JP2004027004A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関する。球状アルミナとして球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmであるものを用いる。これによって、成形時において流動性が高く成形性を向上することができる。また金型の磨耗を防止することができる。上記組成物の硬化物の熱伝導率が3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数が13ppm以下である。これによって、硬化時において熱伝導率が高く放熱性を向上することができる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子(チップ)を封止するために用いられる半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて製造される半導体装置に関するものであり、より詳しくは、放熱性が要求されるパワートランジスタ等のパワーデバイスを製造する際に好適に用いられる半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて製造されるパワーデバイス等の半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ等の半導体装置は、リードフレームに半導体素子を接合し、この半導体素子表面の電極と外部リードとをワイヤにより電気的に接続した後に、これを熱硬化性エポキシ樹脂等の封止樹脂を用いて封止することによって、製造されている。
【0003】
このようにして製造される半導体装置のうち、パワートランジスタに代表されるパワーデバイスにあっては、電力用として使用されたり、大電力を扱う回路に使用されたりすることによって、大きな電流が流れて多量の熱が発生し高温となるものである。そのため通常、封止樹脂として結晶シリカを高充填したものを用い、これによって放熱することが行われている。また結晶シリカのほか、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ粉末等も用いられる。これらのものは熱伝導率が高いため、上記のように放熱性を得ることができるのである。
【0004】
また、パワーデバイスは他の半導体装置に比べて多量の熱を発生し高温となりやすいものであるため、他の半導体装置に用いられる封止樹脂と同じ封止樹脂を用いてパワーデバイスを製造したのでは、封止樹脂の熱膨張が顕著に起こり、半導体素子と封止樹脂との界面に剥離やクラックが生じ易くなるものである。そのため、他の半導体装置に用いられる封止樹脂よりも熱膨張率(線膨張係数:α1)の低いものが、パワーデバイス製造用の封止樹脂として用いられる。そして封止樹脂の熱膨張率を低減するにあたっては、封止樹脂に非晶質シリカを高充填することによって行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように放熱性を高めたり熱膨張率を低減したりするために、封止樹脂における充填材の含有量を増加させていくと、封止樹脂の粘度が上昇し、成形時において流動性が低下することによって、成形性が損なわれるという問題が生じる。
【0006】
また、熱伝導率が高い結晶シリカ、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ粉末等を使用することによって、封止に用いられるトランスファー成形用金型等の金型の磨耗が激しくなり生産性に悪影響を及ぼすということも知られている。
【0007】
さらに近年においては、IC技術を組み込んだインテリジェント化の進展に伴い、パワーデバイスとしては、ワンチップで構成されるものやモジュールタイプのものが出現し、封止樹脂に対して耐湿信頼性等の更なる信頼性の向上が求められているものである。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、成形時において流動性が高く成形性に優れていると共に金型の磨耗を防止することができ、硬化時において熱伝導率が高く放熱性に優れている半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて製造される放熱性に優れた半導体装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る半導体封止用エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、球状アルミナとして球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmであるものを用いると共に、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数が13ppm以下であることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項2の発明は、請求項1において、球状アルミナの含有量が半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して89〜95質量%であることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、球状アルミナから抽出されるNaイオンの濃度が30ppm以下であることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、175℃における溶融粘度が100Pa・s以下であることを特徴とするものである。
【0013】
また請求項5に係る半導体装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して成ることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを含有するものである。
【0016】
エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂等を用いることができる。
【0017】
硬化剤としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール樹脂等を用いることができる。
【0018】
球状アルミナとしては、球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmであるものを用いるものである。本発明において球形度とは、粒子の投影像により測定されるものであり、具体的には「球形度=粒子の投影面積÷真円の面積」の式から求められるものである。球状アルミナの球形度が0.90以上という高い球形度であると、球状アルミナの形状はほぼ真球に等しくなり、封止樹脂である半導体封止用エポキシ樹脂組成物への高充填化が可能となる。アルミナは熱伝導率が高いため、このように充填性が向上すると、封止樹脂の硬化物の放熱性をきわめて高く得ることができるものである。逆に球状アルミナの球形度が0.90未満であると、封止樹脂に高充填化することができない上に、成形時における封止樹脂の流動性が悪化し、低粘度化が不可能となって成形性を高く得ることができなくなったり、金型が磨耗しやすくなったりするものである。なお、本発明において球形度の実質上の上限は0.97である。
【0019】
ここで、球状アルミナの球形度が高くても、その平均粒径が1〜60μmの範囲から外れると次のような不具合が発生する。すなわち球状アルミナの平均粒径が1μm未満であると、成形時における封止樹脂の粘度が著しく増加することによって成形性が低下するものであり、逆に球状アルミナの平均粒径が60μmを超えると、充填性が低下すると共に金型の表面が磨耗しやすくなるものである。
【0020】
また、球状アルミナの含有量は半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して89〜95質量%であることが好ましい。球状アルミナの含有量が89質量%未満であると、封止樹脂の硬化物について、放熱性を高めることと線膨張係数を低減することを両立させるのが不可能となるおそれがある。逆に球状アルミナの含有量が95質量%を超えると、成形時における封止樹脂の流動性が悪化すると共に、金型の表面が磨耗しやすくなるおそれがある。
【0021】
また球状アルミナとしては、不純物の少ないものを用いるのが好ましい。具体的には、球状アルミナから抽出されるNaイオンの濃度が30ppm以下であることが好ましい。このNaイオン濃度は低いほど好ましいが、実質上の下限は2ppmである。Naイオンが不純物として球状アルミナ中に30ppmを超えて含有されていると、耐湿信頼性が悪化するおそれがあり、例えば高湿下において半導体装置のAlパッド・配線が腐食したり断線したりするおそれがある。なお、球状アルミナ中のNaイオン濃度は次のようにして測定することができる。すなわち、球状アルミナを純水に入れて100℃、20時間加熱処理することによって球状アルミナ中のNaイオンを純水中に抽出した後、この抽出水をイオンクロマト装置にかけることによって、球状アルミナ中のNaイオン濃度を測定することができる。
【0022】
本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤(硬化触媒)を配合することもできる。硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、リン系、アミン系、イミダゾール系のものを用いることができる。中でも高融点(150〜350℃)の硬化促進剤を用いるのが好ましく、これによって封止樹脂中に球状アルミナを一層多く配合することができる。
【0023】
そして、上記のエポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを配合し、必要に応じて硬化促進剤、三酸化アンチモン等の難燃剤、離型剤(WAX)、カーボンブラック等の着色剤などを配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に混合した後に、必要に応じてカップリング剤等を配合し、これをニーダーやロールで加熱混練することによって、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を調製することができる。混練物を必要に応じて冷却固化し、粉砕して粉状等にして使用するようにしてもよい。なお、上記離型剤としては、通常の封止樹脂に使用されるものであれば制限されることなく用いることができるが、例えば、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸、モンタン酸エステル、リン酸エステル等を用いることができる。
【0024】
上記のようにして調製した半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止することによって、半導体装置を製造することができる。例えば、Cu系又はFe系のリードフレームに半導体素子を接合し、この半導体素子表面の電極と外部リードとをAl線、Au線、Cu線等のワイヤにより電気的に接続した後に、これをトランスファー成形用金型にセットし、トランスファー成形を行うことによって、半導体素子を半導体封止用エポキシ樹脂組成物で封止した成形品である半導体装置を製造することができるものである。
【0025】
上記のようにして半導体装置を製造するにあたって、本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物については、成形時において高い流動性を確保することができ、成形性を向上させることができるものであり、成形品の量産を安定して実施することができるものである。しかも、成形時において上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、金型のキャビティ、ランナー、ゲート等の部分を流れるが、それによって生じる磨耗の程度は従来よりも格段に減少するので、金型の寿命が長くなり、良好な生産性を長期にわたって維持することが可能となるものである。
【0026】
ここで、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物の175℃における溶融粘度は100Pa・s以下であることが好ましい。175℃における溶融粘度が100Pa・sを超えると、金型の磨耗を低減する効果を十分高く得ることができないおそれがある。なお、175℃における溶融粘度は、エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナ、その他の成分の含有量を適宜調整することによって、容易に100Pa・s以下にすることができるものであり、低いほど好ましいが、実質上の下限は10Pa・sである。
【0027】
そして、本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物を成形して得られる硬化物の熱伝導率は3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数は13ppm以下である。熱伝導率が3.0W/m・K未満であると、パワートランジスタ等のパワーデバイス製造用の封止樹脂として用いた場合に十分な放熱性を得ることができないものであり、また線膨張係数が13ppmを超えると、パワーデバイス製造用の封止樹脂として用いた場合に剥離やクラックが生じるものである。なお、球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmである球状アルミナを用いていれば、エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナ、その他の成分の含有量を適宜調整することによって、容易に上記硬化物の熱伝導率を3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数を13ppm以下にすることができる。熱伝導率は高いほど好ましいが、実質上の上限は4.5W/m・K、また線膨張係数は低いほど好ましいが、実質上の下限は10ppmである。
【0028】
上記のように本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化時において高い熱伝導率を確保することができるので、特に放熱性が要求されるパワートランジスタ等のパワーデバイスを製造する際に封止樹脂として好適に用いることができるものである。すなわちこの場合には、半導体素子等から発生する多量の熱を素早く外部に逃がすことができ、半導体素子等の性能を安定化させると共に長寿命化を図ることができるものである。また、パワーデバイス内部に熱が滞留しにくくなるので、封止樹脂の熱膨張が抑制され、半導体素子と封止樹脂との界面に剥離やクラックが生じにくくなるものである。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0030】
(実施例1〜3並びに比較例1及び2)
エポキシ樹脂として、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である住友化学工業(株)製「ESCN195XL」(エポキシ当量eq=195)、ブロム化エポキシ樹脂である住友化学工業(株)製「ESB400T」を用いた。
【0031】
また球状アルミナとして、アルミナA:(平均粒径40μm、球形度0.90、Naイオン濃度35ppm)、アルミナB:(平均粒径10μm、球形度0.90、Naイオン濃度10ppm)、アルミナC:(平均粒径100μm、球形度0.90、Naイオン濃度35ppm)、アルミナD:(平均粒径40μm、球形度0.85、Naイオン濃度35ppm)、アルミナE:(平均粒径40μm、球形度0.90、Naイオン濃度5ppm)を用いた。
【0032】
また硬化剤として、フェノールノボラック樹脂である群栄化学工業(株)製「PSM」(水酸基当量eq=105)
また硬化促進剤として、イミダゾール系である四国化成工業(株)製「2PHZ」(融点218℃)を用いた。
【0033】
また難燃剤である三酸化アンチモン、離型剤であるカルナバワックス、着色剤であるカーボンブラックを用いた。
【0034】
そして、表1に示す配合量で、上記のエポキシ樹脂、球状アルミナ、硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、離型剤、着色剤を配合し、これをミキサーで均一に混合した後にニーダーで加熱混練することによって、実施例1〜3並びに比較例1及び2の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を調製した。このようにして得た半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、以下のような特性評価を行った。
【0035】
1.線膨張係数
上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いてJIS規格の成形品を成形し、この成形品についてTMA装置(理学電機(株)製)を用いて線膨張係数を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
2.熱伝導率
上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いてテストピース(φ100mm、25mm厚)を成形し、このテストピースについて、非定常プローブ法のQTM−D3(京都電子工業(株)製)を用いて熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0037】
3.金型磨耗性
予め質量を測定しておいたアルミニウム製オリフィス(ノズル径φ1.5mm)の中に、上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を溶融させて注入した。その後、上記オリフィスから半導体封止用エポキシ樹脂組成物を除去し、再度オリフィスの質量を測定した。そして、注入に用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量(g)に対する注入前後のオリフィスの質量差(mg)の割合を求め、これを磨耗量として金型磨耗性を評価した。その結果を表1に示す。
【0038】
4.溶融粘度
(株)島津製作所製のフローテスターを用いて、上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の175℃における溶融粘度を定温法によって測定した。その結果を表1に示す。
【0039】
5.耐湿信頼性
3μmのアルミニウム配線で回路が形成された試験用半導体素子(TEG)を16ピンDIPフレームに搭載し、これを上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物で封止成形することによって、16ピンDIPを製造した。そして、130℃、85%RHの条件下において上記16ピンDIPの回路に30Vの電圧を印加し、このときから不良が発生するまでの経過時間を計測することによって、耐湿信頼性を評価した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1にみられるように、実施例1〜3のものはいずれも、熱伝導率が大きいこと、線膨張係数が小さいこと、金型が磨耗しにくいこと、溶融粘度が低いこと、耐湿信頼性に富むことが確認される。特に、Naイオン濃度が30ppm以下である球状アルミナのみを用いた実施例3のものは、耐湿信頼性がきわめて高いことが確認される。
【0042】
これに対して、球形度が0.90未満である球状アルミナを用いた比較例1のものや、平均粒径が60μmを超える球状アルミナを用いた比較例2のものは、熱伝導率及び線膨張係数については実施例1〜3と同程度であるものの、金型が磨耗しやすいことが確認される。
【0043】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、球状アルミナとして球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmであるものを用いると共に、上記組成物の硬化物の熱伝導率が3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数が13ppm以下であるので、成形時においては高い流動性を確保することができ、成形性を向上させることができると共に金型の磨耗を防止することができるものであり、また硬化時においては高い熱伝導率を確保することができ、放熱性を向上させることができるものである。
【0044】
また請求項2の発明は、球状アルミナの含有量が半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して89〜95質量%であるので、成形時において流動性をさらに高めることができると共に金型の磨耗を確実に防止することができるものであり、また硬化時において放熱性を高めることと線膨張係数を低減することを容易に両立させることができるものである。
【0045】
また請求項3の発明は、球状アルミナから抽出されるNaイオンの濃度が30ppm以下であるので、耐湿信頼性の悪化を防止することができるものである。
【0046】
また請求項4の発明は、175℃における溶融粘度が100Pa・s以下であるので、金型の磨耗を低減する効果を十分高く得ることができるものである。
【0047】
また請求項5に係る半導体装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止しているので、パワートランジスタ等のパワーデバイスとして用いても、半導体素子等から発生する熱を素早く外部に逃がすことができるものである。
Claims (5)
- エポキシ樹脂、硬化剤、球状アルミナを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、球状アルミナとして球形度が0.90以上、かつ平均粒径が1〜60μmであるものを用いると共に、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が3.0W/m・K以上、かつ線膨張係数が13ppm以下であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 球状アルミナの含有量が半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して89〜95質量%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 球状アルミナから抽出されるNaイオンの濃度が30ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 175℃における溶融粘度が100Pa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して成ることを特徴とする半導体装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002184997A JP2004027004A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002184997A patent/JP2004027004A/ja active Pending
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