JP2014156143A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた性能を発揮しうる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置1Aは、主回路2、第1連絡路3及び第2連絡路4を備えている。主回路2は、圧縮機10、室内凝縮器11、第1膨張弁14(第1膨張機構)、室外熱交換器13、第2膨張弁15(第2膨張機構)及び室内蒸発器12がこの順番に接続されることによって形成されている。第1連絡路3には、第1開閉弁23(第1弁)が配置されている。第2連絡路4には、第2開閉弁24(第2弁)が配置されている。暖房運転(例えば、除湿暖房運転)において、室内凝縮器11から流出した冷媒は、室内蒸発器12及び室外熱交換器13を並列に流れる。冷房運転及び再加熱除湿運転において、室内凝縮器11から流出した冷媒は、室外熱交換器13及び室内蒸発器12をこの順番で直列に流れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来の自動車では、冷房にヒートポンプが用いられる一方、暖房にエンジンの廃熱が利用されている。近年では、エンジンの廃熱量が少ないハイブリッド車及びエンジンの廃熱を利用できない電気自動車が普及してきている。これに合わせて、冷房だけでなく暖房にもヒートポンプを使用できる車両用空調装置の開発が進められている。例えば、特許文献1には、図8A及び図8Bに示す車両用空調装置100が開示されている。
車両用空調装置100は、冷房運転、再加熱除湿運転、除霜運転及び2種類の除湿暖房運転の各モードで運転されうる。車両用空調装置100は、圧縮機111、第1室内熱交換器112、第1膨張弁113及び第2室内熱交換器114がこの順番に接続されることによって形成された主回路110を備えている。第1室内熱交換器112及び第2室内熱交換器114は、第2室内熱交換器114が風上側に位置し、第1室内熱交換器112が風下側に位置するようにダクト150の内部に配置されている。
主回路110において、圧縮機111と第1室内熱交換器112との間には第1開閉弁115が配置されている。第1室内熱交換器112と第1膨張弁113との間には逆止弁116が配置されている。逆止弁116と第1膨張弁113との間には受液器117が配置されている。第2室内熱交換器114と圧縮機111との間にはアキュムレータ118が配置されている。
また、車両用空調装置100は、冷房運転時に第1室内熱交換器112をバイパスして冷媒を流すためのバイパス路120を備えている。バイパス路120には、室外熱交換器121が設けられている。バイパス路120は、圧縮機111と第1開閉弁115との間で主回路110から分岐し、逆止弁116と受液器117との間で主回路110に合流している。バイパス路120には、さらに、第2開閉弁125及び逆止弁122が設けられている。第2開閉弁125は、室外熱交換器121の上流側に位置している。逆止弁122は、室外熱交換器121の下流側に位置している。
さらに、車両用空調装置100は、第1暖房専用路140及び第2暖房専用路130を備えている。第1暖房専用路140は、受液器117と第1膨張弁113との間で主回路110から分岐し、室外熱交換器121と逆止弁122との間でバイパス路120に合流している。第2暖房専用路130は、第2開閉弁125と室外熱交換器121との間でバイパス路120から分岐し、第2室内熱交換器114とアキュムレータ118との間で主回路110に合流している。第1暖房専用路140には第2膨張弁141が設けられている。第2暖房専用路130には第3開閉弁135が設けられている。
冷房運転時には、第1開閉弁115及び第3開閉弁135が閉じられ、第2開閉弁125が開かれる。圧縮機111から吐出された冷媒は、図8Aに実線矢印で示すように、室外熱交換器121、第1膨張弁113及び第2室内熱交換器114をこの順番に流れる。再加熱除湿運転時には、冷房運転時の状態から第1開閉弁115がさらに開かれる。冷媒は、図8Aに破線矢印で示すように、室外熱交換器121及び第1室内熱交換器112を並列に流れた後、逆止弁116と受液器117との間で合流し、第2室内熱交換器114を流れる。
他方、第1除湿暖房運転時には、第1開閉弁115が開かれ、第2開閉弁125及び第3開閉弁135が閉じられる。圧縮機111から吐出された冷媒は、図8Bに破線矢印で示すように、第1室内熱交換器112、第1膨張弁113及び第2室内熱交換器114をこの順番に流れる。第2除湿暖房運転時には、第1除湿暖房運転時の状態から第3開閉弁135がさらに開かれる。冷媒は、図8Bに実線矢印で示すように、第1室内熱交換器112及び受液器117を流れる。その後、冷媒の一部が第1膨張弁113及び第2室内熱交換器114を流れ、冷媒の残部が第2膨張弁141及び室外熱交換器121を流れる。
特開平7−232547号公報
図8Aに示す車両用空調装置100によれば、再加熱除湿運転において、室外熱交換器121の冷媒の流量及び第1室内熱交換器112の冷媒の流量を調節することができない。そのため、再加熱除湿運転における車両用空調装置100の性能は芳しくない。
このような事情に鑑み、本開示は、優れた性能を発揮しうる車両用空調装置を提供する。
すなわち、本開示は、
暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
圧縮機、室内凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び室内蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路と、
外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内蒸発器を通過した空気が前記室内凝縮器を通過できるように、前記室内凝縮器及び前記室内蒸発器が内部に配置されたダクトと、
前記室外熱交換器と前記第2膨張機構との間において前記主回路に設けられ、前記室外熱交換器から前記第2膨張機構に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、前記第2膨張機構から前記室外熱交換器に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する方向制御弁と、
前記室内凝縮器と前記第1膨張機構との間で前記主回路から分岐し、前記方向制御弁と前記第2膨張機構との間で前記主回路に合流している第1連絡路と、
前記第1連絡路に配置され、前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを許容でき、かつ前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを禁止できる第1弁と、
前記室外熱交換器と前記方向制御弁との間で前記主回路から分岐し、前記室内蒸発器と前記圧縮機との間で前記主回路に合流している第2連絡路と、
前記第2連絡路に配置され、前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを許容でき、かつ前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを禁止できる第2弁と、
を備えた、車両用空調装置を提供する。
上記の車両用空調装置は、どの運転モードでも優れた性能を発揮しうる。
本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の暖房運転時の概略構成図 図1に示す車両用空調装置の冷房運転及び再加熱除湿運転時の概略構成図 変形例1に係る車両用空調装置の暖房運転時の概略構成図 図3に示す車両用空調装置の冷房運転及び再加熱除湿運転時の概略構成図 変形例2に係る車両用空調装置の概略構成図 本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の暖房運転時の概略構成図 図6に示す車両用空調装置の冷房運転及び再加熱除湿運転時の概略構成図 従来の車両用空調装置の冷房運転、再加熱除湿運転及び除霜運転時の概略構成図 従来の車両用空調装置の除湿暖房運転時の概略構成図。
図8Aに示す車両用空調装置100によれば、再加熱除湿運転において、室外熱交換器121のガス冷媒の流量及び第1室内熱交換器112のガス冷媒の流量を調節できない。なぜなら、室外熱交換器121を経由する流れと第1室内熱交換器112を経由する流れとの合流点よりも上流側に冷媒の流量を調節するための手段が存在しないからである。冷媒の流量を調節するための手段は、室外熱交換器121及び第1室内熱交換器112の下流側に位置している第1膨張弁113に限られている。そのため、室外熱交換器121及び第1室内熱交換器112の一方の熱交換器に冷媒が過剰に流れ、ガス冷媒を十分に凝縮及び液化させることが困難となる可能性がある。他方の熱交換器では凝縮能力に対して冷媒の流量が不足し、冷媒の液化が過度に進むことによって熱交換器の内部に液化した冷媒が滞留する可能性がある。この場合、ヒートポンプ回路を循環する冷媒の量が不足する。さらに、熱交換器の内部に冷媒とともに冷凍機油が滞留し、圧縮機111で冷凍機油が不足する可能性がある。
本開示の第1態様は、
暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
圧縮機、室内凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び室内蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路と、
外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内蒸発器を通過した空気が前記室内凝縮器を通過できるように、前記室内凝縮器及び前記室内蒸発器が内部に配置されたダクトと、
前記室外熱交換器と前記第2膨張機構との間において前記主回路に設けられ、前記室外熱交換器から前記第2膨張機構に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、前記第2膨張機構から前記室外熱交換器に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する方向制御弁と、
前記室内凝縮器と前記第1膨張機構との間で前記主回路から分岐し、前記方向制御弁と前記第2膨張機構との間で前記主回路に合流している第1連絡路と、
前記第1連絡路に配置され、前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを許容でき、かつ前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを禁止できる第1弁と、
前記室外熱交換器と前記方向制御弁との間で前記主回路から分岐し、前記室内蒸発器と前記圧縮機との間で前記主回路に合流している第2連絡路と、
前記第2連絡路に配置され、前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを許容でき、かつ前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを禁止できる第2弁と、
を備えた、車両用空調装置を提供する。
上記の車両用空調装置において冷房運転又は再加熱除湿運転を行うとき、第1弁及び第2弁を用い、第1連絡路及び第2連絡路に冷媒が流れることを禁止する。すると、圧縮機から吐出された冷媒は、室内凝縮器、室外熱交換器、第2膨張機構及び室内蒸発器をこの順番に流れ、圧縮機に再び吸入される。その結果、室内蒸発器による除湿と室内凝縮器による加熱とを行うことができる。このとき、冷媒は、室内凝縮器と、凝縮器として機能する室外熱交換器とを順番に直列に流れる。従って、室内凝縮器にも室外熱交換器にも冷媒及び冷凍機油が滞留しない。また、室内凝縮器及び室外熱交換器で冷媒を全て凝縮させた後に第2膨張機構で冷媒を膨張させることができる。
除湿を必要としない暖房運転を行うとき、第1弁及び第2弁を用い、第1連絡路に冷媒が流れることを禁止し、第2連絡路に冷媒が流れることを許容する。すると、圧縮機から吐出された冷媒は、室内凝縮器、第1膨張機構、蒸発器として機能する室外熱交換器及び第2連絡路をこの順番に流れ、圧縮機に再び吸入される。その結果、室内凝縮器による加熱を行うことができる。
除湿を必要とする除湿暖房運転を行うとき、第1弁及び第2弁を用い、第1連絡路及び第2連絡路に冷媒が流れることを許容する。すると、圧縮機から吐出された冷媒は、室内凝縮器を通過した後、室外熱交換器(蒸発器としての)及び室内蒸発器に並列に流れる。さらに、室外熱交換器の上流側には第1膨張機構が配置されている。室内蒸発器の上流側には第2膨張機構が配置されている。従って、第1膨張機構及び第2膨張機構を用い、室外熱交換器及び室内蒸発器のそれぞれに適切な量の冷媒を流すことができる。
このように、室外熱交換器が蒸発器又は凝縮器として機能するので、運転モードに応じてヒートポンプサイクル(冷凍サイクル)に複数の蒸発器が存在する場合と、複数の凝縮器が存在する場合とがある。すなわち、除湿暖房運転時には2台の蒸発器がヒートポンプサイクルに存在する。冷房運転時又は再加熱除湿運転時には2台の凝縮器がヒートポンプサイクルに存在する。
2台の蒸発器がヒートポンプサイクルに存在する場合、2台の蒸発器に冷媒が並列に流れる。これにより、冷媒の圧力損失を低減できるのでヒートポンプサイクルの効率が向上する。また、各蒸発器の内部では、液冷媒が気化するだけなので、各蒸発器への冷媒の流入量(質量流量)が各蒸発器からの冷媒の流出量(質量流量)を上回る現象は起こらない。従って、各蒸発器の内部に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。
2台の凝縮器がヒートポンプサイクルに存在する場合、各凝縮器の内部でガス冷媒が液化する。本実施形態では、2台の凝縮器を直列に冷媒が流れるので、2台の凝縮器には同じ量の冷媒が流れる。従って、2台の凝縮器の一方に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。
本開示の第2態様は、第1態様に加え、前記方向制御弁が逆止弁又は開閉弁である、車両用空調装置を提供する。逆止弁及び開閉弁は、方向制御弁に必要な機能を発揮でき、しかも安価である。
本開示の第3態様は、第1又は第2態様に加え、前記暖房運転には、除湿を必要とするときに行われる除湿暖房運転が含まれ、前記除湿暖房運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを許容し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを許容し、前記室内凝縮器から流出した冷媒は、前記室内蒸発器及び蒸発器として機能する前記室外熱交換器を並列に流れる、車両用空調装置を提供する。第3態様によれば、冷媒の圧力損失を低減できるのでヒートポンプサイクルの効率が向上する。また、室内蒸発器の内部では、液冷媒が気化するだけなので、室内蒸発器への冷媒の流入量が室内蒸発器からの冷媒の流出量を上回る現象は起こらない。従って、室内蒸発器の内部に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。このことは、室外熱交換器についても当てはまる。
本開示の第4態様は、第3態様に加え、前記室外熱交換器の冷媒の流量に対する前記室内蒸発器の冷媒の流量の比率が前記第2膨張機構によって調整される、車両用空調装置を提供する。第4態様によれば、室内蒸発器の冷媒の流量を適切に制御できるので、室内蒸発器によって空気が過度に冷却されることを防止できる。すなわち、ダクトに吸い込まれた空気を過度に冷却することによる暖房能力の低下を防止できる。
本開示の第5態様は、第1〜第4態様のいずれか1つに加え、前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを禁止し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを禁止し、前記室内凝縮器から流出した冷媒は、凝縮器として機能する前記室外熱交換器及び前記室内蒸発器をこの順番で流れる、車両用空調装置を提供する。第5態様によれば、室内蒸発器で冷房効果が得られる。冷媒が室外熱交換器及び室内凝縮器を順番に流れるので、室外熱交換器及び室内凝縮器に冷媒及び冷凍機油が滞留することも防止される。
本開示の第6態様は、第5態様に加え、前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記圧縮機の吸入冷媒の過熱度が前記第2膨張機構によって調整される、車両用空調装置を提供する。圧縮機の吸入冷媒の過熱度を適切に調整することによって、ヒートポンプサイクルの効率が向上する。
本開示の第7態様は、第1〜第6態様のいずれか1つに加え、前記暖房運転には、除湿を必要としないときに行われる通常暖房運転が含まれ、前記通常暖房運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを禁止し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを許容し、前記室外熱交換器から流出した冷媒は、前記室内蒸発器をバイパスするように前記第2連絡路を流れる、車両用空調装置を提供する。第7態様によれば、室内凝縮器で暖房効果が得られる。
本開示の第8態様は、第3又は第7態様に加え、前記除湿暖房運転又は前記通常暖房運転において、前記圧縮機の吸入冷媒の過熱度が前記第1膨張機構によって調整される、車両用空調装置を提供する。圧縮機の吸入冷媒の過熱度を適切に調整することによって、ヒートポンプサイクルの効率が向上する。
本開示の第9態様は、第1〜第8態様のいずれか1つに加え、前記第1弁及び前記第2弁のそれぞれが開閉弁である、車両用空調装置を提供する。開閉弁は、コスト、信頼性などの観点から推奨される。
本開示の第10態様は、第1〜第9態様のいずれか1つに加え、前記第1膨張機構をバイパスするように前記主回路に接続され、前記室内凝縮器から流出した冷媒を前記室外熱交換器に供給するバイパス路をさらに備えた、車両用空調装置を提供する。冷媒が第1膨張機構を経由しないようにバイパス路を使用すれば、第1膨張機構における冷媒の圧力損失を回避できる。
本開示の第11態様は、第1〜第8態様のいずれか1つに加え、前記第1膨張機構をバイパスするように前記主回路に接続され、前記室内凝縮器から流出した冷媒を前記室外熱交換器に供給するバイパス路をさらに備え、前記第1弁が1つの流入口及び2つの流出口を有する方向切換弁であり、前記第1連絡路に前記方向切換弁が配置され、前記方向切換弁の前記2つの流出口の一方と前記流入口とのそれぞれに前記第1連絡路が接続されており、前記バイパス路によって、前記方向切換弁の前記2つの流出口の他方が前記主回路の前記第1膨張機構と前記室外熱交換器との間の部分に接続されている、車両用空調装置を提供する。第11態様によれば、冷房運転及び再加熱除湿運転において、第1膨張機構をバイパスするようにバイパス路に冷媒を流すことができるので、第1膨張機構における冷媒の圧力損失を回避できる。
本開示の第12態様は、第11態様に加え、前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記室内凝縮器から流出した冷媒は、前記方向切換弁によって前記バイパス路に導かれる、車両用空調装置を提供する。冷媒が第1膨張機構を経由しないようにバイパス路を使用すれば、第1膨張機構における冷媒の圧力損失を回避できる。
本開示の第13態様は、第11又は第12態様に加え、前記方向切換弁が三方弁である、車両用空調装置を提供する。方向切換弁として三方弁を使用すれば、複数の開閉弁を使用する場合と比べて、部品点数を減らすことができる。また、比較的大きい内径を有する三方弁を安価に入手できるので、方向切換弁として三方弁を使用する場合には、方向切換弁での冷媒の圧力損失を減らすことができる。
本開示の第14態様は、
暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
圧縮機、凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路と、
空気を加熱するための室内加熱器を有し、前記室内加熱器と前記凝縮器との間で熱媒体を循環させるように構成された第1回路と、
空気を冷却するための室内冷却器を有し、前記室内冷却器と前記蒸発器との間で前記熱媒体又は他の熱媒体を循環させるように構成された第2回路と、
外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内冷却器を通過した空気が前記室内加熱器を通過できるように、前記室内冷却器及び前記室内加熱器が内部に配置されたダクトと、
前記室外熱交換器と前記第2膨張機構との間において前記主回路に設けられ、前記室外熱交換器から前記第2膨張機構に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、前記第2膨張機構から前記室外熱交換器に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する方向制御弁と、
前記凝縮器と前記第1膨張機構との間で前記主回路から分岐し、前記方向制御弁と前記第2膨張機構との間で前記主回路に合流している第1連絡路と、
前記第1連絡路に配置され、前記凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを許容でき、かつ前記凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを禁止できる第1弁と、
前記室外熱交換器と前記方向制御弁との間で前記主回路から分岐し、前記蒸発器と前記圧縮機との間で前記主回路に合流している第2連絡路と、
前記第2連絡路に配置され、前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを許容でき、かつ前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを禁止できる第2弁と、
を備えた、車両用空調装置を提供する。
第14態様では、ダクトに吸い込まれた空気の加熱が第1回路の室内加熱器によって行われ、ダクトに吸い込まれた空気の冷却が第2回路の室内冷却器によって行われる。この点を除き、第14態様の構成は、第1態様の構成と一致している。従って、第1態様で得られる効果は、第14態様でも得られる。
本開示の第15態様は、第14態様に加え、前記第1回路が前記熱媒体を貯めるための第1タンクを有し、前記第2回路が前記熱媒体を貯めるための第2タンクを有し、前記第1タンクと前記第2タンクとが連通管によって接続されている、車両用空調装置を提供する。第15態様によれば、第1回路又は第2回路で熱媒体が不足することを防止できる。
本開示の第16態様は、
暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
圧縮機、室内凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び室内蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路を有するヒートポンプ回路と、
外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内蒸発器を通過した空気が前記室内凝縮器を通過できるように、前記室内凝縮器及び前記室内蒸発器が内部に配置されたダクトと、を備え、
前記暖房運転には、除湿を必要とする除湿暖房運転が含まれ、
前記ヒートポンプ回路は、(i)前記除湿暖房運転において、前記室内凝縮器から流出した冷媒が、2つの流れに分かれた後、前記室内蒸発器及び蒸発器として機能する前記室外熱交換器を並列に流れ、かつ(ii)前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記室内凝縮器から流出した冷媒が、凝縮器として機能する前記室外熱交換器及び前記室内蒸発器をこの順番で流れるように構成されている、車両用空調装置を提供する。
第16態様によっても、第1態様と同じ効果が得られる。第16態様において、室内凝縮器に代えて、ダクトの外部に配置された凝縮器を使用してもよい。室内蒸発器に代えて、ダクトの外部に配置された凝縮器を使用してもよい。ダクトの内部には、室内冷却器を通過した空気が室内加熱器を通過できるように、室内冷却器及び室内加熱器が配置されうる。室内加熱器は、ヒートポンプ回路の凝縮器で得られる熱を用い、ダクトに吸い込まれた空気を加熱する。室内冷却器は、ダクトに吸い込まれた空気から熱を奪い、奪った熱をヒートポンプ回路の蒸発器で冷媒に与える。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、本実施形態の車両用空調装置1Aは、ダクト5、ヒートポンプ回路6及び制御装置7を備えている。車両用空調装置1Aは、暖房運転、除霜運転、冷房運転及び再加熱除湿運転から選ばれるいずれかのモードで運転されうる。暖房運転には、2種類の暖房運転が含まれる。1つの暖房運転は、除湿を必要としないときに行われる通常暖房運転である。他の1つの暖房運転は、除湿を必要とするときに行われる除湿暖房運転である。「再加熱除湿運転」とは、除湿のために空気をいったん冷却した後、除湿された空気を再加熱することによって、車室内の温度が下がることを抑制しつつ除湿を行える運転である。
ダクト5は、車室内に外気を取り込んだり、内気を循環させたりするための構造物である。図1及び図2では、ダクト5の形状が模式的に表されている。ダクト5の形状は特に限定されず、ダクト5が配置されるべきスペースに合わせて設計される。例えば、ダクト5の一部が膨らんでいたりうねっていたりしていてもよい。
ダクト5は、ダクト5の内部に外気を導入するための外気導入口5a、ダクト5の内部に内気(車室内の空気)を導入するための内気導入口5b及び温度調整された空気を車室内に吹き出すための吹出口5cを有している。外気導入口5a及び内気導入口5bは、ダクト5の一方の端部に位置している。吹出口5cは、ダクト5の他方の端部に位置している。図示は省略するが、外気導入口5a及び内気導入口5bの近傍には、外気導入口5aからダクト5に吸い込まれる外気の量と内気導入口5bからダクト5に吸い込まれる内気の量との比率を調整する吸気ダンパが配置されている。吹出口5cは、デフロスタ吹出口、フェイス吹出口及びフット吹出口などの複数の吹出口に分岐していてもよい。
ダクト5の内部には、送風機9が配置されている。送風機9は、ダクト5の一方の端部から他方の端部に向かう空気の流れを生じさせる。また、送風機9は、外気導入口5a及び内気導入口5bの近くに配置されていてもよいし、吹出口5cの近くに配置されていてもよい。
ヒートポンプ回路6は、主回路2、第1連絡路3及び第2連絡路4を有する。ヒートポンプ回路6を循環する冷媒の種類は特に限定されない。冷媒として、R134a、R410A、HFO−1234yf、HFO−1234zeなどのハイドロフルオロカーボン冷媒、イソブタン、プロパンなどのハイドロカーボン冷媒、CO2などの自然冷媒を使用できる。
主回路2は、圧縮機10、室内凝縮器11、第1膨張弁14(第1膨張機構)、室外熱交換器13、第2膨張弁15(第2膨張機構)及び室内蒸発器12を有する。これらのコンポーネントは、冷媒配管によってこの順番で環状に接続されている。第1膨張弁14及び第2膨張弁15は、例えば電動膨張弁である。ただし、第1膨張弁14及び第2膨張弁15として、オリフィス、キャピラリチューブなどの固定絞りの機能と開閉弁の機能とを併せ持った電磁弁を使用してもよいし、カーエアコンの蒸発器に一般的に使用される温度膨張弁を使用してもよい。
主回路2は、さらに、逆止弁22及びアキュムレータ16を有する。逆止弁22は、室外熱交換器13と第2膨張弁15との間において主回路2に設けられている。アキュムレータ16は、室内蒸発器12と圧縮機10との間において主回路2に設けられている。逆止弁22は、方向制御弁の一例であり、室外熱交換器13から第2膨張弁15に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、第2膨張弁15から室外熱交換器13に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する。逆止弁22と同じ機能を発揮できる限り、逆止弁22に代えて、開閉弁などの他の方向制御弁を使用してもよい。逆止弁22及び開閉弁は、方向制御弁に必要な機能を発揮でき、しかも安価である。ただし、電気的な制御を必要としない、スペースを節約できるなどの理由により、逆止弁22の使用が推奨される。さらに、大きい内径を有する逆止弁22を比較的安価に入手できる。逆止弁22の内径が大きければ大きいほど、逆止弁22での冷媒の圧力損失を減らすことができる。
圧縮機10は、図示しない電動モータにより駆動され、吸入口から吸入した冷媒を圧縮して吐出口から吐出する。電動モータは、圧縮機10の内部に配置されていてもよいし、外部に配置されていてもよい。例えば電気自動車では、電動モータが車両走行用のモータであってもよい。
室内凝縮器11及び室内蒸発器12は、ダクト5の内部に配置されている。詳細には、室内蒸発器12を通過した空気が室内凝縮器11を通過できるように、室内蒸発器12がダクト5の内部における空気の流路の上流側に配置され、室内凝縮器11が空気の流路の下流側に配置されている。室内蒸発器12及び室内凝縮器11は、送風機9によって供給される空気(内気及び/又は外気)と冷媒との間で熱交換を行う。
ダクト5の内部には、第1風路5C及び第2風路5Dが形成されている。第1風路5Cは、室内凝縮器11を経由する風路である。第2風路5Dは、室内凝縮器11を経由しない風路である。ダクト5の内部には、第1風路5Cと第2風路5Dとを仕切る仕切り板19が配置されている。
さらに、ダクト5の内部には、第1風路5Cの空気の流量と第2風路5Dの空気の流量との比率を調整する調整ダンパ21が設けられている。本実施形態では、調整ダンパ21が室内凝縮器11と仕切り板19との間に配置されている。すなわち、調整ダンパ21の揺動軸が仕切り板19の風上側の端部に取り付けられている。調整ダンパ21は、第1風路5Cを遮断する位置(熱交換器側遮断位置)と第2風路5Dを遮断する位置(バイパス側遮断位置)との間で揺動する。調整ダンパ21は、仕切り板19の風下側に逆向きで配置されていてもよい。
室外熱交換器13は、例えば、車両の前部に配置されている。室外熱交換器13は、車両の走行又はファン17によって供給される外気と冷媒との間で熱交換を行う。室外熱交換器13は、冷房運転及び再加熱除湿運転時に凝縮器として機能し、暖房運転時及び除湿暖房時に蒸発器として機能する。
室内凝縮器11、室内蒸発器12及び室外熱交換器13として、例えば、フィンチューブ熱交換器が使用される。
第1連絡路3は、室内凝縮器11と第1膨張弁14との間で主回路2から分岐し、逆止弁22と第2膨張弁15との間で主回路2に合流している。つまり、第1連絡路3の上流端3aは、主回路2の室内凝縮器11と第1膨張弁14との間の部分に位置している。第1連絡路3の下流端3bは、主回路2の逆止弁22と第2膨張弁15との間の部分に位置している。第1連絡路3には、第1開閉弁23が配置されている。
第2連絡路4は、室外熱交換器13と逆止弁22との間で主回路2から分岐し、室内蒸発器12と圧縮機10との間で主回路2に合流している。つまり、第2連絡路4の上流端4aは、主回路2の室外熱交換器13と逆止弁22との間の部分に位置している。第2連絡路4の下流端4bは、主回路2の室内蒸発器12と圧縮機10との間の部分に位置している。第2連絡路4には、第2開閉弁24が配置されている。なお、第2連絡路4は、アキュムレータ16に直接接続されていてもよい。つまり、第2連絡路4がアキュムレータ16の内部で主回路2に合流していたとしても、第2連絡路4が室内蒸発器12と圧縮機10との間で主回路2に合流しているとみなすことができる。
第1開閉弁23は、室内凝縮器11から流出した冷媒が室外熱交換器13をバイパスして第2膨張弁15に供給されることを許容でき、かつ室内凝縮器11から流出した冷媒が室外熱交換器13をバイパスして第2膨張弁15に供給されることを禁止できる。同様に、第2開閉弁24は、室外熱交換器13から流出した冷媒が室内蒸発器12をバイパスして圧縮機10に供給されることを許容でき、かつ室外熱交換器13から流出した冷媒が室内蒸発器12をバイパスして圧縮機10に供給されることを禁止できる。従って、第1開閉弁23及び第2開閉弁24に代えて、上記の機能を発揮しうる他の弁を使用することができる。例えば、第1開閉弁23に代えて、第1連絡路3の上流端3aに配置された三方弁を使用してもよい。第2開閉弁24に代えて、第2連絡路4の上流端4aに配置された三方弁を使用してもよい。ただし、コスト、信頼性などの観点から開閉弁の使用が推奨される。
制御装置7は、通常暖房運転、除湿暖房運転、除霜運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を実行するように、第1膨張弁14、第2膨張弁15、第1開閉弁23、第2開閉弁24、圧縮機10及び調整ダンパ21を適切に制御する。また、制御装置7には、車室内に配置された操作パネル(図示せず)、温度センサ8a、温度センサ8bなどが接続されている。制御装置7として、A/D変換回路、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)を使用できる。制御装置7には、車両用空調装置1Aを制御するためのプログラムが格納されている。図1では、図面の簡略化のために信号線の一部のみが描かれている。
先に説明したように、室外熱交換器13が蒸発器又は凝縮器として機能するので、運転モードに応じてヒートポンプサイクルに複数の蒸発器が存在する場合と、複数の凝縮器が存在する場合とがある。具体的に、除湿暖房運転時には2台の蒸発器がヒートポンプサイクルに存在する。冷房運転時又は再加熱除湿運転時には2台の凝縮器がヒートポンプサイクルに存在する。
2台の蒸発器がヒートポンプサイクルに存在する場合、2台の蒸発器に冷媒が並列に流れる。これにより、冷媒の圧力損失を低減できるのでヒートポンプサイクルの効率が向上する。また、各蒸発器の内部では、液冷媒が気化するだけなので、各蒸発器への冷媒の流入量(質量流量)が各蒸発器からの冷媒の流出量(質量流量)を上回る現象は起こらない。従って、各蒸発器の内部に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。
他方、2台の凝縮器がヒートポンプサイクルに存在する場合、各凝縮器の内部でガス冷媒が液化する。本実施形態では、2台の凝縮器を直列に冷媒が流れるので、2台の凝縮器には同じ量の冷媒が流れる。従って、2台の凝縮器の一方に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。
以下、車両用空調装置1Aが実行できるいくつかの運転モードを詳細に説明する。
(通常暖房運転)
通常暖房運転は、起動時などの除湿が必要でないときに実行される暖房運転である。通常暖房運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止し、第2連絡路4の冷媒の流れを許容するように、第1開閉弁23及び第2開閉弁24を制御する。すなわち、第1開閉弁23が閉じられ、第2開閉弁24が開かれる。これにより、第2連絡路4が上流端4aと下流端4bとの間で連通する。また、室内蒸発器12に冷媒が流れないように第2膨張弁15が閉じられる。なお、第1連絡路3の上流点3aから第2膨張弁15までの流路の長さが十分に短い場合には、その流路に多量の冷媒が滞留する可能性は小さい。従って、通常暖房運転において、第1開閉弁23が閉じられることは必須ではない。
通常暖房運転において、室外熱交換器13から流出した冷媒は、室内蒸発器12をバイパスするように第2連絡路4を流れる。詳細には、圧縮機10から吐出された冷媒は、図1に実線矢印で示すように、室内凝縮器11、第1膨張弁14、室外熱交換器13及び第2連絡路4をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。これにより、室内凝縮器11で暖房効果が得られる。なお、通常暖房運転では、室内蒸発器12に冷媒が流れないので、室内蒸発器12に冷媒が滞留するようにも思われる。しかし、室内蒸発器12の中の圧力は圧縮機10の吸入圧力に概ね等しいので、室内蒸発器12の中で冷媒は気化し、室内蒸発器12に冷媒は滞留しない。
第1膨張弁14の開度は、圧縮機10の吸入冷媒が特定の過熱度(例えば、3〜7℃の範囲の過熱度)を有するように調整される。具体的には、圧縮機10の吸入冷媒の温度が温度センサ8aで検出される。検出された温度とヒートポンプサイクルの低圧側の飽和温度との差(過熱度)が特定の値に一致する又は特定の範囲に収まるように第1膨張弁14の開度が調整される。ヒートポンプサイクルの低圧側の飽和温度は、例えば、室外熱交換器13に設けられた温度センサ(蒸発温度センサ)によって検出されうる。圧縮機10の吸入冷媒の過熱度を適切に調整することによって、ヒートポンプサイクルの効率が向上する。調整ダンパ21は、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。なお、適切な過熱度の範囲は、以下の説明にも適用されうる。
(除湿暖房運転)
除湿暖房運転は、除湿が必要なときに実行される暖房運転である。除湿暖房運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを許容し、第2連絡路4の冷媒の流れを許容するように、第1開閉弁23及び第2開閉弁24を制御する。すなわち、第1開閉弁23及び第2開閉弁24の両方が開かれる。これにより、第1連絡路3が上流端3aと下流端3bとの間で連通する。第2連絡路4が上流端4aと下流端4bとの間で連通する。
除湿暖房運転において、室内凝縮器11から流出した冷媒は、室内蒸発器12及び蒸発器として機能する室外熱交換器13を並列に流れる。詳細には、圧縮機10から吐出された冷媒は、図1に破線矢印で示すように、室内凝縮器11を通過した後、主回路2の室内凝縮器11と第1膨張弁14との間の部分で2つの流れに分かれる。すなわち、冷媒の一部は、第1膨張弁14、室外熱交換器13及び第2連絡路4を流れる。冷媒の残部は、第1連絡路3、第2膨張弁15及び室内蒸発器12を流れる。2つの流れは、主回路2の室内蒸発器12と圧縮機10との間の部分、すなわち、第2連絡路4の下流端4bで合流する。
除湿暖房運転において、冷媒は、室内蒸発器12及び室外熱交換器13を並列に流れる。これにより、冷媒の圧力損失を低減できるのでヒートポンプサイクルの効率が向上する。また、室内蒸発器12の内部では、液冷媒が気化するだけなので、室内蒸発器12への冷媒の流入量(質量流量)が室内蒸発器12からの冷媒の流出量(質量流量)を上回る現象は起こらない。従って、室内蒸発器12の内部に冷媒及び冷凍機油が滞留することを防止できる。このことは、室外熱交換器13についても当てはまる。
除湿暖房運転において、室外熱交換器13を通過した冷媒は、第1膨張弁14で減圧されているので、その圧力は相対的に低い。他方、第1連絡路3を通過した冷媒は相対的に高い圧力を維持している。そのため、逆止弁22の入口側(例えば、第2連絡路4の上流端4a)の圧力が低く、逆止弁22の出口側(例えば、第1連絡路3の下流端3b)の圧力が高い。この圧力差によって逆止弁22は閉じられる。室外熱交換器13を経由する冷媒の流れは、逆止弁22によって、室内蒸発器12を経由する冷媒の流れから自動的に隔てられる。
第1膨張弁14の開度は、室外熱交換器13から流出した冷媒が特定の過熱度を有するように調整される。つまり、圧縮機10の吸入冷媒の過熱度が第1膨張弁14によって調整される。具体的には、室外熱交換器13から流出した冷媒が温度センサ8bで検出される。検出された温度とヒートポンプサイクルの低圧側の飽和温度との温度差が特定の値に一致する又は特定の範囲に収まるように第1膨張弁14の開度が調整される。圧縮機10の吸入冷媒の過熱度を適切に調整することによって、ヒートポンプサイクルの効率が向上する。
室外熱交換器13の冷媒の流量に対する室内蒸発器12の冷媒の流量の比率は、第2膨張機構15によって調整されうる。つまり、第2膨張弁15の開度は、室外熱交換器13の冷媒の流量に対する室内蒸発器12の冷媒の流量の比率(分配率)が特定の値に一致する又は特定の範囲に収まるように調整される。例えば、室外熱交換器13のサイズが室内蒸発器12のサイズに比べて大きいとき、両者のサイズの違いに応じて冷媒の分配率を決定することができる。分配率を適切に調整することによって、室内蒸発器の冷媒の流量を適切に制御できるので、室内蒸発器によって空気が過度に冷却されることを防止できる。すなわち、ダクト5に吸い込まれた空気を過度に冷却することによる暖房能力の低下を防止できる。なお、第1膨張弁14の開度と第2膨張弁15の開度とのバランスによって分配率が決まる。このことは、圧縮機10の吸入冷媒の過熱度にもあてはまる。ダクト5に外気を導入するときには、第1膨張弁14での冷媒の流量が多いので、過熱度及び分配率を決定するうえで、第1膨張弁14がより大きい役割を担っている。
調整ダンパ21は、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。これにより、ダクト5に吸い込まれた空気は、室内蒸発器12で冷却及び除湿された後、室内凝縮器11で加熱される。
(除霜運転)
除霜運転は、暖房運転中に室外熱交換器13に霜が付着したとき又は定期的に実行される運転である。除霜運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止するように第1開閉弁23を制御する。すなわち、第1開閉弁23が閉じられる。さらに、制御装置7は、全開又は高開度となるように第1膨張弁14を制御する。第2開閉弁24が開かれ、第2膨張弁15が閉じられる。これにより、暖房運転から除霜運転へと移行する。圧縮機10から吐出された高温の冷媒が室外熱交換器13に供給され、室外熱交換器13に付着した霜を溶かすことができる。室内凝縮器11での放熱を抑えるために、ファン9を停止させることが望ましい。ただし、除霜運転中も車室内を暖めるために、ファン9を停止させることに代えて、ファン9の回転数を適度に下げてもよい。
なお、外気温度が0℃以上であれば、圧縮機10の入力に相当する熱量で暖房を行いながら、0℃以上の外気を利用して除霜を行うことができる。具体的には、第1開閉弁23を開き、第2開閉弁24を閉じ、第1膨張弁14を全閉にする。また、ガス冷媒のみが室内蒸発器12を経由して圧縮機10に戻るように第2膨張弁15の開度を調整する。このとき、室外熱交換器13の内部に残された冷媒が蒸発することによって、第1膨張弁14、第2開閉弁24及び逆止弁22で閉じられた流路の圧力が次第に上昇する。すると、逆止弁22の入口側の圧力が出口側の圧力を上回り、逆止弁22が開く。これにより、室外熱交換器13の内部の冷媒が逆止弁22を経由して圧縮機10に戻り、圧力の過剰な上昇を防止できる。さらに、室外熱交換器13の内部に多量の冷媒が滞留することを防止できるので、ヒートポンプサイクルの冷媒不足を防止できる。
(冷房運転)
冷房運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止し、第2連絡路4の冷媒の流れを禁止するように、第1開閉弁23及び第2開閉弁24を制御する。すなわち、第1開閉弁23及び第2開閉弁24の両方が閉じられる。従って、冷媒は主回路2のみを循環する。さらに、制御装置7は、全開となるように第1膨張弁14を制御する。
冷房運転において、室内凝縮器11から流出した冷媒は、凝縮器として機能する室外熱交換器13及び室内蒸発器12をこの順番で流れる。詳細には、圧縮機10から吐出された冷媒は、図2に実線矢印で示すように、室内凝縮器11、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び室内蒸発器12をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。これにより、室内蒸発器12で冷房効果が得られる。冷媒が室外熱交換器13及び室内凝縮器12を順番に流れるので、室外熱交換器13及び室内凝縮器12に冷媒及び冷凍機油が滞留することも防止される。
第2膨張弁15の開度は、圧縮機10の吸入冷媒が特定の過熱度を有するように調整される。具体的には、圧縮機10の吸入冷媒の温度が温度センサ8aで検出される。検出された温度とヒートポンプサイクルの低圧側の飽和温度との差が特定の値に一致する又は特定の範囲に収まるように第2膨張弁15の開度が調整される。ヒートポンプサイクルの低圧側の飽和温度は、例えば、室内蒸発器12に設けられた温度センサ(蒸発温度センサ)によって検出されうる。圧縮機10の吸入冷媒の過熱度を適切に調整することによって、ヒートポンプサイクルの効率が向上する。調整ダンパ21は、第1風路5Cを遮断する位置にセットされる。従って、ダクト5に吸い込まれた空気が室内凝縮器11を流れず、加熱されない。
(再加熱除湿運転)
冷房運転のときと同じように、再加熱除湿運転では、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止し、第2連絡路4の冷媒の流れを禁止するように、第1開閉弁23及び第2開閉弁24を制御する。すなわち、第1開閉弁23及び第2開閉弁24の両方が閉じられる。従って、冷媒は主回路2のみを循環する。さらに、制御装置7は、全開となるように第1膨張弁14を制御する。
再加熱除湿運転において、室内凝縮器11から流出した冷媒は、凝縮器として機能する室外熱交換器13及び室内蒸発器12をこの順番で流れる。詳細には、圧縮機10から吐出された冷媒は、図2に実線矢印で示すように、室内凝縮器11、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び室内蒸発器12をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。これにより、室内蒸発器12で冷房効果が得られ、かつ室内凝縮器11で暖房効果が得られる。冷媒が室外熱交換器13及び室内凝縮器12を順番に流れるので、室外熱交換器13及び室内凝縮器12に冷媒及び冷凍機油が滞留することも防止される。
第2膨張弁15の開度は、冷房運転のときと同じように、圧縮機10の吸入冷媒が特定の過熱度を有するように調整される。後述するように、第1膨張弁14で大きい圧力損失が生じて冷媒の圧力が大幅に低下することが懸念される場合には、第1膨張弁14をバイパスするバイパス路が設けられていてもよい。
冷房運転と再加熱除湿運転とで異なる点は、調整ダンパ21の位置である。冷房運転において、調整ダンパ21は、第1風路5Cを遮断する位置にセットされる。これに対し、再加熱除湿運転では、調整ダンパ21は、室内凝縮器11を空気が通過できる位置、例えば、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。従って、ダクト5に吸い込まれた空気が室内蒸発器12で冷却及び除湿された後、室内凝縮器11で加熱される。
再加熱除湿運転において、圧縮機10から吐出された冷媒の一部が室内凝縮器11で凝縮及び液化し、残部が室外熱交換器13で凝縮及び液化する。その後、冷媒は、第2膨張弁15で膨張及び減圧され、室内蒸発器12で蒸発及び気化し、再び圧縮機10に吸入される。冷媒の一部が室内凝縮器11で液化するものの、冷媒の全量が室内凝縮器11及び室外熱交換器13を直列に流れる。そのため、室内凝縮器11にも室外熱交換器13にも冷媒が滞留し得ない。また、第2膨張弁15を経由して冷媒が圧縮機10に戻るため、圧縮機10の吸入冷媒の過熱度を第2膨張弁15によって適切に制御できる。
以下、車両用空調装置のいくつかの変形例及び第2実施形態を説明する。図1及び図2に示す車両用空調装置1Aと各変形例又は第2実施形態とで共通する要素には同じ参照符号を付し、それらの説明を省略することがある。すなわち、車両用空調装置1Aに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、以下の変形例及び第2実施形態にも適用されうる。逆に、以下の変形例及び第2実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、車両用空調装置1Aにも適用されうる。
[変形例1]
図3及び図4に示すように、変形例1の車両用空調装置1Bは、第1膨張弁14をバイパスして室内凝縮器11から流出した冷媒を室外熱交換器13に供給するバイパス路27を備えている。冷房運転及び再加熱除湿運転において、冷媒が第1膨張弁14を経由しないようにバイパス路27を使用すれば、第1膨張弁14における冷媒の圧力損失を回避できる。
第1連絡路3には、1つの流入口及び2つの流出口を有する方向切換弁としての三方弁25が配置されている。本実施形態では、バイパス路27が第1連絡路3から分岐している。第1連絡路3からのバイパス路27の分岐位置に三方弁25が配置されている。三方弁25の2つの流出口の一方と流入口とのそれぞれに第1連絡路3が接続されている。バイパス路27によって、三方弁25の2つの流出口の他方が主回路2の第1膨張弁14と室外熱交換器13との間の部分に接続されている。すなわち、バイパス路27の下流端27bは、主回路2の第1膨張弁14と室外熱交換器13との間の部分に位置している。
三方弁25は、第1膨張弁14をバイパスするバイパス路27に冷媒を流す役割だけでなく、第1実施形態における第1開閉弁23と同じ役割を持っている。すなわち、三方弁25は、室内凝縮器11から流出した冷媒が室外熱交換器13をバイパスして第2膨張弁15に供給されることを許容でき、かつ室内凝縮器11から流出した冷媒が室外熱交換器13をバイパスして第2膨張弁15に供給されることを禁止できる。具体的には、三方弁25が第1の状態(図3)にあるとき、第1連絡路3が上流端3aと下流端3bとの間で連通する。三方弁25が第2の状態(図4)にあるとき、バイパス路27を通じて、第1連絡路3の上流端3aからバイパス路27の下流端27bに向けて冷媒を流すことができる。
第1膨張弁14は、通常、開度を調整可能な弁である。そのため、第1膨張弁14の内径(オリフィスの内径)は比較的小さく、第1膨張弁14が全開であったとしても、比較的大きい圧力損失が第1膨張弁14で発生しがちである。本変形例によれば、冷房運転及び再加熱除湿運転において、第1膨張弁14をバイパスするようにバイパス路27に冷媒を流すことができるので、第1膨張弁14における冷媒の圧力損失を回避できる。
本実施形態では、方向切換弁として三方弁25が使用されている。方向切換弁として三方弁25を使用すれば、複数の開閉弁を使用する場合と比べて、部品点数を減らすことができる。また、比較的大きい内径を有する三方弁25を安価に入手できるので、方向切換弁として三方弁25を使用する場合には、方向切換弁での冷媒の圧力損失を減らすことができる。
以下、車両用空調装置1Bが実行できるいくつかの運転モードを詳細に説明する。三方弁25及び第1膨張弁14の制御を除き、車両用空調装置1Bの各運転モードでの制御は、第1実施形態の車両用空調装置1Aの各運転モードでの制御と同じである。
(通常暖房運転)
通常暖房運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止し、第2連絡路4の冷媒の流れを許容するように、三方弁25、第2開閉弁24(開閉弁24)及び第2膨張弁15を制御する。すなわち、三方弁25が第1の状態となり、第2開閉弁24が開かれる。これにより、第1連絡路3が上流端3aと下流端3bとの間で連通する。第2連絡路4が上流端4aと下流端4bとの間で連通する。ただし、第1連絡路3から室内蒸発器12に冷媒が流れないように第2膨張弁15が閉じられる。圧縮機10から吐出された冷媒は、図3に実線矢印で示すように、室内凝縮器11、第1膨張弁14、室外熱交換器13及び第2連絡路4をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。
(除湿暖房運転)
通常暖房運転の状態から第2膨張弁15を開くことによって、除湿暖房運転を実行することができる。室内凝縮器11から流出した冷媒は、室内蒸発器12及び室外熱交換器13を並列に流れる。圧縮機10から吐出された冷媒は、図3に破線矢印で示すように、室内凝縮器11を通過した後、主回路2の室内凝縮器11と第1膨張弁14との間の部分で2つの流れに分かれる。2つの流れは、主回路2の室内蒸発器12と圧縮機10との間の部分で合流する。第1膨張弁14の開度は、室外熱交換器13から流出した冷媒が特定の過熱度を有するように調整される。第2膨張弁15の開度は、室外熱交換器13の冷媒の流量に対する室内蒸発器12の冷媒の流量の比率(分配率)が特定の値に一致する又は特定の範囲に収まるように調整される。
(除霜運転)
除霜運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止するように、三方弁25及び第2膨張弁15を制御する。すなわち、三方弁25が第1の状態となる。これにより、第1連絡路3が上流端3aと下流端3bとの間で連通する。ただし、第1連絡路3から室内蒸発器12に冷媒が流れないように第2膨張弁15が閉じられる。さらに、制御装置7は、全開又は高開度となるように第1膨張弁14を制御する。圧縮機10から吐出された高温の冷媒が室外熱交換器13に供給され、室外熱交換器13に付着した霜を溶かすことができる。第1膨張弁14において大きい圧力損失が発生することを回避するために、第1膨張弁14をバイパスするようにバイパス路27に冷媒を流してもよい。なお、外気温度が0℃以上であれば、圧縮機10の入力に相当する熱量で暖房を行いながら、0℃以上の外気を利用して除霜を行うことができる。具体的には、上流端3aから下流端3bに冷媒が流れるように三方弁25を第1の状態に切り換える。第1膨張弁14を全閉とする。ガス冷媒のみが室内蒸発器12を経由して圧縮機10に戻るように第2膨張弁15の開度を調整する。
(冷房運転)
冷房運転において、制御装置7は、第1連絡路3の冷媒の流れを禁止し、第2連絡路4の冷媒の流れを禁止するように、三方弁25及び第2開閉弁24を制御する。すなわち、第1連絡路3の上流端3aからバイパス路27の下流端27bへと冷媒が流れるように三方弁25が第2の状態となる。第2開閉弁24は閉じられる。従って、冷媒は、主回路2及びバイパス路27のみを循環する。圧縮機10から吐出された冷媒は、図4に実線矢印で示すように、室内凝縮器11、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び室内蒸発器12をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。第2膨張弁15の開度は、圧縮機10の吸入冷媒が特定の過熱度を有するように調整される。調整ダンパ21は、第1風路5Cを遮断する位置にセットされる。
(再加熱除湿運転)
冷房運転の状態から調整ダンパ21の位置を変更することによって、再加熱除湿運転を実行することができる。調整ダンパ21は、室内凝縮器11を空気が通過できる位置、例えば、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。再加熱除湿運転において、圧縮機10から吐出された冷媒の一部が室内凝縮器11で凝縮及び液化し、残部が室外熱交換器13で凝縮及び液化する。その後、冷媒は、第2膨張弁15で膨張及び減圧され、室内蒸発器12で蒸発及び気化し、再び圧縮機10に吸入される。従って、第1実施形態で説明した効果と同じ効果が本変形例でも得られる。
本変形例によれば、冷房運転及び再加熱除湿運転において、バイパス路27を経由して室内凝縮器11から室外熱交換器13に冷媒を流すことができる。すなわち、冷媒が第1膨張弁14を経由しないので、第1膨張弁14において大きい圧力損失が発生することを回避できる。その結果、室外熱交換器13での冷媒の蒸発温度をなるべく高く維持することができ、これにより、室外熱交換器13での熱交換効率が向上する。
[変形例2]
図5に示すように、変形例2の車両用空調装置1Cは、第1膨張弁14をバイパスして室内凝縮器11から流出した冷媒を室外熱交換器13に供給するバイパス路28を備えている。冷房運転及び再加熱除湿運転において、冷媒が第1膨張弁14を経由しないようにバイパス路28を使用すれば、第1膨張弁14における冷媒の圧力損失を回避できる。
バイパス路28は、室内凝縮器11と第1膨張弁14との間で主回路2から分岐し、第1膨張弁14と室外熱交換器13との間で主回路2に合流している。つまり、バイパス路28の上流端28aは、主回路2の室内凝縮器11と第1膨張弁14との間の部分に位置している。バイパス路28の上流端28aの位置は、第1連絡路3の上流端3aの位置に一致していてもよい。バイパス路28の下流端28bは、主回路2の第1膨張弁14と室外熱交換器13との間の部分に位置している。バイパス路28には、バイパス開閉弁29が配置されている。開閉弁23及び29の組み合わせは、変形例1における三方弁25と同じ機能を発揮しうる。
冷房運転及び再加熱除湿運転において、第1開閉弁23が閉じられ、第1膨張弁14が閉じられ、バイパス開閉弁29が開かれ、第2開閉弁24が閉じられる。室内凝縮器11から流出した冷媒の全量が、バイパス路28を経由して、室外熱交換器13へと供給される。主回路2において、冷媒は、室内凝縮器11、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び室内蒸発器12をこの順番に直列に流れる。
通常暖房運転及び除湿暖房運転において、第1開閉弁23が開かれ、バイパス開閉弁29が閉じられる。第1膨張弁14の開度が特定の開度に調整される。これにより、室外熱交換器13及び室内蒸発器12に冷媒を並列に流すことができる。
[第2実施形態]
図6及び図7に示すように、本実施形態の車両用空調装置1Dは、ダクト5、ヒートポンプ回路46、第1回路30、第2回路31及び制御装置7を備えている。ヒートポンプ回路46は、主回路42、第1連絡路3及び第2連絡路4を有している。第1連絡路3及び第2連絡路4の詳細は、第1実施形態で説明した通りである。ヒートポンプ回路46は、第1回路30及び第2回路31のそれぞれに熱的に接続されている。つまり、ヒートポンプ回路46と第1回路30との間で熱の授受が行われる。ヒートポンプ回路46と第2回路31との間で熱の授受が行われる。
主回路42は、圧縮機10、凝縮器41、第1膨張弁14、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び蒸発器40を有する。これらのコンポーネントは、冷媒配管によってこの順番で環状に接続されている。また、主回路42には、逆止弁22及びアキュムレータ16が設けられている。
第1回路30は、室内加熱器48、タンク33(第1タンク)及びポンプ32を有する。これらのコンポーネントは、配管によってこの順番で環状に接続されている。室内加熱器48は、空気を加熱するための熱交換器であって、ダクト5の内部に配置されている。第1回路30には、水、ブラインなどの液体の熱媒体が充填されている。タンク33には熱媒体が貯められている。タンク33の中の熱媒体はポンプ32によって凝縮器41に送られる。熱媒体は、主回路2の凝縮器41で加熱された後、室内加熱器48に送られる。熱媒体の熱は、室内加熱器48において、ダクト5に吸い込まれた空気に与えられる。その後、熱媒体はタンク33に戻される。このように、第1回路30は、室内加熱器48と凝縮器41との間で熱媒体を循環させるように構成されている。
第2回路31は、室内冷却器49、タンク35(第2タンク)及びポンプ34を有する。これらのコンポーネントは、配管によってこの順番で環状に接続されている。室内冷却器49は、空気を冷却するための熱交換器であって、ダクト5の内部に配置されている。第2回路31にも、水、ブラインなどの液体の熱媒体が充填されている。タンク35には熱媒体が貯められている。タンク35の中の熱媒体はポンプ34によって蒸発器40に送られる。熱媒体は、主回路2の蒸発器40で冷却された後、室内冷却器49に送られる。熱媒体は、室内熱冷却器49において、ダクト5に吸い込まれた空気から熱を奪う。その後、熱媒体はタンク35に戻される。このように、第2回路31は、室内冷却器49と蒸発器40との間で熱媒体を循環させるように構成されている。
タンク33の下部は、タンク35の下部と連通管36によって接続されている。連通管36を通じて、第1回路30と第2回路31との間を熱媒体が往来できる。タンク33の熱媒体の量とタンク35の熱媒体の量との間に偏りが生じないように、タンク33及び35の一方から他方へと熱媒体が流れる。これにより、第1回路30又は第2回路31で熱媒体が不足することを防止できる。ただし、第1回路30の熱媒体の種類が、第2回路31の熱媒体の種類と異なっていてもよい。この場合、連通管36は省略される。
凝縮器41及び蒸発器40は、液体と冷媒(気相又は気液二相)との間で熱交換を生じさせることができる熱交換器である。そのような熱交換器として、二重管式熱交換器、プレート式熱交換器などが挙げられる。
本実施形態では、凝縮器41及び蒸発器40は、ダクト5の外に配置されている。つまり、主回路2がダクト5の中を通っていない。ダクト5の中には、第1回路30及び第2回路31が通されている。詳細には、室内冷却器49を通過した空気が室内加熱器48を通過できるように、室内冷却器49及び室内加熱器48がダクト5の内部に配置されている。ダクト5の内部における空気の流路の上流側に室内冷却器49が位置し、下流側に室内加熱器48が位置している。
以下、車両用空調装置1Dが実行できるいくつかの運転モードを詳細に説明する。ヒートポンプ回路46の冷媒とダクト5に吸い込まれた空気との間の熱交換が第1回路30及び第2回路31を介して行われることを除けば、車両用空調装置1Dの各運転モードでの制御は、第1実施形態の車両用空調装置1Aの各運転モードでの制御と同じである。
(通常暖房運転)
通常暖房運転において、圧縮機10から吐出された冷媒は、図6に実線矢印で示すように、凝縮器41、第1膨張弁14、室外熱交換器13及び第2連絡路4をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。第1回路30を熱媒体が循環するようにポンプ32を駆動すると、第1回路30の熱媒体が凝縮器41において加熱される。加熱された熱媒体は、室内加熱器48に送られ、ダクト5に吸い込まれた空気を加熱する。これにより、室内加熱器48で暖房効果が得られる。
他方、通常暖房運転において、蒸発器40には冷媒が流れない。第2回路31のポンプ34は停止しており、熱媒体は第2回路31を循環しない。従って、室内冷却器49による空気の冷却は行われない。
(除湿暖房運転)
除湿暖房運転において、圧縮機10から吐出された冷媒は、図6に破線矢印で示すように、凝縮器41を通過した後、主回路42の凝縮器41と第1膨張弁14との間の部分で2つの流れに分かれる。冷媒の一部は、第1膨張弁14、室外熱交換器13及び第2連絡路4を流れる。冷媒の残部は、第1連絡路3、第2膨張弁15及び蒸発器40を流れる。2つの流れは、主回路2の蒸発器40と圧縮機10との間の部分で合流する。第1回路30を熱媒体が循環するようにポンプ32を駆動すると、第1回路30の熱媒体が凝縮器41において加熱される。加熱された熱媒体は、室内加熱器48に送られ、ダクト5に吸い込まれた空気を加熱する。同様に、第2回路31を熱媒体が循環するようにポンプ34を駆動すると、第2回路31の熱媒体が蒸発器40において冷却される。冷却された熱媒体は、室内冷却器49に送られ、ダクト5に吸い込まれた空気を冷却する。調整ダンパ21は、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。従って、ダクト5に吸い込まれた空気は、室内冷却器49で除湿された後、室内加熱器48で加熱される。
(除霜運転)
除霜運転では、ポンプ32及びポンプ34は止められる。その他の制御は、第1実施形態で説明した通りである。
(冷房運転)
冷房運転において、圧縮機10から吐出された冷媒は、凝縮器41、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び蒸発器40をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。第1回路30を熱媒体が循環するようにポンプ32を駆動すると、第1回路30の熱媒体が凝縮器41において加熱される。加熱された熱媒体は、室内加熱器48に送られる。調整ダンパ21は、第1風路5Cを遮断する位置にセットされる。従って、ダクト5に吸い込まれた空気が室内加熱器48を流れず、加熱されない。第2回路31を熱媒体が循環するようにポンプ34を駆動すると、第2回路31の熱媒体が蒸発器40において冷却される。冷却された熱媒体は、室内冷却器49に送られる。これにより、ダクト5に吸い込まれた空気が室内冷却器49で冷却される。なお、調整ダンパ21によって第1風路5Cを遮断することに代えて、ポンプ32を停止することによって、室内加熱器48への加熱された熱媒体の供給を止めてもよい。
(再加熱除湿運転)
冷房運転と再加熱除湿運転とで異なる点は、調整ダンパ21の位置である。調整ダンパ21は、室内加熱器48を空気が通過できる位置、例えば、第2風路5Dを遮断する位置にセットされる。再加熱除湿運転において、圧縮機10から吐出された冷媒は、図7に実線矢印で示すように、凝縮器41、室外熱交換器13、第2膨張弁15及び蒸発器40をこの順番に直列に流れ、再び圧縮機10に吸入される。第1回路30を熱媒体が循環するようにポンプ32を駆動すると、第1回路30の熱媒体が凝縮器41において加熱される。加熱された熱媒体は、室内加熱器48に送られ、ダクト5に吸い込まれた空気を加熱する。同様に、第2回路31を熱媒体が循環するようにポンプ34を駆動すると、第2回路31の熱媒体が蒸発器40において冷却される。冷却された熱媒体は、室内冷却器49に送られ、ダクト5に吸い込まれた空気を冷却する。つまり、ダクト5に吸い込まれた空気は、室内冷却器49で除湿された後、室内加熱器48で加熱される。
(その他の変形例)
図6及び図7に示す車両用空調装置1Dは、第1回路30及び第2回路31から選ばれる一方のみを有していてもよい。例えば、車両用空調装置1Dが第1回路30のみを有しているとき、主回路42は、蒸発器40に代えて、第1実施形態で説明した室内蒸発器12を有していてもよい。車両用空調装置1Dが第2回路31のみを有しているとき、主回路42は、凝縮器41に代えて、第1実施形態で説明した室内凝縮器11を有していてもよい。特に、前者では、ヒートポンプ回路の室内蒸発器と水循環式ヒータコアである室内加熱器とがダクトの内部に配置された構造が採用される。この構造は、エンジン冷却後の高温水をヒータコアに送ることにより暖房を行う既存の車両の構造と同じである。そのため、本明細書に開示された車両用空調装置を構築するために、従来のHVACユニット(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)を大きな設計変更を加えることなく使用できる可能性がある。この場合、開発期間の短縮及びコストの低減効果を期待できる。
本明細書に開示された車両用空調装置は、ハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池自動車などの車両に特に有用である。
1A〜1D 車両用空調装置
2,42 主回路
3 第1連絡路
4 第2連絡路
5 ダクト
5a 外気導入口
5b 内気導入口
5c 吹出口
6,46 ヒートポンプ回路
7 制御装置
10 圧縮機
11 室内凝縮器
12 室内蒸発器
13 室外熱交換器
14 第1膨張弁
15 第2膨張弁
22 逆止弁
23 第1開閉弁
24 第2開閉弁
25 三方弁
27,28 バイパス路
29 バイパス開閉弁
30 第1回路
31 第2回路
40 蒸発器
41 凝縮器
48 室内加熱器
49 室内冷却器


Claims (15)

  1. 暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
    圧縮機、室内凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び室内蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路と、
    外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内蒸発器を通過した空気が前記室内凝縮器を通過できるように、前記室内凝縮器及び前記室内蒸発器が内部に配置されたダクトと、
    前記室外熱交換器と前記第2膨張機構との間において前記主回路に設けられ、前記室外熱交換器から前記第2膨張機構に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、前記第2膨張機構から前記室外熱交換器に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する方向制御弁と、
    前記室内凝縮器と前記第1膨張機構との間で前記主回路から分岐し、前記方向制御弁と前記第2膨張機構との間で前記主回路に合流している第1連絡路と、
    前記第1連絡路に配置され、前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを許容でき、かつ前記室内凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを禁止できる第1弁と、
    前記室外熱交換器と前記方向制御弁との間で前記主回路から分岐し、前記室内蒸発器と前記圧縮機との間で前記主回路に合流している第2連絡路と、
    前記第2連絡路に配置され、前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを許容でき、かつ前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記室内蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを禁止できる第2弁と、
    を備えた、車両用空調装置。
  2. 前記方向制御弁が逆止弁又は開閉弁である、請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記暖房運転には、除湿を必要とするときに行われる除湿暖房運転が含まれ、
    前記除湿暖房運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを許容し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを許容し、
    前記室内凝縮器から流出した冷媒は、前記室内蒸発器及び蒸発器として機能する前記室外熱交換器を並列に流れる、請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記室外熱交換器の冷媒の流量に対する前記室内蒸発器の冷媒の流量の比率が前記第2膨張機構によって調整される、請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを禁止し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを禁止し、
    前記室内凝縮器から流出した冷媒は、凝縮器として機能する前記室外熱交換器及び前記室内蒸発器をこの順番で流れる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記圧縮機の吸入冷媒の過熱度が前記第2膨張機構によって調整される、請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記暖房運転には、除湿を必要としないときに行われる通常暖房運転が含まれ、
    前記通常暖房運転において、前記第1弁は、前記第1連絡路の冷媒の流れを禁止し、前記第2弁は、前記第2連絡路の冷媒の流れを許容し、
    前記室外熱交換器から流出した冷媒は、前記室内蒸発器をバイパスするように前記第2連絡路を流れる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記除湿暖房運転又は前記通常暖房運転において、前記圧縮機の吸入冷媒の過熱度が前記第1膨張機構によって調整される、請求項3又は7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記第1弁及び前記第2弁のそれぞれが開閉弁である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  10. 前記第1膨張機構をバイパスするように前記主回路に接続され、前記室内凝縮器から流出した冷媒を前記室外熱交換器に供給するバイパス路をさらに備えた、請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  11. 前記第1膨張機構をバイパスするように前記主回路に接続され、前記室内凝縮器から流出した冷媒を前記室外熱交換器に供給するバイパス路をさらに備え、
    前記第1弁が1つの流入口及び2つの流出口を有する方向切換弁であり、
    前記第1連絡路に前記方向切換弁が配置され、前記方向切換弁の前記2つの流出口の一方と前記流入口とのそれぞれに前記第1連絡路が接続されており、
    前記バイパス路によって、前記方向切換弁の前記2つの流出口の他方が前記主回路の前記第1膨張機構と前記室外熱交換器との間の部分に接続されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  12. 前記冷房運転又は前記再加熱除湿運転において、前記室内凝縮器から流出した冷媒は、前記方向切換弁によって前記バイパス路に導かれる、請求項11に記載の車両用空調装置。
  13. 前記方向切換弁が三方弁である、請求項11又は12に記載の車両用空調装置。
  14. 暖房運転、冷房運転及び再加熱除湿運転を選択的に実行できる車両用空調装置であって、
    圧縮機、凝縮器、第1膨張機構、室外熱交換器、第2膨張機構及び蒸発器がこの順番に接続されることによって形成された主回路と、
    空気を加熱するための室内加熱器を有し、前記室内加熱器と前記凝縮器との間で熱媒体を循環させるように構成された第1回路と、
    空気を冷却するための室内冷却器を有し、前記室内冷却器と前記蒸発器との間で前記熱媒体又は他の熱媒体を循環させるように構成された第2回路と、
    外気導入口、内気導入口及び車室内への吹出口を有し、前記室内冷却器を通過した空気が前記室内加熱器を通過できるように、前記室内冷却器及び前記室内加熱器が内部に配置されたダクトと、
    前記室外熱交換器と前記第2膨張機構との間において前記主回路に設けられ、前記室外熱交換器から前記第2膨張機構に向かう方向に冷媒が流れることを許容し、前記第2膨張機構から前記室外熱交換器に向かう方向に冷媒が流れることを禁止する方向制御弁と、
    前記凝縮器と前記第1膨張機構との間で前記主回路から分岐し、前記方向制御弁と前記第2膨張機構との間で前記主回路に合流している第1連絡路と、
    前記第1連絡路に配置され、前記凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを許容でき、かつ前記凝縮器から流出した冷媒が前記室外熱交換器をバイパスして前記第2膨張機構に供給されることを禁止できる第1弁と、
    前記室外熱交換器と前記方向制御弁との間で前記主回路から分岐し、前記蒸発器と前記圧縮機との間で前記主回路に合流している第2連絡路と、
    前記第2連絡路に配置され、前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを許容でき、かつ前記室外熱交換器から流出した冷媒が前記蒸発器をバイパスして前記圧縮機に供給されることを禁止できる第2弁と、
    を備えた、車両用空調装置。
  15. 前記第1回路が前記熱媒体を貯めるための第1タンクを有し、
    前記第2回路が前記熱媒体を貯めるための第2タンクを有し、
    前記第1タンクと前記第2タンクとが連通管によって接続されている、請求項14に記載の車両用空調装置。


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