JP2016190512A - 車両用エアーコンディショナ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような従来の車両用エアーコンディショナ装置では、空調ダクト内の空気は、吸気口に設けられたブロアファンで圧送されることにより、ダクト内を流れる。また、車両の動力源が動作することにより、ヒータが温熱交換器として機能し、エバボレータが冷熱交換器として機能する。空調ダクト内を流れる空気は、エバボレータで冷却され、ヒータで加熱され、吹出口から室内へ吹き出される。車両の動力源が動作した状態で、室内の温度および湿度を調整できる。
しかも、本発明では、空調ダクトには、車両の室内を所望の室温とするために第一熱交換器のみが設けられる。よって、従来の車両用エアーコンディショナ装置のように、室温を上げ下げするために、空調ダクトに対してヒータおよびエバボレータを設ける必要がない。
また、従来の車両用エアーコンディショナ装置では、ヒータより下流側に、ヒータにより加熱された空気とエバボレータにより冷却された空気とを混合するための流路長を確保する必要があるが、本発明では、第一熱交換器のみで車両の室内を所望の温度に調整できるので、そのような流路長が不要になる。
その結果、本発明では、空気供給路の流路長を短くし、空調ダクトを小型化できる。空調ダクトを室内に設置したとしても室内の空間の専有容積を抑えることができる。
図1は、車両用エアーコンディショナ装置を搭載する自動車1を示す側面図である。自動車1は、車両の一例である。
図1の自動車1は、車体を有する。車体には、前側から、前室2、乗員室3、後室4が画成される。
車体の前部である前室2には、たとえばエンジン、モータといった動力源が配置される。
後室4は、荷室として利用される。
乗員室3は、自動車1の運転手などが搭乗する室内である。乗員室3には、たとえばダッシュボード11、ハンドル、複数のシート12が配置される。複数のシート12は、乗員室3の床面上に前後二列に並べて配置される。ダッシュボード11は、乗員室3の前部に配置される。ダッシュボード11の上側には、フロントガラス13が位置する。前後二列のシート12の左右両側には、複数のドアパネル14が開閉可能に取り付けられる。ドアパネル14の上部には、サイドガラス15が配置される。後側のシート12の上側には、リアガラスが位置する。このように、乗員室3の上部には、複数のガラスが配置される。運転手は、乗員室3から、自動車1の周囲を見渡すことができる。また、乗員室3の下部は、車体および複数のドアパネル14により囲われる。
一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、乗員室3の温度を調整するものである。
図2の一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、たとえば空調ダクト21、ブロアファン31、エバボレータ32、冷媒循環装置33、ヒータ34、温媒循環装置35、切替板36、第一開閉板37、第二開閉板38、第三開閉板39、を有する。
複数の吸込路には、たとえば乗員室3外の空気を吸い込むための外吸込路22、乗員室3内の空気を吸い込むための内吸込路23、がある。外吸込路22は、たとえば前室2に開口する。この場合、外吸込路22は、前室2から乗員室3へ引き込まれる。内吸込路23は、乗員室3のたとえばダッシュボード11の下面に開口する。
複数の吹出路は、フロントガラス13およびサイドガラス15へ向けて空気を吹き出すガラス用吹出路26、乗員の上体へ向けて空気を吹き出す上体用吹出路27、乗員の足下へ向けて空気を吹き出す足下用吹出路28、がある。ガラス用吹出路26は、たとえばフロントガラス13および左右のサイドガラス15へ向けて空気を吹き出す3つのガラス用吹出口を有する。ガラス用吹出口は、たとえばダッシュボード11の上面に形成され、上向きに空気を吹き出す。上体用吹出路27は、たとえば3つの上体用吹出口を有する。3つの上体用吹出口は、たとえばダッシュボード11の後面において左右方向に並べて形成され、後向きに空気を吹き出す。足下用吹出路28は、たとえば複数の足下用吹出口を有する。複数の足下用吹出口は、たとえばダッシュボード11の下面やシート12下に形成され、後向きに空気を吹き出す。この場合、ガラス用吹出路26および上体用吹出路27は、乗員室3の上部へ空気を吹き出す上吹出路であり、足下用吹出路28は、乗員室3の下部へ空気を吹き出す下吹出口である。
冷媒循環装置33は、気化した冷媒体をエバボレータ32へ供給し、エバボレータ32で液化した冷媒体を回収する。冷媒循環装置33は、たとえば、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバ、気化バルブを、配管により環状に連結した装置である。この循環経路では、コンプレッサが動作することにより、液体の冷媒体が循環する。また、気化バルブと開閉バルブとの間に、分岐管により、エバボレータ32が連結される。気化バルブで気化された冷媒体が、エバボレータ32へ供給される。
これにより、空気供給路25内の空気は、エバボレータ32により冷却される。エバボレータ32での熱交換による冷却性能は、エバボレータ32に循環させる冷媒体の量により、すなわちコンプレッサの動作により調整し得る。
温媒循環装置35は、自動車1の動力源により暖められた温媒体をヒータ34へ供給し、ヒータ34を循環した温媒体を回収する。温媒循環装置35は、たとえばエンジンの冷却経路、ラジエタ、ポンプ、ヒータ34を、配管により環状に連結した装置である。この循環経路では、ポンプが動作することにより、液体の温媒体が循環する。燃焼熱によりエンジンが温まると、温媒体の温度が上昇する。加熱された温媒体がヒータ34に流れる。
これにより、空気供給路25内の空気は、ヒータ34により冷却される。ヒータ34での熱交換による加熱性能は、ヒータ34に循環させる冷媒体の量により、すなわちポンプの動作により調整し得る。
第一開閉板37は、ガラス用吹出路26との連通部分に配置される。第一開閉板37により、ガラス用吹出路26との連通口を閉じることができる。この場合、空気はガラス用吹出路26から吹き出さなくなる。
第二開閉板38は、上体用吹出路27との連通部分に配置される。第二開閉板38により、上体用吹出路27との連通口を閉じることができる。この場合、空気は上体用吹出路27から吹き出さなくなる。
第三開閉板39は、足下用吹出路28との連通部分に配置される。第三開閉板39により、足下用吹出路28との連通口を閉じることができる。この場合、空気は足下用吹出路28から吹き出さなくなる。
そして、ヒータ34に熱媒体が循環している状態で、切替板36が空気供給路25の下部を塞ぐことにより、空気供給路25内を流れる空気の多くが、ヒータ34により加熱される。乗員室3内へ吹き出される空気の温度が高くなる。
また、エバボレータ32に冷媒体が循環することにより、空気供給路25内を流れる空気の殆どが、エバボレータ32により冷却される。乗員室3内へ吹き出される空気の温度が低くなる。
これにより、一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、乗員室3の室温を調整できる。
そこで、本実施形態では、空調ダクト21の大型化を抑制する。これにより、自動車1の乗員室3内に空調ダクト21を設置したとしても、乗員室3内での空調ダクト21の占有容積を抑える。
以下、詳しく説明する。
本実施形態の車両用エアーコンディショナ装置20において、空調ダクト21は、外吸込路22、内吸込路23、ブロアファン31の設置スペース24、空気供給路25、ガラス用吹出路26、上体用吹出路27、足下用吹出路28、を有する。空調ダクト21には、ブロアファン31、第一熱交換器41、第一開閉板37、第二開閉板38、第三開閉板39、が配置される。
また、本実施形態の車両用エアーコンディショナ装置20は、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、エバボレータ32、冷媒循環装置33、ヒータ34、温媒循環装置35、電気ヒータ45、制御部60、を有する。
第一中間媒体42は、熱媒体である。第一中間媒体42は、たとえばクーラント液でよい。
エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45は、第一断熱タンク43内に配置される。
冷媒循環装置33は、エバボレータ32に連結され、エバボレータ32へ冷媒体を供給する。冷媒循環装置33は、たとえばコンプレッサの駆動により冷媒体を循環させてエバボレータ32へ供給する。
温媒循環装置35は、ヒータ34に連結され、ヒータ34へ冷媒体を供給する。温媒循環装置35は、たとえばポンプの駆動により、動力源の発熱により暖められた温媒体を循環させてヒータ34へ供給する。
電気ヒータ45は、たとえばバッテリ46、スイッチ47と閉ループを構成する。スイッチ47が閉じることで、電気ヒータ45は通電して発熱する。
第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、エバボレータ32の冷媒体との熱交換により、冷却され得る。また、第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、ヒータ34の温媒体との熱交換により、または電気ヒータ45の発熱により、暖められる。
第一循環路44は、第一断熱タンク43と第一熱交換器41とを連結する。
これにより、第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて、第一断熱タンク43と第一熱交換器41との間で循環し得る。第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一熱交換器41へ供給される。第一熱交換器41において、空調ダクト21内の空気と、第一中間媒体42との間で熱交換が実施される。空調ダクト21内の空気は、第一中間媒体42により冷却されたり、暖められたりする。熱交換後の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一断熱タンク43へ戻される。その後、エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45により、再び再加熱または再冷却される。
制御部60は、空調ダクト21における空気の流れを制御し、第一断熱タンク43への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第一断熱タンク43での電気ヒータ45の通電を制御し、第一断熱タンク43から第一熱交換器41への第一中間媒体42の供給を制御する。
なお、この暖房運転において、制御部60は、第一中間媒体42を、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御すればよい。たとえば乗員室3の現在温度と乗員室3の目標温度との温度差が大きい場合、制御部60は、ヒータ34および電気ヒータ45を動作させて第一中間媒体42を乗員室3の目標温度より高い温度に制御し、その後、第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御すればよい。第一中間媒体42を少なくとも乗員室3の目標温度以上に制御することにより、乗員室3へ吹き出す空気を乗員室3の目標温度にすることができる。高くなりすぎた第一中間媒体42の温度を下げるためには、第一断熱タンク43へ冷媒体を供給すればよい。第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御することにより、乗員室3の温度を目標温度に制御し得る。
なお、この冷房運転において、制御部60は、第一中間媒体42を、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御すればよい。たとえば乗員室3の現在温度と乗員室3の目標温度との温度差が大きい場合、制御部60は、エバボレータ32を動作させて第一中間媒体42を乗員室3の目標温度より低い温度に制御し、その後、第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御すればよい。第一中間媒体42を少なくとも乗員室3の目標温度以下に制御することにより、乗員室3へ吹き出す空気を乗員室3の目標温度にすることができる。低くなりすぎた第一中間媒体42の温度を上げるためには、第一断熱タンク43へ温媒体を供給すればよい。第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御することにより、乗員室3の温度を目標温度に制御し得る。
具体的にはたとえば、制御部60は、第一中間媒体42の温度を、乗員室3における所望の温度である10度から30度の範囲内における目標温度に制御すればよい。これにより、第一中間媒体42と熱交換する空気の温度は、目標温度に制御される。
しかも、本実施形態では、空調ダクト21には、車両の乗員室3内を所望の室温とするために第一熱交換器41のみが設けられる。よって、一般的な車両用エアーコンディショナ装置100のように、室温を上げ下げするために、空調ダクト21に対してヒータ34およびエバボレータ32を設ける必要がない。また、一般的な車両用エアーコンディショナ装置100では、ヒータ34より下流側に、ヒータ34により加熱された空気とエバボレータ32により冷却された空気とを混合するための流路長を確保する必要があるが、本実施形態では、第一熱交換器41のみで空調ダクト21内の空気の略すべてを所望の温度に調整できるので、そのような流路長が不要になる。その結果、本実施形態では、空気供給路25を短くして空調ダクト21を小型化している。空調ダクト21を乗員室3のたとえばダッシュボード11内に設置したとしても、乗員室3内の空間を狭くし難い。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の模式的な概略構成図である。
図4の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、ブロアファン31、第二熱交換器51、第二中間媒体52を収容する第二断熱タンク53、第二循環路54、第一熱交換器41、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、を有する。
第二中間媒体52は、熱媒体である。第二中間媒体52は、たとえば第二中間媒体52と同じでよい。
第二循環路54は、第二断熱タンク53と第二熱交換器51とを連結する。
これにより、第二中間媒体52は、第二循環路54を通じて、第二断熱タンク53と第二熱交換器51との間で循環し得る。第二断熱タンク53内の第二中間媒体52は、第二循環路54を通じて第二熱交換器51へ供給される。第二熱交換器51において、空調ダクト21内の空気と、第二中間媒体52との間で熱交換が実施される。空調ダクト21内の空気は、第二中間媒体52により冷却されたり、暖められたりする。熱交換後の第二中間媒体52は、第二循環路54を通じて第二断熱タンク53へ戻される。その後、エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45により、再び再加熱または再冷却される。
制御部60は、空調ダクト21における空気の流れを制御し、第一断熱タンク43への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第一断熱タンク43での電気ヒータ45の通電を制御し、第一断熱タンク43から第一熱交換器41への第一中間媒体42の供給を制御する。また、第二断熱タンク53への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第二断熱タンク53での電気ヒータ45の通電を制御し、第二断熱タンク53から第二熱交換器51への第二中間媒体52の供給を制御する。
しかも、本実施形態において、第一熱交換器41および第二熱交換器51は、空調ダクト21の空気供給路25において略全体に形成される。よって、第一熱交換器41の後に、異なる温度の空気を混合するための流路長を設ける必要がない。その結果、空気供給路25を短くし、空調ダクト21を小型化できる。
また、第一熱交換器41に対して第一中間媒体42は、第一熱交換器41の下部から供給され、第一熱交換器41の上部から排出される。よって、空調ダクト21の空気供給路25の下部を流れる空気は、温度が上がった第二中間媒体52により除湿された後、温まれた第一中間媒体42により効果的に暖められる。
空調ダクト21の上部から吹き出す空気の温度を、空調ダクト21の下部から吹き出す空気の温度より下げることができる。温度差を持たせて、乗員の顔などに当たる空気の温度を下げ、不快感を抑制できる。乗員室3内の上部またはガラス面へ向けて吹き出される空気と、乗員室3内の下部へ向けて吹き出される空気との間に、温度差を持たせることができる。
図5は、本発明の第3実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の模式的な概略構成図である。
図5の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、ブロアファン31、第三熱交換器48、第三循環路49、第二熱交換器51、第二中間媒体52を収容する第二断熱タンク53、第二循環路54、第一熱交換器41、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、を有する。
第三循環路49は、第一断熱タンク43と第三熱交換器48とを連結する。
これにより、第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて、第一断熱タンク43と第一熱交換器41との間で循環し得る。第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一熱交換器41へ供給される。第一熱交換器41において、空調ダクト21内の空気と、第一中間媒体42との間で熱交換が実施される。空調ダクト21内の空気は、第一中間媒体42により冷却されたり、暖められたりする。熱交換後の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一断熱タンク43へ戻される。その後、エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45により、再び再加熱または再冷却される。
制御部60は、空調ダクト21における空気の流れを制御し、第一断熱タンク43への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第一断熱タンク43での電気ヒータ45の通電を制御し、第一断熱タンク43から第一熱交換器41への第一中間媒体42の供給を制御する。また、第二断熱タンク53への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第二断熱タンク53での電気ヒータ45の通電を制御し、第二断熱タンク53から第二熱交換器51への第二中間媒体52の供給を制御する。また、第一断熱タンク43から第三熱交換器48への第一中間媒体42の供給を制御する。
なお、冷却する場合、および除湿する場合も同様である。
図6は、本発明の第4実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の模式的な概略構成図である。
図6の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、ブロアファン31、第四熱交換器58、第四循環路59、第三熱交換器48、第三循環路49、第二熱交換器51、第二中間媒体52を収容する第二断熱タンク53、第二循環路54、第一熱交換器41、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、を有する。
第四循環路59は、第二断熱タンク53と第四熱交換器58とを連結する。
これにより、第二中間媒体52は、第四循環路59を通じて、第二断熱タンク53と第一熱交換器41との間で循環し得る。第二断熱タンク53内の第二中間媒体52は、第四循環路59を通じて第四熱交換器58へ供給される。第四熱交換器58において、空調ダクト21内の空気と、第二中間媒体52との間で熱交換が実施される。空調ダクト21内の空気は、第二中間媒体52により冷却されたり、暖められたりする。熱交換後の第二中間媒体52は、第四循環路59を通じて第二断熱タンク53へ戻される。その後、エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45により、再び再加熱または再冷却される。
これ以外の図6の車両用エアーコンディショナ装置20の構成は、図5の車両用エアーコンディショナ装置20と同様であり、同一の符号を使用してその説明を省略する。
制御部60は、空調ダクト21における空気の流れを制御し、第一断熱タンク43への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第一断熱タンク43での電気ヒータ45の通電を制御し、第一断熱タンク43から第一熱交換器41および第三熱交換器48への第一中間媒体42の供給を個別に制御する。また、第二断熱タンク53への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第二断熱タンク53での電気ヒータ45の通電を制御し、第二断熱タンク53から第二熱交換器51および第四熱交換器58への第二中間媒体52の供給を個別に制御する。
図7は、本発明の第5実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の模式的な概略構成図である。
図7の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、ブロアファン31、第一熱交換器41、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、第二熱交換器51、第二中間媒体52を収容する第二断熱タンク53、第二循環路54、制御部60、を有する。
第一熱交換器41は、第二熱交換器51より上流側に配置される。
第二熱交換器51は、空気供給路25の上部に設けられる。
図8は、本発明の第6実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の模式的な概略構成図である。
図8の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、ブロアファン31、第一熱交換器41、第一中間媒体42を収容する第一断熱タンク43、第一循環路44、室内循環路71、第二熱交換器51、第二中間媒体52を収容する第二断熱タンク53、第二循環路54、制御部60、を有する。
この他にもたとえば、室内循環路71は、乗員室3を画成するサイドパネル、ルーフパネルなどに埋設されてもよい。
この他にもたとえば、冷媒循環装置33または温媒循環装置35は、自動車1の別のエンジンやバッテリにより駆動されてもよい。
この他にもたとえば、本発明は、自動車以外のたとえば電車などの車両に適用することができる。
Claims (7)
- 車両の室内へ供給する空気が通過する空気供給路が形成される空調ダクトと、
第一中間媒体を収容し、前記第一中間媒体の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第一タンクと、
前記空調ダクトに設けられ、前記第一タンクから前記第一中間媒体が循環する第一熱交換器と、
前記第一中間媒体を、前記室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する制御部と、
を有する、
車両用エアーコンディショナ装置。 - 第二中間媒体を収容し、前記第二中間媒体の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第二タンクと、
前記第一熱交換器より上流側において前記空調ダクトに設けられ、前記第二タンクから前記第二中間媒体が循環する第二熱交換器と、
を有し、
前記制御部は、前記第二中間媒体を除湿温度に制御する、
請求項1記載の車両用エアーコンディショナ装置。 - 前記空調ダクトは、
前記室内の上部またはガラス面へ向けて空気を吹き出す上吹出路と、
前記上吹出路より下側に設けられ、前記室内の下部へ向けて空気を吹き出す下吹出路と、を有し、
前記第一熱交換器は、前記空気供給路内に設けられ、前記第一中間媒体が下から上へ向かって流れ、
前記第二熱交換器は、前記空気供給路内に設けられ、前記第二中間媒体が上から下へ向かって流れる、
請求項2記載の車両用エアーコンディショナ装置。 - 前記空調ダクトの前記空気供給路内において前記第一熱交換器の下側に並べて設けられ、前記第一タンクから前記第一中間媒体が循環する第三熱交換器、を有し、
前記制御部は、前記第一熱交換器より前記第三熱交換器へ多くの前記第一中間媒体を流す、
請求項1または2記載の車両用エアーコンディショナ装置。 - 前記空調ダクトの前記空気供給路内において前記第二熱交換器の下側に並べて設けられ、前記第二タンクから前記第二中間媒体が循環する第四熱交換器、を有し、
前記制御部は、前記第四熱交換器より前記第二熱交換器へ多くの前記第二中間媒体を流す、
請求項2または3記載の車両用エアーコンディショナ装置。 - 第二中間媒体を収容し、前記第二中間媒体の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第二タンクと、
前記第一熱交換器より下流側において前記空調ダクトに設けられ、前記第二タンクから前記第二中間媒体が循環する第二熱交換器と、
を有し、
前記制御部は、前記第二中間媒体を除湿温度に制御する、
請求項1記載の車両用エアーコンディショナ装置。 - 前記第一タンクと前記車両の室内との間で前記第一中間媒体を循環する室内循環路を有する、
請求項1から6のいずれか一項記載の車両用エアーコンディショナ装置。
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