JP2004028355A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】HC冷媒などの可燃性冷媒を用いた冷蔵庫の安全性を確保するために、庫内からの冷媒洩れの一要因となる蒸発器の冷媒配管接続部からの洩れを防止する。
【解決手段】アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器を搭載した冷蔵庫において、蒸発器のアルミパイプと銅パイプの接続部を断熱材の中に埋設する。また、ヘッダーの接続部を断熱材の中に埋設する。
【効果】蒸発器の配管接続部を庫内に露出させないため、可燃性冷媒の庫内洩れを防止することができ安全性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器を搭載した冷蔵庫において、蒸発器のアルミパイプと銅パイプの接続部を断熱材の中に埋設する。また、ヘッダーの接続部を断熱材の中に埋設する。
【効果】蒸発器の配管接続部を庫内に露出させないため、可燃性冷媒の庫内洩れを防止することができ安全性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はHC冷媒などの可燃性冷媒を用いた冷蔵庫の冷媒洩れを防止して安全性を向上することを目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫では主にHFC−134aを代表とするHFC系冷媒が広く用いられているが、HFC系冷媒は地球温暖化への影響があるため、影響が極めて少ないハイドロカーボン(HC)冷媒も一部で使用され始めている。HC冷媒の一例としてイソブタン(R600a)が冷蔵庫で実用化されている。
【0003】
しかし、R600aに代表されるHC冷媒は可燃性であるため、冷媒が洩れた場合には、冷蔵庫に設置された電気品や、冷蔵庫周囲に置かれた電気機器或いは火を使用する機器等が着火源となり、冷媒が発火して爆発する可能性がある。このため、冷媒洩れを防止することが安全性を確保するために重要な課題となる。
【0004】
主な冷媒洩れとして、冷凍サイクルを構成する冷媒配管接続部の洩れが挙げられ、その中でも特に、庫内に露出された配管接続部からの冷媒洩れは、洩れた冷媒が限られた区画に停滞して周囲に拡散されにくく、扉を閉めたままの状態では庫内に充満されるために、庫内に露出された配管接続部の冷媒洩れを防止することは極めて重要な課題となる。
【0005】
庫内に露出された冷媒配管としては蒸発器があり、アルミパイプを使用した蒸発器の場合は、蒸発器の出入口に連結される銅パイプとの接続部があり、さらに主な冷蔵庫において液冷媒を溜めるために広く用いられている、蒸発器出口に設置されたヘッダーの接続部がある。また、蒸発器を冷蔵庫へ組込む工程で接続される蒸発器入口側とキャピラリチューブ、及び蒸発器出口側と吸込パイプとの接続部についても、通常はサービス時に蒸発器の交換ができるように庫内に配設されることが多い。
【0006】
このように冷媒配管にアルミパイプを使用した蒸発器の場合には、庫内に露出された配管接続箇所は、蒸発器単体でのアルミパイプと銅パイプとの接続も設ける必要となるために多くなり、接続箇所が多いほど配管接続部からの冷媒洩れのリスクも高くなる。
【0007】
冷媒配管にアルミパイプを用いた従来の一般的な蒸発器の構造と冷蔵庫への配置について、図3、図6及び図7を用いて説明する。
【0008】
まず、標準的な蒸発器の構造について図7で説明する。
【0009】
図7において全体を構成する蒸発器5は、アルミフィン(図は省略)を多数配列し、数列数段に蛇行曲げして熱交換器を構成している継ぎ目のないアルミパイプ5aと、アルミパイプ5aのパイプ入口部5bと接続部15aで接続された銅パイプ5eと、アルミパイプ5aのパイプ出口部5cと接続部15cで接続されたヘッダー6と、ヘッダー6と接続部15dで接続されたアルミパイプ5dと、アルミパイプ5dと接続部15bで接続された銅パイプ5fにより構成されている。
【0010】
蒸発器5の冷凍サイクルへの接続は、銅パイプ5eがキャピラリチューブと接続され、銅パイプ5fが吸込パイプと接続される。これにより、冷媒は銅パイプ5eから蒸発器5に流入し、アルミパイプ5a、ヘッダー6、アルミパイプ5d、銅パイプ5fの順序に流れる。
【0011】
ヘッダー6はアルミパイプ5aを流れた後の液冷媒を貯留するために一般的に設けられる略円筒形状のタンクであり、蒸発器の冷媒配管がアルミパイプの場合は同材質のヘッダーがアルゴン溶接等により接続される。図7よりヘッダー6は前後を同材質のアルミパイプ5aとアルミパイプ5dで接続されることとなる。
【0012】
また、銅パイプ5e、5fは、蒸発器5をキャピラリチューブ、吸込パイプと接続するときに、通常の冷蔵庫組立工程では、銅を材質とするキャピラリチューブ及び吸込パイプと、アルミを材質とする蒸発器5との異金属同士の接続手段を持たない場合が多いため、蒸発器5の部品単体において、あらかじめ銅パイプ5e、5fを設けておき、蒸発器5を冷蔵庫に組込むときには銅パイプ5eとキャピラリチューブ、銅パイプ5fと吸込パイプを、銅パイプ同士のロウ付けにより接続する。
【0013】
また、銅パイプ5e、5fの接続部15a、15bはアルミと銅との接続となるため、フラッシュバット溶接等の接続手段により接続される。しかしながら、この接続部は水の介在によって異種金属材料間の電触現象を発生して接続部が腐食する問題があり、通常この接続部が庫内に露出されている場合には、着霜等による水から接続部を保護するために、塗装処理や熱収縮チューブによる被覆を行って接続部の腐食を防止している。
【0014】
次に図7に示した構成の蒸発器を冷蔵庫に配置した従来の一例を図3及び図6を用いて説明する。
【0015】
図3は図7の蒸発器の配置と冷凍サイクル構成を簡略的に示した冷蔵庫略式図である。図3において、冷凍サイクル構成は、冷蔵庫背面下部に設けた機械室7に収納された圧縮機8から、同じ機械室に収納された凝縮器9、冷蔵庫側面や背面、前面シキリ等の内部に充填された断熱材の中を通したHGパイプ10、11(HGパイプ10からHGパイプ11につながる配管経路は図示省略)、ドライヤ12、キャピラリチューブ13、蒸発器5、ヘッダー6、吸込パイプ14の順序に接続されて冷媒の流路を形成する。
【0016】
次に図3及び図6を用いて蒸発器5の配置について説明する。図3において冷蔵庫の箱体外郭である外箱1と、食品貯蔵室の内壁である内箱2の間に断熱材3が充填されて冷蔵庫の箱体本体を構成しており、蒸発器5は図示の如く、庫内4に設置されている。また、ヘッダー6も図示の如く庫内4に設置されている。また、蒸発器5の配管接続部は図示の如く全て庫内に設置されている。詳細には図6に示す如く、配管接続部15a、15b、15c、15d、15e、15fがいずれも庫内4に設置されている。
【0017】
以上に述べたように、従来の冷蔵庫の蒸発器は配管接続部を庫内に多く設けているため、冷媒洩れが発生する可能性が高くなる問題があった。これに対し、庫内の冷媒洩れを防止する従来の方法としては、庫内に露出された配管を二重管構造にしたり、配管接続部を全箇所被覆したりする手段などが挙げられていた。また、特開平10−103838のように蒸発器の配管接続部からの冷媒洩れを検出するセンサを備えてブザーを鳴らし、冷媒が洩れた場合にユーザーに知らせる手段等も挙げられている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、庫内に露出した蒸発器の配管接続部は、アルミパイプを使用した蒸発器の場合には、蒸発器単体でのアルミパイプと銅パイプとの接続部も必要となるために配管接続箇所が多くなり、冷媒洩れ防止に対するリスクが高くなる課題を抱えていた。また、従来の対応手段に対しては、二重管構造にする場合には、蒸発器の性能確保や加工の難しさ、コストアップ等の課題があり、配管接続部を被覆する場合には、被覆材の信頼性や耐久性、コストアップ等の課題があった。また、冷媒洩れ検出センサや警報ブザーを追加する場合には大幅なコストアップとなる上、冷媒洩れを防止する手段とはならない。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、圧縮機、凝縮器、蒸発器を冷媒配管により順次連結して構成される冷凍サイクルを備え、蒸発器の冷媒配管にはアルミパイプを使用した冷蔵庫において、蒸発器のアルミパイプと、前記アルミパイプと連結される銅パイプとの接続部、及び前記銅パイプとキャピラリチューブ並びに吸込パイプとの接続部を断熱材の中に埋設させる。
【0020】
また、蒸発器の冷媒配管に用いたアルミパイプと、蒸発器の出口部に設置されるヘッダーとの接続部を断熱材の中に埋設させる。
【0021】
上記の手段により、庫内に露出された配管接続箇所をなくして冷媒洩れを防止する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1、図2及び図4、図5を用いて説明する。
【0023】
まず本発明の冷蔵庫に使用される、アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器の一般的な構造については従来の冷蔵庫と同じであり、前述した通りの構造(図7)である。
【0024】
次に、図7の蒸発器を本発明にしたがい冷蔵庫に配置した一実施例を図1及び図4を用いて説明する。
【0025】
図1は蒸発器の配置と冷凍サイクル構成を簡略的に示した冷蔵庫略式図である。図1において、冷凍サイクル構成は図3に示す従来例と同じ構成であり、冷蔵庫背面下部に設けた機械室7に収納された圧縮機8から、同じ機械室に収納された凝縮器9、冷蔵庫側面や背面を中継させたHGパイプ10、11(HGパイプ10からHGパイプ11につながる配管経路は図を省略)、ドライヤ12、キャピラリチューブ13、蒸発器5、ヘッダー6、吸込パイプ14の順序に接続されて冷媒の流路を形成する。
【0026】
次に図1及び図4を用いて蒸発器5の配置について説明する。図1において冷蔵庫の箱体外郭である外箱1と、食品貯蔵室の内壁である内箱2の間に断熱材3が充填されて冷蔵庫の箱本体を構成しており、蒸発器5は図示の如く、庫内4に設置されている。また、ヘッダー6も図示の如く庫内に設置されている。蒸発器5とヘッダー6の配置においては、図3に示す従来例と同じ配置としているが、従来では庫内4に配管接続部15を設けていたのに対し、図1ではヘッダー接続部以外の配管接続部15を断熱材3の中に設置させる。詳細は図4に示す如く、配管接続部15a、15b、15e、15fを庫内4ではなく断熱材3の中に埋設し、庫内は15c、15dだけを配置させる。
【0027】
以上のように図1及び図4に示した実施例により、庫内の配管接続箇所が6箇所から2箇所に低減され、可燃性冷媒の庫内への洩れを大幅に防ぐことができる。特に、配管接続部15a、15bを断熱材に埋設することにより、配管接続部への水の接触を防止できるため、電触による腐食の問題を解決することができて冷媒洩れ防止に大きな効果が得られると共に、腐食を防止するための塗装処理や熱収縮チューブ被覆等の手段を省くことができ、原価低減への効果も得られる。
【0028】
また、上記とは異なる本発明の別実施例を図2及び図5に示す。冷蔵庫の箱本体の構成、冷凍サイクルの構成及び蒸発器の配置位置は図1及び図4と同じであり、また従来冷蔵庫の構成及び配置(図3及び図6)とも同じであるが、前述の実施例と異なる点は、図2及び図5に示す如く、パイプ形状を変更してヘッダー6の接続部15c、15dも断熱材3の中に埋設させる。これにより、庫内の配管接続箇所はゼロとなるので、庫内における配管接続部からの冷媒洩れをなくすことができ、前述の実施例よりもさらに安全性の向上が得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明では可燃性冷媒を用いた冷蔵庫において、アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器を搭載した冷蔵庫の場合、従来は庫内に露出させていたアルミパイプと銅パイプの配管接続部やヘッダー接続部を断熱材の中に埋設させた構造に変えることによって、配管接続部から庫内への冷媒洩れを防止することができ、可燃性冷媒の発火を防止して安全性を確保することができる。また、水の介在によって発生するアルミパイプと銅パイプの異種金属材料による電触現象から生じる接続部の腐食を防止することができ、従来電触防止のために接続部を水から保護していた塗装処理や熱収縮チューブの被覆を除去することができるため原価低減の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における冷蔵庫サイクル設置略式図。
【図2】図1とは別の実施例の略式図。
【図3】従来例における冷蔵庫サイクル設置略式図。
【図4】本発明の図1の蒸発器設置略式図。
【図5】本発明の図2の蒸発器設置略式図。
【図6】図3に相当する従来例の蒸発器設置略式図。
【図7】従来例に関わる蒸発器の構成略式図。
【符号の説明】
1…外箱、2…内箱、3…断熱材、4…庫内、5…蒸発器、5a…アルミパイプ、5b…パイプ入口部、5c…パイプ出口部、5d…アルミパイプ、5e…銅パイプ、5f…銅パイプ、6…ヘッダー、7…機械室、8…圧縮機、9…凝縮器、10…HGパイプ、11…HGパイプ、12…ドライヤ、13…キャピラリチューブ、14…吸込パイプ、15…配管接続部、5a、b、c、d、e、f…配管接続部。
【発明の属する技術分野】
本発明はHC冷媒などの可燃性冷媒を用いた冷蔵庫の冷媒洩れを防止して安全性を向上することを目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫では主にHFC−134aを代表とするHFC系冷媒が広く用いられているが、HFC系冷媒は地球温暖化への影響があるため、影響が極めて少ないハイドロカーボン(HC)冷媒も一部で使用され始めている。HC冷媒の一例としてイソブタン(R600a)が冷蔵庫で実用化されている。
【0003】
しかし、R600aに代表されるHC冷媒は可燃性であるため、冷媒が洩れた場合には、冷蔵庫に設置された電気品や、冷蔵庫周囲に置かれた電気機器或いは火を使用する機器等が着火源となり、冷媒が発火して爆発する可能性がある。このため、冷媒洩れを防止することが安全性を確保するために重要な課題となる。
【0004】
主な冷媒洩れとして、冷凍サイクルを構成する冷媒配管接続部の洩れが挙げられ、その中でも特に、庫内に露出された配管接続部からの冷媒洩れは、洩れた冷媒が限られた区画に停滞して周囲に拡散されにくく、扉を閉めたままの状態では庫内に充満されるために、庫内に露出された配管接続部の冷媒洩れを防止することは極めて重要な課題となる。
【0005】
庫内に露出された冷媒配管としては蒸発器があり、アルミパイプを使用した蒸発器の場合は、蒸発器の出入口に連結される銅パイプとの接続部があり、さらに主な冷蔵庫において液冷媒を溜めるために広く用いられている、蒸発器出口に設置されたヘッダーの接続部がある。また、蒸発器を冷蔵庫へ組込む工程で接続される蒸発器入口側とキャピラリチューブ、及び蒸発器出口側と吸込パイプとの接続部についても、通常はサービス時に蒸発器の交換ができるように庫内に配設されることが多い。
【0006】
このように冷媒配管にアルミパイプを使用した蒸発器の場合には、庫内に露出された配管接続箇所は、蒸発器単体でのアルミパイプと銅パイプとの接続も設ける必要となるために多くなり、接続箇所が多いほど配管接続部からの冷媒洩れのリスクも高くなる。
【0007】
冷媒配管にアルミパイプを用いた従来の一般的な蒸発器の構造と冷蔵庫への配置について、図3、図6及び図7を用いて説明する。
【0008】
まず、標準的な蒸発器の構造について図7で説明する。
【0009】
図7において全体を構成する蒸発器5は、アルミフィン(図は省略)を多数配列し、数列数段に蛇行曲げして熱交換器を構成している継ぎ目のないアルミパイプ5aと、アルミパイプ5aのパイプ入口部5bと接続部15aで接続された銅パイプ5eと、アルミパイプ5aのパイプ出口部5cと接続部15cで接続されたヘッダー6と、ヘッダー6と接続部15dで接続されたアルミパイプ5dと、アルミパイプ5dと接続部15bで接続された銅パイプ5fにより構成されている。
【0010】
蒸発器5の冷凍サイクルへの接続は、銅パイプ5eがキャピラリチューブと接続され、銅パイプ5fが吸込パイプと接続される。これにより、冷媒は銅パイプ5eから蒸発器5に流入し、アルミパイプ5a、ヘッダー6、アルミパイプ5d、銅パイプ5fの順序に流れる。
【0011】
ヘッダー6はアルミパイプ5aを流れた後の液冷媒を貯留するために一般的に設けられる略円筒形状のタンクであり、蒸発器の冷媒配管がアルミパイプの場合は同材質のヘッダーがアルゴン溶接等により接続される。図7よりヘッダー6は前後を同材質のアルミパイプ5aとアルミパイプ5dで接続されることとなる。
【0012】
また、銅パイプ5e、5fは、蒸発器5をキャピラリチューブ、吸込パイプと接続するときに、通常の冷蔵庫組立工程では、銅を材質とするキャピラリチューブ及び吸込パイプと、アルミを材質とする蒸発器5との異金属同士の接続手段を持たない場合が多いため、蒸発器5の部品単体において、あらかじめ銅パイプ5e、5fを設けておき、蒸発器5を冷蔵庫に組込むときには銅パイプ5eとキャピラリチューブ、銅パイプ5fと吸込パイプを、銅パイプ同士のロウ付けにより接続する。
【0013】
また、銅パイプ5e、5fの接続部15a、15bはアルミと銅との接続となるため、フラッシュバット溶接等の接続手段により接続される。しかしながら、この接続部は水の介在によって異種金属材料間の電触現象を発生して接続部が腐食する問題があり、通常この接続部が庫内に露出されている場合には、着霜等による水から接続部を保護するために、塗装処理や熱収縮チューブによる被覆を行って接続部の腐食を防止している。
【0014】
次に図7に示した構成の蒸発器を冷蔵庫に配置した従来の一例を図3及び図6を用いて説明する。
【0015】
図3は図7の蒸発器の配置と冷凍サイクル構成を簡略的に示した冷蔵庫略式図である。図3において、冷凍サイクル構成は、冷蔵庫背面下部に設けた機械室7に収納された圧縮機8から、同じ機械室に収納された凝縮器9、冷蔵庫側面や背面、前面シキリ等の内部に充填された断熱材の中を通したHGパイプ10、11(HGパイプ10からHGパイプ11につながる配管経路は図示省略)、ドライヤ12、キャピラリチューブ13、蒸発器5、ヘッダー6、吸込パイプ14の順序に接続されて冷媒の流路を形成する。
【0016】
次に図3及び図6を用いて蒸発器5の配置について説明する。図3において冷蔵庫の箱体外郭である外箱1と、食品貯蔵室の内壁である内箱2の間に断熱材3が充填されて冷蔵庫の箱体本体を構成しており、蒸発器5は図示の如く、庫内4に設置されている。また、ヘッダー6も図示の如く庫内4に設置されている。また、蒸発器5の配管接続部は図示の如く全て庫内に設置されている。詳細には図6に示す如く、配管接続部15a、15b、15c、15d、15e、15fがいずれも庫内4に設置されている。
【0017】
以上に述べたように、従来の冷蔵庫の蒸発器は配管接続部を庫内に多く設けているため、冷媒洩れが発生する可能性が高くなる問題があった。これに対し、庫内の冷媒洩れを防止する従来の方法としては、庫内に露出された配管を二重管構造にしたり、配管接続部を全箇所被覆したりする手段などが挙げられていた。また、特開平10−103838のように蒸発器の配管接続部からの冷媒洩れを検出するセンサを備えてブザーを鳴らし、冷媒が洩れた場合にユーザーに知らせる手段等も挙げられている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、庫内に露出した蒸発器の配管接続部は、アルミパイプを使用した蒸発器の場合には、蒸発器単体でのアルミパイプと銅パイプとの接続部も必要となるために配管接続箇所が多くなり、冷媒洩れ防止に対するリスクが高くなる課題を抱えていた。また、従来の対応手段に対しては、二重管構造にする場合には、蒸発器の性能確保や加工の難しさ、コストアップ等の課題があり、配管接続部を被覆する場合には、被覆材の信頼性や耐久性、コストアップ等の課題があった。また、冷媒洩れ検出センサや警報ブザーを追加する場合には大幅なコストアップとなる上、冷媒洩れを防止する手段とはならない。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、圧縮機、凝縮器、蒸発器を冷媒配管により順次連結して構成される冷凍サイクルを備え、蒸発器の冷媒配管にはアルミパイプを使用した冷蔵庫において、蒸発器のアルミパイプと、前記アルミパイプと連結される銅パイプとの接続部、及び前記銅パイプとキャピラリチューブ並びに吸込パイプとの接続部を断熱材の中に埋設させる。
【0020】
また、蒸発器の冷媒配管に用いたアルミパイプと、蒸発器の出口部に設置されるヘッダーとの接続部を断熱材の中に埋設させる。
【0021】
上記の手段により、庫内に露出された配管接続箇所をなくして冷媒洩れを防止する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1、図2及び図4、図5を用いて説明する。
【0023】
まず本発明の冷蔵庫に使用される、アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器の一般的な構造については従来の冷蔵庫と同じであり、前述した通りの構造(図7)である。
【0024】
次に、図7の蒸発器を本発明にしたがい冷蔵庫に配置した一実施例を図1及び図4を用いて説明する。
【0025】
図1は蒸発器の配置と冷凍サイクル構成を簡略的に示した冷蔵庫略式図である。図1において、冷凍サイクル構成は図3に示す従来例と同じ構成であり、冷蔵庫背面下部に設けた機械室7に収納された圧縮機8から、同じ機械室に収納された凝縮器9、冷蔵庫側面や背面を中継させたHGパイプ10、11(HGパイプ10からHGパイプ11につながる配管経路は図を省略)、ドライヤ12、キャピラリチューブ13、蒸発器5、ヘッダー6、吸込パイプ14の順序に接続されて冷媒の流路を形成する。
【0026】
次に図1及び図4を用いて蒸発器5の配置について説明する。図1において冷蔵庫の箱体外郭である外箱1と、食品貯蔵室の内壁である内箱2の間に断熱材3が充填されて冷蔵庫の箱本体を構成しており、蒸発器5は図示の如く、庫内4に設置されている。また、ヘッダー6も図示の如く庫内に設置されている。蒸発器5とヘッダー6の配置においては、図3に示す従来例と同じ配置としているが、従来では庫内4に配管接続部15を設けていたのに対し、図1ではヘッダー接続部以外の配管接続部15を断熱材3の中に設置させる。詳細は図4に示す如く、配管接続部15a、15b、15e、15fを庫内4ではなく断熱材3の中に埋設し、庫内は15c、15dだけを配置させる。
【0027】
以上のように図1及び図4に示した実施例により、庫内の配管接続箇所が6箇所から2箇所に低減され、可燃性冷媒の庫内への洩れを大幅に防ぐことができる。特に、配管接続部15a、15bを断熱材に埋設することにより、配管接続部への水の接触を防止できるため、電触による腐食の問題を解決することができて冷媒洩れ防止に大きな効果が得られると共に、腐食を防止するための塗装処理や熱収縮チューブ被覆等の手段を省くことができ、原価低減への効果も得られる。
【0028】
また、上記とは異なる本発明の別実施例を図2及び図5に示す。冷蔵庫の箱本体の構成、冷凍サイクルの構成及び蒸発器の配置位置は図1及び図4と同じであり、また従来冷蔵庫の構成及び配置(図3及び図6)とも同じであるが、前述の実施例と異なる点は、図2及び図5に示す如く、パイプ形状を変更してヘッダー6の接続部15c、15dも断熱材3の中に埋設させる。これにより、庫内の配管接続箇所はゼロとなるので、庫内における配管接続部からの冷媒洩れをなくすことができ、前述の実施例よりもさらに安全性の向上が得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明では可燃性冷媒を用いた冷蔵庫において、アルミパイプを冷媒配管に用いた蒸発器を搭載した冷蔵庫の場合、従来は庫内に露出させていたアルミパイプと銅パイプの配管接続部やヘッダー接続部を断熱材の中に埋設させた構造に変えることによって、配管接続部から庫内への冷媒洩れを防止することができ、可燃性冷媒の発火を防止して安全性を確保することができる。また、水の介在によって発生するアルミパイプと銅パイプの異種金属材料による電触現象から生じる接続部の腐食を防止することができ、従来電触防止のために接続部を水から保護していた塗装処理や熱収縮チューブの被覆を除去することができるため原価低減の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における冷蔵庫サイクル設置略式図。
【図2】図1とは別の実施例の略式図。
【図3】従来例における冷蔵庫サイクル設置略式図。
【図4】本発明の図1の蒸発器設置略式図。
【図5】本発明の図2の蒸発器設置略式図。
【図6】図3に相当する従来例の蒸発器設置略式図。
【図7】従来例に関わる蒸発器の構成略式図。
【符号の説明】
1…外箱、2…内箱、3…断熱材、4…庫内、5…蒸発器、5a…アルミパイプ、5b…パイプ入口部、5c…パイプ出口部、5d…アルミパイプ、5e…銅パイプ、5f…銅パイプ、6…ヘッダー、7…機械室、8…圧縮機、9…凝縮器、10…HGパイプ、11…HGパイプ、12…ドライヤ、13…キャピラリチューブ、14…吸込パイプ、15…配管接続部、5a、b、c、d、e、f…配管接続部。
Claims (2)
- 圧縮機、凝縮器、蒸発器をHC冷媒等の可燃性冷媒を用いて流通させる冷媒配管により順次連結して構成される冷凍サイクルを備え、且つ蒸発器の冷媒配管にはアルミパイプを使用した冷蔵庫において、前記蒸発器のアルミパイプと、前記アルミパイプと連結される銅パイプとの接続部、及び前記銅パイプと連結されるキャピラリチューブ並びに吸込パイプとの接続部を断熱材の中に埋設させたことを特徴とする冷蔵庫。
- 蒸発器の冷媒配管に用いたアルミパイプと、前記蒸発器の出口部に設置されるヘッダーとの接続部を断熱材の中に埋設させたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002180729A JP2004028355A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 冷蔵庫 |
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