配置して、蓄熱容器260内を流れる冷媒と蓄熱部材261との間で直接的に熱交換を行わせているが、それに代えて、図14に示す蓄熱モジュール460を採用してもよい。
蓄熱モジュール460は、複数の蓄熱用伝熱管460aの周りに蓄熱部材461を配したモジュールである。言い換えると、蓄熱モジュール460は、蓄熱部材461の中を蓄熱用伝熱管460aが貫通する構造のモジュールである。この蓄熱モジュール460では、蓄熱用伝熱管460a内を流れる冷媒と、蓄熱部材461とが、蓄熱用伝熱管460aを介して熱交換を行う。蓄熱用伝熱管460aは銅管であって熱伝導性がよい。
ここでは、蓄熱部材461と冷媒とが直接接触することがないため、蓄熱部材461を構成する材料の選択の幅が拡がる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る冷凍装置である暖房・給湯システム520を、図15に示す。
(1)暖房・給湯システムの構成
暖房・給湯システム520は、室外ユニット523と、室内ユニット525と、ラジエターやファンコイルユニットなどの暖房機器526と、蛇口やシャワーなどの給湯機器528と、室外ユニット523および室内ユニット525の各機器を制御するコントローラ(図示は省略)を有している。
(1−1)室外ユニット
室外ユニット523は、主として、圧縮機531と、四路切換弁532と、室外熱交換器533と、第1膨張弁534と、第2膨張弁535と、第1開閉弁536と、第2開閉弁537と、第3開閉弁538と、室外蓄熱容器560と、室外ファン539とを有している。また、室外ユニット523は、それぞれ室内ユニット525と接続される第1、第2ポート523a,523bを有している。
圧縮機531は、インバータ制御により容量可変である。圧縮機531は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧となったガス冷媒を吐出する。
四路切換弁532は、圧縮機531の吐出管と室外熱交換器533とが連通し且つ圧縮機531の吸入管と第1ポート523aとが連通する第1状態と、圧縮機531の吐出管と第1ポート523aとが連通し且つ圧縮機531の吸入管と室外熱交換器533とが連通する第2状態と、を切り換える弁である。後述する冷房通常運転等においては、四路切換弁532が第1状態となり、暖房通常運転等においては、四路切換弁532が第2状態となる。
室外熱交換器533は、内部を流れる冷媒と、周囲を流れる室外空気との間で熱交換を行わせ、室外空気から冷熱あるいは温熱を奪って冷媒に与える機器である。後述する冷房通常運転等においては、室外熱交換器533は冷媒の凝縮器として機能し、暖房通常運転等においては、室外熱交換器533が冷媒の蒸発器として機能する。
室外熱交換器533と第2ポート523bの間に設けられる第1膨張弁534および第2膨張弁535は、冷媒を減圧するための膨張機構として機能する弁であり、開度調整が可能である。
室外蓄熱容器560は、上述の第2実施形態の蓄熱容器260と同様の構造をしており、中に複数の蓄熱部材561が配置され固定されている。複数の蓄熱部材561は、それぞれ細長い円柱形状に成形されており、僅かな隙間を空けて近接配置されている。この室外蓄熱容器560の中の隙間を、冷媒が流れる。蓄熱部材561は、周囲を流れる冷媒との間で直接的に熱交換を行うことで、温熱を蓄えたり、冷熱を蓄えたりする。
蓄熱部材561は、流れる冷媒の中に固定されるため、第1実施形態の蓄熱ユニット24の蓄熱部材61よりも設置環境が厳しくなるが、基本的には蓄熱部材61と同様のものを採用すればよい。
室外蓄熱容器560の一端には、図15に示すように、第1開閉弁536が設けられる第1冷媒配管523cの一端が接続されている。第1冷媒配管523cの他端は、四路切換弁532と室外熱交換器533との間の冷媒配管に接続されている。また、室外蓄熱容器560の他端には、第2開閉弁537が設けられる第2冷媒配管523dの一端が接続されている。第2冷媒配管523dの他端は、第1膨張弁534および第2膨張弁535の間の冷媒配管に接続されている。第3開閉弁538が設けられる第3冷媒配管523eは、その一端が、第1開閉弁536と室外蓄熱容器560との間の冷媒配管に接続されており、その他端が、第2膨張弁535と第2ポート523bとの間の冷媒配管に接続されている。
(1−2)室内ユニット
室内ユニット525は、主として、第1〜第6水循環用配管551〜556と、冷媒配管557と、給湯用伝熱管558とを有している。また、室内ユニット525は、室外ユニット523の第1、第2ポート523a,523bとそれぞれ接続される第1、第2冷媒配管接続ポート525a、525bと、暖房機器526を接続するための第1、第2水配管接続ポート525c、525dと、給湯機器528を接続するための第3,第4水配管接続ポート525e、525fとを有している。さらに、室内ユニット525は、水を循環させるためのポンプ501と、冷媒と水とを熱交換させる室内熱交換器502と、加熱した水を貯留する貯湯タンク503と、水循環経路を切り換えるための三方弁504と、第1、第2逆止弁505、506とを有している。
ポンプ501は、暖房機器526との間に形成される水循環経路、あるいは貯湯タンク503との間に形成される水循環経路において、吸い込んだ水を第1水循環用配管551に吐出する。
室内熱交換器502は、室外ユニット523から送られてきて冷媒配管557を流れる冷媒と、第1水循環用配管551から入り第2水循環用配管552へと流れていく水との間で、熱交換を行わせる。
貯湯タンク503は、給湯機器528に供給する水を加熱するための熱源である湯を貯める容器である。貯湯タンク503の上部には第5水循環用配管555が接続され、貯湯タンク503の下部には第6水循環用配管556が接続されている。また、貯湯タンク503に貯留される湯の中に、給湯用伝熱管558が配置され固定されている。給湯用伝熱管558の入口は、第4水配管接続ポート525fを介して、上水道などの給水源99から延びる給水管99aと接続される。給湯用伝熱管558の出口は、第3水配管接続ポート525eを介して、給湯機器528と接続される。
三方弁504は、室内熱交換器502と暖房機器526との間で水が循環する第1状態と、室内熱交換器502と貯湯タンク503との間で水が循環する第2状態とを切り換える弁である。第1状態においては、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第3水循環用配管553、暖房機器526、第4水循環用配管554、第1逆止弁505を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれる。第2状態においては、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第5水循環用配管555、貯湯タンク503、第6水循環用配管556、第2逆止弁506を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれる。
第1逆止弁505は、暖房機器526につながる第2水配管接続ポート525dからポンプ501への水の流れを許容し、その逆の流れを許容しない逆止弁である。第2逆止弁506は、貯湯タンク503からポンプ501への水の流れを許容し、その逆の流れを許容しない逆止弁である。
(1−3)暖房機器および給湯機器
暖房機器526は、家などの建物内に配備されるラジエターやファンコイルユニット、床暖房ユニット、などであり、内部を流れる高温の水(湯)の熱によって建物内を暖房する。各暖房機器526は、暖房用水連絡配管526a,526bを介して、室内ユニット525の第1、第2水配管接続ポート525c、525dに接続される。
給湯機器528は、建物内の給湯可能な蛇口やシャワーの水栓であり、給湯用水連絡配管528aを介して、室内ユニット525の第3水配管接続ポート525eに接続されている。例えば、蛇口を開けると、給水源99の水の圧力によって、給水源99の水が、給水管99a、第4水配管接続ポート525f、給湯用伝熱管558、第3水配管接続ポート525e、給湯用水連絡配管528aを通って、蛇口から流れ出す。この水は、給湯用伝熱管558を通っているときに室内ユニット525の貯湯タンク503内の高温の湯と熱交換を行い、40−50℃程度の湯となる。給湯機器528では、混合水栓などを用いて、給湯温度を調整する。
(1−4)コントローラ
室外ユニット523および室内ユニット525の各機器を制御するコントローラ521は、図22に示すように、アグリゲータ10を介して上位側の管理装置から電力調整要求を受け、電力調整要求に応じて暖房・給湯システム520を制御する。
コントローラ521は、図22に示すように、主に、送受信部595と、制御部590とを有する。
(1−4−1)送受信部
送受信部595は、アグリゲータ10の送受信部と通信回線により接続されている。送受信部595は、アグリゲータ10からの制御指令を受信する。また、送受信部595は、アグリゲータ10に各種情報を送信する。例えば、送受信部595は、アグリゲータ10に、暖房・給湯システム520の電力使用量を送信する。
(1−4−2)制御部
制御部590は、主にCPUからなり、RAM、ROM、及びハードディスク等からなるメモリ(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することで各種処理を実行する。制御部590は、圧縮機531のインバータ制御や室外ファン539の回転数制御を行ったり、各種運転に合わせて各弁534〜538、504やポンプ501、三方弁504の制御を行ったりする。そして、制御部590は、アグリゲータ10からの指令やユーザーの暖房等の要求に基づいて、以下で説明する通常暖房運転591a、通常蓄熱運転591b、蓄熱利用給湯運転591c、蓄熱/暖房同時運転591d、通常冷房運転591e、蓄熱/冷房同時運転591f、などを実行する。
(2)暖房・給湯システムの運転
暖房・給湯システム520では、以下の各運転を行うことができる。制御部590により実行される各運転では、冷媒や水が、以下のように流れ、暖房や給湯、蓄熱が行われる。
(2−1)通常暖房運転
通常暖房運転591aにおいては、蓄熱を行わないので、室外ユニット523では、室外蓄熱容器560には冷媒を流さず、図16に示すように、冷媒が、圧縮機531、室内熱交換器502、第2膨張弁535および第1膨張弁534、室外熱交換器533を順に流れ、そのまま圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第2状態にし、第1〜第3開閉弁536〜538を閉め、第1膨張弁534の開度を絞って冷媒を減圧させる。
一方、室内ユニット525では、三方弁504を第1状態にし、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第3水循環用配管553、暖房機器526、第4水循環用配管554、第1逆止弁505を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれるように、各弁を制御する。ポンプ501から吐出された水は、室内熱交換器502において冷媒配管557を流れる高温の冷媒から熱を奪って高温となり、暖房機器526において熱を放出する。これによって、暖房機器526による暖房が行われる。暖房機器526で放熱した水は、室内ユニット525に戻り、再びポンプ501によって室内熱交換器502に向けて吐出され循環する。
(2−2)通常蓄熱運転
暖房や給湯の要求がなく、室外ユニット523の室外蓄熱容器560の蓄熱部材561に温熱を蓄える必要があるときに、図17に示す通常蓄熱運転591bが行われる。通常蓄熱運転591bにおいては、室内ユニット525のポンプ501は動かさないため、室内熱交換器502での熱交換は殆ど行われない。室外ユニット523では、冷媒が、圧縮機531、室内熱交換器502、第3開閉弁538、室外蓄熱容器560、第2開閉弁537、第1膨張弁534、室外熱交換器533を順に流れ、そのまま圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第2状態にし、第2開閉弁537および第3開閉弁538を開け、第1開閉弁536を閉め、第2膨張弁535を閉め、第1膨張弁534の開度を絞って冷媒を減圧させる。
ここでは、圧縮機531から吐出される高温高圧の冷媒ガスは、室外蓄熱容器560を流れているときに蓄熱部材561と熱交換を行い凝縮する。蓄熱部材561は、高温の冷媒から熱を奪い、温熱を蓄えていく。室外蓄熱容器560内で凝縮し液化した冷媒は、第1膨張弁534で減圧され、低温低圧の液ガス二相状態の冷媒となって、室外熱交換器533に流れる。室外熱交換器533で室外空気から熱を奪って冷媒は蒸発し、低温低圧の冷媒ガスとなって圧縮機531に吸入される。
(2−3)蓄熱利用給湯運転
室外ユニット523の室外蓄熱容器560の蓄熱部材561に温熱が蓄えられた状態で、電力使用量を抑える調整要求に基づく制御指令をアグリゲータから受けると、蓄熱部材561の温熱を利用した省電力運転が行われる。ここでは、その省電力運転として、図18に示す蓄熱利用給湯運転591cについて説明する。
蓄熱利用給湯運転591cでは、省電力を達成するために、室外ユニット523において冷媒を室外熱交換器533に流さず、蓄熱部材561に蓄えた温熱によって冷媒を蒸発させる。室外ユニット523では、冷媒が、圧縮機531、室内熱交換器502、第2膨張弁535、第2開閉弁537、室外蓄熱容器560、第1開閉弁536を順に流れ、そのまま圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第2状態にし、第1開閉弁536および第2開閉弁537を開け、第3開閉弁538を閉め、第1膨張弁534を閉め、第2膨張弁535の開度を絞って冷媒を減圧させる。
ここでは、圧縮機531から吐出される高温高圧の冷媒ガスは、室内熱交換器502において熱を放出し、凝縮する。凝縮して液化した冷媒は、第2膨張弁535を通って減圧し、低温低圧の液ガス二相状態の冷媒となって、室外蓄熱容器560に流れる。室外蓄熱容器560では、蓄熱部材561と熱交換して蓄熱部材561から温熱を奪った冷媒が蒸発し、低温低圧の冷媒ガスとなって圧縮機531に吸入される。
一方、室内ユニット525では、三方弁504を第2状態にし、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第5水循環用配管555、貯湯タンク503、第6水循環用配管556、第2逆止弁506を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれるように、各弁を制御する。ポンプ501から吐出された水は、室内熱交換器502において冷媒配管557を流れる高温の冷媒から熱を奪って高温となり、貯湯タンク503の上部に流れ込む。そして、貯湯タンク503の下部の比較的低温の水が押し出され、ポンプ501に戻る。
そして、給水管99aから貯湯タンク503内の給湯用伝熱管558を通って給湯機器528へと流れる水は、貯湯タンク503の中の高温水と熱交換を行い、給湯機器528に向けて高温出湯される。
この蓄熱利用給湯運転591cは、室外蓄熱容器560の蓄熱部材561に蓄えられている温熱が無くなるまで行うことが可能である。なお、蓄熱利用給湯運転591cでは、高低差圧を大きくして室外熱交換器533で外気から温熱を奪う必要がなくなるため、圧縮機531の回転数を落とすことができ、省電力の運転になる。
(2−4)蓄熱/暖房同時運転
暖房の必要はあるけれども、近い将来のアグリゲータ10からの省電力要求に備えて蓄熱を行う必要がある場合、蓄熱/暖房同時運転591dが行われる。この蓄熱/暖房同時運転591dでは、上述の通常暖房運転591aに較べて室内ユニット525のポンプ501の送水量を減らし、室内熱交換器502および室外蓄熱容器560の両方で冷媒を凝縮させる。
具体的には、図19に示すように、室外ユニット523では、冷媒が、圧縮機531、室内熱交換器502、第3開閉弁538、室外蓄熱容器560、第2開閉弁537、第1膨張弁534、室外熱交換器533を順に流れ、圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第2状態にし、第2開閉弁537および第3開閉弁538を開け、第1開閉弁536を閉め、第1膨張弁534の開度を絞って冷媒を減圧させる。
ここでは、圧縮機531から吐出される高温高圧の冷媒ガスは、室内熱交換器502において熱を放出するが、完全に液化せず液ガスの二相状態のまま室外ユニット523に戻って室外蓄熱容器560に流入する。室外蓄熱容器560を流れているときに蓄熱部材561と熱交換を行い、冷媒が完全に凝縮する。蓄熱部材561は、高温の冷媒から熱を奪い、温熱を蓄えていく。室外蓄熱容器560内で凝縮し液化した冷媒は、第1膨張弁534で減圧され、低温低圧の液ガス二相状態の冷媒となって、室外熱交換器533に流れる。室外熱交換器533で室外空気から熱を奪って冷媒は蒸発し、低温低圧の冷媒ガスとなって圧縮機531に吸入される。
一方、室内ユニット525では、通常暖房運転591aと同じように、三方弁504を第1状態にし、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第3水循環用配管553、暖房機器526、第4水循環用配管554、第1逆止弁505を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれるように、各弁を制御する。ポンプ501から吐出された水は、室内熱交換器502において冷媒配管557を流れる高温の冷媒から熱を奪って高温となり、暖房機器526において熱を放出する。これによって、暖房機器526による暖房が行われる。
(2−5)通常冷房運転
暖房・給湯システム520は、基本的に暖房と給湯とを行うシステムであるが、第3実施形態では、室外ユニット523に四路切換弁532を配備し、暖房機器526に冷水を流すことで冷房を行うことも可能なシステムとしている。
通常冷房運転591eにおいては、蓄熱を行わないので、室外ユニット523では、室外蓄熱容器560には冷媒を流さず、図20に示すように、冷媒が、圧縮機531、室外熱交換器533、第1膨張弁534および第2膨張弁535、室内熱交換器502を順に流れ、圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第1状態にし、第1〜第3開閉弁536〜538を閉め、第2膨張弁535の開度を絞って冷媒を減圧させる。
一方、室内ユニット525では、三方弁504を第1状態にし、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第3水循環用配管553、暖房機器526、第4水循環用配管554、第1逆止弁505を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれるように、各弁を制御する。ポンプ501から吐出された水は、室内熱交換器502において冷媒配管557を流れる低温の冷媒から冷熱を奪って低温となり、暖房機器526において室内空気から温熱を吸収する。これによって、暖房機器526による室内の冷房が行われる。暖房機器526で吸熱した水は、室内ユニット525に戻り、再びポンプ501によって室内熱交換器502に向けて吐出され循環する。
(2−6)蓄熱/冷房同時運転
冷房の必要はあるけれども、室外蓄熱容器560の蓄熱部材561に十分な温熱が蓄えられておらず、近い将来の給湯要求に備えて蓄熱を行う必要があるときに、図21に示す蓄熱/冷房同時運転591fが行われる。室外ユニット523では、冷媒が、圧縮機531、室外蓄熱容器560、第2開閉弁537、第2膨張弁535、室内熱交換器502を順に流れ、圧縮機531に戻るように、各弁を制御する。すなわち、四路切換弁532を第1状態にし、第1開閉弁536および第2開閉弁537を開け、第3開閉弁538を閉め、第1膨張弁534を閉め、第2膨張弁535の開度を絞って冷媒を減圧させる。
ここでは、圧縮機531から吐出される高温高圧の冷媒ガスは、室外蓄熱容器560において蓄熱部材561に熱を放出し凝縮する。これにより、蓄熱部材561は、高温の冷媒から熱を奪い、温熱を蓄えていく。室外蓄熱容器560内で凝縮し液化した冷媒は、第2膨張弁535で減圧され、低温低圧の液ガス二相状態の冷媒となって、室内熱交換器502に流れる。室内熱交換器502で室内ユニット525を流れる水から熱を奪って冷媒は蒸発し、低温低圧の冷媒ガスとなって圧縮機531に吸入される。
一方、室内ユニット525では、三方弁504を第1状態にし、ポンプ501から吐出された水が、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、第3水循環用配管553、暖房機器526、第4水循環用配管554、第1逆止弁505を順に流れ、再びポンプ501に吸い込まれるように、各弁を制御する。ポンプ501から吐出された水は、室内熱交換器502において冷媒配管557を流れる低温の冷媒から冷熱を奪って低温となり、暖房機器526において室内空気から温熱を吸収する。これによって、暖房機器526による室内の冷房が行われる。暖房機器526で吸熱した水は、室内ユニット525に戻り、再びポンプ501によって室内熱交換器502に向けて吐出され循環する。
(3)暖房・給湯システムの特徴
(3−1)
本実施形態に係る冷凍装置である暖房・給湯システム520は、熱媒体である冷媒を流す回路が、室外ユニット523および室内ユニット525にわたって形成されている。また、暖房・給湯システム520は、室外蓄熱容器560の中に固定されている蓄熱部材561を備えている。また、蓄熱を行う、通常蓄熱運転591b(図17)、蓄熱/暖房同時運転591c(図19)および蓄熱/冷房同時運転591f(図21)では、回路における冷媒の流れが切り換えられ、蓄熱部材561が、室外蓄熱容器560内を流れる冷媒から、温熱を奪って蓄える。また、蓄熱部材561は、複合蓄熱材であり、主材料と、複数の副材料とを含み、各蓄熱運転において外形を保ちつつ相変化する。制御部590は、各蓄熱運転591b、591dにおいて、圧縮機531から吐出された高圧の冷媒を室外蓄熱容器560に流し、冷媒から温熱を蓄熱部材561へと移す。
ここでは、各蓄熱運転591b、591dにおいて、蓄熱部材561が冷媒から直接的に温熱を奪って蓄える。これにより、蓄熱部材561の蓄えた熱を有効利用する蓄熱利用給湯運転(図18)などを行うことが可能となり、デマンドレスポンスの実現ができる。
また、ここでは、蓄熱部材561として、熱を蓄える各蓄熱運転において外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材を用いている。この複合蓄熱材の潜熱を利用することにより蓄熱密度が向上するため、蓄熱能力に対する蓄熱部材561のサイズが、相対的に水や水和物スラリーよりも小さくなる。これにより、蓄熱運転591b、591dを行う暖房・給湯システム520の小型化が図られる。
なお、複合蓄熱材は、主材料として、熱を吸収する蓄熱あるいは熱を放出する放熱の際に相変化を伴う材料を含むことが好ましい。主材料としては、例えば、パラフィン系材料、あるいは、エリトリトールを用いることが好ましい。
また、複合蓄熱材は、副材料として、主材料が相変化しても形状を維持させるための材料を含むことが好ましい。この副材料としては、比重が0.94以上の高密度ポリエチレン、あるいは、セラミックの少なくとも一方を用いることが好ましい。
さらに、副材料として、熱伝導性を向上させるための材料を含むことが好ましい。例えば、グラファイト、あるいは、カーボン系ナノ粒子といった、熱伝導性を向上させるための材料を主材料に添加させることが好ましい。
特に、暖房・給湯システム520では、蓄熱部材561は、温熱だけを蓄え、冷熱を蓄えることはない。このため、複合蓄熱材(蓄熱部材561)の相変化温度を10℃〜30℃の範囲に設定するのではなく、例えば、溶融温度が60℃であるパラフィンを主材料として採用することが好ましい。
(3−2)
本実施形態に係る冷凍装置である暖房・給湯システム520を、別の視点で考えると、冷媒循環回路を含むヒートポンプ装置としての室外ユニット523と、水循環回路を含む水循環装置としての室内ユニット525と、を備える冷凍装置と解釈できる。そして、室外ユニット523の中に蓄熱部材561を配備し、冷媒循環回路を流れる冷媒から温熱を直接的に奪う各蓄熱運転591b、591dを有する冷凍装置と解釈できる。通常蓄熱運転591bおよび蓄熱/暖房同時運転591dは、ともに、蓄熱部材561を内包する室外蓄熱容器560を通過して冷媒が循環する運転である。一方、通常暖房運転591aや通常冷房運転591eは、室外蓄熱容器560を通過せずに冷媒が循環する運転である。
これらの運転の切り換えは、第1冷媒配管523cの第1開閉弁536、第2冷媒配管523dの第2開閉弁537、第3冷媒配管523eの第3開閉弁538、第1膨張弁534および第2膨張弁535から成る切換装置が、制御部90の指令に基づいて開閉動作することによって行われる。
これらの各弁534−538から成る切換装置を室外ユニット523に設けていることによって、暖房・給湯システム520では、各運転591a〜591fの切り換えが可能になっている。例えば、暖房・給湯システム520では、室外熱交換器533を通過せず室外蓄熱容器560を通過して冷媒が循環する蓄熱利用給湯運転591cおよび蓄熱/冷房同時運転591fを行うことができる。また、室外蓄熱容器560を通過せず室外熱交換器533を通過して冷媒が循環する通常暖房運転591aおよび通常冷房運転591eを行うことができる。さらに、室外熱交換器533および室外蓄熱容器560の両方を通過して冷媒が循環する通常蓄熱運転591bおよび蓄熱/暖房同時運転591dを行うことができる。
そして、蓄熱/暖房同時運転591dにおいては、冷媒は、室外熱交換器533で外気から温熱を奪い、蓄熱部材561は、室外蓄熱容器560内で冷媒から熱を奪って温熱を蓄え、水循環回路を流れる水は、室内熱交換器502において冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って加熱される。また、通常蓄熱運転591bにおいては、冷媒は、室外熱交換器533で外気から温熱を奪い、蓄熱部材561は、室外蓄熱容器560内で冷媒から熱を奪って温熱を蓄える。これらの2つの運転を行うことができるため、暖房・給湯システム520では、暖房の要求があるときには蓄熱/暖房同時運転591dを行って暖房と蓄熱の両方の要求を満足させることができ、急速に蓄熱を行って例えばアグリゲータ10からの省電力要求に備える必要があるときには通常蓄熱運転591bを行って蓄熱部材561への蓄熱を早く完了させることができる。
また、蓄熱利用給湯運転591cでは、各蓄熱運転591b、591dによって温熱を蓄えた蓄熱部材561を利用して、室内熱交換器502において水循環回路を流れる水を加熱する。蓄熱利用給湯運転591cにおいて、冷媒は、室外蓄熱容器560内で蓄熱部材561から温熱を奪い、水循環回路を流れる水は、室内熱交換器502を流れる冷媒から熱を奪って加熱される。この蓄熱利用給湯運転591cでは、室外熱交換器533で外気から温熱を奪うことなく、圧縮機531の仕事量を抑えて室内熱交換器502において水を加熱することができる。
(4)変形例
(4−1)変形例4A
上記の第3実施形態では、室内ユニット525に貯湯タンク503を設け、その中に給湯用伝熱管558を配備することで給湯機器528に供給する水を加熱しているが、これに代えて、図23に示す暖房・給湯システム620の室内ユニット625のように給湯用の水と室内ユニット625内の循環水との間で熱交換を行わせる給湯用熱交換器603を採用してもよい。
暖房・給湯システム620は、上記の第3実施形態の室内ユニット525だけを図23に示す室内ユニット625に置き換えたシステムである。そして、室内ユニット625は、第3実施形態の室内ユニット525の貯湯タンク503およびその周りの配管等を外し、代わりに給湯用熱交換器603を設置したものである。以下、室内ユニット625について、室内ユニット525との相違点を中心に説明を行う。
室内ユニット625は、第5、第6水循環用配管655,656と、給湯用熱交換器603と、給湯用配管658とを有している。また、室内ユニット625は、給湯機器528を接続するための第3,第4水配管接続ポート625e、625fを有している。
第5、第6水循環用配管655,656は、三方弁504が第2水循環用配管552と第5水循環用配管655とを連通させる状態にあるときに、ポンプ501、第1水循環用配管551、室内熱交換器502、第2水循環用配管552、三方弁504、給湯用熱交換器603、第2逆止弁506とともに、水が室内熱交換器502と給湯用熱交換器603との間を循環する水循環経路を形成する。
給湯用配管658は、入口側の一端が第4水配管接続ポート625fに接続され、出口側の他端が第3水配管接続ポート625eに接続されている。第4水配管接続ポート625fには、給水源99から延びる給水管99aが接続され、第3水配管接続ポート625eには、給湯機器528へと延びる給湯用水連絡配管528aが接続されている。
給湯用熱交換器603は、ポンプ501の駆動によって三方弁504から第2逆止弁506へと流れる循環水と、給水管99aから取り込まれて給湯用配管658を流れる給湯用の水との間で熱交換を行わせる。これにより、室内熱交換器502で冷媒から熱を奪った高温の循環水の熱が、給湯用配管658を流れる水へと移り、第3水配管接続ポート625eから給湯機器528へと流れていく水の温度が高くなる。すなわち、給湯機器528から湯がユーザーに供給される。
このような給湯用熱交換器603を有する室内ユニット625を、第3実施形態の貯湯タンク503を有する室内ユニット525に代えて採用した場合にも、室外ユニット523が室外蓄熱容器560の蓄熱部材561によって十分な温熱を蓄えることができる構成であるため、十分に高温の湯を給湯機器528からユーザーに供給することが可能である。
(4−2)変形例4B
上記の第3実施形態では、室外ユニット523において冷媒の流れを切り換えるための切換装置として、第1開閉弁536、第2開閉弁537、第3開閉弁538、第1膨張弁534および第2膨張弁535を採用しているが、これらに代えて、三方弁などの他のバルブを用いて各運転の切り換えを行ってもよい。
(4−3)変形例4C
上記の第3実施形態では、室外蓄熱容器560内に蓄熱部材561を配置し、室外蓄熱容器560内を流れる冷媒と蓄熱部材561とが直接的に熱交換を行う構造を採用しているが、例えば、第1実施形態や第1実施形態の変形例1Cのように、室外蓄熱容器560に代えて、水を貯める蓄熱槽を室外ユニット523に設け、水を介して間接的に冷媒と蓄熱部材561とが熱交換を行う構成を採ることもできる。
また、上記の第2実施形態の変形例2Bで説明した、図14に示す蓄熱モジュール460を、室外蓄熱容器560および蓄熱部材561に代えて採用することも可能である。
20 空気調和機(冷凍装置)
31 圧縮機
44 第4配管(回路)
45 第5配管(回路)
60 蓄熱槽(貯水部)
60a 水(貯水部の水)
60b 伝熱管(熱交換部)
61 蓄熱部材
90 制御部
120 空気調和機(冷凍装置)
160 蓄熱槽(貯水部)
160a 水(貯水部の水)
161 蓄熱部材
170 熱交換器(熱交換部)
220 空気調和機(冷凍装置)
260 蓄熱容器(回路;収容室)
261 蓄熱部材
360 蓄熱容器(回路;収容室)
361 蓄熱部材
460a 蓄熱用伝熱管
461 蓄熱部材
520 暖房・給湯システム(冷凍装置)
523 室外ユニット(ヒートポンプ装置)
525 室内ユニット(水循環装置)
531 圧縮機
533 室外熱交換器
534 第1膨張弁(膨張装置)
535 第2膨張弁(膨張装置)
536 第1開閉弁(切換装置)
537 第2開閉弁(切換装置)
538 第3開閉弁(切換装置)
560 室外蓄熱容器(収容室;蓄熱用熱交換器)
561 蓄熱部材
590 制御部
591a 通常暖房運転
591b 通常蓄熱運転
591c 蓄熱利用給湯運転
591d 蓄熱/暖房同時運転
591e 通常冷房運転
591f 蓄熱/冷房同時運転
620 暖房・給湯システム(冷凍装置)
特開2014−236581号公報

Claims (14)

  1. 熱媒体を流す回路(60b、44、45、260、360、460a、560)と、
    前記回路を流れる前記熱媒体と、直接的あるいは間接的に熱交換する蓄熱部材(61、161、261、361、461、561)と、
    前記回路における前記熱媒体の流れを切り換えて、前記蓄熱部材が前記熱媒体から冷熱あるいは温熱を奪って蓄える蓄熱運転を行う、制御部(90、590)と、
    を備え、
    前記蓄熱部材は、主材料と1又は複数の副材料とを含み前記蓄熱運転において外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材である、
    冷凍装置(20、120、220、520、620)。
  2. 前記複合蓄熱材は、
    前記主材料として、熱を吸収する蓄熱あるいは熱を放出する放熱の際に相変化を伴う材料を含み、
    前記副材料として、前記主材料が相変化しても形状を維持させるための材料を含む、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記複合蓄熱材は、前記副材料として、熱伝導性を向上させるための材料を含む、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 前記熱媒体は、冷媒であり、
    前記回路は、前記蓄熱部材を収容する収容室(260、560)と、低圧の前記冷媒を圧縮して高圧にして吐出する圧縮機(31、531)と、を有し、
    前記制御部は、前記蓄熱運転において、高圧の前記冷媒を前記収容室に流して前記冷媒から温熱を前記蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の前記冷媒を前記収容室に流して前記冷媒から冷熱を前記蓄熱部材へと移す、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置(220、520、620)。
  5. 前記蓄熱部材を水中で保持する貯水部(60、160)、
    をさらに備え、
    前記熱媒体は、冷媒であり、
    前記回路は、前記貯水部の水(60a、160a)と前記冷媒とを熱交換させる熱交換部(60b、170)と、低圧の前記冷媒を圧縮して高圧にして吐出する圧縮機(31)と、を有し、
    前記制御部は、前記蓄熱運転において、高圧の前記冷媒を前記熱交換部に流して前記冷媒から温熱を前記蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の前記冷媒を前記熱交換部に流して前記冷媒から冷熱を前記蓄熱部材へと移す、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置(20、120)。
  6. 前記熱媒体は、冷媒であり、
    前記回路は、周囲が前記蓄熱部材(461)で覆われる蓄熱用伝熱管(460a)と、低圧の前記冷媒を圧縮して高圧にして吐出する圧縮機(31)と、を有し、
    前記制御部は、前記蓄熱運転において、高圧の前記冷媒を前記蓄熱用伝熱管に流して前記冷媒から温熱を前記蓄熱部材へと移す、あるいは、低圧の前記冷媒を前記蓄熱用伝熱管に流して前記冷媒から冷熱を前記蓄熱部材へと移す、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  7. 冷媒循環回路を含み、外気から熱を奪う、ヒートポンプ装置(523)と、
    水循環回路を含み、前記冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って前記水循環回路を流れる水を加熱する、水循環装置(525)と、
    前記冷媒循環回路を流れる冷媒と、直接的あるいは間接的に熱交換する、蓄熱部材(561)
    を備え、
    前記蓄熱部材は、主材料と1又は複数の副材料とを含み、外形を保ちつつ相変化する複合蓄熱材である、
    冷凍装置(520、620)。
  8. 前記複合蓄熱材は、
    前記主材料として、熱を吸収する蓄熱あるいは熱を放出する放熱の際に相変化を伴う材料を含み、
    前記副材料として、前記主材料が相変化しても形状を維持させるための材料、および/又は、熱伝導性を向上させるための材料、を含む、
    請求項7に記載の冷凍装置。
  9. 前記ヒートポンプ装置(523)は、
    圧縮機(531)と、
    冷媒と前記蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる、蓄熱用熱交換器(560)と、
    冷媒と外気との間で熱交換を行わせる、室外熱交換器(533)と、
    前記蓄熱用熱交換器を通過せずに冷媒が循環する状態(591a、591e)と、前記蓄熱用熱交換器を通過して冷媒が循環する状態(591b、591c、591d、591f)と、を切り換える、切換装置(536、537、538)と、
    を有している、
    請求項7又は8に記載の冷凍装置。
  10. 前記ヒートポンプ装置(523)は、
    圧縮機(531)と、
    冷媒と前記蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる、蓄熱用熱交換器(560)と、
    冷媒と外気との間で熱交換を行わせる、室外熱交換器(533)と、
    前記室外熱交換器(533)を通過せず前記蓄熱用熱交換器(560)を通過して冷媒が循環する状態(591c、591f)と、前記蓄熱用熱交換器(560)を通過せず前記室外熱交換器(533)を通過して冷媒が循環する状態(591a、591e)と、を切り換える、切換装置(534、536、537)と、
    を有している、
    請求項7又は8に記載の冷凍装置。
  11. 前記ヒートポンプ装置(523)は、
    圧縮機(531)と、
    冷媒と前記蓄熱部材との間で、直接的あるいは間接的な熱交換を行わせる、蓄熱用熱交換器(560)と、
    冷媒と外気との間で熱交換を行わせる、室外熱交換器(533)と、
    前記室外熱交換器(533)を通過せず前記蓄熱用熱交換器(560)を通過して冷媒が循環する状態(591c、591f)と、前記蓄熱用熱交換器(560)を通過せず前記室外熱交換器(533)を通過して冷媒が循環する状態(591a、591e)と、前記室外熱交換器(533)および前記蓄熱用熱交換器(560)の両方を通過して冷媒が循環する状態(591b、591d)と、を切り換える、切換装置(534、535、536、537、538)と、
    を有している、
    請求項7又は8に記載の冷凍装置。
  12. 前記冷媒循環回路における冷媒の流れを切り換えて、前記蓄熱部材(561)が冷媒から温熱を奪って蓄える蓄熱運転(591b、591d)を行う、制御部(590)、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記蓄熱運転として、前記蓄熱部材(561)への温熱の蓄熱に加えて前記水循環回路を流れる水の加熱を同時に実施する蓄熱・水加熱同時運転(591d)、を行うことができ、
    前記蓄熱・水加熱同時運転(591d)において、冷媒は、室外熱交換器(533)で外気から温熱を奪い、前記蓄熱部材(561)は、蓄熱用熱交換器(560)で冷媒から熱を奪って温熱を蓄え、前記水循環回路を流れる水は、前記冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って加熱される、
    請求項7又は8に記載の冷凍装置。
  13. 前記制御部(590)は、前記蓄熱運転として、前記水循環回路を流れる水の加熱を実施せずに前記蓄熱部材(561)への温熱の蓄熱を実施する通常蓄熱運転(591b)、をさらに行うことができ、
    前記通常蓄熱運転(591b)において、冷媒は、前記室外熱交換器(533)で外気から温熱を奪い、前記蓄熱部材(561)は、前記蓄熱用熱交換器(560)で冷媒から熱を奪って温熱を蓄える、
    請求項12に記載の冷凍装置。
  14. 前記制御部(590)は、前記蓄熱運転によって温熱を蓄えた前記蓄熱部材(561)を利用して前記水循環回路を流れる水を加熱する蓄熱利用運転(591c)、をさらに行うことができ、
    前記蓄熱利用運転(591c)において、冷媒は、前記蓄熱用熱交換器(560)で前記蓄熱部材(561)から温熱を奪い、前記水循環回路を流れる水は、前記冷媒循環回路を流れる冷媒から熱を奪って加熱される、
    請求項12又は13に記載の冷凍装置。
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